JP6297984B2 - 光学フィルム - Google Patents
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Description
〔1〕メタクリル系樹脂(A)と、
粘度平均重合度500以上2000以下のポリビニルアルコール樹脂を原料として得られる、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の含有量が100ppm以下であるポリビニルアセタール樹脂(B)と、
を質量比[(A)/(B)]99/1〜82/18で含有し、
該ポリビニルアセタール樹脂(B)が前記ポリビニルアルコール樹脂を炭素数4以上のアルデヒドと炭素数3以下のアルデヒドとでアセタール化して得られる樹脂であり、
アルデヒドでアセタール化されたビニルアルコール単位の総量が全繰り返し単位の55〜85モル%であり、かつ炭素数4以上のアルデヒドでアセタール化されたビニルアルコール単位/炭素数3以下のアルデヒドでアセタール化されたビニルアルコール単位のモル比が90/10〜0/100である、
射出成形法で得られるダンベル試験片のヘイズが0.5%以下になり、かつ射出成形法で得られるダンベル試験片の2mm厚部で測定した波長589nmにおける面内方向レタデーションが20nm以下になる熱可塑性樹脂組成物を、
溶融押出製膜した後に1.3倍以上延伸して得られる光学フィルム。
〔2〕ポリビニルアセタール樹脂(B)に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の量が0.1〜100ppmである〔1〕に記載の光学フィルム。
〔3〕ポリビニルアセタール樹脂(B)を構成するビニルエステル単位の量が5モル%未満である〔1〕または〔2〕に記載の光学フィルム。
〔5〕メタクリル系樹脂(A)を構成するメタクリル酸メチル単位の量が90質量%以上である〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の光学フィルム。
〔6〕ポリビニルアセタール樹脂(B)は、前記ポリビニルアルコール樹脂をブチルアルデヒドおよびアセトアルデヒドで共アセタール化して得られる樹脂である、〔1〕〜〔5〕のいずれかひとつに記載の光学フィルム。
〔8〕60℃、95%RHの環境下に1000時間放置された後で、偏光子との接着性が保たれかつ偏光子保護膜自体のヘイズの変化率が50%以下である前記〔7〕の偏光子保護膜。
〔9〕前記の〔7〕または〔8〕の偏光子保護膜を少なくとも1枚含む偏光板。
〔10〕前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかひとつに記載の光学フィルムからなる位相差フィルム。
本発明の光学フィルムの用途としては、位相差フィルム、偏光子保護膜、集光フィルム、プリズムフィルムなどが挙げられる。
ヘイズは、JIS K7136に則って、例えば、日本電飾産業社製 ヘイズメーター NDH5000を用いて測定する。ダンベル試験片は、スクリューシリンダー温度240℃、金型温度70℃で射出成形して得る。金型は、1A形ダンベル試験片(厚さ2mm)を用いる。射出成型機としては、例えば、J75SAV(日本製鋼所製)が挙げられる。
アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ミリスチルアクリレート、パルミチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどが挙げられる。アクリル酸エステルは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、アルキル基の炭素数が1〜8であるアルキルアクリレートが好ましい。
当該エチレン性不飽和単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレンなどのジエン系化合物;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、ハロゲンで核置換されたスチレン、1−ビニルナフタレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレンなどのビニル芳香族化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのエチレン性不飽和ニトリル化合物;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、無水マレイン酸、マレイン酸イミド、モノメチルマレエート、ジメチルマレエートなどを挙げることができる。エチレン性不飽和単量体は1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いられるメタクリル系樹脂(A)は、単量体が線状に連なって結合したものであっても良いし、分岐を有するものであっても良いし、環状構造を有するものであっても良い。
