JP6462857B2 - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化珪素単結晶の製造方法に関するものである。
SiC(炭化珪素)は、2.2〜3.3eVの広い禁制帯幅を有するワイドバンドギャップ半導体であり、その優れた物理的、化学的特性から、デバイス材料として研究開発が1960年代から行われている。特に近年は、青色から紫外にかけての短波長光デバイス、高周波電子デバイス、高耐圧・高出力電子デバイス向けの材料としてSiCが注目されている。ところが、SiCは、良質な大口径単結晶の製造が難しいとされており、これがSiCデバイスの実用化を妨げる大きな要因の一つであった。
従来、研究室程度の規模では、例えば昇華再結晶法(レーリー法)で半導体素子の作製が可能なサイズのSiC単結晶を得ていた。しかしながら、この方法では得られる単結晶の面積が小さく、その寸法、形状、さらには結晶多形(ポリタイプ)や不純物キャリア濃度の制御も容易ではない。一方、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)を用いて珪素(Si)等の異種基板上にヘテロエピタキシャル成長させることにより、立方晶のSiC単結晶を成長させることも行われている。この方法では大面積の単結晶は得られるが、SiCとSiの格子不整合が約20%もあることなどにより、多くの欠陥(〜107/cm2)を含むSiC単結晶しか成長させることができず、高品質のSiC単結晶は得られていない。
そこで、これらの問題点を解決するために、SiC単結晶ウェハを種結晶として用いて昇華再結晶を行う改良型のレーリー法が提案されている(非特許文献1参照)。この改良型の昇華再結晶法(改良レーリー法)を用いれば、SiC単結晶の結晶多形(6H型、4H型、15R型等)や、形状、キャリア型、及び濃度を制御しながらSiC単結晶を成長させることができる。尚、SiCには200以上の結晶多形(ポリタイプ)が存在するが、結晶の生産性と電子デバイス性能の点で4Hポリタイプが最も優れているとされており、商業生産されるSiC単結晶は4Hであることが多い。また、導電性は、ドーパントとして窒素が扱いやすい点で、単結晶インゴットはn型導電性で育成される場合がほとんどである。ただし、通信デバイス用途では、ドーパント元素を殆ど含まない、抵抗率の高い結晶も製造されている。
現在、昇華再結晶法で作製したSiC単結晶から、口径51mm(2インチ)から100mmのSiC単結晶ウェハが切り出され、電力エレクトロニクス分野等のデバイス作製に供されている。更には150mmウェハの上市も開始されており(非特許文献2参照)、100mm又は150mmウェハを用いたデバイスの本格的な実用化が期待されている。こうした状況にあって、ウェハコストの低下に繋がる、SiCインゴットの生産性や結晶成長歩留まりの向上技術は、その重要性が益々高まってきている。
SiC単結晶インゴットの主たる製造方法は、前述した通り改良レーリー法である。溶液成長(非特許文献3参照)や高温CVD法(非特許文献4参照)なども研究レベルでは行われているが、生産性(インゴットあたりのウェハの取れ枚数や良質インゴットの成長成功率)や品質の点で改良レーリー法に及ぶものではない。しかし、改良レーリー法は2000℃以上の超高温で行われるプロセスであり、更に、気相による原料供給であるなど、成長条件の制御には技術的な難しさがある。SiCウェハメーカー各社の正確な数値は公表されていないが、インゴットあたりのウェハの取れ枚数や、良質インゴットの成長成功率は、Siなどの完成度の高い産業には及ばないと言われており、商業的利益の追求という観点で、SiC単結晶の生産性にはさらなる向上が求められているのが現状である。
上述した目的のために、昇華再結晶法によるSiC単結晶インゴットの製造条件に関して盛んに研究開発が行われている。それらは、成長容器である坩堝の材質や構造、原料の純度や粒径、雰囲気ガス成分や種類に関するものが多いが、原料や成長表面の温度が、結晶成長の成功率や歩留りに対して最も重要と言ってもよい。何故なら、SiCに限らず単結晶の成長において、温度は原料の昇華又は溶融、単結晶の凝固又は再結晶の両方の条件に直接的に影響するためである。SiC単結晶成長においても、当然ながら、放射温度計などの一般的な方法で坩堝の温度を測るといったことは行われている。
特許文献1には、成長面に、幅が0.7mm以上2mm未満である溝を有する炭化珪素単結晶育成用種結晶を用いた昇華再結晶法により、該種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる工程を包含する、炭化珪素単結晶の製造方法で炭化珪素単結晶を成長させて得られた種結晶付き炭化珪素単結晶インゴットが開示されている。前記種結晶は、SiC原料粉末と共に坩堝内に収納され、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中、2000〜2400℃に加熱され、原料粉末に比べて種結晶がやや低温になるように、温度勾配が設定される。
