JP2002220784A - 撥水・難燃・抗菌性繊維構造物及びその製造方法 - Google Patents

撥水・難燃・抗菌性繊維構造物及びその製造方法

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JP2002220784A
JP2002220784A JP2001009936A JP2001009936A JP2002220784A JP 2002220784 A JP2002220784 A JP 2002220784A JP 2001009936 A JP2001009936 A JP 2001009936A JP 2001009936 A JP2001009936 A JP 2001009936A JP 2002220784 A JP2002220784 A JP 2002220784A
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antibacterial
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Hideo Miura
英雄 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工業洗濯耐久性に優れた抗菌性を有し、しかも
防炎基準に合格する難燃性を有し、さらに優れた撥水防
汚性を有している撥水・難燃・抗菌性繊維構造物とその
製造法を提供すること。 【解決手段】繊維構造物1g当たりに用いられる合成繊
維の表面積が0.1m2 以上であり、かつ、該合成繊維
が、分子量が200〜700で、無機性/有機性値=
0.3〜1.4の範囲のもので、かつ、平均粒径2μm
以下であるピリジン系抗菌剤を含有し、かつハロゲン化
シクロアルカン化合物及び/またはリン系化合物の難燃
剤が含有し、該繊維表面にフッ素系撥水剤が付着してい
る繊維から構成されてなることを特徴とする撥水・難燃
・抗菌性繊維構造物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来なかった耐久
性のある撥水・抗菌、および難燃機能を有する撥水・難
燃・抗菌性繊維構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、国民の生活水準の向上や老齢化の
進行に伴い健康および衛生に関する意識も高まってお
り、衣食住の各分野において、抗菌、撥水及び難燃加工
を施した製品や技術が実用化されている。特に、病院・
介護・インテリア関連分野では、これらの安全性が高く
求められ、快適な生活環境を作る上で、これらの機能を
同時に兼ね備えた繊維製品の開発が望まれている。
【0003】また、病院用インテリア製品では、院内感
染で問題になっているメチシリン耐性黄色ブドウ状球菌
(以下、MRSAという)に対する抗菌性を付与するこ
とが重要な課題となっている。これらの病院用繊維構造
物は、通常60〜85℃の商業洗濯または工業洗濯と呼
ばれる業者洗濯条件で繰り返し使用されるため、従来の
技術では、これらの洗濯条件に対して十分な耐久性を有
するものはほとんど得られていなかったのである。
【0004】これまでの、繊維に対する抗菌処理には、
銀、銅または亜鉛などの無機系抗菌剤を合成繊維の紡糸
段階で練り込む方法と、第四級アンモニウム塩に代表さ
れる有機系抗菌剤をスプレーあるいはパディング処理し
て付与する後加工の方法がとられてきた。前者の場合、
洗濯耐久性という点では優れているが、用途が限られ、
また紡糸段階での口金面に抗菌剤が結晶として析出しや
すく糸切れのが多発するなどの製糸上の問題があった。
後者の場合、生地に対して後加工で抗菌性が付与できる
という利点はあるが、メラミン樹脂を併用する場合、抗
菌性の洗濯耐久性は得られるが、溶融時の粘度が高くな
りドリップ性が悪くなるため、必要な難燃性が得られ
ず、また他の樹脂を使用した場合は、抗菌性の洗濯耐久
性の点では非常に劣っていたり、難燃性を阻害する問題
を有している。
【0005】また、病院関連、介護衣料分野では、防汚
機能、特に老人介護では水系の汚れを防止する機能が求
められている。
【0006】従って、これらの三つの複合機能(撥水
性、抗菌性、難燃性)を併せ持ち、且つ工業洗濯に耐え
