JP6292615B2 - 版洗浄装置 - Google Patents
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Description
解像度が高いパターンが形成可能な印刷方法として、反転印刷法が知られている。反転印刷法の中でも反転オフセット印刷法は、カラーフィルタ、配線パターン、電極パターン等の形成に使用されることがあり、インク膜の厚さを調整することが容易である。以下では、まず反転オフセット印刷法について簡単に説明する。
電極を形成するためには、金属ナノ粒子を含むインクが用いられる。なお、金属ナノ粒子については後で詳しく説明する。
インクの粒子の径を小さくするのにしたがって粒子の表面エネルギーが大きくなる。このため、粒子同士の凝集力と版へのインクの付着力がそれぞれ強くなり、ドキュメントやグラフィック分野で用いられている有機溶媒で溶かすことが可能なインクと比較して、版からインクを洗浄することが格段に困難になる。
しかし、この接触式洗浄方法を用いた装置を使用した場合、一度有機溶剤に溶解したインクをブレード等で掻ききれず(除去しきれず)、有機溶剤の蒸発によってインクが再度乾燥し、前記版の表面の一部又は洗浄装置周囲にインクが再度付着することがある。
また、ブレードの欠損やウエスの繊維ゴミ、スポンジやブラシのかけらが異物になることもある。これらの異物が電子部品等である製品に取り込まれると、製品の品質が低下するという問題がある。
また、上記の接触式洗浄方法では、微細な版に欠けや傷等のダメージを与え、パターン欠陥や発塵の問題も起こる。
すなわち、電極の形成に用いるナノ粒子系のインクは、1流体によるスプレー洗浄(1流体スプレー)では落ちない。仮にスプレー洗浄でインクを落とせたとしても、洗浄時間が非常に長く、大量の洗浄液を消費し、有機系や強酸、強アルカリ性の洗浄液が必要で環境負荷が高い。一方で、スプレー洗浄の圧力を高めてスプレーの打力を高くした場合には、洗浄液が周囲に飛散し製品不良や装置不具合を引き起こす。
本発明の版洗浄装置は、平板状の版を水平面に平行に保持する版ステージと、第一の凹部が形成され、前記第一の凹部が前記版を覆うように設置される蓋部と、前記蓋部の縁部に設けられ、前記版又は前記版ステージと前記蓋部との間を水密に封止する封止部と、前記第一の凹部内に配置され、気体と洗浄液とを混合した混合流体を前記版に噴霧する洗浄ノズルと、前記版ステージに対して前記洗浄ノズルを水平面に平行な水平方向に移動させる移動機構と、前記第一の凹部内に配置された吸引ノズル及び空気噴出ノズルと、前記蓋部に設けられ、前記蓋部を貫通し前記第一の凹部及び前記蓋部の外部とそれぞれ連通する洗浄液排出口と、第二の凹部が形成され、前記洗浄ノズルにおける前記版に対向する開口を有する端部、及び前記吸引ノズルにおける前記版に対向する開口を有する端部が前記第二の凹部内に配置されるとともに、前記第一の凹部内に配置されたカバーと、前記移動機構を制御する制御部と、を備えることを特徴としている。
また、上記の版洗浄装置において、前記気体及び前記洗浄液は、それぞれ大気圧以上に加圧され前記洗浄ノズルに供給されることがより好ましい。
また、上記の版洗浄装置において、前記洗浄ノズルを、水平面に平行であって前記水平方向に交差する交差方向に複数備え、それぞれの前記洗浄ノズルが噴霧した前記混合流体が前記版に衝突したときの形状を衝突スプレーパターンとしたときに、前記交差方向に隣り合う前記洗浄ノズルの前記衝突スプレーパターンが連なることがより好ましい。
また、上記の版洗浄装置において、前記洗浄ノズルに前記洗浄液を供給する洗浄液槽と、前記洗浄液槽内の前記洗浄液の温度を一定に保つための温度調節機構と、を備えることがより好ましい。
また、上記の版洗浄装置において、前記蓋部と前記版との間に、上方に開口を有する前記混合流体を受ける皿部を備えることがより好ましい。
また、上記の版洗浄装置において、前記制御部は、前記移動機構により前記版ステージに対して前記洗浄ノズルを前記水平方向の一方側に移動させるとともに、水平面に平行であって前記水平方向に交差する交差方向の一方側と他方側との間で交互に前記洗浄ノズルを移動させることがより好ましい。
また、上記の版洗浄装置において、前記蓋部に設けられ、前記蓋部を貫通し前記第一の凹部及び前記蓋部の外部とそれぞれ連通する排気口を備えることがより好ましい。
本版洗浄装置は、版ステージを有する印刷機上に設置して用いられるものである。