しかしながら、SiC単結晶成長は超高温(2000℃〜2600℃、非特許文献4参照)かつ気相成長である為に成長用坩堝は半密閉構造であり、原料や成長結晶の温度を直接測定することは困難である。
しかも、高温のSiC昇華再結晶法では坩堝の周りを誘導加熱コイルで取り囲んだ誘導加熱炉を用いるのが一般的であり、誘導加熱の特性上、昇華反応の起こる位置は原料が収容された坩堝の側壁付近であるため、原料温度の直接測定は不可能である。そのため、温度推定に使用する測温点としても、昇華反応の起こる位置から離れた坩堝底面などとせざるを得ない。特許文献1においても、坩堝底面の温度から原料温度を推定している。
特開2009−292723号公報 特開2000−203982号公報
Yu. M. Tairov and V. F. Tsvetkov, Journal of Crystal Growth, vols.52 (1981) pp.146-150 A.A.Burk et al.,Mater.Sci.Forum,717-720,(2012) pp75-80 K. Kusunoki1 et al.,Mater.Sci.Forum,778-780,(2014) pp79-82 R.Drachev et al.,Mater.Sci.Forum,527-529,(2006) pp15-20
上述した通り、SiCはその単結晶製造の難しさ故に生産性や品質に問題があり、実用化展開の障害となっている。単結晶製造を難しくする重大な要因は、坩堝内に収容された原料の昇華温度を直接測定できないことにある。坩堝の中心軸に位置する種結晶の温度は、坩堝を覆う断熱材に設けた抜熱孔を兼ねる測温孔を利用して、放射温度計を用いて測定した坩堝表面温度により、比較的精度良く推定することができる。
しかしながら、種結晶の温度と原料の昇華温度との関係は、坩堝の材質のばらつき等により一様ではなく、成長条件を正確に把握するためには、原料の昇華温度を知る必要がある。その際、誘導加熱の特性から、昇華反応は坩堝に収容された原料の外周付近(坩堝側壁付近)で優先的に発生するため、温度の円周バランスを保ちながら測温を行うことは極めて困難である。更に、原料の昇華温度は最高で2600℃にも達する超高温であり、そもそも放射光の採光自体が温度条件に大きな影響を与えてしまう。すなわち、坩堝底面を外側から放射温度計で測定するような従来技術では、原料の昇華温度の測定はおろか、それを推定できる信頼性の高い物理指標を得ることもできなかった。
特許文献2には、高周波発振器から誘導加熱コイルへの入力電力を制御することにより単結晶を晶出して所定形状に整形する浮遊帯域溶融法による単結晶育成装置が開示されている。前記装置は、前記誘導加熱コイルのコイル端子間電圧を測定することで、各種電力損失が排除された前記誘導加熱コイルの電力を正確に導出し、これを制御することによって、原料多結晶の実際の加熱温度を制御することを特徴としている。しかし、前記誘導加熱コイルの端子間電流は高周波電流であり、位相差も生じるので、測定と解析に高度な装置と技術が必要となる。また、前記装置は被加熱物に電流密度や温度分布が生じることが考慮されていないので、SiC単結晶成長の制御には適していない。
本発明は、このような従来技術の問題を鑑みて為されたものであり、坩堝内における原料の加熱状態をより正しく検出して、昇華再結晶法による成長条件を制御しながらSiC単結晶を製造することができる方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、誘導加熱される坩堝の抵抗率が温度によって変化する点に着目した。昇華再結晶法によるSiC単結晶製造用の坩堝材として一般的に用いられる黒鉛は、室温から1000℃程度までは抵抗率が低下するが、それより高温では温度上昇とともに抵抗率は上昇する。その他の、例えばTaCなどの、SiC単結晶製造用坩堝材として適用され得る材料も、単結晶成長の温度域では温度の上昇に伴って抵抗率が上昇する。また、誘導加熱の場合、坩堝の中の誘導電流の分布は一様ではなく、坩堝の最外周(表皮側)に電流が集中し、坩堝内部の軸方向にも坩堝形状やコイルとの相対位置による分布が発生する。そして、高電流密度の位置付近が最も高温になる位置であり、昇華反応が優先的に発生するのもこの最高温度の位置付近である。すなわち、誘導回路のインピーダンスの変化は、坩堝内で原料を昇華させる昇華温度の変化を表す指標となり得る。
しかしながら、誘導加熱炉における誘導加熱コイルの誘導電流は数kHz〜数10kHzにおよぶ高周波であり、最大出力は1000Aに達する場合もあることから、その測定自体に高度な装置と技術が必要である。また、高周波電流と高周波電圧には装置と誘導加熱物の特性に依存した位相差も生じることから、測定値の解析にも高度な技術が必要となり、インピーダンスを正確に算出することは容易ではない。このような背景もあり、従来、SiC単結晶の製造において誘導加熱炉のインピーダンスを管理することは行われてこなかった。