うる加工技術が強く求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、繊維
構造物に対して、耐工業・商業洗濯性に優れた撥水・難
燃・抗菌機能を有する繊維構造物を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。
【0009】すなわち、本発明の繊維構造物は、繊維構
造物1g当たりに用いられる合成繊維の表面積が0.1
2 以上であり、かつ該合成繊維が、分子量200〜7
00で、無機性/有機性値=0.3〜1.4の範囲のも
ので、かつ平均粒径が2μm以下であるピリジン系抗菌
剤を含有し、かつハロゲン化シクロアルカン化合物及び
/またはリン系化合物の難燃剤を含有し、該繊維表面に
フッ素系撥水剤が付着していることを特徴とする撥水・
難燃・抗菌性繊維構造物である。
【0010】また、その製造方法として、該難燃剤を染
色浴中にて、常圧または加圧下で、90〜140℃×1
0〜60分の条件下で液中吸尽処理させ、抗菌剤及び撥
水剤を含む液に、繊維構造物を含浸させるパディング処
理、もしくはスプレー処理によって付与した後、乾燥つ
いで160〜200℃の条件で、乾熱処理および湿熱処
理から選ばれる少なくとも1種類の加熱処理をさせる方
法、また抗菌剤と撥水剤を別々に、繊維構造物を含浸さ
せ乾燥し、次いで160〜200℃の条件で2回行う、
乾熱処理および湿熱処理から選ばれる少なくとも1種類
の加熱処理をすることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。
【0012】本発明は、前記課題、すなわち耐工業洗濯
性の優れた撥水・抗菌性、難燃性を有する繊維構造物に
ついて、その加工方法について鋭意検討した結果、被処
理繊維に応じた抗菌剤として、特定な分子量、無機性/
有機性値ならびに平均粒径の3つの要件を満足するもの
を選択して用いたところ、難燃性に影響なく、これまで
にない耐洗濯性のある抗菌性を有する繊維構造物を発明
したものである。
【0013】本発明においては、抗菌剤として分子量2
00〜700で、無機性/有機性値=0.3〜1.4の
範囲のものでかつ平均粒径が2μm以下であるピリジン
系菌剤を使用するものである。
【0014】かかる特定の抗菌剤は、合成繊維に対して
強固に付着または吸尽する。上記条件を欠いた場合、抗
菌剤は合成繊維に対して強固に固着せず、十分な工業洗
濯性は得られない。また分子量が200未満のときは合
成繊維に固着するが十分な工業洗濯性は得られない。分
子量が700を越えた場合、合成繊維に付着または吸尽
しない。
【0015】次に本発明にいう無機性/有機性値とは、
藤田稔氏が考案した〔改編 化学実験学−有機化学篇−
河出書房(1971)参照〕各種有機化合物の極性を有
機疑念的に取り扱った値であり、炭素(C)1個を有機
性20とし、それに対し各種極性基の無機性、有機性の
値を定め、無機性値の和と有機性値の和を求め両者の比
をとった値をいう。
【0016】例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−
4−ヒドロキシピリジンの場合、ベンゼン核を1つ、−
Cl基を4つ、−OH基を1つ、−NR2基を1つ含む
ため無機性値は265となる。また有機性値は、C(炭
素)を5つ、−Cl基を4つ含むため180となり、無
機性値/有機性値は1.47となる。また2−ピリジル
チオール−1−オキシド亜鉛はキレート錯体として存在
し、電気陰性度の点から亜鉛と硫黄は共有結合をしてい
ると考えられる。この場合、この化合物の無機性値は8
5、有機性値は190となり、無機性値/有機性値は
0.45と計算できる。一方、同じピリジン系抗菌剤で
ある2−ピリジルチオールー1−オキシドナトリウム
は、ナトリウムと硫黄は電気陰性度差が1.6以上あ
り、この結合はイオン結合となり、この場合、ナトリウ
ムは軽金属塩として働くため無機性値は585、有機性
値は190と算出でき、無機性値/有機性値は3.0と
なることから、ポリエステルとの親和性は悪くなる。ま
た、使用する抗菌剤の平均粒径が2μmを越えると、合
成繊維に付着または吸尽しなくなる上に、加工液にした
とき粒子の沈降が起こり液の安定性に欠けるため好まし
くない。
【0017】かかる抗菌剤としては、例えば、2−クロ
