JP6327427B1 - 半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びに半導体素子搭載用基板の製造方法 - Google Patents

半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びに半導体素子搭載用基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイパッド部とリード部の半導体素子搭載側の全ての電鋳層の高さのバラツキを最小限に抑えて、半導体素子と電鋳層との接続状態を良好にすることができ、且つ、製造時の歩留まりを格段に向上させることの可能な半導体素子搭載用基板の提供。【解決手段】導電性基板の一方の側の面上に電鋳層のダイパッド部11、ダイパッド部周囲に電鋳層のリード部12を有し、夫々の電鋳層は、第1の層と底面が第1の層より小さい第2の層との2段構造を有し、ダイパッド部の電鋳層は、一つの第1の層の上に複数の第2の層が配置されてなり、ダイパッド部における個々の第2の層の底面と、リード部における第2の層の底面とが略同程度の大きさに形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びに半導体素子搭載用基板の製造方法に関する。
近年、携帯電話に代表されるように電子機器の小型・軽量化が急速に進み、それに用いる半導体装置も小型・軽量化・高機能化が要求され、特に、半導体装置の厚みの薄型化が要求されている。それらの要求に応えるため、QFP(Quad Flat Package)等の金属材料を加工したリードフレームを用いた半導体装置から、次のような製造方法により製造される半導体装置が開発されてきている。
例えば、導電性を有する基材の一方の側の面に、所定のパターニングを施したレジストマスクを形成し、電鋳を施すことによりレジストマスクから露出した基材に導電性金属をめっきして半導体素子搭載用のダイパッド部と、内側で半導体素子の電極と接続するための内部接続用端子となるとともに外側でプリント基板等の外部機器と接続するための外部接続用端子となるリード部とを形成する。そして、レジストマスクを除去することで半導体素子搭載用基板を形成する。更に、形成した半導体素子搭載用基板に半導体素子をワイヤボンディング実装又はフリップチップ実装し、樹脂封止を行った後、導電性基板を除去して、ダイパッド部やリード部における半導体素子搭載側とは反対側の面を露出させる。これにより、半導体装置が完成する。このような半導体装置及びその製造方法によれば、リード部等を電鋳形成し、樹脂封止後に、導電性を有する基板を除去することで、半導体装置の厚みを薄くすることができる。
このような半導体装置は、例えば、次の特許文献1、2に記載されている。
そして、この種の半導体装置では、複数の半導体素子を同時に組み込むSiP(System in Package)あるいはSoP(System on Package)が考案され、一つの基板に半導体装置を複数組み合わせて搭載し一つの半導体装置とする小型化が推進されている。このような半導体装置に用いる半導体素子搭載用基板は、ダイパッド部とリード部の明確な形状的特徴が無くなり、封止樹脂内部で複数の内部接続用端子面に接続する複数の半導体素子に対応した位置に配列され、電気的に孤立した状態で内部接続用端子の裏面側は封止樹脂から露出して外部接続用端子として機能するような形態となっている。
特許第3626075号公報 特許第4508064号公報
ところで、上述した複数の半導体素子を同時に組み込む半導体装置等の製造においては、内部接続用端子面にフリップチップ実装等の表面実装を行うことで、半導体素子の電極を複数の内部接続用端子と接続するが、ダイパッド部とリード部の夫々を構成する半導体素子搭載側の個々の電鋳層の高さに大きなバラツキがあると、半導体素子との接続不良が生じる虞がある。
しかしながら、特許文献1と特許文献2に記載されているような半導体装置では、底面の大きさの異なるダイパッド部とリード部を構成する電鋳層の高さを均一にして半導体素子搭載部の平滑化を図ることは難しい。
即ち、電鋳層が形成される過程の特性として電鋳層形成溶液内で半導体素子搭載用基板に電解法にて金属を析出させる際に、電鋳エリアにおける端縁部は、エッジ効果により形成される電鋳層の高さが、中央部に比べて高くなる傾向がある、また、電鋳エリアが広い部分では電流密度が低くなり形成される電鋳層の高さが下がり、電鋳エリアが狭い部分では電流密度が高くなり形成される電鋳層の高さが上がる傾向がある。さらに、電鋳エリアが広い部分では電流密度の変化の影響を大きく受けて、形成される電鋳層の高さが、電柱エリア内の位置によって大きく異なる傾向がある。
このような特性により、底面積の広いダイパッド部を構成する電鋳層における端縁部と中央部や、大きさの異なるダイパッド部とリード部を構成する電鋳層には、高さのバラツキが大きく生じ易い。
しかるに、特許文献1と特許文献2には、半導体素子が搭載されるダイパッド部の平面度や、底面の大きさの異なるダイパッド部とリード部を構成する電鋳層の高さのバラツキ(即ち、高さの最大値と最小値との差)に関する着目がない。
そして、従来、底面の大きさの異なるダイパッド部とリード部を構成する電鋳層を有する半導体素子搭載用基板においては、一般に、全体の電鋳層の高さに対するダイパッド部を構成する電鋳層における端縁部と中央部の高さの差や、ダイパッド部とリード部を構成する電鋳層の高さの最大値と最小値との差が、10%〜20%以上生じ易く、多列型の半導体素子搭載用基板の製造において歩留まりが悪くなっていた。
また、最近では、半導体装置の薄型化・小型化及び集積化を目的として、半導体素子と通電用端子との接続方式がワイヤボンディング実装から、フリップチップ実装に変わる傾向にある。
しかるに、フリップチップ実装では、ダイパッド部やリード部を構成する電鋳層の全体的な高さの平滑化が重要であり、半導体素子と電鋳層との接続状態を良好にするためには、ダイパッド部とリード部を構成する電鋳層の高さの最大値と最小値との差を10μm以下に抑えることが不可欠となる。
本発明は、上記従来の課題を鑑みてなされたものであり、ダイパッド部とリード部における、半導体素子搭載側の全ての電鋳層の高さのバラツキを最小限に抑えて、半導体素子と電鋳層との接続状態を良好にすることができ、且つ、製造時の歩留まりを格段に向上させることの可能な半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びに半導体素子搭載用基板の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る半導体素子搭載用基板は、導電性基板の一方の側の面上に形成された電鋳層からなるダイパッド部と、前記ダイパッド部の周囲に形成された電鋳層からなる複数のリード部を有し、前記ダイパッド部と前記リード部の夫々の前記電鋳層は、前記導電性基板の一方の側から順に、第1の層と、底面の大きさが前記第1の層よりも小さい柱状の第2の層とを有する、2段構造に形成され、前記ダイパッド部の前記電鋳層は、一つの前記第1の層の上に複数の前記第2の層が配置されてなり、前記ダイパッド部における個々の前記第2の層の底面と、前記リード部における前記第2の層の底面とが略同程度の大きさに形成されていることを特徴としている。
また、本発明の他の態様に係る半導体装置は、電鋳層からなり、半導体素子を搭載するダイパッド部と、前記ダイパッド部の周囲に形成された電鋳層からなり、前記半導体素子の電極と接続する内部接続用端子面を有する複数のリード部と、前記半導体素子と前記ダイパッド部の半導体素子搭載面とを接続する接続部材と、前記半導体素子の電極と前記リード部の前記内部接続用端子面とを電気的に接続する接続部材と、前記半導体素子が搭載された空間領域を封止する封止樹脂と、を有し、前記ダイパッド部と前記リード部の夫々の前記電鋳層は、半導体素子搭載側とは反対側から順に、第1の層と、底面の大きさが前記第1の層よりも小さい柱状の第2の層とを有する、2段構造に形成され、前記ダイパッド部の前記電鋳層は、一つの前記第1の層の上に複数の前記第2の層が配置されてなり、前記ダイパッド部における個々の前記第2の層の底面と、前記リード部における前記第2の層の底面とが略同程度の大きさに形成されていることを特徴としている。