そこで、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、誘導加熱コイルに高周波電流を流すための高周波電源において、その内部で高周波変換する前段の直流電流値と直流電圧値とを測定することで、直流回路の等価抵抗を算出し、この直流等価抵抗値が原料の昇華温度と相関があることを見出した。その上で、良質なSiC単結晶インゴットが得られたときの直流等価抵抗値を指標にしながら、成長条件を制御してSiC単結晶を製造することで、結晶成長の成功率や歩留まりを向上させることができるようになることから、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は、以下の構成よりなるものである。
(1)原料粉末と種結晶とが収容された坩堝の周りを誘導加熱コイルで取り囲み、誘導加熱コイルに高周波電流を流して坩堝を加熱し、原料粉末を昇華させて種結晶に炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶の製造方法であって、
誘導加熱コイルに流す高周波電流を得るために、交流電流を直流電流に変換するコンバータ手段と、コンバータ手段から出力される直流電流を高周波変換して高周波電流を得るインバータ手段とを有しており、
予め、炭化珪素単結晶の成長時における前記コンバータ手段で変換した直流電圧値(DCV)と直流電流値(DCI)とから算出される直流等価抵抗値(DCV/DCI)の経時的変化と、成長させた炭化珪素単結晶に形成されたマイクロパイプ密度との関係を把握し、
前記予め把握した直流等価抵抗値の経時的変化とマイクロパイプ密度の関係に基づいて、前記コンバータ手段において、直流電圧値(DCV)又は直流電流値(DCI)の少なくとも一方を調整することを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
(2)前記予め把握した直流等価抵抗値とマイクロパイプ密度との関係における前記マイクロパイプ密度が、予め定めた許容値以下であることを特徴とする(1)に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
(3)前記マイクロパイプ密度の許容値が5個/cm以下である(2)に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
本発明によれば、従来は困難であった坩堝内における原料の加熱状態をより正しく検出して、昇華再結晶法による成長条件を制御できることから、結晶成長の成功率や歩留まりを高めることができ、しかも、得られるSiC単結晶の品質を向上させることができる。
図1は、本発明で用いた結晶成長装置を示す模式図である。 図2は、本発明で用いた誘導加熱炉の電源の構成を示す模式図である。 図3Aは、実施例で得たDCV/DCIの経時的変化の実測値に基づいて決定されたコンバータ制御基準としての直流等価抵抗のグラフである。 図3Aに示される目標の直流等価抵抗値の経時的変化と、本発明例の炭化珪素単結晶の製造方法による直流等価抵抗値の経時的変化と、比較例の炭化珪素単結晶の製造方法による直流等価抵抗値の経時的変化を示すグラフである。 本発明例の炭化珪素単結晶の製造方法が行われた際の坩堝上部温度の経時的変化と、比較例の炭化珪素単結晶の製造方法が行われた際の坩堝上部温度の経時的変化を示すグラフである。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明では、原料粉末と種結晶とが収容された坩堝の周りを誘導加熱コイルで取り囲んだ誘導加熱炉を用いるようにして、誘導加熱コイルに高周波電流を流し、坩堝を加熱して原料粉末を昇華させて、種結晶にSiC単結晶を成長させてSiC単結晶を製造する。ここで、誘導加熱コイルに高周波電流を流すための高周波電源は、交流電流を直流電流に変換して出力制御を行うコンバータ手段と、コンバータ手段から出力される直流電流を高周波変換して高周波電流を得るインバータ手段とを有するものである。すなわち、本発明で用いる誘導加熱炉の高周波電源は、その内部のコンバータ手段にて一次電源(一般的には三相交流電源)を直流変換すると同時に出力調整し、その後、インバータ手段にて所望の周波数の高周波電力に変換するという構成である。この電源の構成は一般的な高周波電源の形態であり、公知のものを用いることができる。
上述したように、本発明者らは、高周波電源の内部で高周波変換する前の直流電流値と直流電圧値とを測定して直流回路の等価抵抗を算出すると、この直流等価抵抗値が坩堝内で原料を昇華させる温度と相関があることを見出した。そこで、昇華再結晶法によりSiC単結晶を製造する際に、高周波電源のコンバータ手段から出力される直流電圧値(DCV)と直流電流値(DCI)とを測定して、その比DCV/DCIから直流等価抵抗値を算出する。一般に、誘導加熱炉で昇華再結晶法によりSiC単結晶を製造する場合、その高周波電源の直流電流値と直流電圧値は、それぞれ最大で200〜500アンペア、200〜500ボルトの値である。そのため、コンバータ手段から出力されるDCIとDCVは、いずれも市販の電流、または電圧変換素子と、記録計とを用いて、一般的な方法で測定を行うことができる。