ロ−6−トリクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−
トリクロロメチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ
−4−トリクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)
ピリジン、ジ(4−クロロフェニル)ピリジンメタノー
ル、2,3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスル
フォニル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキ
シド亜鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)
等のピリジン系化合物を用いることができ、その中で
も、特に2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛が、
繊維との親和性が良く、繊維に対して強固に付着、吸尽
するため洗濯耐久性が良く、MRSAをはじめ効果を示
す対象菌種の広さの点で好ましい。
【0018】本発明においてシクロアルカン化合物と
は、環状飽和炭化水素化合物または、少なくとも1個の
環状飽和炭化水素基を有する飽和炭化水素であって、水
素原子の少なくとも1部分がハロゲンにより置換された
化合物をいう。かかる化合物の具体例としては、例え
ば、1,2,3,4,5,6−ヘキサブロモシクロヘキ
サン、1,2,3,4−テトラブロモシクロオクタン
(以下、TBCOという)、1,2,5,6,9,10
−ヘキサブロモシクロドデカン(以下、HBCDとい
う)、1,2−ビス(3,4−ジブロモシクロヘキシ
ル)1,2−ジブロモエタン、または、これらの化合物
の臭素が塩素で置換されたものなどを用いることができ
る。また、ハロゲンの大部分またはすべてを臭素と置換
したものは、繊維への吸尽効率が極めて高く、本発明に
好適な難燃剤である。
【0019】また、本発明においてリン系化合物とは、
繊維への吸尽効率が高い難燃剤として、(2−カルボキ
シエチル)メチルホスフィン酸、(2−カルボキシエチ
ル)フェニルホスフィン酸あるいはそれらの環状無水
物、エチレングリコール付加物などの誘導体が挙げられ
る。
【0020】次に、本発明でいう合成繊維としては、ポ
リエステル、アクリル、ナイロン等を使用することがで
きる。かかる繊維布帛物としては該合成繊維のほかに、
さらに木綿、羊毛、絹等の天然繊維、あるいはレーヨン
などの半合成繊維を組み合わせたもの、たとえば糸、織
布、不織布等を使用することができる。
【0021】なお、合成繊維の中でもポリエステルが、
抗菌性の工業洗濯耐久性が最も優れている繊維布帛物を
提供することができる。
【0022】本発明でいう撥水剤とは、ポリフルオロア
ルキル基含有アクリル共重合体は、特に限定されない
が、例えば炭素数3〜20のポリフルオロアルケニル基
やポリフルオロアルキル基を有するビニル単量体のみの
単独重合によるものと、このようなビニル単量体とポリ
フルオロアルケニル基やポリフルオロアルキル基を有し
ない他のビニル単量体との共重合によるものがあげられ
る。
【0023】ポリフルオロアルケニル基やポリフルオロ
アルキル基を有するビニル単量体としては、CH2=C
HCOOCH2715、CH2=C(CH3)COOCH
2612CF3(CF3)、CH2=CHCOO(CH2
2N(C37)SO2817、C6132OH、C817
SO2(C37)CH2OH、C817SO2(C37)C
2COOCNH(CH26NH(CH2CN2O)11
3などを用いることができる。
【0024】ポリフルオロアルケニル基やポリフルオロ
アルキル基を有しない他のビニル単量体としては、例え
ば、エチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリル
アミド、スチレン、ベンジルアクリレート、ビニルアル
キルケトン、無水マレイン酸、イソプレン、シロキサ
ン、ブロックイソシアネートのビニル単量体があげられ
る。中でもブロックイソシアネートのビニル単量体を含
む共重合体を主成分とするものが好適である。ポリフル
オロアルキル基アクリル共重合体が繊維布帛に対し0.
