JP6284763B2 - 折畳コンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、平面形状が四角形の底壁の各辺部に側壁が回動可能に連結されて、各側壁が底壁から起立して箱状をなす組立状態と各側壁が底壁に重ねられて平板状をなす折畳状態とに変化する折畳コンテナに関する。
従来、この種の折畳コンテナとして、底壁の側面に備えたカード取付部にてカードの下端部を支持することで、組立状態の側部にカードを取り付け可能としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−75166号公報([0021]、図6)
しかしながら、上述した従来の折畳コンテナでは、カードが外側に倒れてしまい、その結果、カードが脱落したり、カードに記載された情報の読み取りが困難になるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、側部に取り付けられたカードが外側に倒れることを防止可能な折畳コンテナの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る折畳コンテナは、平面形状が四角形の底壁の各辺部に側壁が回動可能に連結されて、各側壁が底壁から起立して箱状をなす組立状態と各側壁が底壁に重ねられて平板状をなす折畳状態とに変化し、組立状態で側部にカードを取り付け可能な折畳コンテナにおいて、底壁と側壁の外側面同士に跨って形成されて、カードを受容可能なカード受容凹部と、底壁におけるカード受容凹部の開口縁部から突出して、そのカード受容凹部の奥面との間にカードの縁部が差し込まれる差込溝を形成する差込溝形成突部と、側壁におけるカード受容凹部の開口縁部から突出して、そのカード受容凹部に受容されたカードの外側に重ねられる外倒れ規制突片と、を備え、差込溝形成突部は、底壁におけるカード受容凹部の横方向一端側の側縁部から突出して上下方向に延びた第1の差込溝を形成する側縁突片と、底壁におけるカード受容凹部の横方向一端側の下縁部から突出して横方向に延びた第2の差込溝を形成する下縁突片と、が一体になったL字状に形成され、第2の差込溝は、底壁におけるカード受容凹部の横方向の一端から該一端と他端との間の途中位置まで延在し、外倒れ規制突片は、カード受容凹部の横方向一端側から横方向他端側に延びて、組立状態において側縁突片の上方に配置されるところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載の折畳コンテナにおいて、側壁におけるカード受容凹部の奥面を底壁におけるカード受容凹部の奥面よりも内側に配置すると共に、カードの上側部分が下側部分に対して内側に折れ曲げられた状態となるように外倒れ規制突片を側壁におけるカード受容凹部の奥面に近づけて配置したところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1又は2に記載の折畳コンテナにおいて、外倒れ規制突片を弾性変形可能な構造として、その外倒れ規制突片によりカードをカード受容凹部の奥面に押し付け可能としたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の発明では、底壁におけるカード受容凹部の開口縁から突出した差込溝形成突部とカード受容凹部の奥面との間に形成された差込溝にカードの縁部を差し込むことで、カードがカード受容凹部に受容された状態で底壁に支持される。即ち、カードが組立状態の折畳コンテナの側部に取り付けられる。そして、本発明では、側壁におけるカード受容凹部の開口縁部から突出した外倒れ規制突片が、カード受容凹部に受容されたカードに外側から重ねられるので、折畳コンテナの側部に取り付けられたカードが外側に倒れることが防がれる。