従来、SiCの単結晶育成を含む誘導加熱の工業応用において、誘導加熱装置の運転制御には高周波電流を用いるのが一般的である。これは、磁界を直接決定する高周波電流が重要なパラメータとして捉えられてきたことによる。一方で、コンバータ手段から出力される直流電流と電圧は、その値自体が誘導加熱コイルに流れるものではないために一次電源に近いものとして扱われ、運転制御を行うための対象としてはあまり使われていない。ところが、本発明では、黒鉛等からなる坩堝の抵抗率変化が原料温度変化を反映しているという第一の知見と、これまでほとんど利用されてこなかったコンバータ手段から出力される直流電流、直流電圧値から算出した直流等価抵抗値の変化により、容易に坩堝の抵抗率変化を捉えられるという第二の知見により成されたものである。すなわち、この直流等価抵抗値は、従来は検出できなかった坩堝内における原料の昇華温度を反映した値であることから、これを成長条件の管理指標として用いることで、従来よりも高精度に結晶製造を制御することができるようになる。
上記の様な直流等価抵抗値は、坩堝の構造やその材質に加えて、誘導加熱炉の運転条件、成長プロセスの経過時間等によっても異なる値を取る。そのため、この直流等価抵抗値をより効果的に運転管理の指標とするために、先ず、坩堝や断熱材の構造とその材質、誘導加熱炉の仕様を変えず、誘導加熱炉の高周波電源におけるコンバータ手段の直流電圧値と直流電流値を変更して、SiC単結晶の成長時における直流等価抵抗値と、成長工程における経過時間との対応関係(以下、「直流等価抵抗値(或いはDCV/DCI)の経時的変化」ともいう。)と、得られたSiC単結晶の品質との関係を予め調べる。そして、予め調べられた直流等価抵抗値の経時的変化とマイクロパイプ密度との関係に基づいて、良質なSiC単結晶が得られるときの直流等価抵抗値を把握するようにする。
具体的には、予め、マイクロパイプ密度が所定の値以下であるSiC単結晶(以下、「標準SiC結晶」という。)を成長させたときの高周波電源におけるコンバータ手段の直流電圧値(DCV)と直流電流値(DCI)とから算出される直流等価抵抗値(DCV/DCI)を、その成長工程の経過時間に対して記録して、標準SiC結晶の成長時におけるDCV/DCIと、成長工程における経過時間との対応関係を得ておく。このようにして標準SiC結晶が製造された際の直流等価抵抗値の経時的変化を特定して、特定された前記経時的変化に基づいて、コンバータ制御基準を決定する。そして、前記コンバータ制御基準に基づいて、コンバータ手段の直流電圧値(DCV)又は直流電流値(DCI)を調整しながら、或いは両方を調整しながら、誘導加熱コイルに高周波電流を流して、SiC単結晶を成長させればよい。
ここで、良質なSiC単結晶として、マイクロパイプ密度が所定の値以下であるSiC単結晶を用いるのは、マイクロパイプがSiC単結晶の代表的な欠陥であり、結晶品質の指標として広く使用されていることがひとつの理由である。加えて、マイクロパイプの発生起点は、異種SiCポリタイプの混在や異物相の析出などであり、これらはSiC単結晶の成長の際の温度条件が本来の値から外れたことが主な原因であると考えられるためである。そのため、良質なSiC単結晶とするために、好ましくはこの標準SiC単結晶のマイクロパイプ密度は5個/cm以下であるのがよく、より好ましくはマイクロパイプ密度が1個/cm以下であるのがよい。ちなみに、SiC単結晶における転位や積層欠陥といったより微細な欠陥は、熱応力の大きさや成長核生成の挙動等が関わってくるため、これらの欠陥から直ちに温度に関する成長条件を見極めるのは難しい。
このようなコンバータ制御基準を得るにあたり、例えば、一定のコイル電流または電力パターン、または坩堝上部温度で代表される種温度、または坩堝下部温度一定などの、予め定められた従来の運転パターンでSiC単結晶の製造を実施すればよい。
良好な結晶成長が実現できた場合のDCV/DCIの経時的変化の実測値を直接的に、前記コンバータ制御基準として炭化珪素単結晶の製造に適用しても良い、或いは、良好な結晶成長が実現できた場合のDCV/DCIの経時的変化の実測値を近似する関数(以下、「標準関係式」という。)を決定して、前記標準関係式を前記コンバータ制御基準として炭化珪素単結晶の製造に適用しても良い。
また、良好な結晶成長が実現できたときのDCV/DCIの経時的変化が複数個存在する場合、DCV/DCIのそれぞれの経時的変化からそれぞれコンバータ制御基準を得て、前記コンバータ制御基準のうちの少なくとも1つを基準とするように、成長工程における直流等価抵抗値(DCV/DCI)を制御しても良い。
また、良好な結晶成長が実現できたときのDCV/DCIの経時的変化が複数個存在する場合、成長工程における各経過時間と、当該経過時間における直流等価抵抗値の平均値との対応関係に基づいて、前述したようにコンバータ制御基準を決定しても良い。
