JP6578888B2 - 液体吐出装置及び中間貯留体 - Google Patents

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本発明は、例えばインクジェット式プリンターなどの液体吐出装置及び当該装置に備えられる中間貯留体に関する。
一般に、液体吐出装置の一種として、吐出ヘッドのノズル開口からインク(液体)を媒体に対して吐出することで印刷を行うインクジェット式プリンターが広く知られている。このようなプリンターの中には、インクカートリッジのインクをヘッド本体(吐出ヘッド)に導入する液体導入流路部材を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
この液体導入流路部材は、ノズル開口にインクを供給するインク導入路を備えている。インク導入路は、フィルター室と、フィルター室よりも上流側に配置される圧力室と、第1連通路と、第2連通路とを備えている。第1連通路は、圧力室から鉛直上方に延びる気泡室を有し、圧力室の第1連通路入口から圧力室内のインクをフィルター室に流入させる。一方、第2連通路は、第1連通路入口よりも下方に第2連通路入口が第1連通路入口とは別個に設けられ、第2連通路入口から圧力室内のインクをフィルター室に流入させる。
特開2010−52210号公報
ところで、特許文献1のプリンターでは、第2連通路入口が第1連通路入口よりも下方に配置されているが、圧力室側から気泡が混入した場合には、第2連通路入口から気泡が流入し、その気泡が第2連通路を経由してインクとともにフィルター室に流入することがある。この結果、ヘッド本体に気泡が進入するおそれがあるという問題がある。
なお、こうした問題は、インクを吐出ヘッドのノズル開口から吐出して印刷を行うインクジェット式プリンターに限らず、液体を吐出ヘッドのノズル開口から吐出する液体吐出装置においては、概ね共通したものとなっている。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、吐出ヘッドに気泡が進入することを抑制できる液体吐出装置及び中間貯留体を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液体吐出装置は、ノズルから媒体に対して液体を吐出する吐出ヘッドと、液体供給源に収容される前記液体を前記吐出ヘッドに供給する液体供給路と、前記液体供給路に設けられて前記液体を貯留可能な中間貯留体と、を備えた液体吐出装置であって、前記中間貯留体は、前記液体を貯留可能な第1貯留室と、前記第1貯留室よりも上流側となる前記液体供給源側に配置されて前記液体を貯留可能な第2貯留室と、前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する上側連通路と、前記上側連通路よりも下方において前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する下側連通路と、を有し、前記下側連通路における前記第2貯留室側の連通口である下側第2連通口は、上方に向かって開口している
の構成によれば、液体中の気泡は上方に向かって浮き上がり易いので、下側第2連通口から下側連通路に気泡が流入することを効果的に抑制できる。
上記課題を解決する液体吐出装置はノズルから媒体に対して液体を吐出する吐出ヘッドと、液体供給源に収容される前記液体を前記吐出ヘッドに供給する液体供給路と、前記液体供給路に設けられて前記液体を貯留可能な中間貯留体と、を備えた液体吐出装置であって、前記中間貯留体は、前記液体を貯留可能な第1貯留室と、前記第1貯留室よりも上流側となる前記液体供給源側に配置されて前記液体を貯留可能な第2貯留室と、前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する上側連通路と、前記上側連通路よりも下方において前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する下側連通路と、を有し、前記下側連通路は、該下側連通路における前記第2貯留室側の連通口である下側第2連通口よりも低い位置に延びる上流側経路と、前記上流側経路の下流側から上方に延びる下流側経路と、を有していることが好ましい。
この構成によれば、下側連通路に下側第2連通口から気泡が流入した場合であっても、上流側経路が下側第2連通口から前記下側第2連通口よりも低い位置に延びているため、下側連通路に流入した気泡をその浮力によって第2貯留室に戻すことができる。加えて、下側連通路を上流側経路と下流側経路とで形成することにより、第1貯留室と第2貯留室との距離を広げることなく、下側連通路の流路抵抗を高く設定することができる。
上記液体吐出装置において、前記第1貯留室には、前記第1貯留室を前記吐出ヘッド側となる下流側空間と前記第2貯留室側となる上流側空間とに区画し、且つ前記液体が通過可能な孔を有したフィルターが設けられ、前記下側第2連通口は、前記フィルターよりも上方に位置していることが好ましい。
この構成によれば、下側連通路に下側第2連通口から気泡が流入した場合であっても、当該気泡がフィルターを通過して吐出ヘッドに進入することを抑制できる。
上記液体吐出装置において、前記下側第2連通口は、前記液体供給源側から供給される前記液体が前記第2貯留室に流入する流入口よりも下方に位置し、且つ前記流入口の開口方向と異なる方向に開口していることが好ましい。
この構成によれば、流入口から第2貯留室に流入する液体に含まれる気泡が下側第2連通口から下側連通路に流入することを抑制できる。
上記液体吐出装置において、前記下側連通路の流路抵抗及び前記上側連通路の流路抵抗は、前記中間貯留体の前記液体の液面が前記下側連通路における前記第1貯留室側の連通口である下側第1連通口及び前記下側第2連通口よりも上方に位置し、且つ前記上側連通路における前記第1貯留室側の連通口である上側第1連通口及び前記上側第2連通口よりも下方に位置する定常状態において前記吐出ヘッドから前記媒体に前記液体の吐出を行った場合に、前記第1貯留室の前記液面が前記フィルターに接触しないように設定されていることが好ましい。
この構成によれば、吐出ヘッドからの媒体への液体の吐出時に液体の液面(気液界面)がフィルターに接触しないので、吐出ヘッドに対する液体の供給能力が低下したり、気泡がフィルターを通過して吐出ヘッド側に進入したりすることを抑制できる。
上記液体吐出装置において、前記液体を前記ノズルから排出させる排出動作を実行可能な排出部を備え、前記排出部は、前記定常状態において前記液体を前記ノズルから排出させることで、前記第1貯留室の前記液面を前記フィルターに接触させる特別排出動作を実行可能であり、前記フィルターの前記孔は、前記排出部による前記特別排出動作に伴って前記液体が前記液体供給路を流れるときの前記下流側空間と前記上流側空間との圧力差により、前記フィルターの前記孔に形成される前記液体のメニスカスが壊れるように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、特別排出動作を行うことにより、第2貯留室に滞留した気泡を排出することができる。
上記課題を解決する中間貯留体は、ズルから媒体に対して液体を吐出する吐出ヘッドに液体供給源に収容される前記液体を供給する液体供給路に設けられて前記液体を貯留可能な中間貯留体であって、前記液体を貯留可能な第1貯留室と、前記第1貯留室よりも上流側となる前記液体供給源側に配置されて前記液体を貯留可能な第2貯留室と、前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する上側連通路と、前記上側連通路よりも下方において前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する下側連通路と、を有し、前記下側連通路における前記第2貯留室側の連通口である下側第2連通口は、上方に向かって開口している
上記課題を解決する中間貯留体は、ノズルから媒体に対して液体を吐出する吐出ヘッドに液体供給源に収容される前記液体を供給する液体供給路に設けられて前記液体を貯留可能な中間貯留体であって、前記液体を貯留可能な第1貯留室と、前記第1貯留室よりも上流側となる前記液体供給源側に配置されて前記液体を貯留可能な第2貯留室と、前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する上側連通路と、前記上側連通路よりも下方において前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する下側連通路と、を有し、前記下側連通路は、該下側連通路における前記第2貯留室側の連通口である下側第2連通口よりも低い位置に延びる上流側経路と、前記上流側経路の下流側から上方に延びる下流側経路と、を有している