けん化反応時に使用可能な溶媒としては、メタノール、酢酸メチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。これらの溶媒の中でもメタノールが好ましい。使用される溶媒は含水率を調整されたものが好ましい。溶媒の含水率は、好ましくは0.001〜1質量%、より好ましくは0.003〜0.9質量%、さらに好ましくは0.005〜0.8質量%である。
洗浄液の使用量は、後述するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の含有量を満足するように設定するのが好ましく、通常、PVA100質量部に対して、300〜10000質量部が好ましく、500〜5000質量部がより好ましい。洗浄温度としては、5〜80℃が好ましく、20〜70℃がより好ましい。洗浄時間としては20分間〜100時間が好ましく、1時間〜50時間がより好ましい。
なお、ポリビニルアルコール樹脂の粘度平均重合度(P)は、JIS K6726に準じて測定される。すなわち、ポリビニルアルコール樹脂を完全に再けん化し、精製した後、30℃の水中で極限粘度[η](dl/g)を測定し、その値から数式(i)によって算出される。
すなわち出願人らは、ポリビニルアルコール樹脂をアセタール化する際に、炭素数が3以下のアルデヒドを必須として用いることにより、延伸したフィルムにおいても面内レタデーションを小さすることができること見出した。図1にメタクリル樹脂とポリビニルアセタール樹脂との組成比に対する延伸フィルム成形後の位相差について、ブチルアルデヒドのみでアセタール化した場合と、ブチルアルデヒドとアセトアルデヒドとでアセタールした場合と、を比較した図を示す。アセタール化に際してブチルアルデヒドのみを使用した場合においては、ポリビニルアセタール樹脂の含有量に対して延伸フィルムの位相差がメタアクリル樹脂とポリビニルアセタール樹脂の組成比に比例しておらず、何らかの緩和現象が生じていると推定さる。そのため、配合比から期待される所望の位相差の値が得られず、性能が不安定になる可能性が大きいことが示唆される。
また、ポリビニルアセタール樹脂の製造に用いられる炭素数4以上のアルデヒドと炭素数3以下のアルデヒドの組み合わせとしては、製造の容易さ、耐熱性及び力学物性の観点から、ブチルアルデヒドとアセトアルデヒドとの組み合わせが好ましい。
なお、ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は、JIS K6728(1977年)に記載の方法に則って決定することができる。
先ず、アセタール化されなかったビニルアルコール単位の質量比(l0)および酢酸ビニル単位の質量比(m0)を滴定によって求める。アセタール化されたビニルアルコール単位の質量比(k0)をk0=1−l0−m0によって算出する。これらから、アセタール化されなかったビニルアルコール単位のモル比(l)および酢酸ビニル単位のモル比(m)を計算し、k=1−l−mによって、アセタール化されたビニルアルコール単位のモル比(k)を算出する。
または、ポリビニルアセタール樹脂を重水素化ジメチルスルフォキサイドに溶解し、1H−MMR、または13C−NMRを測定して、アセタール化されなかったビニルアルコール単位のモル比(l)、ビニルエステル単位のモル比(m)およびアセタール化されたビニルアルコール単位のモル比(k)を算出する。ただし、k0+l0+m0=1、k+l+m=1である。
そして、 k/(k+l+m}×100 によって、アセタール化度を、算出する。
精製方法は特に制限されず、脱液と洗浄を繰り返すなどの方法が通常用いられる。精製に用いられる液としては、水や、水にメタノールやエタノールなどのアルコールを加えた混合液などが挙げられる。中でも、ポリビニルアセタール樹脂を中和した後に、水とアルコール(メタノール、エタノールなど)との混合液で、pHが好ましくは5〜9、より好ましくは6〜9、さらに好ましくは6〜8になるまで、脱液と洗浄を繰り返す方法が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を効率よく低減でき、ポリビニルアセタール樹脂を安定に製造することができる点で好ましい。水/アルコールの混合比率は、質量比で50/50〜95/5であることが好ましく、60/40〜90/10であることがより好ましい。水の割合が少なすぎると、ポリビニルアセタール樹脂の混合液中への溶出が多くなる傾向がある。水の割合が多すぎると、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の除去効率が低下する傾向がある。
なお、主分散ピーク温度(Tα)は、動的粘弾性測定によって求めることができる。例えば、株式会社レオロジー製DVE RHEOSPECTOLER DVE−V4を用いて、長さ20mm×幅3mm×厚さ120〜200μmの試験片を正弦波振動10Hz、昇温速度3℃/分の条件において測定した損失正接(tan δ)から求めることができる。主分散ピーク温度(Tα)は、損失正接(tan δ)の主分散のピークを示す温度である。広義にはガラス転移温度(Tg)と呼ばれることがある。
ポリビニルアセタール樹脂(B)の割合が少なすぎると、本発明における熱可塑性樹脂組成物からなる成形品の靭性などの力学物性が低下する傾向がある。一方、ポリビニルアセタール樹脂(B)の割合が多すぎると、本発明における熱可塑性樹脂組成物からなる成形品のレタデーションのブレが大きくなる傾向がある。
なお、熱可塑性樹脂組成物の相構造の観察は、例えば、ウルトラミクロトーム(RICA社製Reichert ULTRACUT−S)を用いて超薄切片を作製し、次いで四酸化ルテニウムで電子染色し、株式会社日立製作所製透過型電子顕微鏡H−800NAを用いて行なう。
さらに、耐候性を向上させる目的で紫外線吸収剤を添加することができる。紫外線吸収剤の種類は特に限定されないが、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、または、トリアジン系のものが好ましい。紫外線吸収剤の添加量は、熱可塑性樹脂組成物に対して、通常0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%であり、さらに好ましくは0.1〜2質量%である。
なお、本発明における熱可塑性樹脂組成物に添加される上記添加剤は、原料となるメタクリル系樹脂(A)または/およびポリビニルアセタール樹脂(B)に添加してもよいし、熱可塑性樹脂組成物を製造する際に添加してもよいし、熱可塑性樹脂組成物を成形する際に添加してもよい。
(重量平均分子量)
テトラヒドロフランを溶媒に用い、昭和電工株式会社製Shodex(商標)GPC SYSTEM11に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー用カラムとしてShodex(商標)KF−806Lを繋ぎ、検出器としてShodex(商標)示差屈折率検出器RI−101を用いて測定した。試料溶液は、重合体を3mg精秤し、これを3mlのテトラヒドロフランに溶解し、0.45μmのメンブランフィルターでろ過することにより調製した。測定の際の流量は、1.0ml/分とし、ポリマーラボラトリーズ製標準ポリメタクリル酸メチルで作製した検量線に基づいて、ポリメタクリル酸メチル換算分子量として重量平均分子量(Mw)を算出した。
ポリビニルアセタール樹脂(B)の組成は、13C−NMRスペクトルを測定することで、ブチルアルデヒドでアセタール化されたビニルアルコール単位(表中では、ブチルアセタール単位と表記する。)の全繰返し単位に対するモル%およびアセトアルデヒドでアセタール化されたビニルアルコール単位(表中では、アセトアセタール単位と表記する。)の全繰返し単位に対するモル%を算出した。
ポリビニルアセタール樹脂(B)を、白金るつぼ及びホットプレートで炭化し、次いで電気炉で灰化し、残渣を酸に溶解して、原子吸光光度計を用いて測定した。
プレス成形機(TBP−40、東邦マシナリー製)を用い、熱可塑性樹脂組成物のペレットより、温度240℃で厚み200μmのシートを成形し、長さ20mm×幅3mmに切り出して試験片を作製した。