また、良好な結晶成長が実現できた場合の直流等価抵抗値と、良好な結晶成長が実現できなかった場合の直流等価抵抗値を元に、直流等価抵抗値の管理範囲を定め、この管理範囲をコンバータ制御基準の許容幅としてもよい。
すなわち、コンバータ制御基準に基づいて標準SiC結晶を製造する際、成長工程における経過時間に応じて直流等価抵抗値(DCV/DCI)の許容幅を設けて、その範囲内でSiC単結晶を成長させるようにしてもよい。そして、実際のSiC単結晶製造操業において直流等価抵抗値をモニターし、直流等価抵抗値が予め定めた管理範囲内であれば良好な結晶を製造できると判断する。
例えば、実操業における直流等価抵抗値の測定値が、成長工程における経過時間(t)におけるコンバータ制御基準の直流等価抵抗値(DCV/DCI(t)))に対して±0.5%以内の差になるように、前述した直流等価抵抗値(DCV/DCI)の管理範囲を設定しても良い。
予め定めた管理範囲より大きくなった場合、原料の昇華温度は、良好な結晶成長条件と比較して高いことを意味し、予め定めた管理範囲より小さくなった場合、原料の昇華温度は、良好な結晶成長条件と比較して低いことを意味し、何れにしてもそのまま運転を継続しても良質な結晶は製造できないことが予想される。
上記の様に、実際のSiC単結晶製造の操業において直流等価抵抗値がコンバータ制御基準及びその許容幅(又は管理範囲)を外れた場合には、そこで誘導加熱炉の運転を中止することも選択肢のひとつである。それにより、機会損失、電力損失を削減することができる。或いは、上記のようにコンバータ手段の直流電圧や直流電流を調整して誘導加熱炉のコイル出力(高周波電流または電力)を変更し、直流等価抵抗値をコンバータ制御基準及びその許容幅の範囲内(又は管理範囲内)に修正して製造を継続すれば、良質な結晶が製造できる確率を上昇させることができる。
なお、実操業における直流等価抵抗値は成長開始から終了までの成長過程を全てモニターして(常時監視して)、SiC単結晶を製造するようにしてもよい。例えば、成長過程のいずれか複数の時点で直流等価抵抗値を確認して、コンバータ制御基準における前記時点に対応する直流等価抵抗値を参照しながらSiC単結晶を製造するようにしてもよい。
なお、上述した誘導加熱炉のコイル出力を変更する方法では、直流等価抵抗値の調整によって坩堝内の原料昇華温度を調整することが比較的容易である。しかしながら、種結晶と原料昇華温度の温度差も同時に変化してしまう可能性がある。このような場合、例えば、誘導加熱炉のコイル出力の変更と共に、坩堝に対する誘導加熱コイルの相対位置を同時に変更することによって、直流等価抵抗値及び測定している坩堝温度の両方が、コンバータ制御基準及びその許容幅の範囲内或いは前記管理範囲内になるように修正してもよい。また、種結晶温度と原料昇華温度の温度差を一定の範囲内に保つために、種結晶温度或いは種結晶温度と原料昇華温度との温度差を、前記コンバータ制御基準を定めるパラメータの一つとしても良い。この方法では、坩堝内における原料の昇華温度のみならず、結晶成長の駆動力となる種結晶と原料の温度差も一定の狙い値とすることができるので、結晶成長の成功率が著しく向上する。
また、直流等価抵抗値は坩堝とコイルの位置関係によっても変化する可能性がある。そのため、コイル位置の調整代が大きくなるほど、良質なSiC単結晶を得るための実際の成長条件が特定された1つのコンバータ制御基準から乖離してしまう場合がある。このような場合、前述したようにコンバータ制御基準を複数個特定して、前記複数のコンバータ制御基準のうちいずれかに従うように、直流等価抵抗値(DCV/DCI)を制御してSiC単結晶を製造しても良い。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明を具体的に説明する。なお、下記で説明する内容は一例であって、本発明はこれらの内容に制限されるものではない。
(標準SiC単結晶の製造)
図1は、本発明の実施例、及び比較例に係るSiC単結晶インゴットの製造に用いた、改良型レーリー法による単結晶成長の装置である。結晶成長は、昇華原料(原料粉末)3を誘導加熱により昇華させ、種結晶1上に再結晶させることにより行われる。種結晶1は、黒鉛坩堝を構成する坩堝蓋体6の内面に取り付けられており、昇華原料3は黒鉛坩堝の坩堝本体4の内部に充填される。これらの坩堝本体4、及び坩堝蓋体6は、熱シールドのために断熱材5で被膜され、二重石英管8内部の黒鉛支持台座7の上に設置される。
石英管8の内部を、真空排気装置及び圧力制御装置12を用いて1.0×10−4Pa未満まで真空排気した後、純度99.9999%以上の高純度Arガスを、配管10を介してマスフローコントローラ11で制御しながら流入させ、真空排気装置及び圧力制御装置12を用いて石英管内圧力を80kPaに保ちながら、図示外の高周波電源に接続されたワークコイル(誘導加熱コイル)9に高周波電流を流し、黒鉛坩堝の下部を目標温度まで上昇させる。窒素ガス(N)も同様に、配管10を介してマスフローコントローラ11で制御しながら流入させ、雰囲気ガス中の窒素分圧を制御して、SiC結晶中に取り込まれる窒素元素の濃度を調整した。坩堝温度の計測は、坩堝蓋体6側である坩堝上部と坩堝本体の底面側である坩堝下部の断熱材5にそれぞれ直径2〜15mmの光路を設けて、放射温度計13a及び13bを用いて行った。そして、坩堝上部温度を種結晶温度、坩堝下部温度を原料温度とした。その後、石英管内圧力を成長圧力である0.8kPa〜3.9kPaまで約15分かけて減圧し、この状態を所定の時間維持して結晶成長を実施した。