第1実施形態のインクジェット式プリンターの概略構成を示す斜視図。 同プリンターの内部構造を示す概略断面図。 同プリンターにおけるインク供給経路を示す概略断面図。 中間貯留体の構造を示す概略断面図。 中間貯留体の動作(初期の充填状態)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(長期使用後)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(空気排出動作1)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(空気排出動作2)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(空気排出動作3)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(空気排出動作4)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(印刷状態)を説明する概略断面図。 第2実施形態の中間貯留体の構造(空気排出動作状態)を示す概略断面図。 第3実施形態の中間貯留体の側面図。 図13の斜視図。 図14の15−15線矢視断面図。 中間貯留体の動作(初期の充填状態)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(長期放置後)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(特別排出動作1)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(特別排出動作2)を説明する概略断面図。 フィルターの孔に形成されたメニスカスが壊れる圧力を説明する模式図。 中間貯留体の動作(特別排出動作3)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(排出動作)を説明する概略断面図。 中間貯留体の動作(印刷状態)を説明する概略断面図。 第4実施形態のインクジェット式プリンターの概略構成を示す断面模式図。 変更例のインクジェット式プリンターの要部を示す断面模式図。 別の変更例のインクジェット式プリンターの要部を示す断面模式図。
(第1実施形態)
以下、液体吐出装置をインクジェット式プリンターに具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、液体吐出装置の一例としてのインクジェット式プリンター1は、略矩形箱状をなしている。そして、以下の説明では、インクジェット式プリンター1を設置した場合、重力方向に直交する2つの面のうち上側を上面、下側を底面と称し、上面及び底面の長辺に接する2つの面のうちの一方の面を前面、前面と反対側の面を背面と称し、上面及び底面の短辺に接する2つの面を側面と称して説明する。
図1に示すように、インクジェット式プリンター1の前面には、前面カバー2と複数の操作ボタン4とが設けられている。前面カバー2は、下端側で軸支されており、上端側を手前に倒すように回動させると、媒体の一例としての印刷用紙20が排出される細長い排紙口3が現れる。
インクジェット式プリンター1は、その背面側に図示しない給紙トレイを有しており、給紙トレイに印刷用紙20をセットして操作ボタン4を操作すると、給紙トレイから供給された印刷用紙20が所定量ずつ搬送され、内部で印刷用紙20の表面に画像等が印刷された後、排紙口3から印刷用紙20が排出されるようになっている。
インクジェット式プリンター1の上面側には、上面カバー6が設けられている。上面カバー6は、奥側で軸支されており、手前側を持ち上げて上面カバー6を回動させるようにして開くことで、インクジェット式プリンター1の内部の状態を確認したり、インクジェット式プリンター1の修理などを行ったりすることが可能となっている。
インクジェット式プリンター1の側面には、台座5を介して矩形箱状をなすタンクケース7が設けられている。タンクケース7の内部には液体供給源の一例としてのインクタンク9が4つ設けられており、これらインクタンク9に収容されている液体としてのインクがインクジェット式プリンター1に供給されて印刷に用いられるようになっている。本実施形態のインクジェット式プリンター1では、シアン色、マゼンタ色、イエロー色、黒色の4種類のインクを用いてカラー画像が印刷可能であり、インクの種類毎にインクタンク9が設けられている。
タンクケース7の側面(インクジェット式プリンター1から遠い側の面)には確認窓8が設けられており、タンクケース7内に設けられた4つのインクタンク9を目視可能となっている。また、インクタンク9は透明あるいは半透明な樹脂材料で形成されているため、インクタンク9内のインクの残量を外部から目視によって確認することができる。
次に、インクジェット式プリンター1の内部構造について説明する。
図2に示すように、インクジェット式プリンター1は、印刷用紙20上で往復移動するキャリッジ11と、キャリッジ11の底面側(印刷用紙20が配置されている側)に搭載された吐出ヘッド12と、キャリッジ11上に搭載された中間貯留体30とを備えている。中間貯留体30は、接続チューブ10を介してインクタンク9と接続され、且つヘッド接続チューブ52(図3参照)を介して吐出ヘッド12と接続されている。
中間貯留体30は、インクタンク9から接続チューブ10を介して供給されるインクを一時的に貯留してインク中の異物などを除去してからヘッド接続チューブ52(図3参照)を介して吐出ヘッド12に供給する。本実施形態では、接続チューブ10、中間貯留体30、及びヘッド接続チューブ52によって、インクタンク9に収容されるインクを吐出ヘッド12に供給する液体供給路が構成されている。つまり、中間貯留体30は、液体供給路の途中位置に設けられている。
そして、吐出ヘッド12は、インクタンク9から供給されたインクをノズル12aからインク滴として印刷用紙20に対して吐出する。本実施形態のインクジェット式プリンター1では、シアン色、マゼンタ色、イエロー色、黒色の4種類のインクを用いることから、キャリッジ11に搭載された吐出ヘッド12には、インクの種類(色)毎にノズル12aが設けられている。
キャリッジ11は、図示しない駆動機構によって駆動され、ガイドレール13にガイドされながら印刷用紙20上で往復移動を繰り返す。また、インクジェット式プリンター1には印刷用紙20を搬送するための図示しない紙送機構も設けられており、紙送機構はキャリッジ11が往復移動する動きに合わせて印刷用紙20を少しずつ搬送する。そして、キャリッジ11が往復移動する動きと、印刷用紙20が搬送される動きとに合わせて、吐出ヘッド12のノズル12aからインクを吐出することによって、印刷用紙20に画像等が印刷される。
吐出ヘッド12のノズル12aから吐出される4種類のインク(シアン色、マゼンタ色、イエロー色、黒色)は、タンクケース7内に設けられた4つのインクタンク9にそれぞれ収容されている。各インクタンク9内のインクは、インクの種類毎に設けられた接続チューブ10、中間貯留体30、及びヘッド接続チューブ52(図3参照)を介して、キャリッジ11の吐出ヘッド12に供給される。なお、中間貯留体30は、圧力ダンパ機能を有しており、キャリッジ11の動作時に生じるインクの圧力変動を吸収する。
また、インクジェット式プリンター1の内部におけるキャリッジ11をガイドレール13に沿って印刷用紙20の外側まで移動させた位置には、ホームポジションと呼ばれる領域が設けられている。ホームポジションには、有底箱状のキャップ14が設けられており、このキャップ14は図示しない昇降機構によって上下方向に移動可能となっている。
インクジェット式プリンター1が画像等を印刷していない間は、キャリッジ11をホームポジションに移動させて、キャップ14を上昇させると、キャップ14が吐出ヘッド12の底面(ノズル12aが開口する面)側に押し当てられてノズル12aを覆うように閉空間が形成される。このため、ノズル12a内(吐出ヘッド12内)のインクが乾燥することを抑制できる。
また、キャップ14には、吸引チューブ15を介して吸引ポンプ16が接続されている。そして、吐出ヘッド12の底面側にキャップ14を押し当てた状態で吸引ポンプ16を作動させてキャップ14内(閉空間)を吸引することで、吐出ヘッド12へのインクの初期充填を行ったり、吐出ヘッド12内の劣化したインク(乾燥して増粘したインクなど)を吸い出す通常クリーニング(メンテナンス)を行ったりすることも可能になっている。本実施形態では、キャップ14、吸引チューブ15、及び吸引ポンプ16によって、ノズル12aからインクを吸引して排出させる排出動作(通常クリーニング)を実行可能な排出部18が構成されている。
さらに、インクジェット式プリンター1の内部には、インクジェット式プリンター1全体の動作を制御する制御部17が設けられている。そして、制御部17は、キャリッジ11を往復移動させる動作、印刷用紙20を搬送する動作、ノズル12aからインクを吐出する動作、及び正常な印刷を維持するべくノズル12aからインクを吸引して排出する排出動作(通常クリーニング)などを制御する。