また、本発明によれば、差込溝形成突部が、底壁におけるカード受容凹部の横方向一端側の側縁部から突出した側縁突片と、そのカード受容凹部の横方向一端側の下縁部から突出した下縁突片と、が一体になったL字状に形成されているので、底壁におけるカード受容凹部の横方向他端側部分全体が折畳コンテナの外側に開放した構造となる。従って、底壁におけるカード受容凹部の横方向他端側にカードを重ねて一端側へ向けて移動させることで、カードの縁部を第1と第2の差込溝に差し込むことが可能となり、底壁へのカードの取り付けが容易となる。また、本発明では、差込溝と外倒れ規制突片の両方が、カード受容凹部の横方向一端側に寄せて配置されているので、横幅が小さなカードを取り付ける場合であっても、そのカードを底壁で支持しつつ、外倒れ規制突片にて外側に倒れることを防ぐことができる。
[請求項の発明]
請求項の発明によれば、カード受容凹部に受容されたカードが、上側部分が下側部分に対して内側に折り曲げられた状態となるので、折畳コンテナの側部に取り付けられたカードを外側に倒れ難くすることができる。
[請求項の発明]
請求項の発明によれば、外倒れ規制突片によってカードがカード受容凹部の奥面に押し付けられるので、カードを安定して保持することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る折畳コンテナの斜視図 折畳状態における折畳コンテナの斜視図 図1における第1側壁周辺の拡大図 図2における第2側壁周辺の拡大図 第2側壁と底壁の一部破断斜視図 第2側壁と底壁の一部破断斜視図 第2側壁と外倒れ規制突片の分解斜視図 (A)外倒れ規制突片の前方斜視図、(B)外倒れ規制突片の後方斜視図 カードが取り付けられた折畳コンテナの斜視図 カードが取り付けられた折畳コンテナの斜視図 カードが取り付けられた状態で折り畳まれた折畳コンテナの斜視図 変形例に係る折畳コンテナの斜視図
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態に係る折畳コンテナ10は、上面が開放しかつ平面形状が長方形の箱状になっていて、底壁30の外縁部における1対の短辺部分に1対の第1側壁11,11が回動可能に連結されると共に、底壁30の外縁部における1対の長辺部分に1対の第2側壁21,21が回動可能に連結されている。
底壁30の外縁部全体には、第1及び第2の側壁11,21を支持するための側壁支持部32が形成されている。具体的には、底壁30は、長方形状の底板31を有し、図5及び図6に示すように、底板31の外縁より若干内側に入り込んだ位置から上方に支持側壁33が突出している。支持側壁33は全体として枠状をなすと共に、支持側壁33の上端部から四方に第1フランジ部34が張り出し、その第1フランジ部34と、底板31のうち支持側壁33より外側に張り出した部分である第2フランジ部35との間を複数の縦リブ36等で連結することで、上記した側壁支持部32が構成されている。
また、図5及び図6に示すように、底板31の外縁部における1対の長辺部分の中央では、第2フランジ部35が切除されると共に、第1フランジ部34の先端から側部対向壁37が垂下されて支持側壁33に外側から対向している。なお、側部対向壁37と支持側壁33との間は、複数の縦リブ36にて連結されている(図6参照)。
図1に示すように、側壁支持部32のうち底板31の短辺部分に配置された第1側壁支持部32Aは、長辺部分に配置された第2側壁支持部32Bに比べて低くなっている。そして、1対の第1側壁支持部32A,32Aの上に1対の第1側壁11,11が起立すると共に、1対の第2側壁支持部32B,32Bの上に1対の第2側壁21,21が起立して折畳コンテナ10が組立状態になる。また、1対の第1側壁11,11を底壁30の上に重ねてから、それら第1側壁31,31の上に1対の第2側壁21,21を重ねて折畳コンテナ10を折畳状態にすることができる(図2参照)。
図3に示すように、各第1側壁支持部32Aにおける長手方向の両端部には、1対のコーナー突片32C,32Cが設けられている。コーナー突片32C,32Cは、第1と第2のフランジ部34,35の先端間を連絡する平板を第2側壁支持部32Bと同じ高さまで延長してなり、第2側壁支持部32Bと一体になっている。
