JP5468966B2 - 投写レンズおよびこれを用いた投写型表示装置 - Google Patents

投写レンズおよびこれを用いた投写型表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、液晶表示素子やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)等のライトバルブからの表示情報等を拡大投写する投写レンズおよびこれを用いた投写型表示装置に関する。
近年、透過型あるいは反射型の液晶表示素子やDMD表示素子等のライトバルブを用いた投写型表示装置が広く普及している。特に、ライトバルブを3枚用いてRGB3原色の照明光に各々対応させ、個々のライトバルブで変調された光をプリズム等で合成し、投写レンズを介してスクリーンに画像を表示する構成をとるものが広く利用されている。
このような、3枚のライトバルブからの各変調光を色合成光学系で合成して投写するタイプの投写型表示装置に搭載される投写レンズでは、上述したように、色合成を行なうプリズム等を配置するため、また、熱的な問題を回避するため、大きなバックフォーカスが必要となる。
さらに、このような投写レンズにおいては、短い投写距離で大きなサイズの投写を可能とすること、が要求されており、また、特にリア式用のものでは、装置の薄型化が強く要望されていることから、広角化が図れる投写レンズが要求されている。
このような要求に応じ、本願出願人は、長いバックフォーカスを確保しつつ、105度程度以上と広角で、高い投写性能を有する投写レンズを既に開示している(下記特許文献1を参照)。
特開2008−287181号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された投写レンズは、構成レンズ枚数が13枚〜16枚となっており、コンパクト化や低コスト化が良好に達成されたものとはなっていない。
また、拡大側のレンズを小径化してコンパクト化を図りたいという要請がある。
さらに、特に反射型の液晶表示素子を用いる場合等においては、長めのバックフォーカスの確保が要求されており、上述した特許文献1に記載された投写レンズのものでは、必ずしも適切なバックフォーカスとはなっていないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を有し、コンパクト化や低コスト化を達成しうる投写レンズ及び投写型表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の投写レンズ(請求項1に対応する)は、拡大側から順に、少なくとも1つの非球面を有する第1レンズと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズと、第3レンズと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4レンズと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第5レンズと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第6レンズとからなり、かつ下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とするものである。
3.5< Bf/f <7.5・・・・(1)
1.2< |fa/f| <2.0・・・・(2)
ここで、
f :全系の焦点距離
Bf:全系の空気換算バックフォーカス
fa:前記第2レンズから最も縮小側のレンズまでの合成焦点距離
本発明に係る第2の投写レンズ(請求項2に対応する)は、拡大側から順に、少なくとも1つの非球面を有する第1レンズと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第6レンズと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第7レンズと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第8レンズとからなり、かつ下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とするものである。
3.5< Bf/f <7.5・・・・(1)
1.2< |fa/f| <2.0・・・・(2)
ここで、
f :全系の焦点距離
Bf:全系の空気換算バックフォーカス
fa:前記第2レンズから最も縮小側のレンズまでの合成焦点距離
また、前記第1および第2の投写レンズにおいて、下記条件式(3)を満足することが好ましい。
3.0< fb/f <6.5・・・・(3)
ここで、
fb:縮小側の3枚のレンズの合成焦点距離
また、前記第1および第2の投写レンズにおいて、前記第2レンズと前記第3レンズとの間が、最も長い空気間隔に設定され、かつ下記条件式(4)を満足することが好ましい。
5.0< d/f <10.0・・・・(4)
ここで、
d: 前記第2レンズの縮小側の面と前記第3レンズの拡大側の面との空気間隔
また、前記第1の投写レンズにおいて、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
ν<40・・・・(5)
ここで、
ν:前記第3レンズのアッベ数(d線)
また、前記第1の投写レンズにおいて、前記第3レンズの少なくとも1面が非球面とされていることが好ましい。
また、前記第1および第2の投写レンズにおいて、下記条件式(6)を満足することが好ましい。
8.0< |f/f|・・・・(6)
ここで、
:前記第1レンズの焦点距離
また、前記第1の投写レンズにおいて、下記条件式(7)を満足することが好ましい。
10.0< |f/f|・・・・(7)
ここで、
:前記第3レンズの焦点距離
また、前記第1および第2の投写レンズにおいて、前記第2レンズと前記第3レンズとの間が最も長い空気間隔に設定され、当該空気間隔に光偏向手段を挿入して光を折り曲げることが好ましい。