また、本発明の他の態様に係る半導体素子搭載用基板の製造方法は、導電性基板の一方の側の面におけるダイパッド部、リード部に対応する領域を開口し、それ以外の領域を覆う第1のレジストマスクを形成するとともに、前記導電性基板の他方の側の面全体を覆う第1のレジストマスクを形成する工程と、前記第1のレジストマスクが形成された前記導電性基板にソフトエッチング加工を施し、前記ダイパッド部と前記リード部に対応する夫々の領域に深さが極浅の凹部を形成する工程と、前記導電性基板の一方の面の側から、第1の電鋳を施し、前記導電性基板の一方の側の面から突出する第1の層を形成する工程と、前記導電性基板の一方の側の面に形成した前記第1のレジストマスクを除去する工程と、前記導電性基板の一方の側の面における、前記リード部に対応する領域に形成した前記第1の層の上に、底面の大きさが前記第1の層よりも小さくなるように開口するとともに、前記ダイパッド部に対応する領域に形成した前記第1の層の上に、前記リード部に対応する領域に形成した前記第1の層の上の開口と略同程度の大きさで複数箇所が開口する第2のレジストマスクを形成する工程と、前記第1の層の上に、第2の電鋳を施し、柱状の第2の層を形成する工程と、前記導電性基板の面に形成したレジストマスクを除去する工程と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、ダイパッド部とリード部における、半導体素子搭載側の全ての電鋳層の高さのバラツキを最小限に抑えて、半導体素子と電鋳層との接続状態を良好にすることができ、且つ、製造時の歩留まりを格段に向上させることの可能な半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びに半導体素子搭載用基板の製造方法が得られる。
本発明の一実施形態に係る半導体素子搭載用基板の構成を示す説明図で、(a)はその一例を示す上面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(b)の半導体素子搭載用基板を用いたワイヤボンディング実装による半導体素子搭載例を示す図、(d)は(b)の半導体素子搭載用基板を用いたフリップチップ実装による半導体素子搭載例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。 図1(a)に示す半導体素子搭載用基板が多列配列された態様の一例を示す説明図である。 本実施形態の半導体素子搭載用基板の構成の変形例を示す説明図で、(a)は一変形例を示す上面図、(b)は他の変形例を示す上面図、(c)はさらに他の変形例を示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体素子搭載用基板の製造方法における製造工程の一例を示す説明図である。 図5の製造方法により製造した半導体素子搭載用基板を用いた半導体装置の製造工程の一例を示す説明図である。 本発明の実施例及び比較例の半導体素子搭載用基板の構成並びにこれらの半導体素子搭載用基板におけるダイパッド部及びリード部を構成する電鋳層の高さ測定位置を示す説明図で、(a)は実施例1の半導体素子搭載用基板を示す上面図、(b)は実施例2の半導体装置搭載用基板を示す上面図、(c)は実施例3の半導体装置搭載用基板を示す上面図、(d)は実施例4の半導体装置搭載用基板を示す上面図、(e)は比較例1の半導体素子搭載用基板の構成を示す上面図である。 実施例1〜4及び比較例1の半導体素子搭載用基板の夫々を多列配列した多列型半導体装置搭載用基板における、ダイパッド部及びリード部を構成する電鋳層の高さの測定対象とした多列型半導体装置搭載用基板を示す説明図である。 実施例1〜4及び比較例1の半導体素子搭載用基板の夫々を多列配列した多列型半導体装置搭載用基板における、ダイパッド部及びリード部を構成する電鋳層の高さの測定結果を示す表である。 実施例1〜4及び比較例1の半導体素子搭載用基板の夫々を多列配列した多列型半導体装置搭載用基板における、ダイパッド部及びリード部を構成する電鋳層の高さの測定結果を示すグラフで、(a)は実施例1における測定結果を示すグラフ、(b)は実施例2における測定結果を示すグラフ、(c)は実施例3における測定結果を示すグラフ、(d)は実施例4における測定結果を示すグラフ、(e)は比較例1における測定結果を示すグラフである。 従来の半導体素子搭載用基板を示す説明図で、(a)は断面図、(b)は(a)の半導体素子搭載用基板を用いたワイヤボンディング実装による半導体素子搭載例を示す図、(c)は(a)半導体素子搭載用基板を用いたフリップチップ実装による半導体素子搭載例を示す図である。
実施形態の説明に先立ち、本発明を導出するに至った経緯及び本発明の作用効果について詳細に説明する。
まず、図11を用いて、従来の半導体素子搭載用基板におけるダイパッド部の半導体素子搭載面とリード部の内部接続用端子面の形状及び高さについて説明する。図11中、10は導電性基板、11はダイパッド部、12はリード部である。
従来の半導体素子搭載用基板では、図11(a)に示すように、ダイパッド部11の半導体素子搭載面(図11(a)における上側の面)は、端縁部がリード部12の内部接続用端子面(図11(a)における上側の面)とほぼ同じ高さを有し、中央部がリード部12の内部接続用端子面よりも低く凹んだ、凹面に形成されている。このため、従来の半導体素子搭載用基板においては、ダイパッド部11の半導体素子搭載面とリード部12の内部接続用端子面との高さ位置にバラツキが生じる。
このようなダイパッド部11の半導体素子搭載面とリード部12の内部接続用端子面を備えた半導体素子搭載用基板においては、図11(b)に示すように、ダイパッド部11の半導体素子搭載面に搭載された半導体素子20’の端子部とリード部の内部接続用端子面とをボンディングワイヤ15’を用いたワイヤボンディング実装にて接続する場合には、ダイパッド部11の半導体素子搭載面に半導体素子20’をダイボンディングする接続部材として、導電性樹脂ペースト(図11(b)においては図示を省略)が用いられる。
しかるに、樹脂ペーストは変形自在で量を調整でき、ダイパッド部11の半導体素子搭載面にダイボンディングされる半導体素子20’との接続部材となる変形自在なペーストの量を調整することで接続強度を調整できる。
このため、従来の半導体素子搭載用基板においては、ダイパッド部の半導体素子搭載面に搭載された半導体素子の端子部とリード部の内部接続用端子面とをワイヤボンディング実装にて接続する場合、ダイパッド部の半導体素子搭載面とリード部の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキによって大きな問題が生じることは無い。
これに対し、図11(c)に示すように、ダイパッド部11の半導体素子搭載面に搭載された半導体素子20の端子部とリード部12の内部接続用端子面とをフリップチップ実装にて接続する場合には、ダイパッド部11の半導体素子搭載面に半導体素子20をダイボンディングする接続部材として、半導体素子20の端子部とリード部12の内部接続用端子面とを接続する接続部材と同様の半田ボール15が用いられる。
しかるに、半田ボール15は、略均一な大きさを有する。このため、ダイパッド部11の半導体素子搭載面とリード部12の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキがあると、ダイパッド部11の半導体素子搭載面の中央部に設けられる半田ボール15と半導体素子20との間に隙間を生じ易く、半田ボール15を溶解させてダイパッド部11の半導体素子搭載面と半導体素子20とを接合したときに、ダイパッド部11の半導体素子搭載面の中央部で接合強度不足を生じる虞がある。