図6に示すように、底板31の下面には、横ずれ規制突部38が形成されている。この横ずれ規制突部38は、底板31の外縁から若干内側に入り込んだ位置で下方に突出した枠状リブ38Wと、枠状リブ38Wの内側に設けられた格子状リブ38Lとで構成されている。そして、複数の折畳コンテナ10,10を組立状態で上下に段積みしたときに、上段側の折畳コンテナ10の第2フランジ部35の下面が、下段側の折畳コンテナ10における第1と第2の側壁11,21の上面に当接すると共に、上段側の折畳コンテナ10の横ずれ規制突部38が下段側の折畳コンテナ10の上面開口10K(図1参照)内に嵌合して、上下の折畳コンテナ10,10の横ずれが防がれる。また、折畳コンテナ10を折畳状態(図2参照)にして段積みすると、上段側の折畳コンテナ10の第2フランジ部35が下段側の折畳コンテナ10における第2側壁支持部32Bとコーナー突片32Cの上面に当接すると共に、上段側の折畳コンテナ10の横ずれ規制突部38が下段側の折畳コンテナ10の第2側壁支持部32Bとコーナー突片32C内に嵌合して、上下の折畳コンテナ10,10の横ずれが防がれる。
図5に示すように、第1と第2の側壁11,21は、組立状態で底壁30の支持側壁33の延長線上に配置される第1と第2の側板12,22を有し、それら第1と第2の側板12,22の上下の両端から外側に上縁フランジ部12J,22Jと下縁フランジ部12K,22K(下縁フランジ部12Kについては図3を参照)が張り出している。また、図1に示すように、第1と第2の側板12,22の外面からは複数のリブ12L,22Lが突出している。
図1に示すように、各第2側壁21の両側縁部からは、第1側壁11,11側に向かって1対のサイド突壁23,23が突出している。各サイド突壁23は、第2側壁21の上端部から下端部まで延びた帯板状をなし、各サイド突壁23における長手方向の複数位置には、連結孔23Aが貫通形成されている。また、図示はしないが、各第1側壁11の両側縁部からは、連結孔23Aに対応した複数の連結突部が第2側壁21の長手方向に沿って外側に突出している。そして、折畳コンテナ10が組立状態になると、各第1側壁11が1対の第2側壁21,21の間に挟まれ、前記連結突部がサイド突壁23の連結孔23Aに凹凸係合する。
図3に示すように、第1側壁11の外面上部における左右方向の中央には、四方をリブ12Lで囲まれた操作凹部11Aが設けられている。そして、操作凹部11A内に操作部材41が組み付けられ、その操作部材41の外側から操作部カバー42が装着されている。また、操作部カバー42には操作窓部42Wが形成され、操作部材41の一部が操作窓部42Wを通して露出している。さらに、操作部材41は、第1側壁11の横方向を向いた回動軸を中心に回動可能に支持されると共に、図示しない弾性片を一体に備えて回動範囲の一端側のロック位置に付勢されている。そして、操作部材41は、操作窓部42Wから露出した部分が下方に押圧されると回動してロック解除位置まで移動する。
第1側壁11の外面上部のうち操作凹部11Aの両側には、1対のリブ12L,12Lに上下から挟まれて横方向に延びた収容溝40Mがそれぞれ設けられ、各収容溝40Mに横長の連結部材40がそれぞれ収容されている。また、各連結部材40の基端部は、操作凹部11A内で操作部材41に連結される一方、各連結部材40の先端部は、操作部材41がロック位置にあるときに、サイド突壁23の裏側(即ち、折畳コンテナ10の内側)で第2側壁21の側部と係合する。そして、操作部材41をロック位置からロック解除位置へと移動すると、それに連動して連結部材40,40が第1側壁11の長手方向の中央側へと移動し、連結部材40と第2側壁21との係合が解除される。
ところで、図9に示すように、組立状態の折畳コンテナ10の側部には、収納物や搬送先等が記載されたカード90が取り付け可能になっている。具体的には、カード90は、折畳コンテナ10の外側面に形成されたカード受容凹部50に受容された状態で取り付けられる。以下、このカード受容凹部50について説明する。
