JPH11290701A - 光触媒担持部材および光触媒フィルタ - Google Patents

光触媒担持部材および光触媒フィルタ

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JPH11290701A
JPH11290701A JP10116294A JP11629498A JPH11290701A JP H11290701 A JPH11290701 A JP H11290701A JP 10116294 A JP10116294 A JP 10116294A JP 11629498 A JP11629498 A JP 11629498A JP H11290701 A JPH11290701 A JP H11290701A
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Japan
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photocatalyst
optical fiber
light
fiber
filter
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JP10116294A
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Yoshiharu Uchiumi
慶春 内海
Makoto Setoyama
誠 瀬戸山
Masanori Tsujioka
正憲 辻岡
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒の励起光の照射効率が良好で、光触媒
性能の高い光触媒担持部材および光触媒フィルタを容易
に低コストで提供する。 【解決手段】 シングルモードの光ファイバの外側面の
全面もしくは一部に、光触媒を担持してなることを特徴
とする。該光ファイバのクラッドの材質は石英ガラス、
光触媒は酸化チタンであることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気清浄機、汚水処
理装置、浄水器などに使用される光触媒担持部材および
光触媒フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、空気浄化や汚水浄化などの環境浄
化に光触媒を利用する試みが活発となっている。これは
酸化チタン(TiO2)などの半導体にエネルギーギャップ
以上のエネルギーを持つ光を照射することにより生じた
電子と正孔の酸化、還元作用により、空気中や水中の悪
臭物質、有害物質などを分解するものである。光触媒を
空気浄化や汚水浄化に利用する場合、光触媒を基材に担
持した形状で使用することが考えられているが、光触媒
反応は光が当たっている部分でのみ反応が生じるため、
光照射効率の高い光触媒担持構造を実現することが重要
となる。
【0003】従来、光照射効率の高い光触媒担持構造を
実現する試みとして、例えば特公平4−43841号で
は、ステップ形もしくはグレーテッド形の光ファイバま
たは連続的に太さが変化している様な光散乱損失の大き
な光ファイバに半導体微粒子を担持させ、光ファイバに
光を入射させて光ファイバを通してその側面の反応系に
光を照射する方法がある。これは光触媒を担持させる基
材に導光性のある光ファイバを用い、基材から直接光触
媒に光を照射することにより、効率のよい光照射をはか
ったものであり、光ファイバがステップ形もしくはグレ
ーテッド形の場合はその開口角または開口角よりもわず
かに大きな入射角で、光ファイバが光散乱損失の大きな
ものである場合はその開口角内の入射角で、光を光ファ
イバに入射させることにより、光ファイバのコアを伝搬
する光が光ファイバの側面に適度に漏れるようにしてい
る。
【0004】また、特開平9−225262号ではガラ
ス、セラミックス、プラスチックス、結晶などでできた
光ファイバのコアに相当する導光体の表面にクラッドに
相当する光触媒を担持したファイバ状のもの(以下、光
触媒ファイバ)、あるいは光ファイバの一部または全部
にクラッドを欠いた露出部を形成し、この露出部に光触
媒を担持したものがあげられている。これも前者と同様
に導光性基材に光触媒を担持させ、基材から直接光触媒
に光を供給することにより、光照射の高効率化をはかっ
たものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術におい
