JPH1193049A - 起毛布 - Google Patents
起毛布Info
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- JPH1193049A JPH1193049A JP24713197A JP24713197A JPH1193049A JP H1193049 A JPH1193049 A JP H1193049A JP 24713197 A JP24713197 A JP 24713197A JP 24713197 A JP24713197 A JP 24713197A JP H1193049 A JPH1193049 A JP H1193049A
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- yarn
- raised
- polytrimethylene terephthalate
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Abstract
提供。 【解決手段】 目付150g/m2 〜450g/m2 の
起毛布であって、少なくとも地組織部がポリトリメチレ
ンテレフタレート繊維で構成されてなることを特徴とす
る起毛布
Description
ド、フリースなどの起毛布は、ポリエステルやナイロ
ン、レーヨン、綿糸などを使用して製造され、衣料用布
帛として、安定した市場規模を保っている。この起毛布
では、特にピリング性が大きく商品の品位を左右し、起
毛糸に綿糸やポリエステルスパンなどの短繊維を使用し
た場合には、ピリングが生じやすく、品位の良くない製
品となり、また、表面の手触り感や外観の面からも、起
毛糸は短繊維ではなく、長繊維を使用されることが多
い。
リングになりにくいが、布帛の密度を密にしておかない
と、地組織内に保持された起毛糸の抜き出し抵抗が、長
繊維の場合小さいために繊維の滑脱が生じ、この場合も
ピリングとなり、起毛糸に長繊維を使用する利点が得ら
れない。従って、起毛糸に長繊維を使用した起毛布の場
合は、地組織部を短繊維使いとするか、長繊維使いの場
合には、布帛密度をかなり密にした起毛布が製造されて
おり、起毛布の風合い面から見た場合、かなり硬い風合
いで、満足できる製品が製造されていないのが現状であ
る。
ングの発生が少なく、風合いもソフトである起毛布を提
供することである。
解決について、ピリングの発生メカニズムについて種々
検討した結果、地組織部の糸種を特定することにより目
的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、目付150g/m2 〜450
g/m2 の起毛布であって、少なくとも地組織部がポリ
トリメチレンテレフタレート繊維で構成されてなること
を特徴とする起毛布に関する。
いう起毛布とは、ベロア、コーデュロイ、スウェード、
フリースなど織物、または、経編み、丸編みによる編物
の片面、あるいは両面を起毛加工し、立毛状の繊維が露
出している布帛をいう。また、起毛糸と、地組織部の糸
とが区別できる起毛布である。
450g/m2 であることが必要であり、好ましくは2
00g/m2 〜400g/m2 である。150g/m2
未満では起毛品位特に起毛の均一性に劣り、450g/
m2 を超えるとかなり硬い風合いとなり、商品価値が激
減する。本発明で用いるポリトリメチレンテレフタレー
ト繊維とは、トリメチレンテレフタレート単位を主たる
繰り返し単位とするポリエステル繊維をいい、トリメチ
レンテレフタレート単位を約50モル%以上、好ましく
は70モル%以上、さらには80モル%以上、さらに好
ましくは90モル%以上含有するものをいう。従って、
第三成分として、他の酸成分及び/又はグリコール成分
の合計量が、約50モル%以下好ましくは30モル%以
下、さらには20モル%以下、さらに好ましくは10モ
ル%以下の範囲で含有されたポリトリメチレンテレフタ
レートを包含する。
フタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当
な反応条件下にて合成される。この合成過程において、
適当な一種又は二種以上の第三成分を添加して共重合ポ
リエステルとしてもよいし、又、ポリエチレンテレフタ
レート等のポリトリメチレンテレフタレート以外のポリ
エステル、ナイロンとポリトリメチレンテレフタレート
を別個に合成した後、ブレンドしたり、複合紡糸(鞘
芯、サイドバイサイド等)してもよい。
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジオール
等)、芳香族ジオキシ化合物(ハイドロキノンビスフェ
ノールA等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4
−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリ
エーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸(ω
−オキシカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(P
−オキシ安息香酸等)等が挙げられる。又、1個又は3
個以上のエステル形成性官能基を有する化合物(安息香
酸等又はグリセリン等)も重合体が実質的に線状である
範囲内で使用出来る。
等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外
線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑
剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等が含有されていてもよい。本発明において、ポリトリ
メチレンテレフタレート繊維の紡糸については種々の方
法が可能であり、例えば、1500m/分程度の巻取り
速度で未延伸糸を得た後、2〜3.5倍程度で延撚する
方法、紡糸−延撚工程を直結した直延法、巻取り速度5
000m/分以上の高速紡糸法(スピンドロー又はスピ
ンテイクアップ法)の何れを採用しても良い。
