JP6347092B2 - 液体ろ過装置及びインクジェット画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、液体ろ過装置及びこれを備えるインクジェット方式の画像形成装置に関する。
記録ヘッドからインク滴を吐出して記録を行うインクジェット方式の画像形成装置では、例えば特開2007−144976号公報(特許文献1)や特開2002−361893号公報(特許文献2)等に開示されているように、インク供給流路中にフィルタ(ろ過部材)を設け、インク中の塵埃や気泡が記録ヘッドに流れ込まないようにしている。
また、特開2006−248058号公報(特許文献3)等で開示されるように、円筒形の第1の液室とその内側にフィルタを内包し、さらにその内側の第2の液室とを連通させるフィルター装置が開示されている。
また、インク供給経路中の圧力変動対策として、特公昭59−115857(特許文献4)等に開示されているように、インク収容部の一部に可撓膜で形成し、インク噴射時に圧力室の変形によるインクの戻り圧力を吸収できるよう構成されている例がある。
従来、上記特許文献1,2のフィルタは平面状に敷設されているため、フィルタ表面積分のフィルタユニットの投影面積が必要である。しかし、ヘッドの多色化と画像形成装置の小型化により、必要な表面積を確保したフィルタの搭載が困難になってきている。
そこで、特許文献3では、円筒内のフィルタを収納し、大面積化させたフィルタの下流側の流路における気泡の排出性を損なうことがないフィルタ装置を提供している。
しかし特許文献3のようなフィルタを円筒形の容器に収容し、円筒内のフィルタの外側から円筒フィルタ内側へと流れる方式の流路形態では、一度フィルタにインクが触れて濡れてしまった場合には先行して外側空間にインクが満たされてしまうので、フィルタの内側は閉空間となり、気泡は浮力によりその内部の上側にたまったまま閉じ込めらてしまうためその気泡を排出させるのは困難である。
さて、大面積化した円筒状のフィルタを採用したフィルタユニットの場合においても、画像形成の高生産性が求められる昨今では、多量のインクを短時間に吐出を要するような画像出力命令により、インク流量が急激に増加したり、また画像形成の一時停止命令などにより、その状態から一転していきなり流量がゼロになるなどでフィルタユニット内のインクの流速の変動は激しくなる一方である。
さらには、記録ヘッド自体が走査することにより画像形成を行うような構造のシリアル式インクジェットプリンタであるとインク供給チューブなどの姿勢や屈曲点の変動により内部の容積も変動することになり、インク供給経路中で短時間に急激な圧力変動が生じる場合がある。
また、インクヘッドは常に理想的な水頭圧に収まるように安定させなければならないのだが、前記理由による圧力変動で記録ヘッドのインク吐出ノズルでのインク表面張力によるメニスカス状態も理想的な内圧の状態から正圧傾向と負圧傾向の間で急峻な圧力変動が生じることにより、不安定なメニスカス状態になり、最悪の場合はノズル外部より空気を気泡として記録ヘッド内へと混入させてしまい、その場合にはいくら記録ヘッドでインク吐出動作を実行してもその気泡が吐出圧力を吸収してしまいインクが不吐出となる問題がある。
このようなインク収容部内での流速変動や圧力変動を防ぐために、インク供給経路内の圧力変動を一定に保たせるために、前記特許文献4等に用いられている記録ヘッド上流側のインクを貯留するタンク外壁を可撓性のシートで形成することにより圧力変動を吸収抑制するダンパユニットを設けることにより解決しているが、前記フィルタと同様に、ダンパ効果を十分確保するためには極力可撓膜の面積を広く確保すべきだが、近年の記録ヘッドの高速化により更なる可撓膜面積への拡大要求が高まる傾向となる一方で、ヘッドの高密度化と小型化要求のため、そのダンパ設置面積を十分に確保するのが困難に成ってきている。また更には昨今のヘッドの多色化と画像形成装置の小型化要求により、必要な表面積を確保したダンパーとしての可撓膜面積の搭載が困難になってきている。
また近年、インクジェット記録における高画質化が著しく発展しているが、更なる高生産性(高速化)が求められている昨今では、印刷速度を上げることにより単位時間当たりのインク消費量(流量)が多くなることにより、従来用いられていたサイズのフィルタ面積にインクを透過させようとすると、流量が高まっている分だけ流体抵抗が大きく、所望のインク供給量が得られなくなることになる。その様な場合、適切な画像形成を行うことができずインク供給不足と成り、画像不良を引き起こすという問題(問題1)がある。
この問題を解消するためには、フィルタ面積や、可撓膜面積を大きくする方法があるが、それに伴いフィルタユニットのケースも大きくする必要があり、それをシリアル方式のインクジェットプリンタのキャリッジに搭載させると、キャリッジサイズも従来以上に大きくしなければならず、更には主走査方向に走査するキャリッジの体積分だけ画像形成装置のサイズも大型化してしまうという問題が発生する。
また、ライン方式のインクジェットプリンタの場合では、複数の記録ヘッドを千鳥配列の直列(アレイ状)に繋ぎ主走査するため、隣接するヘッド同士の間隔はヘッドの印刷可能な主走査長と、そのヘッドの付帯部分であるフィルタユニットや、可撓膜面積やインク供給管等のサイズにより決定されるが、前記問題1の通り高生産性が求められるに伴い、今まで以上に広い面積のフィルタや、可撓膜面積を用意せざるを得なくなりつつあるが、従来のような平面状にセットする方式のフィルタや、可撓膜では、その必要な透過(投影)面積分のフィルタや、可撓膜を収容するユニットのケースを用意しなければならなくなるため、隣接ヘッド同士の間隔を広げる必要があるため千鳥配列の間隔が広がったり、フィルタや、可撓膜を高さ方向に面積を広げようとすれば高くせざるを得なくなるなど、装置を大型化させてしまうことになるという問題がある。
一方で、印刷する画像品質においても更なる高解像度が求められているため、ノズルのピッチを狭くし、更なる小さいインク滴を吐出し、その画像密度を高めるために必要なフィルタのメッシュも高密度化が求められており、流体抵抗が更に高まるため、上記問題1へと通ずる傾向にある。
そこで、本発明は、従来のインクジェット方式の画像形成装置における上述の問題を解決し、フィルタユニットや、可撓膜によるダンパーユニットの面積は十分に確保しながらも、そのユニットを小さくすることのできる液体ろ過装置およびそれを備えるインクジェット方式の画像形成装置を提供することを課題とする。
この課題を解決するため、本発明は、筒状の液体用ろ過部材の両端部に隔壁を配置した液体ろ過手段を外部隔壁の中に配置し、液体の流入路を前記液体ろ過手段の筒状空間内に開口させるとともに、前記外部隔壁からの液体流出路を前記液体ろ過手段の筒状空間の外側に開口させて設けた液体ろ過装置において、前記隔壁の一方側は、中央部が前記液体ろ過手段の筒状空間の内側に突起した形状であることを特徴とする。
さらに、本発明は、上記液体ろ過装置において、前記外部隔壁の前記液体流出路の開口に連なる部分が外側に突起した漏斗状であるとともに、前記筒状の液体用ろ過部材の両端部に配置された隔壁の一方側の隔壁が前記液体流出路の開口に対向するよう配置され、該一方側の隔壁の外側形状が前記液体流出路の開口に向かって次第に幅が狭くなるテーパ状断面に形成されていることを特徴とする。
さらにまた、本発明は、上記液体ろ過装置において、前記外部隔壁は一部が開口した形状を有し、前記開口部は、筒状に形成された可撓膜により外側から覆われ、前記可撓膜内面と前記外部隔壁外面との間が密閉状態になるように接合された構造であることを特徴とする。
さらにまた、本発明は、上記液体ろ過装置において、前記流入路は、前記液体ろ過手段の筒状空間の一方側の端部付近で開口され、前記開口は、前記液体ろ過手段の筒状空間の他方側の端部に向かって開口するよう設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、従来方式のフィルタ、及び可撓膜に対し、同一の表面積でありながらフィルタユニットや、ダンパーユニットを約1/3(≒1/π)に小さくすることができる。