このように、従来の半導体素子搭載用基板においては、ダイパッド部の半導体素子搭載面に搭載された半導体素子の端子部とリード部の内部接続用端子面とをフリップチップ実装にて接続する場合、ダイパッド部の半導体素子搭載面とリード部の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキによって大きな問題が生じる虞がある。
そこで、本発明者らは、ダイパッド部の半導体素子搭載面とリード部の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキが生じる原因について検討、考察した。
半導体素子搭載用基板におけるダイパッド部及びリード部は、導電性基板に電鋳を施すことにより形成される。上述のように、電鋳層が形成される過程の特性として電鋳層形成溶液内で導電性基板に電解法にて金属を析出させる際に、電鋳エリアにおける端縁部は、エッジ効果により形成される電鋳層の高さが、中央部に比べて高くなる傾向がある、また、電鋳エリアが広い部分は電流密度が低くなり形成される電鋳層の高さが下がり、電鋳エリアが狭い部分は電流密度が高くなり形成される電鋳層の高さが上がる傾向がある。さらに、電鋳エリアが広い部分では電流密度の変化の影響を大きく受けて、形成される電鋳層の高さが、電鋳エリア内の位置によって大きく異なる傾向がある。このような特性により、底面積の広いダイパッド部を構成する電鋳層における端縁部と中央部や、大きさの異なるダイパッド部とリード部を構成する電鋳層には、高さのバラツキが大きく生じ易い。
ここで、本発明者らは、ダイパッド部の底面積をリード部の底面積とほぼ同程度に形成すれば、電鋳層の高さのバラツキを抑えることができると考えた。
しかし、導電性基板に形成するダイパッド部の底面積を変えると、外部機器との接続に悪影響を与える虞がある。
このような考察過程を経て、本発明者らは、ダイパッド部における外部機器との接続側の面の大きさを変えることなく、ダイパッド部とリード部の半導体素子搭載側の電鋳層の高さをほぼ同程度にするために、電鋳層を外部機器との接続側の層と半導体素子搭載側の層とからなる2段構造とし、ダイパッド部の電鋳層における半導体素子搭載側の層の底面積をリード部の電鋳層における半導体素子搭載側の層の底面積と同程度に小さくすることを着想し、本発明を導出するに至った。
本発明の半導体素子搭載用基板は、導電性基板の一方の側の面上に形成された電鋳層からなるダイパッド部と、ダイパッド部の周囲に形成された電鋳層からなる複数のリード部を有し、ダイパッド部とリード部の夫々の電鋳層は、導電性基板の一方の側から順に、第1の層と、底面の大きさが第1の層よりも小さい柱状の第2の層とを有する、2段構造に形成され、ダイパッド部の電鋳層は、一つの第1の層の上に複数の第2の層が配置されてなり、ダイパッド部における個々の第2の層の底面とリード部における第2の層の底面とが略同程度の大きさに形成されている。
また、本発明の半導体装置は、電鋳層からなり、半導体素子を搭載するダイパッド部と、ダイパッド部の周囲に形成された電鋳層からなり、半導体素子の電極と接続する内部接続用端子面を有する複数のリード部と、半導体素子とダイパッド部の半導体素子搭載面とを接続する接続部材と、半導体素子の電極とリード部の内部接続用端子面とを電気的に接続する接続部材と、半導体素子が搭載された空間領域を封止する封止樹脂と、を有し、ダイパッド部とリード部の夫々の電鋳層は、半導体素子搭載側とは反対側から順に、第1の層と、底面の大きさが第1の層よりも小さい柱状の第2の層とを有する、2段構造に形成され、ダイパッド部の電鋳層は、一つの第1の層の上に複数の第2の層が配置されてなり、ダイパッド部における個々の第2の層の底面と、リード部における第2の層の底面とが略同程度の大きさに形成されている。
本発明の半導体素子搭載用基板及び半導体装置のように、ダイパッド部とリード部の夫々の電鋳層が、導電性基板の一方の側から順に、第1の層と、底面の大きさが第1の層よりも小さい柱状の第2の層とを有する、2段構造に形成され、ダイパッド部の電鋳層が、一つの第1の層の上に複数の第2の層が配置されてなり、ダイパッド部における個々の第2の層の底面と、リード部における第2の層の底面とが略同程度の大きさに形成された構成にすれば、ダイパッド部とリード部における第2の層を略同じ高さに形成することができる。また、このとき、第1の層を薄く形成することで、ダイパッド部とリード部における第1の層の高さのバラツキを最小限に抑えることができる。
その結果、ダイパッド部の半導体素子搭載面とリード部の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキを最小限に抑え、半導体素子搭載用に形成される全ての電鋳層の高さを平滑化できる。
しかも、ダイパッド部の電鋳層における半導体素子搭載側の層の底面積が小さくなるため、ダイパッド部の個々の第2の層は、電流密度の変化の影響を大きく受け難く、形成される電鋳層の高さが、電鋳エリア内の位置によって大きく異なることがない。
その結果、多列型の半導体素子搭載用基板の製造において、電鋳層の形成に際し、多列配列される個々の半導体素子搭載用基板に対応する夫々の位置で導電性基板が受ける電流密度に変動が生じても、個々の半導体素子搭載用基板におけるダイパッド部の半導体素子搭載面とリード部の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキを最小限に抑えて、半導体素子搭載用に形成される全ての電鋳層の高さを平滑化でき、歩留まりが格段に向上する。
また、第1の層は、外部機器との接続に対応できる大きさを維持するため、外部機器との接続に悪影響を与えない。
そして、半導体素子搭載用に形成される全ての電鋳層の高さを平滑化した本発明の半導体素子搭載用基板によれば、半導体素子をフリップチップ実装で表面実装する場合において、ダイパッド部の半導体素子搭載面とリード部の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキがない。このため、本発明の半導体素子搭載用基板を用いて製造した半導体装置において、ダイパッド部の半導体素子搭載面に接続部材として設けられる半田ボールが、半導体素子搭載面の端部、中央部のそれぞれにおいて均等に半導体素子と接続し、ダイパッド部の半導体素子搭載面の中央部で接合強度不足を生じない。
また、本発明の半導体素子搭載用基板のように構成すれば、多列配列された半導体素子搭載用基板であっても、配列位置にかかわらず、個々の半導体素子搭載用基板についての、ダイパッド部とリード部とにおける、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さの最大値と最小値との差を、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さの平均の10%以下にすることができる。
例えば、多列配列された半導体素子搭載用基板であっても、配列位置にかかわらず、個々の半導体素子搭載用基板についての、ダイパッド部とリード部とにおける、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さの平均が70μm以上である場合、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さの最大値と最小値との差が7μm以下にすることができる。
