JP5345037B2 - アクリル系樹脂フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
アクリル系樹脂フィルムおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5345037B2 JP5345037B2 JP2009243784A JP2009243784A JP5345037B2 JP 5345037 B2 JP5345037 B2 JP 5345037B2 JP 2009243784 A JP2009243784 A JP 2009243784A JP 2009243784 A JP2009243784 A JP 2009243784A JP 5345037 B2 JP5345037 B2 JP 5345037B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- resin
- aldehyde
- acrylic resin
- acetalized
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/03—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
- B29C48/07—Flat, e.g. panels
- B29C48/08—Flat, e.g. panels flexible, e.g. films
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/88—Thermal treatment of the stream of extruded material, e.g. cooling
- B29C48/919—Thermal treatment of the stream of extruded material, e.g. cooling using a bath, e.g. extruding into an open bath to coagulate or cool the material
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
例えば、特許文献1には、架橋されたアクリル酸アルキルエステル重合体の存在下でメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸アルキルエステルをグラフト共重合して得られる2層型のコア−シェル型粒子を配合したアクリル系樹脂フィルムが提案されている。この2層型のコア−シェル型粒子をブレンドしたアクリル系樹脂フィルムは、一般的に表面硬度が低い。その改善のために、3層型のコア−シェル型粒子(特許文献2)およびそれをブレンドしたアクリル系樹脂フィルム(特許文献3、4)が提案されている。アクリル系樹脂フィルムの表面硬度が高くなると、フィルムの耐傷つき性が向上し、保護フィルムとして有利になる。
特に3層型のコア−シェル型粒子は一般的に2層型のコア−シェル型粒子に比べ変形しにくいため、3層型のコア−シェル型粒子を用いたアクリル系樹脂フィルムは、2層型のコア−シェル型粒子を用いたものに比べ、その表面硬度は高くなるものの、表面平滑性の低下は顕著であった。
フィルムの表面平滑性の低下は、製膜後にフィルムを切断する際、フィルムを基材と貼り合わせる際、あるいは、基材と貼り合わせた後にバリを除去する際等におけるフィルムの割れやすさを増大させる傾向にする。
本発明のアクリル系樹脂フィルムは、メタクリル系樹脂(A)とポリビニルアセタール樹脂(B)とを含有してなるフィルムである。
メタクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレートなどが挙げられる。これらのメタクリル酸エステルは単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いても良い。これらのうち、アルキル基の炭素数が1〜4であるアルキルメタクリレートが好ましく、メチルメタクリレートが特に好ましい。
メタクリル酸エステル以外の単量体としては、アクリル酸エステルが挙げられる。またメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体が挙げられる。
これらのエチレン性不飽和単量体は単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
また、メタクリル系樹脂(A)の耐熱性の観点から0.1〜20質量%の範囲でアクリル酸エステル単位を含有することが好ましい。
各繰返し単位は、化1に示す配列順序によって特に制限されず、ランダムに配列されていてもよいし、ブロック状に配列されていてもよいし、テーパー状に配列されていてもよい。
