JP6361115B2 - 投射用レンズおよび画像表示装置 - Google Patents
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Description
広画角で固定焦点の投射用レンズは従来から種々のものが提案されている。
なかでも、特許文献1に記載された、2レンズ群構成の投射用レンズは、歪曲収差もマイナス1.5%に抑えられ、性能良好であり、半画角:56度を実現している。
(2) 2.1 < |FA1/F1|< 3.0
を満足することを特徴とする。
上記各図において、符号G1は「第1レンズ群」、符号G2は「第2レンズ群」をそれぞれ示す。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間に「開口絞り」が配されている。
投射用レンズによる拡大表示は一般に、結像光線が斜光線であるものが多く、この発明の投射用レンズも「斜光線による結像」が行われる。
即ち、投射用レンズの屈折率配分は「正・正」である。
広画角と高性能の両立には所謂「正レンズ群先行型」が好ましく、この発明の投射用レンズでも、上記の如く、正レンズ群を先行させている。
後述の各実施例は何れも「半画角:60度以上」の広画角である。
(2) 2.1 < |FA1/F1| < 3.0
(3) 3.9 < H1s/H1e < 9.2
(4) 3.8 < L101-b/L101-a < 4.4
(5) 25.9 < OAL/F < 28.6
(6) 4.0 < Bf/F < 4.3 。
なお、上記各焦点距離:F、F1、F2、FA1は、倍率が0.0086となる投射距離のときのものをいう。「倍率」は「画像表示素子側の像高サイズ/被投射面側での像高サイズ」により定義される。
後述する実施例のように「投射時の半画角が60度を越える広角なレンズ」を実現しようとすると、必然的に焦点距離を短くしなければならない。
条件(1)の下限を超えると、第1レンズ群の屈折力が絶対値で相対的に大きくなり、非点隔差が大きくなり易い。
条件(1)を満足することにより、非点収差補正の最適解が得られ、像面湾曲の増大抑制も容易になる。
条件(2)を満足することで、歪曲収差と非点収差の抑制が容易となる。条件外では、歪曲収差と非点収差が増大傾向となる。
この発明の投射用レンズは条件(2)を満足する。
条件(3)の上限を超えると、拡大側のレンズ径が大きくなり収差補正の点では有利になるが、レンズ径が大きくなる分、加工上のコストアップに繋がり易い。
条件(4)のパラメータ:L101-b/L101-aは「レンズの最大肉厚/レンズの最小肉厚」で、偏肉比と言う。
条件(4)が、満足されない場合は、像面湾曲補正が不足しやすい。
条件(5)の下限を超えると、全長が短くなり、コンパクト化には有利になるが、コマ収差と倍率色収差が大きくなり易い。
条件(5)の上限を超えると、コマ収差と倍率色収差の補正には効果はあるが、光学全長が大きくなり、性能とコンパクト化の両立が難しくなる。
DMD3では、その画像表示面に2次元的にアレイ配列されたマイクロミラーを選択的に傾斜させて画像の表示を行う。
投射用レンズ4と照明系2のスペースの上記の如き関係上、投射用レンズ4はバックフォーカスをある程度確保する必要がある。
Fno:開口数
R:曲率半径(非球面にあっては「近軸曲率半径」)
D:面間隔
Nd:屈折率
Vd:アッベ数
BF:バックフォーカス 。
+C4・H4+C6・H6+C8・H8+C10・H10+・・・ 。
実施例1の投射用レンズは、図1に示したものである。
レンズL101の拡大側の面は「光軸近傍の中心部分では拡大側に凹」で、光軸直交方向に変曲点を有し、周辺部に近づくに連れて「拡大側に凸」となる非球面である。
レンズL110は、縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
構成されている。
実施例のデータを表1に示す。
非球面のデータを表2に示す。
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表4に示す。
図2の上段、中段、下段はそれぞれ、投射距離が「705mm」、「523mm」、「1062mm」のときの収差を示している。
「非点収差」の図における「T」はタンジェンシアル、「S」はサジタルの各光線に対するものであることを示す。
実施例2の投射用レンズは、図3に示したものである。
レンズL101の拡大側の面は「光軸近傍の中心部分では拡大側に凹」で、光軸直交方向に変曲点を有し、周辺部に近づくに連れて「拡大側に凸」となる非球面である。
レンズL110は、縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
実施例のデータを表5に示す。
非球面のデータを表6に示す。
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表8に示す。
実施例3の投射用レンズは、図5に示したものである。
実施例のデータを表9に示す。
非球面のデータを表10に示す。
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表12に示す。