また、フィルタ全面(全域)の上流から下流への流速分布が均等化し易く、通液総量の分布が均等になるため、フィルタの目詰まりに偏りが生じにくく、フィルタ寿命まで安定した性能を得ることができる。
さらに、フィルタ表面に略沿った流れを生成することにより、フィルタ表面に付着しようとする小気泡を押し流し、気泡付着を低減する効果が得られる。
本発明に係るシリアル方式のインクジェットプリンタの概略構成図である。 シリアル方式のヘッド部の構成例を示す図である。 ライン方式におけるヘッドアレイを示す図である。 フィルタ構造の第1実施例を示す図である。 フィルタ構造の第2実施例を示す図である。 フィルタ構造の第3実施例を示す図である。 フィルタ構造の第4実施例を示す図である。 フィルタ構造の第5実施例を示す図である。 フィルタ構造の第6実施例を示す図である。 フィルタ構造の第7実施例を示す図である。 フィルタ構造の第8実施例を示す図である。 垂直配置されたフィルタ部材からの気泡の分離・浮上を説明する図である。 傾斜配置されたフィルタ部材からの気泡の分離・浮上を説明する図である。 本発明のフィルタ構造を搭載したヘッドセットを複数個配列したヘッドアレイのインク供給系を示す図である。 本発明に係るフィルタ構造を搭載したラインインクジェット画像形成装置の一例を示す図である。 従来のシリアル方式の記録ヘッド部の構成例を示す図である。 従来のライン方式におけるヘッドアレイの構成例を示す図である。 可撓膜からなるダンパーユニットと、フィルタユニットからなるヘッドタンクの構成を説明する図である。 可撓膜を取り付けた状態のヘッドタンクを示す図である。 可撓膜によるダンパー構造の作用を説明する図である。 第1実施例のフィルタ構造にダンパー構造を設けた第9実施例を示す図である。 第2実施例のフィルタ構造にダンパー構造を設けた第10実施例を示す図である。 第3実施例のフィルタ構造にダンパー構造を設けた第11実施例を示す図である。 第4実施例のフィルタ構造にダンパー構造を設けた第12実施例を示す図である。 第5実施例のフィルタ構造にダンパー構造を設けた第13実施例を示す図である。 スリーブ状の可撓膜を設けた第14実施例を示す図である。 円錐台形スリーブ状の可撓膜を設けた第15実施例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット画像形成装置の一例であるシリアル方式のインクジェットプリンタの概略構成を示す図である。この図に示すインクジェットプリンタ100は、装置の左側に左側板101が、右側に右側板102があり、その間に主シャフト103と従シャフト104が互いに平行になる状態で取り付けられている。
そのシャフトにガイドされ、シャフト軸方向(主走査方向)に移動可能にキャリッジ110が設けられ、それを駆動プーリ105と従動プーリ106とに張架されたタイミングベルト107と連結し、キャリッジモータ108が駆動プーリ105を回転駆動することで、前記キャリッジ110は被記録媒体(以下、用紙と称す)1の表面を主走査する。
用紙1は、図示しない給紙搬送装置により、適宜画像出力命令の信号に応じて1枚ずつ分離され、印刷可能な位置まで副走査駆動機構117の駆動力により搬送され、印刷前に停止される。その後、前記の主走査を行った後、記録媒体1を副走査方向に送り、次の主走査が行われる。
停止中の用紙1は、副走査駆動機構117と直結、或いは間接的に連結され回転駆動される軸111とそれに取り付けられている拍車112の刃先により高さ位置を位置決めされ、キャリッジ110に搭載したヘッドセット84への画像出力信号に基づいて走査し、用紙表面に画像が形成される。
このヘッドセット84の構成では、インクタンク30に貯留されるインクを、インク供給用のポンプ32や、そのポンプ動作に起因する圧力変動を緩和する図示しないダンパ手段を設けたサブタンク35等の圧力調整手段を経由し、可撓性のチューブである連結管51Aとキャリッジ110の往復動作に応じて屈曲できる連結管屈曲部51Bと、キャリッジ110に内蔵された屈曲角が固定の供給側L字管52と、供給管70と、供給側下部L字管71とによりインクがヘッドセット84へと供給されていく。
ヘッドセット84にはヘッドタンク72が搭載されており、供給されたインクの異物をろ過するための筒状フィルタ74がタンク内に配置されている。インクは上記筒状フィルタ74を透過した後、ヘッド供給口60A(図)から、スペーサ61に内包した供給管を通じてノズルヘッド62へ供給され、画像信号に応じて、図示しないアクチェータ機構により複数のノズルから適宜必要なインク量と、タイミングに応じて液滴を吐出することによって、適宜用紙1へ画像形成を行う。
なお、図1における符号86はヘッドタンク排出管、116は維持回復機構、113はキャップ、85は三方弁、39は廃液ポンプ、41は廃液タンクであり、ヘッドタンク72からの流出インクや、維持回復機構116のキャップ113で吸引した廃インク等は、適宜三方弁85を切り替えることで廃液タンク41へと送られる。
ここで、本発明との比較のため、従来装置における記録ヘッド部の構成例を図16,図17を参照して説明する。なお、図16はシリアル方式のヘッド部、図17はライン方式におけるヘッドアレイを示すものである。
図16,17において、ヘッドセット167(167−1,167−2,167−3)内部のヘッドタンク155へは図示左下方のヘッド内L字管154によりインクが供給され、インク中に混入していた気泡や溶存していた空気が時間と共に気泡となって蓄積された際に、タンク内部の天井部を傾斜させた形状にすることで、浮力によりその最上部に寄せ集められた気泡は、天井部に連通する気泡排出管182と、その先(下流側)にある気泡排出弁183を適宜開放し、上流側で加圧する供給ポンプによりインク供給路からサブタンク、連結管151と圧力が伝わることにより、気泡分のみを排出させるか、或いは負圧吸引ポンプ(例えば廃液ポンプ139)の負圧経路を三方弁185などで切り替えて連通させ、適宜インク吸引を実行することにより溜まった気泡とインクを廃液タンク141へ排出管119を経由して排出させることも可能である。
また、キャリッジ210を維持回復機構が配置された場所まで移動し、丁度ヘッドノズル162がキャップ213(213−1,213−2,213−3)のある場所まで移動させてからキャップをヘッドに密着させ、廃液ポンプ139の様な吸引手段によりその閉塞空間内を負圧にすることにより、廃液タンク141に繋げ、適宜インク吸引を実行することにより溜まった気泡とインクを廃液タンク141へ排出させることも可能である。
なおヘッドタンク155に供給されたインクは、底部に敷設された平面フィルタ190により下流側へ異物を通すことを防ぐろ過を行い、ヘッド供給口160Aから、スペーサ161内に貫通するヘッド内供給管160により、図示しない複数の個別液室へと分配され、図示しないアクチュエータ手段により、それぞれ対応したチャンネルのヘッドノズル162より適宜インクを滴化して吐出し、画像形成していく。
次に、本発明による記録ヘッド部の構成例を図2,図3を参照して説明する。なお、図2はシリアル方式のヘッド部、図3はライン方式におけるヘッドアレイを示すものである。
図2,3において、ヘッドセット84(84−1,84−2,84−3)の外部隔壁であるヘッドタンク72の内部には更に『液体用ろ過部材である』筒状フィルタ74が筒状に形成されている。筒状フィルタ74はその天面をヘッドタンク72と共用してフィルタ頂部隔壁76となっている。また、筒状フィルタ74は、『内隔壁』の底部をフィルタ底部隔壁75で閉塞され、フィルタ筒内部空間77が形成されている。このフィルタ筒内部空間77は、フィルタ底部隔壁75側に開口し、そのフィルタ内供給口73へは、外部より連結管(雄ねじ)51、供給側L字管52、供給管70、供給側下部L字管71を経由してインクを供給するために繋いでいる。