図1に示すように、カード受容凹部50は、底壁30の第2側壁支持部32Bと第2側壁21とに跨って形成されている。カード受容凹部50のうち第2側壁支持部32Bに形成された部分である下側受容凹部51は、以下のようにして形成されている。
即ち、図4に示すように、第2側壁支持部32Bの側部対向壁37は、右側部分に段差部37Dを有し、その段差部37Dより左側部分が右側部分より内側に奥まって配置されている。ここで、側部対向壁37のうち段差部37Dより左側部分を左側対向部37Aと、右側部分を右側対向部37Bと称して区別することにすると、左側対向部37Aの下縁部と左側縁部とからは、下縁壁52と側縁壁53とが外側に突出している。そして、段差部37Dと、下縁壁52と、側縁壁53とによって、上記した下側受容凹部51が形成されている。なお、下縁壁52及び側縁壁53の突出量は段差部37Dの深さと同じになっていて、下縁壁52は右側対向部37Bと一体になっている。
また、下縁壁52及び側縁壁53の先端部からは、下側受容凹部51内に向かって下縁突片52Tと側縁突片53Tが突出している。詳細には、下縁突片52Tは、下縁壁52の長手方向の中間位置より左側に配置され、側縁突片53Tは、側縁壁53の上端部から下端部に亘って配置されている。そして、左側対向部37Aと側縁突片53Tとの間に、上下方向に延びた本発明の第1の差込溝53Mが形成され、左側対向部37Aと下縁突片52Tとの間に、横方向に延びた本発明の第2の差込溝52Mが形成されている。
なお、本実施形態では、第1の差込溝53Mと第2の差込溝52Mとで本発明に係る差込溝50Mが構成され、下縁突片52Tと側縁突片53Tとで本発明に係る差込溝形成突部50Tが構成されている。
図4に示すように、カード受容凹部50のうち第2側壁21に形成された部分である上側受容凹部55は、第2側壁21のうち側部対向壁37の上方に配置される部分が下縁フランジ部22Kとリブ22Lとで四方を囲まれることにより形成されている。
詳細には、下縁フランジ部22Kは、右端部を除いた残りの部分の先端が切除されて、底壁30の第1フランジ部34より外側にはみ出さないようになっている(図6参照)。そして、上側受容凹部55は、下縁フランジ部22Kの先端が切除された部分で下方に開放して下側受容凹部51の上部に連絡し、それら上下の受容凹部51,55によってカード受容凹部50が形成されている。なお、組立状態において、上側受容凹部55の奥面は、下側受容凹部51の奥面よりも内側に配置されている。
図1に示すように、上側受容凹部55の開口縁からは外倒れ規制突片60が突出している。本実施形態では、外倒れ規制突片60は、上側受容凹部55の左右の両端に備えられ、左側に配置された外倒れ規制突片60が上側受容凹部55の側縁部から横方向に突出し、右側に配置された外倒れ規制突片60が上側受容凹部55の上縁部から下方に突出している。
詳細には、図7に示すように、外倒れ規制突片60は、上側受容凹部55の開口縁部(上縁部と側縁部)に形成された突片取付部56に着脱可能に固定されている。なお、図7には、左側に配置された外倒れ規制突片60及び突片取付部56が示されているが、右側に配置された外倒れ規制突片60及び突片取付部56についても同様の構成となっている。
突片取付部56は、上側受容凹部55の内側面を構成するリブ22Lに貫通形成された係合凹部58と、そのリブ22Lから上側受容凹部55内に突出して係合凹部58を挟んで対峙した1対の支持壁57,57とで構成されている。また、1対の支持壁57,57は、上側受容凹部55の開口側の端部から奥側へ直線状に延びた幅移動規制部57A,57Aと、幅移動規制部57A,57Aの奥側の端部から上側受容凹部55内に突出して先端部が互いに接近するように鉤状に折れ曲がった抜止部57B,57Bとで構成されている。なお、抜止部57Bは、上側受容凹部55の奥壁、即ち、第2側板22と一体になっている。
外倒れ規制突片60は、図8(A)に示すように、長方形状をなす固定板61のうち厚さ方向を向いた一方の端面から弾性片62が突出する一方、他方の端面から係合突部63が突出した構造になっている。係合突部63は、固定板61の長手方向の中央部に配置され、短手方向の一端側で高さが低くなった楔形状をなしている。なお、以下では、固定板61の短手方向において、係合突部63の高さが高い側を外倒れ規制突片60の前側、低い側を外倒れ規制突片60の後側などと呼ぶことにする。