実施例4の投射用レンズは、図7に示したものである。
レンズL101の拡大側の面は「光軸近傍の中心部分では拡大側に凹」で、光軸直交方向に変曲点を有し、周辺部に近づくに連れて「拡大側に凸」となる非球面である。
レンズL110は、縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
実施例のデータを表13に示す。
非球面のデータを表14に示す。
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表16に示す。
実施例5の投射用レンズは、図9に示したものである。
レンズL101の拡大側の面は「光軸近傍の中心部分では拡大側に凹」で、光軸直交方向に変曲点を有し、周辺部に近づくに連れて「拡大側に凸」となる非球面である。
実施例のデータを表17に示す。
非球面のデータを表18に示す。
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表20に示す。
G2 第2レンズ群
Claims (9)
- 画像表示素子の画像表示面に表示された画像を、投射画像として被投射面に投射して拡大表示させる画像表示装置の投射用レンズであって、
拡大側から縮小側へ向かって順次、第1レンズ群、開口絞り、第2レンズ群を配してなり、
第1レンズ群は、8枚以上のレンズにより構成されて正の屈折力を持ち、
第2レンズ群は、4枚以下のレンズにより構成されて正の屈折力を持ち、
第1レンズ群は、1枚以上の非球面レンズを有し、
任意の1枚のレンズにおける肉厚を、該レンズの縮小側のレンズ面の任意の位置において、レンズ内部に向けて前記レンズ面に立てた法線の起点と、該法線が拡大側のレンズ面と交わる終点との間の距離として定義するとき、第1レンズ群に含まれる非球面レンズの少なくとも1枚は、レンズの最周辺部で肉厚が最も大きくなり、
第1レンズ群の最も拡大側のレンズは非球面レンズであり、
前記画像表示素子側の像高サイズ/前記被投射面側での像高サイズにより定義される倍率が0.0086となる投射距離のとき、第1レンズ群の焦点距離:F1、第1レンズ群の最も拡大側の非球面レンズの焦点距離:FA1、が条件:
(2) 2.1 < |FA1/F1|< 3.0
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1記載の投射用レンズにおいて、
第1レンズ群は、1つの固定群と1以上の移動群に分かれ、
前記移動群が光軸方向に移動してフォーカシングを行なうことを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1または2記載の投射用レンズにおいて、
前記倍率が0.0086となる投射距離のとき、
第1レンズ群の焦点距離:F1、第2レンズ群の焦点距離:F2、が条件:
(1) 0.48 < F1/F2 < 0.86
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載の投射用レンズにおいて、
第1レンズ群の最も拡大側のレンズの拡大側の面の有効径:H1s、第1レンズ群の最
も縮小側のレンズの縮小側の面の有効径:H1e、が条件:
(3) 3.9 < H1s/H1e < 9.2
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載の投射用レンズにおいて、
第1レンズ群の最も拡大側のレンズの、最も薄い部分の肉厚:L101-aと最も厚い部分の肉厚:L101-bが、条件:
(4) 3.8 < L101-b/L101-a
であることを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1乃至5の何れか1項に記載の投射用レンズにおいて、
前記倍率が0.0086となる投射距離のとき、
全系の焦点距離:F、第1レンズ群の最も拡大側のレンズの、拡大側の面から画像表示面までの距離:OALが、条件:
(5) 25.9 < OAL/F < 28.6
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1乃至6の何れか1項に記載の投射用において、
前記倍率が0.0086となる投射距離のとき、
全系の焦点距離:F、第2レンズ群の、最も縮小側のレンズ面から画像表示面までの距離:Bfが、条件:
(6) 4.0 < Bf/F < 4.3
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1乃至7の何れか1項に記載の投射用レンズにおいて、
第1レンズ群の最も拡大側のレンズが、レンズの最周辺部で肉厚が最も大きくなる非球面レンズであることを特徴とする投射用レンズ。 - 投射されるべき画像を画像表示面に表示する画像表示素子と、
前記画像が表示された画像表示面を照明する照明光学系と、
該照明光学系により照射され、前記画像により変調された投射光束を入射され、前記画像の拡大画像を投射画像として、被投射面に投射する投射光学系と、を備え、
該投射光学系として、請求項1乃至8の何れか1項に記載の投射用レンズを用いることを特徴とする画像表示装置。
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