JP2000303358A - 難燃・抗菌性繊維布帛およびその製造方法 - Google Patents
難燃・抗菌性繊維布帛およびその製造方法Info
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Abstract
防炎基準に合格する難燃性を有す難燃・抗菌性繊維布帛
を提供する。 【解決手段】繊維布帛1g当たりに用いられる合成繊維
の表面積が0.1m2 以上のもの、または単繊維繊度8
デニール以下の合成繊維を含む繊維布帛を用いてなり、
該合成繊維は、分子量200〜700、無機性/有機性
値=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピ
リジン系抗菌剤を含有するとともに、ハロゲン化シクロ
アルカン化合物および/またはリン系化合物の難燃剤を
含有することを特徴とする難燃・抗菌性繊維布帛。
Description
性のある抗菌機能および難燃機能を有する難燃・抗菌性
繊維布帛に関するものである。
康および衛生に関する意識も高まっており、衣食住の各
分野において、抗菌、防カビおよび難燃加工を施した製
品や技術が実用化されている。特に、インテリア分野で
は、安全性が高く、快適な生活環境をつくるうえで、こ
れらの機能を同時に兼ね備えた繊維製品の開発が望まれ
ている。
染で問題になっている、メチシリン耐性黄色ブドウ状球
菌(以下、「MRSA」という。)に対する抗菌性を付
与することが、重要な課題となっている。病院で用いら
れる繊維布帛は、通常60〜85℃の工業洗濯(または
商業洗濯)と呼ばれる業者洗濯条件で繰り返し使用され
るため、従来の技術では、これらの洗濯条件に対して十
分な耐久性のある抗菌、防カビ機能および難燃機能を有
するものは得られていなかった。
銀、銅または亜鉛などの無機系抗菌剤を合成繊維の紡糸
段階で練り込む方法と、第四級アンモニウム塩に代表さ
れる有機系抗菌剤を、スプレーあるいはパディング処理
して付与する後加工の方法がとられてきた。前者の場
合、洗濯耐久性という点では優れているが、用途が限ら
れ、また紡糸段階での口金面に抗菌剤が結晶として析出
しやすく、糸切れのが多発するなどの製糸上の問題があ
った。後者の場合、生地に対して、後加工で抗菌性が付
与できるという利点はあるが、メラミン樹脂を併用する
場合、抗菌性の洗濯耐久性は得られるが、溶融時の粘度
が高くなり、ドリップ性が悪くなるため、必要な難燃性
が得られず、また他の樹脂を使用した場合は、抗菌性の
洗濯耐久性が非常に劣るものであった。
布帛に対して、耐工業洗濯性(または耐商業洗濯性)に
優れた抗菌、防カビおよび難燃機能を有する繊維布帛を
提供することである。
維布帛の一態様は、繊維布帛1g当たりに用いられる合
成繊維の表面積が0.1m2 以上であるものを用いてな
り、該合成繊維は、分子量200〜700、無機性/有
機性値=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であ
るピリジン系抗菌剤を含有するとともに、ハロゲン化シ
クロアルカン化合物および/またはリン系化合物の難燃
剤を含有することを特徴とするものである。
は、単繊維繊度8デニール以下の合成繊維を含む繊維布
帛を用いてなり、該合成繊維は、分子量200〜70
0、無機性/有機性値=0.3〜1.4かつ平均粒径が
2μm以下であるピリジン系抗菌剤を含有するととも
に、ハロゲン化シクロアルカン化合物および/またはリ
ン系化合物の難燃剤を含有することを特徴とするもので
ある。
の一態様は、分子量200〜700、無機性/有機性値
=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピリ
ジン系抗菌剤と、ハロゲン化シクロアルカン化合物およ
び/またはリン系化合物の難燃剤を含む液中に繊維布帛
を浸漬し、常圧または加圧下、90〜140℃で吸尽処
理するものである。
の他の態様は、分子量200〜700、無機性/有機性
値=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピ
リジン系抗菌剤を含む液中に繊維布帛を浸漬し、常圧ま
たは加圧下、90〜140℃で吸尽処理した後、ハロゲ
ン化シクロアルカン化合物および/またはリン系化合物
の難燃剤を含む液に含浸させるパディング処理もしくは
スプレー処理によって該難燃剤を該繊維布帛に付与した
後、次いで160〜200℃で、乾熱加熱処理または湿
熱加熱処理をするものである。
のまた他の態様は、ハロゲン化シクロアルカン化合物お
よび/またはリン系化合物の難燃剤を含む液中に繊維布
