JP6401977B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に、本発明の一態様は、半導体装置、または半導体装置の製造方法に関する。
なお、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指す。表示装置、電気光学装置、半導体回路および電気機器は、半導体装置を有している場合がある。
絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜を用いてトランジスタを構成する技術が注目されている。当該トランジスタは集積回路(IC)や画像表示装置(表示装置)のような電子デバイスに広く応用されている。トランジスタに適用可能な半導体薄膜としてシリコン系半導体材料が広く知られているが、その他の材料として酸化物半導体が注目されている。
例えば、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、および亜鉛(Zn)を含む非晶質酸化物半導体膜を用いたトランジスタが特許文献1に開示されている。
また、酸化物半導体膜を、積層構造とすることで、キャリアの移動度を向上させる技術が特許文献2、特許文献3に開示されている。
ところで、酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、オフ状態において極めてリーク電流が小さいことが知られている。例えば、酸化物半導体膜を用いたトランジスタの低いリーク特性を応用した低消費電力のCPUなどが開示されている(特許文献4参照。)。
特開2006−165528号公報 特開2011−124360号公報 特開2011−138934号公報 特開2012−257187号公報
回路の高集積化に伴い、トランジスタのサイズも微細化している。トランジスタを微細化すると、オン電流、オフ電流、しきい値電圧、S値(サブスレッショルドスイング値)などのトランジスタの電気特性が悪化する場合がある。一般に、チャネル長を縮小すると、オフ電流の増大、しきい値電圧の変動の増大、S値の増大が起こる。また、チャネル幅を縮小すると、オン電流が小さくなる。
したがって、本発明の一態様は、微細化に伴い顕著となる電気特性の悪化を抑制できる構成の半導体装置を提供することを目的の一つとする。または、集積度の高い半導体装置を提供することを目的の一つとする。または、オン電流の悪化を低減した半導体装置を提供することを目的の一つとする。または、低消費電力の半導体装置を提供することを目的の一つとする。または、信頼性の高い半導体装置を提供することを目的の一つとする。または、電源が遮断されてもデータが保持される半導体装置を提供することを目的の一つとする。または、特性の良い半導体装置を提供することを目的の一つとする。または、新規な半導体装置を提供することを目的の一つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、絶縁表面上の第1の酸化物半導体膜と、第1の酸化物半導体膜上の第2の酸化物半導体膜と、第1の酸化物半導体膜の側面、第2の酸化物半導体膜の側面および第2の酸化物半導体膜の上面と接するソース電極およびドレイン電極と、第2の酸化物半導体膜、ソース電極およびドレイン電極上の第3の酸化物半導体膜と、第3の酸化物半導体膜上のゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上で接し、第2の酸化物半導体膜の上面および側面に面するゲート電極と、を有し、第2の酸化物半導体膜のチャネル長方向の第1の長さからソース電極およびドレイン電極間のチャネル長方向の第2の長さを引いた第3の長さは、第2の長さの0.2倍以上2.0倍以下であることを特徴とする半導体装置である。
また、本発明の他の一態様は、絶縁表面上の第1の酸化物半導体膜と、第1の酸化物半導体膜上の第2の酸化物半導体膜と、第2の酸化物半導体膜上の第3の酸化物半導体膜と、第1酸化物半導体膜、第2の酸化物半導体膜および第3の酸化物半導体膜の側面、第3の酸化物半導体膜の上面と接するソース電極およびドレイン電極と、第3の酸化物半導体膜、ソース電極およびドレイン電極上のゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上で接し、第2の酸化物半導体膜の上面および側面に面するゲート電極と、を有し、第2の酸化物半導体膜のチャネル長方向の第1の長さからソース電極およびドレイン電極間のチャネル長方向の第2の長さを引いた第3の長さは、第2の長さの0.2倍以上2.0倍以下であることを特徴とする半導体装置である。
また、上記構成において、第3の長さは、30nm以上60nm以下であると好ましい。
また、上記構成において、第1の長さは、40nm以下であると好ましい。
また、上記構成において、チャネル幅は、40nm以下であると好ましい。
本発明の一態様を用いることにより、微細化に伴い顕著となる電気特性の低下を抑制できる構成の半導体装置を提供することができる。または、集積度の高い半導体装置を提供することができる。または、オン電流の悪化を低減した半導体装置を提供することができる。または、低消費電力の半導体装置を提供することができる。または、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。または、電源が遮断されてもデータが保持される半導体装置を提供することができる。なお、本発明の一態様はこれらの効果に限定されるものではない。例えば、本発明の一態様は、場合によっては、または、状況に応じて、これらの効果以外の効果を有する場合もある。または、例えば、本発明の一態様は、場合によっては、または、状況に応じて、これらの効果を有さない場合もある。
トランジスタを説明する上面図および断面図。 図1(B)の拡大図。 トランジスタを説明する上面図および断面図。 トランジスタを説明する上面図および断面図。 トランジスタを説明する上面図および断面図。 トランジスタの作製方法を説明する図。 トランジスタの作製方法を説明する図。 トランジスタを説明する上面図および断面図。 トランジスタを説明する上面図および断面図。 トランジスタを説明する上面図および断面図。 トランジスタを説明する上面図および断面図。 トランジスタの作製方法を説明する図。 トランジスタの作製方法を説明する図。 本発明の一態様の半導体装置を用いたインバータを説明する図。 半導体装置の一例を説明する等価回路図。 実施の形態に係る、半導体装置の回路図。 実施の形態に係る、半導体装置のブロック図。 実施の形態に係る、記憶装置を説明する回路図。 実施の形態に係る、電子機器。 トランジスタの断面模式図。 トランジスタのI−V特性を説明する図。 トランジスタの各種特性値を説明する図。 トランジスタの各種特性値を説明する図。 トランジスタのI−V特性を説明する図。 トランジスタの各種特性値を説明する図。 トランジスタの各種特性値を説明する図。 チャネル長方向における電流密度の分布を説明する図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略することがある。
なお、トランジスタの「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」という用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、および/または、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、または置き換えなどを行うことができる。
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、または明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、および/または、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体装置について図面を用いて説明する。
図1(A)乃至図1(C)は、本発明の一態様のトランジスタの上面図および断面図である。図1(A)は上面図であり、図1(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図1(B)、一点鎖線C−Dの断面が図1(C)に相当する。なお、図1(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。また、一点鎖線A−B方向をチャネル長方向、一点鎖線C−D方向をチャネル幅方向と呼称する場合がある。
図1(A)乃至図1(C)に示すトランジスタ450は、基板400上の凸部を有する下地絶縁膜402と、下地絶縁膜402の凸部上の酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404bと、酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404b上のソース電極406aおよびドレイン電極406bと、下地絶縁膜402の酸化物半導体膜404aと重ならない領域の上面、下地絶縁膜402の凸部の側面、酸化物半導体膜404aの側面、酸化物半導体膜404bの側面および酸化物半導体膜404bの上面、ソース電極406aおよびドレイン電極406bと接する酸化物半導体膜404cと、酸化物半導体膜404c上のゲート絶縁膜408と、ゲート絶縁膜408上で接し、酸化物半導体膜404bの上面および側面に面するゲート電極410と、ソース電極406a、ドレイン電極406b、およびゲート電極410上の酸化物絶縁膜412と、を有する。また、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404b、および酸化物半導体膜404cを総称して多層膜404と呼称する。
また、図2に図1(B)の一部を拡大した図を示す。図中のL1は、ソース電極406aおよびドレイン電極406b間の長さを示しており、図中のL2は、酸化物半導体膜404bのチャネル長方向の長さを示している。なお、本実施の形態のように酸化物半導体膜がテーパー形状の場合、L2は酸化物半導体膜404bの一番長い箇所のチャネル長方向の長さとする。
なお、チャネル長とは、上面図において、半導体膜とゲート電極とが重なる領域における、ソース(ソース領域またはソース電極)とドレイン(ドレイン領域またはドレイン電極)との距離をいう。すなわち、図1(A)では、チャネル長は、酸化物半導体膜404bとゲート電極410とが重なる領域における、ソース電極406aとドレイン電極406bとの距離となる。チャネル幅とは、半導体膜とゲート電極とが重なる領域における、ソースまたはドレインの幅をいう。すなわち、図1(A)では、チャネル幅は、酸化物半導体膜404bとゲート電極410とが重なる領域における、ソース電極406aまたはドレイン電極406bの幅をいう。
L2からL1を引いた長さ(以降、「L2−L1」と呼ぶ)が0に近いとゲート電極410に近い側の酸化物半導体膜404bには、電流を遮断できるが、ゲート電極410から遠い側(バックチャネル側)の酸化物半導体膜404bにはソース電極406aおよびドレイン電極406bの影響によってゲート電極410の電界が抑制されるため電流が流れてしまう。一方、L2−L1を大きくしていくとソース電極406aおよびドレイン電極406bはゲート電極410からある程度遠い位置にあるため酸化物半導体膜404bの酸化物半導体膜404a側までゲート電極410の電界が届き、酸化物半導体膜404bの全領域において電流を遮断することができる。
また、L2−L1はL1の0.2倍以上2.0倍以下であると好ましく、L1の0.5倍以上2.0倍以下であるとより好ましい。なお、ソース電極406aと酸化物半導体膜404bが重畳する領域のチャネル長方向の長さLおよび、ドレイン電極406bと酸化物半導体膜404bが重畳する領域のチャネル長方向の長さLは等しいものとする。また、長さLと長さLが異なる場合、長さLまたは長さLはL1の0.1倍以上1.0倍以下であると好ましく、L1の0.25倍以上1.0倍以下であるとより好ましい。この範囲にすることで、トランジスタの各種特性値はほとんど変化しなくなり、トランジスタの特性ばらつきを低減でき、高信頼性を確保することができる。
さらに、上記範囲において、L2−L1が30nm以上60nm以下であると好ましく、40nm以上50nm以下であるとさらに好ましい。