なお、図2においては、説明の便宜のため、吸引ノズル30及びエアナイフ35を示していなく、カバー55を2点鎖線で示している。
ここで、水平面Sに平行な水平方向X、及び、水平面Sに平行であって水平方向Xに直交する直交方向(交差方向)Yをそれぞれ規定する。
版Wの図示しない溝部は、モールディングやエレクトロフォーミング、フォトリソによるウェットエッチング/ドライエッチング、サンドブラスト、レーザー描画等で形成することができる。これらの版Wの中でも、ガラスをウェットエッチングで加工したものが広く用いられている。この理由は、加工が比較的容易であり、かつ、大面積、高解像度、高精度、凹凸形状がシャープなためである。
一方で、ガラス製の版Wは物理的に脆弱なために、ドクターやブラシを使った接触式洗浄方法を用いると欠けや傷等の問題が生じる。このような版Wに対しては、スプレー等の非接触式洗浄方法を用いることが好ましい。
版Wの向きを分かりやすくするために、説明の便宜上、上面に指標W1を示している。
このインクに、前述の金属ナノ粒子を含むインクを用いることができる。金属ナノ粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガンの金属からなるナノ粒子、または、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガン、モリブデンの金属から選択される2種類以上の金属からなる合金でもよい。用いる金属の平均粒径は、インクへの分散性の点から50nm以下であることが好ましい。粒子の安定した製造の点から、金属の平均粒径が10nm以上30nm以下であるものが一般的に用いられる。
2流体スプレーは1流体スプレーと比較して、高速な流体の衝突により局所的な高圧が発生し、高いせん断流れや対象物の振動等を誘起して対象を剥がす効果が大きい。2流体スプレーは水流が強いので、再付着防止効果が著しい。この点で、金属ナノ粒子の除去には、2流体スプレーによる洗浄が有効である。
版ステージ10は、図示はしないが、上面部に版Wを吸着して固定するための吸着機構として真空吸着機構や静電吸着機構を備える。版Wは、版ステージ10の上面に保持される。
パッキン20は、公知の構成のものを適宜選択して用いることができる。パッキン20は、チャンバ15の開口の縁部に全周にわたり設けられている。パッキン20は、版W又は版ステージ10と、チャンバ15との間を水密に封止する。これにより、水の飛沫等の漏出防止がなされている。なお、版Wの外周に当て板を設置し、この当て板にパッキン20を接触させてもよい。
本実施形態では複数の洗浄ノズル25が、直交方向Yに互いに間隔を置いて並べられた状態で備えられている。
洗浄ノズル25は、負荷圧力と洗浄液の腐蝕性、温度から、次の材質を選択することができる。ステンレス、黄銅、チタン、タングステン合金等の金属や、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ウレタン、エポキシ、ABS樹脂等の樹脂や、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックや、サファイヤ、ルビー、ダイヤモンド、グラファイト等の素材を用いることができる。
上記のことを鑑みると、水平方向Xに対してスプレーパターンが扁平した(スプレーパターンの直交方向Yの長さよりも水平方向Xの長さの方が短い)、フラット形状やスリットノズル型を用いることが好ましい。
これより、2流体スプレーは、洗浄性と省液化といったトレードオフの要求に対しても、動力を変更することなく調整がしやすい。
気体と洗浄液とを混合させる気液混合方式は、内部混合型、内気型もしくは外気型の外部混合型、衝突型を選択することができる。洗浄液の圧力は、0.2MPa(パスカル)から0.5MPa、気体の圧力は0.3MPaから1.0MPaを選択することができる。
洗浄ノズル25からスプレーが広がる噴霧角度は、20°から130°を選択することができる。噴霧角度が大きすぎると、打力が落ちるために都合が悪い。洗浄ノズル25の先端から版Wまでの距離である噴霧距離は、30mmから100mmを選択できる。噴霧距離が長過ぎると、打力が落ちるため都合が悪い。洗浄ノズル25の直交方向Yのピッチは、噴霧角度と噴霧距離とに基づいてスプレーパターンの途切れがないように決める。
図1に示す洗浄ノズル25は、開口27が洗浄ノズル25における水平方向Xの一方側X1に位置するとともに、水平方向Xの一方側X1に向かうにしたがって洗浄ノズル25が版Wに近づくように配置されている。
