JP4125193B2 - 折り畳みコンテナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面形状が略長方形に形成された底部の相対する長辺部に、ヒンジ部材を介して連結された長側壁と、同じく上記底部の相対する短辺部に、ヒンジ部材を介して連結された短側壁とからなり、底部に対して略垂直に長側壁と短側壁を立てることにより、箱型に組み立てられ、また、底部の上に重なるように、長側壁及び短側壁を倒すことにより、折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの上に、同じく箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを積み重ねる際に、上に位置する折り畳みコンテナーの底部の相対する短辺部のうちの一方の短辺部付近を、下に位置する折り畳みコンテナーの相対する長側壁の一方の端部付近に載置し、その後、上に位置する折り畳みコンテナーを、下に位置する折り畳みコンテナーの相対する長側壁の上面をスライドさせながら移動させることにより、上に位置する折り畳みコンテナーを、下に位置する折り畳みコンテナーに積み重ねるという、所謂、スライドスタッキングが行われている。
【0003】
上述したようなスライドスタッキングを行うために、長側壁の上面に、レール突部を突設するとともに、底部の裏面には、底部の長辺部に沿って、レール突部が嵌め込まれるレール溝を形成した折り畳みコンテナーが、特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−335029号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のスライドスタッキング可能な折り畳みコンテナーは、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの短側壁と長側壁とにより形成される角部に、平面形状が略L字状の保持突部が形成されているものであり、このような保持突部が形成されていない形式の折り畳みコンテナーには、上述した従来のスライドスタッキング機構を適用することができないという問題があった。
【0006】
また、上述した保持突部が形成されていない形式の折り畳みコンテナーにおいては、スライドスタッキング作業中に、下に位置する長側壁が、上に位置するスライド中の折り畳みコンテナーの重量により、外側に湾曲しないような構成を具備したものは存在しておらず、従って、スライドスタッキング作業中に、上に位置する折り畳みコンテナーが、下に位置する折り畳みコンテナー内に落ち込み、スライドスタッキングが不可能になるという問題が発生する。
【0007】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、裏面に嵌合ブロック部が突設されている底部と、底部にヒンジ連結された相対する長側壁と、同じく底部にヒンジ連結された相対する短側壁とを有するとともに、長側壁及び短側壁を、底部に重なるように倒すことにより折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーにおいて、第1には、長側壁には、平坦な上端フランジと仮想外壁面とにより形成される角部を切り欠くことにより、スライドスタッキング用凸条部材が形成されているとともに、底部を構成する長辺土手部と短辺側長辺土手部とにより形成される角部に位置する外壁部には、スライドスタッキング用欠き凹部が形成されており、スライドスタッキング作業の際には、上に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの底部に突設された嵌合ブロック部が、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの一方の短側壁の上端フランジに載置されるように構成されており、且つ、上に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの底部に形成された前記スライドスタッキング用欠き凹部に、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの長側壁に形成された前記スライドスタッキング用凸条部材が嵌合するように構成したものであり、第2には、長側壁には、平坦な上端フランジと仮想外壁面とにより形成される角部を切り欠くことにより、スライドスタッキング用凸条部材が形成されているとともに、底部を構成する長辺土手部の外壁部を下方に延在することにより、外壁部の下部に、横長の帯状のスライドスタッキング用スカート部が形成されており、スライドスタッキング作業の際には、上に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの底部に突設された嵌合ブロック部が、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの一方の短側壁の上端フランジに載置されるように構成されており、且つ、上に位置する折り畳みコンテナーの底部を構成する嵌合ブロック部の周壁と前記スライドスタッキング用スカート部との間に、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの長側壁に形成された前記スライドスタッキング用凸条部材が嵌合するように構成したものである。
【0009】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものでない。
【0010】
本発明の折り畳みコンテナーは、底部1と、底部1の長辺側にヒンジ連結された相対する長側壁2と、底部1の短辺側にヒンジ連結された相対する短側壁3とから構成されており、図1に示されている箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、短側壁3を、図2に示されているように、底部1に重なるように倒し、次いで、長側壁2を、底部1に重ねられた短側壁3に重なるように倒すことにより、図3に示されているように、折り畳みコンテナーを、高さの低いコンパクトに折り畳むことができるように構成されている。また、図3に示されている状態から、長側壁2を、略垂直に立て、次いで、短側壁3を略垂直に立てることにより、図1に示されているように、折り畳まれていた折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てることができるように構成されている。