また、本発明の半導体装置のように構成すれば、多列配列された半導体素子搭載用基板を用いて製造される半導体装置であっても、配列位置にかかわらず、個々の半導体装置についての、ダイパッド部とリード部とにおける、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の封止樹脂の半導体素子搭載側とは反対側の面からの高さの最大値と最小値との差が、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の封止樹脂の半導体素子搭載側とは反対側の面からの高さの平均の10%以下にすることができる。
例えば、多列配列された半導体素子搭載用基板を用いて製造される半導体装置であっても、配列位置にかかわらず、個々の半導体装置についての、ダイパッド部とリード部とにおける、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の封止樹脂の半導体素子搭載側とは反対側の面からの高さの平均が70μm以上であり、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の封止樹脂の半導体素子搭載側とは反対側の面からの高さの最大値と最小値との差が7μm以下にすることができる。
ダイパッド部とリード部とにおける、全ての第2の層が形成された位置での、電鋳層の高さの最大値と最小値との差が7μm以下であれば、半導体素子をフリップチップ実装で表面実装する場合において、半田ボールの接続不良が生じない。
なお、本発明の半導体素子搭載用基板は、導電性基板の一方の側の面におけるダイパッド部、リード部に対応する領域を開口し、それ以外の領域を覆う第1のレジストマスクを形成するとともに、導電性基板の他方の側の面全体を覆う第1のレジストマスクを形成する工程と、第1のレジストマスクが形成された導電性基板にソフトエッチング加工を施し、ダイパッド部とリード部に対応する夫々の領域に深さが極浅の凹部を形成する工程と、導電性基板の一方の面の側から、第1の電鋳を施し、導電性基板の一方の側の面から突出する第1の層を形成する工程と、導電性基板の一方の側の面に形成した第1のレジストマスクを除去する工程と、導電性基板の一方の側の面における、リード部に対応する領域に形成した第1の層の上に、底面の大きさが第1の層よりも小さくなるように開口するとともに、ダイパッド部に対応する領域に形成した第1の層の上に、リード部に対応する領域に形成した第1の層の上の開口と略同程度の大きさで複数箇所が開口する第2のレジストマスクを形成する工程と、第1の層の上に、第2の電鋳を施し、柱状の第2の層を形成する工程と、導電性基板の面に形成したレジストマスクを除去する工程と、を有することにより製造できる。
従って、本発明によれば、ダイパッド部とリード部における、半導体素子搭載側の全ての電鋳層の高さのバラツキを最小限に抑えて、半導体素子と電鋳層との接続状態を良好にすることができ、且つ、製造時の歩留まりを格段に向上させることの可能な半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びに半導体素子搭載用基板の製造方法が得られる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る半導体素子搭載用基板の構成を示す説明図で、(a)はその一例を示す上面図、(b)は(a)の一例のA−A断面図、(c)は(b)の半導体素子搭載用基板を用いたワイヤボンディング実装による半導体素子搭載例を示す図、(d)は(b)の半導体素子搭載用基板を用いたフリップチップ実装による半導体素子搭載例を示す図である。図2は本発明の一実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。図3は図1(a)に示す半導体素子搭載用基板が多列配列された態様の一例を示す説明図である。図4は本実施形態の半導体素子搭載用基板の構成の変形例を示す説明図で、(a)は一変形例を示す上面図、(b)は他の変形例を示す上面図、(c)はさらに他の変形例を示す上面図である。
本実施形態の半導体素子搭載用基板1は、図1(a)、図1(b)に示すように、導電性基板10と、ダイパッド部11と、複数のリード部12とを有する。
導電性基板10は、半導体素子が搭載された領域を封止樹脂で封止した樹脂封止体から剥離除去可能な金属材料で構成されている。導電性基板10を構成する金属材料は、一般的には、SUS材を用いる。なお、導電性基板10を構成する金属材料は、導電性が得られるものであれば、特に限定はなく、Ni合金、または、銅合金材等にNiあるいはNi合金等のめっきが施されたものであってもよい。
ダイパッド部11は、導電性基板10の一方の側(図1(b)における上側)の面上に形成された電鋳層で構成されている。ダイパッド部11の電鋳層は、導電性基板10の一方の側から順に、第1の層11aと、底面の大きさが第1の層11aよりも小さい柱状の第2の層11bとを有する、2段構造に形成されている。また、ダイパッド部11における一つの第1の層11aの上には、複数の第2の層11bが配置されている。なお、図1では、ダイパッド部11における第2の層11aが、16分割されて配置された例を示している。
リード部12は、導電性基板10の一方の側の面上に形成された電鋳層で構成されている。リード部12の電鋳層は、導電性基板10の一方の側から順に、第1の層12aと、底面の大きさが第1の層12aよりも小さい柱状の第2の層12bとを有する、2段構造に形成されている。
また、ダイパッド部11における個々の第2の層11bの底面と、リード部12における第2の層12bの底面とが、略同程度の大きさ(ここでは、面積の比率が0.5〜2倍の範囲内に収まる大きさを「略同程度の大きさ」とする)に形成されている。
そして、ダイパッド部11とリード部12とにおける、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の導電性基板10の一方の側の面からの高さの最大値と最小値との差が、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の導電性基板10の一方の側の面からの高さの平均の10%以下になっている。
図1(b)の半導体素子搭載用基板を用いて、ダイパッド部11に搭載された半導体素子20’の端子部とリード部12とをワイヤ15’を用いたワイヤボンディング実装にて接続する場合、図1(c)に示すように、ダイパッド部11とリード部12とにおける、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の導電性基板10の一方の側の面からの高さのバラツキが極めて小さくなるため、ダイパッド部11にダイボンディングされる半導体素子の連結部材となるベーストの量の調整が不要となる。
また、図1(b)の半導体素子搭載用基板を用いて、ダイパッド部11に搭載された半導体素子20の端子部とリード部12とをフリップチップ実装にて接続する場合、図1(d)に示すように、ダイパッド部11とリード部12とにおける、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の導電性基板10の一方の側の面からの高さのバラツキが極めて小さくなる。このため、ダイパッド部11に接合される半導体素子20との連結部材となる半田ボール15がダイパッド部11における端縁部から中央部に形成される夫々の第2の層12bに均等の高さ位置で接続され、半導体素子搭載面の中央部に設けられる半田ボール15と半導体素子20との間に隙間を生じることなく密着し、ダイパッド部11の半導体素子搭載面の中央部で接合強度不足を生じない。
本実施形態の半導体素子搭載用基板を用いた半導体装置は、例えば、図1(d)に示したフリップチップ実装にて、ダイパッド部11に搭載された半導体素子20の端子部とリード部12とを接続し、さらに半導体素子搭載側を封止樹脂で封止した樹脂封止体から導電性基板を除去することによって形成される。
詳しくは、例えば、図2に示すように、ダイパッド部11と、リード部12と、半導体素子20と、接続部材としての半田ボール15と、封止樹脂30を有して構成されている。