て、前者では側面に担持した光触媒に効率良く光を供給
するためには、前記のように光ファイバヘの光の入射角
を制御する必要があり、そのためにレンズを設置するな
ど装置が複雑かつ高価なものになる。また、後者ではこ
のような専用の光触媒ファイバを公知の光ファイバ製造
技術を転用して製造しようとすると、極めて大量に作ら
ないと非常に高価になってしまうことが予想される。ま
た既存の光ファイバを利用する場合でも、クラッドの一
部または全部を欠いて露出部を形成させる必要があり、
製造プロセスが複雑かつ高コストになることが予想され
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は光通信の信号伝
送用として大量に製造されている安価なシングルモード
光フアイバを利用し、この外側面に光触媒を担持させる
ことにより、光照射効率が高く光触媒性能の高い光触媒
担持部材および光触媒フィルタを安価で実現したもので
ある。
【0007】
【作用】本発明においては、光触媒を担持させる基材と
して、1.3μm帯、1.55μm帯、0.85μm帯
などの光通信で用いられている信号伝送用のシングルモ
ードファイバを使用することを特徴とし、この光ファイ
バの外側面の全面あるいは一部に光触媒を担持させる。
光ファイバを光通信に用いる場合には、ファイバの最大
受光角(開口角)以下で光を入射させコアとクラッドの
境界で全反射させることにより、コア内に光を伝搬させ
るが、本発明においてはおもにクラッドを光の伝搬に利
用する。本発明で使用するシングルモードファイバの構
造を図1(a)に示す。シングルモードファイバはコア
1の断面積に比べクラッド2の断面積が非常に大きなた
め、クラッド2を光の伝搬に使用することにより、大光
量の光を伝搬させることができる。また、クラッド2の
材質が可視光から紫外光までの透過率の高い石英である
ため、TiO2のように励起光に紫外光が必要な光触媒を用
いる場合でも、紫外光を効率良く伝搬させることが可能
である。本発明においては、光触媒励起用の光は光ファ
イバの端面から入射させるが、主にクラッド2を光の伝
搬に用いているため、従来技術のように光の入射角を制
御する必要はない。光ファイバに入射した光は、光ファ
イバ側面から適度に漏れて減衰しながら主にクラッド2
中を伝搬し、図1(b)に示す光ファイバ外側面に担持
した光触媒3を励起する。
【0008】前記従来技術の光ファイバのクラッドに相
当する部分に光触媒を担持させる方法では、コアを光の
伝搬に利用しているため、ステップ形もしくはグレーデ
ッド形の光ファイバでは光を光ファイバの光触媒担持面
に適度に漏らすために開口角あるいは開口角よりもわず
かに大きな角度で入射させる必要があり、逆に光の散乱
損失の大きな光ファイバでは光が漏れすぎないように、
開口角よりも小さな角度で光を入射させる必要があるな
ど、光の入射角を制御する必要があり、そのためレンズ
が必要になるなど装置が複雑なものとなっていたが、本
発明では光の入射角を制御する必要がないため装置が単
純となり、設計の自由度が高く、安価である。また、従
来の別の方法のように光を濡らすために光ファイバのク
ラッドの一部または全部を欠きコアを露出させる必要も
ないため、作製の工程が単純で、低コストである。
【0009】担持基材として用いる光ファイバとして
は、クラッド2が石英ガラスであるシングルモードファ
イバであれば、どんなものでも使用することができる。
クラッド材料としては、紫外光から可視光までの透過特
性の良好な純粋石英ガラスがもっとも望ましいが、フッ
素などの不純物をドープしたものを用いることもでき
る。本発明では主にクラッド2に光を伝搬させるため、
コア材料がどんなものでも使用できるが、SiO2+GeO2
ラス、石英ガラスなどが入手しやすく、これらの材料に
不純物がドープしてあるものでもよい。クラッド径とし
ては50〜500μmのものが望ましい。これ以上細い
ものは伝搬できる光量が少なく強度的にも弱いため適さ
ず、これ以上太いものはフィルタを作るさいに曲げにく
くなるため適さない。伝搬可能な光量、強度、曲げやす
さ、入手の容易さから、100〜150μmのものがさ
らに望ましい。コア径としては1〜25μmが望まし
い。これ以上細いものは作製が困難であり、これ以上太
いものはクラッドの断面積が小さくなり伝搬できる光量
が小さくなるため望ましくない。作製の容易さ、クラッ
ド断面積の大きさ、入手の容易さから、5〜15μmの
ものがさらに望ましい。
【0010】このような光ファイバとしては、例えば