01〜10%owf、特に好ましくは、0.03〜5%
owf含まれることが好ましい。
【0025】以下、本発明の繊維布帛物の製造方法につ
いて述べる。
【0026】繊維布帛物に対して、難燃性を付与する方
法としては、染色同時浴中処理法と抗菌剤及び撥水剤を
パッディング浴等を使用するサーモゾル法の2つを用い
る。
【0027】染色同時浴中処理法とは、まず、液流染色
機等で、染色浴中に、難燃剤を投入し、被処理繊維布帛
物を染色と同時に難燃加工を行うものである。このとき
処理条件としては、常圧または加圧下で90〜140℃
で10〜120分間、より好ましくは120〜135℃
で20〜60分間の加熱処理を行う。このとき、必要に
応じて分散染料または分散性蛍光増白剤添加してもよ
い。90℃未満では、難燃剤は加熱不足により、合成繊
維に付着または吸尽しない。また、160℃を超える条
件では、繊維に難燃剤は吸尽されるが、エネルギー消費
量の点から、コスト的に効果的でなく好ましくない。
【0028】次に、パディング浴等に抗菌剤を含む処理
液を、繊維布帛物に含浸させた後、テンター等で160
〜200℃で20秒〜5分間、より好ましくは、170
〜190℃で30秒〜1分間、乾熱処理および湿熱処理
から選ばれた少なくとも1種の加熱処理し、次に撥水剤
を含む処理液を、抗菌剤と同様の処理をする方法であ
る。160℃未満では、加熱不足により抗菌剤及び撥水
剤が繊維に強固な付着または吸尽しない。また、200
℃を超えると、繊維材料の黄変や脆化、さらに染料や抗
菌剤の昇華もしくは熱分解ならびにエネルギー消費量の
増加などによるロスを生じることにより好ましくない。
【0029】本発明に係る撥水・難燃・抗菌性繊維構造
物は、例えば、病院用カーテン、寝装材あるいは介護衣
などに好適に用いることができるものである。
【0030】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。 (洗濯方法)ワッシャー洗濯機を使用し、(株)花王製
洗剤“ザブ”2g/l、過酸化水素水(35%工業用)
3cc/l、過炭酸ナトリウム1.5g/l、温度85
±2℃、浴比1:20で15分間洗濯し、その後排水、
脱水後、オーバーフロー水洗を10分間実施した。水洗
後タンブラー・ドライヤーを用いて20分間乾燥させ
た。これを洗濯1回とした。 (抗菌評価方法)評価方法は、統一試験法を採用し、試
験菌体はMRSA臨床分離株を用いた。試験方法は、滅
菌試験布に上記試験菌を注加し、18時間培養後の生菌
数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次の基準にし
たがった。
【0031】特定用途:C<Aを合格とした。C≠0で
あること。
【0032】病院用途:工業洗濯50回後の評価 A:無加工品の接種直後分散回収した菌数、 B:無加工品の18時間培養後に回収した菌数 C:加工品の18時間培養後に回収した菌数を表す。 (防炎性)JIS L 1091 D法(接炎試験)に
準じて評価した。 (撥水性)JIS L 1092スプレー法に準じて評
価した。 (防汚性)試験片10×10cmに切り表を上にしてガ
ラス板上に置き、B重油を試験片の中央部に0.1ml
滴下し、その上に更に5×5cmのガラス板を置き、更
に200gの荷重を乗せて1分間放置する。荷重5×5
cmのガラス板を取り除き、試験片を濾紙の上に移す。
試験片のB重油付着部分にティッシュペーパーをかぶ
せ、その上から宛名印刷用ローラーでローラーがけを
し、濾紙やティッシュペーパーに汚れが付着してない場
所に変えながら、濾紙やティシュペーパーに汚れがつ付
かなるまで繰り返す。この試験片を恒温乾燥機に入れて
70℃×5時間放置する。試験片同士をオーバーロック
ミシンで縫い合わせる。
【0033】その後、洗濯し、洗濯後の試験片について
汚染剤付着部分の明度(L値)をミノルタ(株)製多光
源分光測色計(cm−3700d)を用いて測定した。
L値が大きいほど洗浄性が高く、防汚性が良好であるこ
とを示す。 (撥油性)AATCC法で測定した。
【0034】実施例1 ポリエステル系繊維100%の84dtex(デシテッ
クス)−36f(フィラメント)の加工糸を経糸に、1
67dtex−48fの加工糸を緯糸に使用したカーテ
ン用織物を、通常条件で、精練、乾燥、中間セットを行
った後、次の配合の染色、難燃剤処理液を使用し液流染
色機により、浴比1:10として130℃で60分間処
理した。
【0035】 染色、抗菌・難燃・撥水剤の処方 分散染料:Resolin Blue FBL 0.03%owf 助剤 :RAP−250 0.5g/l PH−500 1.0g/l 難燃剤 :HBCD 12%owf 抗菌剤 :2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛 1.0%owf 撥水剤 :フルオロアルキル・アクリル共重合体 40 g/l 次に、20分間還元洗浄し、水洗を行った後ピンテンタ
