JP3728354B2 - フィルタ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体や液体の流体に含まれる粒子などの捕獲対象物を捕獲、除去するためのフィル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
流体を濾過するフィルタ装置の構成としては、一般的に、濾過しようとする流体の流路に垂直に濾過面を設置したもの(例:特開平7−224632号公報参照)や、流体の流路に平行に濾過面を設置したもの(例:特開昭56−129020号公報参照)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前者では、濾過処理量を大きくしようとすると、流路に直交する濾過面積を大きくする必要がある。しかし、そのためにフィル付近で流路を拡大すると、フィルの各部に対する流体圧力を均一に保持することが困難なり、それゆえ、捕集密度が不均一なって効率的な濾過を行うことができないという欠点があった。
【0004】
また、後者においては、流路に平行な面を濾過面しているので、前者比較すると濾過面積を大きくするために必ずしも拡大する必要がない点で有利である。しかし、被濾過流体が濾過部を進行する際に流路を兼ねる濾過面を通じて被濾過流体が徐々に外部に排出されるので、フィル各部での圧力差を生じ、これが捕集密度の偏りの原因となって、やはり十分に効率的な濾過を行うことができなかった。
【0005】
また、光触媒反応を利用して、各種水処理、空気処理、環境浄化に応用しようとする試みが行われつつあるが、上記構成のフィルにおいてかかる反応を利用しょうとしても、光をフィルに行き渡るように照射することは非常に困難であった。
【0006】
本発明は、上述の背景のもとでなされたものであり、効率的な濾過作用が得られ、かつ、光触媒反応を利用したフィル浄化機能を効果的にもたせることのできるフィル装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決する手段として、請求項1に係る本発明は、導光体の一方の端部から前記導光体の中に光を導入して、前記導光体表面に形成された光触媒に光を供給して、光触媒作用を起こさせ、前記光触媒と接触する物質を分解・除去するフィルタ装置において、前記導光体が多数の長繊維状体であって、前記導光体表面に、ガラス、セラミックス、ガラスセラミックス、樹脂及び結晶の中から選択された材質からなる多数の突起を形成し、かつ、前記突起が形成された前記導光体表面に前記光触媒を形成し、前記導光体をその長手方向を揃えて束ね又は積層して集合体とすることによって適当な空孔度を有するフィルタ材とすることを特徴とするフィルタ装置である。
【0008】
次に、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフィルタ装置において、前記突起が前記導光体表面に固着された球状の粒子であることを特徴とするフィルタ装置である。
【0009】
そして、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のフィルタ装置において、前記フィルタ材によってその長手方向の一端部が開口され、他端部が閉じられているとともに、他端部に向かうにしたがって次第にその開口の大きさが小さくなるような構造体を形成し、前記開口部から被濾過流体を流入することを特徴とするフィル装置である。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態であるフィル装置を示す説明図である。以下、図1を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
本発明のフィル装置は、多数の長繊維状体11束ね合わせてなる集合体をフィル材10として構成したものである。このフィルタ材10を構成する長繊維状体11の素材は、例えば、ガラス、セラミックス、ガラスセラミックス、プラスチックス、結晶など、フィルの素材として用いることのできるものであれば、特に限定されることはない。
【0015】
長繊維状体11の直径は、適宜選択できるが、1〜200μmが好ましい。この直径が1μm未満であると、繊維自体の強度が不足するとともに、端面から光を導入する場合、その効率も悪い。一方200μmを越えると、フィルが占める体積に比してフィル機能を担う表面積の割合が著しく小さくなるので実用的でなくなる。
【0016】
長繊維状体11の長さ、本数は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、長繊維状体11の長さは、束ねる全数をほぼ同一の長さとしても、必要に応じて変えてもよい。
【0017】
本発明のフィルタ装置は、多数の長繊維状体11をもって、一端が被濾過流体の流入口としての開口部20を形成し、他端が束ね合わされた収束部21を形成する。従って、このフィル装置では、開口部20から収束部21にかけて形成される空隙部22(以下、単に、「空隙部」ということがある)を包囲する部分が、濾過作用を奏する部分である濾過部23を構成する。
【0018】
【0019】
長繊維状体11を束ね合わせる方法としては、止め金12等で絞めつけたり、接着剤等で相互に接着させたり、熱で融着させたり等の方法を用いることができるが、これら方法に限定されるものではない。
【0020】
濾過部23において長繊維状体11は、略直線形状となっていても、湾曲形状となっていてもよいが、捕集効率の均質化の観点では略直線形状がよい。また、収束部21の長繊維状体11の中心軸方向に対する濾過部23の長繊維状体11の屈曲角度θ(以下、単に「屈曲角度θ」という)は、適宜選択することができる。すなわち、捕集効率最大となるθは圧力損失の大きさにより変わるが、大ききすぎる屈曲角度θは光の必要以上の漏れにもつながり、小さすぎる屈曲角度θは装置の大型化につながるので、実際には5°〜15°が好ましい。
【0021】
また、開口部20の形状は、円形、楕円形、多角形等、どのような形状でもよいが、円形が好適である。開口部20を円形とすると、濾過部23がほぼ円錐形の側壁形状となるため、より捕集効率がよいものとなる。開口部は必ずしも一つである必要はない。
【0022】
上記開口部20を有する空隙部22を形成させる方法としては、長繊維状体11を束ね合わせた集合体に骨格材、例えば、円錐、角錐の側壁形状の網状体や、円形、多角形のリング状もしくは螺旋状の骨格材を挿入する方法が挙げられるが、これら方法に限定されるものではない。すなわち、長繊維状体を束ね合わせた集合体に、開口部20を設けることができ、かつ、被濾過流体がフィル材10の流路を通過するのを著しく妨げない方法であれば、本発明のフィル装置に適用することができる。
【0023】
この濾過部23は、フィル材10として適当な空孔度を与えるために、これを構成する長繊維状体11長手方向に波形状であるか、はその表面に突起が形成されたものであることが好ましい。図2は長手方向を波形状にした長繊維状体11を示す図であり、図3は表面に突起13が形成された長繊維状体11の一例を示す図である。
【0024】
このような長繊維状体を用いることで、長繊維状体を単に束ねたり、積層するだけで、長繊維状体の集合体を構成することにより、この集合体において適当な空孔度を有するフィル材とすることができる。そして、被濾過流体を通しても空孔が変化せず、適当な空孔度を長期にわたって維持することが可能となる。さらに、濾過部23の表面積が増大するため、表面反応を利用して流体の浄化を行う場合、その浄化効率を向上させることができる。
【0025】
空孔度は、波形や突起の大きさ、ピッチ、長繊維状体の積層間隔などにより任意に変えることができる。
突起の形状としては、例えば、球状、不定形、棒状等が挙げられる。
【0026】
【0027】
【0028】
突起の材質としては、例えば、ガラス、セラミックス、ガラスセラミックス、樹脂、結晶などが挙げられるなお、フィルタ素材となる導光体とその表面に形成される突起の材質は同一であってもよく、異種の材料としてもよい。
【0029】
【0030】
突起の形成方法の態様は、長繊維状体である導光体表面に粒子を固着させて突起を形成する方法であり、次の各種態様が含まれる。
【0031】
(1)バイン成分に、粒子を混合、分散又は懸濁させて作成した塗布液を長繊維状である導光体の表面に塗布する方法。
【0032】
(2)長繊維状体である導光体の表面にバイン成分を塗布し、このバイン成分が固化する前に粒子を付着させる方法。
【0033】
(3)長繊維状体である導光体の表面と粒子を熱融着する方法。この場合、両者をともに加熱してもよく、熱した導光体表面に散布してもよく、あるいは、導光体表面に熱した粒子又は溶融した粒子を散布してもよい。
【0034】
(4)長繊維状体である導光体の表面に、固化後に粒子を形成する液体を散布又は噴霧し、固化する方法。
【0035】
(5)長繊維状体である導光体の表面を試薬等で変質させた後、粒子を付着させ、固化する方法。具体的には、例えば、アクリルなどの有機樹脂の表面を有機溶媒(溶剤)で溶かした、粒子を付着させ、固化する方法が挙げられる。
【0036】
上記態様(1)〜(5)において用いる粒子としては、例えば、ガラス質、結晶質の粒子を用いることができる。
【0037】
ガラス質のものとしては、シリカガラス、ソーダライムシリケートガラス、無アルカリガラスが挙げられる。また、結晶質のものとしては、無数にあるが、代表的なものとしては、アルミナ、ジルコニア、チタニヤ、ムライト、コーディライト、マグネシア、チタン酸バリウム等を挙げることができる。
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
なお、長繊維状体11として導光性のものを用い場合に、図4に示したように、次第にその曲率半径が小さくなるように(又は曲率が大きくなるように)曲線状に形成したものを用いれば、該長繊維状体の光の量が多い基端部のの部分と少ない先端部のの部分とで漏れ出る光の量を同程度にすることが可能なり、光触媒に効率よく光を供給することが可能となる。
【0045】
本発明のフィルタ装置は、長繊維状体である導光体の表面に光触媒を形成することにより、捕集効率がより向上したものとなる。すなわち、光触媒にその活性に必要な光が照射されると、光触媒反応を起こして、その表面に強い酸化力と還元力を生じ、光触媒と接触する物質(付着物)を分解して除去する光分解作用を利用する光触媒によると、フューム、ダスト、大気塵、タバコの煙、粉塵、ビールス、バクテリア、ガス中の臭い、有害ガス、汚泥、有機物、トリハロメタン等、あらゆるものを光分解によって除去することができる。
【0046】
そして、光触媒を形成する長繊維状体の素材は、ガラス、セラミックス、プラスチック、結晶などの光触媒自身と反応しない導光体であることが好ましい。さらに、光触媒活性を下げない素材であることがより好ましい。この光触媒活性を下げない素材としては、光触媒中への不純物の拡散がなく光触媒活性を劣化させないとともに、光触媒薄膜を形成しやすく、化学的耐久性や透明性等に優れ、長繊維に形成することが可能なものが挙げられる。このような素材としては、例えば、重量%表示で、SiO 2 を30〜70%、アルカリ成分の含有量が0〜10%である、低アルカリのケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、又は無アルカリガラスが挙げられる。
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
次に、本発明のフィル装置に用いることのできる光触媒について説明する。この光触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、チタン酸化物、及びその化合物、鉄酸化物及びその化合物、亜鉛酸化物及びその化合物、ルテニウム酸化物及びその化合物、セリウム酸化物及びその化合物、タングステン及びその化合物、モリブデン酸化物及その化合物、カドミウム及びその化合物、ストロンチウム酸化物及びその化合物の郡から選ばれる1種又は2種以上の化合物を用いることができる。
【0061】
また、光触媒には触媒活性層増強、密着強度増強、安定性増強、又は光反応増強などの作用のある添加物を加えたり、アンダーコートとして使用できる。これら添加物としては、Cr、Ag、Cu、Au、Pt、Ru、Pd、Rh、Sn、Si、In、Pb、As、Sb、P等の金属、又はそれらの酸化物又は化合物が使用できる。また、密着強度増強としては、添加物を加える代わりに触媒層の下地層としてCr、In、Si、P等を設けてもよい。
【0062】
【0063】
光触媒の形成方法としては、ゾルゲル法、パエロゾル法、ウォッシュ・コート法、蒸着法、スパッタ法、熱分解法、金属酸化法等を採用することができ、これら1種又は2種以上を用いることができる。この光触媒の膜厚としては、1nm〜1mmの範囲内であることが好ましい。
【0064】
【0065】
光源波長としては、光触媒がTiO2である場合には、これを励起できる200〜500nmの紫外域が好ましく、光源としては、これを連続光として出力する水銀ランプ、紫外線ランプが使用できる。
【0066】
光源からの光は、これを一方向または二方向以上から導光体に入射してもよい。光を導光体の端部から入射することにより、この光を導光体を通じて光触媒(例:TiO 2 に到達させることができるため、光触媒(例:TiO 2 は光触媒の支持体である導光体の内部から直接光を受け取り、光触媒作用を発現させることができるとりわけ、光の入射を、フィル材の収束部端部より行う場合、光を効率良く導光体に入射することができる
【0067】
上記フィル材の端部から光を入射するフィル装置では、長繊維状体導光体からなる導光体は、光触媒の支持体であるとともに、光触媒反応を起こさせる光を通す導波路でもある。したがって、発明のフィルタ装置では、導光体の屈曲角度θは、導波路としての機能を消失させない程度とする必要があり、具体的には15°より小さい角度であることが好ましい。
【0068】
フィル材の端部から光を入射するフィル装置によれば、ほこり、ちり、又は汚泥等でフィル材が覆われても、光触媒に光を照射できるため、触媒機能が低下することはない。また、導光体を介して光触媒に光を到達させるため、外部から照射する場合比較して、光源からの光エネルギーの殆どを有効に光触媒に照射できることから、強い紫外線を必要とせず、大掛かりな光源必要とない。
【0069】
このとき、フィル材の収束部方向の端部から光を入射する場合には、フィル材の収束部においては入射した光が長繊維状体外へ漏出しにくく、反対に濾過部においては入射した光が長繊維状体外へ漏出し易い構造であることが好ましい。このようにすることにより、光源を濾過部の近傍に置くことができない場合にも本発明のフィルタ装置を用いることができるし、また、入射した光を殆ど光触媒に照射することができる。
【0070】
このためフィル材の収束部を担う長繊維状体の一部を光ファイバで構成し、フィル材の濾過部に当たる長繊維状体の他の部分については、光ファイバのクラッドを担う材料を用いる代わりにその部分を光が漏出して光触媒に供給されるような材料で構成することが好ましい。
【0071】
ここで用いることのできるクラッド素材としては、例えば、シリカガラス等の低屈折率ガラスや有機樹脂等が挙げられる。また、濾過部においては、クラッドを設けず、コアを露出させた構造とすることが好ましく、特に、そのコア露出部表面にコアよりも高い屈折率を有する光触媒を形成することが好ましい。
【0072】
以上説明したように、本発明のフィル装置は、ディーゼルエンジンの排ガスに含まれる黒煙、未燃焼の炭化水素及び潤滑油からなる固体粒状物(パーティキュレート)を除去する排気浄化装置や、クリーンルーム用エアフィル、空気洗浄機等のガス処理フィル、水や海水浄化用フィルタ等の溶液処理フィルタ等、様々な用途に用いることができる。
【0073】
〔実施例〕
以下、本発明の実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。
【0074】
図5は、本発明のフィル装置をディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)に適用した実施例を示す図である。
【0075】
直径30μm、長さ600mmの長繊維状体11の濾過部となる部分には、直径30μmの球状の突起13をピッチ約100μmで多数形成した(図3参照)。次いで、上記突起13を形成した長繊維状体の表面にTiO 2 (膜厚0.1μm)を形成し、収束部となる部分には、その表面にシリカガラスからなるクラッドを形成した。このようにして製作した長繊維状体11を8000×338本束ね合わせ、その集合体によってフィルタ材10を構成し、その一端を止め金10で止め、他端から円錐の側壁形状のステンレス鋼製の網をフィルタ材10のほぼ中央部に挿入し、開口部20を形成させフィルタ装置製作した。ここでは、長繊維状体11の素材として、高温度(100700℃)の高温に耐えるアルミノシリケートガラス(ガラス転移点100〜700℃)を用いたが、石英ガラス(ガラス転移点1100℃)などを用いてもよい。
【0076】
このフィルタ装置を、ステンレス鋼製の外殻材40で覆い、フィル10の開口部20側に、外殻材40に連続する流出筒50、及びフィル材10の開口部20につながる流入筒30を流出筒50に挿入する位置に配置して、排気ガスの流入口31と流出口51を確保し、収束部の端部には、紫外線を照射する光源60を設置して、DPFを構成した。
【0077】
本実施例のDPFでは、図5中に矢印で示したように、流入口31から流入筒30を通ってフィル10の開口部20に流入した排気ガスは、空隙部の内壁に到達すると、該到達点付近で、フィル材10を構成する長繊維状体11と交差する方向に、フィルタ材10を通過し、フィルタ材10を通過した排気ガスは、フィルタ材10と外殻材40との間の隙間通路52を通って、流出口51から排出される構造となっている。
【0078】
本実施例のDPFでは、フィルタ材10を通過した排気ガスは、収束部に到達するに全て隙間通路52に排出されるが、外殻材40内は、流出入口以外が閉じた空間であるため、流出口51方向にガスの流路が方向転換され、速やかに流出口51から排出される。
【0079】
このように、本実施例のDPFは、排気ガスの流路が光源とは全く分離されたところに設定されていることから、設計上の困難さがなく、実用上有用なものである。
【0080】
本実施例のDPFでは、フィル材10の収束部端部から長繊維状体11の束に光を入射することにより、濾過部の長繊維状体11から漏出した光によって、長繊維状体11表面に形成した光触媒に付着したパーティキュレートが光触媒作用により光分解される構造となっている。
【0081】
本発明のフィルタ装置は、長繊維状体11収束部端部に光を照射するだけで、束ねられた全ての長繊維状体11に容易に光を導入できる。また、それぞれの長繊維状体11の屈曲角度の差も小さいため、導入された光の漏れ量の差が長繊維状体11の束の間で小さく、均等で効率的な光分解作用発現る。
【0082】
以上のとおり、本実施例のDPFは上記構成により、構造が単純で安価な機構でありながら、長寿命でメンテナンスフリーフィルタ装置を実現できる。
【0083】
本実施例によれば、濾過部の面積を広くとることができ、捕集効率のよいフィルタ装置が得られる。
【0084】
【0085】
さらに、長繊維状体として、その長手方向に波形状をなす長繊維状体(図2参照)、または、表面に突起を形成した長繊維状体(図3参照)を用いることにより、長繊維状体を単に束ねたり、積層るだけで、適度な空孔度を有するフィルタ材を構成することができる。また、流体を通しても空孔が変化せず、適当な空孔度を長期にわたって維持することが可能なフィルタ装置となる。さらに、濾過部の表面積が増大するため、表面反応を利用して流体の浄化を行う、その浄化効率を向上させることができる。
【0086】
また、本実施例のフィルタ装置は、そのフィルタ材を構成する長繊維状体の束の全てに光を導入できるため、長繊維状体表面に形成された光触媒に充分かつ均等に光を到達させることが可能で、その結果、捕集効率がよく、長寿命のメンテナンスフリーなフィルタ装提供できる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係るフィルタ装置は、導光体の一方の端部から前記導光体の中に光を導入して、前記導光体表面に形成された光触媒に光を供給して、光触媒作用を起こさせ、前記光触媒と接触する物質を分解・除去するフィルタ装置において、前記導光体が多数の長繊維状体であって、前記導光体表面に、ガラス、セラミックス、ガラスセラミックス、樹脂及び結晶の中から選択された材質からなる多数の突起を形成し、かつ、前記突起が形成された前記導光体表面に前記光触媒を形成し、前記導光体をその長手方向を揃えて束ね又は積層して集合体とすることによって適当な空孔度を有するフィルタ材とすることを特徴とするものであり、これにより、集合体において適当な空孔度を有するフィルタ材とすることができ、被濾過流体を流しても空孔が変化せず、適当な空孔度を長期にわたって維持することが可能となり、効率的な濾過作用が得られ、かつ、光触媒反応を利用したフィルタ浄化機能を効果的にもたせることのできるフィルタ装置を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるフィルタ装置を示す説明図である。
【図2】波形状の長繊維状体を示すである。
【図3】表面に突起が形成された長繊維状体を示すである。
【図4】曲線状に形成された長繊維状体を示すである。
【図5】本発明の実施例であるDPFを示す説明図である。
【符号の説明】
1…フィル装置、10…フィル材、11…長繊維状体、13…突起、22…空隙部、23…濾過部、60…光源。

Claims (3)

  1. 導光体の一方の端部から前記導光体の中に光を導入して、前記導光体表面に形成された光触媒に光を供給して、光触媒作用を起こさせ、前記光触媒と接触する物質を分解・除去するフィルタ装置において、
    前記導光体が多数の長繊維状体であって、前記導光体表面に、ガラス、セラミックス、ガラスセラミックス、樹脂及び結晶の中から選択された材質からなる多数の突起を形成し、かつ、前記突起が形成された前記導光体表面に前記光触媒を形成し、前記導光体をその長手方向を揃えて束ね又は積層して集合体とすることによって適当な空孔度を有するフィルタ材とすることを特徴とするフィルタ装置。
  2. 請求項1に記載のフィルタ装置において、前記突起が前記導光体表面に固着された球状の粒子であることを特徴とするフィルタ装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のフィルタ装置において、前記フィルタ材によって、その長手方向の一端部が開口され、他端部が閉じられているとともに、他端部に向かうにしたがって次第にその開口の大きさが小さくなるような構造体を形成し、前記開口部から被濾過流体を流入することを特徴とするフィルタ装置。
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