また、前記第1および第2の投写レンズにおいて、前記第1レンズが、有効光束通過領域を含む非円形形状とされてなることが好ましい。
さらに、本発明に係る投写型表示装置は、光源と、ライトバルブと、該光源からの光束を該ライトバルブへ導く照明光学部と、本発明に係る上記投写レンズとを備え、前記光源からの光束を前記ライトバルブで光変調し、前記投写レンズによりスクリーンに投写することを特徴とするものである。
本発明の投写レンズおよび投写型表示装置は、6枚または8枚からなる上記構成を備えたことにより、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を備えることができ、さらに、コンパクト化および低コスト化を図ることができる。
また、上記条件式(1)を満足することにより、色合成処理、および照明光と投写光の光分離処理に必要なバックフォーカスを確保しつつ、レンズ系の大型化を避けることができる。
さらに、上記条件式(2)を満足することにより、拡大側のレンズの小型化を図りつつ、最も拡大側のレンズの収差補正を良好なものとすることができる。
本発明の実施例1に係る投写レンズの構成を表す図である。 図1に係る投写レンズにおいて、光を偏向させるミラーを配設した場合の構成を表す図である。 本発明の実施例2に係る投写レンズの構成を表す図である。 図3に係る投写レンズにおいて、光を偏向させるミラーを配設した場合の構成を表す図である。 本発明の実施例3に係る投写レンズの構成を表す図である。 図5に係る投写レンズにおいて、第1レンズの形状を変形させた場合の構成を表す図である。 本発明の実施例4に係る投写レンズの構成を表す図である。 図7に係る投写レンズにおいて、光を偏向させるミラーを配設した場合の構成を表す図である。 本発明の実施例5に係る投写レンズの構成を表す図である。 図9に係る投写レンズにおいて、光を偏向させるミラーを配設し、さらに、第1レンズおよび第2レンズの形状を変形させた場合の構成を表す図である。 本発明の実施例6に係る投写レンズの構成を表す図である。 図11に係る投写レンズにおいて、光を偏向させるプリズムを配設し、さらに、第1レンズの形状を変形させた場合の構成を表す図である。 実施例1に係る投写レンズの諸収差図(球面収差(i)、非点収差(ii)、ディストーション(iii)および倍率色収差(iv))である。 実施例2に係る投写レンズの諸収差図(球面収差(i)、非点収差(ii)、ディストーション(iii)および倍率色収差(iv))である。 実施例3に係る投写レンズの諸収差図(球面収差(i)、非点収差(ii)、ディストーション(iii)および倍率色収差(iv))である。 実施例4に係る投写レンズの諸収差図(球面収差(i)、非点収差(ii)、ディストーション(iii)および倍率色収差(iv))である。 実施例5に係る投写レンズの諸収差図(球面収差(i)、非点収差(ii)、ディストーション(iii)および倍率色収差(iv))である。 実施例6に係る投写レンズの諸収差図(球面収差(i)、非点収差(ii)、ディストーション(iii)および倍率色収差(iv))である。 投写型表示装置(3板式)の照明光学系の構成を表す図である。 投写型表示装置(単板式)の照明光学系の構成を表す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は後述する実施例1のレンズ構成図であり、このレンズを第1の実施形態の代表として、以下に説明する。また、図2は、実施例1に係る投写レンズの変形例を示すものであり、本実施形態の説明では、この図2についても言及する。
また、図7は後述する実施例4のレンズ構成図であり、このレンズを第2の実施形態の代表として、以下に説明する。また、図8は、実施例4に係る投写レンズの変形例を示すものであり、第2の実施形態の説明では、この図8についても言及する。
なお、図中Zは光軸を表している。
<第1の実施形態>
第1の実施形態の投写レンズは、コンパクト化を図りつつ、投写性能が良好なタイプのものとして設計されたものである。
すなわち、図1に示すように、拡大側から順に、少なくとも1つの非球面を有する第1レンズLと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズLと、第3レンズLと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4レンズLと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第5レンズLと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第6レンズLとからなり、縮小側が略テレセントリックとされている。なお、レンズ系のいずれかの位置(実施例1のものでは、第2レンズLと第3レンズLの間の位置)に、絞り(マスクとすることも可能)3を配することが可能である。
また、第1レンズLは、上述したように、両面がともに非球面からなり、中心から周辺に向かうにしたがって、屈折力の変化が正方向に線形的に増加するように(光軸Z上の屈折力が正である場合には、周辺に向かうにしたがって正の屈折力が強くなるように、光軸Z上の屈折力が負である場合には、周辺に向かうにしたがって、まず負の屈折力が弱くなり、0になった後、正の屈折力が強くなるように)形成されている。
また、第5レンズLと第6レンズLとは、互いに接合されて接合レンズを構成する(下記実施例1、2)または近接配置される(下記実施例3)ことが好ましい。
なお、図1の投写レンズでは、紙面右側より入射されライトバルブの画像表示面1において画像情報を与えられた光束が、各種フィルタ2を介しこの投写レンズに入射され、この投写レンズにより紙面左側方向に拡大投写されるようになっている。図1には、見易さのため1枚の画像表示面1のみを記載しているが、投写型表示装置において、光源からの光束を色分離光学系により3原色光に分離し、各原色光用に3つのライトバルブを配設して、フルカラー画像を表示することが可能である。画像表示面1と第6レンズLの間の位置にクロスダイクロイックプリズム等の色合成光学系(ライトバルブが反射型液晶表示板である場合にはライトバルブに加えて偏光板および1/4波長板)を配設することによりこの3原色光を合成することができる。