筒状フィルタ74の外側と、ヘッドタンク72の内部に該当する空間をフィルタ筒外部79とし、その底部である、フィルタ筒外底部80は、ヘッド供給口60Aから、その下方にあるスペーサ61内を貫通するヘッド内供給管60により、図示しない複数の個別液室へと分配され、図示しないアクチェータ手段により、それぞれ対応したチャンネルのヘッドノズル62より適宜インクを滴化して吐出し、画像形成していく。
インク中に混入していた気泡や溶存していた空気が時間と共に気泡となって蓄積された際に、フィルタ頂部隔壁76が傾斜させた形状になっていることで、浮力によりその最上部に寄せ集められ、フィルタ頂部隔壁76には、天井部に連通した気泡排出管82と、その先(下流側)にある気泡排出弁83を適宜開放し、上流側で加圧する供給ポンプ32によりインク供給路33からサブタンク35、連結管(雄ねじ)51と圧力が伝わることにより、気泡分のみを排出させるか、或いは負圧吸引ポンプ(例えば廃液ポンプ39)の負圧経路を三方弁85などで切り替えて連通させ、適宜インク吸引を実行することにより溜まった気泡とインクを廃液タンク41へ排出管を経由して排出させるか、或いは、その両方を同時行うことも可能である。
また、別の方法としては、キャリッジ110を維持回復機構116のある場所まで移動し、丁度ヘッドノズル62をキャップ113のある場所まで移動させてからキャップ113をヘッドノズル62面まで密着させ、廃液ポンプ39の様な吸引手段によりその閉塞空間内を負圧にし、三方弁85をこの閉塞空間側へ連通させることによりノズル面側からの吸引によるインクの流れを作ることで、溜まった気泡とインクを廃液タンク41へ排出させることも可能である。
なお、ヘッドタンク72の内部と筒状フィルタ74の外部である空間の天部である、フィルタ筒外天部81の領域にも気泡が蓄積した場合には、浮力によりその天面の傾斜が筒状フィルタ74を隔てて、気泡排出管82へと向かうように漏斗を上下さかさまにした傘の様な形状に形成してもよい(図6〜8)。
そのような形状にすることで、わずかながらフィルタ筒外天部81の領域に残された気泡も傘の形状により筒状フィルタ74を透過させて気泡排出管82へと誘導し、積極的には、上記の通り、廃液ポンプ39の負圧を利用して排出させることも可能である。
一方、上記の様な、気泡を排出させるための排出口78や気泡排出管82、更に気泡排出弁83等を特には持たない方式として、後述する図4,5で示す様なフィルタ頂部隔壁76の形状を上記とは逆に中央が突起した、ソロバン玉の様な形状に形成することにより、気泡をフィルタ筒内部77に溜まりにくくして、積極的にフィルタ筒外天部81へと浮力で追い出す形状にし、この部位へ一度溜めた気泡を、上記と同様に、キャリッジ110を維持回復機構116のある場所まで移動し、丁度ヘッドノズル62がキャップ113のある場所まで移動してからキャップ113をヘッドノズル6面に密着させ、廃液ポンプ39の様な吸引手段によりその閉塞空間内を負圧にし、三方弁85をこの閉塞空間側へ連通させることにより、ノズル面側からの吸引によるインクの流れを作ることで、前記の溜まった気泡とインクを廃液タンク41へ排出させることも可能である。
次に、フィルタ構造について説明する。
図4は、フィルタ構造(液体ろ過装置)の第1実施例を示すもので、(a)は側面図、(b)は透視斜視図である。また、図5は、フィルタ構造の第2実施例を示すもので、(a)は側断面図、(b)は透視斜視図である。
図4及び図5に示すフィルタ構造は、シート状の液体用ろ過部材を筒状に形成し、開放している両端部(図4,5では上端部と下端部)に内隔壁を配置した筒状空間内に、液体の流入路を開口させ、当該筒状ろ過手段の外側を外部隔壁で閉塞し、当該外部隔壁からの液体流出路を前記液体ろ過手段の筒状空間の外側に開口させて設けたことを特徴とする、液体ろ過手段である。
以下、各実施例を図を参照してより具体的に説明する。
ろ過部材である筒状フィルタ74は、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している一端部(上部)をフィルタ頂部隔壁76で、他端部(底部)をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間内で、それに供給管70をこの閉塞空間にフィルタ内供給口(流入口)73を開口することにより、インクの濾過を行い、前記閉塞空間の外側で、ヘッドタンク72内側の領域に開口するフィルタ筒外底部80に開口するヘッド供給口60Aから、ヘッド内供給管60を経由して、下側に配置されたインクジェットの液滴を吐出するヘッドノズル62(図2,3)へのインク供給を行う、インクの濾過手段である。
上記の『シート状の液体用ろ過部材』とは、金属や合成樹脂の繊維を綾織にした布材や、金属繊維を焼結した不織布、エッチングにより金属箔に微小細孔を形成した板材、さらには電鋳により細孔を形成した板材等が基材として使用され、所望のサイズの気孔を持つフィルタ材であり、特に望む特性としては、使用するインクの気泡の接触角θが70度乃至90度程度となる親インク性であることが望まれ、フィルタ表面には電子ビームを照射するなどの処理を行うことにより、濡れ性を良好にするシート状の材料からなるものである。
また、フィルタの孔部の大きさも処理する液体中の除去対象となる不純物の粒子径に応じて適当なものを選べばよい。例えば、3次元構造の繊維状物をプレス圧縮して得た圧縮ステンレスパイル、圧縮金属パイル、カーボン繊維を圧縮したもの、焼結金属、樹脂ビーズを固めたものなど種々の材質の多孔質フィルタを挙げることができる。
なお、本第1及び第2実施例では、後述する第3〜第5実施例のような『第2流出口』を持たない構成のため、ラインインクジェットヘッドアレイには、複数のヘッドセットへの直列なインク流路を形成できないため不向きであるが、シリアル方式の様な単独のヘッドセットへインクを供給する場合に適応できる方式である。
第1及び第2実施例のように『第2流出口』を持たない構成で懸念されるのは、インク中に溶存していた空気が時間の経過により気泡となって蓄積してしまい、画像形成に影響を与えてしまうことであるが、そのような場合には、気泡を排出させるための排出口78や、気泡排出管82、更に気泡排出弁83等を特には持たない方式として、フィルタ頂部隔壁76の形状を、中央が突起した、ソロバン玉の様な形状に形成することにより、気泡をフィルタ筒内部77に溜まりにくくして、積極的にフィルタ筒外天部81へと浮力で追い出す形状にし、この部位へ一度溜めた気泡を、上記と同様に、キャリッジ110を維持回復機構116のある場所まで移動し、丁度ヘッドノズル62がキャップ113のある場所まで移動させてからキャップ113をヘッドノズル62面に密着させ、廃液ポンプ39の様な吸引手段によりその閉塞空間内を負圧にし、三方弁85をこの閉塞空間側へ連通させることにより、ノズル面側からの吸引によるインクの流れを作ることで、溜まった気泡とインクを廃液タンク41へ排出させることも可能である。
図6は、フィルタ構造の第3実施例を示すもので、(a)は側面図、(b)は透視斜視図である。また、図7は、フィルタ構造の第4実施例を示すもので、(a)は側面図、(b)は透視斜視図である。さらに、図8は、フィルタ構造の第5実施例を示すもので、(a)は側面図、(b)は透視斜視図である。
図6、図7及び図8に示すフィルタ構造は、外部隔壁から液体を流出させる第2の液体流出路を前記液体ろ過手段の筒状空間内に開口させて設けたことを特徴とする、液体ろ過手段である。
以下、各実施例を図を参照してより具体的に説明する。