ポリビニルアルコール樹脂は、完全けん化されたものであってもよいが、部分的にけん化されたもの、すなわち、部分けん化ポリビニルアルコール樹脂であってもよい。けん化度は80mol%以上であることが好ましく、97モル%以上であることがさらに好ましく、99.5モル%以上であることが特に好ましい。
これらポリビニルアルコール樹脂は、一種単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば、ブチルアルデヒド、アセトアルデヒドおよびホルムアルデヒドでアセタール化して得られたポリビニルアセタール樹脂において、ブチルアルデヒドでアセタール化して得られたビニルアセタール単位のモル割合をk(BA)、アセトアルデヒドでアセタール化して得られたビニルアセタール単位のモル割合をk(AA)、ホルムアルデヒドでアセタール化して得られたビニルアセタール単位のモル割合をk(FA)、ビニルアルコール単位のモル割合をl、および酢酸ビニル単位のモル割合をmであるとしたとき、ブチラール化度は、 式:(k(BA)/{k(BA)+k(AA)+k(FA)+l+m})×100で求められる。アセトアセタール化度は、式:(k(AA)/{k(BA)+k(AA)+k(FA)+l+m})×100で求められる。ホルマール化度は、式:(k(FA)/{k(BA)+k(AA)+k(FA)+l+m})×100で求められる。
アセタール化に用いられるアルデヒドは、すべてを同時に仕込んでも良いし、1種類づつを別々に仕込んでも良い。また、酸触媒の添加も、全てを同時に仕込んでも良いし、1種類づつを別々に仕込んでも良い。さらに、アルデヒドと酸触媒の添加順序も特に制限されない。
残渣等が除去された含水状態のポリビニルアセタール樹脂は、必要に応じて乾燥され、さらに、必要に応じてパウダー状、顆粒状あるいはペレット状に加工され、成形に供される。パウダー状、顆粒状あるいはペレット状に加工される際に、減圧状態で脱気することによりアルデヒドの反応残渣や水分などを低減しておくことが好ましい。
紫外線吸収剤の添加量は、メタクリル系樹脂(A)の質量とポリビニルアセタール樹脂(B)の質量の合計に対して、通常0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜5質量%、さらに好ましくは0.3〜2.0質量%である。
本発明のアクリル系樹脂フィルムは、四酸化ルテニウムで電子染色したときに透過型電子顕微鏡にて観察される、染色された分散相が存在することが好ましい。該分散相は小さい方が好ましく、平均径は通常200nm以下、好ましくは100nm以下、特に好ましくは50nm以下である。なお、50nm以下という場合には、二つの成分が互いに完全相溶して、分散粒子が観察されない場合をも含む。
染色された分散相には、ポリビニルアセタール樹脂(B)が含まれていると考えられる。一方、染色されていない連続相はメタクリル系樹脂(A)によって形成されていると考えられる。
なお、アクリル系樹脂フィルムの相構造の観察は、まずミクロトームを用いて超薄切片を作製し、次いで四酸化ルテニウムで電子染色し、透過型電子顕微鏡を用いて行う。
上記混合物のペレットを作製する際に、10sec-1以上のせん断をかけながら樹脂温度140℃以上で溶融し、次いで120℃以下に冷却した場合には、その後、フィルム化の際に再び10sec-1以上のせん断をかけながら樹脂温度140℃以上で溶融してもよいが、特にその必要はない。
積層に適した他の熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、他の(メタ)アクリル樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合)樹脂などが挙げられる。
これらの方法のうち、(1)または(2)の方法では、本発明のアクリル系樹脂フィルムまたは他の熱可塑性樹脂フィルムの貼り合せ面側には、コロナ放電処理などの表面処理が施されていてもよい。
この射出成形同時貼合法は、本発明のアクリル系樹脂フィルムまたは本発明の積層フィルムを射出成形用雌雄金型間に挿入し、その金型に該フィルムの片方の面から溶融した熱可塑性樹脂を射出して、射出成形体を形成すると同時に、その成形体に前記フィルムを貼合する方法である。
フィルムの予備成形は、別個の成形機で行ってもよいし、射出成形同時貼合法に用いる射出成形機の金型内で予備成形を行ってもよい。後者の方法、すなわち、フィルムを予備成形した後、その片面に溶融樹脂を射出する方法は、インサート成形法と呼ばれる。
フィルムに本発明の積層フィルムを用いる場合には、積層された他の熱可塑性樹脂の層が射出成形される樹脂側になるように、すなわち、アクリル系樹脂フィルムが最表層となるように配置することが好ましい。
このようにして、最表層に本発明のアクリル系樹脂フィルムが積層された成形体を得ることができる。
(1)重量平均分子量
