JP6306998B2 - 液処理装置、吐出量計測方法及び記録媒体 - Google Patents

液処理装置、吐出量計測方法及び記録媒体 Download PDF

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本開示は、液処理装置、吐出量計測方法及び記録媒体に関する。
半導体製造装置は、レジスト剤等の様々な液体をウェハに塗布するために、多数のポンプを有する。半導体製造装置用のポンプとしては、例えばダイアフラムポンプ又はベローズポンプ等が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。ダイアフラムポンプ又はベローズポンプ等は、圧送対象の液体とは別に供給される二次流体の圧力(以下、「流体圧」という。)により変位して液体を圧送する隔壁を有する。
特開2006−316711号公報
上記隔壁を有するポンプ(以下、「流体圧駆動式のポンプ」という。)による液体の吐出量は、流体圧と吐出時間とに応じて定まるが、吐出量と流体圧との関係にはポンプごとの個体差がある。このため、所望の吐出量にてポンプから液体を供給するには、吐出量を予め調整する作業が必要である。この作業は、主として手作業により行われているので、作業者の負担が大きい。
そこで本開示は、ポンプの吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる液処理装置、吐出量計測方法及び記録媒体を提供することを目的とする。
本開示に係る液処理装置は、基板を保持する保持部と、保持部を回転させる回転駆動部と、液体を基板上に吐出するノズルと、保持部の回転中心からずれた計測領域にレーザ光を照射するレーザ照射部と、計測領域の二次元画像を取得する撮像部と、を備える。
この液処理装置によれば、例えば、保持部と共に回転し、保持部の回転中心CLからずれた計測領域を通るように設けられた液受け部に対し、ノズルから液体を吐出すること、計測領域にレーザ光を照射し、回転駆動部により液受け部を回転させることで、液体の複数個所にレーザ光を照射すること、液体に対するレーザ光の照射箇所ごとに、計測領域の二次元画像を取得すること、二次元画像に基づいて液体の表面形状を算出すること、液体の表面形状に基づいて液体の体積を算出すること、を含む吐出量計測方法を実行可能である。
このような吐出量計測方法の実行により、様々な手作業が削減される。例えば、吐出量を計量する手作業が削減される。液体を計量用の容器に入れて搬送する作業及び当該容器を洗浄する作業等、計量に付随する手作業も削減される。従って、ポンプの吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる。なお、計測領域は保持部の回転中心からずれた位置にあるので、液処理用の回転駆動部を利用して液受け部を移動させ、表面形状の算出対象箇所を変更することが可能となっている。このため、吐出量の計測用の装置を組み込むことに伴う液処理装置の大型化を抑制できる。
計測領域の表面までの距離を非接触にて計測する変位計を更に備えてもよい。この場合、上記二次元画像に基づいて算出された液体の表面形状と、変位計による計測結果とを組み合わせて用いることで、液体の体積をより正確に計測できる。
本開示に係る液処理装置は、基板を保持する保持部と、保持部を回転させる回転駆動部と、液体を基板上に吐出するノズルと、保持部の回転中心からずれた計測領域の表面までの距離を非接触にて計測する変位計と、計測領域の二次元画像を取得する撮像部と、を備えるものであってもよい。
この場合、例えば、保持部と共に回転し、保持部の回転中心からずれた計測領域を通るように設けられた液受け部に対し、ノズルから液体を吐出すること、液体を計測領域に配置するように、回転駆動部により液受け部を回転させること、計測領域に配置された液体の表面までの距離を非接触にて計測すること、計測領域に配置された液体の二次元画像を取得すること、液体の表面までの距離と、液体の二次元画像とに基づいて液体の体積を算出すること、を含む吐出量計測方法を実行可能である。
このような吐出量計測方法の実行によっても、様々な手作業が削減されるので、ポンプの吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる。吐出量の計測用の装置を組み込むことに伴う液処理装置の大型化も抑制できる。
保持部により保持可能な基板状を呈し、凹状を呈する液受け部を表面に有する計測治具を更に備え、液受け部は、保持部に保持された計測治具の回転に応じて計測領域を通る位置に設けられ、ノズルから吐出された液体を支持してもよい。この場合、計測治具は着脱自在である。このため、計測治具を適宜交換して液受け部を清浄状態に保つことができる。これにより、液体の体積を高い精度で算出できる。また、液処理対象の基板の設置スペースを有効活用して液受け部を構成できるので、液処理装置の大型化を更に抑制できる。
計測治具は、保持部の回転中心を囲むように並ぶ複数の液受け部を有してもよい。この場合、複数の液受け部を順次利用することで、液体の吐出量を続けて複数回計測できる。従って、吐出量の計測と調整とを繰り返して吐出量を所望の値に近付けることを迅速に実行できる。
計測治具を振動させる加振部を更に備えてもよい。この場合、ノズルから液体を吐出した後に計測治具を振動させることで、吐出量の計測前に液受け部上の液体の形状を整えることができる。従って、液体の吐出量をより確実に計測できる。
本開示に係る吐出量計測方法は、基板を保持する保持部と、保持部を回転させる回転駆動部と、液体を基板上に吐出するノズルとを備える液処理装置において液体の吐出量を計測する方法であって、保持部と共に回転し、保持部の回転中心からずれた計測領域を通るように設けられた液受け部に対し、ノズルから液体を吐出すること、液体の複数個所にレーザ光を照射するように、計測領域にレーザ光を照射し、回転駆動部により液受け部を回転させること、液体に対するレーザ光の照射箇所ごとに、計測領域の二次元画像を取得すること、二次元画像に基づいて液体の表面形状を算出すること、液体の表面形状に基づいて液体の体積を算出すること、を含む。
この吐出量計測方法によれば、様々な手作業が削減される。例えば、吐出量を計量する手作業が削減される。液体を計量用の容器に入れて搬送する作業及び当該容器を洗浄する作業等、計量に付随する手作業も削減される。従って、ポンプの吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる。なお、計測領域は保持部の回転中心からずれた位置にあるので、液処理用の回転駆動部を利用して液受け部を移動させ、表面形状の算出対象箇所を変更することが可能となっている。このため、吐出量の計測用の装置を組み込むことに伴う液処理装置の大型化を抑制できる。
液受け部に液体を吐出する前に、液受け部の複数個所にレーザ光を照射するように、計測領域にレーザ光を照射し、回転駆動部により液受け部を回転させること、液受け部に対するレーザ光の照射箇所ごとに、計測領域の二次元画像を取得すること、二次元画像に基づいて液受け部の表面形状を算出すること、を更に含み、液受け部の表面形状及び液体の表面形状に基づいて液体の体積を算出してもよい。この場合、液受け部の表面形状の計測結果をも加味することで、液体の体積をより高い精度で算出できる。
液体の表面の少なくとも一部の基準形状を取得し、表面形状の算出結果と基準形状との差異に基づいて当該算出結果の採用可否を決定することを更に含んでもよい。この場合、信頼性の低い算出結果を除外し、液体の体積をより高い精度で算出できる。
液体の少なくとも一部について、レーザ光の照射、二次元画像の取得及び表面形状の算出を複数回行い、いずれかの算出結果に対して、当該算出結果の直前又は直後における一つ又は複数の算出結果を基準形状として用い、当該算出結果と当該基準形状との差異が許容範囲内である場合に当該算出結果を採用してもよい。この場合、同一部分の表面形状の算出結果を基準形状として用いることで、液体の表面の揺れを検知できる。基準形状との差異が許容範囲内である算出結果のみを採用することで、液体の揺れが収まった状態における表面形状の算出結果を採用できる。従って、液体の体積をより高精度に算出できる。
液体に対するレーザ光の照射及び二次元画像の取得を行う際には液受け部の回転を停止させてもよい。この場合、二次元画像のブレを抑制し、液体の体積をより高い精度で算出できる。