弾性片62は、固定板61の長手方向から見た形状が略くの字形状をなして、前後方向に弾性変形可能に構成されている。詳細には、弾性片62は、固定板61の前端寄り位置から斜め後方に延びた基端傾斜壁62Aと、基端傾斜壁62Aの先端部に連絡して斜め前方に延びた先端傾斜壁62Bとを備えている。図8(B)に示すように、基端傾斜壁62A及び先端傾斜壁62Bは、互いの連絡部分に近づくにつれて幅狭になっていて、その幅狭になった部分の両側縁同士が三角形状の側部連絡壁62C,62Cで連絡されている。なお、各側部連絡壁62Cは、後方に向かうに従って、弾性片62の幅方向中央側へ向かうように傾斜している。また、基端傾斜壁62Aの幅方向の中央部には、基端傾斜壁62Aの突出方向に延びた線状切欠部62Kが形成されている。
外倒れ規制突片60は、以下のようにして突片取付部56に固定される。即ち、図7に示すように、外倒れ規制突片60の後面を上側受容凹部55の奥面(第2側板22)に対向させた状態で外倒れ規制突片60を後方に移動させて、固定板61を1対の支持壁57,57の間に差し込む。固定板61の後端部が上側受容凹部55の奥面に突き当てられると、外倒れ規制突片60の係合突部63が突片取付部56の係合凹部58と凹凸係合し、外倒れ規制突片60は、前方へ抜け止めされる。また、外倒れ規制突片60は、固定板61が幅移動規制部57A,57Aに挟まれることで幅方向の移動が規制されると共に、固定板61の後端部が上側受容凹部55の内側面(リブ22L)と抜止部57B,57Bとの間に挟まれることで上側受容凹部55の内側へ移動することが規制される(図5及び図6参照)。これらにより、外倒れ規制突片60が突片取付部56に固定される。なお、外倒れ規制突片60は、突片取付部56に固定された状態で、全体が上側受容凹部55内に受容されて上側受容凹部55より外側に飛び出さないようになっている。
ここで、外倒れ規制突片60が突片取付部56に固定された状態で、弾性片62と上側受容凹部56の奥面との間隔は、カード90の厚さよりも小さくなっている。なお、弾性片62は、上側受容凹部56の奥面に当接していてもよいし、その奥面との間に隙間を有していてもよい。
外倒れ規制突片60を突片取付部56から外すには、固定板61を後端部を中心に弾性片62側へ倒して、係合突部63と係合凹部58の係合を外す。そして、外倒れ規制突片60を前方に引き出すことで、外倒れ規制突片60が突片取付部56から外される。
カード受容凹部50の構成に関する説明は以上である。次に、カード受容凹部50へのカード90の取り付けについて説明する。カード受容凹部50にカード90を取り付けるには、まず、カード90を第2側壁21の右側部分に重ね、カード90の上部を右側に配置された外倒れ規制突片60と上側受容凹部55の奥面との間に差し込む。なお、上述の如く、外倒れ規制突片60においては、弾性片62が略くの字形状をなし、又、側部連絡壁62C(図8(B)参照)が後方に向かうに従って幅方向中央側へ向かうように傾斜しているので、カード90の差し込みは、外倒れ規制突片60の側方又は下方の何れの方向からでも可能である。
ここで、本実施形態では、上述の如く、外倒れ規制突片60と上側受容凹部55との間の間隔がカード90の厚さよりも小さくなっているので、カード90が差し込まれると、弾性片62の弾発力によって、カード90が上側受容凹部55の奥面に押し付けられる。
次いで、カード90を第2側壁21に沿って左側に移動させて、カード90の下端部を第1の差込溝53Mと第2の差込溝52Mに差し込む。このとき、左側に配置された外倒れ規制突片60と上側受容凹部55の奥面との間に、カード90の左側の上部を差し込むことで、カード90の左上部が上側受容凹部55の奥面に押し付けられる。