テトラヒドロフランを溶媒に用い、昭和電工株式会社製Shodex(商標)GPC SYSTEM11に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー用カラムとしてShodex(商標)KF−806Lを繋ぎ、検出器としてShodex(商標)示差屈折率検出器RI−101を用いて測定した。試料溶液は、樹脂を3mg精秤し、これを3mlのテトラヒドロフランに溶解し、0.45μmのメンブランフィルターでろ過することにより調製した。測定の際の温度は40℃、流量は、1.0ml/min.とし、ポリマーラボラトリーズ製標準ポリメタクリル酸メチルで作成した検量線に基づいて、ポリメタクリル酸メチル換算分子量として重量平均分子量を算出した。
原子間力顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製SPI4000プローブステーションE−sweep環境制御ユニット)を用いて、表面の形状をDFMモードによって測定した。プローブはエスアイアイ・ナノテクノロジー社製SI−DF20(背面Al)を用いた。なお、試料の測定に先立ち、ピッチ10μm、段差100nmの参照試料を測定し、装置のX軸、Y軸の測定誤差が10μmに対して5%以下、Z軸の誤差が100nmに対して5%以下であることを確認した。
※平均面粗さRa:基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値。
3次傾き補正は、測定した試料表面を3次の曲面で最小2乗近似によってフィッティングすることによって行い、フィルム試料の傾きおよびうねりの影響を排除するために行った。
アクリル系樹脂(A)とポリビニルアセタール樹脂(B)を溶融混練後、冷却した。これを、ウルトラミクロトーム(RICA社製 ReichertULTRACUT−S)を用いて超薄切片を作製した。この該切片を四酸化ルテニウムで電子染色し、ポリビニルアセタール樹脂(B)部分を染色した。こうして作製した試料のモルフォロジーを株式会社日立製作所製透過型電子顕微鏡H−800NAを用いて観察した。観察されたモルフォロジーにおいて非染色部が連続相を形成していたものを○、非染色部が不連続であったものを×として評価した。なお、非染色部は主にメタクリル系樹脂(A)からなる部分である。
また、染色された分散相の平均粒子径を計測した。染色部は、ポリビニルアセタール樹脂(B)からなる部分である。
厚さ125μmのフィルムを、Dumb Bell Ltd.製スーパーダンベルカッターで打ち抜いて、JIS K6251に記載のダンベル状2号形の試験片を得た。株式会社島津製作所製オートグラフAG−500を用いて、該試験片を引張り速度5mm/min.で引張り、試験片が破断するまでに要するエネルギーで靭性を評価した。
長さ25mm×幅25mm×厚さ125μmのフィルムを、JIS K5600−5−3に記載のデュポン方式で、0.3〜1.0kgの錘を用いて落球衝撃試験を行い、落球によってフィルムが破砕しない最大衝撃(単位:J)を求めた。なお、試験に用いる錘の重さ(単位:kg)と落下する距離(単位:m)から、フィルムに与える衝撃(単位:J)を下記の計算式よって算出することが出来る。
フィルムに与える衝撃[J]=
錘の重さ[kg]×重力加速度[m/s2]×錘が落下する距離[m]
JIS K7136に従って、厚さ125μmのフィルムのヘイズを測定した。
JIS K5400に従って、厚さ125μmのフィルムの鉛筆硬度を測定した。
(A)フィルムの製膜同時トリミング性
プラスチック工学研究所製GT−40単軸押出し機を用いて幅500mmのTダイよりフィルム状成形体を押出し、フィルムを巻き取る前に、フィルムに対して60°の角度でフェザー株式会社製フェザーS 青函片刃(品番FAS−10)をフィルムの両端から5cmのところに接触させることによりトリミングを行い、製膜同時トリミング性を評価した。フィルムが直線的に切断でき2時間以上フィルムのMD方向以外に亀裂が全く入らなかった場合を○、フィルムが直線的に切断できるが2時間以内にフィルムのMD方向以外に一度でも亀裂が入った場合を△、フィルムが直線的に切断できなかった場合を×として評価した。
株式会社ダンベル製スーパーダンベルカッターを株式会社ダンベル製SDL−200型レバー式試料裁断器に取り付け、株式会社ダンベル製台紙(サイズ:160mm×200mm×3mm)の上にフィルムを置いて、フィルムからJIS K7162に記載の1A形ダンベル状試験片を10回打抜いた際に、1A形ダンベル形状以外に亀裂が10回とも入らなかった場合を○、1A形ダンベル形状以外に1回以上亀裂が入った場合を△、1A形ダンベル形状以外に亀裂が10回すべてに入った場合を×として評価した。
JIS K7105に従って、厚さ125μmのフィルムの60度表面光沢度を測定した。
表1に示す比率のメタクリル酸メチル単位およびアクリル酸メチル単位からなるメタクリル系樹脂をバルク重合法により作製した。作製したメタクリル系樹脂の重量平均分子量を表1に示した。