図3及び図5に示すように、インクタンク9と中間貯留体30とは接続チューブ10によって接続され、中間貯留体30と吐出ヘッド12とはヘッド接続チューブ52によって接続されている。中間貯留体30は、第2貯留室の一例としてのインク貯留室32の内部に一定量の空気とともにインクを保持しており、その空気の作用でインクの圧力変動を吸収し緩和する。
印刷用紙20の印刷を行う際、キャリッジ11の加速及び減速に伴って接続チューブ10内のインクには水撃作用による圧力変動が生じるが、この中間貯留体30が設置されていることで吐出ヘッド12へのインク供給圧力が急激に変動することが抑制され、吐出ヘッド12からのインクの吐出を安定させることが可能になる。
また、中間貯留体30は内部に異物を除去するためのフィルター42を備えており、フィルター42はインクタンク9から供給されるインク内に含まれる異物の通過を阻害する。これにより、吐出ヘッド12への異物の流入が抑制され、吐出ヘッド12の目詰まりや吐出ヘッド12からのインクの吐出不良の低減が図られる。
フィルター42は異物だけでなく細かな気泡54(図6参照)の通過も阻害するため、フィルター42の上流側には上流から流れてきた気泡54が蓄積される。この蓄積された気泡54は大きな空気の塊となってフィルター42を閉塞し、吐出ヘッド12からのインクの吐出不良を引き起こすため、定期的に気泡54を排出する必要がある。本実施形態では、気泡54の排出は、吐出ヘッド12側からインクを吸引することによって実施される。
次に、中間貯留体30の構成について詳述する。
図3及び図4に示すように、中間貯留体30は、インクを貯留可能な第1貯留室の一例としてのフィルター室34と、インクを貯留可能なインク貯留室32とを備えている。フィルター室34には、フィルター42が設けられている。この場合、フィルター室34は、フィルター42により垂直方向に沿って仕切られ、上流側空間を形成する上流側フィルター室44と下流側空間を形成する下流側フィルター室46とに分割されている。下流側フィルター室46にはインク排出口50が設けられ、インク排出口50はヘッド接続チューブ52を通じて吐出ヘッド12に接続されている。
上流側フィルター室44は、下側連通路を形成する第1連通管36、第2連通管38、及び上側連通路を形成する通気管40を通じてインク貯留室32に接続されている。インク貯留室32にはインク流入口48が設けられ、インク流入口48は接続チューブ10を通じてインクタンク9に接続されている。なお、インク貯留室32の上面は、上流側フィルター室44の上面よりも重力方向の上方に配置されている。
第1連通管36は、第2連通管38及び通気管40よりも重力方向の下方に配置されており、常にインクの流れが維持される。第1連通管36は、細い管で構成されており、いわゆるオリフィスとしての機能を有するため、吐出ヘッド12側からのインク吸引時には大きな圧力損失を生じる。この圧力損失により、インク貯留室32と上流側フィルター室44との間には、上流側フィルター室44の重力方向の長さ以上の水頭差を生じるように設計されている。なお、第1連通管36の流路抵抗は、第2連通管38の流路抵抗よりも大きくなるように設計されている。
第2連通管38は、インク貯留室32の側面に接続されており、重力方向の上側に突出する屈曲形状を有している。第2連通管38の最上部は、インク貯留室32の最上部よりも重力方向の下方の位置にある。第2連通管38は、いわゆるサイフォンとしての機能を有し、一度インクが流れ始めればインク貯留室32の水位が第2連通管38の最上部よりも低い場合であってもインクを流すことができる。通気管40とインク貯留室32とが連結されている位置は、第2連通管38とインク貯留室32とが連結されている位置よりも重力方向の上方にある。そして、通気管40の最上部は、第2連通管38の最上部よりも重力方向の上方に配置されている。
次に、中間貯留体30の作用について説明する。
<初期の充填状態>
図5に示すように、吐出ヘッド12側からのインク吸引により中間貯留体30内にインクが充填された直後の状態では、フィルター室34、第1連通管36、及び第2連通管38が完全にインクで満たされるが、インク貯留室32の上部と通気管40の上部にはそれぞれ空気が残っている。この空気によりダンパ効果が生じ、インクの圧力変動が抑制される。
<長期使用後>
図6に示すように、長期間にわたってインクジェット式プリンター1を使用していると、接続チューブ10内に気泡54が生じることがある。その気泡54は印刷によるインクの流れに乗って、インク流入口48からインク貯留室32に流入する。この流入した気泡54はインク貯留室32の上部の空気と一体化して蓄えられるが、気泡54の流入量が増えるに連れてインク貯留室32と上流側フィルター室44の水位は低下していく。
そして、上流側フィルター室44の水位が一定値以下に下がると、フィルター42の閉塞により吐出不良を引き起こしてしまう。そのため、上流側フィルター室44の水位が一定値以下に下がる前に空気を排出する必要がある。この空気の排出のためにインク吸引を用いる。
<空気排出動作1>
図7に示すように、上流側フィルター室44の水位が低下した状態で吐出ヘッド12側からのインク吸引を行うと、インク貯留室32のインクは第1連通管36のみを通じて上流側フィルター室44へ流れる。このときの第1連通管36に生じる圧力損失により、インク貯留室32のインクと上流側フィルター室44のインクとの間で水頭差Hが生じる。これにより、インク貯留室32の上部に貯まっていた空気は、通気管40及び第2連通管38を通じて上流側フィルター室44に流れる。
<空気排出動作2>
図8に示すように、上流側フィルター室44の水位が低下していくと、やがてフィルター接液部56の面積は非常に小さくなる。すると、限られた面積にインクの流れが集中するため、局所的にインクの流れが速くなりフィルター42による大きな圧力損失が生じる。そして、この圧力損失がフィルター42のバブルポイント圧力以上になると空気がフィルター42を通過できるようになり、上流側フィルター室44の空気が下流側フィルター室46に気泡54となって排出される。この空気の排出に伴ってインク貯留室32の水位が上昇する。
<空気排出動作3>
図9に示すように、インク貯留室32の水位が第2連通管38の最上部と同じ高さに達すると、第2連通管38内にインクが流れ始めるため、上流側フィルター室44は急速にインクで満たされる。このとき、上流側フィルター室44内にあった空気は、通気管40を通じてインク貯留室32へ流れる。
<空気排出動作4>
以上の動作を経てインク貯留室32に貯まっていた空気の一部は排出され、中間貯留体30内の水位は、図10に示すように、気泡蓄積前の状態に戻る。この状態ではインク貯留室32と上流側フィルター室44とが第2連通管38により圧力損失の少ない状態で接続されている。このため、吐出ヘッド12側からのインク吸引を再度行ってもインク貯留室32のインクと上流側フィルター室44のインクとの間で水頭差は生じず、気泡排出は生じない。
この気泡排出が生じない状態は、気泡蓄積により水位が低下して第2連通管38内のインクが空になるまで維持される。この仕組みにより、中間貯留体30内の空気の排出を目的としないインク吸引を行う場合に、吐出ヘッド12への気泡排出頻度が低くなるため、吐出ヘッド12からのインクの吐出不良が発生しにくくなる。
<印刷状態>
図11に示すように、印刷を行う場合は、インク吸引時と異なり気泡排出は生じない。なぜなら、印刷中のインク流速によりインク貯留室32のインクと上流側フィルター室44のインクとの間で水頭差Hは生じるが、インク流速が遅いため、上流側フィルター室44の水位が下まで下がらないからである。この印刷時に気泡排出が生じない仕組みを実現するためには、第1連通管36による圧力損失が適切に調整されていなければならない。
具体的には、上流側フィルター室44の水位が印刷時の流速で吐出不良を起こすほど下まで下がらず、且つインク吸引時の流速で上流側フィルター室44の重力方向の長さ以上にインク貯留室32のインクと上流側フィルター室44のインクとの水頭差を生じさせるような圧力損失であることが必要とされる。
以上詳述した第1実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)中間貯留体30は、第1連通管36が第2連通管38及び通気管40よりも重力方向の下方にあり、圧力損失により、上流側フィルター室44の重力方向の長さ以上にインク貯留室32のインクと上流側フィルター室44のインクとの水頭差を生じさせることができる。このため、インク吸引を行うと、第1連通管36による圧力損失により、インク貯留室32のインクと上流側フィルター室44のインクとの間には、上流側フィルター室44の重力方向の長さ以上の水頭差が生じる。これにより、上流側フィルター室44の水位は低下してフィルター42のほぼ全面が空気で覆われる。すると、インクの流れはフィルター42における空気で覆われていない部分に集中するため、局所的にインクの流速が高まり、中間貯留体30の圧力損失は増加する。これによって、中間貯留体30にはバブルポイント圧力以上の圧力が加わり、上流側フィルター室44の空気を下流側フィルター室46に排出することができるようになる。したがって、中間貯留体30に蓄積した気泡54を構造の複雑化を招くことなく低コストで排出可能なインクジェット式プリンター1を実現することができる。