このようにして、カード90の下側部分が下縁突片52Tと側縁突片53Tとによって抜け止めされ、カード90がカード受容凹部50に取り付けられる。ここで、カード90の上側部分は、左右の外倒れ規制突片60,60によって上側受容凹部55の奥面に押し付けられるので、カード90が外側に倒れることが規制されると共に、カード90を安定的に保持することが可能となる。なお、上側受容凹部55の奥面が下側受容凹部51の奥面よりも内側に配置されているので、カード90は、上側部分が下側部分に対して内側に折れ曲がった状態に保持される。
図10には、図9に示したカード90よりも横幅が小さなカード91をカード受容凹部50に取り付けた例が示されている。カード91の取り付けは、右側の外倒れ規制突片60でカード91を挟まない点のみが異なっており、その他は、カード90の場合と同様にして行われる。
図10に示すように、カード91が取り付けられた状態では、カード90の場合と同様に、カード91の下側部分が下縁突片52Tと側縁突片53Tとによって抜け止めされ、左側の外倒れ規制突片60によって、カード91の上側部分が上側受容凹部55の奥面に押し付けられる。また、カード91の場合についても、上側部分が下側部分に対して内側に折れ曲がった状態に保持される。
ところで、カード受容凹部50にカード90を取り付けた状態で折畳コンテナ10を折り畳むと、カード90は、外倒れ規制突片60によって上側受容凹部55の奥面に押し付けられた状態のまま、第2側壁21と一体に移動する。このとき、カード90の下側部分は、底壁30に対して上方に移動して、差込溝50Mから抜ける(図11参照)。このように、本実施形態では、折畳コンテナ10を折畳状態にするついでに、カード90を差込溝50Mから外すことができる。なお、図11の例では、カード90が取り付けられた場合が示されているが、カード91が取り付けられた場合についても同様である。
本実施形態の折畳コンテナ10の構成に関する説明は以上である。次に、折畳コンテナ10の作用効果について説明する。
本実施形態の折畳コンテナ10によれば、上側受容凹部55の開口縁部から突出した外倒れ規制突片60が、カード受容凹部50に受容されたカード90に外側から重ねられてカード90が外側に倒れることを規制するので、折畳コンテナ10の側部に取り付けられたカード90が外側に倒れることが防がれる。しかも、本実施形態では、カード受容凹部50に受容されたカード90が、下側部分に対して上側部分が内側に折り曲げられた状態となるので、カード90を一層倒れ難くすることが可能となる。
また、本実施形態では、差込溝形成突部50が、下側受容凹部51の横方向一端側(左側)から突出した側縁突片53Tと、下側受容凹部51の下端部から突出した下縁突片52Tとのみで構成されているので、下側受容凹部51の横方向他端側部分全体が折畳コンテナ10の外側に開放した構造となっている。従って、下側受容凹部51の横方向他端側(右側)にカード90を重ねて一端側へ移動させることで、カード90を差込溝50Mに差し込むことが可能となり、底壁30へのカード90の取り付けが容易に行える。しかも、カード受容凹部50の横方向一端側には、外倒れ規制突片60も備えられているので、横幅の小さなカード91を取り付けた場合には、そのカード91の上部が外側に倒れることが防がれる。さらに、外倒れ規制突片60は、カード受容凹部50の横方向他端側にも備えられているので、横幅の大きなカード90を取り付けた場合には、そのカード90の他端側が外側に倒れることが防がれる。
なお、本実施形態において、外倒れ規制突片60と上側受容凹部55との間の間隔よりも薄いカードを取り付けることもできる。この場合、外倒れ規制突片60は、カードを上側受容凹部55の奥面に押し付けることはないが、カードの外側に重なってカードが外側に倒れることを防ぐ。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、外倒れ規制突片60が前後方向に弾性変形可能に構成されていたが、弾性変形不能に構成されてもよい。なお、この場合、外倒れ規制突片60と上側受容凹部55の奥面との間隔は、カード90,91の厚さと同じか、それよりも若干大きくなっていて、外倒れ規制突片60がカード90の外側に重ねられることでカード90が外側に倒れないようになっている。