また、第2レンズLと第3レンズLとの間が最も長い空気間隔に設定され、当該空気間隔に光偏向手段4を挿入して光路を折り曲げることが好ましい。図2に示す変形例のものは、図1に示す投写レンズにおいて、第2レンズLと第3レンズLの間に光偏向手段4としての光反射ミラー(実施例2の変形例では光反射ミラー、実施例3およびその変形例では光反射プリズム)を配置して、光束を90度だけ折り曲げるようにしたもので、収納スペースのサイズに合わせて光学系のコンパクト化を図ることができる。なお、光偏向手段4を光反射プリズムとした場合には光反射ミラーとした場合に比べて、全長の短縮化を図ることができる。
なお、下記実施例2、3の変形例においては、図4および図6に示すように、第1レンズLが有効光束通過領域を含む非円形形状とされてなり、すなわち、第1レンズLの一部が切りかかれて、回転非対称な形状とされてなる。
これは、第1レンズLのレンズ径が大きくなり過ぎてしまうので、本実施形態では、この第1レンズLを、有効光束通過領域を含む非円形形状とし、不要なレンズ部分を設けないようにして(いわゆるDカットを施して)、第1レンズLの縮小化を図り、レンズ系全体のコンパクト化を図るようにしている。
また、本実施形態の投写レンズにおいては、上記第1レンズLのほか、少なくとも第3レンズLの少なくとも1面が非球面とされることが好ましい。これにより、レンズ枚数を低減しつつ投写性能を向上させることができる。
また、本実施形態の投写レンズにおいては、下記条件式(1)、(2)の両者を満足するように構成されている。
3.5< Bf/f <7.5・・・・(1)
1.2< |fa/f| <2.0・・・・(2)
ここで、
f :全系の焦点距離
Bf:全系の空気換算バックフォーカス
fa:第2レンズLから最も縮小側のレンズ(第6レンズL)までの合成焦点距離
以上のように構成することにより、本実施形態の投写レンズは、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を有することができる。
また、条件式(1)を満足することにより、色合成処理、および照明光と投写光の光分離処理に必要なバックフォーカスを確保しつつ、レンズ系の大型化を避けることができる。すなわち、条件式(1)の下限を下回ると色合成処理、および照明光と投写光の分離処理に必要なバックフォーカスを確保することが難しくなり、上限を上回るとレンズ系の大型化を招来する。なお、このような範囲のバックフォーカスを確保することにより、色分離合成プリズム、偏光板、1/4波長板等を、系内に挿入することが必要な、反射型液晶タイプ(LCOSタイプ)のライトバルブを良好に適用することが可能である。
このような観点から、上記条件式(1)に替えて、下記条件式(1´)を満足することが好ましく、下記条件式(1´´)を満足することがさらに好ましい。
4.0< Bf/f <6.0・・・・(1´)
4.0< Bf/f <5.0・・・・(1´´)
さらに、上記条件式(2)を満足することにより、拡大側レンズの小型化を図りつつ、最も拡大側のレンズの収差補正を良好なものとすることができる。すなわち、条件式(2)の下限を下回ると拡大側レンズが大型化し、上限を上回ると最も拡大側のレンズの収差補正を良好なものとすることが困難となる。
このような観点から、上記条件式(2)に替えて、下記条件式(2´)を満足することが好ましく、下記条件式(2´´)を満足することがさらに好ましい。
1.3< |fa/f| <1.8・・・・(2´)
1.4< |fa/f| <1.7・・・・(2´´)
また、本実施形態の投写レンズにおいては、上記条件式(1)、(2)の他に、下記条件式(3)〜(7)の少なくとも1つの条件式を満足することが好ましい。
3.0< fb/f <6.5・・・・(3)
5.0< d/f <10.0・・・・(4)
ν<40・・・・(5)
8.0< |f/f|・・・・(6)
10.0< |f/f|・・・・(7)
ここで、
fb:縮小側の3枚のレンズ(L、L、L)の合成焦点距離
d: 前記第2レンズLの縮小側の面と前記第3レンズLの拡大側の面の空気間隔
ν:第3レンズLのアッベ数(d線)
:第1レンズLの焦点距離
:第3レンズLの焦点距離
ただし、上記条件式(4)においては、第2レンズLと第3レンズLとの間が、最も長い空気間隔に設定されることが前提となっている。
以下、上記条件式(3)〜(7)の各々の意義について説明する。
また、上記条件式(3)を満足することにより、屈折力が強くなり過ぎるのを防止して諸収差の収差補正を良好なものとしつつ、バックフォーカスが長くなりすぎるのを防止して、倍率色収差補正を良好なものとすることができる。すなわち、条件式(3)の下限を下回ると屈折力が強くなり過ぎて収差補正が困難となり、一方、上限を上回るとバックフォーカスが長くなり過ぎ、また倍率色収差が補正不足となる。
このような観点から、上記条件式(3)に替えて、下記条件式(3´)を満足することが好ましく、下記条件式(3´´)を満足することがさらに好ましい。
4.0< fb/f <6.0・・・・(3´)
4.0< fb/f <4.6・・・・(3´´)
また、上記条件式(4)を満足することにより、バックフォーカスを適切な値に設定することができ、レンズ間に光偏向手段を配設可能とすることができるとともに、レンズ系の大型化を防止することができる。すなわち、条件式(4)の下限を下回るとバックフォーカスが小さくなり過ぎ、レンズ間に光偏向手段4の配設が困難となり、一方、上限を上回るとレンズ系が大型化する。
このような観点から、上記条件式(4)に替えて、下記条件式(4´)を満足することが好ましく、下記条件式(4´´)を満足することがさらに好ましい。
5.5< d/f <9.0・・・・(4´)
6.0< d/f <8.5・・・・(4´´)
また、上記条件式(5)を満足することにより、軸上色収差を良好なものとすることができる。すなわち、条件式(5)の下限を下回ると、軸上色収差を良好に補正することが困難となる。
このような観点から、上記条件式(5)に替えて、下記条件式(5´)を満足することが好ましい。