洗浄ノズル25の中心軸線と水平面Sとのなす角度である仰角α1は、30°以上90°以下が好ましく、60°以上80°以下がより好ましい。仰角α1を小さくしすぎると、打力が小さくなるために好ましくない。
版Wに衝突した後の流れを作って速やかに排水するために、洗浄ノズル25の軸線が水平面Sに対して若干傾斜していることが好ましい。
このように、洗浄ノズル25にチルト角α2をつけることで、衝突スプレーパターンP間の隙間をなくして洗浄ムラを抑制できる。
図示はしないが、吸引ノズル30はブロワ等の吸引器に接続されている。吸引ノズル30と吸引器との間には、気体と液体とを分離するミストセパレータが設けられている。
エアナイフ35は、洗浄ノズル25に対する吸引ノズル30とは反対側に配置されている。エアナイフ35は開口37から空気を噴出する。エアナイフ35が空気を噴出しているときの空気の吹き出し方向がそろうように、エアナイフ35の軸線が水平面Sに対して若干傾斜するようにエアナイフ35を配置してもよい。この例では、エアナイフ35はノズル25とほぼ平行となるように配置され、版Wに対して傾斜している。
洗浄後の版Wの乾燥は、エアナイフ35で液切りをしながら乾燥させることができる。
洗浄液排出口50は、チャンバ15の任意の箇所に設置できるが、洗浄ノズル25から噴出する混合流体の下流側(水平方向Xの一方側X1)のチャンバ15の側壁の下部に設けることが好ましい。洗浄ノズル25に対して版ステージ10を水平方向Xの両側に移動させる場合、洗浄液排出口50はチャンバ15の水平方向Xの両側に設けても片側に設けても構わないが、洗浄液が版W上に滞留しないようにすることが重要である。
混合流体が噴霧される勢いが強いと、その勢いで洗浄液自身が版Wの外側へ排出される。しかし、一旦勢いが弱くなった洗浄液がチャンバ15の側壁にぶつかって、再び版Wの上に戻ってくる場合が有る。
洗浄液排出口50を備えることで、混合流体が噴出される勢いも用いて効果的に洗浄液を排出することができる。
なお、版Wの外側へ排出された洗浄液が、再び版Wの上へ戻る逆流を防止する機構を備えるとなお好ましい。
本実施形態では、チャンバ15の天面に排気口52を備えることが好ましい。排気口52は、チャンバ15を貫通し第一の凹部16及びチャンバ15の外部とそれぞれ連通する。このように構成することで、チャンバ15内に飛散した洗浄液を排気口52を通してチャンバ15外部に除去し、各ノズル25、30、35やチャンバ15の内面に、洗浄液の液滴が付着するのを抑えることができる。したがって、洗浄液により再び版Wが汚染されるのを抑制することができる。
第二の凹部56内には、洗浄ノズル25の先端部26、及び吸引ノズル30の先端部31が配置される。
アクチュエータ41、42、43によるノズル25、30、35の移動量は不図示のセンサにより検出される。センサの検出結果は、制御部60に送信される。
移動機構40は通常、チャンバ15に取り付けられるが、取り付け位置については特に問わない。
なお、反転オフセット印刷法では、ブランケット全面に塗工機でインクを塗布したのちに、インクを乾燥させる。次いで、ブランケット上の乾燥したインクの非画線部を版Wの凸部に転写する。この後で、ブランケット上の画線部のインクを基板に転写して印刷が完了する。
以下では、版ステージ10に対する洗浄ノズル25の移動について記載するが、洗浄ノズル25と一体となって吸引ノズル30、エアナイフ35及び連結部材45も移動する。
洗浄ノズル25から、空気と水とを混合した混合流体を噴霧している間に、制御部60は、移動機構40の水平アクチュエータ41を駆動させて、矢印A1で示すように版ステージ10に対して洗浄ノズル25を水平方向Xの一方側X1に相対的に移動させる。
カバー55の第二の凹部56内には洗浄ノズル25の先端部26及び吸引ノズル30の先端部31が配置される。したがって、洗浄ノズル25の開口27から噴霧された混合流体は、第二の凹部56の内面に当たり上方にはいきにくい。
このようにして、版Wを水平方向Xの全長にわたり洗浄する。
版Wの上に残った洗浄液を吸引ノズル30で除去したのちに、エアナイフ35で液切りと乾燥を行う。版Wに対してチャンバ15を上昇させて、版Wからチャンバ15を離脱させて洗浄が完了する。
なお、吸引ノズル30による吸引動作は、この例のように洗浄ノズル25による噴霧の終了後に行ってもよいが、洗浄ノズル25で混合流体を噴霧している最中にも行うことが、洗浄液の飛散を抑える点で好ましい。
