JP2009078395A - インクフィルタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクがフィルタプレートで濾過されずにインクジェットヘッドに供給されることを防止しつつ、ハウジング内に流入した気泡を確実に排出できるようにする。
【解決手段】インク室14からフィルタプレート13を通ってインク室16に至る第1の流路8A、インク室14からフィルタプレート13を通ってインク室18に至る第2の流路8B、インク室16とインク室18とを連通する連絡路19を通る第3の流路8Cを構成した。インク室14の底部に流入口15を開口させ、インク室16の底部に流出口17を開口させ、インク室18の頂部に排出口20を開口させた。インク室14に流入した気泡23は、浮力及びインクの流動により、流路8B、又は流路8Aから流路8Cを通ってインク室18に移動した後に排出口20から排出される。
【選択図】 図5

Description

この発明は、インクタンクからインクジェットヘッドに至るインクの供給経路に配置され、インクから異物を取り除くインクフィルタ装置に関する。
インクジェットヘッドは、インクタンクからインクの供給を受け、ノズル面に形成された複数のノズル孔から塗布対象物に向けて微小なインク滴を吐出する。インクジェットヘッドは、民生用として用紙等に画像形成を行うインクジェットプリンタに用いられるだけでなく、液晶ディスプレイの製造工程におけるカラーフィルタの形成時や液晶層のギャップを一定に保つためのスペーサの塗布等の産業用途にも使われている。
インクタンクからインクジェットヘッドに供給されるインク中に異物が含まれると、ノズル孔の詰まり、インク滴の吐出位置のずれ、塗布対象物への異物の付着などの不具合が生じる。このため、インクタンクからインクジェットヘッドに至るインクの供給経路には、インク中に混入した異物を取り除くためのインクフィルタ装置が配置されている。インクフィルタ装置は、内部の空間を仕切るフィルタプレートを備えている。インクがフィルタプレートを通過する際に、インクから微細な異物が除去される。
フィルタプレートは、濾過精度が数μmから数十μmであり、インクタンクとインクジェットヘッドとの間を流れるインクの流路抵抗が大きくなる。このため、フィルタプレートの濾過面積を、供給経路を構成する配管の断面積やインクジェットヘッド内のインク室の断面積よりも大きくし、フィルタプレートによるインク流量の低下を抑えるようにしている。
ところが、フィルタプレートの濾過面積を大きくすると、インクフィルタ装置内の空間が大きくなり、インクが充填された空間内に気泡が滞留し易くなる。空間内に気泡が滞留すると、フィルタプレートの実際の濾過面積が減少し、流路抵抗が増加する。また、滞留した気泡がインクジェットヘッドへ流れ、吐出異常の原因となる。また、滞留した気泡は、微小な気泡による吐出異常を防止すべく使用される脱気インクの脱気性能を低下させてしまう。
そこで、従来のインクフィルタ装置では、インク流路の上流側から下流側に向けて流路抵抗の大きなバイパスを設け、気泡が残留しないようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平09−141890号公報
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、フィルタプレートが目詰まりした場合、インクがフィルタプレートで濾過されずにバイパスを通ってインクジェットヘッドに供給されてしまう可能性がある。また、空間におけるインク流路の下流側に気泡が滞留する可能性があり、これを排出することができない。
この発明の目的は、インクがフィルタプレートで濾過されずにインクジェットヘッドに供給されることを防止しつつ、ハウジング内に流入した気泡を確実に排出してインクジェットヘッドへの気泡の流入を防止することができるインクフィルタ装置を提供することにある。