また、トランジスタのチャネル長およびチャネル幅を微細化するとき、レジストマスクを後退させながら電極や半導体膜等を加工すると電極や半導体膜等の端部が丸みを帯びる(曲面を有する)場合がある。このような構成になることで、酸化物半導体膜404b上に形成されるゲート絶縁膜408、ゲート電極410および酸化物絶縁膜412の被覆性を向上させることができる。また、ソース電極406aおよびドレイン電極406bの端部に生じる恐れのある電界集中を緩和することができ、トランジスタの劣化を抑制することができる。
また、トランジスタを微細化することで、集積度を高め、高密度化することができる。例えば、トランジスタのチャネル長(L1に相当)を、好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下とし、かつ、トランジスタのチャネル幅を、好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下とする。
また、ゲート電極410の電界は、少なくとも酸化物半導体膜404bのチャネル幅方向を電気的に取り囲み、オン電流が高められる。このようなトランジスタの構造を、surrounded channel(s−channel)構造とよぶ。なお、s−channel構造では、電流は酸化物半導体膜404bの全体を流れる。酸化物半導体膜404bの内部を電流が流れることで、界面散乱の影響を受けにくいため、高いオン電流を得ることができる。なお、酸化物半導体膜404bを厚くすると、オン電流を向上させることができる。また、ゲート電極410が酸化物半導体膜404aと酸化物半導体膜404bの界面より下地絶縁膜402側まで延伸していてもチャネル幅には関与せず、チャネル幅を小さくすることができるため、高密度化(高集積化)を実現することができる。
基板400は、単なる支持体に限らず、他のトランジスタやキャパシタなどの素子が形成された基板であってもよい。この場合、トランジスタ450のゲート電極410、ソース電極406a、およびドレイン電極406bの少なくとも一つが上記の他の素子と電気的に接続されていてもよい。
下地絶縁膜402は、基板400からの不純物の拡散を防止する役割を有するほか、多層膜404に酸素を供給する役割を担うことができる。したがって、下地絶縁膜402は酸素を含む絶縁膜であることが好ましく、化学量論組成よりも多い酸素を含む絶縁膜であることがより好ましい。また、上述のように基板400が他の素子が形成された基板である場合、下地絶縁膜402は、層間絶縁膜としての機能も有する。その場合、下地絶縁膜402の表面が平坦化されていてもよい。例えば、下地絶縁膜402にCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等で平坦化処理を行えばよい。
以下では、酸化物半導体膜について詳細に説明する。
酸化物半導体膜は、インジウムを含む酸化物である。酸化物半導体膜は、例えば、インジウムを含むと、キャリア移動度(電子移動度)が高くなる。また、酸化物半導体膜は、元素Mを含むと好ましい。元素Mとして、例えば、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどがある。元素Mは、例えば、酸素との結合エネルギーが高い元素である。元素Mは、例えば、酸化物のエネルギーギャップを大きくする機能を有する元素である。また、酸化物半導体膜は、亜鉛を含むと好ましい。酸化物半導体膜が亜鉛を含むと、例えば、酸化物半導体膜を結晶化しやすくなる。酸化物半導体膜の価電子帯上端のエネルギーは、例えば、亜鉛の原子数比によって制御できる。
ただし、酸化物半導体膜は、インジウムを含む酸化物に限定されない。酸化物半導体膜は、例えば、Zn−Sn酸化物、Ga−Sn酸化物であっても構わない。
また、酸化物半導体膜は、エネルギーギャップが大きい酸化物を用いる。酸化物半導体膜のエネルギーギャップは、例えば、2.5eV以上4.2eV以下、好ましくは2.8eV以上3.8eV以下、さらに好ましくは3eV以上3.5eV以下とする。
なお、酸化物半導体膜をスパッタリング法で成膜する場合、パーティクル数低減のため、インジウムを含むターゲットを用いると好ましい。また、元素Mの原子数比が高い酸化物ターゲットを用いた場合、ターゲットの導電性が低くなる場合がある。インジウムを含むターゲットを用いる場合、ターゲットの導電率を高めることができ、DC放電、AC放電が容易となるため、大面積の基板へ対応しやすくなる。したがって、半導体装置の生産性を高めることができる。
酸化物半導体膜をスパッタリング法で成膜する場合、ターゲットの原子数比は、In:M:Znが3:1:1、3:1:2、3:1:4、1:1:0.5、1:1:1、1:1:2、などとすればよい。
酸化物半導体膜をスパッタリング法で成膜する場合、ターゲットの原子数比からずれた原子数比の膜が形成される場合がある。特に、亜鉛は、ターゲットの原子数比よりも膜の原子数比が小さくなる場合がある。具体的には、ターゲットに含まれる亜鉛の原子数比の40atomic%以上90atomic%程度以下となる場合がある。
以下では、酸化物半導体膜中における不純物の影響について説明する。なお、トランジスタの電気特性を安定にするためには、酸化物半導体膜中の不純物濃度を低減し、低キャリア密度化および高純度化することが有効である。なお、酸化物半導体膜のキャリア密度は、1×1017個/cm未満、1×1015個/cm未満、または1×1013個/cm未満とする。酸化物半導体膜中の不純物濃度を低減するためには、近接する膜中の不純物濃度も低減することが好ましい。
例えば、酸化物半導体膜中のシリコンは、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。そのため、酸化物半導体膜と下地絶縁膜との間におけるシリコン濃度を、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)において、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とする。また、酸化物半導体膜とゲート絶縁膜との間におけるシリコン濃度を、SIMSにおいて、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とする。
また、酸化物半導体膜中に水素が含まれると、キャリア密度を増大させてしまう場合がある。酸化物半導体膜の水素濃度はSIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、酸化物半導体膜中に窒素が含まれると、キャリア密度を増大させてしまう場合がある。酸化物半導体膜の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
また、酸化物半導体膜の水素濃度を低減するために、下地絶縁膜の水素濃度を低減すると好ましい。下地絶縁膜の水素濃度はSIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、酸化物半導体膜の窒素濃度を低減するために、下地絶縁膜の窒素濃度を低減すると好ましい。下地絶縁膜の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
また、酸化物半導体膜水素濃度を低減するために、ゲート絶縁膜の水素濃度を低減すると好ましい。ゲート絶縁膜の水素濃度はSIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、酸化物半導体膜の窒素濃度を低減するために、ゲート絶縁膜の窒素濃度を低減すると好ましい。ゲート絶縁膜の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
以下では、酸化物半導体膜404bに適用可能な酸化物半導体膜の構造について説明する。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
まずは、CAAC−OS膜について説明する。
CAAC−OS膜は、複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つであり、ほとんどの結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさである。したがって、CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、一辺が10nm未満、5nm未満または3nm未満の立方体内に収まる大きさの場合も含まれる。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって観察すると、明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
CAAC−OS膜を、試料面と概略平行な方向からTEMによって観察(断面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、CAAC−OS膜を、試料面と概略垂直な方向からTEMによって観察(平面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
断面TEM観察および平面TEM観察より、CAAC−OS膜の結晶部は配向性を有していることがわかる。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
なお、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。InGaZnOの単結晶酸化物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は不規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向を向いていることがわかる。したがって、前述の断面TEM観察で確認された層状に配列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理などの結晶化処理を行った際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。したがって、例えば、CAAC−OS膜の形状をエッチングなどによって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜中の結晶化度が均一でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によって形成される場合、上面近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりも結晶化度が高くなることがある。また、CAAC−OS膜に不純物を添加する場合、不純物が添加された領域の結晶化度が変化し、部分的に結晶化度の異なる領域が形成されることもある。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
また、CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
また、CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
次に、微結晶酸化物半導体膜について説明する。
微結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像では、明確に結晶部を確認することができない場合がある。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、TEMによる観察像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、全体で配向性が見られない。したがって、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜は、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折(制限視野電子線回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OS膜に対し、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径(例えば1nm以上30nm以下)の電子線を用いる電子線回折(ナノビーム電子線回折ともいう。)を行うと、スポットが観測される。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子線回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子線回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OS層は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有してもよい。