帛を浸漬し、常圧または加圧下、90〜140℃で吸尽
処理した後、分子量200〜700、無機性/有機性値
=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピリ
ジン系抗菌剤を含む液に含浸させるパディング処理もし
くはスプレー処理によって該抗菌剤を該繊維布帛に付与
した後、次いで160〜200℃で、乾熱加熱処理また
は湿熱加熱処理をするものである。
のさらに他の態様は、分子量200〜700、無機性/
有機性値=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下で
あるピリジン系抗菌剤と、ハロゲン化シクロアルカン化
合物および/またはリン系化合物の難燃剤を含む液に含
浸させるパディング処理もしくはスプレー処理によって
該抗菌剤と該難燃剤を繊維布帛に付与した後、次いで1
60〜200℃で、乾熱加熱処理または湿熱加熱処理を
するものである。
菌性繊維布帛を用いてなる病院用またはホテル用カーテ
ン、カーペット、布団側地、枕カバーまたはシーツであ
る。
子量が200〜700であり、無機性/有機性値=0.
3〜1.4のもので、かつ、平均粒径2μm以下である
というピリジン系抗菌剤である。
し強固に付着または吸尽・拡散する。これは、特定な分
子量、無機性/有機性値ならびに平均粒径の3つの要件
を、繊維内部に吸尽・拡散する分散染料に近い条件に近
づけることにより、分散染料と同じ挙動を示すものと考
えられる。これら条件を満足しない場合、抗菌剤は合成
繊維に対して強固に付着または吸尽・拡散せず、十分な
工業洗濯耐久性は得られない。
成繊維に付着または吸尽・拡散するが洗濯耐久性は低
い。一方、分子量が700を超えるときは、抗菌剤が合
成繊維に付着または吸尽しない。好ましくは、抗菌剤の
分子量は300〜500である。
とは、藤田稔氏が考案した各種有機化合物の極性を有機
概念的に取り扱った値であり〔改編 化学実験学−有機
化学篇−河出書房(1971)参照〕、炭素(C)1個
を有機性20とし、それに対し各種極性基の無機性、有
機性の値を表1の如く定め、無機性値の和と有機性値の
和を求め両者の比をとった値をいう。
レフタレートの無機性/有機性値を算出すると0.7、
本発明は、かかる有機概念で算出された値をもとにして
合成繊維と抗菌剤との親和性に注目し、無機性/有機性
値が所定の範囲内にある抗菌剤を合成繊維に付着または
吸尽・拡散させたものである。
機性が強くなりすぎて、逆に1.4を超える場合は無機
性が強くなりすぎて、合成繊維に付着または吸尽・拡散
しにくくなる。無機性/有機性値は0.35〜1.3で
あることが好ましく、0.4〜1.2であることがより
好ましい。
4−ヒドロキシピリジンの場合、ベンゼン核を1つ、−
Cl基を4つ、−OH基を1つ、−NR2基を1つ含む
ため無機性値は265となる。また有機性値は、C(炭
素)を5つ、−Cl基を4つ含むため180となり、無
機性値/有機性値は1.47となる。また、2−ピリジ
ルチオール−1−オキシド亜鉛はキレート錯体として存
在し、電気陰性度の点から亜鉛と硫黄は共有結合をして
いると考えるので、この化合物の無機性値は85、有機
性値は190となり無機性値/有機性値は0.45と計
算できる。一方、同じピリジン系抗菌剤である2−ピリ
ジルチオール−1−オキシドナトリウムは、ナトリウム
と硫黄は電気陰性度差が1.6以上あり、この結合はイ
オン結合となり、この場合、ナトリウムは軽金属塩とし
て働くため無機性値は585、有機性値は190と算出
でき、無機性値/有機性値は3.0となることから、ポ
リエステルとの親和性は悪くなる。
中でも、平均粒径が2μm以下のものを用いる。平均粒
径が2μmを超えると、合成繊維に付着または吸尽しに
くくなる上に、加工液にした時に粒子の沈降が起こり、
液の安定性に欠ける傾向を示すものである。好ましく
は、抗菌剤の平均粒径は1μm以下である。
リクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロロ
メチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ−4−トリ
クロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジン、
ジ(4−クロロフェニル)ピリジルメタノール、2,
3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルフォニ
ル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜
鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)等のピ
リジン系化合物を用いることができる。その中でも特
に、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛が、繊維
との親和性がよく、繊維に対して強固に付着、吸尽する
ため洗濯耐久性が良く、MRSAをはじめ効果を示す対
象菌種の広さの点で好ましい。
成繊維としては、ポリエステル、アクリル、ナイロン等
が挙げられる。本発明の繊維布帛は、これらの合成繊維
のほかに、さらに木綿、羊毛、絹等の天然繊維、あるい
はレーヨンなどの半合成繊維を組み合わせたもの、たと
えば糸、織布、不織布等を使用することができる。かか
る合成繊維の中でもポリエステルが、抗菌性の工業洗濯
耐久性が最も優れている繊維布帛を提供することができ
る。
を損なわずに抗菌性と難燃性を付与する観点から着色さ
れていることが好ましい。ここで着色されているとは、
合成繊維が分散染料、酸性染料、カチオン染料、蛍光増
白剤などの着色物を含むことをいう。
得る繊維布帛は、繊維布帛1g当たりの合成繊維の表面
積が0.1m2 以上または繊維布帛の単繊維繊度が8デ
ニール以下であるもの、好ましくは表面積が0.15m
2 以上または単繊維繊度が4デニール以下のものであ
る。合成繊維に抗菌剤が付着または吸尽する作用は繊維
の表面積もしくは繊維の単繊維繊度に依存するので、表
面積が0.1m2 以上の繊維または単繊維繊度が8デニ
ール以下の繊維では、高度な工業洗濯耐久性を有する抗
菌性繊維布帛を得ることができる。なお、複数種の合成
繊維やさらに天然繊維を組み合わせた場合でも同等の効
果が得られる。
混合した洗液を使い、80℃で12分/回×50回の工
業洗濯処理後も、SEK(繊維製品新機能評価協議会)
の定める制菌評価方法(統一試験法)で、静菌活性値が
2.2以上であるものが好ましい。より好ましくは、界
面活性剤を混合した洗液を使い、85℃で15分/回×
50回の工業洗濯処理後も、SEK(繊維製品新機能評
価協議会)の定める制菌評価方法(統一試験法)で、静
菌活性値が2.2以上のものである。
も、静菌活性値が2.2以上であるものがさらに好まし
い。すなわち、過酸化物、強アルカリ剤、界面活性剤を
混合した洗液を使い、80℃で12分/回×50回の工
業洗濯処理後も、SEK(繊維製品新機能評価協議会)
の定める制菌評価方法(統一試験法)で、静菌活性値が
2.2以上であるものがさらに好ましい。最も好ましい
のは、過酸化物、強アルカリ剤、界面活性剤を混合した
洗液を使い、85℃で15分/回×50回の工業洗濯処
理後も、SEK(繊維製品新機能評価協議会)の定める
制菌評価方法(統一試験法)で、静菌活性値が2.2以
上のものである。
活性剤を混合した洗液とは、界面活性剤として、例えば
花王(株)製洗剤“ザブ”(登録商標)2g/l、過酸
化物として過酸化水素水(35%工業用)3cc/l、
強アルカリ剤として過炭酸ナトリウム1.5g/lを、
それぞれ所定量に秤量した後、浴比1:20の割合で水
を張ったドラム染色機内に投入し混合して調整したもの
である。その後この洗液を温度85℃まで昇温し、本発
明の抗菌性繊維布帛と捨布を投入後15分間洗濯する。
その後排液、脱水後、オーバーフロー水洗を10分間実
施し、最後に脱水を行い、これを洗濯1回とする。この
工程を50回繰り返した後、タンブラー・ドライヤーを
用いて20分間で乾燥させ、制菌評価を行う。
クロアルカン化合物もしくはリン系化合物、またはその
両者の難燃剤を含むものである。
状飽和炭化水素化合物、または少なくとも1個の環状飽
和炭化水素基を有する飽和炭化水素であって、水素原子
の少なくとも1部分がハロゲンにより置換された化合物
をいう。かかる化合物の具体例としては、例えば、1,
2,3,4,5,6−ヘキサブロモシクロヘキサン、
1,2,3,4−テトラブロモシクロオクタン(以下、
「TBCO」と略記する。)、1,2,5,6,9,1
0−ヘキサブロモシクロドデカン(以下、「HBCD」
と略記する。)、1,2−ビス(3,4−ジブロモシク
ロヘキシル)1,2−ジブロモエタン、またはこれらの
化合物の臭素が塩素で置換されたものなどを用いること
ができる。また、ハロゲンの一部または全てを臭素と置
換したものは、繊維への吸尽効率が極めて高く、本発明
に好適な難燃剤である。
維への吸尽効率が高い難燃剤として、(2−カルボキシ
エチル)メチルホスフィン酸、(2−カルボキシエチ
ル)フェニルホスフィン酸あるいはそれらの環状無水
物、エチレングリコール付加物などの誘導体、燐酸エス