この発明は、ハウジングとフィルタプレートとを備えている。ハウジングは、流入口、流出口、排出口、第1〜第3の流路を有し、フィルタプレートを収納する。流入口は、インクを収容したインクタンクに接続される。流出口は、インクを吐出するインクジェットヘッドに接続される。排出口は、廃棄インクを収容する廃棄インクタンクに接続される。第1の流路は、流入口から流出口に至る。第2の流路は、前記第1の流路よりも上方で流入口から排出口に至る。第3の流路は、第1の流路における流出口よりも上方の位置と第2の流路とを連絡する。フィルタプレートは、第1の流路及び第2の流路における第3の流路の上流側に配置される。第1の流路におけるインクの流路抵抗、第2の流路におけるインクの流路抵抗、及び第3の流路におけるインクの流路抵抗は、この順に大きくされている。
この構成では、インクタンクに収容されたインクが流入口からハウジング内に流入する。ハウジング内に流入したインクは、第1の流路内でフィルタプレートを通って排出口に至った後、第2の流路内でフィルタプレートを通って排出口に至るとともに、フィルタプレートの下流側で第3の流路を満たす。排出口と廃棄インクタンクとの間を閉鎖し、流出口とインクジェットヘッドとの間を開放すると、流入口からハウジング内に流入したインクは、フィルタプレートで濾過された後に流出口からインクジェットヘッドに供給される。
流入口からハウジング内に流入するインクに気泡が混入していると、気泡は、浮力により、第1の流路内でフィルタプレートを通過する前には第2の流路へ移動し、第1の流路内でフィルタプレートを通過した後には第3の流路へ移動する。気泡の排出処理時には、排出口と廃棄インクタンクとの間を開放し、流出口とインクジェットヘッドとの間を閉鎖する。第2の流路へ移動した気泡はインクとともに第2の流路内を通って排出口から廃棄インクタンクに排出され、第3の流路へ移動した気泡はインクとともに第3の経路を通って排出口から廃棄インクタンクに流れ、いずれもハウジング内に滞留することがない。
この構成において、フィルタプレートが濡れている状態で第2の流路における空気の流路抵抗を、第3の流路におけるインクの流路抵抗よりも小さくしてもよい。第2の流路におけるフィルタプレートの下流側が第3の流路を通過したインクで満たされる前に、第2の流路におけるフィルタプレートの上流側をインクで満たすことができ、ハウジング内に空気が滞留することを防止できる。
フィルタプレートが平板形状のフィルタ面を有するものとし、ハウジングを第1のハウジング部材と第2のハウジング部材とで構成してもよい。第1及び第2のハウジング部材は、フィルタ面を鉛直方向に略平行にして配置されたフィルタプレートをそれぞれの対向面の間に挟持する。第1のハウジング部材は、流入口及び第1のインク室を備える。第1のインク室は、流入口を介してインクタンクに連通し、対向面に開放している。第2のハウジング部材は、流出口、排出口、第2のインク室、第3のインク室及び連絡路を備える。第2のインク室は、流出口を介してインクジェットヘッドに連通し、対向面に開放している。第3のインク室は、排出口を介して廃棄インクタンクに連通し、第2のインク室の上部で対向面に開放している。連絡路は、第2のインク室と第3のインク室とを連絡する。
これによって、第1の流路は、第1のインク室からフィルタプレートを通過して第2のインク室に至る経路で構成される。第2の流路は、第1のインク室からフィルタプレートを通過して第3のインク室に至る経路で構成される。第3の流路は、第2のインク室から連絡路を通って第3のインク室に至る経路で構成される。
流入口を第1のインク室の最も低い位置に形成すること、及び流出口を第2のインク室の最も低い位置に形成することで、ハウジング内に流入した気泡を浮力によって排出口により確実に導くことができる。
また、第1〜第3のインク室に上方ほど狭くなる傾斜部を備え、連絡路を第2のインク室の頂部に開口し、排出口を第3のインク室の頂部に開口することによっても、ハウジング内に流入した気泡を浮力によって排出口により確実に導くことができる。
さらに、第1のインク室の傾斜部に上方が下方よりも対向面側に位置する第1の傾斜面を形成すること、及び第3のインク室の傾斜部に下方が上方よりも対向面に向かって傾斜した第2の傾斜面を形成し、第2の傾斜面の上部に排出口を開口してもよい。
フィルタプレートのフィルタ面に撥液性を与えてもよい。第2の流路におけるフィルタプレートの下流側が第3の流路を通過したインクで満たされる前に、第2の流路におけるフィルタプレートの上流側をインクで満たすことができ、ハウジング内に空気が滞留することを防止できる。