また、図2には、本発明の実施例、及び比較例に係るSiC単結晶インゴットの製造に用いた、高周波電源の誘導加熱回路が示されている。この高周波電源は、交流を直流に変換して出力制御を行うコンバータ部と、コンバータ部から出力される直流を高周波変換して高周波電流を得るインバータ部とを備えており、坩堝本体4と坩堝蓋体6とを有する坩堝の周りを取り囲んだワークコイル(誘導加熱コイル)9に高周波電流を流して誘導加熱炉を形成する。すなわち、この高周波電源の一次電源は、先ず、コンバータ(コンバータ部)により直流変換と同時に出力調整がなされ、インバータ(インバータ部)は、コンバータから出力された電流、電圧を、誘導加熱コイルを含む共振回路で必要とされる周波数の高周波電源に変換する。直流電圧、直流電流は、図2で示した通り、コンバータから出力される値を検出し、検出・記録器にて演算して表示させることができる。
図1に示した成長装置と図2に示した高周波電源を用いて、黒鉛坩堝下部の目標温度を2400℃と定めた成長プロセスにより、単結晶製造を合計20回行った。単結晶製造の条件について説明する。用いた坩堝本体4、及び坩堝蓋体6は、100mmインゴット製造用のサイズと構造を有している。種結晶1として、(0001)面を主面とし、<0001>軸が<11−20>方向に4°傾いた、口径101mmの4Hの単一ポリタイプで構成されたSiC単結晶ウェハを使用した。この種結晶1のマイクロパイプ密度は1個/cm2以下である。また、原料粉末である昇華原料3として、一定の物性値を有するSiCを坩堝本体4に投入した。成長圧力は1.33kPaであり、窒素ガスの分圧は180Paから90Paとして、インゴット全体で最適な導電性を維持するために変化させて、およそ50時間の結晶成長を行った。
上記の製造方法にて得られたSiC単結晶インゴットを、機械研削、マルチワイヤーソー切断、ダイヤポリッシュなど、公知の加工装置と技術により、種結晶と同じく、オフ角度4°の(0001)面を有する厚さ0.4mmの鏡面ウェハに加工し、マイクロパイプをCandela社製のCS10 Optical Surface Analyzerを用いてカウントした。その結果、得られた20本の結晶(SiC単結晶インゴット)のうち、種結晶と同等の、マイクロパイプ密度1個/cm2以下の結晶は12本得られた。
このように同じ装置で同じ成長プロセスを用いても、種結晶と同等のマイクロパイプ密度を有する良質なSiC単結晶が得られるのは12/20程度の割合であり、これは成長装置や成長プロセス中の不可避的なばらつきによるものと考えられる。そして、この良質なSiC単結晶を製造するために適用された製造条件のうちの一つから、高周波電源のコンバータ部の直流電圧値(DCV)と直流電流値(DCI)とから算出される直流等価抵抗値(DCV/DCI)と成長工程の経過時間との関係(直流等価抵抗値の経時的変化)を選択した。この選択された直流等価抵抗値の経時的変化に基づいて、コンバータ制御基準としての直流等価抵抗値の経時的変化を決定した。前記基準としての経時的変化を図3Aに示す。尚、前記選択された直流等価抵抗値の経時的変化によってSiC単結晶の成長プロセスが行われた際の坩堝上部温度の経時的変化を図3Cに示す。
(実施例1)
実施例1では、標準SiC単結晶の製造に用いた成長装置と成長プロセスにより、SiC単結晶の製造をそれぞれ20回行った。その際、高周波電源のコンバータ部の直流電圧値(DCV)と直流電流(DCI)とから求められる直流等価抵抗値(DCV/DCI)を計測しながら、図3Aに示される直流等価抵抗値の経時的変化を目標にして、高周波電源のコンバータ部の直流電圧値(DCV)と直流電流値(DCI)を調整した。
すなわち、ここで用いた誘導加熱炉の運転制御は、インプット1つ(直流等価抵抗)、アウトプット1つ(コイル出力)の単純な制御のため、市販のプログラムコントローラによるPID制御でコンバータ部の直流電圧値(DCV)及び/又は直流電流(DCI)を調整して、直流等価抵抗値を容易に設定することができ、実際の直流等価抵抗値が目標の直流等価抵抗値よりも0.5%を超えて高くなったときには誘導加熱コイル9の出力を低下させ、反対に目標の直流等価抵抗値よりも0.5%を超えて低くなったときには誘導加熱コイル9の出力を上昇させて、SiC単結晶の製造を行った。