ろ過部材である筒状フィルタ74は、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している一端部(上部)をフィルタ頂部隔壁76で、他端部(底部)をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間内で、それに供給管70をこの閉塞空間にフィルタ内供給口(流入口)73を開口し、またその空間内に排出口78で開口する気泡排出管82や、排出側L字管57(図3)によりヘッドタンク72の外側まで流出させる経路を確保しつつ、筒状フィルタ74によりインクの濾過を行い、前記閉塞空間の外側で、ヘッドタンク72内側の領域に開口するフィルタ筒外底部80に開口するヘッド内供給管60を経由して、下側に配置されたインクジェットの液滴を吐出するヘッドノズルへのインク供給を行う、インクの濾過手段である。
第3〜第5実施例、及び後述する第11〜第13実施例のように、『第2流出口』を持った形態では、インク中に溶存していた空気が時間の経過により気泡となって蓄積した場合には、図2のシリアル方式では、気泡を排出させるため気泡排出弁83を開放し、あるいは、図3のラインインクジェット方式では、隣接する次段のヘッドセット(84−2〜6)の供給管70へと順次直列に接続して行き、廃液ポンプ39につながる三方弁85を、最終段のヘッドセット(84−6)の排出側に連通する方に開放させ、気泡或いはインクを吸引した後、廃液タンク41へと吸い出すことが出来る。
ところで、上記第1〜第5、及び後述する第9〜第13実施例の各実施例では、「筒状の液体用ろ過部材」は、鉛直方向に直線で、かつ、水平方向に曲率を持つ形態に形成したものである。水平方向に曲率を持つ形態とは、円錐状、円柱状、正多角柱状、正多角錐状などのことである。すなわち、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に形成し、開放している上部をフィルタ頂部隔壁76で、底部をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間を形成し、その閉空間が円錐状、円柱状、正多角柱状、正多角錐状などの中心軸を持った立体形状にしたインクろ過手段である。
上記の円錐状、円柱状、正多角柱状、正多角錐状の様な中心軸を持った立体形状にする理由は、特に図4、図5、図8、及び図21、図22、図25の各実施例における、ヘッド内供給管60のヘッド供給口60Aや、図2に記す気泡排出管82や、図3に記す排出側L字管57への出口78の様に、中心部に開口する流路を形成する場合にその流路開口の中心とフィルタの中心軸を一致させることにより、フィルタまでの距離に偏りが少なくなり、「筒状に形成した閉空間」で生じた気泡の挙動を方向性を持たせることなく均一な圧力で吸引させることが出来るため、インクの消費を少なく抑えられる効果が得られるのと、フィルタによる濾過性能が偏りなく均一化できるため、濾過機能の寿命を安定的に延ばすことが出来る効果が得られるからである。
また、図4、図5、図6、図8、及び図21、図22、図23、図25の各実施例では、前記した「閉空間内の流入口」は、閉空間内下方の、底面近傍で開口する様に設けたことを特徴としている。すなわち、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している上部をフィルタ頂部隔壁76で、底部をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間を形成し、液体ろ過手段内へのフィルタ内供給口73が閉空間内下方の、底面近傍で開口する様に設けたものである。
このような構成により、インクの流れ方向がフィルタ筒内で下から上への流れができ、インク内に存在する気泡をまずフィルタ頂部隔壁76側へと浮上させ易い流れを作り、気泡をその浮力だけではなく強制的に上側へ寄せ集める働きが得られる効果がある。
また、図1、図4、図5、及び図21、図22の各実施例では、前記した「閉空間内の流入口」は、閉空間内下方位置で開口し、好ましくは底面から上方に向かって開口する様に設けたことを特徴としている。すなわち、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している上部をフィルタ頂部隔壁76で、底部をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間を形成し、液体ろ過手段内へのフィルタ内供給口73が閉空間内下方において底面から上方に向かって開口する様に設けたものである。
このような構成により、インクの流れ方向がフィルタ筒内で下から上への流れができ、単に底面近傍で開口するより、インクの流れが直接上側に流れようとする層流が強く働くため、開口インク内に存在する気泡をまずフィルタ頂部隔壁76側へと浮上させ易い流れを作り、気泡をその浮力だけではなく強制的に上側へ寄せ集める働きが得られる効果がある。
また、図5と図6、及び図22、図23の各実施例では、前記した「閉空間内の流入口」は、閉空間内下方位置で開口し、好ましくは底面に向かって開口する様に設けたことを特徴としている。すなわち、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している上部をフィルタ頂部隔壁76で、底部をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間を形成し、液体ろ過手段内へのフィルタ内供給口73が閉空間内下方位置で開口し、好ましくは底面に向かって開口する様に設けたものである。
このような構成により、インクの流れ方向が一旦、底部に当り跳ね返った後に、フィルタ壁面に沿って上方に向かう流れを生成することになり、単に底面近傍で開口するより、更にフィルタ壁面でインクの流れが直接上側に流れようとする層流が強く働くため、開口インク内に存在する気泡をまずフィルタ頂部隔壁76側へと浮上させ易い流れを作るのとあわせて、気泡をその浮力だけではなく、フィルタ壁面に付着し易い微細な気泡を剥離させる流れを作ることにより、より一層気泡を上側へ寄せ集める働きが得られる効果がある。
また、図6及び図8、及び図23、図25の各実施例では、前記した「閉空間内の第2流出口」は、前記閉空間内上方の、天面近傍で開口する様に設けたことを特徴としている。すなわち、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している上部をフィルタ頂部隔壁76で、底部をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間を形成し、液体ろ過手段内から排出する排出口78が、閉空間内上方の天面近傍で開口するように設けたものである。
このような構成により、インクの流れ方向がフィルタ筒内で下から上への流れができ、インク内に存在する気泡をまずフィルタ頂部隔壁76側へと浮上させ易い流れを作り、気泡をその浮力だけではなく強制的に上側へ寄せ集める働きが得られる効果がある。
さらに、図3のラインインクジェット方式では、隣接する次段のヘッドセット(84−2〜6)の供給管70へと、順次直列に接続して行く構造であるため、速やかに複数段のヘッドセット(84)の気泡排出をさせるために、自己浮上する気泡が更に強いインクの流れを生じさせ、順次後段への流速も早いまま(流体抵抗を高めることなく)回収し易くなる効果が得られる。
また、図6と図8、及び図23と図25の各実施例では、前記した「閉空間内の第2流出口」は、前記閉空間内上方位置で開口し、好ましくは天面から下方に向かって開口する様に設けたことを特徴としている。すなわち、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している上部をフィルタ頂部隔壁76で、底部をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間を形成し、液体ろ過手段内から排出する排出口78が、閉空間内上方の天面近傍で開口し、好ましくは天面から下方に向かって開口する様に設けたものである。