この発明によれば、流入口からハウジング内に流入したインクは、フィルタプレートで濾過された後に流出口からインクジェットヘッドに供給されるようにし、インクがフィルタプレートで濾過されずにインクジェットヘッドに供給されることを防止できる。また、第2の流路へ移動した気泡を第2の流路内を通って排出口から廃棄インクタンクに排出できるとともに、第3の流路へ移動した気泡を第3の経路を通って排出口から廃棄インクタンクに排出でき、ハウジング内に気泡が滞留することを確実に防止できる。
以下、本発明の実施形態に係るインクフィルタ装置を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、この発明の実施形態に係るインクフィルタ装置を備えたインクジェット装置の概略図である。インクジェット装置10は、インクタンク1、フィルタユニット2、バルブ3、インクジェットヘッド4、バルブ5及び廃棄インクタンク6を備えている。
インクタンク1は、インクジェットヘッド4に供給すべきインクを収容する。インクジェットヘッド4は、吐出対象物にインクを吐出する。インクジェットヘッド4は、インクの吐出方式を問わない。廃棄インクタンク6は、気泡の混在したインクを収容する。
フィルタユニット2は、この発明のインクフィルタ装置であり、インク中の異物を濾過する。フィルタユニット2は、供給管7Aによってインクタンク1に接続されており、供給管7Bによってインクジェットヘッド4に接続されており、供給管7Cによって廃棄インクタンク6に接続されている。
供給管7Bには、バルブ3が備えられている。バルブ3は、供給管7Bの中間部分を開閉する。供給管7Cには、バルブ5が備えられている。バルブ5は、供給管7Cの中間部分を開閉する。
インクジェットヘッド4へのインクの供給時には、バルブ3が開放され、バルブ5が閉鎖される。インクタンク1内のインクは、供給管7Aを通り、フィルタユニット2で異物が濾過された後、供給管7Bを通ってインクジェットヘッド4に供給される。
インクの濾過位置から吐出位置までの経路長を短くするために、フィルタユニット2とインクジェットヘッド4を一体的に構成し、供給管7B及びバルブ3を省くこともできる。この場合、インクジェットヘッド4をキャッピングすることで、フィルタユニット2からインクジェットヘッド4へのインクの流れを遮断することができる。
図2は、この発明の実施形態に係るインクフィルタ装置であるフィルタユニットの分解図である。フィルタユニット2は、第1のハウジング部材11、第2のハウジング部材12、フィルタプレート13を備える。ハウジング部材11,12は、この発明のハウジングを構成している。ハウジングには、例えば、ハウジング部材11とハウジング部材12とを固定する部材等のハウジング部材11,12以外の部材を含めることができる。
ハウジング部材11,12は、一例としてPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)を素材として樹脂成型で形成されている。フィルタユニット2は、ハウジング部材11,12のそれぞれの対向面11A,12Aの間に、フィルタ面13Aを鉛直方向に略平行にして配置されたフィルタプレート13を挟持し、ハウジング部材11,12のそれぞれの対向面11A,12Aを接着等により接合して構成されている。
フィルタプレート13は、一例として、ステンレス製の金網を3層積層した後に焼結して形成され、濾過精度を20μmとされている。
ハウジング部材11には、流入口15及び第1のインク室14が形成されている。流入口15には、図1に示す供給管7Aが接続される。インク室14は、対向面11Aに開放しており、上部に上方にいくにしたがって間隔が狭くなる2つの傾斜面14A,14Bで構成された傾斜部を有する。流入口15は、インク室14の最も低い位置に開口している。