液受け部を一定速度で回転させながら、液体に対するレーザ光の照射及び二次元画像の取得を行ってもよい。この場合、液受け部の回転速度を一定にすることで、液受け部上における液体の揺れを抑制し、液体の体積をより高い精度で算出できる。
液受け部に対し、ノズルから液体を吐出した後、計測領域の二次元画像を取得する前に、液受け部を振動させることを更に含んでもよい。この場合、吐出量の計測前に液受け部上の液体の形状を振動により整えることができる。従って、液体の体積をより高い精度で算出できる。
本開示に係る吐出量計測方法は、基板を保持する保持部と、保持部を回転させる回転駆動部と、液体を基板上に吐出するノズルとを備える液処理装置において液体の吐出量を計測する方法であって、保持部と共に回転し、保持部の回転中心からずれた計測領域を通るように設けられた液受け部に対し、ノズルから液体を吐出すること、液体を計測領域に配置するように、回転駆動部により液受け部を回転させること、計測領域に配置された液体の表面までの距離を非接触にて計測すること、計測領域に配置された液体の二次元画像を取得すること、液体の表面までの距離と、液体の二次元画像とに基づいて液体の体積を算出すること、を含むものであってもよい。
このような吐出量計測方法によっても、様々な手作業が削減されるので、ポンプの吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる。吐出量の計測用の装置を組み込むことに伴う液処理装置の大型化も抑制できる。
液受け部に対し、ノズルから液体を吐出した後、液体の表面までの距離を計測する前且つ液体の二次元画像を取得する前に、液受け部を振動させることを更に含んでもよい。この場合、吐出量の計測前に液受け部上の液体の形状を振動により整えることができる。従って、液体の体積をより高い精度で算出できる。
本開示に係る記録媒体は、上述した吐出量計測方法を装置に実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本開示によれば、ポンプの吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる。
第一実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す斜視図である。 図1中のII−II線に沿う断面図である。 図2中のIII−III線に沿う断面図である。 第一実施形態に係る塗布ユニット及び制御部の模式図である。 計測治具の斜視図である。 第一実施形態に係る吐出量調整方法の実行手順を示すフローチャートである。 液受け部の表面形状の計測手順を示すフローチャートである。 液体の表面形状の計測手順を示すフローチャートである。 液受け部に対するレーザ光の照射箇所を示す模式図である。 液体に対するレーザ光の照射箇所を示す模式図である。 第二実施形態に係る塗布ユニット及び制御部の模式図である。 第二実施形態に係る吐出量調整方法の実行手順を示すフローチャートである。 第三実施形態に係る塗布ユニット及び制御部の模式図である。 第三実施形態に係る吐出量調整方法の実行手順を示すフローチャートである。
以下、実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
1.第1実施形態
1−1 基板処理システム
まず、本実施形態に係る基板処理システム1の概要を説明する。図1に示すように、基板処理システム1は、塗布・現像装置2と露光装置3とを備える。露光装置3は、レジスト膜(感光性被膜)の露光処理を行う。具体的には、液浸露光等の方法によりレジスト膜の露光対象部分にエネルギー線を照射する。
塗布・現像装置2は、露光装置3による露光処理の前に、ウェハW(基板)の表面にレジスト膜を形成する処理を行い、露光処理後にレジスト膜の現像処理を行う。レジスト膜を形成する処理及び現像処理は、ウェハW上に各種液体を塗布する工程を伴う。すなわち塗布・現像装置2は、ウェハW上に液体を塗布するように構成された塗布処理装置として機能する。
図1及び図2に示すように、塗布・現像装置2は、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インターフェースブロック6と、制御部100とを備える。キャリアブロック4、処理ブロック5及びインターフェースブロック6は、水平方向に並んでいる。
キャリアブロック4は、キャリアステーション12と搬入・搬出部13とを有する。搬入・搬出部13はキャリアステーション12と処理ブロック5との間に介在する。キャリアステーション12は、複数のキャリア11を支持する。キャリア11は、例えば円形の複数枚のウェハWを密封状態で収容し、ウェハWを出し入れするための開閉扉(不図示)を一側面11a側に有する。キャリア11は、側面11aが搬入・搬出部13側に面するように、キャリアステーション12上に着脱自在に設置される。
搬入・搬出部13は、キャリアステーション12上の複数のキャリア11にそれぞれ対応する複数の開閉扉13aを有する。側面11aの開閉扉と開閉扉13aとを同時に開放することで、キャリア11内と搬入・搬出部13内とが連通する。搬入・搬出部13は受け渡しアームA1を内蔵している。受け渡しアームA1は、キャリア11からウェハWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からウェハWを受け取ってキャリア11内に戻す。
処理ブロック5は、複数の処理モジュール14,15,16,17を有する。図2及び図3に示すように、処理モジュール14,15,16,17は、複数の塗布ユニットU1と、複数の熱処理ユニットU2と、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA3とを内蔵している。処理モジュール17は、塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2を経ずにウェハWを搬送する直接搬送アームA6を更に内蔵している。塗布ユニットU1は、液体をウェハWの表面に塗布する。熱処理ユニットU2は、例えば熱板によりウェハWを加熱し、加熱後のウェハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行う。
処理モジュール14は、塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりウェハWの表面上に下層膜を形成する。処理モジュール14の塗布ユニットU1は、下層膜形成用の液体をウェハW上に塗布する。処理モジュール14の熱処理ユニットU2は、下層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、形成後の下層膜を硬化させるための加熱処理が挙げられる。
処理モジュール15は、塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2により下層膜上にレジスト膜を形成する。処理モジュール15の塗布ユニットU1は、レジスト膜形成用の液体を下層膜の上に塗布する。処理モジュール15の熱処理ユニットU2は、レジスト膜の形成に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、形成後のレジスト膜を硬化させるための加熱処理等が挙げられる。
処理モジュール16は、塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりレジスト膜上に上層膜を形成する。処理モジュール16の塗布ユニットU1は、上層膜形成用の液体をレジスト膜の上に塗布する。処理モジュール16の熱処理ユニットU2は、上層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、形成後の上層膜を硬化させるための加熱処理等が挙げられる。
処理モジュール17は、塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2により、露光後のレジスト膜の現像処理を行う。処理モジュール17の塗布ユニットU1は、露光済みのウェハWの表面上に現像液を塗布した後、これをリンス液により洗い流すことで、レジスト膜の現像処理を行う。処理モジュール17の熱処理ユニットU2は、現像処理に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、現像処理前の加熱処理(PEB:Post Exposure Bake)、現像処理後の加熱処理(PB:Post Bake)等が挙げられる。
処理ブロック5内におけるキャリアブロック4側には棚ユニットU10が設けられている。棚ユニットU10は、床面から処理モジュール16に亘るように設けられており、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。棚ユニットU10の近傍には昇降アームA7が設けられている。昇降アームA7は、棚ユニットU10のセル同士の間でウェハWを昇降させる。
処理ブロック5内におけるインターフェースブロック6側には棚ユニットU11が設けられている。棚ユニットU11は床面から処理モジュール17の上部に亘るように設けられており、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。
インターフェースブロック6は、受け渡しアームA8を内蔵しており、露光装置3に接続される。受け渡しアームA8は、棚ユニットU11に配置されたウェハWを露光装置3に渡し、露光装置3からウェハWを受け取って棚ユニットU11に戻す。
制御部100は一つ又は複数の制御用コンピュータにより構成され、塗布・現像装置2の各構成要素を制御する。制御部100は、制御条件の設定画面を表示する表示部(不図示)と、制御条件を入力する入力部(不図示)と、コンピュータ読み取り可能な記録媒体からプログラムを読み取る読取部(不図示)とを有する。記録媒体は、塗布・現像装置2に各種処理を実行させるためのプログラムを記録している。このプログラムが制御部100の読取部によって読み取られる。記録媒体としては、例えばハードディスク、コンパクトディスク、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、メモリーカード等が挙げられる。制御部100は、入力部に入力された制御条件と、読取部により読み取られたプログラムとに応じて、例えば以下の手順で塗布・現像処理を実行するように塗布・現像装置2を制御する。
まず、制御部100は、ウェハWの表面上に下層膜、レジスト膜及び上層膜を形成するように塗布・現像装置2を制御する。この制御により、塗布・現像装置2の各構成要素は次のように動作する。すなわち、受け渡しアームA1がキャリア11内のウェハWを棚ユニットU10に搬送する。このウェハWを、昇降アームA7が処理モジュール14用のセルに配置し、搬送アームA3が処理モジュール14内の各ユニットに搬送する。処理モジュール14の塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2は、搬送アームA3により搬送されたウェハWの表面上に下層膜を形成する。下層膜の形成が完了すると、搬送アームA3がウェハWを棚ユニットU10に戻す。
このウェハWを、昇降アームA7が処理モジュール15用のセルに配置し、搬送アームA3が処理モジュール15内の各ユニットに搬送する。処理モジュール15の塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2は、搬送アームA3により搬送されたウェハWの下層膜上にレジスト膜を形成する。レジスト膜の形成が完了すると、搬送アームA3がウェハWを棚ユニットU10に戻す。
このウェハWを、昇降アームA7が処理モジュール16用のセルに配置し、搬送アームA3が処理モジュール16内の各ユニットに搬送する。処理モジュール16の塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2は、搬送アームA3により搬送されたウェハWのレジスト膜上に上層膜を形成する。上層膜の形成が完了すると、搬送アームA3がウェハWを棚ユニットU10に戻す。
次に、制御部100は、露光装置3にウェハWを送り出し、露光処理後のウェハWを露光装置3から受け入れるように塗布・現像装置2を制御する。この制御により、塗布・現像装置2の各要素は次のように動作する。すなわち、上層膜が形成され、棚ユニットU10に戻されたウェハWを、昇降アームA7が処理モジュール17用のセルに配置し、直接搬送アームA6が棚ユニットU11に搬送する。このウェハWを受け渡しアームA8が露光装置3に送り出す。露光装置3における露光処理が完了すると、受け渡しアームA8がウェハWを露光装置3から受け入れ、棚ユニットU11に戻す。
次に、制御部100は、レジスト膜の現像処理を行うように塗布・現像装置2を制御する。この制御により、塗布・現像装置2の各要素は次のように動作する。すなわち、処理モジュール17の搬送アームA3は、棚ユニットU11のウェハWを処理モジュール17内の各ユニットに搬送する。処理モジュール17の塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2は、搬送アームA3により搬送されたウェハWのレジスト膜の現像処理及びこれに伴う熱処理を行う。レジスト膜の現像が完了すると、搬送アームA3はウェハWを棚ユニットU10に搬送する。このウェハWを、昇降アームA7が受け渡し用のセルに配置し、受け渡しアームA1がキャリア11内に戻す。以上で、塗布・現像処理が完了する。
1−2 液処理装置
塗布ユニットU1及び制御部100は、第1実施形態に係る液処理装置を構成する。以下、この液処理装置について詳細に説明する。図4に示すように、塗布ユニットU1は、回転保持部20と、ポンプ30と、ノズル60と、カップ80と、レーザ照射部71と、撮像部72と、計測治具73とを有する。すなわち塗布・現像装置2は、回転保持部20と、ポンプ30と、ノズル60と、カップ80と、レーザ照射部71と、撮像部72と、計測治具73とを備える。
回転保持部20は、保持部21と、回転駆動部22と、昇降部23とを有し、ウェハWを保持して回転させる。保持部21は、例えば水平に保持されたウェハWの中心部を下方から吸着保持する。回転駆動部22は、例えばモータ等の動力源によって、保持部21を鉛直な軸線まわりに回転させる。昇降部23は、保持部21を昇降させる。
ポンプ30は、例えばダイアフラム型、ベローズ型又はシリンジ型等のポンプ本体40と、バルブ51,52と、電空レギュレータ53とを有する。
ポンプ本体40は、ケース41と隔壁42とを有する。すなわちポンプ30は、ケース41と隔壁42とを有する。隔壁42は、ケース41内を空間41a,41bに区画しており、空間41a側及び空間41b側に変位可能である。空間41aは、吐出管路31を介してノズル60に接続され、吸入管路32を介して液体のタンク(不図示)に接続されている。
バルブ51は吐出管路31に設けられ、バルブ52は吸入管路32に設けられている。電空レギュレータ53は空間41bに接続されており、空間41b内の空気圧を制御して隔壁42を変位させる。
ポンプ30は、ポンプ本体40、バルブ51,52及び電空レギュレータ53の協働により、液体をタンク側から吸入し、ノズル60側に送出する。液体をタンク側から吸入する際には、バルブ51が閉じ、バルブ52が開き、電空レギュレータ53が空間41b内を減圧して隔壁42を空間41b側に変位させる。これにより空間41aが拡大し、タンク側から空間41a内に液体が吸入される。液体をノズル60側に送出する際には、バルブ51が開き、バルブ52が閉じ、電空レギュレータ53が空間41b内を加圧して隔壁42を空間41a側に変位させる。これにより空間41aが縮小し、空間41a内からノズル側に液体が送出される。このように、隔壁42は、空気圧により変位して液体を圧送する。
ノズル60は、ウェハWを保持した保持部21の上方に配置されており、ポンプ30により圧送された液体をウェハWの表面上に吐出する。ノズル60は位置調整用のノズル搬送装置61に支持されている。ノズル搬送装置61は、ノズル60を支持するアーム62と、アーム62を水平方向に移送する駆動装置(不図示)とを有する。
カップ80は、上方に開口した状態で保持部21の下方に設置されている。カップ80は、保持部21に保持されたウェハWを収容し、ウェハW上から振り切られた液体を収容する。カップ80の底部には排液口83が設けられており、排液口83には排液ダクト84が接続されている。
図4及び図5に示すように、レーザ照射部71は、保持部21の上方に配置されている。レーザ照射部71は、例えば半導体レーザ等のレーザ光源を有しており、下方(斜め下方を含む)に向かってスリット状のレーザ光LB1を出射し、保持部21の回転中心CLからずれた計測領域R1に照射する。
撮像部72は、保持部21の上方において、レーザ照射部71から離間した位置に配置されている。撮像部72は、例えばCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有しており、下方(斜め下方を含む)に位置する計測領域R1の二次元画像を取得する。
レーザ照射部71及び撮像部72は、ウェハWに対する液体の液処理を妨げない限りどのような箇所に取り付けられていてもよく、例えばノズル60を支持するアーム62に取り付けられていてもよい。
計測治具73は、保持部21により保持可能な基板状を呈し、複数の液受け部74を表面に有する。複数の液受け部74は、保持部21の回転中心CLを囲むように並んでいる。各液受け部74は、保持部21に保持された計測治具73の回転に応じて計測領域R1を通る位置に設けられており、ノズル60から吐出された液体を支持する。各液受け部74の表面74aは、液体を受け入れ可能な逆円錐形の凹状を呈する。
制御部100は、塗布ユニットU1を用いた処理を実行するための構成要素として、搬送制御部111と、吐出対象選択部112と、吐出制御部113と、照射制御部114と、撮像制御部115と、形状算出部116と、採用可否決定部117と、三次元座標蓄積部118と、吐出量算出部119と、吐出量調整部120と、排液制御部121と、塗布制御部122とを有する。
搬送制御部111は、塗布ユニットU1内へのウェハW又は計測治具の搬入及び搬出を行うように搬送アームA3、保持部21及び昇降部23を制御する。
吐出対象選択部112は、吐出量の調整用にノズル60から液体を吐出するための液受け部74を選択する。
吐出制御部113は、吐出対象選択部112により選択された液受け部74上にノズル60を配置するように保持部21及びノズル搬送装置61を制御し、液受け部74に対しノズル60から液体を吐出するようにポンプ30を制御する。
照射制御部114は、計測領域R1にレーザ光LB1を照射するようにレーザ照射部71を制御し、計測治具73を回転させるように回転駆動部22を制御することで、計測対象物の複数箇所にレーザ光LB1を照射させる。
撮像制御部115は、計測対象物に対するレーザ光LB1の照射箇所ごとに、計測領域R1の二次元画像を取得するように撮像部72を制御する。
形状算出部116は、撮像制御部115により取得された二次元画像に基づいて、計測対象物の表面形状を算出する。なお、表面形状の算出とは、表面の少なくとも一部を構成する点の三次元座標を算出することを意味する。
採用可否決定部117は、形状算出部116による算出結果の採用可否を決定する。
三次元座標蓄積部118は、形状算出部116による算出結果を蓄積する。
吐出量算出部119は、形状算出部116により算出された表面形状に基づいて、液受け部74上の液体の体積を算出する。
吐出量調整部120は、吐出量算出部119により算出された液体の体積を目標値に近付けるように、ノズル60からの液体の吐出量を調整する。
排液制御部121は、ノズル60から吐出された液体を振り切る回転数にて調整治具を回転させるように回転保持部20を制御する。
塗布制御部122は、吐出量調整部120により調整済の吐出量にてノズル60からウェハW上に液体を吐出するようにポンプ30を制御し、ノズル60から吐出された液体をウェハW上に塗り広げるための回転数にてウェハWを回転させるように回転駆動部22を制御する。
なお、これらの構成要素は、制御部100の機能を便宜上複数のブロックに区切ったものに過ぎず、制御部100のハードウェアがこれらの構成要素ごとに分割されている必要はない。
1−2 吐出量調整方法
続いて、液処理装置により実行される吐出量調整方法について説明する。この吐出量調整方法は、ノズル60からの液体の吐出量を計測し、その計測結果に基づいて吐出量を調整するものである。すなわち吐出量調整方法は吐出量計測方法を含む。吐出量調整方法は、制御部100が塗布・現像装置2を制御することで実行される。以下、吐出量の調整手順の概要を説明した後に、その要部をなす液受け部の表面形状の計測手順、及び液体の表面形状の計測手順について詳述する。
(吐出量の調整手順の概要)
図6に示すように、制御部100はまずステップS01を実行する。ステップS01では、搬送制御部111が、調整用のウェハWを塗布ユニットU1に搬入するように回転保持部20及び搬送アームA3を制御する。具体的に、搬送制御部111は、保持部21をカップ80外まで上昇させるように昇降部23を制御し、ウェハWを保持部21上に載置するように搬送アームA3を制御し、載置されたウェハWを吸着するように保持部21を制御し、ウェハWをカップ80内まで下降させるように昇降部23を制御する。
次に、制御部100はステップS02〜06を実行する。ステップS02では、吐出対象選択部112が、吐出量の調整用にノズル60から液体を吐出するための液受け部74を選択する。ステップS03では、ステップS02において選択された液受け部74の表面形状を照射制御部114、撮像制御部115及び形状算出部116が計測する。ステップS04では、吐出制御部113が、ステップS02において選択された液受け部74に対しノズル60から液体を吐出するようにポンプ30を制御する。ステップS05では、ステップS04において吐出された液体の表面形状を照射制御部114、撮像制御部115、形状算出部116及び採用可否決定部117が計測する。ステップS06では、吐出量算出部119が、ステップS02において計測された液受け部74の表面形状と、ステップS04において計測された液体の表面形状とに基づいて、ノズル60から吐出された液体の体積を算出する。すなわち吐出量算出部119は液体の吐出量を算出する。
次に、制御部100はステップS07を実行する。ステップS07では、吐出量調整部120が、吐出量の目標値と、ステップS06による吐出量の算出結果との差が許容範囲内であるかどうかを判定する。吐出量の目標値と吐出量の算出結果との差が許容範囲外である場合、制御部100は、ステップS08を実行した後制御手順をステップS02に戻す。ステップS08では、吐出量調整部120が、吐出量を目標値に近付けるように電空レギュレータ53による空気圧を変更する。具体的に、吐出量が目標値に比べ少ない場合には、吐出開始から吐出停止までの隔壁42の変位を大きくするように電空レギュレータ53による空気圧を上げる。吐出量が目標値に比べ多い場合には、吐出開始から吐出停止までの隔壁42の変位を小さくするように電空レギュレータ53による空気圧を下げる。これにより、吐出量の目標値と吐出量の算出結果との差が許容範囲内となるまで、ステップS02〜S08が繰り返され、液体の吐出量が調整される。
ステップS07において、吐出量の目標値と吐出量の算出結果との差が許容範囲内である場合、制御部100はステップS09,S10を実行する。ステップS09では、排液制御部121が、ノズル60から吐出された液体を振り切る回転数にて計測治具73を回転させるように回転駆動部22を制御する。ステップS10では、搬送制御部111が、計測治具73を塗布ユニットU1から搬出するように搬送アームA3、保持部21及び昇降部23を制御する。具体的に、搬送制御部111は、計測治具73をカップ80外まで上昇させるように昇降部23を制御し、計測治具73の吸着を解除するように保持部21を制御し、計測治具73を保持部21上から受け取って搬出するように搬送アームA3を制御し、保持部21をカップ80内まで下降させるように昇降部23を制御する。以上で吐出量の調整が完了する。
(液受け部の表面形状の計測手順)
続いて、液受け部の表面形状の計測手順について説明する。図7に示すように、制御部100はまずステップS21,S22を実行する。ステップS21では、照射制御部114が、計測治具73の回転を開始するように回転駆動部22を制御する。ステップS22では、照射制御部114が、吐出対象の液受け部74が計測領域R1に到達したかどうかを判定する。液受け部74が計測領域R1に到達したかどうかは、例えば計測治具73の回転角度により判定可能である。以後、制御部100は、吐出対象の液受け部74が計測領域R1に到達するまでステップS22を繰り返す。
ステップS22において、液受け部74が計測領域R1に到達したことが検出されると、制御部100はステップS23〜S26を実行する。ステップS23では、照射制御部114が、計測領域R1にレーザ光LB1を照射するようにレーザ照射部71を制御する。ステップS24では、撮像制御部115が、レーザ照射部71によるレーザ光LB1の照射箇所を含む計測領域R1の二次元画像を取得するように撮像部72を制御する。ステップS25では、形状算出部116が、ステップS24において取得された二次元画像に基づいてレーザ光LB1の照射箇所の三次元座標を算出する。レーザ光LB1の照射箇所の三次元座標は、三角測量の原理により算出可能である。ステップS26では、形状算出部116が、ステップS25において算出された三次元座標を三次元座標蓄積部118に蓄積する。
次に、制御部100はステップS27を実行する。ステップS27では、照射制御部114が、計測中の液受け部74が計測領域R1を通過したかどうかを判定する。吐出対象の液受け部74が計測領域R1を通過していない場合、制御部100は制御手順をステップS23に戻す。これにより、吐出対象の液受け部74が計測領域R1を通過するまで、ステップS23〜S27が繰り返され、図9に示すように液受け部74の表面74aの複数個所にレーザ光LB1が照射され、各照射箇所の三次元座標が三次元座標蓄積部118に蓄積される。三次元座標蓄積部118に蓄積された三次元座標により、液受け部74の表面74a全域の形状を示すデータが構成される。
すなわち、本実施形態に係る吐出量調整方法及び吐出量計測方法は、液受け部74の複数箇所にレーザ光LB1を照射するように、計測領域R1にレーザ光LB1を照射し、回転駆動部22により液受け部74を回転させること、液受け部74に対するレーザ光LB1の照射箇所ごとに、計測領域R1の二次元画像を取得すること、二次元画像に基づいて液受け部74の表面形状を算出することを含む。
図7に戻り、ステップS27において計測中の液受け部74が計測領域R1を通過したことが判定されると、制御部100はステップS28を実行する。ステップS28では、照射制御部114が、計測治具73の回転を停止させるように回転駆動部22を制御する。以上で液受け部74の表面形状の計測が完了する。
(液体の表面形状の計測手順)
続いて、液体の表面形状の計測手順を説明する。図8に示すように、制御部100はまずステップS31,S32を実行する。ステップS31では、照射制御部114が、計測治具73の回転を開始するように回転駆動部22を制御する。ステップS32では、照射制御部114が、ノズル60により吐出された液体を収容した液受け部74が計測領域R1に到達したかどうかを判定する。液受け部74が計測領域R1に到達したかどうかは、例えば計測治具73の回転角度により判定可能である。以後、制御部100は、液体を収容した液受け部74が計測領域R1に到達するまでステップS32を繰り返す。
ステップS32において、液受け部74が計測領域R1に到達したことが検出されると、制御部100はステップS33〜S36を実行する。ステップS33では、照射制御部114が、計測治具73の回転を停止させるように回転駆動部22を制御する。ステップS34では、照射制御部114が、計測領域R1にレーザ光LB1を照射するようにレーザ照射部71を制御する。ステップS35では、撮像制御部115が、レーザ照射部71によるレーザ光LB1の照射箇所を含む計測領域R1の二次元画像を取得するように撮像部72を制御する。ステップS36では、形状算出部116が、ステップS35において取得された二次元画像に基づいて、レーザ光LB1の照射箇所の三次元座標を算出する。レーザ光LB1の照射箇所の三次元座標は、三角測量の原理により算出可能である。
次に、制御部100はステップS37を実行する。ステップS37では、照射制御部114が、現在計測中の部分に対する計測回数が予め設定された繰り返し回数(以下、「設定回数」という。)に到達しているかどうかを判定する。計測回数が設定回数に到達していない場合、制御部100は制御手順をステップS34に戻す。以後、計測回数が設定回数に到達するまで、制御部100はステップS34〜S37を繰り返す。設定回数は、2回以上の任意の回数である。これにより、同一の部分に対して設定回数分の三次元座標の算出結果が得られる。
次に、制御部100はステップS38を実行する。ステップS38では、採用可否決定部117が、ステップS36における算出結果の採用可否を決定する。一例として、採用可否決定部117は、設定回数分の算出結果のうち最後の算出結果と、当該算出結果の直前における一つ又は複数の算出結果との差異が許容範囲内である場合に当該算出結果を採用する。すなわち採用可否決定部117は、設定回数分の算出結果のうち最後の算出結果に対して、当該算出結果の直前における一つ又は複数の算出結果を基準形状として用い、当該算出結果と当該基準形状との差異が許容範囲内である場合に当該算出結果を採用する。ステップS38における決定が採用不可である場合、制御部100は制御手順をステップS34に戻す。以後、ステップS38における決定が採用可となるまで、制御部100はステップS34〜S38を繰り返す。
ステップS38における決定が採用可である場合、制御部100はステップS39を実行する。ステップS39では、採用可否決定部117が、採用可の算出結果を三次元座標蓄積部118に蓄積する。次に、制御部100はステップS40を実行する。ステップS40では、照射制御部114が、予め設定された角度ピッチにて計測治具73を回転させて液受け部74を移動させるように回転駆動部22を制御する。
次に、制御部100はステップS41を実行する。ステップS41では、照射制御部114が、計測中の液受け部74が計測領域R1を通過したかどうかを判定する。計測中の液受け部74が計測領域R1を通過していない場合、制御部100は制御手順をステップS34に戻す。これにより、計測中の液受け部74が計測領域R1を通過するまで、ステップS34〜S41が繰り返され、図10に示すように液受け部74上の液体の複数個所にレーザ光LB1が照射され、各照射箇所の三次元座標が三次元座標蓄積部118に蓄積される。三次元座標蓄積部118に蓄積された三次元座標により、液受け部74の表面全域の形状を示すデータが構成される。
すなわち、本実施形態に係る吐出量調整方法及び吐出量計測方法は、計測領域R1にレーザ光LB1を照射し、回転駆動部22により液受け部74を回転させることで、液受け部74上の液体の複数個所にレーザ光LB1を照射すること、液体に対するレーザ光LB1の照射箇所ごとに、計測領域R1の二次元画像を取得すること、二次元画像に基づいて液体の表面形状を算出することを含む。
液体の複数個所にレーザ光LB1を照射し、レーザ光LB1の照射箇所ごとに表面形状を算出することは、液体を複数の被計測部分Pに分割し、被計測部分Pごとに表面形状を算出することに相当している。上述した設定回数での三次元座標の算出及び算出結果の採用可否決定は、被計測部分Pごとに実行される。
ステップS41において計測中の液受け部74が計測領域R1を通過したことが判定されると表面形状の計測が完了する。
1−3 第1実施形態の効果
以上に説明したように、第1実施形態に係る液処理装置によれば、保持部21と共に回転し、保持部21の回転中心CLからずれた計測領域R1を通るように設けられた液受け部74に対し、ノズル60から液体を吐出すること、計測領域R1にレーザ光LB1を照射し、回転駆動部22により液受け部74を回転させることで、液体の複数個所にレーザ光LB1を照射すること、液体に対するレーザ光LB1の照射箇所ごとに、計測領域R1の二次元画像を取得すること、二次元画像に基づいて液体の表面形状を算出すること、液体の表面形状に基づいて液体の体積を算出すること、を含む吐出量計測方法を実行可能である。
この吐出量計測方法の実行により、様々な手作業が削減される。例えば、吐出量を計量する手作業が削減される。液体を計量用の容器に入れて搬送する作業及び当該容器を洗浄する作業等、計量に付随する手作業も削減される。従って、ポンプ30の吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる。なお、計測領域R1は保持部21の回転中心CLからずれた位置にあるので、液処理用の回転駆動部22を利用して液受け部74を移動させ、表面形状の算出対象箇所を変更することが可能となっている。このため、吐出量の計測用の装置を組み込むことに伴う塗布・現像装置2の大型化を抑制できる。
塗布・現像装置2は、保持部21により保持可能な基板状を呈し、液受け部74を表面に有する計測治具73を更に備え、液受け部74は、保持部21の回転に応じて計測領域R1を通る位置に設けられ、ノズル60から吐出された液体を支持する。計測治具73は着脱自在である。このため、計測治具73を適宜交換して液受け部74を清浄状態に保つことができる。これにより、液体の体積を高い精度で算出できる。また、ウェハW(液処理対象の基板)の設置スペースを有効活用して液受け部74を構成できるので、塗布・現像装置2の大型化を更に抑制できる。
計測治具73は、保持部21の回転中心CLを囲むように並ぶ複数の液受け部74を有する。このため、複数の液受け部74を順次利用することで、液体の吐出量を続けて複数回計測できる。従って、吐出量の計測と調整とを繰り返して吐出量を所望の値に近付けることを迅速に実行できる。
液受け部74の表面は、液体を受け入れ可能な凹状を呈する。このため、計測用に吐出した液体を液受け部内に収め易くなる。これにより、吐出した液体の広がりを、レーザ光LB1の照射及び二次元画像の取得が可能な領域内に収め易くなる。従って、液体の吐出量をより確実に計測できる。
液受け部74の表面は、逆円錐形の凹状を呈する。このため、液受け部74に溜まる液体の三次元形状が単純化され易い。例えば、液受け部74内に溜まる液体の平面形状が円形になり易い。従って、液体の体積の算出を単純化できる。また、液受け部74の表面74aが逆円錐形であれば、計測治具73の表面に対する液受け部74の表面の傾斜が緩やかになるので、液受け部74内の液体を液受け部74外に導出し易い。このため、液受け部74内に溜まっていた液体をより確実に排液できる。
液受け部74の表面74aに対し撥水加工が施されていてもよい。撥水加工の具体例として、撥水コーティングを施すこと又は撥水用の微細な凹凸パターンを形成すること等が挙げられる。これにより、液受け部74に溜まる液体の三次元形状をより確実に単純化することができる。また、液受け部74内に溜まっていた液体をより確実に排液できる。表面74aは、液体の二次元画像の取得が容易となるように、光の反射を防止する材料で構成されていてもよく、また、表面74aの色として、液体の表面形状を判別し易い色が採用されていてもよい。
なお、液受け部74の表面形状は逆円錐形に限られず、例えば球面形であってもよい。また、液受け部74の表面が凹状を呈することは必須ではなく、液受け部74の表面74aは計測治具73の表面に対して面一の平面状であってもよい。
上述した吐出量調整方法及び吐出量計測方法は、液受け部74に液体を吐出する前に、計測領域R1にレーザ光LB1を照射し、回転駆動部22により液受け部74を回転させることで、液受け部74の複数個所にレーザ光LB1を照射すること、液受け部74に対するレーザ光LB1の照射箇所ごとに、計測領域R1の二次元画像を取得すること、二次元画像に基づいて液受け部74の表面形状を算出すること、を更に含み、液受け部74の表面形状及び液体の表面形状に基づいて液体の体積を算出する。このため、液受け部74の表面形状の計測結果をも加味することで、液体の体積をより高い精度で算出できる。
上述した吐出量調整方法及び吐出量計測方法は、液体の表面形状を算出した後に、液体を振り切るための回転数で液受け部74を回転駆動部22により回転させることを更に含む。ノズル60から吐出された液体を振り切るための回転数で液受け部74を回転させることで、調整用に吐出した液体を塗布・現像装置2内において排液できる。このため、吐出量の調整用に吐出された液体を排液するための手作業も削減される。吐出量の調整用に吐出された液体を塗布・現像装置2外に取り出す必要がないので、液体に対する作業者の防護も不要となる。従って、ポンプの吐出量を調整する作業における作業者の負担を更に軽減できる。
上述した吐出量調整方法及び吐出量計測方法は、計測用の液体を複数の被計測部分Pに分け、それぞれの被計測部分Pについて表面の基準形状を取得し、表面形状の算出結果と基準形状との差異に基づいて当該算出結果の採用可否を決定することを更に含む。このため、信頼性の低い算出結果を除外し、液体の体積をより高い精度で算出できる。
なお、表面形状の算出結果と基準形状との比較に基づく採用可否の決定を被計測部分Pごとに実行することは必須ではない。例えば、全ての被計測部分Pの表面形状を蓄積して液体の表面全域の形状を示すデータを構成し、液体の表面全域の基準形状を取得した後に、当該データと当該基準形状との比較に基づいて当該データの採用可否を決定してもよい。
表面形状の算出結果と基準形状とを比較に基づく採用可否の決定を全ての被計測部分Pに対して実行することは必須ではなく、少なくとも一つの被計測部分Pに対して実行すればよい。例えば、表面形状の算出結果と基準形状との比較に基づく採用可否の決定をいずれかの被計測部分Pに対して実行し、当該被計測部分Pについての決定を他の被計測部分Pの算出結果に対して適用してもよい。この場合、液体全体の形状の特徴が現れ易い被計測部分Pを採用可否の判定対象として選定することが好ましい。液体全体の形状の特徴が現れ易い被計測部分Pとしては、例えば液体の中央部を含む被計測部分P又は液体の頂部を含む被計測部分P等が挙げられる。
上述した吐出量調整方法及び吐出量計測方法は、それぞれの被計測部分Pについて、レーザ光LB1の照射、二次元画像の取得及び表面形状の算出を複数回行い、いずれかの算出結果に対して、当該算出結果の直前又は直後における一つ又は複数の算出結果を基準形状として用い、当該算出結果と当該基準形状との差異が許容範囲内である場合に当該算出結果を採用する。このように、同一部分の表面形状の算出結果を基準形状として用いることで、例えば液体の表面の揺れや形状異常を検知できる。基準形状との差異が許容範囲内である算出結果のみを採用することで、吐出量算出に用いるのに好適な液体の表面形状の算出結果を採用できる。従って、液体の体積をより高精度に算出できる。
なお、同一部分の表面形状の算出結果を基準形状として用いることは必須ではない。例えば、過去に実行された吐出量の計測において算出され、三次元座標蓄積部118に蓄積されたデータを基準形状として用いてもよい。また、流体シミュレーション等により算出される表面形状を基準形状として用いてもよい。
上述した吐出量調整方法及び吐出量計測方法は、それぞれの被計測部分Pについて、レーザ光LB1の照射、二次元画像の取得及び表面形状の算出を複数回行い、最後の算出結果に対して、当該算出結果の直前における一つ又は複数の算出結果を基準形状として用い、当該算出結果と当該基準形状との差異が許容範囲内である場合に当該算出結果を採用する。このため、吐出量算出に用いるのに好適な液体の表面形状の算出結果をより確実に採用できる。
なお、最後の算出結果を採用可否の判定対象とすることは必須ではない。複数回の算出結果のいずれかを採用可否の判定対象とし、当該算出結果の直前又は直後における一つ又は複数の算出結果を基準形状として用いればよい。
ここまでに例示したように、表面形状の算出結果と基準形状との比較は様々な手法で実行し得るが、表面形状の算出結果と基準形状との比較に基づく採用可否の決定を実行することは必須ではない。
上述した吐出量調整方法又は吐出量計測方法は、液体に対するレーザ光LB1の照射及び二次元画像の取得を行う際には液受け部74の回転を停止させる。このため、二次元画像のブレを抑制し、液体の体積をより高い精度で算出できる。
なお、液体に対するレーザ光LB1の照射及び二次元画像の取得を行う際に液受け部74の回転を停止させることは必須ではない。例えば、液受け部74を一定速度で回転させながら、液体に対するレーザ光LB1の照射及び二次元画像の取得を行ってもよい。この場合、液受け部74の回転速度を一定にすることで、液受け部74上における液体の揺れを抑制し、液体の体積をより高い精度で算出できる。
液受け部74を一定速度で回転させる場合であっても、レーザ光LB1の照射、二次元画像の取得及び表面形状の算出の実行周期を十分に短くすることで、同一の被計測部分Pに対してレーザ光LB1の照射、二次元画像の取得及び表面形状の算出を複数回行い、いずれかの算出結果に対して、当該算出結果の直前又は直後における一つ又は複数の算出結果を基準形状として当該算出結果の採用可否を決定することが可能である。
2.第2実施形態
図11に示すように、第2実施形態は、第1実施形態の塗布ユニットU1及び制御部100を塗布ユニットU3及び制御部100Aに置き換えたものである。
2−1 液処理装置
塗布ユニットU3及び制御部100Aは、第2実施形態に係る液処理装置を構成する。塗布ユニットU3は、塗布ユニットU1のレーザ照射部71及び撮像部72を撮像部75及び変位計76に置き換えると共に、加振部77を追加したものである。
撮像部75は、撮像部72と同様にCCD又はCMOS等の撮像素子を有し、計測領域R1の斜め上方に配置されている。撮像部75は、斜め下方に位置する計測領域R1の二次元画像を取得する。
変位計76は、計測領域R1の上方に配置されている。変位計76は、計測領域R1の表面のうち変位計76の下方に位置する部分までの距離を非接触にて計測する。変位計76の具体例としては、計測対象に光を照射し、照射箇所からの反射光に基づいて計測対象までの距離を計測する光学式の変位計が挙げられる。光学式の変位計の具体例としては、共焦点式の変位計が挙げられる。なお、計測領域R1の表面とは、計測領域R1内に位置する実体物の表面を意味する。例えば、計測領域R1内に液受け部74が位置する場合、計測領域R1の表面は液受け部74の表面74aを含む。また、計測領域R1内の液受け部74上に液体がある場合、計測領域R1の表面は液体の表面を含む。
加振部77は、例えば電動式の振動子を内蔵し、計測治具73に取り付けられている。加振部77は、振動子の振動を伝播させることで、計測治具73を振動させる。
制御部100Aは、制御部100に加振制御部131を付加すると共に、照射制御部114、撮像制御部115、形状算出部116、採用可否決定部117及び三次元座標蓄積部118を、撮像制御部132、画像処理部133、変位計測制御部134、検証処理部135及びデータ格納部136に置き換えたものである。
加振制御部131は、計測治具73を振動させるように加振部77を制御する。
撮像制御部132は、計測領域R1の二次元画像を取得するように撮像部75を制御し、当該二次元画像をデータ格納部136に格納する。
画像処理部133は、撮像制御部132によりデータ格納部136に格納された二次元画像に基づいて計測領域R1の表面形状を算出するように画像処理を実行し、算出した表面形状のデータをデータ格納部136に格納する。
変位計測制御部134は、計測領域R1の表面までの距離を計測するように変位計76を制御し、変位計76による計測結果をデータ格納部136に格納する。
検証処理部135は、画像処理部133によりデータ格納部136に格納された表面形状のデータに基づいて、計測領域R1の表面の高さを算出し(以下、これを「表面高さH1」という。)、変位計測制御部134によりデータ格納部136に格納された計測結果に基づいて計測領域R1の表面の高さH2を算出し(以下、これを「表面高さH2」という。)、画像処理部133により算出された表面形状の妥当性を表面高さH1,H2の差分に基づいて検証する。
2−2 吐出量調整方法
続いて、液処理装置により実行される吐出量調整方法について説明する。図12に示すように、制御部100Aは、まず上述したステップS01〜S03と同様のステップS101〜S103を実行する。
次に、制御部100AはステップS104〜S110を実行する。ステップS104では、加振制御部131が、計測治具73を振動させるように加振部77を制御する。これにより、液受け部74上の液体が、平面視にて略円形となるように整形される。
ステップS105では、液受け部74上の液体を計測領域R1に配置するように、撮像制御部132が回転駆動部22を制御する。その後、撮像制御部132は、計測領域R1に配置された液体の二次元画像を取得する。
ステップS106では、撮像部75により取得された二次元画像に基づいて、計測領域R1に配置された液体の表面形状を算出するように、画像処理部133が画像処理を実行する。例えば画像処理部133は、液体の輪郭を抽出する処理を行い、抽出した輪郭から液体の表面形状を算出する。画像処理部133は、二次元画像から液体の輪郭を抽出した後に、真横から液体を見た場合の輪郭を推定する処理を更に行い、推定した輪郭から液体の表面形状を算出してもよい。
ステップS107では、計測領域R1に配置された液体の表面までの距離を計測するように、変位計測制御部134が変位計76を制御する。
ステップS108では、ステップS106において算出された表面形状に基づいて、検証処理部135が液体の表面高さH1を算出する。ステップS109では、ステップS107における変位計76の計測結果に基づいて、検証処理部135が液体の表面高さH2を算出する。
ステップS110では、検証処理部135が、画像処理部133により算出された表面形状の妥当性を表面高さH1,H2の差分に基づいて検証する。一例として、検証処理部135は、表面高さH1,H2の差分の絶対値が許容値以下であれば上記表面形状が妥当であると判断し、表面高さH1,H2の差分の絶対値が許容値を超えていれば上記表面形状が妥当ではないと判断する。
ステップS110において、上記表面形状が妥当ではないと判断した場合、制御部100Aは処理をステップS104に戻す。
ステップS110において、上記表面形状が妥当であると判断した場合、制御部100AはステップS111を実行する。ステップS111では、吐出量算出部119が、液受け部74の表面形状と、ステップS106において算出された液体の表面形状とに基づいて、ノズル60から吐出された液体の体積を算出する。すなわち吐出量算出部119は液体の吐出量を算出する。なお、本実施形態において、制御部100Aは、液受け部74の表面形状を計測する処理を実行していない。このような場合、予め取得された液受け部74の表面形状のデータをデータ格納部136に蓄積しておき、当該データを用いることが可能である。
次に、制御部100Aは、ステップS07〜S10と同様のステップS112〜S115を実行し、吐出量の調整を完了する。
2−3 第2実施形態の効果
以上に説明したように、第2実施形態に係る液処理装置によれば、保持部21と共に回転し、保持部21の回転中心からずれた計測領域R1を通るように設けられた液受け部74に対し、ノズル60から液体を吐出すること、液体を計測領域R1に配置するように、回転駆動部22により液受け部74を回転させること、計測領域R1に配置された液体の表面までの距離を非接触にて計測すること、計測領域R1に配置された液体の二次元画像を取得すること、液体の表面までの距離と、液体の二次元画像とに基づいて液体の体積を算出すること、を含む吐出量計測方法を実行可能である。
このような吐出量計測方法の実行によっても、第1実施形態における吐出量計測方法と同様に、様々な手作業が削減されるので、ポンプ30の吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる。吐出量の計測用の装置を組み込むことに伴う液処理装置の大型化も抑制できる。
第2実施形態における吐出量計測方法は、液体の表面までの距離と、液体の二次元画像とに基づいて液体の体積を算出することの一例として、次の処理を含む。すなわち、第2実施形態における吐出量計測方法は、液体の表面形状に基づいて液体の体積を算出するのに先立って、変位計76による計測結果を用いて液体の表面形状の妥当性を検証することを含む。これにより、液体の体積をより高い精度で算出できる。
第2実施形態における吐出量計測方法は、液受け部74に対し、ノズル60から液体を吐出した後、液体の表面までの距離を計測する前且つ液体の二次元画像を取得する前に、液受け部74を振動させることを更に含んでいる。このため、吐出量の計測前に液受け部74上の液体の形状を振動により整えることができる。従って、液体の体積をより高い精度で算出できる。なお、液受け部74を振動させることを更に含むことは必須ではない。すなわち、加振部77及び加振制御部131は必須ではない。
3.第3実施形態
図13に示すように、第3実施形態は、第2実施形態の制御部100Aを制御部100Bに置き換えたものである。
3−1 液処理装置
塗布ユニットU3及び制御部100Bは、第3実施形態に係る液処理装置を構成する。制御部100Bは、制御部100Aの検証処理部135を補正処理部141に置き換えたものである。
補正処理部141は、上記表面高さH1,H2を算出し、表面高さH1,H2に基づいて上記表面形状のデータを補正する。補正処理部141は、補正した表面形状のデータをデータ格納部136に格納する。
3−2 吐出量計測方法
続いて、液処理装置により実行される吐出量調整方法について説明する。図14に示すように、制御部100Bは、まず上述したステップS101〜ステップS107と同様のステップS201〜S207を実行する。
次に、制御部100BはステップS208〜S210を実行する。ステップS208では、ステップS206において算出された表面形状に基づいて、補正処理部141が液体の表面高さH1を算出する。ステップS209では、ステップS207における変位計76の計測結果に基づいて、補正処理部141が液体の表面高さH2を算出する。
ステップS210では、補正処理部141が、画像処理部133により算出された表面形状のデータを表面高さH1,H2に基づいて補正する。一例として、補正処理部141は、表面高さH1を表面高さH2に一致させるように、上記表面形状のデータを補正する。より具体的に、補正処理部141は、例えば表面高さH1に対する表面高さH2の比率を補正比率として算出し、液体の表面全域の高さが当該補正比率を乗じた値となるように、表面形状のデータを補正する。
次に、制御部100Bは、ステップS111と同様のステップS211を実行する。ステップS211において、吐出量算出部119は、ステップS106により算出された液体の表面形状に代えて、ステップS210により補正された液体の表面形状を用いる。
次に、制御部100Aは、ステップS112〜S115と同様のステップS212〜S215を実行し、吐出量の調整を完了する。
3−3 請求項3の効果
以上に説明したように、第3実施形態に係る液処理装置によっても、第2実施形態と同様に、保持部21と共に回転し、保持部21の回転中心からずれた計測領域R1を通るように設けられた液受け部74に対し、ノズル60から液体を吐出すること、液体を計測領域R1に配置するように、回転駆動部22により液受け部74を回転させること、計測領域R1に配置された液体の表面までの距離を非接触にて計測すること、計測領域R1に配置された液体の二次元画像を取得すること、液体の表面までの距離と、液体の二次元画像とに基づいて液体の体積を算出すること、を含む吐出量計測方法を実行可能である。
従って、第3実施形態に係る吐出量計測方法によっても様々な手作業が削減されるので、ポンプ30の吐出量を調整する作業における作業者の負担を軽減できる。吐出量の計測用の装置を組み込むことに伴う液処理装置の大型化も抑制できる。
第3実施形態における吐出量計測方法は、液体の表面までの距離と、液体の二次元画像とに基づいて液体の体積を算出することの一例として、次の処理を含む。すなわち、第3実施形態における吐出量計測方法は、液体の表面形状に基づいて液体の体積を算出するのに先立って、変位計76による計測結果を用いて液体の表面形状を補正することを含む。これにより、液体の体積をより高い精度で算出できる。
以上、実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
各実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。例えば、変位計76を第1実施形態に追加してもよい。この場合、レーザ照射部71及び撮像部72を用いて算出された液体の表面形状と、変位計76による計測結果とを組み合わせて用いることで、液体の体積をより正確に計測できる。
加振部77及び加振制御部131を第1実施形態に追加してもよい。この場合、第1実施形態における吐出量計測方法は、液受け部74に対し、ノズル60から液体を吐出した後、計測領域R1の二次元画像を取得する前に、液受け部74を振動させることを更に含んでもよい。
第2実施形態の検証処理部135と、第3実施形態の補正処理部141とを組み合わせて用いてもよい。例えば、検証処理部135により表面形状の妥当性を検証した後に、補正処理部141による表面形状の補正を実行してもよい。この場合、液体の体積をより正確に計測できる。
U1,U3…塗布ユニット、21…保持部、22…回転駆動部、60…ノズル、71…レーザ照射部、72,75…撮像部、73…計測治具、74…液受け部、76…変位計、77…加振部、100,100A,100B…制御部、CL…回転中心、LB1…レーザ光。

Claims (13)

  1. 基板を保持する保持部と、
    前記保持部を回転させる回転駆動部と、
    液体を送出するポンプと、
    前記ポンプから送出された前記液体を前記基板上に吐出するノズルと、
    前記保持部の回転中心からずれた計測領域にレーザ光を照射するレーザ照射部と、
    前記計測領域の二次元画像を取得する撮像部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記保持部と共に回転し、前記保持部の回転中心からずれた計測領域を通るように設けられた液受け部に対し、前記ノズルから前記液体を吐出するようにポンプ30を制御すること、
    前記液体の複数個所にレーザ光を照射するように、前記計測領域にレーザ光を照射するようにレーザ照射部を制御し、前記回転駆動部により前記液受け部を回転させるように前記回転駆動部を制御すること、
    前記液体に対する前記レーザ光の照射箇所ごとに、前記計測領域の二次元画像を取得するように撮像部を制御すること、
    前記二次元画像に基づいて前記液体の表面形状を算出すること、
    前記液体の表面形状に基づいて前記液体の体積を算出すること、を実行するように構成されている液処理装置。
  2. 前記計測領域の表面までの距離を非接触にて計測する変位計を更に備える、請求項1記載の液処理装置。
  3. 前記保持部により保持可能な基板状を呈し、凹状を呈する液受け部を表面に有する計測治具を更に備え、
    前記液受け部は、前記保持部に保持された前記計測治具の回転に応じて前記計測領域を通る位置に設けられ、前記ノズルから吐出された前記液体を支持する、請求項1又は2記載の液処理装置。
  4. 前記計測治具は、前記保持部の回転中心を囲むように並ぶ複数の前記液受け部を有する、請求項記載の液処理装置。
  5. 前記計測治具を振動させる加振部を更に備える、請求項又は記載の液処理装置。
  6. 基板を保持する保持部と、前記保持部を回転させる回転駆動部と、液体を前記基板上に吐出するノズルとを備える液処理装置において前記液体の吐出量を計測する方法であって、
    前記保持部と共に回転し、前記保持部の回転中心からずれた計測領域を通るように設けられた液受け部に対し、前記ノズルから前記液体を吐出すること、
    前記液体の複数個所にレーザ光を照射するように、前記計測領域にレーザ光を照射し、前記回転駆動部により前記液受け部を回転させること、
    前記液体に対する前記レーザ光の照射箇所ごとに、前記計測領域の二次元画像を取得すること、
    前記二次元画像に基づいて前記液体の表面形状を算出すること、
    前記液体の表面形状に基づいて前記液体の体積を算出すること、を含む吐出量計測方法。
  7. 前記液受け部に前記液体を吐出する前に、
    前記液受け部の複数個所にレーザ光を照射するように、前記計測領域にレーザ光を照射し、前記回転駆動部により前記液受け部を回転させること、
    前記液受け部に対する前記レーザ光の照射箇所ごとに、前記計測領域の二次元画像を取得すること、
    前記二次元画像に基づいて前記液受け部の表面形状を算出すること、を更に含み、
    前記液受け部の前記表面形状及び前記液体の前記表面形状に基づいて前記液体の体積を算出する、請求項記載の吐出量計測方法。
  8. 前記液体の表面の少なくとも一部の基準形状を取得し、前記表面形状の算出結果と前記基準形状との差異に基づいて当該算出結果の採用可否を決定することを更に含む、請求項又は記載の吐出量計測方法。
  9. 前記液体の少なくとも一部について、前記レーザ光の照射、前記二次元画像の取得及び前記表面形状の算出を複数回行い、いずれかの算出結果に対して、当該算出結果の直前又は直後における一つ又は複数の算出結果を前記基準形状として用い、当該算出結果と当該基準形状との差異が許容範囲内である場合に当該算出結果を採用する、請求項記載の吐出量計測方法。
  10. 前記液体に対する前記レーザ光の照射及び前記二次元画像の取得を行う際には前記液受け部の回転を停止させる、請求項のいずれか一項記載の吐出量計測方法。
  11. 前記液受け部を一定速度で回転させながら、前記液体に対する前記レーザ光の照射及び前記二次元画像の取得を行う、請求項10のいずれか一項記載の吐出量計測方法。
  12. 前記液受け部に対し、前記ノズルから前記液体を吐出した後、前記計測領域の二次元画像を取得する前に、前記液受け部を振動させることを更に含む、請求項11のいずれか一項記載の吐出量計測方法。
  13. 請求項12のいずれか一項記載の吐出量計測方法を装置に実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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