このような構成により、インクの流れ方向がフィルタ筒内で下から上への流れができ、更には『好ましくは天面から下方に向かって開口する様に設けた』ことによって、インク内に存在する気泡をまずフィルタ頂部隔壁76側へと浮上させ易い流れを作り、気泡をその浮力だけではなく強制的に上側へ寄せ集める働きと、更にはその流れに対向する様に開口していることで、より一層インクの流れをスムースにし、流体抵抗が小さく効率の良い気泡排出が行える効果がある。
また、図1及び図2の各実施例では、フィルタ頂部隔壁76がソロバン玉の様な形状をしており、その内側(タンク内面側)の形状は、中央部が前記した閉塞空間の内側に突起した形状であることを特徴としている。すなわち、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している上部をフィルタ頂部隔壁76で、底部をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間を形成し、液体ろ過手段内の「天面側の断面形状は、中央部が閉塞空間内側に突起した形状である」というものである。
図1と図2の実施例は『第2流出口』を持たないため、単独のヘッドセットへインクを供給するシリアル方式の装置に適した構成である。単独のヘッドセットの場合、次のヘッドセットにインクを供給する必要が無いため、『第2流出口』を設ける必要がない。したがって、図1と図2の実施例はヘッドアレイ方式でないシリアル方式に適したものである。
『第2流出口』を持たない構成で懸念されるのは、インク中に溶存していた空気が時間の経過により気泡となって蓄積してしまい、画像形成に影響を与えてしまうことである。しかし、フィルタ頂部隔壁76の形状を中央が突起した、ソロバン玉の様な形状とすることにより、気泡をフィルタ筒内部77に溜まりにくくして、気泡を積極的にフィルタ筒外天部81へと浮力で追い出す形状にし、この部位に一時溜めおかれた気泡を、キャリッジ110を維持回復機構116のある場所まで移動し、丁度ヘッドノズル62がキャップ113のある場所まで移動してからキャップ113をヘッドノズル62面に密着させ、廃液ポンプ39の様な吸引手段によりその閉塞空間内を負圧にし、三方弁85をこの閉塞空間側へ連通させることにより、ノズル面側からの吸引によるインクの流れを作ることで、前記の溜まった気泡とインクを廃液タンク41へ排出させることが可能である。
また、図8の実施例5では、前記した「閉空間内の第2流出口」は、断面形状が漏斗状であることを特徴としている。すなわち、液体ろ過手段内から排出する排出口78が、閉空間内上方の天面近傍で開口し、天面から下方に向かって開口する断面形状が漏斗状となっているものである。
このような構成により、インクの流れ方向がフィルタ筒内で下から上への流れができ、更には流出口の断面形状を漏斗状にしたため、天面に集められた気泡を余すことなく排気口78で回収し、下流側流路へと効率の良い気泡排出が行える効果がある。
また、図5、図6、図7、及び図22、図23、図24の各実施例では、閉空間内の第1流出口は断面形状が漏斗状であり、その上部に配置された内隔壁の外側形状は、中心になるほど幅が狭くなるテーパ状となっていることを特徴としている。すなわち、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している上部をフィルタ頂部隔壁76で、底部をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間を形成し、ヘッド供給口60Aから上方に向かって開口する断面形状が漏斗状であり、そのヘッド供給口60Aの上部にあるフィルタ底部隔壁75(内隔壁)の外側の底の形状が、(断面積が狭くなり流速が高まるように)中心になるほど狭くなるテーパ状(三角錐状)になってるというものである。
このような構成により、フィルタ筒外天部に溜まった気泡を排出させるために、各ヘッドセット(84、84−1〜6)のヘッドノズル62をキャップ(113、113−1〜6)のある場所まで移動させて密着し、廃液ポンプ39によりその閉塞空間内を負圧にし、三方弁85をこの閉塞空間側へ連通させることにより、ノズル面側からの吸引によるインクの流れを作ることで、前記の溜まった気泡とインクを廃液タンク41へ排出させるのだが、その気泡がせっかく排出されるように下方へと流れていこうとするにもかかわらず、気泡自体の浮力で、フィルタ底部隔壁75の底面に付着していまい、そこで再び気泡溜まりとして付着させてしまっては困るため、この部位のインク流速を極力高める作用と、形状自体をテーパ状にしたことで気泡が付着し辛くなり、安定した気泡の排出効果が得られる。
図4〜図8、及び図21〜図25の各実施例で説明したフィルタ構造すなわち「円筒型の液体ろ過手段」は、従来の「平面状に敷設された液体濾過手段」と比べて、同一の表面積でありながら、フィルタユニットを約1/3(1/π)に小さく出来る効果が得られる。
ヘッドセットを搭載したキャリッジを走行させて主走査するシリアル方式のインクジェット記録装置では、搭載するヘッドセットの投影面積分が走査する幅(主走査方向に直交する方向の幅)として必要となるため、装置小型化のためには、極力フィルタユニットの投影面積を小さくすることが必要になる。したがって、本発明の「円筒型の液体ろ過手段」は、シリアル方式のインクジェット記録装置において装置小型化に大きな効果を奏するものである。
また、ヘッドアレイを備えるライン方式のインクジェット記録装置では、複数の記録ヘッドを千鳥配列の直列(アレイ状)に繋ぎ主走査するため、隣接するヘッド同士の間隔はヘッドの印刷可能な主走査長と、そのヘッドの付帯部分(フィルタユニットやインク供給管等)のサイズにより決定される。したがって、本発明の「円筒型の液体ろ過手段」は、フィルタユニットの設置面積を小さくできることによって、ライン方式のインクジェット記録装置において装置小型化に大きな効果を奏するものである。
ライン方式のインクジェット記録装置では、上記したような装置構成上の特性のために、高生産性が求められるに伴い、今まで以上に広い面積のフィルタを用意せざるを得なくなるが、従来のような平面状のフィルタでは、その必要な透過(投影)面積分のフィルタを収容するユニットのケースを用意しなければならず、隣接ヘッド同士の間隔を広げる必要があるため千鳥配列の間隔が広がってしまったり、フィルタを高さ方向に面積を広げ様とすれば高くせざるを得なくなるなど、装置を大型化させてしまうことになる。また、印刷する画像品質においても、更なる高解像度が求めれているために、ノズルのピッチを狭くし、更なる小さいインク滴を吐出し、その画像密度を高めるために必要なフィルタのメッシュも高密度化が求められる結果、流体抵抗が高くなり、インク供給不足となる恐れがある。これらに対して、本発明の「円筒型の液体ろ過手段」はヘッドアレイを備えるライン方式のインクジェット画像形成装置における小型化に効果がある。
ところで、フィルタのろ過面を鉛直方向になる姿勢で取り付けた場合、インクの初期充填時や、インク供給(補給)時に混入した気泡や、温度変化によりインク液内に溶存している空気等が気泡となってフィルタ面に吸着した状態のまま留まるにことでフィルタ面を塞ぎ、流体抵抗を増加させてしまうことや、場合によっては気泡がフィルタを透過し、下流側のヘッドへ微細な気泡となって流出してしまうことにより、個別液室内のインク容量をばらつかせたり、ノズルのインクのメニスカス状態を壊し、インク吐出を不安定にしてしまう場合がある。そこで、次の図9〜図11に示す第6〜第8実施例のような構成とすると好適である。
上記した図4〜図8、及び図21〜図25の各実施例におけるフィルタ構造は、「円筒型の液体ろ過手段」であり、筒状の両側端部(図4〜図8、及び図21〜図25の各実施例では上端部と下端部)の大きさ(面積)が等しくなったものである。これに対し、次の図9〜図11に示す第6〜第8実施例のフィルタ構造は、フィルタ部材で構成する筒状の両側端部の大きさ(面積)が異なっているものである。