【0011】
次に、主として、図4、図5及び図7を用いて、底部1について説明する。
【0012】
底部1には、底部1の相対する長辺に沿って、長辺土手部4が形成されており、長辺土手部4は、天部4aと、天部4aの両端から下方に延在する内壁部4bと外壁部4cとにより、長手方向に垂直な断面が、略逆U字状に形成されている。また、底部1には、底部1の相対する短辺に沿って、上述した長辺土手部4より、高さの低い短辺土手部5が形成されており、短辺土手部5も、天部5aと、天部5aの両端から下方に延在する内壁部5bと外壁部5cとにより構成されている。長辺土手部4は、その両端部において、短辺土手部5方向に延在している。以下、この長辺土手部4の短辺土手部5方向に延在している部分を、短辺側長辺土手部と称し、符号4’を付す。この短辺側長辺土手部4’も、長辺土手部4を構成する天部4aと内壁部4bと外壁部4cとを、短辺土手部5方向に延長することにより形成されており、短辺側長辺土手部4’の両端部には、端壁4dが形成されている。
【0013】
上述した長辺土手部4と短辺土手部5とにより囲まれた底部1の裏面には、底部1の裏面から下方に突出するように、裏面形状が長方形状の嵌合ブロック部6が垂設されている。本実施例においては、嵌合ブロック部6は、底部1の裏面から垂下された周壁6aを有しており、周壁6aの内側には、底部1の長辺土手部4に平行な長辺側リブ6bと、底部1の短辺土手部5に平行な短辺側リブ6cとが垂設されている。
【0014】
上述した短辺側長辺土手部4’の外壁部5c、或いは、短辺側長辺土手部4’と長辺土手部4とにより形成される角部に位置する外壁部5cには、下方が開放された、スライドスタッキング用欠き凹部H1が形成されている。なお、7は、長辺土手部4の天部4aと内壁部4bと外壁部4cとにより形成される空間部4eを間仕切るように形成された補強仕切りリブであり、8は、短辺土手部5の天部5aと内壁部5bと外壁部5cとにより形成される空間部5dを間仕切るように形成された、上記補強仕切りリブ5eと同様の補強仕切りリブである。
【0015】
次に、主として、図2、図6及び図7を用いて、長側壁2について説明する。
【0016】
長側壁2は、横長の略長方形状の板状部2aを有しており、板状部2aの両垂直端には、板状部2aの内面(折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際に、内側に位置する面)2a1に垂直な縦長の係合枠2bが形成されており、係合枠2bには、上下方向に所定の間隔を置いて、板状部2aに略平行な嵌合孔2b1が、適当数、形成されている(本実施例においては、2個の嵌合孔2b1が形成されている。)。
【0017】
長側壁2の板状部2aの上部両端角部付近には、それぞれ、略コの字状のスリット2cが形成されており、略コの字状のスリット2cを形成することにより、スリット2cで囲まれた部分が、水平方向に延在する片持ち状の係止弾性片2dが形成されている。係止弾性片2dの内面側の先端には、突部2d1が突設されており、突部2d1の係合枠2b側は、係合枠2bの内面側の面と略平行な垂直面に形成されている。
【0018】
長側壁2の板状部2aの上端には、板状部2aに対して略垂直で、且つ、板状部2aの内面2a1から、外側に延在する帯状の上端フランジ2eが形成されており、また、長側壁2の板状部2aの下端には、板状部2aに対して略垂直で、且つ、板状部2aの内面2a1から、外側に延在する帯状の下端水平リブ2fが形成されている。更に、板状部2aの外面(折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際に、外側に位置する面)2a2には、必要に応じて、適宜、適当数の垂直リブ2gや水平リブ2hが形成されている。
【0019】
上端フランジ2eは、板状部2aの外面2a2に形成された下端リブ2fや垂直リブ2gや水平リブ2h等のリブの先端により形成される長側壁2の仮想外壁面Foより、板状部2aの所定長さ、引っ込んで形成されている。即ち、上端フランジ2eの幅(板状部2aに対して垂直方向の長さ)W1は、長側壁2の仮想外壁面Foを構成する下端リブ2fや垂直リブ2gや水平リブ2h等のリブの幅より狭く形成されている。また、上端フランジ2eに連結されている垂直リブ2gの上端部には、上端フランジ2eを越えて延在する先端部分が、所定に高さ(垂直リブ2gに沿った長さ)T1に亘たって切り欠かれた切り欠き部2g1が形成されている。このように、上端フランジ2eと長側壁2の仮想外壁面Foとにより形成される角部を切り欠くことにより、長側壁2の上端部には、スライドスタッキング用凸条部材G1が形成されている。このスライドスタッキング用凸条部材G1の幅、換言すれば、上端フランジ2eの幅W1は、短辺側長辺土手部4’の外壁部5c、或いは、短辺側長辺土手部4’と長辺土手部4とにより形成される角部に位置する外壁部5cに形成されたスライドスタッキング用欠き凹部H1の幅より、狭く形成されている。
【0020】
次に、図1及び図2を用いて、短側壁3について説明する。
【0021】
短側壁3は、横長の略長方形状の板状部3aを有しており、板状部3aの上下端には、板状部3aに略垂直で、且つ、外側に延在する上端フランジ3b及び下端水平リブ3cが、それぞれ形成されており、また、板状部3aの左右端には、板状部3aに略垂直で、且つ、外側に延在する端部垂直リブ3dが、それぞれ形成されている。端部垂直リブ3dの外側には、縦長の延長枠3eが形成されており、延長枠3eには、端部垂直リブ3dに沿って適当数の嵌合突部3e1が形成されている(本実施例においては、上述した係合枠2bに形成された2個の嵌合孔2b1に対応して、2個の嵌合突部3e1が形成されている。)。嵌合突部3e1は、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際に、上述した長側壁2の係合枠2bに形成された嵌合孔2b1に挿入できるように構成されている。更に、板状部3aの外面(折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際に、外側に位置する面)3a1には、必要に応じて適宜、適当数の垂直リブ3fや水平リブ3gが形成されている。
