JP3144077U - 抗菌性マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】繰り返し洗濯しても抗菌性が低下しない抗菌性マスクを提供する。
【解決手段】少なくともフィルター部を有するマスクであって、その繊維表面に付着している油剤の付着量が繊維重量に対して0.2重量%以下であるポリ塩化ビニル繊維を含むことを特徴とする抗菌性マスク。前記フィルター部が布帛からなり、かつ縫製仕様により口元とフィルター部との間に空隙を持たせていることが好ましい。また、前記フィルター部が折りたたみ可能で、表層、中層および裏層からなる3層構造を有し、前記中層が脱着可能か、または縫製されていることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本考案は、繰り返し洗濯しても抗菌性が低下しない抗菌性マスクに関する。
従来、病原菌や花粉を鼻や口から吸入することを防止するため、マスクが使用されている。また、かかるマスクの繊維材料として、フィルター効果を高めるために極細繊維を用いたり、マイナスイオンを発生させるためにポリ塩化ビニル繊維を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、抗菌性を有するマスクとして、マスクに含まれる繊維に抗菌剤を付着させることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、かかるマスクを繰り返し洗濯すると繊維から抗菌剤が脱落してしまい抗菌性が低下するという問題があった。
なお、ポリ塩化ビニル繊維は、保温性、難燃性、マイナスイオン発生性など優れた性能を有しているため、衣料分野や非衣料分野などで広く用いられている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。市販のポリ塩化ビニル繊維としては「テビロン」(登録商標)がよく知られている。また、通常、ポリ塩化ビニル系繊維などの繊維には、平滑性を向上させたり静電気の発生を抑えるため、製糸製綿工程やアフターオイル工程で油剤が付与されている(例えば、特許文献4、特許文献5参照)。
実用新案登録第3090396号公報 実用新案登録第3098165号公報 特開2006−9195号公報 実用新案登録第3129136号公報 特開昭59−100771号公報 特開昭61−119774号公報
本考案は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、繰り返し洗濯しても抗菌性が低下しない抗菌性マスク(顔マスク)を提供することにある。
本考案者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、驚くべきことに、ポリ塩化ビニル繊維の繊維表面に付着している油剤を脱落させることによりポリ塩化ビニル繊維が抗菌性を奏することを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本考案に想到した。
かくして、本考案によれば「少なくともフィルター部を有するマスクであって、その繊維表面に付着している油剤の付着量が繊維重量に対して0.2重量%以下であるポリ塩化ビニル系繊維を含むことを特徴とする抗菌性マスク。」が提供される。
その際、前記ポリ塩化ビニル繊維が塩化ビニル単独重合体からなる繊維であることが好ましい。また、前記ポリ塩化ビニル繊維が、総繊度50〜330dtex、単繊維繊度1.1〜5.6dtex、フィラメント数15〜180本の長繊維(マルチフィラメント)であることが好ましい。また、前記ポリ塩化ビニル繊維がマスクの全重量に対して30重量%以上含まれることが好ましい。また、JISL1902菌液吸収法で測定して静菌活性値が2.2以上、かつ殺菌活性値0以上であることが好ましい。
また、前記フィルター部が3層以上の多層構造を有し、かつ該フルター部の少なくとも一層に前記のポリ塩化ビニル繊維を用いてなることが好ましい。また、抗菌性マスクがフィルター部と、伸縮性のある生地からなるベース部とからなり、前記ベース部がマジックテープ(登録商標)の締め付けによる着装が可能であることが好ましい。また、前記フィルター部に、鼻等の曲線形状に沿うよう樹脂成形品が組み込まれていることが好ましい。また、前記フィルター部が布帛からなり、かつ縫製仕様により口元とフィルター部との間に空隙を持たせていることが好ましい。また、前記フィルター部が折りたたみ可能であることが好ましい。また、フィルター部が、表層、中層および裏層からなる3層構造を有し、前記中層が脱着可能か、または縫製されていることが好ましい。