図9〜図11に示すフィルタ構造は、シート状の液体用ろ過部材を閉じた筒状に形成し、開放している両端部(図では上端部と下端部)を内隔壁で密閉した閉空間内に、液体の流入路とその流入口、及び、第2流出路とその第2流出口を設け、当該筒状ろ過手段の外側を外部隔壁で閉塞し、当該外部隔壁内と前記閉空間との間に開口する第1流出口と、それに連通する第1流出路を設けたものであって、上記ろ過部材で形成する筒状の閉空間が上方に向かって開いた形状に構成されていることを特徴とする、液体ろ過手段である。
ろ過部材である筒状フィルタ74は、通常はシート状をしているフィルタ部材を筒状に丸め、開放している一端部(上部)をフィルタ頂部隔壁76で、他端部(底部)をフィルタ底部隔壁75で塞がれた閉空間内で、それに供給管70をこの閉塞空間にフィルタ内供給口(流入口)73を開口し、またその空間内に排出口78で開口する気泡排出管82や、排出側L字管57(図3)によりヘッドタンク72の外側まで流出させる経路を確保しつつ、筒状フィルタ74によりインクの濾過を行い、前記閉塞空間の外側で、ヘッドタンク72内側の領域に開口するフィルタ筒外底部80に開口するヘッド内供給管60を経由して、下側に配置されたインクジェットの液滴を吐出するヘッドノズルへのインク供給を行う。
さらに、フィルタ部材により形成している筒状空間は、その両端部(図では上端部と下端部)の面積が異なっており、図9〜図11の各実施例では、上部の面積が下部の面積よりも大きくなっている。
図9〜図11の各実施例では、フィルタ筒内のろ過面が傾斜している(上方に向かって開いた形状に傾斜している)形状であるため、図12,13で後述するように、フィルタ表面から気泡が分離・浮上し易くなり、フィルタ塔内77に、第1流入路である供給菅70からのフィルタ内供給口73と、第2流出路へのフィルタ内の排出口78とが同一閉塞空間内に同居した構成において、フィルタ壁面の上方に有るその排出口78へと気泡が回収され、フィルタの下流側へと流れることなくインク供給を速やかに行うことができ、インクの充填性が向上したり、下流側のヘッドへの気泡流入を少しでも防ぐ作用により、インク吐出の安定性を向上させる効果が得られる。
図9〜図11の各実施例は、図6〜図8の各実施例に対応するものであり、図6〜図8、及び図21〜図25の各実施例ではフィルタ部材が円筒形状であるのに対し、図9〜図11の各実施例ではフィルタ部材が円錐台形形状となっている。その他の点では同様である。
図12は垂直配置されたフィルタ部材からの気泡の分離・浮上を説明する図であり、図13は、傾斜配置されたフィルタ部材からの気泡の分離・浮上を説明する図である。
図12,13において、フィルタ面に付着した微小気泡の浮力をFfとし、その気泡をフィルタの繊維凹凸により留めようと作用する抵抗をFsとすると、フィルタ部材が垂直配置されている場合、微小気泡の浮力Ffと抵抗力Fsがほぼ等しく、気泡は浮上しにくい。一方、フィルタ部材が傾斜配置されている場合、微小気泡の浮力と抵抗力の関係はFf>Fs・cosθとなり、垂直配置よりも気泡が浮上しやすくなる。
次に、図14を参照して、本発明のフィルタ構造を搭載したヘッドセットを複数個配列したヘッドアレイのインク供給系について説明する。
図9において、インクタンク30に貯留された新インクはタンク供給口から供給ポンプ32の送圧によりインク供給路へ送液され、一度サブタンク35が所定量に保たれるように、図示しないインク量検出手段により供給ポンプ32を制御しながら送液される。サブタンクの供給口36よりジョイント(雌ねじ)50につなげられた連結管(雄ねじ)51、さらに、供給側L字管52で鉛直下方向に流路が偏向され、供給管70、L字管71を介してサブタンク35から1番目のヘッドセット84−1にインクが供給される。ヘッドタンク72の天井部であるフィルタ頂部隔壁76には排出側L字管57が連結され、さらに排出側連結管58、ジョイント(雌ねじ)50と経由し、次のヘッドセットのジョイント(雄ねじ)59から、ジョイント(雌ねじ)50までを単位に、ヘッドセットの個数分だけ直列に連結する。最下流のヘッドセット84−6の排出側連結管58までいくと、その先の下流側にある廃液管37にジョイントでねじ締結し、更に下方向にある、三方弁85と、廃液管38を経由して廃液ポンプ39へと繋がり、適宜圧送しながら廃液管40を通じて廃液タンク41へと運ばれ、この中に廃液42としてこぼれない様に貯留され、適宜内圧が上がり過ぎて逆流しない様に大気開放口44を開閉する大気開放弁43により大気開放している。
なお、三方弁85のもう一方に連通された経路は、各ヘッドセット84−1〜6毎に用意されたキャップ113−1〜6につなげられている。このキャップ113は通常は画像形成に影響しない位置に退避しているが、画像形成装置が停止状態の場合や、定期的に各ヘッドセット84内のインクを均一化させるために強制的にインクを吐出させたり、三方弁85を廃液ポンプ39の方へ切り替えてから廃液ポンプ39を作動させ、吸引による装置状態の維持メンテナンス作業を行う際には各ヘッドノズル62に密着するように図示しない移動手段により移動される構造になっている。
このような構成において、インク中に混入していた気泡や溶存していた空気が時間と共に気泡となって蓄積された場合には、ヘッドタンク72の天井部であるフィルタ頂部隔壁76の形状が傾斜させた形状になっていることで、浮力により気泡がタンク内の最上部に寄せ集められる。集められた気泡は、天井部に連通した排出口78から排出され、次のヘッドセットに送られ、最下流のヘッドセット84−6を出た後、その先(下流側)にある廃液ポンプ39の吸引の負圧経路を三方弁85で切り替えて連通させ、適宜負圧吸引を実行することにより、気泡分のみを排出させたり、溜まった気泡とインクを吸引し、廃液タンク41へ排出管を経由して排出させる。
なお、図6〜図11、及び図21〜図25で説明した各実施例では、タンク最上部にあるフィルタ頂部隔壁76が漏斗を上下さかさまにした傘の様な形状となるようにタンク内天面が傾斜して設けられ、そのフィルタ頂部隔壁76の頂部に第2流出口である排出口78及び流出路である気泡排出管82が接続されているため、ヘッドタンク72の内部空間の天部であり、筒状フィルタ74の外部空間の天部である、フィルタ筒外天部81の領域にも気泡が蓄積した場合でも、気泡は自身の浮力により天面の傾斜に沿って筒状フィルタ74を通り、気泡排出管82へと向かうように誘導され、外部へと排出される。また、積極的には、上記した通り、廃液ポンプ39の負圧を利用して排出させることも可能である。
次に、本発明に係るフィルタ構造を搭載したラインインクジェット方式の画像形成装置の一例を、図15により説明する。
図15に示すラインインクジェット画像形成装置は、単葉の同一サイズの用紙1を給紙バンク2に積層し、印刷命令に応じて最上位から1枚ずつピックアップローラ3によりさばかれた後、分離ローラ対4を通過することにより確実に1枚ずつに分離され、搬送ローラ対5を通過し、レジストローラ対6へと給送される。その際レジストローラ対6の回転は停止状態になっており、レジストローラ対6のニップ位置の上流側で用紙先端が接したことをレジスト前センサ7で検知すると、搬送ローラ対5の搬送も一時停止し、ループを描いた状態の用紙先端のレジストレーションが行われる。その後再度レジストローラ対6は起動し、レジスト後センサ8を通過することで、所定位置に用紙の先端が到達したことを装置は認識する。更に搬送ローラ対9を通過した後、入口ローラモータ17とそのプーリ16により発生する回転トルクがタイミングベルト15と入口ローラ13の軸部に取り付けられたプーリ14と、その上側に対向して配置されている入口拍車12とにより用紙をスリップすることなく搬送することができ、用紙先端がヘッド前センサ18を通過したタイミングを検出することにより、ラインヘッド部19に対して用紙を所望の正確な位置を通過させ、インク滴の画像形成を行う。