1.3μm帯用シングルモードファイバ、1.55μm
帯用純粋石英コアファイバ(カットオフシフトファイ
バ)、1.55μm帯用分散シフトファイバ、0.85
μm用シングルモードファイバなどがあり、いずれも使
用できるが、クラッド2が純粋石英ガラスでコア径の小
さい1.3μm帯シングルモードファイバが、光の伝搬
効率が良好なため最も望ましい。
【0011】光ファイバの製造は高度な製造技術と高価
な設備が必要であり、従来技術である光触媒用に光ファ
イバのコアに相当する光導光体の表面に、クラッドに相
当する光触媒を担持した光触媒ファイバを製造しようと
すると、極めて大量に作らない限りは非常に高価なもの
となってしまい、空気清浄機や浄水器用などのフィルタ
には適さないが、本発明で用いるシングルモードファイ
バは光通信用に大量に製造されていて、非常に安価なた
め、安価な光触媒フィルタをつくることができる。
【0012】光ファイバ心線は通常、強度を確保するた
め、表面にウレタンアクリレートなどの被覆がされてい
るので、このような表面被覆を除去した後に光触媒を担
持させる必要がある。あるいは、光ファイバを用いてフ
ィルタを形成した後に表面被覆を除去しても良い。表面
被覆の除去法としては、例えば硫酸などの酸で溶かす方
法などが利用できる。光ファイバの製造工程に光触媒担
持工程を組み込む場合は、伸線後の表面被覆工程のかわ
りに光触媒担持工程を組み込めば良い。
【0013】光触媒としては、例えばTiO2、SrTiO3、Cd
S 、CdSe、GaP 、ZrO2、KTaO3 、KTa0.77Nb0.23O3 、Nb
2O5 、ZnO 、Fe2O3 、WO3 、SnO2、In2O3 、MoO3、Cu
2O、CuFeO2など公知の光触媒能を有する物質であればど
んなものでも、単独あるいは複数の物質の組み合わせの
いずれの形でも使用することができる。特にTiO2は強い
酸化力を有し安価で無害であるため特に望ましい。TiO2
はアナターゼ型とルチル型の2種類の結晶構造が存在
し、どちらも使用することができるが、より触媒活性の
高いアナターゼ型を使用するほうが望ましい。あるいは
両者を組み合わせて用いても良い。
【0014】光触媒性能を向上させる目的で、TiO2表面
にPt、Pd、Au、Ag、Ru、Rh、Fe、Co、Ni、Cu、Znなどの
金属あるいはこれらの金属酸化物を単独あるいは複数を
組み合わせて担持させても良い。特にTiO2表面にPt、P
d、Auなどの貴金属の粒径1〜100nmの微粒子を担持
させたものは、公知のように光触媒性能が高いため特に
望ましい。TiO2表面にこれらの金属あるいは金属酸化物
を担持させる方法としては、含浸法、光析出法、化学析
出法、同時沈殿法、混練法、振り混ぜ法、金属粉添加
法、真空蒸着法、スパッタ法などの公知の技術を用いる
ことができる。
【0015】光触媒の担持形態としては、図1(b)の
ように光ファイバの外側面の全面、あるいは一部に1nm
〜1mmの厚さで高密着で担持されていれば、薄膜状であ
っても粉末が凝集した形態であっても良い。必ずしも側
面全体が光触媒で覆われてわれている必要はなく、島状
に光触媒が担持されていて、光ファイバが露出している
部分があってもよい。
【0016】光触煤の担持方法としては、ゾルゲル法、
熱分解法、パイロゾル法、CVD法、真空蒸着法、スパ
ッタ法、イオンプレーティング法、金属酸化法など公知
の技術を利用することができる。また、光触媒の微粒子
を光触媒に対し難分解性のバインダを介して担持させて
もよい。この場合のバインダとしてはシリカやアルミナ
などの無機系バインダ、フッ素系ポリマー、シリコン系
ポリマーなどの有機系バインダなど公知のものを使用す
ればよい。光触媒微粒子粉末は粒径が小さなものほど光
触媒活性が高いため望ましく、1〜500nmの平均粒型
をもつものが望ましい。光触媒微粒子として表面に前記
したような金属あるいは金属酸化物の微粒子を担持した
TiO2微粒子を用いてもよい。光触媒がTiO2の場合は市販
されている無機バインダ成分を含んだ光触媒コーティン
グ材を使用してもよい。
【0017】このようにして作製した光触媒担持部材4
は単独でも使用することができるが、この光触媒担持部
材を構成部材とするフィルタを形成して使用するほう
が、処理物質との接触面積を大きくすることができ処理
能力が高くなるため望ましい。フィルタの形状としては
例えば光触媒担持部材をシート状あるいは板状に束ねた
形状(図2(a))、円筒状に束ねた形状(図2