(2)第2連通管38は、重力方向の上側に突出する屈曲形状を有しており、その最上部がインク貯留室32の最上部よりも重力方向の下方の位置にある。このため、インク吸引による気泡排出時にはインク貯留室32の水位が第2連通管38の最上部まで上昇する。その後、上流からの気泡流入に伴ってインク貯留室32の水位が低下していくが、インク貯留室32の水位がインク貯留室32と第2連通管38との接続部以上である間はサイフォンの原理によりインク貯留室32とフィルター室34との間でインクが流れ続ける。この状態でインク吸引を行っても、インクの大部分は第2連通管38を通じて流れるため、第1連通管36の圧力損失によりフィルター室34の水位が低下することはない。すなわち気泡54の排出が抑制される。このため、第2連通管38内のインクの流れは、インク貯留室32の水位がインク貯留室32と第2連通管38との接続部よりも低くなるまで維持されるので、気泡54が一定量以上流入するまで気泡54の排出は生じなくなる。したがって、中間貯留体30内の空気の排出を目的としないインク吸引を行う場合に吐出ヘッド12に気泡54が流入する頻度が低下するので、吐出不良の発生を抑制できる。
(3)インク貯留室32の上面は、上流側フィルター室44の上面よりも重力方向の上方にあるため、残留空気は主にインク貯留室32側に貯まることになる。このため、フィルター42の空気で覆われる面積が減るので、インクが通過可能なフィルター42の面積が増大する。したがって、フィルター42の利用効率を高めることができる。
(4)第2連通管38の圧力損失は、第1連通管36の圧力損失より小さいため、第2連通管38にインクが流れているときの方がインク貯留室32のインクとフィルター室34のインクとの水頭差は小さくなる。このため、第2連通管38にインクが流れている状態でインク吸引を行ったときには、上流側フィルター室44の水位が下がりにくくなる。これにより、気泡54の排出が抑制されるので、新たに気泡54が蓄積されない限りインク吸引を行っても気泡54の排出が起こらないようになる。したがって、中間貯留体30内の空気の排出を目的としないインク吸引を行う場合に、吐出ヘッド12に気泡54が流入する頻度が低下するので、吐出ヘッド12からのインクの吐出不良の発生を抑制することができる。
(5)通気管40のインク貯留室32と連結されている位置は、第2連通管38のインク貯留室32と連結されている位置よりも重力方向の上方にあるため、インク吸引時にインク貯留室32における第2連通管38との接続部よりも上にある空気を、通気管40を通じて排出することができる。これにより、インク貯留室32の水位は第2連通管38との接続部よりも上の位置まで上がるので、その後に新たな気泡54の流入があっても直ちに水位が第2連通管38との接続部を下回ることはなくなる。第2連通管38への空気流入が生じない限り気泡排出動作は抑制されるため、一度気泡54を排出した後は、ある程度の気泡54が流入しても気泡排出動作は起こらなくなる。したがって、中間貯留体30内の空気の排出を目的としないインク吸引を行う場合に、吐出ヘッド12に気泡54が流入する頻度が低下するので、吐出ヘッド12からのインクの吐出不良の発生を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、インクジェット式プリンター1の第2実施形態を図面に従って説明する。
この第2実施形態は、上記第1実施形態において中間貯留体30を図12に示す中間貯留体30aに変更したものである。したがって、第2実施形態では、同一の部材については同一の符号を使用し、第1実施形態と重複する説明は省略する。
図12に示すように、中間貯留体30aは、第1実施形態の中間貯留体30と同じ構成を持つが、中間貯留体30とは形状が異なっている。すなわち、インク貯留室32aは、その上部空間が水平方向に拡張されてフィルター室34aの直上にまで張り出している。通気管40aは、インク貯留室32aにおけるフィルター室34aの直上に張り出した上部空間の下面に接続されている。これにより、インク貯留室32aの上部には第1実施形態の中間貯留体30よりも多くの空気を保持することができるようになるので、中間貯留体30aのダンパ効果を第1実施形態の中間貯留体30に比べて向上することができる。
また、フィルター室34aは、フィルター42aにより水平方向に沿って上下2つに仕切られ、上流側フィルター室44aと下流側フィルター室46aとに分割されている。このため、フィルター42aの面積が増えても、上流側フィルター室44aの重力方向の高さが増えることはない。したがって、第1連通管36によって生じる圧力損失を低く保ったまま、フィルター42aの面積を大きくすることができる。すなわち、圧力損失増加による吐出ヘッド12からのインクの吐出性能の低下を引き起こすことなく、中間貯留体30aの異物の通過防止量を増加させることができる。なお、下流側フィルター室46aにはインク排出口50aが設けられ、インク排出口50aはヘッド接続チューブ52を通じて吐出ヘッド12に接続されている。
次に、中間貯留体30aの作用について説明する。
中間貯留体30は、基本的な動作が第1実施形態の中間貯留体30と同じであるため、ここでは第1実施形態の中間貯留体30との相違が大きい<空気排出動作2>に絞って説明する。
<空気排出動作2>
図12に示すように、インク吸引を行うと上流側フィルター室44aの水位は低下していき、フィルター接液部56aの面積は非常に小さくなる。限られた面積にインクの流れが集中するため、局所的にインクの流れが速くなり、フィルター42aには大きな圧力損失が生じる。圧力損失がフィルター42aのバブルポイント圧力以上になると空気がフィルター42aを通過できるようになるので、上流側フィルター室44aの空気が下流側フィルター室46aに気泡54として排出される。この気泡54の排出に伴ってインク貯留室32aの水位は上昇していく。
このように、中間貯留体30aは、第1実施形態の中間貯留体30と同様に、インク吸引による気泡排出が可能になっている。
以上詳述した第2実施形態によれば、上記(1)〜(5)の効果に加えて、次のような効果が発揮される。
(6)第1実施形態に比べて、ダンパ能力を向上させることができるとともに、異物の通過防止量を増加させることができる。
(第3実施形態)
次に、インクジェット式プリンター1の第3実施形態を第1実施形態と異なる点を中心に図面に従って説明し、第1実施形態と共通する点の説明は省略する。なお、第3実施形態は、上記第1実施形態において中間貯留体30を図13〜図15に示す中間貯留体60に変更したものである。
図13及び図14に示すように、中間貯留体60は、全体として略直方体状をなしており、一側面に互いに連通する凹部や溝などが複数形成されている。そして、中間貯留体60は、図15に示すように、内部にフィルター61を設けた状態で凹部や溝などを塞ぐように一側面にフィルムシート62を溶着することで、内部にインクや空気が流れる各種の流路やインクが貯留される各種の室が形成される。なお、中間貯留体60はフィルター61及びフィルムシート62を有しているが、図13及び図14ではフィルター61及びフィルムシート62を省略して中間貯留体60を描いている。
図13及び図14に示すように、中間貯留体60は、その内部における中央部から下部にかけて形成されたインクを貯留可能な第1貯留室63と、第1貯留室63よりも上流側となるインクタンク9(図3参照)側に形成されてインクを貯留可能な第2貯留室64とを備えている。すなわち、第2貯留室64は、中間貯留体60内の上部であって且つ第1貯留室63の上側に配置されている。
さらに、中間貯留体60は、その内部に、第1貯留室63と第2貯留室64とをこれらの上方において連通する上側連通路65と、上側連通路65よりも下方において第1貯留室63と第2貯留室64とを連通する下側連通路66とを備えている。この場合、上側連通路65及び下側連通路66は、第1貯留室63及び第2貯留室64を挟んで互いに反対側となるように配置されている。
下側連通路66における第2貯留室64側の連通口は下側第2連通口66aとされ、下側連通路66における第1貯留室63側の連通口は下側第1連通口66bとされている。一方、上側連通路65における第2貯留室64側の連通口は上側第2連通口65aとされ、上側連通路65における第1貯留室63側の連通口は上側第1連通口65bとされている。そして、下側第2連通口66aは、上側第2連通口65aよりも小さくなっている。
中間貯留体60における外部の上端部には、一端側がインクタンク9(図3参照)に接続された接続チューブ10(図3参照)の他端側が接続される接続管67が設けられている。中間貯留体60内における第2貯留室64の上側には、接続管67と第2貯留室64とを連通する連通流路68が形成されている。連通流路68は、接続管67から第2貯留室64を回り込むように延びて第2貯留室64の下端部に接続されている。