テル化合物が好ましく用いられる。
て説明する。
付与するには、染色と同時に浴中で処理する方法と、パ
ディング処理またはスプレー処理によるサーモゾル法の
2つの方法がある。
流染色機等を用いて、染色浴中に上記抗菌剤と難燃剤の
両方または一方を投入し、繊維布帛を染色と同時に抗菌
・難燃加工を行うものである。この処理条件としては、
常圧または加圧下で90〜140℃で行う。その処理時
間は10〜120分間であることが好ましく、120〜
135℃で20〜60分間の処理をすることがより好ま
しい。このとき、必要に応じて分散性蛍光増白剤添加し
てもよい。90℃未満では、抗菌剤および難燃剤は合成
繊維に付着または吸尽しない。また、160℃を超える
条件では、繊維に抗菌剤および難燃剤は吸尽されるが、
エネルギー消費量の点からコスト的に効果的ではない。
染色浴中に抗菌剤または難燃剤の一方のみを投入した場
合は、残りの他方を後述のサーモゾル法で付与すればよ
い。
剤を両方またはどちらか一方を含む処理液をパディング
処理もしくはスプレー処理等の方法により、繊維布帛に
含浸させた後、テンター等で160〜200℃の加熱処
理を行う。その処理時間は20秒〜5分間であることが
好ましく、170〜190℃で30秒〜1分間の処理を
することが好ましい。この加熱処理は、乾熱処理もしく
は湿熱処理、またはその両方の加熱処理をするものであ
る。160℃未満では、抗菌剤および難燃剤が繊維に付
着または吸尽しにくい。また、200℃を超えると、繊
維材料の黄変や脆化、さらに染料、抗菌剤および難燃剤
の昇華、熱分解などが生じ、またエネルギー消費量が増
加するので好ましくない。
がなされる病院用またはホテル用のカーテン、カーペッ
ト、布団側地、枕カバー、シーツなどの建寝装関連の繊
維布帛として好ましく適用できるほか、家庭用にも用い
ることができる。また、壁紙としても適用できる。
花王(株)製洗剤“ザブ”(登録商標)2g/l、過酸
化水素水(35%工業用)3cc/l、過炭酸ナトリウ
ム1.5g/l、温度85±2℃、浴比1:20で15
分間洗濯し、その後排水、脱水後、オーバーフロー水洗
を10分間実施した。水洗後タンブラー・ドライヤーを
用いて20分間乾燥させた。これを洗濯1回とした。
を採用し、試験菌体はMRSA臨床分離株を用いた。試
験方法は、滅菌試験布に上記試験菌を注加し、18時間
培養後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、
次の基準にしたがった。
g(B/C)を菌数増減値差とし、2.2以上を合格と
した。
した菌数、Bは無加工品の18時間培養後分散回収した
菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回収した菌数を
表す。
(接炎試験)に準じて評価した。
タレート仮撚加工糸を経糸に、150デニール−48フ
ィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸を
緯糸に使用したカーテン用織物を、常法により、精練
(98℃、10分)、乾燥(120℃、2分)、中間セ
ット(190℃、1分)を行った後、次の配合の染色、
抗菌、難燃剤処理液を使用して液流染色機により、浴比
1:10として130℃で60分間処理した。
ーで120℃、2分間乾燥した。
は、実施例1と同様にした。
フタレート仮撚加工糸と、150デニール−96フィラ
メントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸と、1
50デニール−48フィラメントのポリエチレンテレフ
タレート仮撚加工糸を用いたトリコット編地を使用した
カーテン用編物を、常法により、精練(98℃、10
分)、乾燥(130℃、2分)、中間セット(185
℃、1分)を行った後、次の配合の染色、抗菌剤処理液
を使用して液流染色機により、浴比1:10として13
0℃で60分間処理した。
ーで120℃、2分間乾燥した。
/l含む処理液に、上記編物を含浸させ、マングルでピ
ックアップ率100%で搾液した後、テンターで120
℃で2分間乾燥し、190℃で1分間加熱した。
ゾリン−3−オンを使用した以外は、実施例2と同様に
した。
タレート仮撚加工糸を経糸に、75デニール−24フィ
ラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸を緯
糸に使用した布団側地用織物を、常法により、精練(9
8℃、10分)、乾燥(120℃、2分)、中間セット
(180℃、1分)を行った後、次の配合の処理液に上