(b))、縦横に束ねシート状あるいは板状にした形状
(図3(a))、格子状に編み込んだシート状あるいは
板状にした形状(図3(b))、シート状に束ねたもの
を渦巻状に巻いた円筒状のもの(図3(c))、格子状
に編み込んだシートを渦巻状に巻いた円筒状(図3
(d))などを用いることができる。光触媒担持部材の
みでフィルタを形成しても良いし、他の材料と組み合わ
せてフィルタを形成しても良い。
【0018】光触媒反応のために光ファイバ端面から入
射させる光としては、光ファイバの側面に担持した光触
媒を励起可能な波長を持つものが使用でき、光源として
例えば水銀ランプ、キセノンランプなどの放電ランプ、
蛍光灯、ブラックライト、殺菌灯などの蛍光ランプ、白
熱灯などのフィラメントランプ、レーザ光源などの人工
光源または、太陽光を使用することができる。
【0019】本発明の光触媒担持部材あるいは光触媒担
持部材を構成部材とするフィルタは、前記した光触媒励
起用の光源と組み合わせて使用することにより、気体ま
たは液体の処理に用いることができる。例えば気体処理
としては、空気中の悪臭物質や細菌などの分解除去、排
ガス中の有機塩素化合物などの有害物質の分解除去、大
気中のNOX の酸化除去などに、液体の処理としては、排
水中の有機塩素化合物などの有害物質の分解除去、地下
水中の農薬等の有害物質の分解除去、水道水中のトリハ
ロメタン類、残留塩素、カビ臭物質、細菌等の分解除
去、排水や水道水中の重金属イオンの除去などに利用す
ることができる。また、水の光分解や水の光分解による
H2発生などにも用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施の形態は次
の実施例によって述べる。
【0021】
【実施例】実施例1 本発明の光触媒フィルタを用いて、悪臭物質の1つであ
るアセトアルデヒドの気相中の分解除去を行った。光触
媒の担持基材としてコアはSiO2+GeO2ガラスの径8μ
m、クラッドは石英ガラスの径125μmの1.3μm
帯用シングルモードファイバ(住友電気工業製、品番:
ES−1)を用い、表面被覆を10%硫酸水溶液で除去し
た後に、側面に市販の光触媒コーティング材(石原産業
製、品番:ST−K 03)を用いてディップコーティング
によりTiO2光触媒を担持した。このようにして作製した
長さ30cmの光触媒担持部材4を束ね、幅35cm、長さ
30cm、厚さ2mmの板状のフィルタを作製した。このフ
ィルタを閉鎖循環式の気相反応装置に組み込み、光ファ
イバの端面から光が入射するようにフィルタの上部から
10Wのブラックライト蛍光ランプを用いて紫外光を照
射しながら、大気で希釈した初期濃度100ppmのアセ
トアルデヒドガスをフィルタを通して循環させた。レン
ズなどを用いて光の入射角を制御することはしなかっ
た。光照射開始から15分後のアセトアルデヒド濃度を
ガスクロマトグラフにより測定したところアセトアルデ
ヒド濃度は20ppm まで減少しており、光触媒反応によ
リアセトアルデヒドが分解されていることが確認され
た。
【0022】比較例1 光触媒の担持基材としてコア径62.5μm、クラッド
径125μmのグレーテッドインデックス形ファイバ
(住友電工製、品番:EG−6)を用い、実施例1と同様
にして板状のフィルタを作製した。このフィルタを実施
例1と同様にして、閉鎖循環式の気相反応装置を用いて
アセトアルデヒドガスの分解性能を調べた。実施例1と
同様に、レンズなどを用いて光の入射角を制御すること
はしなかった。光照射開始から15分後のアセトアルデ
ヒド濃度をガスクロマトグラフにより測定したところア
セトアルデヒド濃度は40ppm までしか減少しておら
ず、実施例1のシングルモードファイバを用いた場合ほ
ど分解はすすんでいなかった。
【0023】実施例2 本発明の光触媒フィルタを用いて、トリハロメタン類の
1つであるクロロホルムの液相中の分解除去を行った。
光触媒の担持基材として実施例1と同様のコア径8μ
m、クラッド径125μmの1.3μm帯用シングルモ
ードファイバを用い、表面被覆を10%硫酸水溶液で除
去した後に、ゾルゲル法を用いてTiO2光触媒を担持し
た。ゾルゲル法の手順としては、まず80wt%のチタン
テトライソプロポキシドのイソプロパノール溶液150
mlを純水750ml、硝酸5mlに加え、加水分解によりチ
タニアゾルを作製し、光ファイバ側面にチタニアゾルを
ディップコートした後、550℃にて焼成を行った。こ
のようにして作製した長さ30cmの光触媒担持部材を