ハウジング部材12には、第2のインク室16、流出口17、第3のインク室18、排出口20及び連絡路19が形成されている。インク室16は、対向面12Aに開放しており、上部に上方にいくにしたがって間隔が狭くなる2つの傾斜面16A,16Bで構成された傾斜部を有する。インク室18は、インク室16の上方で対向面12Aに開放しており、インク室16よりも開口面積が小さく、上部に上方にいくにしたがって間隔が狭くなる2つの傾斜面18A,18Bで構成された傾斜部を有する。流出口17には、図1に示す供給管7Bが接続される。流出口17は、インク室16の最も低い位置に開口している。排出口20には、図1に示す供給管7Cが接続される。連絡路19は、インク室16の頂部からインク室18の底面に連通し、インク室16とインク室18とを連絡している。排出口20は、インク室18の頂部に開口している。
図3(A)〜(F)は、この発明の第1の実施形態に係るフィルタユニットのインクの充填状態を示す断面図である。フィルタユニット2の内部には、第1の流路8A、第2の流路8B、第3の流路8Cが形成されている。第1の流路8Aは、流入口15が開口したインク室14フィルタプレート13を通過して流出口17が開口したインク室16に至る経路を含む。第2の流路8Bは、インク室14からフィルタプレート13を通過して排出口20が開口したインク室18に至る経路を含む。第3の流路は、インク室16から連絡路19を通ってインク室18に至る。
一例として、インク室16の開口面積は225mm2であり、インク室18の開口面積は50mm2にされている。このため、流路8Aにおけるインクの流路抵抗は、流路8Bにおけるインクの流路抵抗よりも小さい。
なお、フィルタ面のインク室16に接する部分とインク室18に接する部分とで面積又は濾過精度が異なる開口部を備えたフィルタプレート、または濾過精度は同じであるが開口部の分布密度が異なるフィルタプレートを用いることでも、流路8Aにおけるインクの流路抵抗と流路8Bにおけるインクの流路抵抗とに差を与えることができる。
一例として、連絡路19は、開口径が0.5mm、長さが2mmにされており、流路8Bにおけるインクの流路抵抗は、流路8Cにおけるインクの流路抵抗に対して1/30程度にしている。
図3(A)に示す空の状態のフィルタユニット2にインクを充填する際には、バルブ3を閉鎖状態とし、バルブ5を開放状態として、インクタンク1から供給管7Aを介してフィルタユニット2にインクを供給する。
インクタンク1からのインクの供給が開始されると、図3(B)に示すようにインク室14内でインク21と空気の界面21Aが上昇していく。流入口15がインク室14の底部に形成されているため、流入口15から供給されるインク21が界面21Aに向けて落下するようなことがなく、インク21の泡立ちを抑制できる。このとき、フィルタプレート13からインク21に作用する流路抵抗により、流路8Aには殆どインク21が流れない。インク室14の空気は、インク室14が上方ほど狭くなる形状であるため、インク室14の頂部に集まり、流路8Bを通って排出口20から供給管7C内に排出される。
これと同時に、フィルタプレート13が下方からインク21で濡れていく。一般に、同じ流路を通る液体に対する流路抵抗に比較して気体に対する流路抵抗は小さいが、濡れている状態のフィルタプレート13から気体に作用する流路抵抗は大きくなる。このため、フィルタプレート13の全面が濡れた段階でインク室14から空気が排出されなくなり、インク室14の上部に空気が残留した状態で、インク21が流路8A内を流れる。
インク21の供給を継続すると、図3(C)に示すように、インク室16におけるインク21と空気の界面21Bが上昇していく。インク室16の空気は、インク室16が上方ほど狭くなる形状であるため、インク室16の頂部に集まり、連絡路19を通ってインク室18に流れた後、排出口20から供給管7Cに排出され、図3(D)に示すようにインク室16がインク21で満たされる。
インク21の供給を継続すると、流路8A及び流路8Cを通るインク21の流れと、流路8Bを通る空気の流れが生じる。流路8Bではフィルタプレート13が濡れているため空気に対する流路抵抗が大きいが、連絡路19におけるインクの流路抵抗が非常に大きいため、流路8Bを通って空気が流れる。そして、図3(E)で示すようにインク室14がインクで満たされた状態になる。
インク21の供給を継続すると、図3(F)に示すように、インク室18もインク21で満たされ、フィルタユニット2に対するインク21の充填処理が完了する。