酸化物半導体膜404bは、ここまでの酸化物半導体膜についての記載を参酌する。酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cは、酸化物半導体膜404bを構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から構成される酸化物半導体膜である。酸化物半導体膜404bを構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cが構成されるため、酸化物半導体膜404aと酸化物半導体膜404bとの界面、および酸化物半導体膜404bと酸化物半導体膜404cとの界面において、界面準位が形成されにくい。
なお、酸化物半導体膜404aがIn−M−Zn酸化物のとき、ZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。また、酸化物半導体膜404bがIn−M−Zn酸化物のとき、ZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は好ましくはInが25atomic%以上、Mが75atomic%未満、さらに好ましくはInが34atomic%以上、Mが66atomic%未満とする。また、酸化物半導体膜404cがIn−M−Zn酸化物のとき、ZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。なお、酸化物半導体膜404cは、酸化物半導体膜404aと同種の酸化物を用いても構わない。
ここで、酸化物半導体膜404aと酸化物半導体膜404bとの間には、酸化物半導体膜404aと酸化物半導体膜404bとの混合領域を有する場合がある。また、酸化物半導体膜404bと酸化物半導体膜404cとの間には、酸化物半導体膜404bと酸化物半導体膜404cとの混合領域を有する場合がある。混合領域は、界面準位密度が低くなる。そのため、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bおよび酸化物半導体膜404cの積層体は、それぞれの界面近傍において、エネルギーが連続的に変化する(連続接合ともいう。)バンド構造となる。
酸化物半導体膜404bは、酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cよりも電子親和力の大きい酸化物を用いる。例えば、酸化物半導体膜404bとして、酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cよりも電子親和力の0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.4eV以下大きい酸化物を用いる。なお、電子親和力は、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差である。
このとき、ゲート電極410に電界を印加すると、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404b、酸化物半導体膜404cのうち、電子親和力の大きい酸化物半導体膜404bにチャネルが形成される。
また、トランジスタのオン電流のためには、酸化物半導体膜404cの厚さは小さいほど好ましい。例えば、酸化物半導体膜404cは、10nm未満、好ましくは5nm以下、さらに好ましくは3nm以下とする。一方、酸化物半導体膜404cは、チャネルの形成される酸化物半導体膜404bへ、ゲート絶縁膜408を構成する酸素以外の元素(シリコンなど)が入り込まないようブロックする機能を有する。そのため、酸化物半導体膜404cは、ある程度の厚さを有することが好ましい。例えば、酸化物半導体膜404cの厚さは、0.3nm以上、好ましくは1nm以上、さらに好ましくは2nm以上とする。
また、信頼性を高めるためには、酸化物半導体膜404aは厚く、酸化物半導体膜404cは薄いことが好ましい。具体的には、酸化物半導体膜404aの厚さは、20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上とする。酸化物半導体膜404aの厚さを、20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上とすることで、下地絶縁膜402と酸化物半導体膜404aとの界面からチャネルの形成される酸化物半導体膜404bまでを20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上離すことができる。ただし、半導体装置の生産性が低下する場合があるため、酸化物半導体膜404aの厚さは、200nm以下、好ましくは120nm以下、さらに好ましくは80nm以下とする。
例えば、酸化物半導体膜404bと酸化物半導体膜404aとの間におけるシリコン濃度を、SIMSにおいて、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とする。また、酸化物半導体膜404bと酸化物半導体膜404cとの間におけるシリコン濃度を、SIMSにおいて、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とする。
また、酸化物半導体膜404bの水素濃度を低減するために、酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cの水素濃度を低減すると好ましい。酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cの水素濃度はSIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、酸化物半導体膜404bの窒素濃度を低減するために、酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cの窒素濃度を低減すると好ましい。酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cの窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
上述の3層構造は一例である。例えば、酸化物半導体膜404aまたは酸化物半導体膜404cのない2層構造としても構わない。
ソース電極406aおよびドレイン電極406bには、酸化物半導体膜から酸素を引き抜く性質を有する導電膜を用いると好ましい。例えば、酸化物半導体膜から酸素を引き抜く性質を有する導電膜として、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、モリブデン、タンタル、タングステンなどを含む導電膜が挙げられる。
酸化物半導体膜から酸素を引き抜く性質を有する導電膜の作用により、酸化物半導体膜中の酸素が脱離し、酸化物半導体膜中に酸素欠損を形成する場合がある。酸素の引き抜きは、高い温度で加熱するほど起こりやすい。トランジスタの作製工程には、いくつかの加熱工程があることから、酸化物半導体膜のソース電極またはドレイン電極と接触した近傍の領域には酸素欠損が形成される可能性が高い。また、加熱により該酸素欠損のサイトに水素が入りこみ、酸化物半導体膜がn型化する場合がある。したがって、ソース電極およびドレイン電極の作用により、酸化物半導体膜と、ソース電極またはドレイン電極と、が接する領域を低抵抗化させ、トランジスタのオン抵抗を低減することができる。
なお、チャネル長が小さい(例えば200nm以下、または100nm以下)トランジスタを作製する場合、n型化領域の形成によってソースードレイン間が短絡してしまうことがある。そのため、チャネル長が小さいトランジスタを形成する場合は、ソース電極およびドレイン電極に酸化物半導体膜から適度に酸素を引き抜く性質を有する導電層を用いればよい。適度に酸素を引き抜く性質を有する導電膜としては、例えば、ニッケル、モリブデンまたはタングステンを含む導電膜などがある。
また、チャネル長がごく小さい(40nm以下、または30nm以下)トランジスタを作製する場合、ソース電極406aおよびドレイン電極406bとして、酸化物半導体膜からほとんど酸素を引き抜くことのない導電膜を用いればよい。酸化物半導体膜からほとんど酸素を引き抜くことのない導電膜としては、例えば、窒化タンタル、窒化チタン、またはルテニウムを含む導電膜などがある。なお、複数種の導電膜を積層しても構わない。
ゲート電極410は、アルミニウム、チタン、クロム、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、タンタル、タングステンなどから選ばれた一種以上を含む導電膜を用いればよい。
酸化物絶縁膜412は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどから選ばれた一種以上含む絶縁膜を用いることができる。
半導体装置を高集積化するにはトランジスタの微細化が必須である。一方、トランジスタの微細化によりトランジスタの電気特性が悪化することが知られており、チャネル幅が縮小するとオン電流が低下する。
しかしながら、本発明の一態様のトランジスタでは、前述したように、酸化物半導体膜404bのチャネルが形成される領域を覆うように酸化物半導体膜404cが形成されており、チャネル形成層とゲート絶縁膜が接しない構成となっている。そのため、チャネル形成層とゲート絶縁膜との界面で生じるキャリアの散乱を抑えることができ、トランジスタの電界効果移動度を高くすることができる。
また、酸化物半導体膜を真性または実質的に真性とすると、酸化物半導体膜に含まれるキャリア数の減少により、電界効果移動度の低下が懸念される。しかしながら、本発明の一態様のトランジスタにおいては、酸化物半導体膜に垂直方向からのゲート電界に加えて、側面方向からのゲート電界が印加される。すなわち、酸化物半導体膜の全体的にゲート電界が印加させることとなり、電流は酸化物半導体膜のバルクを流れる。これによって、高純度真性化による、電気特性の変動の抑制を達成しつつ、トランジスタの電界効果移動度の向上を図ることが可能となる。
また、本発明の一態様のトランジスタは、酸化物半導体膜404bを酸化物半導体膜404a上に形成することで界面準位を形成しにくくする効果や、酸化物半導体膜404bを三層構造の中間層とすることで上下からの不純物混入の影響を排除できる効果などを併せて有する。そのため、酸化物半導体膜404bはゲート電極410の電界で電気的に取り囲まれた構造となり、上述したトランジスタのオン電流の向上に加えて、しきい値電圧の安定化や、S値を小さくすることができる。したがって、Icut(ゲート電圧が0V時のドレイン電流)を下げることができ、消費電力を低減させることができる。また、トランジスタのしきい値電圧が安定化することから、半導体装置の長期信頼性を向上させることができる。
また、図3に示すようなトランジスタ460を用いることもできる。図3(A)乃至図3(C)は、トランジスタ460の上面図および断面図である。図3(A)は上面図であり、図3(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図3(B)、一点鎖線C−Dの断面が図3(C)に相当する。なお、図3(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図3に示すトランジスタ460は、下地絶縁膜402と基板400との間に導電膜401を備えている。当該導電膜401を第2のゲート電極として用いることで、更なるオン電流の増加や、しきい値電圧の制御を行うことができる。オン電流を増加させるには、例えば、図3に示すようにゲート電極410と導電膜401を電気的に接続して同電位とし、デュアルゲートトランジスタとして駆動させればよい。また、しきい値電圧の制御を行うには、ゲート電極410と導電膜401が電気的に接続しないようにし、ゲート電極410とは異なる定電位を導電膜401に供給すればよい。
また、図4に示すトランジスタ470を用いることもできる。図4(A)乃至図4(C)は、トランジスタ470の上面図および断面図である。図4(A)は上面図であり、図4(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図4(B)、一点鎖線C−Dの断面が図4(C)に相当する。なお、図4(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