ーで120℃、2分間乾燥し、次に抗菌剤・撥水剤を同
浴パディング処理・乾燥し、その後ピンテンターで18
0℃、1分間処理した。
【0036】比較例1 実施例1と同様に、液流染色機により染色、難燃剤処理
をした。
【0037】 抗菌・難燃・撥水剤の処方 抗菌剤 :1,4−(1−ジヨードメチルスルフォニル)ベンゼン 1.5%owf 難燃剤 :HBCD 12%owf 撥水剤 :ポリフルオロアルキル・アクリル共重合体 15 g/l 実施例1と同様に、還元洗浄、水洗、乾燥を行い、上記
撥水剤のパッディング処理・乾燥しテンターで180℃
で1分処理した。
【0038】実施例2 ポリエステル系繊維100%の110dtex−48f
の加工糸と、167dtex−96fの加工糸と、16
7dtex−48fの加工糸を用いたトリコット編地を
使用したカーテン用編物を、通常条件で、精練、乾燥、
中間セットを行った後、次の配合の染色、難燃処理液を
使用し液流染色機により、浴比1:10として130℃
で60分間処理した。
【0039】 抗菌・難燃・撥水剤の処法 難燃剤 :HBCD 12%owf 抗菌剤 :2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛 12g/l 撥水剤 :ポリフルオロ・アクリル共重合体 40g/l 次に、20分間還元洗浄し、水洗を行った後ピンテンタ
ーで120℃、2分間乾燥した。
【0040】さらに、抗菌剤を含む処理液に、上記編物
を含浸させ、マングルでピックアップ率100%で搾液
した後、テンターで120℃で2分間乾燥し、180℃
で1分間加熱した。さらに撥水剤を含む処理液に、上記
編物を含浸させ、マングルでピックアップ率100%で
搾液した後、テンターで120℃で2分間乾燥し、18
0℃で1分間加熱した。
【0041】比較例2 難燃剤として、5−クロロ−2−メチル−4−イソチア
ゾリン−3−オンを使用し、実施例2と同一条件で加工
した。
【0042】実施例3 ポリエステル系繊維100%の84dtex−36fの
加工糸を経糸に、84dtex−24fの加工糸を緯糸
に使用したベッドカバー用織物を、通常条件で、精練、
乾燥、中間セットを行った後、次の配合の染色、抗菌・
難燃剤処理液を使用し液流染色機により、浴比1:10
として130℃で60分間処理した。乾燥を行った後、
次の配合の撥水処理液に上記織物を含浸させ、マングル
でピックアップ率100%で搾液した後、テンターで1
20℃で2分間乾燥し、190℃で1分間加熱した。
【0043】 難燃・抗菌・撥水剤の処方 抗菌剤 :2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ) 1.5%owf :ピリジン 難燃剤 :1,2,3,4−テトラブロモシクロオクタン 12%owf 撥水剤 :ポリフルオロアルキル・アクリル共重合体 40g/l 比較例3 抗菌、難燃、撥水剤処理液の配合を以下のとおりとした
以外は、実施例3と同条件で加工した。
【0044】 抗菌剤 :2−ピリジルチオールー1−オキシドナトリウム 1.5%owf 難燃剤 :1,2,3,4−テトラブロモシクロオクタン 12%owf 撥水剤 :シリコン系エマルジョン 15g/l 以上の実施例1〜3、比較例1〜3の抗菌性以外は、工
業洗濯5回を実施し、抗菌性試験は工業洗濯50回を実
施し、その評価結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1からも明らかなように、実施例1〜3
については、洗濯前および工業洗濯後も十分な抗菌性お
よび難燃性を示した。
【0047】比較例1〜4は、洗濯後の抗菌性が認めら
れないものや、抗菌剤の種類により難燃性が不合格にな
ったものである。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、染色同時浴中処理もし
くはパディング処理もしくはスプレー処理にて、特定の
抗菌剤と難燃剤及び撥水剤を、繊維構造物に対して付与
することにより、洗濯耐久性に優れた抗菌性を有し、し
かも防炎基準に合格する難燃性を有し、更に優れた撥水
・防汚を有する。今までにない繊維布帛物を提供するこ
とができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/18 102 C09K 3/18 102 103 103 21/08 21/08 21/12 21/12 D06M 13/08 D06M 13/08 13/282 13/282 // D06M 101:32 101:32

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維構造物1g当たりに用いられる合成繊