記織物を含浸させ、マングルでピックアップ率100%
で搾液した後、テンターで120℃で2分間乾燥し、1
90℃で1分間加熱した。
は、実施例3と同様にした。
フタレート仮撚加工糸を経糸に、150デニール−72
フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸を緯
糸に使用した布団側地用織物を、常法により、精練(9
8℃、10分)、乾燥(120℃、2分)、中間セット
(190℃、1分)を行った後、次の配合の染色、難燃
剤処理液を使用し液流染色機により、浴比1:10とし
て130℃で40分間処理した。
ーで120℃、2分間乾燥した。さらに、抗菌剤である
2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛を150g/
l含む処理液に、上記編物を含浸させ、マングルでピッ
クアップ率100%で搾液した後、テンターで120℃
で2分間乾燥し、190℃で1分間加熱した。
様にした。
例3と同様にした。
フタレート加工糸を経糸に、300デニール−24フィ
ラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸を緯糸に
使用した布団側地用織物を用いる以外は、実施例4と同
様にした。
ーテン用織物または編物について工業洗濯5回を実施
し、実施例3、4と比較例3、4、5、6で得られた布
団用側地織物について工業洗濯50回を実施し、抗菌性
(MRSA)を評価した。その評価結果を難燃性の評価
結果と合わせて表2に示す。
については、洗濯前および工業洗濯後も十分な抗菌性お
よび難燃性を示す。比較例1〜5は、洗濯後の抗菌性認
められないものやメラミンの使用もしくは処理温度の違
いにより、防炎性が不合格になった。
たはパディング処理もしくはスプレー処理にて、特定の
抗菌剤と難燃剤を繊維布帛に付与することにより、洗濯
耐久性に優れた抗菌性を有し、しかも防炎基準に合格す
る難燃性を有する繊維布帛を提供できる。
Claims (18)
- 【請求項1】繊維布帛1g当たりに用いられる合成繊維
の表面積が0.1m2 以上であるものを用いてなり、該
合成繊維は、分子量200〜700、無機性/有機性値
=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピリ
ジン系抗菌剤を含有するとともに、ハロゲン化シクロア
ルカン化合物および/またはリン系化合物の難燃剤を含
有することを特徴とする難燃・抗菌性繊維布帛。 - 【請求項2】単繊維繊度8デニール以下の合成繊維を含
む繊維布帛を用いてなり、該合成繊維は、分子量200
〜700、無機性/有機性値=0.3〜1.4かつ平均
粒径が2μm以下であるピリジン系抗菌剤を含有すると
ともに、ハロゲン化シクロアルカン化合物および/また
はリン系化合物の難燃剤を含有することを特徴とする難
燃・抗菌性繊維布帛。 - 【請求項3】該ピリジン系抗菌剤が、2−クロロ−6−
トリクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロ
ロメチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ−4−ト
リクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジ
ン、ジ(4−クロロフェニル)ピリジルメタノール、
2,3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルフォ
ニル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド
亜鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)から
選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特徴と
する請求項1または2記載の難燃・抗菌性繊維布帛。 - 【請求項4】該ピリジン系抗菌剤が、2−ピリジルチオ
ール−1−オキシド亜鉛であることを特徴とする請求項
1〜3のいずれかに記載の難燃・抗菌性繊維布帛。 - 【請求項5】該ピリジン系抗菌剤および該難燃剤が該合
成繊維に付着または吸尽されていることを特徴とする請
求項1〜4のいずれかに記載の難燃・抗菌性繊維布帛。 - 【請求項6】該合成繊維がポリエステルであることを特
徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の難燃・抗菌性