トランジスタ470は、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bを形成するとき、下地絶縁膜402のオーバーエッチングがなく、下地絶縁膜402がエッチングされていない形状となっている。
酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bとなる酸化物半導体膜のエッチングの際に、下地絶縁膜402をエッチングさせないようにするには、酸化物半導体膜と下地絶縁膜402のエッチングでの選択比を大きくすればよい。
なお、図4に対して、図3と同様に、導電膜401を設けてもよい。
また、図5に示すトランジスタ480を用いることもできる。図5(A)乃至図5(C)は、トランジスタ480の上面図および断面図である。図5(A)は上面図であり、図5(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図5(B)、一点鎖線C−Dの断面が図5(C)に相当する。なお、図5(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
トランジスタ480は、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bを形成するとき、エッチングにより、酸化物半導体膜404aをすべてエッチングさせず、酸化物半導体膜404aの形状が凸型になっている。
なお、図5に対して、図3と同様に、導電膜401を設けてもよい。
また、本実施の形態では、酸化物半導体膜404bを酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cで挟んでいる構成を説明したがこれに限られず、酸化物半導体膜404aを設けない構成としてもよい。または、さらに別の酸化物半導体膜を追加して設けてもよい。
また、電極や酸化物半導体膜の端部の形状が角ばっていてもよい。このような構成にするためには、レジストマスクやハードマスクを用いて膜を加工する際に、レジストマスクやハードマスクと加工する膜とのエッチングでの選択比を大きくすればよい。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した図1に示すトランジスタ450の作製方法について、図6および図7を用いて説明する。
まず、基板400上に下地絶縁膜402を形成する(図6(A)参照)。
基板400には、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイア基板などを用いることができる。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI(Silicon On Insulator)基板などを用いることも可能であり、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを用いてもよい。
下地絶縁膜402は、スパッタリング法、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、有機金属化学気相堆積(MOCVD:Metal Organic CVD)法、プラズマ化学気相堆積(PECVD:Plasma−Enhanced CVD)法、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法またはパルスレーザ堆積(PLD:Pulsed Laser Deposition)法を用いて成膜すればよい。プラズマによるダメージを減らすには、MOCVD法あるいはALD法が好ましい。
次に、下地絶縁膜402の表面を平坦化するために、CMP処理を行ってもよい。CMP処理を行うことで、下地絶縁膜402の平均面粗さ(Ra)を1nm以下、好ましくは0.3nm以下、さらに好ましくは0.1nm以下とする。上述の数値以下のRaとすることで、酸化物半導体膜の結晶性が高くなる場合がある。Raは原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)にて測定可能である。
次に、下地絶縁膜402に酸素を添加することにより、過剰酸素を含む絶縁膜を形成しても構わない。酸素の添加は、プラズマ処理またはイオン注入法などにより行えばよい。酸素の添加をイオン注入法で行う場合、例えば、加速電圧を2kV以上100kV以下とし、ドーズ量を5×1014ions/cm以上5×1016ions/cm以下とすればよい。
なお、基板400の表面が絶縁体であり、後に設ける多層膜404への不純物拡散の影響が無い場合は、下地絶縁膜402を設けない構成とすることができる。
次に、下地絶縁膜402上に酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bをスパッタリング法、CVD法、MOCVD法、PECVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて形成する(図6(B)参照)。プラズマによるダメージを減らすには、MOCVD法あるいはALD法が好ましい。また、図示するように下地絶縁膜402を適度にエッチングしてもよい。下地絶縁膜402を適度にエッチングすることで、後に形成するゲート電極410で多層膜404を覆いやすくすることができる。
なお、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bを島状に形成する際に、まず、酸化物半導体膜404b上にハードマスクとなる膜(たとえばタングステン膜)およびレジストマスクを設け、ハードマスクとなる膜をエッチングしてハードマスクを形成し、その後、レジストマスクを除去し、ハードマスクをマスクとして酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bをエッチングする。その後、ハードマスクを除去する。この時、エッチングするにつれて徐々にハードマスクの端部が縮小していくため、自然にハードマスクの端部が丸みを帯び、曲面を有する場合がある。これに伴い、酸化物半導体膜404bの形状も端部が丸みを帯び、曲面を有する場合がある。このような構成になることで、酸化物半導体膜404b上に形成される、ゲート絶縁膜408、ゲート電極410、酸化物絶縁膜412の被覆性が向上し、段切れ等の形状不良の発生を防ぐことができる。また、ソース電極406aおよびドレイン電極406bの端部に生じる恐れのある電界集中を緩和することができ、トランジスタの劣化を抑制することができる。
また、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404b、を含めた積層において連続接合を形成するためには、ロードロック室を備えたマルチチャンバー方式の成膜装置(例えばスパッタ装置)を用いて各層を大気に触れさせることなく連続して積層することが必要となる。スパッタ装置における各チャンバーは、酸化物半導体にとって不純物となる水等を可能な限り除去すべく、クライオポンプのような吸着式の真空排気ポンプを用いて高真空排気(5×10−7Pa乃至1×10−4Pa程度まで)できること、かつ、成膜される基板を100℃以上、好ましくは500℃以上に加熱できることが好ましい。または、ターボ分子ポンプとコールドトラップを組み合わせて排気系からチャンバー内に炭素成分や水分等を含む気体が逆流しないようにしておくことが好ましい。
高純度真性な酸化物半導体を得るためには、チャンバー内を高真空排気するのみならずスパッタガスの高純度化も必要である。スパッタガスとして用いる酸素ガスやアルゴンガスは、露点が−40℃以下、好ましくは−80℃以下、より好ましくは−100℃以下にまで高純度化したガスを用いることで酸化物半導体膜に水分等が取り込まれることを可能な限り防ぐことができる。なお、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。
酸化物半導体膜404bの形成後に、第1の加熱処理を行ってもよい。第1の加熱処理は、250℃以上650℃以下、好ましくは300℃以上500℃以下の温度で、不活性ガス雰囲気、酸化性ガスを10ppm以上含む雰囲気、または減圧状態で行えばよい。また、第1の加熱処理の雰囲気は、不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために酸化性ガスを10ppm以上含む雰囲気で行ってもよい。第1の加熱処理によって、酸化物半導体膜404bの結晶性を高め、さらに下地絶縁膜402から水素や水などの不純物を除去することができる。
次に、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404b上にソース電極406aおよびドレイン電極406bとなる第1の導電膜405を形成する(図6(C)参照)。第1の導電膜405は、スパッタリング法、CVD法、MOCVD法、PECVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて形成すればよい。プラズマによるダメージを減らすには、MOCVD法あるいはALD法が好ましい。
次に、第1の導電膜405を分断するようにエッチングし、ソース電極406aおよびドレイン電極406bを形成する(図7(A)参照)。なお、第1の導電膜405をエッチングする際、ソース電極406aおよびドレイン電極406bの端部が丸みを帯びる(曲面を有する)場合がある。また、第1の導電膜405をエッチングする際、下地絶縁膜402のC−D方向の方がA−B方向よりエッチングされていてもよい。
次に、酸化物半導体膜404b、ソース電極406aおよびドレイン電極406b上に、酸化物半導体膜404cを成膜する。
なお、酸化物半導体膜404cを成膜後に第2の加熱処理を行ってもよい。第2の加熱処理は、第1の加熱処理と同様の条件で行うことができる。第2の加熱処理により、酸化物半導体膜404cから水素や水などの不純物を除去することができる。また、酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404bから、さらに水素や水などの不純物を除去することができる。
次に、酸化物半導体膜404c、ソース電極406aおよびドレイン電極406b上に、ゲート絶縁膜408を形成し、ゲート絶縁膜408上にゲート電極410を形成する(図7(B)参照)。なお、ゲート電極410の電界は、酸化物半導体膜404bを電気的に取り囲むように形成される。
次に、ソース電極406a、ドレイン電極406b、およびゲート電極410上に酸化物絶縁膜412を形成する(図7(C)参照)。酸化物絶縁膜412は、スパッタリング法、CVD法、MOCVD法、PECVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて形成すればよい。プラズマによるダメージを減らすには、MOCVD法あるいはALD法が好ましい。
次に、第3の加熱処理を行ってもよい。第3の加熱処理は、第1の加熱処理と同様の条件で行うことができる。第3の加熱処理により、酸化物半導体膜404bの酸素欠損を低減することができる場合がある。
以上の工程で、図1に示すトランジスタ450を作製することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、先の実施の形態で説明したトランジスタとは異なる構造のトランジスタについて説明する。
図8(A)乃至図8(C)は、本発明の一態様のトランジスタの上面図および断面図である。図8(A)は上面図であり、図8(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図8(B)、一点鎖線C−Dの断面が図8(C)に相当する。なお、図8(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。また、一点鎖線A−B方向をチャネル長方向、一点鎖線C−D方向をチャネル幅方向と呼称する場合がある。
図8(A)乃至図8(C)に示すトランジスタ550は、基板400上の凸部を有する下地絶縁膜402と、下地絶縁膜402の凸部上の酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bおよび酸化物半導体膜404cと、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bおよび酸化物半導体膜404cの側面および酸化物半導体膜404cの上面と接するソース電極406aおよびドレイン電極406bと、酸化物半導体膜404c、ソース電極406aおよびドレイン電極406b上のゲート絶縁膜408と、ゲート絶縁膜408上で接し、酸化物半導体膜404bの上面および側面に面するゲート電極410と、ソース電極406a、ドレイン電極406b、およびゲート電極410上の酸化物絶縁膜412と、を有する。また、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404b、および酸化物半導体膜404cを総称して多層膜404と呼称する。