本考案によれば、繰り返し洗濯しても抗菌性が低下しない抗菌性マスクが得られる。
以下、本考案の実施の形態について詳細に説明する。
本考案において、ポリ塩化ビニル繊維とは、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルと10重量%までの他の共重合可能な単量体との共重合体、およびこれらの混合物からなる群より選択されるいずれかの塩化ビニル樹脂からなる繊維である。前記共重合可能な単量体の代表的なものとしては、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、ビニリデンクロライド、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、マレイン酸エステルなどが使用可能である。なかでも、塩化ビニル単独重合体からなる繊維(市販のものでは、「テビロン」(登録商標))が抗菌性の点で特に好ましい。
本考案において、ポリ塩化ビニル繊維の繊維表面に付着している油剤の付着量が繊維重量に対して0.2重量%以下(より好ましくは0.15重量%、さらに好ましくは0.10重量%以下、特に好ましくは0.05重量%以下)であることが肝要である。油剤の付着量が0.2重量%よりも大きいと、本考案の主目的である優れた抗菌性が得られず好ましくない。ここで、油剤の付着量(重量%)は下記式により算出される。
付着量(重量%)=(W1−W2)/W2×100
ただし、W1は脱油前の絶乾(105℃×2時間)の重量であり、W2は脱油後の絶乾(105℃×2時間)の重量である。
本考案において、ポリ塩化ビニル繊維の形態は特に限定されず、長繊維(マルチフィラメント)でもよいし、短繊維(紡績糸)でもよい。長繊維(マルチフィラメント)の場合、総繊度、単繊維繊度、フィラメント数は特に限定されないが、ポリ塩化ビニル繊維のソフトな風合いを損わずかつ優れた抗菌性を得る上で、総繊度50〜330dtex、単繊維繊度1.1〜5.6dtex、フィラメント数15〜180本の範囲内であることが好ましい。また、かかる長繊維(マルチフィラメント)には通常の空気加工や、通常の仮撚捲縮加工が施されていてもよい。
また、前記のポリ塩化ビニル繊維は、他の繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維、綿繊維、ナイロン繊維など)との混繊糸や混紡糸であってもよい。
前記のポリ塩化ビニル繊維は、例えば以下の製造方法により製造することができる。まず、前記の塩化ビニル樹脂、例えば重合度600〜1400のポリ塩化ビニル(PVC)を、温度0〜20℃のアセトン/ベンゼンの比が40/60〜80/20(重量比)の混合溶媒に溶解させ、最終スラリー濃度が30〜35%のスラリーを得て、このスラリーを紡糸直前に120〜140℃程度に加熱して紡糸口金から押し出し、110〜130℃の熱風で溶剤を除去し、油剤を付与した後100〜300m/分程度の巻取り速度で巻き取った後、必要に応じて後記のような布帛または繊維製品となした後、かかるポリ塩化ビニル繊維を洗浄することにより、その繊維表面に付着している油剤の付着量を繊維重量に対して0.1重量%以下(最も好ましくは0重量%)とするとよい。または、市販のポリ塩化ビニル繊維(例えば、「テビロン」(登録商標)を必要に応じて後記のような布帛または繊維製品となした後、かかるポリ塩化ビニル繊維を洗浄することにより、その繊維表面に付着している油剤の付着量を繊維重量に対して0.2重量%以下(より好ましくは0.15重量%、さらに好ましくは0.10重量%以下、特に好ましくは0.05重量%以下、最も好ましくは0重量%)としてもよい。その際、洗浄は家庭用の洗濯機を用いて洗浄を行うことが好ましいが(最も好ましくは非イオン系の酵素入り植物性由来洗剤による洗浄)、溶剤を用いて洗浄してもよい。
かくして得られたポリ塩化ビニル繊維は優れた抗菌性を奏する。