ダイパッド部11、リード部12の構成は、図1の半導体素子搭載用基板1と同じである。そして、ダイパッド部11とリード部12とにおける、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の封止樹脂30の半導体素子搭載側とは反対側の面からの高さの最大値と最小値との差が、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の封止樹脂30の半導体素子搭載側とは反対側の面からの高さの平均の10%以下になっている。
なお、本実施形態の半導体素子搭載用基板は、図3に示すように、多列配列した状態に形成される。
また、ダイパッド部11において分割配置される第2の層11bは、隣り合う第2の層11bやリード部12における第2の層12bとの間隔が広くなるにつれて電流密度にバラツキが生じ、間隔を広くするほどバラつきが高くなる特性に注意して可能な限り近づける必要がある。
また、半導体素子搭載用基板におけるダイパッド部、リード部の配置は、図1の例に限定されるものではなく、例えば、図4(a)に示すように、ダイパッド部11が半導体素子搭載用基板の中央に配置され、ダイパッド部11の周囲にリード部12が二重に均等配置された構成や、図4(b)に示すように、ダイパッド部11が半導体素子搭載用基板の中央よりも右下にずれた位置に配置され、他の領域にリード部12が均等配置された構成や、図4(c)に示すように、ダイパッド部11が半導体素子搭載用基板の左上と右下の二箇所に配置され、他の領域にリード部12が均等配置された構成であってもよい。
次に、本実施形態の半導体素子搭載用基板の製造方法について図5を用いて説明する。図5は本発明の一実施形態に係る半導体素子搭載用基板の製造方法における製造の一例を示す説明図である。なお、今まで説明した構成要素については、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
まず、導電性基板10を用意する(図5(a)参照)。使用する導電性基板10の材質は、導電性が得られるものであれば特に限定はないが、一般的にSUS材を用いる。また、導電性基板10は、Ni合金、または、銅合金材等にNiあるいはNi合金等のめっきが施されたものであってもよい。
次に、導電性基板10の両面を、第1のレジスト層R1で被覆する(図5(b)参照)。第1のレジスト層R1の被覆は、ドライフィルムレジストのラミネート、若しくは液状レジストの塗布、乾燥によるレジスト層の被覆等、従来からの公知の方法を用いて行うことができる。
次に、第1のレジストマスク40を形成する(図5(c)参照)。より詳しくは、まず、導電性基板10の一方の側の面(図5においては上側の面)を覆う第1のレジスト層R1に対し、所望のダイパッド部やリード部を構成する電鋳層における第1の層に対応するパターンが形成された図示しないガラスマスク(紫外光遮蔽ガラスマスク)を被せて露光を行うとともに、導電性基板10の他方の側の面(図5においては下側の面)を覆う第1のレジスト層R1の全面に露光を行う。
なお、導電性基板10の一方の側の面(図5においては上側の面)を覆う第1のレジスト層R1に対するガラスマスクのパターンは、例えば、図1(a)や、図4(a)〜図4(c)に示した、半導体素子搭載領域におけるダイパッド部11及びリード部12の配置位置に対応したパターンが適用可能である。
次に、両面の第1のレジスト層R1を現像し、導電性基板10の一方の側の面における、電鋳を施して第1の層を形成する部分(未硬化部分)を除去して開口を形成し、導電性基板10の面を露出させ、それ以外の領域を覆う第1のレジストマスク40を形成するとともに、導電性基板10の他方の側の面全体を覆う第1のレジストマスク40を形成する。
次に、導電性基板10の一方の側に露出した面にソフトエッチング加工を施し、導電性基板10の露出面に付着していた酸化膜を除去するとともに、ダイパッド部とリード部に対応する夫々の領域に深さが極浅の凹部10a1、10a2を形成する(図5(d)参照)。ここで、後工程において形成される第1の電鋳層により構成される外部機器との接続用端子に有る程度の厚さを確保するとともに、第2の電鋳層を形成するための第2のレジストマスクを形成する際に、導電性基板10から突出する第1の電鋳層の厚さを、導電性基板10との間にエアーの噛み込みが生じない程度に薄く形成する必要がある。このため、凹部10a1、10a2を形成するために施すソフトエッチング加工の深さを、例えば、導電性基板10における一方の側の面から10μmとし、後述する第1の電鋳工程で形成する第1の電鋳層の導電性基板10における一方の側の面からの突出高さを5μmとして第1の電鋳層の全厚を15μmとすることが出来るようにする。
なお、ソフトエッチング加工は、ハロゲンを含む酸性液による酸処理にて行う。その他には、電解酸処理でもよい。酸処理は、導電性基板10の面上に、酸性液を供給する。酸性液の供給方法は、スプレー等による噴霧供給であってもよいし、酸性液に導電性基板10を浸漬させることによる供給であってもよい。導電性基板10の面に付着していた酸化膜を除去後、連続してソフトエッチング加工を施し、所望の深さの凹部10a1、10a2を形成する。
次に、導電性基板10の一方の面の側から、第1の電鋳を施し、夫々の凹部10a1、10a2を埋め、さらに、導電性基板10の一方の側の面から突出する第1の層11a、12aを形成する(図5(e)参照)。より詳しくは、凹部10aへの第1の層11a、12aの形成の前処理として導電性基板10の凹部10a1、10a2の面の活性化処理を行い、その後、電解めっきを施して、第1の層11a,12aとしてダイパッド部及びリード部に対応するめっき層を形成する。第1のめっき層11a,12aは、AuとNiの積層とし、例えば、露出した導電性基板10の凹部10a1、10a2の面にAu0.003μmを析出させた後に、Ni15μmを積層させる。
次に、導電性基板10の一方の側の面に形成した第1のレジストマスク40を除去する(図5(f)参照)。導電性基板10の他方の側の面に形成した第1のレジストマスク40は可能であればそのまま残すのが好ましい。
これにより、導電性基板の一方の側の面上に、電鋳形成されたダイパッド部11の第1の層11a及びリード部12の第1の層12aが現れる。
次に、導電性基板10の一方の側の面を、第2のレジスト層R2で被覆する(図5(g)参照)。第2のレジスト層R2の被覆は、第1のレジスト層R1と同様の方法を用いて行うことができる。
次に、リード部12に対応する領域に形成した第1の層12aの上に、底面の大きさが第1の層12aよりも小さくなるように開口するとともに、ダイパッド部11に対応する領域に形成した一つの第1の層11aの上に、リード部12に対応する領域に形成した第1の層12aの上の開口と略同程度の大きさで複数箇所が開口する第2のレジストマスク41を形成する(図5(h)参照)。より詳しくは、まず、導電性基板10の一方の側の面(図5においては上側の面)を覆う第2のレジスト層R2に対し、所望のダイパッド部やリード部を構成する電鋳層における第2の層に対応するパターンが形成された図示しないガラスマスク(紫外光遮蔽ガラスマスク)を被せて露光を行う。
上述のように、第1の層11a、12aの導電性基板10の一方の側の面からの突出高さを5μm以内に抑えておくことで、第2のレジストマスク41と導電性基板10との間にエアーの噛み込みが生じないようにすることが重要である。エアーの噛み込みを生じた場合、その部分に後述する第2の電鋳工程でめっき液の染み込みを生じてめっき金属がエアー噛み込み部分に析出してダイパッド部やリード部の電気的なショート不良を生じる虞がある。このため、第2のレジストマスク41においては、ダイパッド部11とリード部12の夫々の第1の層11a、12aの端縁よりも0.03mm以上内側に開口を形成する。