また、実施の形態1のように酸化物半導体膜404bのチャネル長方向の長さ(実施の形態1のL2に相当)からソース電極406aおよびドレイン電極406b間の長さ(実施の形態1のL1に相当)を引いた長さは、ソース電極406aおよびドレイン電極406b間の長さの0.2倍以上2.0倍以下であると好ましく、ソース電極406aおよびドレイン電極406b間の長さの0.5倍以上2.0倍以下であるとより好ましい。この範囲にすることで、トランジスタの各種特性値はほとんど変化しなくなり、トランジスタの特性ばらつきを低減でき、高信頼性を確保することができる。
さらに、上記範囲において、酸化物半導体膜404bのチャネル長方向の長さからソース電極406aおよびドレイン電極406b間の長さを引いた長さが30nm以上60nm以下であると好ましく、40nm以上50nm以下であるとより好ましい。
なお、チャネル長とは、上面図において、半導体膜とゲート電極とが重なる領域における、ソース(ソース領域またはソース電極)とドレイン(ドレイン領域またはドレイン電極)との距離をいう。すなわち、図8(A)では、チャネル長は、酸化物半導体膜404bとゲート電極410とが重なる領域における、ソース電極406aとドレイン電極406bとの距離となる。チャネル幅とは、半導体膜とゲート電極とが重なる領域における、ソースまたはドレインの幅をいう。すなわち、図8(A)では、チャネル幅は、酸化物半導体膜404bとゲート電極410とが重なる領域における、ソース電極406aまたはドレイン電極406bの幅をいう。
トランジスタのチャネル長およびチャネル幅を微細化するとき、レジストマスクを後退させながら電極や半導体膜等を加工すると電極や半導体膜等の端部が丸みを帯びる(曲面を有する)場合がある。このような構成になることで、酸化物半導体膜404b上に形成されるゲート絶縁膜408、ゲート電極410および酸化物絶縁膜412の被覆性を向上させることができる。また、ソース電極406aおよびドレイン電極406bの端部に生じる恐れのある電界集中を緩和することができ、トランジスタの劣化を抑制することができる。
また、トランジスタを微細化することで、集積度を高め、高密度化することができる。例えば、トランジスタのチャネル長を、好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下とし、かつ、トランジスタのチャネル幅を、好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下とする。本発明の一態様に係るトランジスタは、チャネル幅が上記のように縮小していても、s−channel構造を有することでオン電流を高めることができる。
また、ゲート電極410の電界は、酸化物半導体膜404bを電気的に取り囲み、オン電流が高められる。なお、s−channel構造では、電流は酸化物半導体膜404bの全体を流れる。酸化物半導体膜404bの内部を電流が流れることで、界面散乱の影響を受けにくいため、高いオン電流を得ることができる。なお、酸化物半導体膜404bを厚くすると、オン電流を向上させることができる。また、ゲート電極410が酸化物半導体膜404aと酸化物半導体膜404bの界面より下地絶縁膜402側まで延伸していてもチャネル幅には関与せず、チャネル幅を小さくすることができるため、高密度化(高集積化)を実現することができる。
また、図9に示すようなトランジスタ560を用いることもできる。図9(A)乃至図9(C)は、トランジスタ560の上面図および断面図である。図9(A)は上面図であり、図9(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図9(B)、一点鎖線C−Dの断面が図9(C)に相当する。なお、図9(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図9に示すトランジスタ560は、下地絶縁膜402と基板400との間に導電膜401を備えている。当該導電膜401を第2のゲート電極として用いることで、さらなるオン電流の増加や、しきい値電圧の制御を行うことができる。オン電流を増加させるには、例えば、図9に示すようにゲート電極410と導電膜401を電気的に接続して同電位とし、デュアルゲートトランジスタとして駆動させればよい。また、しきい値電圧の制御を行うには、ゲート電極410と導電膜401が電気的に接続しないようにし、ゲート電極410とは異なる定電位を導電膜401に供給すればよい。
また、図10に示すトランジスタ570を用いることもできる。図10(A)乃至図10(C)は、トランジスタ570の上面図および断面図である。図10(A)は上面図であり、図10(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図10(B)、一点鎖線C−Dの断面が図10(C)に相当する。なお、図10(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
トランジスタ570は、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bおよび酸化物半導体膜404cを形成するとき、下地絶縁膜402のオーバーエッチングがなく、下地絶縁膜402がエッチングされていない形状となっている。
酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bとなる酸化物半導体膜のエッチングの際に、下地絶縁膜402をエッチングさせないようにするには、酸化物半導体膜と下地絶縁膜402のエッチングでの選択比を大きくすればよい。
なお、図10に対して、図9と同様に、導電膜401を設けてもよい。
また、図11に示すトランジスタ580を用いることもできる。図11(A)乃至図11(C)は、トランジスタ580の上面図および断面図である。図11(A)は上面図であり、図11(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図11(B)、一点鎖線C−Dの断面が図11(C)に相当する。なお、図11(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
トランジスタ580は、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bおよび酸化物半導体膜404cを形成するとき、エッチングにより、酸化物半導体膜404aをすべてエッチングさせず、酸化物半導体膜404aの形状が凸型になっている。
なお、図11に対して、図9と同様に、導電膜401を設けてもよい。
また、本実施の形態では、酸化物半導体膜404bを酸化物半導体膜404aおよび酸化物半導体膜404cで挟んでいる構成を説明したがこれに限られず、酸化物半導体膜404aを設けない構成としてもよい。または、さらに別の酸化物半導体膜を追加して設けてもよい。
また、電極や酸化物半導体膜の端部の形状が角ばっていてもよい。このような構成にするためには、レジストマスクやハードマスクを用いて膜を加工する際に、レジストマスクやハードマスクと加工する膜とのエッチングでの選択比を大きくすればよい。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態3で説明した図8に示すトランジスタ550の作製方法について、図12および図13を用いて説明する。
まず、基板400上に下地絶縁膜402を形成する(図12(A)参照)。下地絶縁膜402の材料および作製方法は、先の実施の形態を参酌することができる。
次に、下地絶縁膜402上に酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404b、酸化物半導体膜404cを形成する(図12(B)参照)。酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404b、酸化物半導体膜404cの材料および作製方法は、先の実施の形態を参酌することができる。
次に、酸化物半導体膜404a、酸化物半導体膜404bおよび酸化物半導体膜404c上にソース電極406aおよびドレイン電極406bとなる第1の導電膜405を形成する(図12(C)参照)。第1の導電膜405の材料および作製方法は、先の実施の形態を参酌することができる。
次に、第1の導電膜405を分断するようにエッチングし、ソース電極406aおよびドレイン電極406bを形成する(図13(A)参照)。なお、第1の導電膜405をエッチングする際、ソース電極406aおよびドレイン電極406bの端部が丸みを帯びる(曲面を有する)場合がある。また、第1の導電膜405をエッチングする際、下地絶縁膜402のC−D方向の方がA−B方向よりエッチングされていてもよい。
次に、第3の酸化物半導体膜404c、ソース電極406aおよびドレイン電極406b上に、ゲート絶縁膜408を形成し、ゲート絶縁膜408上にゲート電極410を形成する(図13(B)参照)。なお、ゲート電極410の電界は、第2の酸化物半導体膜404bを電気的に取り囲むように形成される。ゲート絶縁膜408およびゲート電極410の材料および作製方法は、先の実施の形態を参酌することができる。
次に、ソース電極406a、ドレイン電極406b、およびゲート電極410上に酸化物絶縁膜412を形成する(図13(C)参照)。酸化物絶縁膜412の材料および作製方法は、先の実施の形態を参酌することができる。
以上の工程で、図8に示すトランジスタ550を作製することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様のトランジスタを利用した回路の一例について、図面を参照して説明する。
図14(A)、図14(B)に半導体装置の回路図を、図14(C)、図14(D)に半導体装置の断面図をそれぞれ示す。図14(C)、図14(D)はそれぞれ、左側にトランジスタ550のチャネル長方向の断面図を示し、右側にチャネル幅方向の断面図を示している。また、回路図には、酸化物半導体が適用されたトランジスタであることを明示するために、「OS」の記載を付している。
図14(C)、図14(D)に示す半導体装置は、下部に第1の半導体材料を用いたトランジスタ2200を有し、上部に第2の半導体材料を用いたトランジスタを有する。ここでは、第2の半導体材料を用いたトランジスタとして、実施の形態1で例示したトランジスタ450を適用した例について説明する。
ここで、第1の半導体材料と第2の半導体材料は異なる禁制帯幅を持つ材料とすることが望ましい。例えば、第1の半導体材料を酸化物半導体以外の半導体材料(シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、またはガリウムヒ素等など)とし、第2の半導体材料を実施の形態1で説明した酸化物半導体とすることができる。酸化物半導体以外の材料として単結晶シリコンなどを用いたトランジスタは、高速動作が容易である。一方で、酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が低い。
ここでは、トランジスタ2200がpチャネル型のトランジスタであるものとして説明するが、nチャネル型のトランジスタを用いて異なる回路を構成できることは言うまでもない。また、酸化物半導体を用いた実施の形態1および実施の形態3に示すようなトランジスタを用いる他は、半導体装置に用いられる材料や半導体装置の構造など、半導体装置の具体的な構成をここで示すものに限定する必要はない。
図14(A)、図14(C)、図14(D)に示す構成は、pチャネル型のトランジスタとnチャネル型のトランジスタを直列に接続し、且つ、それぞれのゲートを接続した、CMOS回路の構成例について示している。
本発明の一態様の酸化物半導体が適用されたトランジスタは、オン電流が高められているため、回路の高速動作が可能となる。
図14(C)に示す構成では、トランジスタ2200の上部に、絶縁膜2201を介してトランジスタ550が設けられている。また、トランジスタ2200とトランジスタ550の間には複数の配線2202が設けられている。また、各種絶縁膜に埋め込まれた複数のプラグ2203により、上層と下層にそれぞれ設けられた配線や電極が電気的に接続されている。また、トランジスタ550を覆う絶縁膜2204と、絶縁膜2204上に配線2205と、トランジスタの一対の電極と同一の導電膜を加工して形成された配線2206と、が設けられている。