束ねてシート状にしたものを光ファイバ端面が円筒上面
になるように巻いて、内径3cm、外形5cm、長さ3
0cmの円筒状フィルタを作製した。
【0024】このフィルタを閉鎖循環式の液相反応装置
に組み込み、光ファイバの端面から光が入射するように
フィルタの上部から10Wのブラックライト蛍光ランプ
を用いて紫外光を照射しながら、初期濃度1ppm のクロ
ロホルムを含む処理水をフィルタを通して循環させた。
処理水は円筒の中央の穴から円筒を通って円筒側面外部
へ抜けるように流通させた。レンズなどを用いて光の入
射角を制御することはしなかった。光照射開始から20
分後のクロロホルム濃度をガスクロマトグラフ質量分析
計により測定したところ、クロロホルム濃度は0.2pp
m まで減少しており、光触媒反応によりクロロホルムが
分解されていることが確認された。
【0025】比較例2 光触媒の担持基材として比較例1と同様のコア径62.
5μm、クラッド径125μmのグレーテッドインデッ
クス型光ファイバを用い、実施例2と同様にして円筒状
のフィルタを作製した。このフィルタを実施例2と同様
にして、閉鎖循環式の液相反応装置を用いてクロロホル
ムの分解性能を調べた。実施例2と同様に、レンズなど
を用いて光の入射角を制御することはしなかった。光照
射開始から20分後のクロロホルム濃度をガスクロマト
グラフにより測定したところアセトアルデヒド濃度は
0.5ppm までしか減少しておらず、実施例2のシング
ルモードファイバを用いた場合ほど分解はすすんでいな
かった。
【0026】以上のように本発明のシングルモード光フ
ァイバを用いて作製した光触媒フィルタは、気相中のア
セトアルデヒド分解においても、液相中のクロロホルム
分解においても優れた分解性能を示しており、励起光の
入射角を制御しなくても光触媒への効率のよい光照射が
実現できていることがわかる。一方グレーテッド形光フ
ァイバを用いて作製した光触媒フィルタは、比較例のよ
うに励起光の入射角を制御しない場合は光触媒への励起
光の光照射効率が悪く、シングルモード光ファイバを用
いたものほど分解性能は高くないことがわかる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると光
触媒への励起光の照射効率が良好で光触媒性能の高い光
触媒担持部材および光触媒フィルタを容易に低コストで
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に使用するシングルモード光フ
ァイバの構造を説明する断面図、(b)は(a)の外側
周面に光触媒を形成し、光触媒担持部材とした形態を説
明する断面図である。
【図2】(a)及び(b)はそれぞれ、図1(b)の光
触媒担持部材を板状に束ねた形状及び円筒状に束ねた形
状を示す斜視図である。
【図3】(a)、(b)、(c)及び(d)は、それぞ
れ図1(b)の光触媒担持部材をシート状に縦と横に束
ねた形状、シート状の格子に編み込んだ形状、図3
(a)を渦巻状に巻いた形状及び図3(b)を渦巻状に
巻いた形状を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 コア 4 光触媒担持部材 2 クラッド 3 光触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/32 C03C 25/02 F C03C 25/02 B01D 53/36 J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバの外側面の全面もしくは一部
    に光触媒が担持された構造を有し、該光ファイバがシン
    グルモードファイバであることを特徴とする光触媒担持
    部材。
  2. 【請求項2】 光ファイバのクラッドの材質が石英ガラ
    スであることを特徴とする請求項1に記載の光触媒担持
    部材。
  3. 【請求項3】 光触媒が酸化チタンであることを特徴と
    する請求項1または2に記載の光触媒担持部材。
  4. 【請求項4】 構成部材として少なくとも請求項1また
    は請求項2または請求項3に記載の光触媒担持部材を含
    むことを特徴とする、流体処理用光触媒フィルタ。
JP10116294A 1998-04-10 1998-04-10 光触媒担持部材および光触媒フィルタ Pending JPH11290701A (ja)

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