よいが、起毛布の風合いがよりソフトになるマルチフィ
ラメントである事が好ましい。繊維の太さ、断面形状に
ついては特に制限される事はなく、長さ方向に均一なも
のや太細のあるものでもよく、断面においても丸型、三
角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、偏平、ドッグボ
ーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なもので
もよい。
織機の筬密度、あるいは使用する編機のゲージに応じ、
一般的に最適といわれる繊維の太さが選定でき、例え
ば、28ゲージの編機では、地組織の繊維の太さは、5
0〜120デニールとすればよい。また、単糸デニール
についても任意な太さの糸が選定でき、0.5〜10
d、好ましくは1〜5dの範囲である。
メント原糸(極細糸を含む)、甘撚糸〜強撚糸、混繊
糸、仮撚糸(POYの延伸仮撚糸を含む)、いわゆるタ
スラン加工糸等の流体噴射加工糸等があるが、本発明の
目的からは仮撚加工糸や流体噴射加工糸の嵩高加工糸が
好ましい。本発明の起毛布は、織物、又は、編物により
製造され、起毛糸については、ポリエステル、ナイロ
ン、アクリル、などの合成繊維、キュプラ、レーヨンな
どの再生繊維、また、綿、羊毛、麻など、特に制限なく
任意な糸が使用できる。無論、地組織と同じポリトリメ
チレンテレフタレートの使用も可能であり、糸の形態と
して、長繊維、短繊維でもよいが、本発明の特長が特に
活かされるのは長繊維使いの場合である。また、糸の断
面についても、各種異型断面糸が使用でき、丸断面よ
り、三角形などの異型糸の方が表面外観に特徴ある起毛
布が得られる。
織については任意な組織が使用でき、たとえば、経編み
の場合、フロント筬にポリエステルなどの起毛糸、バッ
ク筬にポリトリメチレンテレフタレートを使用し、フロ
ント筬の振りを23/10、バック筬の振りを10/1
2とし、編成後、フロント筬の糸を起毛する方法があ
る。また、丸編みでは、シンカーパイル編み機を使用
し、地組織にポリトリメチレンテレフタレート、起毛糸
にポリエステルなどの起毛糸を使用して編成し、パイル
糸のみを起毛するのが簡単に本発明の起毛布が得られ
る。さらに、織物による場合も織物組織は、特に限定さ
れるものではなく、通常の起毛用織物が使用できる。織
物の場合と同様に、起毛糸にはポリエステルなどの起毛
糸、地組織にポリトリメチレンテレフタレートを使用し
て製織後、起毛糸を起毛すればよい。
なく任意な密度が選定でき、風合いを重視した密度で製
造しても起毛糸の毛抜けによるピリングは生じない。こ
れは、地組織にポリトリメチレンテレフタレートを使用
することにより、地組織のポリトリメチレンテレフタレ
ートとともに組織される起毛糸が、外力により滑脱しよ
うとするのを、地組織にポリトリメチレンテレフタレー
トを使用しているために起毛糸の滑脱が阻止されるため
である。
レフタレートを使用するが、その混率は、混率が低下す
るほど本発明の目的は達しにくくなり、少なくとも50
%以上の混率であることが望ましい。たとえば、織物の
場合、ポリトリメチレンテレフタレートとポリエステル
などの他糸とを一本交互にする方法などがある。本発明
の起毛布は、織機、または編み機にて製織、製編後、公
知の方法で起毛糸を起毛、さらに仕上げを行い起毛布と
する。この場合、起毛は片面、あるいは両面とも行って
もよい。また、起毛布に伸縮性、吸湿性、吸水性、抗菌
性、防臭性、速乾性、難燃性などの機能を付与して、さ
らに付加価値を高めた起毛布とすることも可能で、その
付与方法は適宜選んで差し支えなく、被服含浸する方法
であってもよい。
ックスなどの弾性糸を交織、交編により起毛布と複合さ
せ、伸縮性を得る方法も実施できる。たとえば、経て編
みによる起毛布の場合、フロント筬に起毛糸、バック筬
にポリトリメチレンテレフタレート、ミドル筬に弾性糸
を使用する方法や、また、丸編みの場合には、シンカー
パイル丸編み機を使用し、起毛糸と、ポリトリメチレン
テレフタレートをプレーティングにより交偏する方法な
どがある。
より具体的に説明する。尚、性能評価およびポリトリメ
チレンテレフタレート繊維の製造は以下の方法で行っ
た。 (1)ピリング性評価 JIS L−1076 ピリング試験方法A法による。
を、紡糸温度265℃、紡糸速度1200m/分で未延
伸糸を得、次いで、ホットロール温度60℃、ホットプ
レート温度140℃、延伸倍率3倍、延伸速度800m
/分で延撚して、50d/36f、及び75d/36f
の延伸糸を得た。
時の弾性回復率は、各々3.2g/d、46%、30g
/d並びに98%であった。
用し、地組織部にポリトリメチレンテレフタレートの仮
撚加工糸75d/36f、起毛糸にポリエステル100
d/64fとして編成した。この編み地をシンカーパイ
ルの部分を起毛し、染色、仕上げを行い目付400g/
m2 のフリースと呼ばれる片面起毛布を製造した。
ろ、4〜5級で、かつ、滑脱糸量は0.7gであり、良
好な性能の起毛布となった。
ル仮撚加工糸75d/36fを使用した以外は、実施例
1と同様にして、目付410g/m2 の起毛布を得た。
この起毛布のピリング性は2級、滑脱糸量は4.9gで
あり、本発明の起毛布に比べて品位のよくない起毛品に
なった。
撚加工糸70d/34fを使用した以外は、実施例1と
同様にして、目付380g/m2の起毛布を得た。この
起毛布のピリング性は1〜2級、滑脱糸量は7.3gで
あり、本発明の起毛布に比べて品位のよくない起毛品に
なった。
つ、起毛糸も任意な糸種が選定できるため、表面タッチ
や外観の異なる起毛布が製造しやすく、また、風合いも
ソフトな起毛布である。
Claims (1)
- 【請求項1】 目付150g/m2 〜450g/m2 の
起毛布であって、少なくとも地組織部がポリトリメチレ
ンテレフタレート繊維で構成されてなることを特徴とす