更には、第2のレジストマスク41における、ダイパッド部とリード部を構成する電鋳層における第2の層を形成するための夫々の開口は、同程度の大きさに設定するのが好ましい。同程度の大きさに設定すれば、電鋳形成する第2の層の高さのバラツキを抑えることができる。なお、開口については、多少の変形形状は許容可能である。
次に、第1の層の上に、第2の電鋳を施し、ダイパッド部11とリード部12とにおける、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の導電性基板10の一方の側の面からの高さの最大値と最小値との差が、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の導電性基板10の一方の側の面からの高さの平均の10%となるように、柱状の第2の層11b、12bを形成する(図5(i)参照)。より詳しくは、第2の層11b、12bの形成の前処理として導電性基板10に形成した第1の層11a、12aの面の活性化処理を行い、その後、電解めっきを施して、柱状の第2の層11b,12bとしてダイパッド部11及びリード部12の夫々を構成する2段構成の電鋳層における上層のめっき層を形成する。第2のめっき層11b,12bは、例えば、NiとAuとAgの積層とし、露出した第1のめっき層11a,12aの表面にNi65μmを析出させた後に、順に、Au0.003μm、Ag2.5μmを積層させる。
次に、導電性基板10の一方の側の面に形成した第2のレジストマスク41と他方の側の面に形成した第1のレジストマスク40を剥離する(図5(j)参照)。これにより、例えば、図1(a)、図1(b)に示した構成を備えた、本実施形態の半導体素子搭載用基板1が得られる。
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について図6を用いて説明する。図6は図5の製造方法により製造した半導体素子搭載用基板を用いた半導体装置の製造工程の一例を示す説明図である。
まず、図5(i)に示した半導体素子搭載用基板1を準備する(図6(a)参照)。
次に、半導体素子搭載用基板1のダイパッド部11における第2の層11bの上面に半導体素子20を搭載するとともに、半導体素子20の電極とリード部12における第2の層12bの上面とを電気的に接続する(図6(b)参照)。なお、図6(b)は、便宜上、フリップチップ実装により半導体素子を表面実装する例を示している。図6(b)の例では、半導体素子20とダイパッド部11との接続、半導体素子20の電極とリード部12との電気的な接続を、半田ボール15等を介して行う。
なお、半導体素子の搭載は、半田ボール等を用いたフリップチップ実装による接続ではなく、Auワイヤ等を用いて間接的にダイパッド部上に半導体素子を搭載するとともに、電極とリード部との電気的接続を行うワイヤボンディング実装による接続を採用してもよい。
次に、導電性基板10の半導体素子20を搭載した空間領域を、封止樹脂30で封止し樹脂封止体を形成する(図6(c)参照)。
次に、封止樹脂30で封止した樹脂封止体から導電性基板10を引き剥がして除去する(図6(d)参照)。このとき、第1の電鋳工程前に導電性基板10のめっき範囲を予め酸処理して酸化膜を除去し、ソフトエッチング加工を施した半導体素子搭載用基板1を用いたことで、半導体装置の製造工程における、例えば、樹脂封止の際の加熱処理により、酸化膜が封止樹脂と密着して導電性基板10が剥がれ難くなる等の影響を受けずに、導電性基板を容易に引き剥がすことが出来、電鋳層からなる端子の封止樹脂30からの抜け不具合を防止することが出来る。
最後に、所定の半導体装置の寸法になるように切断する(図6(e)参照)。これにより、例えば、図2に示した構成を備えた、本実施形態の半導体装置が完成する(図6(f)参照)。
本実施形態の半導体素子搭載用基板1によれば、ダイパッド部11とリード部12の夫々の電鋳層が、導電性基板10の一方の側から順に、第1の層11a、11bと、底面の大きさが第1の層よりも小さい柱状の第2の層11b、12bとを有する、2段構造に形成され、ダイパッド部11の電鋳層が、一つの第1の層11aの上に複数の第2の層11bが配置されてなり、ダイパッド部11における個々の第2の層11bの底面とリード部12における第2の層12bの底面とが略同程度の大きさに形成された構成にしたので、ダイパッド部11とリード部12における第2の層11b、12bを略同じ高さに形成することができる。また、このとき、第1の層11aを薄く形成することで、ダイパッド部11とリード部12における第1の層11a、12aの高さのバラツキを最小限に抑えることができる。その結果、ダイパッド部11の半導体素子搭載面とリード部12の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキを最小限に抑え、半導体素子搭載用に形成される全ての電鋳層の高さを平滑化できる。
しかも、ダイパッド部11の電鋳層における半導体素子搭載側の層の底面積が小さくなるため、ダイパッド部11の個々の第2の層11bは、電流密度の変化の影響を大きく受け難く、形成される電鋳層の高さが、電鋳エリア内の位置によって大きく異なることがない。
その結果、多列型の半導体素子搭載用基板の製造において、電鋳層の形成に際し、多列配列される個々の半導体素子搭載用基板に対応する夫々の位置で導電性基板が受ける電流密度に変動が生じても、個々の半導体素子搭載用基板1におけるダイパッド部11の半導体素子搭載面とリード部12の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキを最小限に抑えて、半導体素子搭載用に形成される全ての電鋳層の高さを平滑化でき、歩留まりが格段に向上する。
また、第1の層11a、12aは、外部機器との接続に対応できる大きさを維持するため、外部機器との接続に悪影響を与えない。
そして、半導体素子搭載用に形成される全ての電鋳層の高さを平滑化した本実施形態の半導体素子搭載用基板1によれば、半導体素子をフリップチップ実装で表面実装する場合において、ダイパッド部11の半導体素子搭載面とリード部12の内部接続用端子面との高さ位置のバラツキがない。このため、本実施形態の半導体素子搭載用基板1を用いて製造した半導体装置において、ダイパッド部11の半導体素子搭載面に接続部材として設けられる半田ボール15が、半導体素子搭載面の端部、中央部のそれぞれにおいて均等に半導体素子20と接続し、ダイパッド部11の半導体素子搭載面の中央部で接合強度不足を生じない。
また、本実施形態の半導体素子搭載用基板1によれば、ダイパッド部11とリード部12とにおける、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の導電性基板10の一方の側の面からの高さの平均が70μm以上であり、全ての第2の層11b、12bが形成された位置での、電鋳層の導電性基板10の一方の側の面からの高さの最大値と最小値との差が7μm以下であるので、半導体素子20をフリップチップ実装で表面実装する場合において、半田ボール15の接続不良が生じない。
従って、本実施形態によれば、ダイパッド部とリード部における、半導体素子搭載側の全ての電鋳層の高さのバラツキを最小限に抑えて、半導体素子と電鋳層との接続状態を良好にすることができ、且つ、製造時の歩留まりを格段に向上させることの可能な半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びにそれらの製造方法が得られる。
次に、本発明の実施例の半導体素子搭載用基板を説明する。
実施例1
実施例1では、図1(a)に示した構成と同様、ダイパッド部11が半導体素子搭載用基板の中央に配置され、ダイパッド部11の周囲にリード部12が均等配置された構成の半導体素子搭載用基板(図7(a)参照)が、図8に示すように4行12列に多列配列された多列型半導体素子搭載用基板を製造した。