上記のようにしてそれぞれ20回の結晶成長を行い、得られたSiC単結晶(インゴット)を調べ、マイクロパイプ密度が1個/cm2以下のものであって種結晶と同等の品質を有する良質な結晶が得られた成功率を算出した。その結果、表1に示したように、実施例1全体では、20本の結晶のうちマイクロパイプ密度が1個/cm2以下のものは15本得られており、75.0%の成功率となった。その内訳として、結晶成長中、実際の直流等価抵抗値が、終始目標の直流等価抵抗値に対して±0.5%以内の差に収まり、特に誘導加熱コイル9の出力調整(運転調整)を行わなかったケースが9回あり、これらはいずれもマイクロパイプ密度が1個/cm2以下のものが得られた(成功率100%)。
直流等価抵抗値が、終始、目標の直流等価抵抗値に対して±0.5%以内の差に制御された本発明に係る製造例のうちの一つの直流等価抵抗値の実測値を図3Bに示す。また、この直流等価抵抗値の経時的変化によってSiC単結晶の成長プロセスが行われた際の坩堝上部温度の経時的変化を図3Cに示す。
また、結晶成長中に実際の直流等価抵抗値が目標の直流等価抵抗との差で±0.5%を超えてしまい、コイル出力の調整を行った場合が11回あり、そのときにマイクロパイプ密度1個/cm2以下の結晶が得られたのは6回であった(成功率54.5%)。このように、誘導加熱コイル9の出力調整を行ったときの成功率は54.5%と、全体の成功率よりは低い値であったのは、出力変更により種結晶側の温度も変化するなどしたことが原因と考えられる。
(比較例1)
一方、比較例1では、図3Aに示される直流等価抵抗値の経時的変化を目標にして高周波電源のコンバータ部の直流電圧値(DCV)と直流電流(DCI)を調整する代わりに、前記選択された直流等価抵抗値(すなわち、等価抵抗の目標値)が取得された坩堝上部温度の経時的変化を再現するように、誘導加熱コイル9の出力を調整したことを除き、実施例1と同様の製造条件にてSiC単結晶の製造をそれぞれ20回行った。
比較例1では、実際の直流等価抵抗値が±0.5%の変動幅を超えて目標の直流等価抵抗値から外れてもコンバータ部の直流電圧値(DCV)や直流電流(DCI)の調整は行わずに、誘導加熱コイル9の出力は一定のままでSiC単結晶を製造した。
一方、比較例1では合計20本の結晶の内、種結晶と同等の品質を有する良質な結晶は12本得られ、良質な結晶製造の成功率は60%であった。その内訳として、目標の直流等価抵抗値との差が±0.5%以内であった成長は10回あり、90.0%の高い成功率でマイクロパイプ密度が1個/cm2以下の結晶が得られた。また、目標の直流等価抵抗と実際の直流等価抵抗値との差が0.5%超となる成長が10回あり、比較例1では誘導加熱コイル9の出力調整を行わなかったところ、良質な結晶が得られたのは30.0%という低い成功率であった。すなわち、目標の直流等価抵抗との差が±0.5%を超えた成長について実施例1と比較例1とを比べれば、コイル出力の調整を行うことにより、成長成功率が30.0%から54.5%に上昇したと言え、結晶成長の歩留まりを向上できることが分かる。
直流等価抵抗値が目標の直流等価抵抗値に対して±0.5%以内にならず、良質な結晶が得られなかった製造例のうちの一つの直流等価抵抗値の実測値を図3Bに示す。また、この直流等価抵抗値の経時的変化によってSiC単結晶の成長プロセスが行われた際の坩堝上部温度の経時的変化を図3Cに示す。
Figure 0006462857
図3Cによれば、本発明例の製造方法及び比較例の製造方法のいずれも、目標の直流等価抵抗値の経時的変化を決定するために用いられたSiC単結晶の成長プロセスが行われた際の坩堝上部温度の経時的変化をほぼ再現している。しかし、坩堝上部温度の実際の加熱温度が目標の加熱温度になるように制御された場合であっても、図3Bの比較例のデータに示されるように、実際の直流等価抵抗値が目標の直流等価抵抗値に対して±0.5%以内の差にならない場合がある。また、直流等価抵抗値が目標の直流等価抵抗値になるように制御されていない比較例は、表1に示されるように、本発明例に比べて良質なSiC単結晶を製造できる割合が低い。
このことから、目標の直流等価抵抗値に対して±0.5%以内の差に制御することによって、坩堝上部温度の加熱温度を目標の加熱温度になるように制御することよりも、坩堝内における原料の加熱状態をより正しく検出することができ、且つ昇華再結晶法による成長条件を制御できる機能を有することが分かる。また、図3B、図3C及び表1の結果から、前記機能によって結晶成長の成功率や歩留まりを高めることが示された。
(実施例2)
実施例2においても、実施例1と等しい、坩堝構造や温度条件を定めた一定の成長プロセスにより、単結晶製造を20回行った。また、直流等価抵抗値の目標値として、実施例1と同様に図3Aに示したDCV/DCIの経時的変化を用い、コンバータ部を制御した。但し、この実施例2では、実際の直流等価抵抗値が目標の直流等価抵抗値から外れてしまった場合に、誘導加熱コイル9の出力調整と共に坩堝に対する誘導加熱コイル9の相対位置を同時に調整した。
すなわち、直流等価抵抗値が目標値よりも0.5%を超えて高くなった場合にはコイルの出力を低下させつつ、坩堝の種側温度が低下しないようにコイル位置を坩堝に対して相対的に上昇させた。逆に直流等価抵抗値が目標値よりも0.5%を超えて低くなった場合には、コイルの出力を上昇させ、種側温度は上昇しないようコイルは相対的に低下させた。この実施例2では、インプットが2つ(直流等価抵抗と種結晶温度)、アウトプットが2つ(コイル出力とコイル高さ)であり、それぞれ応答速度や線形性が異なるため実施例1に比べて複雑な制御となる。そこで、市販のプログラムコントローラによるPID制御にて、直流等価抵抗が狙い値となるようにコイル出力を自動制御させつつ、坩堝上部温度である種結晶温度は放射温度計13aの指示値を見ながら手動制御でコイル高さを変更した。
そして、実施例1と同様に、種結晶と同等の品質を有する良質な結晶が得られた成功率を算出したところ、結果は表2に示したとおりであった。すなわち、実際の直流等価抵抗値が目標の直流等価抵抗値との差で±0.5%以内であって運転調整(コイルの出力調整及びコイル位置の変更)を行わなかったのが全体の20回のうち10回あり、このときの良質な結晶が得られた回数は9回であった(成功率90%)。また、結晶成長中に実際の直流等価抵抗値が目標の直流等価抵抗との差で±0.5%を超えたために、コイルの出力調整及びコイル位置の変更を行ったのが10回あり、このとき良質な結晶が得られた回数は7回であった(成功率70%)。
先の比較例1によれば、直流等価抵抗との差が0.5%を超えた成長で条件調整を行わなかった場合の成長成功率の期待値は3/10=30.0%である。また、実施例1では、出力調整後の成長成功率は54.5%に上昇していた。これに対して実施例2では、コイル出力とコイル高さを同時に調整して、より理想に近い成長条件に近づけた結果、70.0%の成功率となり、全体でも80.0%という高い成長成功率を実現した。
本発明によれば、従来は検出できなかった坩堝内の原料温度(昇華温度)を、直流等価抵抗によって相対的に把握することができる。しかし、直流等価抵抗値は坩堝とコイルの位置関係によっても変化する可能性があるため、コイル位置の調整代が大きくなるほど、直流等価抵抗値の実測値がコンバータ制御基準から乖離するおそれがある。そこで、コイル位置や出力の制御方法、コイルを移動したときの直流等価抵抗値の目標値などを修正することによって、さらに高い成長成功率が期待できる。
実施例2の方法は、誘導加熱炉のコイル出力の変更と共に、坩堝に対する誘導加熱コイルの相対位置を同時に変更することによって、直流等価抵抗値及び測定している坩堝温度の両方を前記コンバータ制御基準及びその許容幅の範囲内(又は管理範囲内)に修正している。この実施例2による出力調整(運転調整)後の成長成功率は、実施例1による出力調整後の成長成功率を上回っている。
Figure 0006462857
この発明によれば、従来は困難であった坩堝内における原料の加熱状態をより正しく検出して、昇華再結晶法による成長条件を制御できることから、結晶成長の成功率や歩留まりを高めることができ、しかも、得られるSiC単結晶の品質を向上させることができる。
1:種結晶(SiC単結晶)
2:SiC単結晶インゴット
3:昇華原料(SiC粉末原料)
4:黒鉛坩堝
5:断熱材
6:坩堝蓋体
7:黒鉛支持台座(坩堝支持台および軸)
8:二重石英管
9:ワークコイル
10:配管
11:マスフローコントローラ
12:真空排気装置および圧力制御装置
13a:放射温度計(坩堝上部用)
13b:放射温度計(坩堝下部用)

Claims (3)

  1. 原料粉末と種結晶とが収容された坩堝の周りを誘導加熱コイルで取り囲み、誘導加熱コイルに高周波電流を流して坩堝を加熱し、原料粉末を昇華させて種結晶に炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶の製造方法であって、
    誘導加熱コイルに流す高周波電流を得るために、交流電流を直流電流に変換するコンバータ手段と、コンバータ手段から出力される直流電流を高周波変換して高周波電流を得るインバータ手段とを有しており、
    予め、炭化珪素単結晶の成長時における前記コンバータ手段で変換した直流電圧値(DCV)と直流電流値(DCI)とから算出される直流等価抵抗値(DCV/DCI)の経時的変化と、成長させた炭化珪素単結晶に形成されたマイクロパイプ密度との関係を把握し、
    前記予め把握した直流等価抵抗値の経時的変化とマイクロパイプ密度の関係に基づいて、前記コンバータ手段において、直流電圧値(DCV)又は直流電流値(DCI)の少なくとも一方を調整することを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 前記予め把握した直流等価抵抗値とマイクロパイプ密度との関係における前記マイクロパイプ密度が、予め定めた許容値以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 前記マイクロパイプ密度の許容値が5個/cm以下である請求項2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
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