ポリビニルアルコール樹脂を溶解した水溶液に、アルデヒド化合物ならびに酸触媒(塩酸)を添加し、攪拌してアセタール化し、樹脂を析出させた。公知の方法に従ってpH=6になるまで洗浄し、次いでアルカリ性にした水性媒体中に懸濁させて攪拌しながら後処理し、再びpH=7になるまで洗浄し、揮発分が0.3%以下になるまで乾燥することにより、表2に示すポリビニルアセタール樹脂をそれぞれ得た。
メタクリル系樹脂(A−1)およびポリビニルアセタール樹脂(B−2)を表3に記載した処方で、日本製鋼所製二軸混練押出機TEX−44α(L/D=40)を用いて混練してペレットを得た。得られたペレットをプラスチック工学研究所製GT−40を用いて幅500mmのTダイより押出成形し、Tダイ直下において90℃に温度調節した2本の金属製鏡面ロールで、押付け圧力50N/mmで挟み込むことにより、厚さ125μmのフィルムを得た。このフィルムの表面の粗度(便宜上、A面およびB面と記載した。以下、同様。)、モルフォロジー、靭性、デュポン式落球衝撃試験、ヘイズ、表面硬度、取扱い性および表面光沢の評価結果を表3に示した。
メタクリル系樹脂および/またはポリビニルアセタール樹脂の種類を表3に記載した処方に変更した以外は実施例1と同様にして、厚さ125μmのフィルムを得た。このフィルムの表面の粗度、モルフォロジー、靭性、デュポン式落球衝撃試験、ヘイズ、表面硬度、取扱い性および表面光沢の評価結果を表3に示した。
実施例1において、Tダイ直下において2本の金属製鏡面ロールで挟み込まず、フィルムを1本の90℃に温度調節した鏡面金属ロールのみに接触させ、片面を空気に開放したこと以外は実施例1と同様にして厚さ125μmのフィルムを得た。このフィルムの表面の粗度、モルフォロジー、靭性、デュポン式落球衝撃試験、ヘイズ、表面硬度、取扱い性および表面光沢の評価結果を表3に示した。
メタクリル系樹脂および/またはポリビニルアセタール樹脂の種類を表3に記載した処方に変更した以外は実施例8と同様にして、厚さ125μmのフィルムを得た。このフィルムの表面の粗度、モルフォロジー、靭性、デュポン式落球衝撃試験、ヘイズ、表面硬度、取扱い性および表面光沢の評価結果を表3に示した。
メタクリル系樹脂(A−1)のみを用いて、プラスチック工学研究所製GT−40を用いて幅500mmのTダイより押出成形し、Tダイ直下において90℃に温度調節した2本の金属製鏡面ロールで、押付け圧力50N/mmで挟み込むことにより、厚さ125μmのフィルムを得た。このフィルムの表面の粗度、モルフォロジー、靭性、デュポン式落球衝撃試験、ヘイズ、表面硬度、取扱い性および表面光沢の評価結果を表4に示した。
メタクリル系樹脂(A−2)のみを用いたこと以外は、比較例1と同様にして厚さ125μmのフィルムを得た。このフィルムの表面の粗度モルフォロジー、靭性、デュポン式落球衝撃試験、ヘイズ、表面硬度、取扱い性および表面光沢の評価結果を表4に示した。
メタクリル系樹脂(3)のみを用いて、比較例1と同様にしてフィルムを作製しようとしたが、樹脂が非常に脆いためフィルム状の成形体を作製することができなかった。
メタクリル系樹脂およびポリビニルアセタール樹脂を表4に示す割合で用いた以外は、比較例1と同様にして厚さ125μmのフィルムを得た。このフィルムの表面の粗度、モルフォロジー、靭性、デュポン式落球衝撃試験、ヘイズ、表面硬度、取扱い性および表面光沢の評価結果を表4に示した。
Claims (9)
- 重量平均分子量40000以上のメタクリル系樹脂(A)と、
粘度平均重合度200〜4000のポリビニルアルコール樹脂をアルデヒドでアセタール化してなるポリビニルアセタール樹脂(B)とを、95/5〜60/40の質量比(A)/(B)で含有してなるフィルムであって、
前記ポリビニルアセタール樹脂(B)は、アルデヒドでアセタール化された繰返し単位が全繰返し単位に対して65〜85モル%含まれ且つ炭素数4以上のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位/炭素数3以下のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位のモル比が90/10〜0/100のものであり、且つ少なくとも片方の面の粗度が1.5nm以下であるアクリル系樹脂フィルム。 - 四酸化ルテニウムで電子染色したときに透過型電子顕微鏡にて観察される、染色された分散相の平均径が50nm以下である請求項1に記載のアクリル系樹脂フィルム
- JIS K7136に準じて測定したヘイズが0.3%以下である請求項1または2に記載のアクリル系樹脂フィルム。
- HBまたはそれより硬い鉛筆硬度を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクリル系樹脂フィルム。