ν<30・・・・(5´)
また、上記条件式(6)、(7)は、いずれかを満足することにより、温度変化に伴う性能劣化を抑制することができる。すなわち、条件式(6)、(7)は、その下限を下回ると、温度変化に伴う性能劣化が過大となる。
このような観点から、上記条件式(6)、(7)に替えて、下記条件式(6´)、(7´)を満足することが好ましく、下記条件式(6´´)を満足することがさらに好ましい。
8.0< |f/f| <20.0・・・・(6´)
10.0< |f/f| <16.0・・・・(6´´)
20.0< |f/f| <30.0・・・・(7´)
<第2の実施形態>
第2の実施形態の投写レンズも、コンパクト化を図りつつ、投写性能が良好なタイプのものとして設計されたものである。
すなわち、図7に示すように、拡大側から順に、少なくとも1つの非球面を有する第1レンズLと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズLと、正の屈折力を有する第3レンズLと、負の屈折力を有する第4レンズLと、正の屈折力を有する第5レンズLと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第6レンズLと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第7レンズLと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第8レンズLとからなり、縮小側が略テレセントリックとされている。なお、レンズ系のいずれかの位置(実施例5のものでは、第2レンズLと第3レンズLの間の位置、実施例6のものでは、第5レンズLと第6レンズLの間の位置)に、絞り(マスクとすることも可能)3を配することが可能である。
また、第1レンズLは、上述したように、両面がともに非球面からなり、中心から周辺に向かうにしたがって、屈折力の変化が正方向に線形的に増加するように(光軸Z上の屈折力が正である場合には、周辺に向かうにしたがって正の屈折力が強くなるように、光軸Z上の屈折力が負である場合には、周辺に向かうにしたがって、まず負の屈折力が弱くなり、0になった後、正の屈折力が強くなるように)形成されている。
また、第4レンズLと第5レンズL、および第7レンズLと第8レンズLとは、互いに接合されて接合レンズを構成する(下記実施例4、5)、または近接配置される(下記実施例6)ことが好ましい。
なお、図7の投写レンズでは、紙面右側より入射されライトバルブの画像表示面1において画像情報を与えられた光束が、各種フィルタ2を介してこの投写レンズに入射され、この投写レンズにより紙面左側方向に拡大投写されるようになっている。図7には、見易さのため1枚の画像表示面1のみを記載しているが、投写型表示装置において、光源からの光束を色分離光学系により3原色光に分離し、各原色光用に3つのライトバルブを配設して、フルカラー画像を表示することが可能である。
画像表示面1と第8レンズLの間の位置にクロスダイクロイックプリズム等の色合成光学系(ライトバルブが反射型液晶表示板である場合にはライトバルブに加えて偏光板および1/4波長板)を配設することによりこの3原色光を合成することができる。
また、第2レンズLと第3レンズLとの間が最も長い空気間隔に設定され、当該空気間隔に光偏向手段4を挿入して光路を折り曲げることが好ましい。図8に示す変形例のものは、図7に示す投写レンズにおいて、第2レンズLと第3レンズLの間に光偏向手段4としての光反射ミラー(実施例4、5の変形例では光反射ミラー、実施例6およびその変形例では光反射プリズム)を配置して、光束を90度だけ折り曲げるようにしたもので、収納スペースのサイズに合わせて光学系のコンパクト化を図ることができる。なお、光偏向手段4を光反射プリズムとした場合には光反射ミラーとした場合に比べて、全長の短縮化を図ることができる。
なお、下記実施例5の変形例においては、図10に示すように、第1レンズLおよび第2レンズLが、有効光束通過領域を含む非円形形状とされてなり、すなわち、第1レンズLおよび第2レンズLの一部が切りかかれて、回転非対称な形状とされてなる。また、下記実施例6の変形例においては、図12に示すように、第1レンズLが有効光束通過領域を含む非円形形状とされてなり、すなわち、第1レンズLの一部が切りかかれて、回転非対称な形状とされてなる。
これは、第1レンズL(および第2レンズL)のレンズ径が大きくなり過ぎてしまうので、本実施形態では、この第1レンズL(および第2レンズL)を、有効光束通過領域を含む非円形形状とし、不要なレンズ部分を設けないようにして(いわゆるDカットを施して)、第1レンズL(および第2レンズL)の縮小化を図り、レンズ系全体のコンパクト化を図るようにしている。
また、本実施形態の投写レンズにおいては、上記第1レンズLの少なくとも1面が非球面とされることが好ましい。これにより、レンズ枚数を低減しつつ投写性能を向上させることができる。
また、本実施形態の投写レンズにおいては、下記条件式(1)、(2)の両者を満足するように構成されている。
3.5< Bf/f <7.5・・・・(1)
1.2< |fa/f| <2.0・・・・(2)
ここで、
f :全系の焦点距離
Bf:全系の空気換算バックフォーカス
fa:前記第2レンズLから最も縮小側のレンズ(第8レンズL)までの合成焦点距離
以上のように構成することにより、本実施形態の投写レンズは、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を有することができる。
また、条件式(1)を満足することにより、色合成処理、および照明光と投写光の光分離処理に必要なバックフォーカスを確保しつつ、レンズ系の大型化を避けることができる。すなわち、条件式(1)の下限を下回ると色合成や照明光と投写光の分離に必要なバックフォーカスを確保することが難しくなり、上限を上回るとレンズ系の大型化を招来する。なお、このような範囲のバックフォーカスを確保することにより、色分離合成プリズム、偏光板、1/4波長板等を、系内に挿入することが必要な、反射型液晶タイプ(LCOSタイプ)のライトバルブを良好に適用することが可能である。
このような観点から、上記条件式(1)に替えて、下記条件式(1´)を満足することが好ましく、下記条件式(1´´´)を満足することがさらに好ましい。
4.0< Bf/f <6.0・・・・(1´)
5.0< Bf/f <6.0・・・・(1´´´)
さらに、上記条件式(2)を満足することにより、拡大側レンズの小型化を図りつつ、最も拡大側のレンズの収差補正を良好なものとすることができる。すなわち、条件式(2)の下限を下回ると拡大側レンズが大型化し、上限を上回ると最も拡大側のレンズの収差補正を良好なものとすることが困難となる。
このような観点から、上記条件式(2)に替えて、下記条件式(2´)を満足することが好ましく、下記条件式(2´´)を満足することがさらに好ましい。
1.3< |fa/f| <1.8・・・・(2´)
1.4< |fa/f| <1.7・・・・(2´´)
また、本実施形態の投写レンズにおいては、下記条件式(3)、(4)、(6)の少なくとも1つの条件式を満足することが好ましい。
3.0< fb/f <6.5・・・・(3)
5.0< d/f <10.0・・・・(4)
8.0< |f/f|・・・・(6)
ここで、
fb:縮小側の3枚のレンズ(L、L、L)の合成焦点距離
d:前記第2レンズLの縮小側の面と前記第3レンズLの拡大側の面の空気間隔
:第1レンズLの焦点距離
ただし、上記条件式(4)においては、第2レンズLと第3レンズLとの間が、最も長い空気間隔に設定されることが前提となっている。
以下、上記条件式(3)、(4)、(6)の各々の意義について説明する。
また、上記条件式(3)を満足することにより、屈折力が強くなり過ぎるのを防止して諸収差の収差補正を良好なものとしつつ、バックフォーカスが長くなりすぎるのを防止して、倍率色収差補正を良好なものとすることができる。すなわち、条件式(3)の下限を下回ると屈折力が強くなり過ぎて収差補正が困難となり、一方、上限を上回るとバックフォーカスが長くなり過ぎ、また倍率色収差補正不足となる。
このような観点から、上記条件式(3)に替えて、下記条件式(3´)を満足することが好ましく、下記条件式(3´´´)を満足することがさらに好ましい。
4.0< fb/f <6.0・・・・(3´)
4.6< fb/f <6.0・・・・(3´´´)
また、上記条件式(4)を満足することにより、バックフォーカスを適切な値に設定することができ、レンズ間に光偏向手段を配設可能とすることができるとともに、レンズ系の大型化を防止することができる。すなわち、条件式(4)の下限を下回るとバックフォーカスが小さくなり過ぎ、レンズ間に光偏向手段4の配設が困難となり、一方、上限を上回るとレンズ系が大型化する。
このような観点から、上記条件式(4)に替えて、下記条件式(4´)を満足することが好ましく、下記条件式(4´´)を満足することがさらに好ましい。
5.5< d/f <9.0・・・・(4´)
6.0< d/f <8.5・・・・(4´´)
また、上記条件式(6)は、いずれかを満足することにより、温度変化に伴う性能劣化を抑制することができる。すなわち、条件式(6)は、その下限を下回ると、温度変化に伴う性能劣化が過大となる。
このような観点から、上記条件式(6)に替えて、下記条件式(6´)を満足することが好ましく、下記条件式(6´´)を満足することがさらに好ましい。
8.0< |f/f| <20.0・・・・(6´)
10.0< |f/f| <16.0・・・・(6´´)
次に、本発明に係る投写型表示装置の実施形態について説明する。
図19は、3板式の投写型表示装置の主要部である、照明光学系30および投写レンズ10を示す構成図である。
図19に示すように上記照明光学系30は、光源15と、ライトバルブとしての透過型液晶パネル11a〜11cと、色分解のためのダイクロイックミラー12、13と、色合成のためのクロスダイクロイックプリズム14と、コンデンサレンズ16a〜16cと、全反射ミラー18a〜18cとを備えている。ダイクロイックミラー12の前段には光源15が配され、光源15からの白色光は照明光学系を介して、3つの色光光束(G光、B光、R光)にそれぞれ対応する液晶パネル11a〜11cに入射されて光変調され、投写レンズ10により図示されないスクリーンに投写される。
この3板式の投写型表示装置は、本発明に係る投写レンズを用いているので、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を有し、コンパクト化や低コスト化を達成することができる。
また、図20は、単板式の投写型表示装置の主要部である、照明光学系30Aおよび投写レンズ10Aを示す構成図である。
図20に示すように上記照明光学系30Aは、白色光を射出する光源15Aと、ライトバルブとしての反射型液晶パネル11dと、光源15Aからの光束を反射型液晶パネル11dの方向に反射収束する凹面状の全反射ミラー18dとを備えている。光源15Aからの白色光は全反射ミラー18dを介して液晶パネル11dに入射されて光変調され、投写レンズ10Aにより図示されないスクリーンに投写される。
この単板式の投写型表示装置は、本発明に係る投写レンズを用いているので、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を有し、コンパクト化や低コスト化を達成することができる。
以下、本発明に係る投写レンズの具体的な実施例について説明する。なお、各実施例において、互いに同様の作用効果をなす部材については同一の符号を付している。
<実施例1>
図1に示すように、実施例1に係る投写レンズは、拡大側から順に、6枚のレンズL〜Lと、開口絞り(マスクとすることも可能)3と、が配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている。なお、図2は、図1の投写レンズの第2レンズLと第3レンズLとの間に、光を偏向させる光偏向手段4としての光反射ミラーを配設した場合の構成を示したものである。
すなわち、拡大側から順に、屈折力の小さい両面非球面レンズよりなる第1レンズLと、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる第2レンズLと、開口絞り(マスクとすることも可能)3と、屈折力の小さい両面非球面レンズよりなる第3レンズLと、両凸レンズからなる第4レンズLと、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる第5レンズLと、両凸レンズからなる第6レンズLが配列されてなる。また、第5レンズLおよび第6レンズLは互いに接合されて2枚接合レンズを構成している。
上記各非球面の形状は、下記に示す非球面式により規定される。非球面を有する第1レンズLおよび第3レンズLにおいては、いずれか一方の面が非球面とされたレンズであっても効果を得ることができるが、両面が非球面とされたレンズであることがより好ましい。
Figure 0005468966
また、実施例1に係る投写レンズは、上記条件式(1)〜(7)、(1´)〜(7´)、(1´´)〜(4´´)、(6´´)を満足するように構成されている。
また、図1には、ライトバルブの画像表示面1および各種フィルタ2が示されている。実施例1に係る投写レンズの変形例では、図2に示すように、第2レンズLと第3レンズL(絞り3)の間に、光を偏向させる光反射ミラー4を配設可能な空気間隔を有している。なお、この投写レンズは縮小側にテレセントリックとなるように構成されている。
実施例1に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R(焦点距離を1として規格化している:以下の実施例において同じ)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔(以下「軸上面間隔」と称す)D(焦点距離を1として規格化している:以下の実施例において同じ)、各レンズのd線における屈折率Nおよび各レンズのd線におけるアッベ数νの値を、表1に示す。なお、表1および以下の表において面番号の数字は拡大側からの順番を表すものであり、面番号の右側に*印が付された面は非球面とされている。実施例1および以下の実施例2〜6において、これらの非球面の曲率半径Rは、各表において光軸Z上での曲率半径Rの値として示しているが、対応するレンズ構成図においては図面を見やすくするため、引出線は必ずしも光軸Zとの交点から引き出されていないものがある。
また、表2には各非球面に対応する各定数K,A〜A12の値が示されている。
Figure 0005468966
Figure 0005468966
実施例1において各条件式(1)〜(7)、(1´)〜(7´)、(1´´)〜(4´´)、(6´´)に対応する値は、後述する表13に示すとおりであり、条件式を全て満足している。
<実施例2>
実施例2に係る投写レンズの構成は、図3に示すとおりであり、実施例1のものと略同様であるが、第2レンズLが両凹レンズからなり、また、光軸Z上に開口絞り(マスク)3が配されていない点において相違する。なお、図4は、実施例2の変形例を示すものであって、図3の投写レンズの第2レンズLと第3レンズLとの間に、光を偏向させる光偏向手段4としての光反射ミラーを配設した場合の構成を示したものである。
実施例2に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R、各レンズの軸上面間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよび各レンズのd線におけるアッベ数νの値を、表3に示す。また、表4には各非球面に対応する各定数K,A〜A12の値が示されている。
Figure 0005468966
Figure 0005468966
実施例2において、各条件式(1)〜(7)、(1´)〜(7´)、(1´´)〜(4´´)、(6´´)に対応する値は、後述する表13に示すとおりであり、条件式を全て満足している。
<実施例3>
実施例3に係る投写レンズの構成は、図5に示すとおりであり、実施例2のものと略同様であるが、第4レンズLが縮小側に凸面を向けた正のメニスカスレンズからなり、また、第2レンズLと第3レンズLの間に光偏向手段4としての光反射プリズムが配され、
さらに、第5レンズLと第6レンズLとが互いに微小距離を置いて近接配置されている、点において相違している。このように、光偏向手段4を光反射プリズムとしているので、光反射ミラーとした上記図2、4のものに比べて、全長の短縮化を図ることができる。
また、実施例3の変形例である、図6に示す投写レンズは、図5の投写レンズの第2レンズLと第3レンズLとの間に、光を偏向させる光偏向手段4としての光反射プリズムを配設した場合の状態を示したものであり、この投写レンズにおいては、第1レンズLが、有効光束通過領域を含む非円形形状とされてなる。すなわち、第1レンズLの一部が切りかかれて、回転非対称な形状とされてなる。これにより、レンズ系の大幅なコンパクト化を図ることができる。
実施例3に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R、各レンズの軸上面間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよび各レンズのd線におけるアッベ数νの値を、表5に示す。また、表6には各非球面に対応する各定数K,A〜A12の値が示されている。
Figure 0005468966
Figure 0005468966
実施例3において、各条件式(1)〜(7)、(1´)〜(7´)、(1´´)〜(4´´)、(6´´)に対応する値は、後述する表13に示すとおりであり、条件式を全て満足している。
<実施例4>
図7に示すように、実施例4に係る投写レンズは、拡大側から順に、8枚のレンズL〜Lが配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている。なお、図8は、図7の投写レンズの第2レンズLと第3レンズLとの間に、光を偏向させる光偏向手段4としての光反射ミラーを配設した場合の構成を示したものである。
すなわち、拡大側から順に、屈折力の小さい両面非球面レンズよりなる第1レンズLと、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる第2レンズLと、両凸レンズからなる第3レンズLと、両凹レンズからなる第4レンズLと、両凸レンズからなる第5レンズLと、両凸レンズからなる第6レンズLと、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる第7レンズLと、両凸レンズからなる第8レンズLが配列されてなる。また、第4レンズLおよび第5レンズL、ならびに第7レンズLおよび第8レンズLは、各々互いに接合されて2枚接合レンズを構成している。
上記各非球面の形状は、上記非球面式により規定される。非球面を有する第1レンズLにおいては、いずれか一方の面が非球面とされたレンズであっても効果を得ることができるが、両面が非球面とされたレンズであることがより好ましい。
実施例4に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R、各レンズの軸上面間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよび各レンズのd線におけるアッベ数νの値を、表7に示す。また、表8には各非球面に対応する各定数K,A〜A12の値が示されている。
Figure 0005468966
Figure 0005468966
実施例4において、各条件式(1)〜(4)、(6)、(1´)〜(4´)、(6´)、(1´´)〜(4´´)、(6´´)に対応する値は、後述する表13に示すとおりであり、条件式を全て満足している。
<実施例5>
実施例5に係る投写レンズの構成は、図9に示すとおりであり、実施例4のものと略同様であるが、第2レンズLと第3レンズLの間(第3レンズLの縮小側レンズ面の近傍)に開口絞り(マスクとすることも可能)3が配されている。
また、実施例5の変形例である、図10に示す投写レンズは、第2レンズLと第3レンズLとの間に、光を偏向させる光偏向手段4としての光反射ミラーを配設した場合の構成を示すものである。この投写レンズにおいては、第1レンズLおよび第2レンズLが、有効光束通過領域を含む非円形形状とされてなる。すなわち、第1レンズLおよび第2レンズLの一部が切りかかれて、回転非対称な形状とされてなる。これにより、レンズ系の大幅なコンパクト化を図ることができる。
実施例5に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R、各レンズの軸上面間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよび各レンズのd線におけるアッベ数νの値を、表9に示す。また、表10には各非球面に対応する各定数K,A〜A12の値が示されている。
Figure 0005468966
Figure 0005468966
実施例5において、各条件式(1)〜(4)、(6)、(1´)〜(4´)、(6´)、(1´´)〜(4´´)、(6´´)に対応する値は、後述する表13に示すとおりであり、条件式を全て満足している。
<実施例6>
実施例6に係る投写レンズの構成は、図11に示すとおりであり、実施例4のものと略同様であるが、第2レンズLと第3レンズLの間に光を偏向させる光偏向手段4としての光反射プリズムが配設され、第5レンズLと第6レンズLの間に開口絞り(マスクとすることも可能)3が配されており、さらに、第4レンズLおよび第5レンズL、ならびに第7レンズLおよび第8レンズLは、各々互いに接合されているのではなく、各々が互いに微小距離を置いて近接配置されている、点において相違している。このように、光偏向手段4を光反射プリズムとしているので、光反射ミラーとした上記図8、10のものに比べて、全長の短縮化を図ることができる。
また、実施例6の変形例である、図12に示す投写レンズは、第2レンズLと第3レンズLとの間に、光を偏向させる光偏向手段4としての光反射プリズムを配設した場合の構成を示すものである。この投写レンズにおいては、第1レンズLが、有効光束通過領域を含む非円形形状とされてなる。すなわち、第1レンズLの一部が切りかかれて、回転非対称な形状とされてなる。これにより、レンズ系の大幅なコンパクト化を図ることができる。
実施例6に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R、各レンズの軸上面間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよび各レンズのd線におけるアッベ数νの値を、表11に示す。また、表12には各非球面に対応する各定数K,A〜A12の値が示されている。
Figure 0005468966
Figure 0005468966
実施例6において、各条件式(1)〜(4)、(6)、(1´)〜(4´)、(6´)、(1´´)〜(4´´)、(6´´)に対応する値は、後述する表13に示すとおりであり、条件式を全て満足している。
Figure 0005468966
また、図13〜18は、実施例1〜6に係る投写レンズの諸収差(球面収差(i)、非点収差(ii)、ディストーション(iii)および倍率色収差(iv))を示す収差図である。これらの収差図において、ωは半画角を示し、球面収差の収差図にはd線、F線およびC線の収差曲線を示し、倍率色収差の収差図にはd線に対するF線およびC線の収差曲線を示している。図13〜15に示すように、実施例1〜3に係る投写レンズは、各収差が良好に補正され、半画角55.5〜55.8度、Fナンバ2.00〜2.40とされている。また、図16〜18に示すように、実施例4〜6に係る投写レンズは、各収差が良好に補正され、半画角57.5〜58.0度、Fナンバ2.00〜2.40とされている。したがって、いずれの実施例の投写レンズも、広角で明るいものとされている。
また、十分なバックフォーカス(同条件式(1)に対応する各数値を参照)、および光偏向手段を挿入するのに十分なレンズ間空気間隔(同条件式(4)に対応する各数値を参照)が確保されている。
なお、本発明の投写レンズとしては、上記実施例のものに限られるものではなく種々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズの曲率半径Rおよびレンズ間隔(もしくはレンズ厚)Dを適宜変更することが可能である。
また、本発明の投写型表示装置としても、上記構成のものに限られるものではなく、本発明の投写レンズを備えた種々の装置構成が可能である。ライトバルブとしては、例えば、透過型または反射型の液晶表示素子や、傾きを変えることができる微小な鏡が略平面上に多数形成された微小ミラー素子(例えば、テキサス・インスツルメント社製のデジタルマイクロミラーデバイス)を用いることができる。また、照明光学系としても、ライトバルブの種類に対応した適切な構成を採用することができる。
1 画像表示面
2 各種フィルタ
3 開口絞り(マスク)
4 光偏向手段
10、10A 投写レンズ
11a〜11c 透過型液晶パネル
11d 反射型液晶パネル
12、13 ダイクロイックミラー
14 クロスダイクロイックプリズム
15、15A 光源
16a〜16c コンデンサレンズ
18a〜18d 全反射ミラー
30、30A 照明光学系
〜L レンズ
〜R21 レンズ面等の曲率半径
〜D20 レンズ面間隔(レンズ厚)(軸上面間隔)
Z 光軸

Claims (11)

  1. 拡大側から順に、少なくとも1つの非球面を有する第1レンズと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズと、第3レンズと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4レンズと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第5レンズと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第6レンズとからなり、かつ下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする投写レンズ。
    3.5< Bf/f <7.5・・・・(1)
    1.2< |fa/f| <2.0・・・・(2)
    ここで、
    f :全系の焦点距離
    Bf:全系の空気換算バックフォーカス
    fa:前記第2レンズから最も縮小側のレンズまでの合成焦点距離
  2. 拡大側から順に、少なくとも1つの非球面を有する第1レンズと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第6レンズと、縮小側に凹面を向けた負の屈折力を有する第7レンズと、縮小側に凸面を向けた正の屈折力を有する第8レンズとからなり、かつ下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする投写レンズ。
    3.5< Bf/f <7.5・・・・(1)
    1.2< |fa/f| <2.0・・・・(2)
    ここで、
    f :全系の焦点距離
    Bf:全系の空気換算バックフォーカス
    fa:前記第2レンズから最も縮小側のレンズまでの合成焦点距離
  3. 下記条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1または2記載の投写レンズ。
    3.0< fb/f <6.5・・・・(3)
    ここで、
    fb:縮小側の3枚のレンズの合成焦点距離
  4. 前記第2レンズと前記第3レンズとの間が、最も長い空気間隔に設定され、かつ下記条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
    5.0< d/f <10.0・・・・(4)
    ここで、
    d:前記第2レンズの縮小側の面と前記第3レンズの拡大側の面との空気間隔
  5. 下記条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1、3および4のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
    ν<40・・・・(5)
    ここで、
    ν:前記第3レンズのアッベ数(d線)
  6. 前記第3レンズの少なくとも1面が非球面とされていることを特徴とする請求項1および3〜5のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
  7. 下記条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
    8.0< |f/f|・・・・(6)
    ここで、
    :前記第1レンズの焦点距離
  8. 下記条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1および3〜7のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
    10.0< |f/f|・・・・(7)
    ここで、
    :前記第3レンズの焦点距離
  9. 前記第2レンズと前記第3レンズとの間が最も長い空気間隔に設定され、当該空気間隔に光偏向手段を挿入して光を折り曲げることを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
  10. 前記第1レンズが、有効光束通過領域を含む非円形形状とされてなることを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
  11. 光源と、ライトバルブと、該光源からの光束を該ライトバルブへ導く照明光学部と、請求項1〜10のうちいずれか1項記載の投写レンズとを備え、前記光源からの光束を前記ライトバルブで光変調し、前記投写レンズによりスクリーンに投写することを特徴とする投写型表示装置。
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