(2)上記実施形態では、組立状態で上側受容凹部55の奥面が下側受容凹部51の奥面より内側に配置される構成であったが、上側受容凹部55の奥面と下側受容凹部51の奥面とが面一に配置される構成であってもよい。
(3)上記実施形態では、外倒れ規制突片60は、第2側壁21に着脱可能に固定されていたが、接着剤等で着脱不能に固定されてもよい。
(4)上記実施形態では、外倒れ規制突片60をカード受容凹部50の左右両側に備えていたが、左側だけに備えた構成であってもよい。
(5)図12に示すように、下側受容凹部51の下縁及び側縁に、上記実施形態よりも幅狭な下縁突片52Tと側縁突片53Tを備えた構成であってもよい。なお、図12の例では、下縁突片52Tと側縁突片53Tとが複数ずつ備えられているが、共に1つずつであってもよいし、一方のみが1つであってもよい。
(6)上記実施形態におけるカード受容凹部50を左右反転させた構成であってもよい。即ち、差込溝50が下側受容凹部51の右側に寄せて配置された構成であってもよい。
(7)上記実施形態では、カード受容凹部50が、底壁30の第2側壁支持部32Bと第2側壁21に形成されていたが、第1側壁支持部32Aと第1側壁11に形成されてもよい。
(8)外倒れ規制突片60が上側受容凹部55の外側に飛び出す構成であってもよい。
10,10V 折畳コンテナ
11 第1側壁
21 第2側壁
30 底壁
50 カード受容凹部
50M,70M 差込溝
50T,70T 差込溝形成突部
51 下側受容凹部(底壁におけるカード受容凹部)
52M 第2の差込溝
52T 下縁突
53M 第1の差込溝
53T 側縁突
55 上側受容凹部(側壁におけるカード受容凹部)
60 外倒れ規制突片
90,91 カード

Claims (3)

  1. 平面形状が四角形の底壁の各辺部に側壁が回動可能に連結されて、各前記側壁が前記底壁から起立して箱状をなす組立状態と各前記側壁が前記底壁に重ねられて平板状をなす折畳状態とに変化し、前記組立状態で側部にカードを取り付け可能な折畳コンテナにおいて、
    前記底壁と前記側壁の外側面同士に跨って形成されて、前記カードを受容可能なカード受容凹部と、
    前記底壁における前記カード受容凹部の開口縁部から突出して、そのカード受容凹部の奥面との間に前記カードの縁部が差し込まれる差込溝を形成する差込溝形成突部と、
    前記側壁における前記カード受容凹部の開口縁部から突出して、そのカード受容凹部に受容された前記カードに外側から重ねられる外倒れ規制突片と、を備え、
    前記差込溝形成突部は、前記底壁における前記カード受容凹部の横方向一端側の側縁部から突出して上下方向に延びた第1の前記差込溝を形成する側縁突片と、前記底壁における前記カード受容凹部の横方向一端側の下縁部から突出して横方向に延びた第2の前記差込溝を形成する下縁突片と、が一体になったL字状に形成され、
    前記第2の差込溝は、前記底壁における前記カード受容凹部の横方向の一端から該一端と他端との間の途中位置まで延在し、
    前記外倒れ規制突片は、前記カード受容凹部の横方向一端側の側縁部から横方向他端側に延び、前記組立状態において前記側縁突片の上方に配置されることを特徴とする折畳コンテナ。
  2. 前記側壁における前記カード受容凹部の奥面を前記底壁における前記カード受容凹部の奥面よりも内側に配置すると共に、前記カードの上側部分が下側部分に対して内側に折れ曲げられた状態となるように前記外倒れ規制突片を前記側壁における前記カード受容凹部の奥面に近づけて配置したことを特徴とする請求項1に記載の折畳コンテナ。
  3. 前記外倒れ規制突片を弾性変形可能な構造として、その外倒れ規制突片により前記カードを前記カード受容凹部の奥面に押し付け可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の折畳コンテナ。
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