株式会社レオロジ製、DVE RHEOSPECTOLER DVE−V4を用いて、長さ20mm×幅3mm×厚さ200μmの試験片を、チャック間距離10mm、正弦波振動10Hzおよび昇温速度3℃/分の条件で測定し、損失正接(tanδ)の主分散ピーク温度(Tα)を求めた。
熱可塑性樹脂組成物のペレットを射出成形機(J75SAV、日本製鋼所社製)を用いて、スクリューシリンダー温度240℃、金型温度70℃で、1A形ダンベル試験片(厚さ2mm)に成形した。
JIS K7136に従い、1A形ダンベル試験片のヘイズを日本電飾産業製 ヘイズメーター NDH5000を用いて測定した。
大塚電子株式会社製RETS−1100を用いて、1A形ダンベル試験片の2mm厚部および得られた光学フィルムで、測定波長589nmの光における面内方向レタデーション(Re)を測定した。
引張り試験における弾性率、破断伸度は、JIS K7162に従い、株式会社島津製作所製オートグラフAG−5000Bを用いて、1A形ダンベル試験片を歪み速度1mm/分で測定することにより評価した。靭性は、試験片が破断するまでに要するエネルギーで評価した。
JIS K5600−5−4に従って、1A形ダンベル試験片の鉛筆硬度を東洋精機製鉛筆硬度試験機(No.C−282700200)を用いて測定した。
株式会社島津製作所製 UV−VIS−NIR SPECTROPHOTOMETER Solidspec−3700を用いて1A形ダンベル試験片の波長380nmから780nmにおける透過率を測定し、JIS R3106に従って算出した可視光線透過率を算出した。
連続生産性の指標として、ゲル評価を行った。二軸押出し機で得た各組成のペレットを260℃で2時間熱処理した。そのペレット50mgをテトラヒドロフラン50mlで溶解し、この溶液をメンブランフィルターでろ過した。このフィルターを真空乾燥で溶媒を除去して、重量増加分からゲル分を評価した。ゲル分が1%未満を〇、1%以上3%未満を△、3%以上を×として評価し、連続生産性の指標とした。
A4版大の偏光板を60℃、95%RHの環境下に1000時間放置した。 その後に偏光子と偏光子保護膜との剥がれ面積を算出し、その面積が1.0%以下であるものを「接着性が保たれている」とした。
メタクリル酸メチル単位91質量%およびアクリル酸メチル単位9質量%からなるメタクリル系樹脂(A−1)をバルク重合法により作製した。作製したメタクリル系樹脂は、重量平均分子量(Mw)が100,000、主分散ピーク温度TαAが128℃であった。
表1に示す粘度平均重合度およびけん化度を有するポリビニルアルコール樹脂の水溶液に、表1に示すアルデヒドならびに酸触媒としての塩酸を添加し、攪拌することによって、アセタール化反応を行った。該反応の進行に伴って樹脂が析出した。公知の方法に従ってpH6になるまでスラリーを洗浄し、次いでアルカリ性にした水性媒体中に懸濁させて攪拌し、次いでpH=7になるまで洗浄した。その後、揮発分が1.0%になるまで乾燥することによって、表1に示す繰返単位を有するポリビニルアセタール樹脂(B−1)〜(B−4)を得た。得られたポリビニルアセタール樹脂のアルカリ金属(Na)含有量を表1に示す。
メタクリル系樹脂(A−1)92部、ポリビニルアセタール樹脂(B−1)8部および酸化防止剤(スミライザーGP、住友化学社製)0.5部を、二軸混練押出機(TEX−44α、L/D=40、日本製鋼所社製)を用いてシリンダー温度240℃、スクリュー回転数200rpmで混練して、熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。
得られた熱可塑性樹脂組成物のペレットを用いて、各試験用の試験片を作製した。
得られた熱可塑性樹脂組成物のペレットを、幅500mmのTダイを設置した押出成形機(プラスチック工学研究所製、GT−40)を用いて、厚さ100μmのフィルムを作製し、さらに一方向に2倍の延伸を行い50μmの光学フィルムを得た。
得られたフィルムは、ヘイズが0.2%、面内方向レタデーションが<1nmであった。
なお、フィルムのヘイズはJIS K7136に則って、日本電飾産業製 ヘイズメーター NDH5000を用いて測定した。
フィルムの面内方向レタデーションは、大塚電子株式会社製RETS−1100を用いて測定波長589nmにて測定した。
評価結果を表2に示す。
表2に示す処方に変えた以外は実施例1と同じ手法にて熱可塑性樹脂組成物のペレットを得、光学フィルムを得た。評価結果を表2に示す。
[偏光板の作製]
実施例1で得た光学フィルムを偏光子保護膜として用いた。