- 前記メタクリル系樹脂(A)と前記ポリビニルアセタール樹脂(B)とを溶融混練し、Tダイから溶融状態で押し出し、該押し出されたものの両面を鏡面ロール表面または鏡面ベルト表面に接触させて成形してなる請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクリル系樹脂フィルム。
- 粘度平均重合度が200〜4000のポリビニルアルコール樹脂を炭素数4以上のアルデヒドと炭素数3以下のアルデヒドを用いてアセタール化して、アルデヒドでアセタール化された繰返し単位が全繰返し単位に対して65〜85モル%含まれ且つ炭素数4以上のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位/炭素数3以下のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位のモル比が90/10〜0/100となるポリビニルアセタール樹脂(B)を得、
重量平均分子量が40000以上のメタクリル系樹脂(A)と、前記ポリビニルアセタール樹脂(B)とを95/5〜60/40の質量比(A)/(B)で溶融混練し、
Tダイから溶融状態で押し出し、該押し出されたものの両面を鏡面ロール表面または鏡面ベルト表面に接触させて成形することを含む、アクリル系樹脂フィルムの製造方法。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルムが熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂の表面に接着されてなる成形体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルムの少なくとも一方の面に、他の熱可塑性樹脂層が少なくとも1層設けられてなる積層フィルム。
- 請求項8に記載の積層フィルムが熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂の表面に接着されてなる成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009243784A JP5345037B2 (ja) | 2009-10-22 | 2009-10-22 | アクリル系樹脂フィルムおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009243784A JP5345037B2 (ja) | 2009-10-22 | 2009-10-22 | アクリル系樹脂フィルムおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011089027A JP2011089027A (ja) | 2011-05-06 |
JP5345037B2 true JP5345037B2 (ja) | 2013-11-20 |
Family
ID=44107559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009243784A Expired - Fee Related JP5345037B2 (ja) | 2009-10-22 | 2009-10-22 | アクリル系樹脂フィルムおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5345037B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6046925B2 (ja) | 2011-06-09 | 2016-12-21 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 |
JP2013023598A (ja) * | 2011-07-21 | 2013-02-04 | Kuraray Co Ltd | アクリル系熱可塑性樹脂組成物 |
JP5667535B2 (ja) * | 2011-07-27 | 2015-02-12 | 株式会社クラレ | メタクリル系熱可塑性樹脂組成物 |
TWI586522B (zh) * | 2013-01-28 | 2017-06-11 | Kuraray Co | Optical film |
JP6654371B2 (ja) * | 2014-07-28 | 2020-02-26 | 住友化学株式会社 | ロール状アクリル系樹脂フィルムの製造方法及び偏光板の製造方法 |
JP6370683B2 (ja) * | 2014-11-14 | 2018-08-08 | 株式会社クラレ | 熱可塑性樹脂フィルムとその製造方法、加飾フィルム、積層フィルム、および積層体 |
CN108430766B (zh) | 2015-12-22 | 2020-11-10 | 3M创新有限公司 | 包括结构化层的丙烯酸类膜 |