連通流路68における第2貯留室64側の連通口は、インクタンク9(図3参照)側から供給されるインクが第2貯留室64に流入する流入口68aとされている。すなわち、インクタンク9(図3参照)のインクは、接続チューブ10(図3参照)、接続管67、及び連通流路68を介して流入口68aから第2貯留室64に供給される。なお、流入口68aは第2貯留室64に対して横から開口している。すなわち、流入口68aの開口方向は水平方向と一致している。
また、下側第2連通口66aは、流入口68aよりも下方に位置し、且つ流入口68aと隣り合うように配置されている。この場合、下側第2連通口66aは、下側第2連通口66aの上方に位置する第2貯留室64に向かって開口している。したがって、下側第2連通口66aの開口方向と流入口68aの開口方向とは交差(直交)している。すなわち、下側第2連通口66aは、流入口68aの開口方向と異なる方向に開口している。
下側連通路66は、下側第2連通口66aから下側第2連通口66aよりも低い位置に延びる上流側経路66cと、上流側経路66cの下流側から上方に延びる下流側経路66dとを有している。すなわち、下側連通路66はその下端にU字状の湾曲部66eを有しており、上流側経路66cは下側第2連通口66aから下方の湾曲部66eに向かって真っ直ぐに延び、且つ下流側経路66dは湾曲部66eから上方に向かって真っ直ぐに延びて第1貯留室63に横から連通している。この場合、湾曲部66eの半分は上流側経路66cの一部を構成し、湾曲部66eの残りの半分は下流側経路66dの一部を構成している。
図14及び図15に示すように、中間貯留体60の下端面には、吐出ヘッド12(図3参照)側に接続される接続凸部69が一体形成されている。したがって、本実施形態では、ヘッド接続チューブ52(図3参照)の代わりに接続凸部69が液体供給路の一部を構成している。
第1貯留室63における下部には、第1貯留室63を吐出ヘッド12(図3参照)側となる下流側空間70と第2貯留室64側となる上流側空間71とに区画するように、略五角形状をなすフィルター61が設けられている。下流側空間70は、略五角形状に窪んだ凹部74とフィルター61とによって囲まれた空間によって構成され、上流側空間71よりも狭くなっている。
フィルター61は、インクが通過可能な目である多数の孔61a(図20参照)を有している。下流側空間70は、その上端部において、一端側が接続凸部69と連通した排出流路72の他端側と貫通孔73を介して連通している。なお、下側第2連通口66aは、フィルター61よりも上方に位置している。
次に、フィルター61について説明する。
フィルター61としては、例えば、金網や樹脂製の網等の網目状体、多孔質体や、微細な貫通孔を穿設した金属板を用いることができる。網目状体の具体的な例としては、金属メッシュフィルターや金属繊維が挙げられ、例えば、ステンレス(SUS)の細線をフェルト状にしたもの、あるいは、圧縮焼結させた金属焼結フィルターや、エレクトロフォーミング金属フィルター、電子線加工金属フィルター、レーザービーム加工金属フィルターなどを用いることができる。
特に、フィルター61は、バブルポイント圧力(フィルター61の孔61a(開孔部)で形成されたメニスカスが壊れる圧力)がばらつかないことが好ましく、高精細な孔径を有するフィルターであることが好ましい。また、フィルター61の濾過粒度は、インク中の異物をノズル12a(図3参照)に到達させないようにするために、ノズル12aの開口部の直径(例えば、20μm(0.020mm))よりも小さい15μm(0.015mm)程度に設定することが好ましい。
フィルター61として、ステンレスのメッシュフィルターを採用する場合、インク中の異物をノズル12aに到達させないようにするために、フィルター61の濾過粒度をノズル12aの開口部の直径(例えば20μm)よりも小さい綾畳織(濾過粒度10um)とすることが好ましい。この場合、インク(例えば、表面張力が約28mN/m)で発生するバブルポイント圧力は、3〜5kPaである。また、綾畳織(濾過粒度5um)を採用した場合にインクで発生するバブルポイント圧力は、10〜15kPaである。
フィルター61として、金属板に微細な貫通孔を穿設した金属板フィルター(例えば、ステンレス等の金属材料からなる平坦な金属板(例えば、厚さ15μm)に多数の微細な貫通孔(例えば、内径が15μmの孔が1cmに数万孔)を穿設して円形に切断したもの)を採用する場合、フィルター61の直径が例えば8〜9mm程度のものを使用できる。
この貫通孔の内径は、ノズル12aの開口部の直径(例えば20μm)よりも小さく設定されていることが好ましい。フィルター61の貫通孔としては、正方形や六角形の孔とすることも可能であり、この場合、貫通孔の対角線の長さがノズル12aの開口部の直径よりも小さく設定されていればよい。なお、本実施形態のフィルター61の孔61aは、隣接する孔61aのピッチが4μm程度に設定されている。
次に、中間貯留体60の作用について説明する。
<初期の充填状態>
図16に示すように、排出部18(図2参照)による吐出ヘッド12側からのインク吸引により中間貯留体60内にインクが充填された直後の状態では、下流側空間70及び下側連通路66が完全にインクで満たされる。この場合、中間貯留体60のインクの水位(液面)が下側連通路66における下側第1連通口66b及び下側第2連通口66aよりも上方に位置し、且つ上側連通路65における上側第1連通口65b及び上側第2連通口65aよりも下方に位置する状態である定常状態になっている。この状態では、第1貯留室63の上部、第2貯留室64の上部、及び上側連通路65にはそれぞれ空気が残っている。この空気によりダンパ効果が生じ、インクの圧力変動が抑制される。
<長期放置後>
図17に示すように、長期間にわたってインクジェット式プリンター1が使用されずに放置されると、接続チューブ10内に大気が進入して気泡54が生じることがある。この気泡54は、インクとともに接続管67及び連通流路68を経由して流入口68aから第2貯留室64に流入する。この流入した気泡54は第1貯留室63の上部の空気及び第2貯留室64の上部の空気と一体化して蓄えられるが、気泡54の流入量が増えるに連れて第1貯留室63のインクの水位及び第2貯留室64のインクの水位は低下する。
そして、第1貯留室63のインクの水位が一定値以下に下がると、例えばフィルター61が空気で閉塞されて吐出ヘッド12からのインクの吐出不良を引き起こしてしまう。つまり、第1貯留室63及び第2貯留室64に蓄えられる気泡54の量には限りがある。したがって、第1貯留室63のインクの水位が一定値以下に下がる前に気泡54(空気)を排出する必要がある。この気泡54の排出には、特別排出動作(長時間クリーニング)を行う。
本実施形態における特別排出動作は、排出部18(図2参照)によって、排出動作(通常クリーニング)のときよりも長い時間にわたってノズル12aからインクを吸引して排出させるものである。つまり、特別排出動作(長時間クリーニング)は、排出動作(通常クリーニング)を通常よりも長い時間行うものである。なお、特別排出動作(長時間クリーニング)は、ノズル12aからのインクの吸引力が排出動作(通常クリーニング)と同じになっている。
<特別排出動作1>
図18に示すように、特別排出動作(長時間クリーニング)を実行するべく排出部18(図2参照)によってノズル12aからインクを吸引すると、第2貯留室64のインクは下側連通路66のみを通じて上流側空間71(第1貯留室63)へ流れる。このときの下側連通路66に生じる圧力損失により、上流側空間71のインクと第2貯留室64のインクとの間で水頭差Hが生じる。すなわち、上流側空間71のインクの水位が低下する。これにより、第2貯留室64の上部に貯まっていた空気は、上側連通路65を通じて上流側空間71に流れる。
<特別排出動作2>
図19に示すように、引き続き排出部18(図2参照)によってノズル12aからインクを吸引すると、上流側空間71(第1貯留室63)のインクの水位は、徐々に低下し、やがてフィルター61の下端部まで低下する。したがって、排出部18は、特別排出動作の実行により、定常状態においてインクをノズル12aから吸引して排出させることで、上流側空間71(第1貯留室63)のインクの水位(液面)をフィルター61に接触させることが可能になっている。
これにより、フィルター61の上流側の面におけるインクとの接触部分であるフィルター接液部75の面積が極めて小さくなる。すると、限られた面積にインクの流れが集中するため、局所的にインクの流れが速くなり、フィルター61による大きな圧力損失が生じる。そして、この圧力損失がフィルター61のバブルポイント圧力以上になると空気がフィルター61を通過できるようになり、上流側空間71の空気が下流側空間70に気泡54となって排出される。この上流側空間71からの下流側空間70への空気の排出に伴って第2貯留室64のインクの水位が上昇する。
なお、フィルター61の孔61a(図20参照)は、排出部18による特別排出動作に伴ってインクが中間貯留体60を流れるときの下流側空間70と上流側空間71との圧力差により、フィルター61の孔61aに形成されるインクのメニスカスが壊れるように構成されている。つまり、フィルター61の孔61aに形成されるインクのメニスカスが壊れない限り、空気がフィルター61を通過することはできない。