偏光子保護膜を、60℃、95%RHの恒温高湿槽の中に1000時間放置した。放置後のヘイズは0.2%であった。この偏光子保護膜は、耐湿熱性が高いことがわかった。
厚さ70μmのポリビニルアルコール樹脂(重合度1700、ケン化度99モル%)製のフィルムを、ヨウ素1部、ヨウ化カリウム10部、ほう酸5部及び水100部からなる染色浴に浸漬して染色した。次いで染色されたフィルムを30℃で4倍に一軸延伸して、偏光子を得た。
アセトアセチル基変性したポリビニルアルコール樹脂(アセチル化度13%)100質量部と、メチロールメラミン20質量部とを水に溶解させ、次いで濃度0.5質量%になるように水で希釈して、アクリル系接着剤組成物を得た。
偏光子の両面にアクリル系接着剤組成物を塗布し、次いで上記の偏光子保護膜を貼り合せて、偏光板を作製した。
得られた偏光板をA4版大に切り出した。これを60℃、95%RHの環境下に1000時間放置した。 その後、偏光子と偏光子保護膜の接着界面を観察したところ、全く剥がれがなく(剥がれ面積0%)、接着性が保たれていることがわかった。また、当該偏光板は、60℃、95%RHの環境下に1000時間放置前後でのヘイズ変化率が50%以下であった。
Claims (12)
- メタクリル系樹脂(A)と、
粘度平均重合度500以上2000以下のポリビニルアルコール樹脂を原料として得られる、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の含有量が100ppm以下であるポリビニルアセタール樹脂(B)と、
を質量比[(A)/(B)]99/1〜82/18で含有し、
該ポリビニルアセタール樹脂(B)が前記ポリビニルアルコール樹脂を炭素数3以下のアルデヒドと任意で炭素数4以上のアルデヒドとでアセタール化して得られる樹脂であり、アルデヒドでアセタール化されたビニルアルコール単位の総量が全繰り返し単位の55〜85モル%であり、かつ炭素数4以上のアルデヒドでアセタール化されたビニルアルコール単位/炭素数3以下のアルデヒドでアセタール化されたビニルアルコール単位のモル比が90/10〜0/100である、
射出成形法で得られる1A形ダンベル試験片(厚さ2mm)のヘイズが0.5%以下になり、かつ射出成形法で得られる1A形ダンベル試験片(厚さ2mm)の2mm厚部で測定した波長589nmにおける面内方向レタデーションが20nm以下になる熱可塑性樹脂組成物を、
溶融押出製膜した後に1.3倍以上延伸して得られた、
面内方向レタデーションが10nm以下である光学フィルム。 - 熱可塑性樹脂組成物が、メタクリル系樹脂(A)とポリビニルアセタール樹脂(B)と を質量比[(A)/(B)]97/3〜92/8で含有する請求項1に記載の光学フィル ム。
- ポリビニルアセタール樹脂(B)に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の量が0.1〜100ppmである請求項1または2に記載の光学フィルム。
- ポリビニルアセタール樹脂(B)を構成するビニルエステル単位の量が5モル%未満である請求項1〜3のいずれかひとつに記載の光学フィルム。
- ポリビニルアセタール樹脂(B)のアセタール化度が55〜85モル%である請求項1〜4のいずれかひとつに記載の光学フィルム。
- メタクリル系樹脂(A)を構成するメタクリル酸メチル単位の量が90質量%以上である請求項1〜5のいずれかひとつに記載の光学フィルム。
- ポリビニルアセタール樹脂(B)は、前記ポリビニルアルコール樹脂をブチルアルデヒドおよびアセトアルデヒドで共アセタール化して得られる樹脂である、請求項1〜6のいずれかひとつに記載の光学フィルム。
- 請求項1〜7のいずれかひとつに記載の光学フィルムからなる偏光子保護膜。
- 60℃、95%RHの環境下に1000時間放置された後で、偏光子との接着性が保たれかつ偏光子保護膜自体のヘイズの変化率が50%以下である、請求項8に記載の偏光子保護膜。
- 請求項8または9に記載の偏光子保護膜を少なくとも1枚含む偏光板。
- 請求項1〜7のいずれかひとつに記載の光学フィルムからなる位相差フィルム。
- 請求項1〜7のいずれかひとつに記載の光学フィルムの製造方法であって、熱可塑性樹 脂組成物を溶融押出製膜した後に1.3倍以上延伸する工程を含む製造方法。
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