このように、2つのトランジスタを積層することにより、回路の占有面積が低減され、より高密度に複数の回路を配置することができる。
図14(C)では、トランジスタ550のソースまたはドレインの一方と、トランジスタ2200のソースまたはドレインの一方が配線2202やプラグ2203によって電気的に接続されている。また、トランジスタ550のゲートは、配線2205、配線2206、プラグ2203および配線2202などを経由して、トランジスタ2200のゲートと電気的に接続されている。
図14(D)に示す構成では、トランジスタ550のゲート絶縁膜にプラグ2203を埋め込むための開口部が設けられ、トランジスタ550のゲートとプラグ2203とが接する構成となっている。このような構成とすることで回路の集積化が容易であるのに加え、図14(C)に示す構成と比較して経由する配線やプラグの数や長さを低減できるため、回路をより高速に動作させることができる。
ここで、図14(C)、図14(D)に示す構成において、トランジスタ550やトランジスタ2200の電極の接続構成を異ならせることにより、様々な回路を構成することができる。例えば図14(B)に示すように、それぞれのトランジスタのソースとドレインを接続した回路構成とすることにより、いわゆるアナログスイッチとして機能させることができる。
また、先の実施の形態のトランジスタを用いて、対象物の情報を読み取るイメージセンサ機能を有する半導体装置を作製することができる。
図15に、イメージセンサ機能を有する半導体装置の等価回路の一例を示す。
フォトダイオード602は、一方の電極がフォトダイオードリセット信号線658に、他方の電極がトランジスタ640のゲートに電気的に接続されている。トランジスタ640は、ソースまたはドレインの一方がフォトセンサ基準信号線672に、ソースまたはドレインの他方がトランジスタ656のソースまたはドレインの一方に電気的に接続されている。トランジスタ656は、ゲートがゲート信号線659に、ソースまたはドレインの他方がフォトセンサ出力信号線671に電気的に接続されている。
フォトダイオード602には、例えば、p型の導電型を有する半導体層と、高抵抗な(i型の導電型を有する)半導体層と、n型の導電型を有する半導体層を積層するpin型のフォトダイオードを適用することができる。
フォトダイオード602に入射する光を検出することによって、被検出物の情報を読み取ることができる。なお、被検出物の情報を読み取る際に、バックライトなどの光源を用いることができる。
なお、トランジスタ640およびトランジスタ656には、先の実施の形態のいずれかで一例を示した、酸化物半導体にチャネルが形成されるトランジスタを用いることができる。図15では、トランジスタ640およびトランジスタ656が、酸化物半導体を含むことを明確に判明できるよう、トランジスタの記号に「OS」と付記している。
トランジスタ640およびトランジスタ656は、上記実施の形態で一例を示したトランジスタであり、酸化物半導体膜をゲート電極によって電気的に囲い込む構成を有することが好ましい。また、端部が丸みを帯び、曲面を有する酸化物半導体膜を用いたトランジスタであると、酸化物半導体膜上に形成される膜の被覆性を向上させることができる。また、ソース電極およびドレイン電極の端部に生じる恐れのある電界集中を緩和することができ、トランジスタの劣化を抑制することができる。よって、トランジスタ640およびトランジスタ656は、電気的特性変動が抑制された電気的に安定なトランジスタである。該トランジスタを含むことで、図15で示すイメージセンサ機能を有する半導体装置として信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様であるトランジスタを使用し、電力が供給されない状況でも記憶内容の保持が可能で、かつ、書き込み回数にも制限が無い半導体装置(記憶装置)の一例を、図面を用いて説明する。
図16に半導体装置の回路図を示す。
図16に示す半導体装置は、第1の半導体材料を用いたトランジスタ3200と第2の半導体材料を用いたトランジスタ3300、および容量素子3400を有している。なお、トランジスタ3300としては、実施の形態1または実施の形態3で説明したトランジスタを用いることができる。
トランジスタ3300は、酸化物半導体を有する半導体膜にチャネルが形成されるトランジスタである。トランジスタ3300は、オフ電流が小さいため、これを用いることにより長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作を必要としない、或いは、リフレッシュ動作の頻度が極めて少ない半導体記憶装置とすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。
図16において、第1の配線3001はトランジスタ3200のソース電極と電気的に接続され、第2の配線3002はトランジスタ3200のドレイン電極と電気的に接続されている。また、第3の配線3003はトランジスタ3300のソース電極またはドレイン電極の一方と電気的に接続され、第4の配線3004はトランジスタ3300のゲート電極と電気的に接続されている。そして、トランジスタ3200のゲート電極、およびトランジスタ3300のソース電極またはドレイン電極の他方は、容量素子3400の電極の一方と電気的に接続され、第5の配線3005は容量素子3400の電極の他方と電気的に接続されている。
図16に示す半導体装置では、トランジスタ3200のゲート電極の電位が保持可能という特徴を活かすことで、次のように、情報の書き込み、保持、読み出しが可能である。
情報の書き込みおよび保持について説明する。まず、第4の配線3004の電位を、トランジスタ3300がオン状態となる電位にして、トランジスタ3300をオン状態とする。これにより、第3の配線3003の電位が、トランジスタ3200のゲート電極、および容量素子3400に与えられる。すなわち、トランジスタ3200のゲート電極には、所定の電荷が与えられる(書き込み)。ここでは、異なる二つの電位レベルを与える電荷(以下Lowレベル電荷、Highレベル電荷という)のいずれかが与えられるものとする。その後、第4の配線3004の電位を、トランジスタ3300がオフ状態となる電位にして、トランジスタ3300をオフ状態とすることにより、トランジスタ3200のゲート電極に与えられた電荷が保持される(保持)。
トランジスタ3300のオフ電流は極めて小さいため、トランジスタ3200のゲート電極の電荷は長時間にわたって保持される。
次に情報の読み出しについて説明する。第1の配線3001に所定の電位(定電位)を与えた状態で、第5の配線3005に適切な電位(読み出し電位)を与えると、トランジスタ3200のゲート電極に保持された電荷量に応じて、第2の配線3002は異なる電位をとる。一般に、トランジスタ3200をnチャネル型とすると、トランジスタ3200のゲート電極にHighレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値Vth_Hは、トランジスタ3200のゲート電極にLowレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値電圧とは、トランジスタ3200を「オン状態」とするために必要な第5の配線3005の電位をいうものとする。したがって、第5の配線3005の電位をVth_HとVth_Lの間の電位Vとすることにより、トランジスタ3200のゲート電極に与えられた電荷を判別できる。例えば、書き込みにおいて、Highレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線3005の電位がV(>Vth_H)となれば、トランジスタ3200は「オン状態」となる。Lowレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線3005の電位がV(<Vth_L)となっても、トランジスタ3200は「オフ状態」のままである。このため、第2の配線3002の電位を判別することで、保持されている情報を読み出すことができる。
なお、メモリセルをアレイ状に配置して用いる場合、所望のメモリセルの情報のみを読み出せることが必要になる。このように情報を読み出さない場合には、ゲート電極の状態にかかわらずトランジスタ3200が「オフ状態」となるような電位、つまり、Vth_Hより小さい電位を第5の配線3005に与えればよい。または、ゲート電極の状態にかかわらずトランジスタ3200が「オン状態」となるような電位、つまり、Vth_Lより大きい電位を第5の配線3005に与えればよい。
本実施の形態に示す半導体装置では、チャネル形成領域に酸化物半導体を用いたオフ電流の極めて小さいトランジスタを適用することで、極めて長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。また、電力の供給がない場合(ただし、電位は固定されていることが望ましい)であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
また、本実施の形態に示す半導体装置では、情報の書き込みに高い電圧を必要とせず、素子の劣化の問題もない。例えば、従来の不揮発性メモリのように、フローティングゲートへの電子の注入や、フローティングゲートからの電子の引き抜きを行う必要がないため、ゲート絶縁膜の劣化といった問題が全く生じない。すなわち、開示する発明に係る半導体装置では、従来の不揮発性メモリで問題となっている書き換え可能回数に制限はなく、信頼性が飛躍的に向上する。さらに、トランジスタのオン状態、オフ状態によって、情報の書き込みが行われるため、高速な動作も容易に実現しうる。
以上のように、微細化および高集積化を実現し、かつ高い電気的特性を付与された半導体装置を提供することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、少なくとも先の実施の形態で説明したトランジスタを用いることができ、先の実施の形態で説明した記憶装置を含むCPUについて説明する。
図17は、実施の形態1または実施の形態3で説明したトランジスタを少なくとも一部に用いたCPUの一例の構成を示すブロック図である。
図17に示すCPUは、基板1190上に、ALU1191(ALU:Arithmetic logic unit、演算回路)、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、タイミングコントローラ1195、レジスタ1196、レジスタコントローラ1197、バスインターフェース1198(Bus I/F)、書き換え可能なROM1199、およびROMインターフェース1189(ROM I/F)を有している。基板1190は、半導体基板、SOI基板、ガラス基板などを用いる。ROM1199およびROMインターフェース1189は、別チップに設けてもよい。もちろん、図17に示すCPUは、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際のCPUはその用途によって多種多様な構成を有している。例えば、図17に示すCPUまたは演算回路を含む構成を一つのコアとし、当該コアを複数含み、それぞれのコアが並列で動作するような構成としてもよい。また、CPUが内部演算回路やデータバスで扱えるビット数は、例えば8ビット、16ビット、32ビット、64ビットなどとすることができる。
バスインターフェース1198を介してCPUに入力された命令は、インストラクションデコーダ1193に入力され、デコードされた後、ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195に入力される。
ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195は、デコードされた命令に基づき、各種制御を行う。具体的にALUコントローラ1192は、ALU1191の動作を制御するための信号を生成する。また、インタラプトコントローラ1194は、CPUのプログラム実行中に、外部の入出力装置や、周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断し、処理する。レジスタコントローラ1197は、レジスタ1196のアドレスを生成し、CPUの状態に応じてレジスタ1196の読み出しや書き込みを行う。