ここで、フィルター61の孔61aに形成されたインクのメニスカスが壊れる圧力について図20を用いて説明する。
はじめに、Pを気泡発生時の圧力(バブルポイント圧力)、γをインクの表面張力、ρをインク密度、θを濡れ角、Dをフィルター61の孔径とする。
すると、インク液面とフィルター61との界面張力によって発生する圧力Pγは、Pγ=4γcosθDπ/(πD)=4γcosθ/Dである。気泡発生時(フィルター61の孔61aで形成されたメニスカスが壊れたとき)には、バブルポイント圧力Pと圧力Pγとが均衡する。すなわち、P=Pγであるので、P=Pγ=4γcosθ/Dとなる。
<特別排出動作3>
図21に示すように、排出部18(図2参照)によるノズル12aからのインク吸引が終了すると、上流側空間71からの下流側空間70への気泡54(空気)の排出は直ちに止まるが、下側連通路66にはインクが流れ続けて第1貯留室63のインクの水位と第2貯留室64のインクの水位とが同じ高さになる。このとき、蓄積されていた気泡54は既に排出されているため、中間貯留体60のインクの水位(液面)は定常状態と同じ高さに戻る。これにより、特別排出動作が完了する。
<排出動作>
図22に示すように、排出動作(通常クリーニング)を実行するべく排出部18(図2参照)によってノズル12aからインクを吸引すると、排出動作は特別排出動作に比べてノズル12aからの吸引時間が短いので、上流側空間71(第1貯留室63)のインクの水位がフィルター61まで下がらない。
つまり、排出動作は、上流側空間71(第1貯留室63)のインクの水位がフィルター61まで下がる前に終了する。したがって、上流側空間71の気泡54がフィルター61を通過して下流側空間70に排出されることがないので、排出動作の直後における気泡54を起因とした吐出ヘッド12のノズル12aからのインクの吐出不良の発生が抑制される。
なお、排出部18(図2参照)によるノズル12aからのインクの吸引時間が互いに異なる排出動作と特別排出動作とを使い分けることによってノズル12aからの気泡54の排出の有無を制御するためには、第1貯留室63の容積を適切に調整する必要がある。本実施形態では、排出動作(通常クリーニング)で上流側空間71のインクの水位がフィルター61まで下がらず、且つ特別排出動作(長時間クリーニング)で上流側空間71のインクの水位がフィルター61の下端部まで下がるように、第1貯留室63の容積が設定されている。
<印刷状態>
図23に示すように、定常状態で印刷を行う場合には、上流側空間71の気泡54がフィルター61を通過して下流側空間70に排出されることがない。なぜなら、印刷中のインク流速により第2貯留室64のインクと上流側空間71(第1貯留室63)のインクとの間で水頭差Hは生じるが、インク流速が排出動作に比べて遅いため、上流側空間71のインクの水位がフィルター61まで下がらないからである。
この印刷時に上流側空間71の気泡54がフィルター61を通過して下流側空間70に排出されない仕組みを実現するためには、下側連通路66による圧力損失を適切に調整する必要がある。本実施形態では、下側連通路66の流路抵抗及び上側連通路65の流路抵抗が、定常状態において吐出ヘッド12から印刷用紙20にインクを吐出して印刷を行った場合に、上流側空間71(第1貯留室63)のインクの気液界面(液面)がフィルター61に接触しないように設定されている。
以上詳述した第3実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(7)中間貯留体60において、下側第2連通口66aは、上側第2連通口65aよりも小さい。このため、流入口68aから第2貯留室64に流入した気泡54が下側第2連通口66aから下側連通路66に流入することを抑制できる。したがって、吐出ヘッド12に気泡54が進入することを抑制できる。
(8)中間貯留体60において、下側第2連通口66aは、上方に向かって開口している。このため、インク中の気泡54が上方に向かって浮き上がり易いことを利用して、下側第2連通口66aから下側連通路66に気泡54が流入することを効果的に抑制できる。
(9)中間貯留体60において、下側連通路66は、下側第2連通口66aから下側第2連通口66aよりも低い位置に延びる上流側経路66cと、上流側経路66cの下流側から上方に延びる下流側経路66dとを有している。このため、下側連通路66に下側第2連通口66aから気泡54が流入した場合であっても、上流側経路66cが下側第2連通口66aから下側第2連通口66aよりも低い位置に延びているため、下側連通路66に流入した気泡54をその浮力によって第2貯留室64に戻すことができる。加えて、下側連通路66が上流側経路66cと下流側経路66dとで形成されているため、第1貯留室63と第2貯留室64との距離を広げることなく、下側連通路66の流路抵抗を高く設定することができる。
(10)中間貯留体60において、下側第2連通口66aは、フィルター61よりも上方に位置している。このため、下側連通路66に下側第2連通口66aから気泡54が流入した場合であっても、インク中の気泡54が上方に向かって浮き上がり易いことを利用して、気泡54がフィルター61を通過して吐出ヘッド12に進入することを抑制できる。
(11)中間貯留体60において、下側第2連通口66aは、流入口68aよりも下方に位置し、且つ流入口68aの開口方向と異なる方向に開口している。このため、流入口68aから第2貯留室64に流入するインクに含まれる気泡54が下側第2連通口66aから下側連通路66に流入することを抑制できる。
(12)中間貯留体60において、下側連通路66の流路抵抗及び上側連通路65の流路抵抗は、定常状態において吐出ヘッド12から印刷用紙20にインクを吐出して印刷を行った場合に、第1貯留室63のインクの気液界面(液面)がフィルター61に接触しないように設定されている。このため、印刷時に、吐出ヘッド12に対するインクの供給能力が低下したり、気泡54(空気)がフィルター61を通過して吐出ヘッド12側に進入したりすることを抑制できる。したがって、印刷品質が低下することを抑制できる。
(13)中間貯留体60において、フィルター61の孔61aは、排出部18による特別排出動作に伴ってインクが中間貯留体60を流れるときの下流側空間70と上流側空間71との圧力差により、フィルター61の孔61aに形成されるインクのメニスカスが壊れるように構成されている。このため、特別排出動作を行うことにより、第2貯留室64に滞留した気泡54を上流側空間71から下流側空間70に排出することができる。
(第4実施形態)
次に、インクジェット式プリンター1の第4実施形態を第3実施形態と異なる点を中心に図面に従って説明し、第3実施形態と共通する点の説明は省略する。なお、第4実施形態は、図24に示すように、上記第3実施形態における中間貯留体60と吐出ヘッド12との間にインクの圧力を調整する圧力調整弁80を設け、インクタンク9の代わりに液体供給源の一例としてインクカートリッジ81を採用し、インクカートリッジ81のインクが吐出ヘッド12側に加圧供給されるように構成したものである。
図24に示すように、インクジェット式プリンター1は、液体供給源の一例としてのインクカートリッジ81が着脱自在に装着される装着部82と、インクカートリッジ81から吐出ヘッド12にインクを供給する液体供給路の一例としての供給経路83とを備えている。供給経路83には、供給方向Aにインクを流動させる供給ポンプ84と、インクを貯留可能な中間貯留体60と、インクの圧力を調整する圧力調整弁80とが設けられている。
供給経路83は第1供給流路85〜第4供給流路88を備えている。具体的には、第1供給流路85はインクカートリッジ81と供給ポンプ84とを接続し、第2供給流路86は供給ポンプ84と中間貯留体60とを接続し、第3供給流路87は中間貯留体60と圧力調整弁80とを接続し、第4供給流路88は、圧力調整弁80と吐出ヘッド12とを接続している。
供給ポンプ84は、ポンプ室の容積が可変のダイヤフラムポンプ89と、ダイヤフラムポンプ89よりも上流側に配置された吸入弁90と、ダイヤフラムポンプ89よりも下流側に配置された吐出弁91とを有している。吸入弁90及び吐出弁91は、インクカートリッジ81側から吐出ヘッド12側に向かう供給方向Aへのインクの流れを許容し、且つ吐出ヘッド12側からインクカートリッジ81側に向かう逆流方向へのインクの流れを阻害する一方向弁として機能する。
したがって、供給ポンプ84は、ダイヤフラムポンプ89のポンプ室の容積が増大するのに伴ってインクカートリッジ81側から吸入弁90を介してインクを吸引し、ポンプ室の容積が減少するのに伴って吐出ヘッド12側へ吐出弁91を介してインクを吐出する。なお、供給経路83の下流端が接続される吐出ヘッド12には、インク中の気泡や異物を捕捉するヘッド内フィルター92が設けられている。
圧力調整弁80は、第3供給流路87側からインクが供給される供給室93と、供給室93と連通孔94を介して連通する圧力室95と、圧力室95と供給室93との間に設けられた弁体96と、弁体96を閉弁方向に付勢する付勢部材97とを備えている。弁体96は、連通孔94に挿通されており、付勢部材97によって付勢されることによって連通孔94を塞ぐようになっている。なお、圧力調整弁80は、液体供給路の一部を構成している。
圧力室95は、壁面の一部が付勢部材97の付勢方向に沿って撓み変形可能なダイヤフラム98によって構成されている。ダイヤフラム98は、外面側(図24では左面側)に大気圧を受ける一方で、内面側(図24では右面側)に圧力室95内のインクの圧力を受ける。したがって、ダイヤフラム98は、圧力室95内の圧力と外面側で受ける圧力との差圧の変化に応じて撓み変位する。
供給室93は、インクカートリッジ81から加圧されて送られてくるインクによって加圧状態に保持される。そして、吐出ヘッド12のノズル12aからインクが排出され、圧力室95内の負圧が大きくなり、圧力室95内の圧力とダイヤフラム98の外面側に受ける圧力との差圧が所定値(例えば1000Pa)よりも大きくなると、弁体96が付勢部材97の付勢力に抗して開弁方向に付勢されて、圧力室95と供給室93とが連通した状態になる。
一方、圧力室95内の圧力とダイヤフラム98の外面側に受ける圧力との差圧が所定値になると、弁体96が付勢部材97によって閉弁方向に付勢されて、圧力室95と供給室93とが非連通の状態になる。このようにして、圧力調整弁80は、ノズル12aの背圧となる吐出ヘッド12内の圧力を調整するために、インクカートリッジ81から供給経路83を介して吐出ヘッド12に供給されるインクの圧力を調整する。
また、この第4実施形態においても、第3実施形態と同様に、排出部18を設け、排出部18による特別排出動作を行うことにより、中間貯留体60の第2貯留室64に滞留した気泡54を上流側空間71から下流側空間70に排出することができる。
さらに、第4実施形態では、圧力調整弁80の弁体96を強制的に開弁する開弁機構を設けることにより、弁体96を強制的に開弁し、供給ポンプ84により加圧されたインクを吐出ヘッド12のノズル12aから排出する加圧クリーニングを行うことが可能である。そして、この加圧クリーニングを行うことにより、インクが中間貯留体60を流れるときの下流側空間70と上流側空間71との圧力差を利用して、第3実施形態における排出部18による特別排出動作と同様に、中間貯留体60の第2貯留室64に滞留した気泡54を上流側空間71から下流側空間70に排出するようにしてもよい。
またさらに、排出部18によるインクの吸引動作と供給ポンプ84による加圧クリーニングとを併用して排出動作を行うことで、排出部18による特別排出動作と同様に、中間貯留体60の第2貯留室64に滞留した気泡54を上流側空間71から下流側空間70に排出するようにしてもよい。
以上詳述した第4実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(14)インクジェット式プリンター1は、中間貯留体60と吐出ヘッド12との間にインクの圧力を調整する圧力調整弁80を備えているため、インクカートリッジ81のインクを供給ポンプ84によって吐出ヘッド12側へ加圧供給することができる。
(15)圧力調整弁80の弁体96を強制的に開弁する開弁機構を設けることで、弁体96を強制的に開弁した状態で供給ポンプ84により加圧されたインクを吐出ヘッド12のノズル12aから排出する加圧クリーニングを行うことができる。そして、この加圧クリーニングを行うことにより、インクが中間貯留体60を流れるときの下流側空間70と上流側空間71との圧力差を利用して、第3実施形態における排出部18による特別排出動作と同様に、中間貯留体60の第2貯留室64に滞留した気泡54を上流側空間71から下流側空間70に排出することもできる。
(変更例)
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・図25に示すように、第4実施形態において、インクカートリッジ81の代わりに液体供給源の一例としてインク容器100を用いてもよい。この場合、インク容器100は、インク注入口101を有しており、インク注入口101からインクを注入することで内部にインクを補充できるようになっている。なお、インク容器100へのインクの補充後、インク注入口101は蓋(図示略)によって閉塞される。
・図26に示すように、第4実施形態において、インク供給チューブ102によってインクカートリッジ81と大容量インクタンク103とを接続し、大容量インクタンク103からインク供給チューブ102を介してインクカートリッジ81にインクが供給されるように構成してもよい。この場合、インクカートリッジ81はインクを一時貯留するサブタンクとして機能する。さらにこの場合、大容量インクタンク103は、インク注入口104を有しており、インク注入口104からインクを注入することで内部にインクを補充できるようになっている。なお、大容量インクタンク103へのインクの補充後、インク注入口104は蓋(図示略)によって閉塞される。また、この場合、図24及び図26に示すように、大容量インクタンク103は、その下面103aが吐出ヘッド12におけるノズル12aが開口する面であるノズル面12bよりも高い位置に位置するように、配置される。このようにすれば、大容量インクタンク103のインクを水頭差によって吐出ヘッド12に供給することができる。
・第4実施形態において、供給ポンプ84はチューブポンプに変更してもよい。
・第3実施形態において、特別排出動作(長時間クリーニング)は、排出部18によるノズル12aからのインクの吸引力が、排出動作(通常クリーニング)のときよりも強くなるようにしてもよい。つまり、特別排出動作は、排出動作よりも単位時間当りのインクの吸引量が多くなるようにしてもよい。
・第3実施形態において、フィルター61の形状は、円形、横長の楕円形、長方形、三角形などであってもよい。この場合、凹部74の形状をフィルター61の形状に合わせることが好ましい。
・第3実施形態において、中間貯留体60の第2貯留室64の壁面をフィルムなどの可撓性部材によって形成し、第2貯留室64内が負圧になった場合に第2貯留室64の容積が小さくなる方向に可撓性部材が撓むように構成してもよい。このようにすれば、第2貯留室64内が負圧になった場合に、第2貯留室64内の気泡が扁平になるので、当該気泡を下方へ移動しやすくすることができる。この場合、可撓性部材の面積を大きくし、且つ第2貯留室64の奥行寸法を小さくすることで、可撓性部材によって気泡がより一層押し潰されやすくなる。
・第1〜第3実施形態において、排出部18は、液体供給路内のインクを加圧してノズル12aからインクを排出させることが可能な加圧機構(例えば、加圧ポンプ)によって構成してもよい。あるいは、当該加圧機構と、ノズル12aからインクを吸引して排出させることが可能な吸引機構(キャップ14、吸引チューブ15、及び吸引ポンプ16)との両方によって排出部18を構成してもよい。
・第3実施形態において、フィルター61の孔61aは、必ずしも排出部18による特別排出動作に伴ってインクが中間貯留体60を流れるときの下流側空間70と上流側空間71との圧力差により、孔61aに形成されるインクのメニスカスが壊れるように構成する必要はない。
・第3実施形態において、下側連通路66の流路抵抗及び上側連通路65の流路抵抗は、定常状態において吐出ヘッド12から印刷用紙20にインクを吐出して印刷を行った場合に、必ずしも第1貯留室63のインクの気液界面(液面)がフィルター61に接触しないように設定する必要はない。
・第3実施形態において、下側第2連通口66aは、必ずしも流入口68aよりも下方に位置する必要はなく、且つ必ずしも流入口68aの開口方向と異なる方向に開口する必要もない。すなわち、下側第2連通口66aは、例えば流入口68aよりも上方に位置するようにしてもよいし、流入口68aの開口方向と同じ方向に開口するようにしてもよい。
・第3実施形態において、下側第2連通口66aは、必ずしもフィルター61よりも上方に位置する必要はない。すなわち、下側第2連通口66aは、例えばフィルター61よりも下方に位置していてもよい。
・第3実施形態において、下側連通路66は、必ずしも下側第2連通口66aから下側第2連通口66aよりも低い位置に延びる上流側経路66cと、上流側経路66cの下流側から上方に延びる下流側経路66dとを有する必要はない。すなわち、下側連通路66は、例えば全体が直線状に延びていてもよい。
・第3実施形態において、下側第2連通口66aは、必ずしも上方に向かって開口する必要はない。すなわち、下側第2連通口66aは、例えば下方に向かって開口するようにしてもよいし、横方向に向かって開口するようにしてもよい。
・第3実施形態において、フィルター61は省略してもよい。
・上記各実施形態において、インクジェット式プリンター1は、印刷用紙20の幅全体と対応した長尺状の固定された液滴吐出部を備える、いわゆるラインヘッドタイプに変更してもよい。この場合の液滴吐出部は、ノズルが形成された複数の単位ヘッド部を並列配置することによって印刷範囲が印刷用紙20の幅全体に亘るようにしてもよいし、単一の長尺ヘッドに印刷用紙20の幅全体に亘るように多数のノズルを配置することによって、印刷範囲が印刷用紙20の幅全体に亘るようにしてもよい。
・上記各実施形態において、液体吐出装置は、インク以外の他の液体を吐出する液体吐出装置であってもよい。なお、液体吐出装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体吐出装置から吐出させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体吐出装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を吐出する液体吐出装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を吐出する液体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐出装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する液体吐出装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を吐出する液体吐出装置であってもよい。
1…液体吐出装置の一例としてのインクジェット式プリンター、2…前面カバー、3…排紙口、4…操作ボタン、5…台座、6…上面カバー、7…タンクケース、8…確認窓、9…液体供給源の一例としてのインクタンク、10…液体供給路を構成する接続チューブ、11…キャリッジ、12…吐出ヘッド、12a…ノズル、12b…ノズル面、13…ガイドレール、14…キャップ、15…吸引チューブ、16…吸引ポンプ、17…制御部、18…排出部、20…媒体の一例としての印刷用紙、30,30a,60…液体供給路を構成する中間貯留体、32,32a…インク貯留室(第2貯留室)、34,34a…フィルター室(第1貯留室)、36…下側連通路を形成する第1連通管、38…第2連通管、40,40a…上側連通路を形成する通気管、42,42a,61…フィルター、44,44a…上流側フィルター室、46,46a…下流側フィルター室、48…インク流入口、50,50a…インク排出口、52…液体供給路を構成するヘッド接続チューブ、54…気泡、56,56a,75…フィルター接液部、61a…孔、62…フィルムシート、63…第1貯留室、64…第2貯留室、65…上側連通路、65a…上側第2連通口、65b…上側第1連通口、66…下側連通路、66a…下側第2連通口、66b…下側第1連通口、66c…上流側経路、66d…下流側経路、66e…湾曲部、67…接続管、68…連通流路、68a…流入口、69…液体供給路を構成する接続凸部、70…下流側空間、71…上流側空間、72…排出流路、73…貫通孔、74…凹部、80…液体供給路を構成する圧力調整弁、81…液体供給源の一例としてのインクカートリッジ、82…装着部、83…液体供給路の一例としての供給経路、84…供給ポンプ、85…第1供給流路、86…第2供給流路、87…第3供給流路、88…第4供給流路、89…ダイヤフラムポンプ、90…吸入弁、91…吐出弁、92…ヘッド内フィルター、93…供給室、94…連通孔、95…圧力室、96…弁体、97…付勢部材、98…ダイヤフラム、100…液体供給源の一例としてのインク容器、101…インク注入口、102…インク供給チューブ、103…大容量インクタンク、103a…下面、104…インク注入口、A…供給方向、H…水頭差、P…バブルポイント圧力、Pγ…圧力。

Claims (8)

  1. ノズルから媒体に対して液体を吐出する吐出ヘッドと、
    液体供給源に収容される前記液体を前記吐出ヘッドに供給する液体供給路と、
    前記液体供給路に設けられて前記液体を貯留可能な中間貯留体と、
    を備えた液体吐出装置であって、
    前記中間貯留体は、
    前記液体を貯留可能な第1貯留室と、
    前記第1貯留室よりも上流側となる前記液体供給源側に配置されて前記液体を貯留可能な第2貯留室と、
    前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する上側連通路と、
    前記上側連通路よりも下方において前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する下側連通路と、
    を有し、
    前記下側連通路における前記第2貯留室側の連通口である下側第2連通口は、上方に向かって開口していることを特徴とする液体吐出装置。
  2. ノズルから媒体に対して液体を吐出する吐出ヘッドと、
    液体供給源に収容される前記液体を前記吐出ヘッドに供給する液体供給路と、
    前記液体供給路に設けられて前記液体を貯留可能な中間貯留体と、
    を備えた液体吐出装置であって、
    前記中間貯留体は、
    前記液体を貯留可能な第1貯留室と、
    前記第1貯留室よりも上流側となる前記液体供給源側に配置されて前記液体を貯留可能な第2貯留室と、
    前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する上側連通路と、
    前記上側連通路よりも下方において前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する下側連通路と、
    を有し、
    前記下側連通路は、該下側連通路における前記第2貯留室側の連通口である下側第2連通口よりも低い位置に延びる上流側経路と、前記上流側経路の下流側から上方に延びる下流側経路と、を有していることを特徴とする液体吐出装置。
  3. 前記第1貯留室には、前記第1貯留室を前記吐出ヘッド側となる下流側空間と前記第2貯留室側となる上流側空間とに区画し、且つ前記液体が通過可能な孔を有したフィルターが設けられ、
    前記下側第2連通口は、前記フィルターよりも上方に位置していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記下側第2連通口は、前記液体供給源側から供給される前記液体が前記第2貯留室に流入する流入口よりも下方に位置し、且つ前記流入口の開口方向と異なる方向に開口していることを特徴とする請求項1〜請求項のうちいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  5. ノズルから媒体に対して液体を吐出する吐出ヘッドに液体供給源に収容される前記液体を供給する液体供給路に設けられて前記液体を貯留可能な中間貯留体であって、
    前記液体を貯留可能な第1貯留室と、
    前記第1貯留室よりも上流側となる前記液体供給源側に配置されて前記液体を貯留可能な第2貯留室と、
    前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する上側連通路と、
    前記上側連通路よりも下方において前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する下側連通路と、
    を有し、
    前記下側連通路における前記第2貯留室側の連通口である下側第2連通口は、上方に向かって開口していることを特徴とする中間貯留体。
  6. ノズルから媒体に対して液体を吐出する吐出ヘッドに液体供給源に収容される前記液体を供給する液体供給路に設けられて前記液体を貯留可能な中間貯留体であって、
    前記液体を貯留可能な第1貯留室と、
    前記第1貯留室よりも上流側となる前記液体供給源側に配置されて前記液体を貯留可能な第2貯留室と、
    前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する上側連通路と、
    前記上側連通路よりも下方において前記第1貯留室と前記第2貯留室とを連通する下側連通路と、
    を有し、
    前記下側連通路は、該下側連通路における前記第2貯留室側の連通口である下側第2連通口よりも低い位置に延びる上流側経路と、前記上流側経路の下流側から上方に延びる下流側経路と、を有していることを特徴とする
    中間貯留体。
  7. 前記第1貯留室には、前記第1貯留室を前記吐出ヘッド側となる下流側空間と前記第2貯留室側となる上流側空間とに区画し、且つ前記液体が通過可能な孔を有したフィルターが設けられ、
    前記下側第2連通口は、前記フィルターよりも上方に位置していることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の中間貯留体。
  8. 前記下側第2連通口は、前記液体供給源側から供給される前記液体が前記第2貯留室に流入する流入口よりも下方に位置し、且つ前記流入口の開口方向と異なる方向に開口していることを特徴とする請求項5〜請求項7のうちいずれか一項に記載の中間貯留体。
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