図4(A)〜(F)は、この発明の第2の実施形態に係るフィルタユニットのインクの充填状態を示す断面図である。第2の実施形態に係るフィルタユニット2′は、フィルタユニット2のフィルタプレート13に代えて、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)をコーティングすることによって撥液性としたフィルタプレート13′を備えている。フィルタユニット2′のその他の構成は、フィルタユニット2と同様である。
図4(A)に示す空の状態のフィルタユニット2′にインクを充填する際には、バルブ3を閉鎖状態とし、バルブ5を開放状態として、インクタンク1から供給管7Aを介してフィルタユニット2′にインクを供給する。
インクタンク1からのインクの供給が開始されると、図4(B)に示すようにインク室14内でインク21と空気の界面21Aが上昇していく。流入口15がインク室15の底部に形成されているため、流入口15から供給されるインク21が界面21Aに向けて落下するようなことがなく、インク21の泡立ちを抑制できる。このとき、フィルタプレート13′からインク21に作用する流路抵抗により、流路8Aには殆どインク21が流れない。
インク室14の空気は、インク室14が上方ほど狭くなる形状であるため、インク室14の頂部に集まり、流路8Bを通って排出口20から供給管7C内に排出される。フィルタプレート13′は、撥液性を有するため、インク21によって濡れ難く、流路8Bにおける空気の流路抵抗は十分に小さい。このため、インク室の上部に空気が取り残されることなく、図4(C)に示すようにインク室14の全体がインク21で満たされる。
インク21の供給を継続すると、インク21は流路8Aと流路8Bとを流れるが、流路8A及び流路8Bにおけるインクの流路抵抗の差により、流路8Aにより多くのインク21が流れ、図4(D)に示すように、インク室16におけるインク21と空気の界面21Bが上昇していく。インク室16が上方ほど狭くなる形状であるため、インク室16の空気はインク室16の頂部に集まり、連絡路19を通ってインク室18に達した後、排出口20から供給管7C内に排出される。これによって、図4(E)に示すようにインク室16がインク21で満たされる。
さらにインク21の供給を継続すると、図8(F)に示すようにインク室18内もインクで満たされ、フィルタユニット2′へのインク21の充填処理が完了する。
このように、フィルタプレートを撥液性とすることで、一時的にでも空気がフィルタユニット内に取り残されることがなくなり、より良好なインク充填を行うことができる。
なお、フィルタプレート13′に代えて、フッ素樹脂等の撥液性の繊維を編んで構成したフィルタプレートを用いても、同様の効果を奏することができる。
フィルタユニット2又は2′からインクジェットヘッド4にインクを供給する際には、バルブ5を閉鎖するとともにバルブ3を開放する。インクタンク1に収容されているインク21が、フィルタユニット2又は2′内で濾過された後、インクジェットヘッド4へ供給される。
図5(A)〜(F)は、上記のフィルタユニットにおける気泡の排出状態を示す断面図である。なお、同図ではフィルタユニット2について説明しているが、フィルタユニット2′においても同様である。
インクジェットヘッド4にインク21を供給している間には、図5(A)に示すようにバルブ5が閉鎖されているとともにバルブ3が開放されている。流入口15からフィルタユニット2内に流入したインク21は、流路8Aを通って流出口17へ向かって流れる。インク21は、流路8B及び流路8Dにも流れる。しかし、流路8B及び流路8Dにおけるインクの流路抵抗は流路8Aにおけるインクの流路抵抗よりも大きいため、流路8B及び流路8Dを流れるインク21は微量である。
流入口15から流入するインク21に混入した気泡23は、浮力によってインク室14の上方へ移動する。インク室14は上方ほど狭くなる形状であるため、気泡23は図5(B)に示すようにインク室14の頂部の一箇所に集められる。
気泡23の排出処理時には、バルブ3を閉鎖するとともにバルブ5を開放し、フィルタユニット2へのインク21の供給を継続する。インク21はインク室14内から流路8Bと、流路8A及び流路8Cと、の2つの経路を通って流れる。流路8Bの流路抵抗は流路8Cの流路抵抗よりも小さいので、インク21の多くは流路8Bを通って流れる。この流れにより、インク室14の頂部に集められた気泡23は、図5(C)に示すようにフィルタプレート13を通ってインク室18に入った後、排出口20から供給管7C内に排出される。