なお、ラインヘッド部19のノズル列に対向して配置されている印写受皿20は、適宜印刷タイミングの合間を見てヘッド内に溜まった不安定状態のインクを吐出させて受け止める容器に成っており、適宜ヘッドの吐出安定化のための動作が行えるようになっている。この部位において用紙を下側から案内するガイド板は説明を簡略するため便宜的に描いていないが、ヘッド後ガイド板21をヘッドのノズル位置近傍まで延長し、ノズル位置では吐出液滴が掛からないスリットを設ける等の構造であっても構わない。ヘッド後ガイド板21に沿って更に用紙が進行すると、下側には、出口ローラモータ27とそのプーリ26により発生する回転トルクがタイミングベルト25と出口ローラ23の軸部に取り付けられたプーリ24と、その上側に対向して配置されている出口拍車22とにより用紙をスリップすることなく搬送し、排紙部28へと排紙し、印刷物29となって順次積層される。必ずしも本図の様な入口ローラ13と出口ローラ23とをそれぞれ独立して駆動する別個のモータを設けずとも、1つのモータからタイミングベルトや歯車、或いはその両方の駆動伝達手段を用いて同期させて駆動させる構成でも良い。
次に、フィルタ構造の第9実施例から第13実施例について説明する。
まず、外部隔壁の一部を可撓膜で形成するための具体的な形態について説明する。図18及び図19はその代表例を示すものであり、後述する図21の構造を持つ外部隔壁であるヘッドタンクとフイルタの構造を用いたものであるが、同様の構造は図21から図25まで全て共通するものである。なお、図18は分解図、図19は外観斜視図となっている。
図18および図19において、外部隔壁は、ヘッド内供給管60と連通するヘッド供給口60Aを備えるヘッドタンク底部隔壁94と、筒状フィルタ74を挿入する開口部を持つヘッドタンク頂部隔壁93と、それらを繋ぐ複数のリブ90から構成されている。また、リブ90の外側面と、前記ヘッドタンク頂部隔壁93とヘッドタンク底部隔壁94にそれぞれ備わる接合しろ93A,94Aにシート状の可撓性フィルム91を接着や溶着などの工法で接合できる接合面性状になっていて、この面で接合することにより、ヘッドタンク内は可撓性フィルム91により外界から遮蔽されることになる。
図20は、その可撓性フィルム91により外界から遮蔽されたフィルタユニットの断面図である。図18及び図20から分かるように、各リブの間(リブ90とリブ90の間)は開口となっており、したがって、ここで用いる外部隔壁は一部が開口した形状に形成されたものである。また、上記のように可撓性フィルム91をリブ90の外側面と頂部隔壁93及び底部隔壁94に接合した構造により、外部隔壁の一部を可撓膜で形成した構成となっている。
さて、図20により、可撓性フィルム91によるダンパ構造の作用について説明する。図20(a)は、ユニット内の内圧が所定の内圧より高い場合を示しており、可撓性フィルム91がやや膨らんだ状態である。図20(b)は、逆にフィルタユニット内の内圧が所定の内圧より低い場合を示している。いずれの場合もリブ90により接合された可撓性フィルム91は変形しない様になっている。
なお、可撓性フィルムに求められる物性は、本実施形態の画像形成装置で用いられる液体状態のインクに対し、化学的に影響を受けない材質であることが重要で、それが満足されない材質のものを選択してしまうことによる問題は、フィルムの膨潤によるフィルム表面積の増大と機械的な強度低下に伴う破れや漏洩があり、また接合部での接合強度低下に伴うダンパ特性の変化が懸念されるため、装置の要求寿命に対応可能な材質吟味が必要となる。
さらには、可撓性フィルムの外界よりヘッドタンク内部への透気性も極力少ない材質が望ましい。
また更には、可撓性フィルムとヘッドタンクの各接合しろでの接合強度も、耐久性が十分確保される工法を選定する必要がある。
図18に示した可撓性フィルム91は、シート状のものをヘッドタンクのリブ90周囲とヘッドタンクとの接合しろ93A,94Aに後工程で超音波溶着や熱溶着、あるいは図示しない接着剤や封止材による接合などの例を示している。ただし、これ以外にも、ヘッドタンクをモールド成形で製造する場合には、事前にその金型の中へ可撓性シートを所望位置にセッティングした後、成形材料で成形することにより可撓性シートとは成形圧力により密着状態となる所謂インサート成形などの工法であってもかまわない。
図21は、図4で示したフィルタ構造(液体ろ過装置)の第1実施例を基に、新たにダンパ構造を付加した第9実施例を示すものである。
図22は、図5で示したフィルタ構造(液体ろ過装置)の第2実施例を基に、新たにダンパ構造を付加した第10実施例を示すものである。
図23は、図6で示したフィルタ構造(液体ろ過装置)の第3実施例を基に、新たにダンパ構造を付加した第11実施例を示すものである。
図24は、図7で示したフィルタ構造(液体ろ過装置)の第4実施例を基に、新たにダンパ構造を付加した第12実施例を示すものである。
図25は、図8で示したフィルタ構造(液体ろ過装置)の第5実施例を基に、新たにダンパ構造を付加した第13実施例を示すものである。
なお、図21〜図25において、(a)は側断面図、(b)は透視斜視図である。また、筒状フィルタ74に関しては前記第1実施例から前記第5実施例で用いたものと同じであるので説明を省略する。
これら第9〜第13の各実施例は、図18〜図20で説明したように、外部隔壁の一部を可撓膜で形成することによってダンパ構造を備えるものである。このような構成により、第1実施例から第5実施例で得られた各効果と合わせて、ヘッド内の圧力変動を抑制する機能をダンパ構造により確保しつつも、ヘッドサイズが、平面の可撓性フィルムを接合する従来方式のダンパ機能を持つヘッドタンクよりも投影面積が約1/3に小型化化できる効果がある。
図26は、フィルタ構造(液体ろ過装置)の第14実施例を分解して示す斜視図である。本実施例では、図18で示したシート状の可撓性フィルムではなく、予め円柱形のスリーブ状可撓性フィルム91Aを用いている。その筒状に形成された可撓膜(可撓性フィルム91A)により外部隔壁を外側から覆い、可撓膜内面と外部隔壁外面との間で密閉状態になるように接合した構造である。本実施例では、予め円柱形のスリーブ状可撓性フィルム91Aを用いたことより、シート端部の接合をする必要がなくなる分、シール性に優れ、その分信頼性が向上するという効果が得られる。
なお、可撓性フィルム以外の構造は図18及び図19のものと同様であり、上記第9〜第13の各実施例と同様にダンパ構造を備えるもので、これによる効果も同様であるため、重複する説明は省略する。
図27は、フィルタ構造(液体ろ過装置)の第15実施例を分解して示す斜視図である。本実施例で用いている筒状の可撓性フィルム91Bは、円筒形の上端と下端で半径が異なる(上端<下端)円錐台形のものである。図に示すように、傾斜角θ1を持つ円錐台形状スリーブ状可撓性フィルム91Bを用い、更にヘッドタンクの外観形状も可撓性フィルム91Bの形状に対応するよう、挿入側(図示例では上側)が小径となる傾斜角θ2を持つ円錐台形にしている。そして、θ1≧θ2の関係に設定し、且つ円錐台形状スリーブ状可撓性フィルム91Bの両端部の内径と前記円錐台形状のヘッドタンクのテーパ状接合しろ93B,94Bとテーパ状リブ90Bの外径とが互いに密着する寸法関係を持たせている。これにより、円錐台形状スリーブ状可撓性フィルム91Bを挿入することで容易に密着させることができるため、より高い機密性の確保と組立作業性の向上を得ることができる。
本実施例においても、第14実施例と同様、予め筒状の可撓性フィルムを用いており、シート端部の接合をする必要がなくなる分、シール性に優れ、その分信頼性が向上するという効果が得られる。また、ダンパ構造を備えることによる効果も同様に得ることができる。また、筒状に形成された可撓膜(可撓性フィルム91B)により外部隔壁を外側から覆い、可撓膜内面と外部隔壁外面との間で密閉状態になるように接合した構造であることも第14実施例と同様である。