る起毛布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24713197A JPH1193049A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 起毛布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24713197A JPH1193049A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 起毛布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1193049A true JPH1193049A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17158902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24713197A Pending JPH1193049A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 起毛布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1193049A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6287688B1 (en) | 2000-03-03 | 2001-09-11 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Partially oriented poly(trimethylene terephthalate) yarn |
JP2002004156A (ja) * | 2000-06-23 | 2002-01-09 | Asahi Kasei Corp | 交編経編地 |
US6383632B2 (en) | 2000-03-03 | 2002-05-07 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Fine denier yarn from poly (trimethylene terephthalate) |
US6685859B2 (en) | 2000-03-03 | 2004-02-03 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Processes for making poly(trimethylene terephthalate) yarn |
JP5035698B2 (ja) * | 2006-05-15 | 2012-09-26 | 本田技研工業株式会社 | 自動車内装ポリプロピレンテレフタレート繊維布帛と製法 |
-
1997
- 1997-09-11 JP JP24713197A patent/JPH1193049A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6287688B1 (en) | 2000-03-03 | 2001-09-11 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Partially oriented poly(trimethylene terephthalate) yarn |
US6333106B2 (en) | 2000-03-03 | 2001-12-25 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Draw textured poly(trimethylene terephthalate) yarn |
US6383632B2 (en) | 2000-03-03 | 2002-05-07 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Fine denier yarn from poly (trimethylene terephthalate) |
US6663806B2 (en) | 2000-03-03 | 2003-12-16 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Processes for making poly (trimethylene terephthalate) yarns |
US6672047B2 (en) | 2000-03-03 | 2004-01-06 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Processes of preparing partially oriented and draw textured poly(trimethylene terephthalate) yarns |
US6685859B2 (en) | 2000-03-03 | 2004-02-03 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Processes for making poly(trimethylene terephthalate) yarn |
US6998079B2 (en) | 2000-03-03 | 2006-02-14 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process of making partially oriented poly(trimethylene terephthalate) yarn |
JP2002004156A (ja) * | 2000-06-23 | 2002-01-09 | Asahi Kasei Corp | 交編経編地 |
JP5035698B2 (ja) * | 2006-05-15 | 2012-09-26 | 本田技研工業株式会社 | 自動車内装ポリプロピレンテレフタレート繊維布帛と製法 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20060630 |
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A02 | Decision of refusal |
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