実施例に用いた洗浄ノズル25は、フラット形状、噴霧角が90°のスプレーパターンのものである。この洗浄ノズル25を直交方向Yに並べ、仰角を80°とし、洗浄ノズル25のチルト角を5°に配置して用いた。液温40℃の洗浄液の圧力を0.5MPa、圧縮空気の圧力を0.7MPaとし、洗浄ノズル25を移動速度80mm/sec(秒)で稼働させて用いた。
各ノズル25、30、35やチャンバ15の内面に、洗浄液の液滴が付着するのを抑えることができる。
版Wに洗浄液含む混合流体を強力に噴霧する物理的作用により、インクを版Wの表面から剥離することができる。また、洗浄する版Wをチャンバ15で密閉するため、強力な2流体スプレーを使用したときに洗浄液が飛散して製品や製造機器の汚染を防止することができる。
・印刷後すぐに洗浄するので、洗浄しやすい。
・毎回同じ版を用いるので、版のパターンバラつきがなく、印刷物のライン/スペースの寸法精度が良い。
・毎回同じ版を用いるので、版の厚さのバラつきがなく、印刷ごとの印圧の変動がなく印刷精度(長寸法精度)が良い。
・1枚の版で印刷できるので、製版コストが低い。
・版を版ステージから取り外さないため、印刷精度(長寸法精度)が良い。
このように構成することで、矢印A2で示すように版ステージ10に対して洗浄ノズル25を水平方向Xの他方側X2に移動させる場合でも、版Wに対して洗浄ノズル25が移動する方向である水平方向Xの他方側X2に洗浄ノズル25の先端部26が向くように、洗浄ノズル25を傾斜させることができる。
例えば、図9に示す版洗浄装置2のように、前記実施形態の版洗浄装置1の各構成に加えて、チャンバ15と版Wとの間に、上方に開口71を有して洗浄液(混合流体)を受ける液ダレ受け(皿部)70を備えてもよい。
このように構成することで、上方から落ちてきた洗浄液を開口71を通して液ダレ受け(皿部)70内に収容する。したがって、版ステージ10からチャンバ15を着脱するときに、洗浄液の液滴が版Wに落下して版Wを再び汚染してしまうのを防止することができる。
リンスノズル75から水を噴射させるリンス工程は、新しい水を供給しオーバーフロー等の組み合わせをおこなっても良い。リンス工程では、洗浄ノズル25にリンス液を供給しても良い。洗浄液を循環して用いる場合、精密濾過や逆浸透膜ろ過、遠心分離、蒸留濃縮、凍結濃縮、電気透析、イオン交換等により、洗浄液を再生しながら用いても良い。
リンスノズル75は1流体スプレーであるため、洗浄液の液滴の飛散及び液ダレを抑え、洗浄液が版Wを再び汚染してしまうのを防止することができる。
このように構成することで、洗浄ノズル25のピッチQにより生じる筋状の洗浄ムラを抑制することができる。
このように構成しても、上記の変形例と同様の効果を奏することができる。
例えば、前記実施形態では、図示はしないが、洗浄ノズル25に洗浄液を供給する洗浄液槽に、洗浄液槽内の洗浄液の温度を比較的高い一定温度に保つための温度調節機構を備えてもよい。
洗浄液の温度を高くすることで、洗浄液による洗浄性を向上させることができる。洗浄液の温度を上げるとスプレーの速度とインパクトが大きくなることから、洗浄性向上に寄与すると考えられる。より詳細には、洗浄液の温度を上げると粘度が下がるために、スプレー粒子の速度が速く、洗浄ノズルのスプレー流量が増加し、版W等のワークに対する打力が大きくなる。
また、温度が上がると洗浄液の表面張力が下がるため、粒子径が小さくなる。流量が変化せず粒子径が小さくなるので、単位時間当たりの洗浄液の液滴衝突回数が増加し、洗浄性が向上する。
洗浄液は新液供給、循環、オーバーフローを組み合わせて、供給方式と排出方式とを選択することができる。洗浄性が好適でかつ廃液量を最小にするために、1次洗浄工程は循環、2次洗浄工程は新液供給し循環系のタンクに入れて洗浄してもよい。
各ノズル25、30、35の位置が固定されていて、各ノズル25、30、35に対して版ステージ10及び版Wが移動する場合には、ノズル25、30、35を組にしたものを2組備え、版ステージ10が移動する向きに応じて使用するノズル25、30、35の組を切り替えてもよい。
チャンバ15が排気口52を備えないように構成してもよい。
10 版ステージ
15 チャンバ(蓋部)
16 第一の凹部
20 パッキン(封止部)
25 洗浄ノズル
26、31 先端部(端部)
27、32 開口
30 吸引ノズル
35 エアナイフ(空気噴出ノズル)