図5(D)に示すように、流入口15からインク室14内に流入した気泡23が、浮力によりインク室14の頂部へ到達するよりも早くフィルタプレート13を通ってインク室16へ入った場合、インク室16内で浮力によって上昇する。インク室16は上方ほど狭くなる形状であるため、図5(E)に示すように気泡23はインク室16の頂部に集められる。流出口17はインク室16の底部に形成されおり、浮力で浮上する気泡23が流出口17に達することはない。気泡23は、流出口17からインクジェットヘッド4へ流入することがなく、インクの吐出不良の原因となることがない。
バルブ3を閉鎖するとともにバルブ5を開放した状態でフィルタユニット2へのインク21の供給が継続されると、インク21は流路8Bと、流路8Aから流路8Cを経由する2つの経路を通って流れる。流路8Bの流路抵抗は流路8Cの流路抵抗に比べて小さいので、インク21の多くは流路8Bを通って流れるが、微量ながらも流路8Cを通る。インク室16の頂部に集められた気泡23は、図5(E)に示すように流路8C内のインク21の流動と浮力とによって連絡路19を通ってインク室18に移動した後、図5(F)に示すように排出口20から供給管7C内に排出される。
フィルタユニット2への気泡23の混入はインクタンク1を交換するなどインク21の供給管7Aが一時的に開放された直後や、インクタンク1に含まれる気泡が徐々に流れ出すといった場合に発生する。そのため、気泡23の排出処理は、供給管7Aを開放した直後、及び一定期間ごとに行うことが望ましい。
図6(A)〜(E)は、この発明の第3の実施形態に係るフィルタユニットにおける気泡の排出状態を示す断面図である。図6(A)に示すように、第3の実施形態に係るフィルタユニット2″は、上方がフィルタプレート13に向けて傾斜した傾斜面14Cで上面を構成したインク室14″、及び下方がフィルタプレート13に向けて傾斜した傾斜面18Cで上面を構成したインク室18″を備えている。その他の構成は、フィルタユニット2と同様である。
インク室14″の上部は、傾斜面14Cによって上方に行くほど狭くなる形状にされている。インク室18″の上部には、傾斜面18Cによって開口面よりも上方に排出口20が配置されている。
流入口15からインク室14″に流れ込んできた気泡23は、図6(B)に示すように浮力によってインク室14″内を上昇し、図6(C)に示すように傾斜面14Cによってフィルタプレート13に接する位置に集められる。なお、インク室14″の上面を傾斜面14A,14Bと傾斜面14Cとを組み合わせた形状とすることで、気泡23をより確実に図6(C)に示す状態に集めることができる。
気泡23の排出処理時には、バルブ3を閉鎖するとともにバルブ5を開放し、インクタンク1からフィルタユニット2″にインク21を供給する。流入口15からインク室14″に流入したインク21は、図6(D)に示す流路8B内を流れる。流路8Bにおけるインク21の流れによって、気泡23はインク室14″からインク室18″へ移動する。この時、気泡23はフィルタプレート13に接しているため、インク室14″に残留することなく確実にインク室18″内へ移動する。図6(E)に示すように、気泡23は、インク室18″に移動した後、傾斜面18Cによって頂部に集められ、排出口20から供給管7C内に排出される。なお、インク室18″の上面を傾斜面18A,18Bと傾斜面18Cとを組み合わせた形状とすることで、気泡23をより確実に図6(E)に示す状態に集めることができる。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施形態に係るインクフィルタ装置を備えたインクジェット装置の概略図である。 この発明の実施形態に係るインクフィルタ装置であるフィルタユニットの分解図である。 (A)〜(F)は、この発明の第1の実施形態に係るフィルタユニットのインクの充填状態を示す断面図である。 (A)〜(F)は、この発明の第2の実施形態に係るフィルタユニットのインクの充填状態を示す断面図である。 (A)〜(F)は、上記のフィルタユニットにおける気泡の排出状態を示す断面図である。 (A)〜(E)は、この発明の第3の実施形態に係るフィルタユニットにおける気泡の排出状態を示す断面図である。