以上、本発明を図示の各実施例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図4〜図11、図21〜図25の各実施例では、筒状フィルタを上下方向に配置したものであるが、本発明はこれに限らず、筒状フィルタを横方向に向けて配置した構成も可能である。また、フィルタ部材で構成する筒形状は円筒形および円錐の頂部をカットした(切断した)円錐台形に限らず、角筒形や、角錐の頂部をカットした角錐台形であっても良い。さらに筒状フィルタは、通常はシート状(平面状)をしているフィルタ部材を筒状に形成したものだけでなく、筒状のフィルタ部材として製造された(当初から筒状をしている)ものでも良い。
インクジェット画像形成装置の記録ヘッド(吐出ヘッド)は適宜な構成が可能であり、例えば、圧力発生手段(アクチュエータ)としてはサーマル方式、圧電方式、静電方式など任意の方式を採用可能である。ラインエンジンにおけるヘッドの数や配置も一例であり、適宜変更することができる。画像形成装置としては、各部の構成や形態等も本発明の範囲内で適宜変更可能である。
30 インクタンク
32 供給ポンプ
39 廃液ポンプ
41 廃液タンク
44 大気開放口
60 ヘッド内供給管
60A ヘッド供給口
62 ヘッドノズル
70 供給管
72 ヘッドタンク(外部隔壁)
73 フィルタ内供給口
74 筒状フィルタ(筒状の液体用ろ過部材)
76 フィルタ頂部隔壁
84 ヘッドセット
85 三方弁
87 平面フィルタ
90 リブ
90B テーパ状リブ
91 可撓性フィルム
91A スリーブ状可撓性フィルム
92 フィルタ頂部隔壁
93 ヘッドタンク頂部隔壁
93A 接合しろ
93B テーパ状接合しろ
94 ヘッドタンク底部隔壁
94A 接合しろ
94B テーパ状接合しろ
100 シリアルプリンタ
102 側板
103 主シャフト
104 従シャフト
105 駆動プーリ
108 キャリッジモータ
111 拍車軸
113 キャップ
116 維持回復機構
203 主シャフト
204 従シャフト
239 廃液ポンプ
241 廃液タンク
251 連結管(雄ねじ)
252 供給側L字管
254 ヘッド内L字管
255 ヘッドタンク
257 排出側L字管
260 ヘッド内供給管
262 ヘッドノズル
267 ヘッドセット〔従来例〕
282 気泡排出管
283 気泡排出弁
285 三方弁
287 平面フィルタ
特開2007−144976号公報 特開2002−361893号公報 特開2006−248058号公報 特公昭59−115857号公報

Claims (17)

  1. 筒状の液体用ろ過部材の両端部に隔壁を配置した液体ろ過手段を外部隔壁の中に配置し、
    液体の流入路を前記液体ろ過手段の筒状空間内に開口させるとともに、
    前記外部隔壁からの液体流出路を前記液体ろ過手段の筒状空間の外側に開口させて設けた液体ろ過装置において、
    前記隔壁の一方側は、中央部が前記液体ろ過手段の筒状空間の内側に突起した形状であることを特徴とする液体ろ過装置。
  2. 筒状の液体用ろ過部材の両端部に隔壁を配置した液体ろ過手段を外部隔壁の中に配置し、
    液体の流入路を前記液体ろ過手段の筒状空間内に開口させるとともに、
    前記外部隔壁からの液体流出路を前記液体ろ過手段の筒状空間の外側に開口させて設けた液体ろ過装置において、
    前記外部隔壁の前記液体流出路の開口に連なる部分が外側に突起した漏斗状であるとともに、前記筒状の液体用ろ過部材の両端部に配置された隔壁の一方側の隔壁が前記液体流出路の開口に対向するよう配置され、該一方側の隔壁の外側形状が前記液体流出路の開口に向かって次第に幅が狭くなるテーパ状断面に形成されていることを特徴とする液体ろ過装置。
  3. 筒状の液体用ろ過部材の両端部に隔壁を配置した液体ろ過手段を外部隔壁の中に配置し、
    液体の流入路を前記液体ろ過手段の筒状空間内に開口させるとともに、
    前記外部隔壁からの液体流出路を前記液体ろ過手段の筒状空間の外側に開口させて設けた液体ろ過装置において、
    前記外部隔壁は一部が開口した形状を有し、
    前記開口部は、筒状に形成された可撓膜により外側から覆われ、
    前記可撓膜内面と前記外部隔壁外面との間が密閉状態になるように接合された構造であることを特徴とする液体ろ過装置。
  4. 筒状の液体用ろ過部材の両端部に隔壁を配置した液体ろ過手段を外部隔壁の中に配置し、
    液体の流入路を前記液体ろ過手段の筒状空間内に開口させるとともに、
    前記外部隔壁からの液体流出路を前記液体ろ過手段の筒状空間の外側に開口させて設けた液体ろ過装置において、
    前記流入路は、前記液体ろ過手段の筒状空間の一方側の端部付近で開口され、
    前記開口は、前記液体ろ過手段の筒状空間の他方側の端部に向かって開口するよう設けられていることを特徴とする液体ろ過装置。
  5. 前記外部隔壁から液体を流出させる第2の液体流出路を前記液体ろ過手段の筒状空間内に開口させて設けたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体ろ過装置。
  6. 前記流入路の開口と前記第2の液体流出路の開口は、前記液体ろ過手段の筒状空間のそれぞれ反対側の端部付近で開口するように設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の液体ろ過装置。
  7. 前記第2の液体流出路の開口は、当該開口と反対側の端部に向かって開口するよう設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の液体ろ過装置。
  8. 前記筒状の液体用ろ過部材の両端部に配置された隔壁の一方側の隔壁は、中央部が前記液体ろ過手段の筒状空間の外側に突起した漏斗状であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体ろ過装置。
  9. 前記液体ろ過手段の筒状空間は、円筒状、または角筒状、または円錐の頂部を切断した円錐台形、または角錐の頂部を切断した角錐台形の形状であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体ろ過装置。
  10. 前記液体ろ過手段は、筒状空間の筒の軸が上下方向を向いて配置されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の液体ろ過装置。
  11. 前記液体ろ過手段の筒状空間が円錐の頂部を切断した円錐台形、または角錐の頂部を切断した角錐台形の形状であり、該円錐台形または角錐台形の面積の広い側の端部を上方に配置したことを特徴とする、請求項10に記載の液体ろ過装置。
  12. 前記液体ろ過手段は、筒状空間の筒の軸が垂直方向に対して傾斜して配置されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の液体ろ過装置。
  13. 前記筒状の液体用ろ過部材は、シート状ろ過部材を筒状に形成したものであることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の液体ろ過装置。
  14. 前記予め筒状に形成された可撓膜が円錐台形状ないし角錐台形状であり、前記外部隔壁が前記円錐台形状ないし角錐台形状の可撓膜に対応する形状であることを特徴とする、請求項3に記載の液体ろ過装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の液体ろ過装置をインクろ過手段として備えることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
  16. 前記外部隔壁が記録ヘッドに付設されたヘッドタンクであり、前記液体流出路から記録ヘッドにインクが供給されることを特徴とする、請求項15に記載のインクジェット画像形成装置。
  17. 複数個の記録ヘッドを直列に配列したラインインクジェット方式であって、隣接する記録ヘッドの前記ヘッドタンク同士がインク流路により接続されていることを特徴とする、請求項16に記載のインクジェット画像形成装置。
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