詳しくは、まず、導電性基板10として板厚0.2mmのSUS材(SUS430)を幅140mmの長尺板状に加工し(図5(a)参照)、次に、第1のレジスト層R1として厚み0.025mmの感光性ドライフィルムレジストを導電性基板10の両面に貼り付けた(図5(b)参照)。
次に、導電性基板10の一方の側の面を覆う第1のレジスト層R1の上に、図1(a)で示した半導体素子搭載用のダイパッド部と外部と接続するためのリード部を構成する電鋳層における第1の層に対応する所望のパターンが形成されたガラスマスクを被せ、紫外光で露光を行うとともに、導電性基板10の他方の側の面を覆う第1のレジスト層R1の全面に紫外光で露光を行った。
その後、炭酸ナトリウム溶液を用いて、第1のレジスト層R1を構成するドライフィルムレジストにおける、紫外光の照射が遮られて感光しなかった未硬化部位のドライフィルムレジストを溶かす現像処理を行った。そして、導電性基板10の一方の側の面におけるリード部を構成する電鋳層における第1の層に対応する開口の大きさが0.3mm×0.3mm、ダイパッド部を構成する電鋳層における第1の層に対応する開口の大きさが2.0mm×2.0mmである第1のレジストマスク40を形成するとともに、導電性基板10の他方の側の面全体を覆う第1のレジストマスク40を形成した(図5(c)参照)。
次に、導電性基板10の一方の側における第1のレジストマスク40の開口より露出したSUS材表面に付着していた酸化膜を塩酸で除去した。その後、すぐに、エッチング液を用いて、約10μmのソフトエッチング加工を施し、凹部10a1、10a2を形成した(図5(d)参照)。
次に、導電性基板10の一方の面の側から、導電性基板10の凹部10a1、10a2に第1の電鋳としての電気めっきを、Auめっき0.003μm、Niめっき15μmの順番に施し、凹部10a1、10a2を埋め、さらに、導電性基板10の一方の側の面から突出する第1の層11a、12aを形成した(図5(e)参照)。
次に、水酸化ナトリウム溶液を用いて第1のレジストマスク40を構成するドライフィルムレジストを剥離した(図5(f)参照)。
次に、第2のレジスト層R2として厚み0.025mmの感光性ドライフィルムレジストを導電性基板10の両面に貼り付けた(図5(g)参照)。
次に、導電性基板10の一方の側の面を覆う第2のレジスト層R2の上に、半導体素子搭載用のダイパッド部とリード部を構成する電鋳層における第2の層に対応する所望のパターンを形成したガラスマスクを被せ、紫外光で露光を行うとともに、導電性基板10の他方の側の面を覆う第2のレジスト層R2の全面に紫外光で露光を行った。
その後、炭酸ナトリウム溶液を用いて、第2のレジスト層R2を構成するドライフィルムレジストにおける、紫外光の照射が遮られて感光しなかった未硬化のドライフィルムレジストを溶かす現像処理を行った。そして、導電性基板10の一方の側の面におけるリード部を構成する電鋳層における第2の層に対応する開口の大きさが0.2mm×0.2mm、ダイパッド部を構成する電鋳層における第1の層の上に16個均等に分割配列された、第2の層に対応する開口の大きさが0.2mm×0.2mmである第2のレジストマスク41を形成した(図5(h)参照)。
次に、導電性基板10の一方の側における第2のレジストマスク41の開口より露出した第1の層11a、12aの面を活性化処理し第2の電鋳としての電気めっきを、Niめっき65μm、Auめっき0.003μm、Agめっき2.5μmの順番に施し、柱状の第2の層11b、12bを形成した(図5(i)参照)。
次に、水酸化ナトリウム溶液を用いて第2のレジストマスク41を構成するドライフィルムレジストを剥離し、本発明の実施例1に係る半導体素子搭載用基板1を得た(図5(j)参照)。
また、実施例1に係る半導体素子搭載用基板1を準備し(図6(a)参照)、半導体素子搭載用基板1のダイパッド部11における第2の層11bの上面に半導体素子20を搭載するとともに、半導体素子20の電極とリード部12における第2の層12bの上面とをフリップチップ実装にて接続した(図6(b)参照)。次に、半導体素子20を搭載した空間領域を封止樹脂30で封止し樹脂封止体を形成した(図6(c)参照)後、樹脂封止体から導電性基板10を引き剥がして除去した(図6(d)参照)。最後に、所定の半導体装置の寸法になるように切断し(図6(e)参照)、本発明の実施例1に係る半導体装置を完成させた(図6(f)参照)。
実施例2〜4及び比較例1
実施例2〜4では、レジストマスク40、41を形成するパターンを、図4(a)〜図4(c)に示す構成に対応させたものとして、実施例1と同様の材料及び手順で多列型半導体素子搭載用基板を製造した。詳しくは、実施例2では、図4(a)に示した構成と同様、ダイパッド部11が半導体素子搭載用基板の中央に配置され、ダイパッド部11の周囲にリード部12が二重に均等配置された構成の半導体素子搭載用基板(図7(b)参照)が、図8に示すように4行12列に多列配列された多列型半導体素子搭載用基板を製造した。また、実施例3では、図4(b)に示した構成と同様、ダイパッド部11が半導体素子搭載用基板の中央よりも右下にずれた位置に配置され、他の領域にリード部12が均等配置された構成の半導体素子搭載用基板(図7(c)参照)が、図8に示すように4行12列に多列配列された多列型半導体素子搭載用基板を製造した。また、実施例4では、図4(c)に示した構成と同様、ダイパッド部11が半導体素子搭載用基板の左上と右下の二箇所に配置され、他の領域にリード部12が均等配置された構成の半導体素子搭載用基板(図7(d)参照)が、図8に示すように4行12列に多列配列された多列型半導体素子搭載用基板を製造した。
比較例1では、ダイパッド部11が半導体素子搭載用基板の中央に配置され、ダイパッド部11の周囲にリード部12が均等配置され、ダイパッド部とリード部を構成する夫々の電鋳層が、異なる大きさで半導体素子搭載側の上面に至るまで柱状に形成され、ダイパッド部を構成する電鋳層における上層が分割されていない形態の半導体素子搭載用基板(図7(e)参照)が、図8に示すように4行12列に多列配列された多列型半導体素子搭載用基板を製造した。詳しくは、製造においては、第1のレジストマスクを形成後、第1の電鋳としての電気めっきを、Auめっき0.003μm、Niめっき15μmの順番に施した後に、続けて、Niめっき65μm、Auめっき0.003μm、Agめっき2.5μmの順番に施し、第2のレジストマスクの形成と、第2の電鋳工程は行わなかった。その他は、実施例1と同様の材料及び手順で多列型半導体素子搭載用基板を製造した。
なお、長尺板状の導電性基板に対して電鋳を施した場合、長尺板状の導電性基板における端縁領域で電流密度が高くなり易い。
このため、実施例1〜4、比較例1の多列型半導体素子搭載用基板の製造工程における電鋳層の形成に際しては、長尺板状の導電性基板における端縁領域近傍に制御板を対向配置して電流密度を下げ、制御板を対向配置していない、長尺板状の導電性基板における中央領域の電流密度が相対的に上がるように調整した。
これにより、比較例1の多列型半導体素子搭載用基板の製造においては、ダイパッド部の電鋳層における半導体素子搭載側の層の底面積が大きいため電流密度の変化の影響を大きく受け、端縁領域に位置する半導体素子搭載用基板における電鋳層の高さが、中央領域に位置する半導体素子搭載用基板における電鋳層の高さに比べて低く形成された。
そこで、比較例1の多列型半導体素子搭載用基板の製造においては、端縁領域に位置する半導体素子搭載用基板における電鋳層の高さが、設計値の高さに到達するように電鋳時間を調整した。
実施例1〜4、比較例1の夫々の半導体素子搭載用基板に対し、ダイパッド部とリード部とにおける、第2の層の上面(比較例1では電鋳層の上面)が形成された位置での電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さを測定した。