40 移動機構
50 洗浄液排出口
52 排気口
55 カバー
56 第二の凹部
60 制御部
70 液ダレ受け(皿部)
71 開口
75 リンスノズル
P 衝突スプレーパターン
S 水平面
W 版
X 水平方向
X1 一方側
X2 他方側
Y 直交方向(交差方向)
Y1 一方側
Y2 他方側
Claims (10)
- 平板状の版を水平面に平行に保持する版ステージと、
第一の凹部が形成され、前記第一の凹部が前記版を覆うように設置される蓋部と、
前記蓋部の縁部に設けられ、前記版又は前記版ステージと前記蓋部との間を水密に封止する封止部と、
前記第一の凹部内に配置され、気体と洗浄液とを混合した混合流体を前記版に噴霧する洗浄ノズルと、
前記版ステージに対して前記洗浄ノズルを水平面に平行な水平方向に移動させる移動機構と、
前記第一の凹部内に配置された吸引ノズル及び空気噴出ノズルと、
前記蓋部に設けられ、前記蓋部を貫通し前記第一の凹部及び前記蓋部の外部とそれぞれ連通する洗浄液排出口と、
第二の凹部が形成され、前記洗浄ノズルにおける前記版に対向する開口を有する端部、及び前記吸引ノズルにおける前記版に対向する開口を有する端部が前記第二の凹部内に配置されるとともに、前記第一の凹部内に配置されたカバーと、
前記移動機構を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする版洗浄装置。 - 前記制御部は、前記移動機構により、前記版ステージに対して前記洗浄ノズルを前記水平方向の一方側に移動させるときと、前記洗浄ノズルを前記水平方向の他方側に移動させるときとで、前記版ステージに対する前記洗浄ノズルの水平面に平行であって前記水平方向に交差する交差方向の位置をずらすことを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。
- 前記気体及び前記洗浄液は、それぞれ大気圧以上に加圧され前記洗浄ノズルに供給されることを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。
- 前記洗浄ノズルを、水平面に平行であって前記水平方向に交差する交差方向に複数備え、
それぞれの前記洗浄ノズルが噴霧した前記混合流体が前記版に衝突したときの形状を衝突スプレーパターンとしたときに、
前記交差方向に隣り合う前記洗浄ノズルの前記衝突スプレーパターンが連なることを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。 - 前記洗浄ノズルは、前記版に対向する前記開口が前記洗浄ノズルにおける前記水平方向の一方側に位置するとともに、前記水平方向の一方側に向かうにしたがって前記版に近づくように配置され、
前記制御部は、前記洗浄ノズルが前記混合流体を前記版に噴霧する位置が、前記版の前記水平方向の他方側から前記水平方向の一方側に移動するように、前記移動機構により前記版ステージに対して前記洗浄ノズルを移動させることを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。 - 前記洗浄ノズルに前記洗浄液を供給する洗浄液槽と、
前記洗浄液槽内の前記洗浄液の温度を一定に保つための温度調節機構と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。 - 前記蓋部と前記版との間に、上方に開口を有して前記混合流体を受ける皿部を備えることを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。
- 前記洗浄液のみを前記版に噴霧するリンスノズルを備えることを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。
- 前記制御部は、前記移動機構により前記版ステージに対して前記洗浄ノズルを前記水平方向の一方側に移動させるとともに、水平面に平行であって前記水平方向に交差する交差方向の一方側と他方側との間で交互に前記洗浄ノズルを移動させることを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。
- 前記蓋部に設けられ、前記蓋部を貫通し前記第一の凹部及び前記蓋部の外部とそれぞれ連通する排気口を備えることを特徴とする請求項1に記載の版洗浄装置。
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