    維の表面積が0.1m2 以上であり、かつ、該合成繊維
    が、分子量が200〜700で、無機性/有機性値=
    0.3〜1.4の範囲のもので、かつ平均粒径2μm以
    下であるピリジン系抗菌剤を含有し、かつハロゲン化シ
    クロアルカン化合物及び/またはリン系化合物の難燃剤
    が含有し、該繊維表面にフッ素系撥水剤が付着している
    繊維から構成されてなることを特徴とする撥水・難燃・
    抗菌性繊維構造物。
  2. 【請求項2】ピリジン系抗菌剤が、2−クロロ−6−ト
    リクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロロ
    メチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ−4−トリ
    クロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジン、
    ジ(4−クロロフェニル)ピリジルメタノール、2,
    3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルフォニ
    ル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜
    鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)から選
    ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特徴とす
    る請求項1記載の撥水・難燃・抗菌性繊維構造物。
  3. 【請求項3】ピリジン系抗菌剤が、2−ピリジルチオー
    ル−1−オキシド亜鉛であることを特徴とする請求項1
    または2記載の撥水・難燃・抗菌性繊維構造物。
  4. 【請求項4】繊維表面に付着しているフッ素系撥水剤
    が、ポリフルオロアルキル基アクリル共重合体を主成分
    とするフッ素系撥水剤であることを特徴とする請求項1
    記載の撥水・難燃・抗菌性繊維構造物。
  5. 【請求項5】該ピリジン系抗菌剤、該難燃剤及びフッ素
    系撥水剤が、該合成繊維に付着・吸尽されているもので
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    撥水・難燃・抗菌性繊維構造物。
  6. 【請求項6】該合成繊維が、ポリエステル繊維であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の撥水・
    難燃・抗菌性繊維構造物。
  7. 【請求項7】ハロゲン化シクロアルカン化合物及び/ま
    たはリン系化合物の難燃剤を含む浴中にて、常圧または
    加圧下で、繊維構造物に対し90〜140℃×10〜6
    0分の条件下で液中吸尽処理した後、該繊維構造物をパ
    ディング処理もしくはスプレー処理によって平均粒径2
    μm以下であるピリジン系抗菌剤を含む液で処理し、次
    いで160〜200℃の条件で、乾熱処理あるいは湿熱
    処理し、さらに撥水剤を含む液をパッディング処理後、
    乾熱処理あるいは湿熱処理から選ばれる少なくとも1種
    類の加熱処理をすることを特徴とする撥水・難燃・抗菌
    性繊維構造物の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれかに記載の撥水・難
    燃・抗菌性繊維構造物を用いてなることを特徴とする病
    院用カーテン。
  9. 【請求項9】請求項1〜5のいずれかに記載の撥水・難
    燃・抗菌性繊維構造物を用いてなることを特徴とする寝
    装材。
  10. 【請求項10】請求項1〜5のいずれかに記載の撥水・
    難燃・抗菌性繊維構造物を用いてなることを特徴とする
    介護衣。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101037810B1 (ko) 2008-06-27 2011-05-30 재단법인대구경북디자인센터 면섬유의 방염ㆍ 발수ㆍ 항균가공방법
JP2015140501A (ja) * 2014-01-29 2015-08-03 帝人フロンティア株式会社 抗菌防炎性ポリエステル繊維および抗菌防炎性ポリエステル布帛および繊維製品
CN111636211A (zh) * 2020-06-24 2020-09-08 京准化工技术(上海)有限公司 一种耐久型阻燃抗菌防水整理剂及其制备方法和应用

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