符号の説明
1 インクタンク
2 フィルタユニット(インクフィルタ装置)
3,5 バルブ
4 インクジェットヘッド
6 廃棄インクタンク
7A〜7C 供給管
8A 流路(第1の流路)
8B 流路(第2の流路)
8C 流路(第3の流路)
11 ハウジング部材
12 ハウジング部材
13 フィルタプレート
14 インク室(第1のインク室)
15 流入口
16 インク室(第2のインク室)
17 流出口
18 インク室(第3のインク室)
19 連絡路
20 排出口
23 気泡

Claims (9)

  1. インクを収容したインクタンクに接続される流入口と、インクを吐出するインクジェットヘッドに接続される流出口と、廃棄インクを収容する廃棄インクタンクに接続される排出口と、前記流入口から前記流出口に至る第1の流路と、前記第1の流路よりも上方で前記流入口から前記排出口に至る第2の流路と、前記第1の流路における前記流出口よりも上方の位置と前記第2の流路とを連絡する第3の流路と、を形成したハウジングと、
    前記ハウジング内で、前記第1の流路及び前記第2の流路における前記第3の流路の上流側に配置されるフィルタプレートと、を備え、
    前記第1の流路におけるインクの流路抵抗、前記第2の流路におけるインクの流路抵抗、及び前記第3の流路におけるインクの流路抵抗がこの順に大きいインクフィルタ装置。
  2. 前記フィルタプレートが濡れている状態で前記第2の流路における空気の流路抵抗が、前記第3の流路におけるインクの流路抵抗よりも小さい請求項1に記載のインクフィルタ装置。
  3. 前記フィルタプレートは平板形状のフィルタ面を有し、
    前記ハウジングは、前記フィルタ面を鉛直方向に略平行にして配置された前記フィルタプレートをそれぞれの対向面の間に挟持する第1及び第2のハウジング部材を含み、
    前記第1のハウジング部材は、前記流入口と、前記流入口を介して前記インクタンクに連通する第1のインク室であって前記対向面に開放した第1のインク室と、を有し、
    前記第2のハウジング部材は、前記流出口と、前記排出口と、前記流出口を介して前記インクジェットヘッドに連通する第2のインク室であって前記対向面に開放した第2のインク室と、前記排出口を介して前記廃棄インクタンクが連通する第3のインク室であって前記第2のインク室の上部で前記対向面に開放した第3のインク室と、前記第2のインク室と前記第3のインク室とを連絡する連絡路と、を有し、
    前記第1の流路は、前記第1のインク室から前記フィルタプレートを通過して前記第2のインク室に至る経路を含み、
    前記第2の流路は、前記第1のインク室から前記フィルタプレートを通過して前記第3のインク室に至る経路を含み、
    前記第3の流路は、前記第2のインク室から前記連絡路を通過して前記第3のインク室に至る経路である請求項1又は2に記載のインクフィルタ装置。
  4. 前記流入口は、前記第1のインク室の最も低い位置に形成されている請求項3に記載のインクフィルタ装置。
  5. 前記流出口は、前記第2のインク室の最も低い位置に形成されている請求項3又は4に記載のインクフィルタ装置。
  6. 前記第1〜第3のインク室は、上方ほど狭くなる傾斜部を備え、前記連絡路は前記第2のインク室の頂部に開口し、前記排出口は前記第3のインク室の頂部に開口している請求項3乃至4の何れかに記載のインクフィルタ装置。
  7. 前記第1のインク室は、前記傾斜部に、上方が下方よりも前記対向面側に位置する第1の傾斜面を含む請求項6に記載のインクフィルタ装置。
  8. 前記第3のインク室は、前記傾斜部に、下方が上方よりも前記対向面に向かって傾斜した第2の傾斜面を含み、前記第2の傾斜面の上部に前記排出口を開口した請求項6又は7に記載のインクフィルタ装置。
  9. 前記フィルタプレートは、フィルタ面が撥液性を有する請求項1乃至8の何れかに記載のインクフィルタ装置。
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