本考案の抗菌性マスクは、少なくともフィルター部を有するマスクであって、前記のポリ塩化ビニル繊維を含むマスクである。ここで、マスクにはポリ塩化ビニル繊維がマスク全重量に対して、30重量%以上(より好ましくは50重量%以上、最も好ましくは100重量%)含まれることが好ましい。ポリ塩化ビニル繊維の含有量が30重量%未満では十分な抗菌性が得られないおそれがある。
また、マスクにポリ塩化ビニル繊維以外の他の繊維が含まれる場合、かかる他の繊維としては、繊維の種類としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成繊維、レーヨンなどの再生繊維、綿、ウール、絹などの天然繊維、これらを複合したものなどの有機繊維が好ましく例示される。なかでも、ポリエステル繊維または綿が特に好ましく例示される。ポリエステル繊維はジカルボン酸成分とジグリコール成分とから製造される。ジカルボン酸成分としては、主としてテレフタル酸が用いられることが好ましく、ジグリコール成分としては主としてエチレングリコール、トリメチレングリコール及びテトラメチレングリコールから選ばれた1種以上のアルキレングリコールを用いることが好ましい。また、ポリエステル樹脂には、前記ジカルボン酸成分及びグリコール成分の他に第3成分を含んでいてもよい。該第3成分としては、カチオン染料可染性アニオン成分、例えば、ナトリウムスルホイソフタル酸;テレフタル酸以外のジカルボン酸、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸;及びアルキレングリコール以外のグリコール化合物、例えばジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールスルフォンの1種以上を用いることができる。かかるポリエステル樹脂としては、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステル樹脂であってもよい。さらには、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステル樹脂でもよい。さらには、ポリエステルナノファイバーでもよく、ポリ乳酸やステレオコンプレックスポリ乳酸などの生分解性を有するポリエステル繊維でもよい。該ポリエステル樹脂中には、本考案の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。また、かかる他の繊維において、単糸繊維繊度や総繊度は特に限定されないが、布帛のソフト性を損わない上で、単糸繊維繊度0.2〜3.0dtex、総繊度33〜167dtex、紡績糸であれば30/−〜60/−の範囲内であることが好ましい。また、単糸の横断面形状も特に限定されるものではなく、通常の丸型だけでなく、扁平、三角、Y型、T型、U型などの異型であってもよい。これらの他の繊維は前記のようにポリ塩化ビニル繊維と混繊、混紡または交編織等により複合されていてもよい。
本考案の抗菌マスクにおいて、前記ポリ塩化ビニル繊維がマスクのフィルター部に含まれていることが好ましい。その際、フィルター部を構成する布帛の形態としては、織物、編物、不織布いずれでもよい。ここで、織物組織および編物組織としては、よこ編組織としては、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、添え毛編等が例示され、たて編組織としては、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフ編、ハーフベース編、サテン編、ハーフトリコット編、裏毛編、ジャガード編等などが例示され、織物組織としては、平織、綾織、朱子織等の三原組織、変化組織、たて二重織、よこ二重織等の片二重組織、たてビロードなどが例示されるがこれらに限定されない。層数も単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。
前記布帛において、目付けとしては30〜250gr/mの範囲内であることが好ましい。該目付けが30gr/mよりも小さいと十分な抗菌性が得られないおそれがある。逆に、該目付けが250gr/mよりも大きいと布帛のソフトな風合いが損われるおそれがある。また、布帛が織物である場合には、経糸密度30〜150本/2.54cmかつ緯糸密度30〜150本/2.54cmの範囲内であることが好ましい。また、布帛が編物である場合には、20〜60コース/2.54cmかつ15〜55ウエール/2.54cmの範囲内であることが好ましい。織編密度がかかる範囲よりも小さいと、十分な抗菌性が得られないおそれがある。逆に、織編密度がかかる範囲よりも大きいと、布帛のソフトな風合いが損われるおそれがある。
本考案の抗菌性マスクは、例えば、油剤が付着したポリ塩化ビニル繊維を用いてマスクを製造した後、該マスクを洗浄することにより、ポリ塩化ビニル繊維表面に付着している油剤の付着量を繊維重量に対して0.2重量%以下としてもよいし、ポリ塩化ビニル繊維表面に付着している油剤の付着量を繊維重量に対して0.2重量%以下とした後、該ポリ塩化ビニル繊維を用いてマスクを製造してもよい。
本考案のマスクには、その繊維表面に付着している油剤の付着量が繊維重量に対して0.2重量%以下であるポリ塩化ビニル繊維が含まれているので、優れた抗菌性を奏する。その際、JISL1902菌液吸収法で測定して、静菌活性値が2.2以上、かつ殺菌活性値0以上であることが好ましい。
なお、本考案のマスクには、本考案の主目的である抗菌性が損われない範囲内であれば、通常の染色加工、減量加工、起毛加工、撥水加工、蓄熱加工、吸汗加工、静電防止加工などの後加工を適宜施しても良い。
本考案のマスクは前記に説明したように優れた抗菌性を奏するものであるが、ウイルスに対しても効果がある可能性がある。
また、本考案のマスクにおいて、前記フィルター部が3層以上の多層構造を有し、かつ該フルター部の少なくとも一層に前記のポリ塩化ビニル繊維を用いていることが好ましい。全ての層に前記のポリ塩化ビニル繊維が含まれていてもよいし、いずれか1層にのみ前記のポリ塩化ビニル繊維が含まれていてもよい。
また、本考案のマスクにおいて、その態様としては、図1に模式的に示すように抗菌性マスクがフィルター部と耳かけ部とで構成されていてもよい。また、図2に模式的に示すように、抗菌性マスクがフィルター部(顔に対して凸状)と、伸縮性のある生地(例えば、ポリ塩化ビニル繊維使いの編地)からなるベース部とからなり、前記ベース部がマジックテープ(登録商標)の締め付けによる着装が可能であると、顔とマスクの機密性が高まり好ましい。また、前記フィルター部に、鼻等の曲線形状に沿うよう樹脂成形品(例えば、樹脂製ワイヤーなど)が組み込まれていることが好ましい。また、前記フィルター部が布帛からなり、かつ縫製仕様により口元とフィルター部との間に空隙を持たせた構造であると呼吸しやすく好ましい。また、前記フィルター部が折りたたみ可能であると持ち運びが容易となり好ましい。また、図3に模式的に示すようにフィルター部の先端をフラットにしてもよい。
また、本考案のマスクにおいて、フィルター部が、表層、中層および裏層からなる3層構造を有し、前記中層が脱着可能か、または縫製されていることが好ましい。その際、マスクの性能としては、中層なし(表層と裏層のみ)でバクテリアバリア性50%以上、圧力損失1.7mmHO/cm以下の性能を有し、中層を表層と裏層との間に挿入する事によりバクテリアバリア性95%以上が確保できる事が好ましい。フィルター部の合成血液不浸透性は80mmHgの水圧で浸透せず、燃焼性はClass1を満足することが好ましい。また、使用用途によりASTM F2100−04規格を満足することが好ましい。
次に本考案の実施例及び比較例を詳述するが、本考案はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)油剤の付着量(重量%)
油剤の付着量(重量%)を下記式により算出した。なお、n数5で測定しその平均値を求めた。
付着量(重量%)=(W1−W2)/W2×100
ただし、W1は脱油前の絶乾(105℃×2時間)の重量であり、W2は脱油後の絶乾(105℃×2時間)の重量である。
(2)抗菌性
JISL1902菌液吸収法で静菌活性値と殺菌活性値を測定した。ただし、供試菌はMRSA・Methicilin Resistant Staphylococcus aureus IID1677である。
[実施例1]
市販のポリ塩化ビニル繊維(「テビロン」(登録商標)総繊度110dtex/25filだけを使用し、50コース/2.54cm、37ウエール/2.54cmの密度のエイトロック組織での編物を製編した後、仕上げ脱脂加工処理を施すことにより編物を得た。そして、該編物をフィルター部として、図1に示すようなマスクを得た。
かくして得られたマスクに含まれるポリ塩化ビニル繊維において、油剤の付着量が0.14重量%であった。また、フィルター部の抗菌性は、生菌数(n=3)が1.6×10、1.4×10、2.0×10であり、静菌活性値が1.7、殺菌活性値が−0.9と比較的良好であった。
[実施例2]
実施例1において、仕上げ脱脂加工処理を施した編物に、社団法人繊維評価技術協議会が規定している高温加速洗濯法(但し、JAFET標準配合剤を使用)による洗濯処理10回を施した。そして、該編物をフィルター部として、図1に示すようなマスクを得た。
かくして得られたマスクに含まれるポリ塩化ビニル繊維において、油剤の付着量が0.03重量%であった。また、フィルター部の抗菌性は、生菌数(n=3)が8.1×10、4.3×10、1.9×10であり、静菌活性値が2.6、殺菌活性値が0.0と良好であった。
[比較例1]
実施例1において、編物に仕上げ脱脂加工処理を施さないこと以外は実施例1と同様にしてマスクを得た。
かくして得られたマスクに含まれるポリ塩化ビニル繊維において、油剤付着量は2.14重量%であった。また、フィルター部1の抗菌性は、生菌数(n=1)が3.5×10であり、静菌活性値が0.4、殺菌活性値が−2.3と不良であった。
本考案によれば、繰り返し洗濯しても抗菌性が低下しない抗菌性マスクが提供され、その工業的価値は極めて大である。
本考案に係るマスクの一例を模式的に示す図である。 本考案に係るマスクの他の例を模式的に示す図である。 本考案に係るマスクの他の例を模式的に示す図である。
符号の説明
1:フィルター部
2:装着部(耳かけゴム)
3:フィルター部
4:ベース部
5:マジックテープ(登録商標)部
6:マジックテープ(登録商標)部
7:耳穴部
8:耳穴部
9:フィルター部
10:ベース部
11:マジックテープ(登録商標)部
12:マジックテープ(登録商標)部
13:耳穴部
14:耳穴部

Claims (11)

  1. 少なくともフィルター部を有するマスクであって、その繊維表面に付着している油剤の付着量が繊維重量に対して0.2重量%以下であるポリ塩化ビニル繊維を含むことを特徴とする抗菌性マスク。
  2. 前記ポリ塩化ビニル繊維が塩化ビニル単独重合体からなる繊維である、請求項1に記載の抗菌性マスク。
  3. 前記ポリ塩化ビニル繊維が、総繊度50〜330dtex、単繊維繊度1.1〜5.6dtex、フィラメント数15〜180本の長繊維(マルチフィラメント)である、請求項1または請求項2に記載の抗菌性マスク。
  4. 前記ポリ塩化ビニル繊維をマスクの全重量に対して30重量%以上含む、請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌性マスク。
  5. JISL1902菌液吸収法で測定して静菌活性値が2.2以上、かつ殺菌活性値0以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の抗菌性マスク。
  6. 前記フィルター部が3層以上の多層構造を有し、かつ該フルター部の少なくとも一層に前記のポリ塩化ビニル繊維を用いてなる、請求項1〜5のいずれかに記載の抗菌性マスク。
  7. 抗菌性マスクがフィルター部と、伸縮性のある生地からなるベース部とからなり、前記ベース部がマジックテープ(登録商標)の締め付けによる着装が可能な、請求項1〜6のいずれかに記載の抗菌性マスク。
  8. 前記フィルター部に、鼻等の曲線形状に沿うよう樹脂成形品が組み込まれている、請求項1〜7のいずれかに記載の抗菌性マスク。
  9. 前記フィルター部が布帛からなり、かつ縫製仕様により口元とフィルター部との間に空隙を持たせた、請求項1〜8のいずれかに記載の抗菌性マスク。
  10. 前記フィルター部が折りたたみ可能である、請求項1〜9のいずれかに記載の抗菌性マスク。
  11. フィルター部が、表層、中層および裏層からなる3層構造を有し、前記中層が脱着可能か、または縫製されてなる、請求項1〜10のいずれかに記載の抗菌性マスク。
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