また、タイミングコントローラ1195は、ALU1191、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、およびレジスタコントローラ1197の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミングコントローラ1195は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えており、内部クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。
図17に示すCPUでは、レジスタ1196に、メモリセルが設けられている。レジスタ1196のメモリセルとして、先の実施の形態に示したトランジスタを用いることができる。
図17に示すCPUにおいて、レジスタコントローラ1197は、ALU1191からの指示に従い、レジスタ1196における保持動作の選択を行う。すなわち、レジスタ1196が有するメモリセルにおいて、フリップフロップによるデータの保持を行うか、容量素子によるデータの保持を行うかを、選択する。フリップフロップによるデータの保持が選択されている場合、レジスタ1196内のメモリセルへの、電源電圧の供給が行われる。容量素子におけるデータの保持が選択されている場合、容量素子へのデータの書き換えが行われ、レジスタ1196内のメモリセルへの電源電圧の供給を停止することができる。
図18は、レジスタ1196として用いることのできる記憶素子の回路図の一例である。記憶素子700は、電源遮断で記憶データが揮発する回路701と、電源遮断で記憶データが揮発しない回路702と、スイッチ703と、スイッチ704と、論理素子706と、容量素子707と、選択機能を有する回路720と、を有する。回路702は、容量素子708と、トランジスタ709と、トランジスタ710と、を有する。なお、記憶素子700は、必要に応じて、ダイオード、抵抗素子、インダクタなどのその他の素子をさらに有していても良い。
ここで、回路702には、先の実施の形態で説明した記憶装置を用いることができる。記憶素子700への電源電圧の供給が停止した際、回路702のトランジスタ709のゲートには接地電位(0V)、またはトランジスタ709がオフする電位が入力され続ける構成とする。例えば、トランジスタ709のゲートが抵抗等の負荷を介して接地される構成とする。
スイッチ703は、一導電型(例えば、nチャネル型)のトランジスタ713を用いて構成され、スイッチ704は、一導電型とは逆の導電型(例えば、pチャネル型)のトランジスタ714を用いて構成した例を示す。ここで、スイッチ703の第1の端子はトランジスタ713のソースとドレインの一方に対応し、スイッチ703の第2の端子はトランジスタ713のソースとドレインの他方に対応し、スイッチ703はトランジスタ713のゲートに入力される制御信号RDによって、第1の端子と第2の端子の間の導通または非導通(つまり、トランジスタ713のオン状態またはオフ状態)が選択される。スイッチ704の第1の端子はトランジスタ714のソースとドレインの一方に対応し、スイッチ704の第2の端子はトランジスタ714のソースとドレインの他方に対応し、スイッチ704はトランジスタ714のゲートに入力される制御信号RDによって、第1の端子と第2の端子の間の導通または非導通(つまり、トランジスタ714のオン状態またはオフ状態)が選択される。
トランジスタ709のソースとドレインの一方は、容量素子708の一対の電極のうちの一方、およびトランジスタ710のゲートと電気的に接続される。ここで、接続部分をノードM2とする。トランジスタ710のソースとドレインの一方は、低電源電位を供給することのできる配線(例えばGND線)に電気的に接続され、他方は、スイッチ703の第1の端子(トランジスタ713のソースとドレインの一方)と電気的に接続される。スイッチ703の第2の端子(トランジスタ713のソースとドレインの他方)はスイッチ704の第1の端子(トランジスタ714のソースとドレインの一方)と電気的に接続される。スイッチ704の第2の端子(トランジスタ714のソースとドレインの他方)は電源電位VDDを供給することのできる配線と電気的に接続される。スイッチ703の第2の端子(トランジスタ713のソースとドレインの他方)と、スイッチ704の第1の端子(トランジスタ714のソースとドレインの一方)と、論理素子706の入力端子と、容量素子707の一対の電極のうちの一方と、は電気的に接続される。ここで、接続部分をノードM1とする。容量素子707の一対の電極のうちの他方は、一定の電位が入力される構成とすることができる。例えば、低電源電位(GND等)または高電源電位(VDD等)が入力される構成とすることができる。容量素子707の一対の電極のうちの他方は、低電源電位を供給することのできる配線(例えばGND線)と電気的に接続される。容量素子708の一対の電極のうちの他方は、一定の電位が入力される構成とすることができる。例えば、低電源電位(GND等)または高電源電位(VDD等)が入力される構成とすることができる。容量素子708の一対の電極のうちの他方は、低電源電位を供給することのできる配線(例えばGND線)と電気的に接続される。
なお、容量素子707および容量素子708は、トランジスタや配線の寄生容量等を積極的に利用することによって省略することも可能である。
トランジスタ709の第1ゲート(第1のゲート電極)には、制御信号WEが入力される。スイッチ703およびスイッチ704は、制御信号WEとは異なる制御信号RDによって第1の端子と第2の端子の間の導通状態または非導通状態を選択され、一方のスイッチの第1の端子と第2の端子の間が導通状態のとき他方のスイッチの第1の端子と第2の端子の間は非導通状態となる。
トランジスタ709のソースとドレインの他方には、回路701に保持されたデータに対応する信号が入力される。図18では、回路701から出力された信号が、トランジスタ709のソースとドレインの他方に入力される例を示した。スイッチ703の第2の端子(トランジスタ713のソースとドレインの他方)から出力される信号は、論理素子706によってその論理値が反転された反転信号となり、回路720を介して回路701に入力される。
なお、図18では、スイッチ703の第2の端子(トランジスタ713のソースとドレインの他方)から出力される信号は、論理素子706および回路720を介して回路701に入力する例を示したがこれに限定されない。スイッチ703の第2の端子(トランジスタ713のソースとドレインの他方)から出力される信号が、論理値を反転させられることなく、回路701に入力されてもよい。例えば、回路701内に、入力端子から入力された信号の論理値が反転した信号が保持されるノードが存在する場合に、スイッチ703の第2の端子(トランジスタ713のソースとドレインの他方)から出力される信号を当該ノードに入力することができる。
図18におけるトランジスタ709は、実施の形態1で説明したトランジスタを用いることができる。また、第2ゲート(第2のゲート電極)を有する構成とすることが好ましい。第1ゲートには制御信号WEを入力し、第2ゲートには制御信号WE2を入力することができる。制御信号WE2は、一定の電位の信号とすればよい。当該一定の電位には、例えば、接地電位GNDやトランジスタ709のソース電位よりも小さい電位などが選ばれる。制御信号WE2は、トランジスタ709のしきい値電圧を制御するための電位信号であり、トランジスタ709のIcut(ゲート電圧が0V時のドレイン電流)をより低減することができる。なお、トランジスタ709としては、第2ゲートを有さないトランジスタを用いることもできる。
また、図18において、記憶素子700に用いられるトランジスタのうち、トランジスタ709以外のトランジスタは、酸化物半導体以外の半導体でなる層または基板1190にチャネルが形成されるトランジスタとすることができる。例えば、シリコン層またはシリコン基板にチャネルが形成されるトランジスタとすることができる。また、記憶素子700に用いられるトランジスタ全てを、チャネルが酸化物半導体膜で形成されるトランジスタとすることもできる。または、記憶素子700は、トランジスタ709以外にも、チャネルが酸化物半導体膜で形成されるトランジスタを含んでいてもよく、残りのトランジスタは酸化物半導体以外の半導体でなる層または基板1190にチャネルが形成されるトランジスタとすることもできる。
図18における回路701には、例えばフリップフロップ回路を用いることができる。また、論理素子706としては、例えばインバータやクロックドインバータ等を用いることができる。
本発明の一態様の半導体装置では、記憶素子700に電源電圧が供給されない間は、回路701に記憶されていたデータを、回路702に設けられた容量素子708によって保持することができる。
また、酸化物半導体膜にチャネルが形成されるトランジスタはオフ電流が極めて小さい。例えば、酸化物半導体膜にチャネルが形成されるトランジスタのオフ電流は、結晶性を有するシリコンにチャネルが形成されるトランジスタのオフ電流に比べて著しく低い。そのため、当該トランジスタをトランジスタ709として用いることによって、記憶素子700に電源電圧が供給されない間も容量素子708に保持された信号は長期間にわたり保たれる。こうして、記憶素子700は電源電圧の供給が停止した間も記憶内容(データ)を保持することが可能である。
また、スイッチ703およびスイッチ704を設けることによって、プリチャージ動作を行うことを特徴とする記憶素子であるため、電源電圧供給再開後に、回路701が元のデータを保持しなおすまでの時間を短くすることができる。
また、回路702において、容量素子708によって保持された信号はトランジスタ710のゲートに入力される。そのため、記憶素子700への電源電圧の供給が再開された後、容量素子708によって保持された信号を、トランジスタ710の状態(オン状態、またはオフ状態)に変換して、回路702から読み出すことができる。それ故、容量素子708に保持された信号に対応する電位が多少変動していても、元の信号を正確に読み出すことが可能である。
このような記憶素子700を、プロセッサが有するレジスタやキャッシュメモリなどの記憶装置に用いることで、電源電圧の供給停止による記憶装置内のデータの消失を防ぐことができる。また、電源電圧の供給を再開した後、短時間で電源供給停止前の状態に復帰することができる。よって、プロセッサ全体、もしくはプロセッサを構成する一つ、または複数の論理回路において、短い時間でも電源停止を行うことができるため、消費電力を抑えることができる。
本実施の形態では、記憶素子700をCPUに用いる例として説明したが、記憶素子700は、DSP(Digital Signal Processor)、カスタムLSI、PLD(Programmable Logic Device)等のLSI、RF(Radio Frequency)デバイスにも応用可能である。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態8)
本発明の一態様に係る半導体装置は、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)に用いることができる。その他に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることができる電子機器として、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯データ端末、電子書籍、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図19に示す。
図19(A)は携帯型ゲーム機であり、筐体901、筐体902、表示部903、表示部904、マイクロフォン905、スピーカー906、操作キー907、スタイラス908等を有する。なお、図19(A)に示した携帯型ゲーム機は、2つの表示部903と表示部904とを有しているが、携帯型ゲーム機が有する表示部の数は、これに限定されない。
図19(B)は携帯データ端末であり、第1の筐体911、第2の筐体912、第1の表示部913、第2の表示部914、接続部915、操作キー916等を有する。第1の表示部913は第1の筐体911に設けられており、第2の表示部914は第2の筐体912に設けられている。そして、第1の筐体911と第2の筐体912とは、接続部915により接続されており、第1の筐体911と第2の筐体912の間の角度は、接続部915により変更が可能である。第1の表示部913における映像を、接続部915における第1の筐体911と第2の筐体912との間の角度に従って、切り替える構成としても良い。また、第1の表示部913および第2の表示部914の少なくとも一方に、位置入力装置としての機能が付加された表示装置を用いるようにしても良い。なお、位置入力装置としての機能は、表示装置にタッチパネルを設けることで付加することができる。或いは、位置入力装置としての機能は、フォトセンサとも呼ばれる光電変換素子を表示装置の画素部に設けることでも、付加することができる。