具体的には、実施例1〜4、比較例1の夫々において、図8に示すように、半導体素子搭載用基板が4行12列に多列配列された、多列型半導体素子搭載用基板のうちから、行と列の両端に位置する半導体素子搭載用基板(図8において夫々丸囲み数字1、3で示す、(1,1)、(4,12)の行列位置に位置する半導体素子搭載用基板)と、行と列の略中央に位置する半導体素子搭載用基板(図8において丸囲み数字2で示す、(2,6)の行列位置に位置する半導体素子搭載用基板)を測定対象の半導体素子搭載用基板として選んだ。
そして、実施例1〜4では、測定対象として選んだ夫々の半導体素子搭載用基板において、図7(a)〜図7(d)に示すように、一方の対角線方向に配置された第2の層が形成された位置(図7(a)〜図7(d)の夫々において、白抜き数字1〜6で示す位置)を測定位置として選び、夫々の測定位置における電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さを測定した。
また、比較例1では、測定対象として選んだ夫々の半導体素子搭載用基板において、図7(e)に示すように、実施例1〜4の半導体素子搭載用基板における測定位置に対応する位置(図7(e)において、白抜き数字1〜6で示す位置)を測定箇所として選び、夫々の測定位置における電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さを測定した。
次に、実施例1〜4、比較例1の夫々において、測定対象となった半導体素子搭載用基板ごとに、電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さの測定値の最大値と最小値との差を検出し、検出した差を比較した。
測定結果を図9、図10に示す。
図9に示すように、実施例1〜4の半導体素子搭載用基板では、測定対象となった夫々の半導体素子搭載用基板内の夫々の測定箇所における電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さの最小値と最大値の差が、測定対象1で2〜6μm、測定対象2で5〜6μm、測定対象3で2〜5μmとなり、いずれも7μmを下回る範囲に収まった。また、電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの平均高さに対するバラツキは、測定対象1で3〜7%、測定対象2で7〜8%、測定対象3で3〜7%となり、いずれも10%を下回る範囲に収まった。
これに対し、比較例1の半導体素子搭載用基板では、測定対象となった夫々の半導体素子搭載用基板内の夫々の測定箇所における電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さの最小値と最大値の差が測定対象1で13μm、測定対象2で5μm、測定対象3で10μmとなり、測定対象1と測定対象3において、7μmを上回る結果となった。また、電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの平均高さに対するバラツキは、測定対象1で17%、測定対象2で5%、測定対象3で13%となり、測定対象1と測定対象3において、10%を上回る結果となった。
また、実施例1〜4の多列型半導体素子搭載用基板は、図10(a)〜図10(d)に示すように、測定対象1と、測定対象2と、測定対象3とで、電鋳層の導電性基板の一方の側の面からの高さ及び高さのバラツキが略同じであるのに対し、比較例1の多列型半導体素子搭載用基板は、図10(e)に示すように、測定対象1と、測定対象2と、測定対象3とで、高さ及び高さのバラツキが大きく異なった。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
本発明の半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びにそれらの製造方法は、特に、フリップチップ実装等の表面実装により半導体素子を搭載することが求められる分野に有用である。
1 半導体素子搭載用基板
10 導電性基板
11 ダイパッド部
11a 第1の(電鋳)層
11b 第2の(電鋳)層
12 リード部
12a 第1の(電鋳)層
12b 第2の(電鋳)層
15 半田ボール(接続部材)
15’ ボンディングワイヤ(接続部材)
20、20’ 半導体素子
30 封止樹脂
40 第1のレジストマスク
41 第2のレジストマスク
61 電極
R1 第1のレジスト層
R2 第2のレジスト層

Claims (3)

  1. 導電性基板の一方の側の面上に形成された電鋳層からなるダイパッド部と、前記ダイパッド部の周囲に形成された電鋳層からなる複数のリード部を有し、
    前記ダイパッド部と前記リード部の夫々の前記電鋳層は、前記導電性基板の一方の側から順に、第1の層と、底面の大きさが前記第1の層よりも小さい柱状の第2の層とを有する、2段構造に形成され、
    前記ダイパッド部の前記電鋳層は、一つの前記第1の層の上に複数の前記第2の層が配置されてなり、
    前記ダイパッド部における個々の前記第2の層の底面と、前記リード部における前記第2の層の底面とが略同程度の大きさに形成されていることを特徴とする半導体素子搭載用基板。
  2. 電鋳層からなり、半導体素子を搭載するダイパッド部と、
    前記ダイパッド部の周囲に形成された電鋳層からなり、前記半導体素子の電極と接続する内部接続用端子面を有する複数のリード部と、
    前記半導体素子と前記ダイパッド部の半導体素子搭載面とを接続する接続部材と、
    前記半導体素子の電極と前記リード部の前記内部接続用端子面とを電気的に接続する接続部材と、
    前記半導体素子が搭載された空間領域を封止する封止樹脂と、を有し、
    前記ダイパッド部と前記リード部の夫々の前記電鋳層は、半導体素子搭載側とは反対側から順に、第1の層と、底面の大きさが前記第1の層よりも小さい柱状の第2の層とを有する、2段構造に形成され、
    前記ダイパッド部の前記電鋳層は、一つの前記第1の層の上に複数の前記第2の層が配置されてなり、
    前記ダイパッド部における個々の前記第2の層の底面と、前記リード部における前記第2の層の底面とが略同程度の大きさに形成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 導電性基板の一方の側の面におけるダイパッド部、リード部に対応する領域を開口し、それ以外の領域を覆う第1のレジストマスクを形成するとともに、前記導電性基板の他方の側の面全体を覆う第1のレジストマスクを形成する工程と、
    前記第1のレジストマスクが形成された前記導電性基板にソフトエッチング加工を施し、前記ダイパッド部と前記リード部に対応する夫々の領域に深さが極浅の凹部を形成する工程と、
    前記導電性基板の一方の面の側から、第1の電鋳を施し、前記導電性基板の一方の側の面から突出する第1の層を形成する工程と、
    前記導電性基板の一方の側の面に形成した前記第1のレジストマスクを除去する工程と、
    前記導電性基板の一方の側の面における、前記リード部に対応する領域に形成した前記第1の層の上に、底面の大きさが前記第1の層よりも小さくなるように開口するとともに、前記ダイパッド部に対応する領域に形成した前記第1の層の上に、前記リード部に対応する領域に形成した前記第1の層の上の開口と略同程度の大きさで複数箇所が開口する第2のレジストマスクを形成する工程と、
    前記第1の層の上に、第2の電鋳を施し、柱状の第2の層を形成する工程と、
    前記導電性基板の面に形成したレジストマスクを除去する工程と、
    を有することを特徴とする半導体素子搭載用基板の製造方法。
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