JP7036507B2 (ja) * | 2015-12-22 | 2022-03-15 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | アクリルポリビニルアセタールグラフィックフィルム |
JP2019502574A (ja) | 2015-12-22 | 2019-01-31 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 第2の層を備えたアクリルポリビニルアセタールフィルム |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5535433B2 (ja) * | 2006-10-23 | 2014-07-02 | 株式会社クラレ | アクリル系熱可塑性樹脂組成物 |
JP5378692B2 (ja) * | 2007-03-27 | 2013-12-25 | 株式会社クラレ | アクリル系樹脂フィルムおよびその製造方法 |
JP5184162B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2013-04-17 | 株式会社クラレ | アクリル系樹脂積層体 |
JP5031598B2 (ja) * | 2008-01-28 | 2012-09-19 | 株式会社クラレ | ポリカーボネート樹脂積層体 |
WO2009130883A1 (ja) * | 2008-04-22 | 2009-10-29 | 株式会社クラレ | アクリル系熱可塑性樹脂組成物 |
-
2009
- 2009-10-22 JP JP2009243784A patent/JP5345037B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011089027A (ja) | 2011-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8372517B2 (en) | Acrylic thermoplastic resin composition, acrylic resin film and acrylic resin composite | |
JP5345037B2 (ja) | アクリル系樹脂フィルムおよびその製造方法 | |
JP5535433B2 (ja) | アクリル系熱可塑性樹脂組成物 | |
EP2284221B1 (en) | Thermoplastic acrylic resin composition | |
JP5378692B2 (ja) | アクリル系樹脂フィルムおよびその製造方法 | |
JP5031598B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂積層体 | |
JP6594404B2 (ja) | 樹脂組成物、フィルムおよびそれらの製造方法、成形体、並びに物品 | |
JPWO2016157908A1 (ja) | 樹脂組成物およびその製造方法、成形体、フィルム並びに物品 | |
JP6742158B2 (ja) | アクリル系樹脂フィルムおよびそれを用いた積層フィルム並びに積層体 | |
JP5667536B2 (ja) | アクリル系熱可塑性樹脂組成物 | |
JP5184162B2 (ja) | アクリル系樹脂積層体 | |
JP5292257B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂積層体 | |
JP6243341B2 (ja) | 積層シートおよびその製造方法並びに表面保護シート | |
JP5667533B2 (ja) | アクリル系熱可塑性樹脂組成物 | |
JP5282007B2 (ja) | アクリル系樹脂積層体 | |
JP2013023598A (ja) | アクリル系熱可塑性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120822 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130515 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130521 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130718 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130806 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130813 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5345037 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |