JP6426347B2 - 抗菌防炎性ポリエステル繊維および抗菌防炎性ポリエステル布帛および繊維製品 - Google Patents

抗菌防炎性ポリエステル繊維および抗菌防炎性ポリエステル布帛および繊維製品 Download PDF

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本発明は、抗菌性と防炎性に優れ、さらには白度および耐光堅牢度にも優れた抗菌防炎性ポリエステル繊維および抗菌防炎性ポリエステル布帛および繊維製品に関する。
従来、抗菌性と防炎性に優れた抗菌防炎性ポリエステル繊維は種々提案されている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
しかしながら、抗菌性と防炎性に優れ、さらには白度および耐光堅牢度にも優れた抗菌防炎性ポリエステル繊維はこれまであまり提案されていない。
特開平10−212667号公報 特開2002−220784号公報 特開2003−119647号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、抗菌性と防炎性に優れ、さらには白度および耐光堅牢度にも優れた抗菌防炎性ポリエステル繊維および抗菌防炎性ポリエステル布帛および繊維製品を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、リン系防炎剤を含み、かつ抗菌剤を特定量含むポリエステルを用いてポリエステル繊維を得ると、抗菌性と防炎性に優れ、さらには耐光堅牢度にも優れた抗菌防炎性ポリエステル布帛が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「リン系防炎剤をリン元素としてポリエステル重量対比0.1〜3.0重量%含み、かつ抗菌剤を0.01〜10.0重量%含む抗菌防炎性ポリエステル繊維であって、下記に定義する白度が85.00以上であり、かつ前記リン系防炎剤が2−カルボキシエチル−メチルホスフィン酸であり、前記抗菌剤が、結晶性アルミノケイ酸銀、銀ゼオライト、リン酸ジルコニウム・酸化銀、リン酸ジルコニウム・酸化銀・酸化亜鉛、リン酸チタン銀担持ゲルと酸化亜鉛の混合物、銀担持二酸化珪素、酸化銀、塩化銀、銀からなる群より選択される1種以上であることを特徴とする抗菌防炎性ポリエステル繊維。」が提供される。
(白度の測定方法)
繊維を経糸および緯糸に用いてカバーファクター(CF)1500〜2000の平組織織物を得た後、下記式により白度を算出する。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
白度=L*−b*
ただし、L*は織物4枚重ねのL値、b*は織物4枚重ねのb値である。
その際、抗菌防炎性ポリエステル繊維が単糸数24本以上のマルチフィラメントであることが好ましい。また、抗菌防炎性ポリエステル繊維に仮撚捲縮加工が施されていることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維を用いてなる抗菌防炎性ポリエステル布帛であって、LOI値が25以上、かつJIS L0842第3露光法による耐光堅牢度が3級以上である抗菌防炎性ポリエステル布帛が提供される。
その際、JISL1902菌液吸収法で、黄色ブドウ球菌または肺炎桿菌またはMRSAの殺菌活性値(L)が0を超えることが好ましい。
殺菌活性値(L)=Ma−Mc>0
Ma:標準布の試験菌接種直後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
Mc:抗菌防炎性ポリエステル繊維使用布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
ただし、試験成立条件としてF(増殖地)=Mb−Ma≧1.0(生菌数)とする。
Mb:標準布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
また、本発明によれば、前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維または抗菌防炎性ポリエステル布帛を用いてなる、カーテン、ロールブラインド、ブラインド、緞帳、毛布、寝装側地、寝具カバー、寝装マット、椅子被覆材、パーティション、祭壇用白布、幕、クッション、絨毯、マット、ラグからなる群より選択されるいずれかの繊維製品が提供される。
本発明によれば、抗菌性と防炎性に優れ、さらには白度および耐光堅牢度にも優れた抗菌防炎性ポリエステル繊維および抗菌防炎性ポリエステル布帛および繊維製品が得られる。
本発明の抗菌防炎性ポリエステル繊維はリン系防炎剤を含み、かつ抗菌剤を繊維重量対比0.01〜10.0重量%含む。
ここで、前記リン系防炎剤としては、(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)フェニルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)−tert,ブチルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)1,1−ジメチルヘキシルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)ナフチルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)トルイルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)2,5−ジメチルフェニルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)シクロヘキシルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)−4−クロロフェニルホスフィン酸、(2−メトキシカルボニルエチル)フェニルホスフィン酸、(2−ヒドロキシエトキシカルボニルエチル)フェニルホスフィン酸、p−(2−カルボキシエチル)クロロフェニルホスフィン酸、(2−フェノキシカルボニルエチル)ヘキシルホスフィン酸、(4−カルボキシフェニル)フェニルホスフィン酸、(3−カルボキシフェニル)フェニルホスフィン酸、カルボキシメチルフェニルホスフィン酸、カルボキシメチルナフチルホスフィン酸およびそれらの低級アルコールエステル、低級アルコールジエステル、環状無水物などが優れた防炎性が得られ好ましい。これらの防炎剤は通常ポリエステルに共重合しているが、ブレンドしていてもよい。その際、含有量としては、リン元素としてポリエステル重量対比0.1〜3.0重量%(特に好ましくは0.2〜0.6重量%)の範囲内であることが好ましい。該含有量が0.1重量%よりも小さいと防炎性が低下するおそれがある。逆に該含有量が3.0重量%より大きいと白度が低下するおそれがある。
また、前記ポリエステル中には抗菌剤がポリエステルの重量対比0.01〜10.0重量%(好ましくは0.1〜5.0重量%)の範囲内で含まれることが肝要である。該含有量が0.01よりも小さいと抗菌性が低下するおそれがある。逆に、該含有量が10.0重量%より大きいと白度が低下するおそれがある。
ここで、前記抗菌剤としては、結晶性アルミノケイ酸銀、銀ゼオライト、亜鉛ゼオライト、リン酸ジルコニウム・酸化銀、リン酸ジルコニウム・酸化銀・酸化亜鉛、リン酸チタン・酸化亜鉛および酸化チタンのゲル混合物、リン酸チタン銀担持ゲルと酸化亜鉛の混合物、銀担持二酸化珪素、酸化銀、塩化銀、銀、酸化亜鉛、銅化合物、トリリン酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸系・硝子、第4級アンモニウム塩、亜鉛(2−ピリジンチオール−ジンク−1−オキシド)、ビス(1−ヒドロキシ−2(1)ピリジオチオネート(0、S)−T−4)亜鉛などが好ましい。
前記のポリエステルとしては、テレフタル酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜6のアルキレングリコール、すなわちエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種のグリコール、特に好ましくはエチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステルが例示される。かかるポリエステルには共重合成分を有していてもよい。また、かかるポリエステルは再生ポリエステルであってもよい。かかる再生ポリエステルには、ペットボトルを原料とし、加熱して溶融また溶剤により溶解してペレット化し、再度、溶融紡糸することなどにより得られる再生ポリエステル、およびケミカルリサイクルにより得られる再生ポリエステルを含む。また、バイオマスすなわち生物由来の物質を原材料として得られたモノマー成分を使用してなるポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸であってもよい。さらには、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルでもよい。
前記ポリエステル中には、防炎剤および抗菌剤だけでなく、必要に応じて、艶消し剤、微細孔形成剤、カチオン可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、着色剤(例えば黒色)、帯電防止剤、吸湿剤、マイナスイオン発生剤等を1種又は2種以上を添加してもよい。
前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維において、総繊度が30〜1000dtexの範囲内であることが好ましい。また、単繊維繊度が0.1〜5.0dtex、フィラメント数が24〜1000本(より好ましくは36〜300本)のマルチフィラメント(長繊維)であることが好ましい。糸条の形態としては、短繊維でもよいし長繊維(マルチフィラメント)でもよいが、後者が好ましい。かかる長繊維には仮撚捲縮加工が施されていることが好ましい。さらには、撚糸や空気加工が施されていてもよい。単糸の横断面形状も特に限定されるものではなく、通常の丸型だけでなく、扁平、くびれ付き扁平、三角、Y型、T型、U型などの異型であってもよい。
また、前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維において、下記に定義する白度が85.00以上(好ましくは85.00〜95.00)であることが肝要である。白度85.00未満の場合、白色または淡色の製品として使用できないおそれがある。
(白度の測定方法)
繊維を経糸および緯糸に用いてカバーファクター(CF)1500〜2000の平組織織物を得た後、下記式により白度を算出する。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
白度=L*−b*
ただし、L*は織物4枚重ねのL値、b*は織物4枚重ねのb値である。
前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維は、リン系防炎剤を含み、かつ抗菌剤を繊維重量対比0.01〜10.0重量%含むポリエステルを均一に混練、分散しながら常法により紡糸し必要に応じて延伸することにより得られる。前記延伸は紡糸した後、巻き取る前に延伸する直延方式でもよいし、未延伸糸として巻き取った後、延伸する別延方式でもよいし、半延伸糸として捲き取った後、延伸仮撚する仮撚方式でもよい。その際、前記の白度を得るには、抗菌防炎性ポリエステル繊維に含まれるリン系防炎剤および抗菌剤の種類および使用量を適宜選定するとよい。
次に、本発明の抗菌防炎性ポリエステル布帛は前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維だけで構成されていてもよいし、前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維とポリエチレンテレフタレート繊維など他の繊維とで構成されていてもよい。その際、前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維の重量比率は布帛全重量に対して15重量%以上であることが好ましい。
また、布帛を構成する布帛組織としては、特に限定されず、織物、編物、不織布いずれでもよいが織物組織や編物組織が好ましい。例えば、織物組織の場合は平織、綾織、朱子織等の三原組織、変化組織、たて二重織、よこ二重織等の片二重組織、たてビロードなどが例示されるがこれらに限定されない。層数も単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。
その際、かかる織物において、織物のカバーファクター(CF)が1000〜4500の範囲内であることが好ましい。より好ましくは1200〜3500の範囲であることが良い。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
また、編物組織の場合は、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、添え毛編等などのよこ編組織や、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフ編、ハーフベース編、サテン編、ハーフトリコット編、裏毛編、ジャガード編等などのたて編組織が例示されるがこれらに限定されない。かかる編物において、コース数10〜50本/2.54cmかつウェール数9〜30本/2.54cmの範囲であることが好ましい。
なお、かかる布帛は前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維を用いて、常法により製編織することにより得ることができる。
かくして得られた抗菌防炎性ポリエステル布帛は、防炎性、抗菌性、白度および耐光堅牢度に優れる。特に、後記のように染色加工を施した際に、布帛の白度に優れるので淡色または白色に着色することが可能となる。
その際、防炎性としては25以上(より好ましくは25〜30)であることが好ましい。また、抗菌性としては、JISL1902菌液吸収法で、黄色ブドウ球菌または肺炎桿菌またはMRSAの殺菌活性値(L)が0を超えることが好ましい。
殺菌活性値(L)=Ma−Mc>0
Ma:標準布の試験菌接種直後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
Mc:抗菌防炎性ポリエステル繊維使用布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
ただし、試験成立条件としてF(増殖地)=Mb−Ma≧1.0(生菌数)とする。
Mb:標準布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
また、かかる布帛においてJIS L0842第3露光法による耐光堅牢度が3級以上であることが好ましい。耐光堅牢度3級未満の場合、製品価値が低下するおそれがある。
かかる布帛は、用途によって、染色加工を施さずに使用してもよいし、染色加工(好ましくは淡色または白色)を施して使用してもよい。さらには、減量加工、起毛加工、カレンダー加工、エンボス加工、蓄熱加工、吸水加工、撥水加工、消臭加工、抗菌加工、防炎加工などの後加工を適宜施してもよい。
本発明の繊維製品は、前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維または抗菌防炎性ポリエステル布帛を用いてなる、カーテン、ロールブラインド、ブラインド、緞帳、毛布、寝装側地、寝具カバー、寝装マット、椅子被覆材、パーティション、祭壇用白布、幕、クッション、絨毯、マット、ラグからなる群より選択されるいずれかの繊維製品である。
かかる繊維製品は、前記の抗菌防炎性ポリエステル繊維を用いているので、抗菌性と防炎性と耐光堅牢度に優れる。さらには白度にも優れるのでそのまま使用できるし、淡色または白色に着色することが可能である。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない、なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
(1)リン含有率、銀ゼオライトの含有率
試料をハサミで粉末状にカットし、その100mgを13mmφの錠剤にし、蛍光X線リガク3270を使用して、検量線法による定量分析で測定。
(2)カバーファクター(CF)
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)で算出。
(3)白度
マクベス社製の分光光度計(Macbeth Color−Eye3100)を使用して測定し下式で算出する。但し、生地を4枚重ねて測定を行う。
式 白度=L*−b*
L*:生地のL値 b*:生地のb値
(4)LOI値
JISL1091E−3法により測定。タテ方向とヨコ方向の平均値を算出。
(5)耐光堅牢度
JISL0842第3露光法により測定。3級以上を合格とする。
(6)抗菌性
JISL1902菌液吸収法により測定。但し、界面活性剤(Tween80)を添加した試験菌懸濁液を使用し、ガラス棒でおさえて菌液を浸透させた。判定は、一般社団法人繊維評価技術協議会の定める制菌加工赤ラベル基準に合格するかどうかで行った。ただし、測定は原布と洗濯5回後で行う。
[実施例1]
リン化合物として2−カルボキシエチル−メチルホスフィン酸を含むポリエチレンテレフタレートチップを主として、抗菌成分として銀ゼオライトを含むポリエチレンテレフタレートチップを溶融紡糸時にインジェクション方式によって、リン化合物中のリン含有量は0.6wt%、銀ゼオライトの含有量は0.90wt%(銀成分として100ppm)となるように、均一に混練、分散しながら、常法により紡糸、仮撚加工を行い抗菌防炎性ポリエステル繊維(ポリエチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸条330dtex/96fil)を得た。次いで得られた糸条をタテ糸、ヨコ糸に使用し、常法により平織物を製織した後、該織物を常法により80℃10分で精練、160℃1分で仕上げを行い、抗菌防炎性ポリエステル布帛を得た。
得られた抗菌防炎性ポリエステル布帛において、生機のタテ密度43本/2.54cm、ヨコ密度46本/2.54cm、カバーファクター(CF)1542、白度89.33、仕上げ後のタテ密度54本/2.54cm、ヨコ密度52本/2.54cm、カバーファクター(CF)1836、LOI値26、耐光堅牢度3.5級、抗菌性は合格であった。総合評価は○であった。
次いで、前記抗菌防炎性ポリエステル布帛を、染色加工を施さずに用いてカーテンを得たところ、抗菌性と防炎性とに優れ、さらには白度および耐光堅牢度にも優れていた。
[実施例2]
実施例1にて、リン含有量を1.0wt%とする以外は実施例1と同様にした。得られた抗菌防炎性ポリエステル布帛において、生機の白度85.73、仕上げ後でLOI値26、耐光堅牢度3.5級、抗菌性は合格であった。総合評価は○であった。
[実施例3]
実施例1にて、銀ゼオライトの含有量は0.45wt%(銀成分として50ppm)とする以外は実施例1と同様にした。得られた抗菌防炎性ポリエステル布帛において、生機の白度89.87、仕上げ後でLOI値26、耐光堅牢度4級、抗菌性は合格であった。総合評価は○であった。
[実施例4]
実施例1にて、リン含有量を1.0wt%、銀ゼオライトの含有量は0.45wt%(銀成分として50ppm)とする以外は実施例1と同様にした。得られた抗菌防炎性ポリエステル布帛において、生機の白度86.88、仕上げ後でLOI値27、耐光堅牢度4級、抗菌性は合格であった。総合評価は○であった。
[比較例1]
実施例1にて、リン化合物を6.0wt%とする以外は実施例1と同様にした。得られた抗菌防炎性ポリエステル布帛において、生機の白度75.79、仕上げ後でLOI値21、耐光堅牢度4級、抗菌性は合格であった。白度に劣り総合評価は×であった。
[比較例2]
実施例1にて、銀ゼオライトの含有率を15.0wt%(銀成分として1666ppm)とする以外は実施例1と同様にした。得られた抗菌防炎性ポリエステル布帛において、生機の白度70.69、LOI値21、耐光堅牢度1級、抗菌性は合格であった。白度と耐光堅牢度に劣り総合評価は×であった。
本発明によれば、抗菌性と防炎性に優れ、さらには白度および耐光堅牢度にも優れた抗菌防炎性ポリエステル繊維および抗菌防炎性ポリエステル布帛および繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (6)

  1. リン系防炎剤をリン元素としてポリエステル重量対比0.1〜3.0重量%含み、かつ抗菌剤を0.01〜10.0重量%含む抗菌防炎性ポリエステル繊維であって、下記に定義する白度が85.00以上であり、かつ前記リン系防炎剤が2−カルボキシエチル−メチルホスフィン酸であり、前記抗菌剤が、結晶性アルミノケイ酸銀、銀ゼオライト、リン酸ジルコニウム・酸化銀、リン酸ジルコニウム・酸化銀・酸化亜鉛、リン酸チタン銀担持ゲルと酸化亜鉛の混合物、銀担持二酸化珪素、酸化銀、塩化銀、銀からなる群より選択される1種以上であることを特徴とする抗菌防炎性ポリエステル繊維。
    (白度の測定方法)
    繊維を経糸および緯糸に用いてカバーファクター(CF)1500〜2000の平組織織物を得た後、下記式により白度を算出する。
    CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
    ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
    白度=L*−b*
    ただし、L*は織物4枚重ねのL値、b*は織物4枚重ねのb値である。
  2. 抗菌防炎性ポリエステル繊維が単糸数24本以上のマルチフィラメントである、請求項1に記載の抗菌防炎性ポリエステル繊維。
  3. 仮撚捲縮加工が施されている、請求項1または請求項2に記載の抗菌防炎性ポリエステル繊維。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の抗菌防炎性ポリエステル繊維を用いてなる抗菌防炎性ポリエステル布帛であって、LOI値が25以上、かつJIS L0842第3露光法による耐光堅牢度が3級以上である抗菌防炎性ポリエステル布帛。
  5. JISL1902菌液吸収法で、黄色ブドウ球菌または肺炎桿菌またはMRSAの殺菌活性値(L)が0を超える、請求項に記載の抗菌防炎性ポリエステル布帛。
    殺菌活性値(L)=Ma−Mc>0
    Ma:標準布の試験菌接種直後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
    Mc:抗菌防炎性ポリエステル繊維使用布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
    ただし、試験成立条件としてF(増殖地)=Mb−Ma≧1.0(生菌数)とする。
    Mb:標準布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数の平均値
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の抗菌防炎性ポリエステル繊維または抗菌防炎性ポリエステル布帛を用いてなる、カーテン、ロールブラインド、ブラインド、緞帳、毛布、寝装側地、寝具カバー、寝装マット、椅子被覆材、パーティション、祭壇用白布、幕、クッション、絨毯、マット、ラグからなる群より選択されるいずれかの繊維製品。
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