繊維布帛。 - 【請求項7】該合成繊維が着色されていることを特徴と
する請求項1〜6のいずれかに記載の難燃・抗菌性繊維
布帛。 - 【請求項8】分子量200〜700、無機性/有機性値
=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピリ
ジン系抗菌剤と、ハロゲン化シクロアルカン化合物およ
び/またはリン系化合物の難燃剤を含む液中に繊維布帛
を浸漬し、常圧または加圧下、90〜140℃で吸尽処
理することを特徴とする難燃・抗菌性繊維布帛の製造方
法。 - 【請求項9】分子量200〜700、無機性/有機性値
=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピリ
ジン系抗菌剤を含む液中に繊維布帛を浸漬し、常圧また
は加圧下、90〜140℃で吸尽処理した後、ハロゲン
化シクロアルカン化合物および/またはリン系化合物の
難燃剤を含む液に含浸させるパディング処理もしくはス
プレー処理によって該難燃剤を該繊維布帛に付与した
後、次いで160〜200℃で、乾熱加熱処理または湿
熱加熱処理をすることを特徴とする難燃・抗菌性繊維布
帛の製造方法。 - 【請求項10】ハロゲン化シクロアルカン化合物および
/またはリン系化合物の難燃剤を含む液中に繊維布帛を
浸漬し、常圧または加圧下、90〜140℃で吸尽処理
した後、分子量200〜700、無機性/有機性値=
0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピリジ
ン系抗菌剤を含む液に含浸させるパディング処理もしく
はスプレー処理によって該抗菌剤を該繊維布帛に付与し
た後、次いで160〜200℃で、乾熱加熱処理または
湿熱加熱処理をすることを特徴とする難燃・抗菌性繊維
布帛の製造方法。 - 【請求項11】分子量200〜700、無機性/有機性
値=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピ
リジン系抗菌剤と、ハロゲン化シクロアルカン化合物お
よび/またはリン系化合物の難燃剤を含む液に含浸させ
るパディング処理もしくはスプレー処理によって該抗菌
剤と該難燃剤を繊維布帛に付与した後、次いで160〜
200℃で、乾熱加熱処理または湿熱加熱処理をするこ
とを特徴とする難燃・抗菌性繊維布帛の製造方法。 - 【請求項12】請求項8〜11のいずれかにおいて、該
繊維布帛が、繊維布帛1g当たりに用いられる合成繊維
の表面積が0.1m2 以上であるものを用いてなること
を特徴とする難燃・抗菌性繊維布帛の製造方法。 - 【請求項13】請求項8〜11のいずれかにおいて、該
繊維布帛が、単繊維繊度8デニール以下の合成繊維を含
むものであることを特徴とする難燃・抗菌性繊維布帛の
製造方法。 - 【請求項14】請求項1〜7のいずれかに記載の難燃・
抗菌性繊維布帛を用いてなることを特徴とする病院用ま
たはホテル用カーテン。 - 【請求項15】請求項1〜7のいずれかに記載の難燃・
抗菌性繊維布帛を用いてなることを特徴とする病院用ま
たはホテル用カーペット。 - 【請求項16】請求項1〜7のいずれかに記載の難燃・
抗菌性繊維布帛を用いてなることを特徴とする病院用ま
たはホテル用布団側地。 - 【請求項17】請求項1〜7のいずれかに記載の難燃・
抗菌性繊維布帛を用いてなることを特徴とする病院用ま
たはホテル用枕カバー。 - 【請求項18】請求項1〜7のいずれかに記載の難燃・
抗菌性繊維布帛を用いてなることを特徴とする病院用ま
たはホテル用シーツ。
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JP10685399A JP2000303358A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 難燃・抗菌性繊維布帛およびその製造方法 |
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JP10685399A JP2000303358A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 難燃・抗菌性繊維布帛およびその製造方法 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1999
- 1999-04-14 JP JP10685399A patent/JP2000303358A/ja active Pending
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