図19(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、筐体921、表示部922、キーボード923、ポインティングデバイス924等を有する。
図19(D)は電気冷凍冷蔵庫であり、筐体931、冷蔵室用扉932、冷凍室用扉933等を有する。
図19(E)はビデオカメラであり、第1の筐体941、第2の筐体942、表示部943、操作キー944、レンズ945、接続部946等を有する。操作キー944およびレンズ945は第1の筐体941に設けられており、表示部943は第2の筐体942に設けられている。そして、第1の筐体941と第2の筐体942とは、接続部946により接続されており、第1の筐体941と第2の筐体942の間の角度は、接続部946により変更が可能である。表示部943における映像を、接続部946における第1の筐体941と第2の筐体942との間の角度に従って切り替える構成としても良い。
図19(F)は普通自動車であり、車体951、車輪952、ダッシュボード953、ライト954等を有する。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
本実施例では、酸化物半導体膜のチャネル長方向の長さが特性に与える影響について、計算を行い、評価した。
まず、トランジスタの構造について説明する。
図20(A)は、トランジスタのチャネル長方向の断面図である。図中のL1は、ソース電極406aおよびドレイン電極406b間の長さを示しており、図中のL2は、酸化物半導体膜404bのチャネル長方向の長さを示している。また、ソース電極406aおよびドレイン電極406bに接するn型領域(低抵抗領域430a、430bともいう)がソース電極406aおよびドレイン電極406bから1nmのところまで設けられている。図20(B)は、トランジスタのチャネル幅方向の断面図である。図中のWは、チャネル幅を示しており、図中のHは、酸化物半導体膜404bの底面とゲート電極410の底面の間の長さ(ひさし長さともいう)を示している。なお、ソース電極406aと酸化物半導体膜404bが重畳する領域のチャネル長方向の長さLおよび、ドレイン電極406bと酸化物半導体膜404bが重畳する領域のチャネル長方向の長さLは等しいものとする。つまり、LとLは、(L2−L1)/2となる。
次に、計算条件について説明する。
計算には、synopsysのSentaurusを用い、表1に示す条件にて計算を行った。
表中、GIはゲート絶縁膜408を表し、S3は酸化物半導体膜404cを表し、S2は酸化物半導体膜404bを表し、S1は酸化物半導体膜404aを表し、GEはゲート電極410を表し、S/Dはソース電極406aおよびドレイン電極406bを表す。
まず、L1=40nmについて、L2は40nmから80nmまでは10nm刻み、80nmから160nmまでは40nm刻みに振っている。L2−L1を条件振りしたトランジスタのI−V特性について図21に示す。なお、ドレイン電圧(V:[V])が1VときのI−V特性を図21(A)、0.1VのときのI−V特性を図21(B)に示す。また、図中の矢印は、矢印の根本から矢印の先に向かうにつれてL2−L1が長くなることを表している。
図21より、L2−L1が長くなるにつれて、オフ電流が低下し、S値が改善していることが分かった。
また、図22および図23に図21のI−V特性から求めたトランジスタの各種特性値を示す。
図22(A)は、L2−L1としきい値電圧Vthの関係を示すグラフであり、図22(B)は、L2−L1とオン電流Ionの関係を示すグラフであり、図22(C)は、L2−L1とDIBL(Drain−Induced Barrier Lowering)の関係を示すグラフである。また、図23(A)は、L2−L1とShift値の関係を示すグラフであり、図23(B)は、L2−L1と移動度μFEの関係を示すグラフであり、図23(C)は、L2−L1とS値の関係を示すグラフである。なお、ドレイン電流が1.0×10−12Aのときのゲート電圧の値をShift値と定義する。
図22および図23より、トランジスタの各種特性値は、L2−L1が40nmまでは変化することが確認できた。また、L2−L1が40nm以上では、トランジスタの各種特性値はほとんど変化しないことが確認できた。また、トランジスタの特性ばらつきを考慮すると、L2−L1は、L1の0.2倍以上2.0倍以下であると好ましく、L1の0.5倍以上2.0倍以下であるとより好ましい、また、30nm以上60nm以下であると好ましく、40nm以上50nm以下であるとより好ましいことが確認できた。
次に、L1=120nmについて、L2は120nmから160nmまでは10nm刻み、160nmから240nmまでは40nm刻みに振っている。L2−L1におけるI−V特性について図24に示す。なお、ドレイン電圧(V:[V])が1VときのI−V特性を図24(A)、1VのときのI−V特性を図24(B)に示す。
図24より、L2−L1が変化してもS値やオン電流はあまり変化しないことが分かった。
また、図25および図26に図24のI−V特性から求めたトランジスタの各種特性値を示す。
図25(A)は、L2−L1としきい値電圧Vthの関係を示すグラフであり、図25(B)は、L2−L1とオン電流Ionの関係を示すグラフであり、図25(C)は、L2−L1とDIBLの関係を示すグラフである。また、図26(A)は、L2−L1とShift値の関係を示すグラフであり、図26(B)は、L2−L1と移動度μFEの関係を示すグラフであり、図26(C)は、L2−L1とS値の関係を示すグラフである。
図25および図26より、トランジスタの各種特性値は、L2−L1が40nmまでは変化することが確認できた。また、L2−L1が40nm以上では、トランジスタの各種特性値はほとんど変化しないことが確認できた。また、トランジスタの特性ばらつきを考慮すると、L2−L1は、L1の0.2倍以上2.0倍以下であると好ましく、L1の0.5倍以上2.0倍以下であるとより好ましい、また、30nm以上60nm以下であると好ましく、40nm以上50nm以下であるとより好ましいことが確認できた。
−V特性がL2−L1が40nmまでは変化し、L2−L1が40nm以上ではほとんど変化しない理由として、ゲート電圧で生じる酸化物半導体膜への電界の深さが影響していると考えられる。図27に示すトランジスタを用いて説明する。
図27(A)は、L1=L2=40nmでV=1V、V=−3Vにおけるチャネル長方向の酸化物半導体膜404bの電流密度Jの分布[A/cm]であり、図27(B)は、L1=40nm、L2=80nmでV=1V、V=−3Vにおけるチャネル長方向の酸化物半導体膜404bの電流密度Jの分布[A/cm]である。電流密度Jは、図27(A)、図27(B)中で対数的に示されている。電流密度Jが隣接する太線の電流密度Jより100倍大きく、または、小さくなるときに、太線が引かれる。なお、図中の矢印は電流のベクトルを表している。
図27(A)では、ゲート電極410に印加した−3Vによりゲート電極に近い側は、1E−2[A/cm]以下まで電流を遮断している。しかし、ゲート電極410から遠い部分(バックチャネル側)は、チャネル長方向の酸化物半導体膜404bの側面のソース電極406aおよびドレイン電極406bの影響を受けて、電界が抑制されるためゲート電極410の負電位が十分に届かず、1E2[A/cm]以上の電流が流れてしまっている。
一方、図27(B)では、チャネル長方向の酸化物半導体膜404bの側面のソース電極406aおよびドレイン電極406bはゲート電極410からある程度遠い位置にあるため、負電位が酸化物半導体膜404bの酸化物半導体膜404a側まで届き、酸化物半導体膜404bの全領域で電流密度Jは、1E−2[A/cm]以下となっている。
つまり、L2が短くなると(L2−L1が短くなると)バックチャネル側の電流が増加するため、オン電流が増加すると共に、オフ電流も増加してしまう。その結果、S値も大きくなる。一方、L2が長くなると(L2−L1が長くなると)オン電流は低下するが、バックチャネル側のリーク電流も低下するためS値は小さくなる。本実施例では、L2−L1が40nm以上になると、ゲート電極410の電界の影響はほとんど変化せず、各種特性値は飽和することが分かった。
400 基板
401 導電膜
402 下地絶縁膜
404 多層膜
404a 酸化物半導体膜
404b 酸化物半導体膜
404c 酸化物半導体膜
405 第1の導電膜
406a ソース電極
406b ドレイン電極
408 ゲート絶縁膜
410 ゲート電極
412 酸化物絶縁膜
450 トランジスタ
460 トランジスタ
470 トランジスタ
480 トランジスタ
550 トランジスタ
560 トランジスタ
570 トランジスタ
580 トランジスタ
602 フォトダイオード
640 トランジスタ
656 トランジスタ
658 フォトダイオードリセット信号線
659 ゲート信号線
672 フォトセンサ基準信号線
700 記憶素子
701 回路
702 回路
703 スイッチ
704 スイッチ
706 論理素子
707 容量素子
708 容量素子
709 トランジスタ
710 トランジスタ
713 トランジスタ
714 トランジスタ
720 回路
901 筐体
902 筐体
903 表示部
904 表示部
905 マイクロフォン
906 スピーカー
907 操作キー
908 スタイラス
911 第1の筐体
912 第2の筐体
913 表示部
914 表示部
915 接続部
916 操作キー
921 筐体
922 表示部
923 キーボード
924 ポインティングデバイス
931 筐体
932 冷蔵室用扉
933 冷凍室用扉
941 第1の筐体
942 第2の筐体
943 表示部
944 操作キー
945 レンズ
946 接続部
951 車体
952 車輪
953 ダッシュボード
954 ライト
1189 ROMインターフェース
1190 基板
1191 ALU
1192 ALUコントローラ
1193 インストラクションデコーダ
1194 インタラプトコントローラ
1195 タイミングコントローラ
1196 レジスタ
1197 レジスタコントローラ
1198 バスインターフェース
1199 ROM
2200 トランジスタ
2201 絶縁膜
2202 配線
2203 プラグ
2204 絶縁膜
2205 配線
2206 配線
3001 第1の配線
3002 第2の配線
3003 配線
3004 配線
3005 配線
3200 トランジスタ
3300 トランジスタ
3400 容量素子

Claims (5)

  1. 絶縁表面上の第1の酸化物半導体膜と、
    前記第1の酸化物半導体膜上の第2の酸化物半導体膜と、
    記第2の酸化物半導体膜上のソース電極およびドレイン電極と、
    前記第2の酸化物半導体膜、前記ソース電極および前記ドレイン電極上の第3の酸化物半導体膜と、
    前記第3の酸化物半導体膜上のゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上のゲート電極と、を有し、
    前記ゲート電極は、チャネル幅方向の断面において、前記第2の酸化物半導体膜の上面および側面に面しており、
    前記第3の酸化物半導体膜は、チャネル幅方向の断面において、前記第1の酸化物半導体膜の側面、前記第2の酸化物半導体膜の側面および前記第2の酸化物半導体膜の上面と接しており、
    前記第2の酸化物半導体膜のチャネル長方向の第1の長さから前記ソース電極および前記ドレイン電極間のチャネル長方向の第2の長さを引いた第3の長さは、前記第2の長さの0.2倍以上であることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記第3の長さは、30nm以上60nm以下であることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第の長さは、40nm以下であることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、
    チャネル幅は、40nm以下であることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記第3の酸化物半導体膜の厚さは、10nm未満であることを特徴とする半導体装置。
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