【0022】
折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際には、後から立てられる短側壁3の延長枠3eに形成されている嵌合突部3e1が、先に立てられた長側壁2の係合枠2bに形成された嵌合孔2b1に挿入されているとともに、長側壁2に形成されている係止弾性片2dの突部2d1が、短側壁3の延長枠3eに当接或いは延長枠3eに接近して位置しており、短側壁3が、底部1方向に倒れようとした際には、短側壁3の延長枠3eが、長側壁2に形成されている係止弾性片2dの突部2d1に当接し、短側壁3の底部1方向への倒れが阻止されるように構成されている。また、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを折り畳むには、長側壁2に形成されている係止弾性片2dを、外側に押して、係止弾性片2dの突部2d1を、短側壁3の延長枠3eから外すとともに、短側壁3を、底部1方向に倒して、底部1に重ね、次いで、長側壁2を、底部1方向に倒して、底部1に重ねられている短側壁3に重ねることにより、折り畳みコンテナーを折り畳む。
【0023】
次に、主として、図8及び図9を用いて、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナー同士のスライドスタッキングについて説明する。
【0024】
上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1の一方の短辺土手部5側に位置する嵌合ブロック部6を、下に位置する折り畳みコンテナーCbの一方の短側壁3の上端フランジ3bに載置するとともに、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1の短辺側長辺土手部4’の外壁部5c、或いは、短辺側長辺土手部4’と長辺土手部4とにより形成される角部に位置する外壁部5cに形成されたスライドスタッキング用欠き凹部H1に、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の上端部に形成されたスライドスタッキング用凸条部材G1を嵌合する。このように、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1のスライド方向の前方に位置するスライドスタッキング用欠き凹部H1に、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の上端部に形成されたスライドスタッキング用凸条部材G1が嵌合された状態で、上に位置する折り畳みコンテナーCaを、下に位置する折り畳みコンテナーCbのもう一方の短側壁3方向にスライド移動させ、上に位置する折り畳みコンテナーCaの嵌合ブロック部6を、下に位置する折り畳みコンテナーCbの開口部に嵌合させて、スライドスタッキング作業が終了する。
【0025】
上述したスライドスタッキング作業中においては、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1のスライド方向に前方に位置するスライドスタッキング用欠き凹部H1に、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の上端部に形成されたスライドスタッキング用凸条部材G1が嵌合されているので、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の外側への湾曲変形が阻止されることになる。従って、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1が、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2のスライドスタッキング用凸条部材G1から外れて、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1のスライド方向前方部分が、下に位置する折り畳みコンテナーCb内に落ち込むようなことを防止することができる。よって、スライドスタッキング作業中に、上に位置する折り畳みコンテナーCaが、下に位置する折り畳みコンテナーCb内に落ち込み、スライドスタッキングが不可能になるようなことを、確実に、防止することができる。
【0026】
また、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の内側への湾曲変形は、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2が、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1の裏面に突設された嵌合ブロック部6の周壁6aに当接することにより阻止されるので、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2が、内側へ大きく湾曲変形し、スライドスタッキング作業が阻害されるようなことを防止することができる。
【0027】
更に、上述した実施例の折り畳みコンテナーは、長側壁2の上端フランジ2eの上面には、上述した従来の折り畳みコンテナーのように、レール突部等の突出部材が突設されておらず、平坦に形成されているので、スライドスタッキング用欠き凹部H1及びスライドスタッキング用凸条部材G1が形成されていない既存の折り畳みコンテナーと併用することができる。例えば、箱型に組み立てられた上述した実施例の折り畳みコンテナーの上に、スライドスタッキング用欠き凹部H1及びスライドスタッキング用凸条部材G1が形成されていない既存の折り畳みコンテナーを段積みしても、上述した実施例の折り畳みコンテナーの長側壁2の上端フランジ2eの上面は、レール突部等の突出部材が突設されていない平坦に形成されているので、上に位置する既存の折り畳みコンテナーの底部の長辺土手部の裏面及び短辺土手部の裏面が、共に、下に位置する上述した実施例の折り畳みコンテナーの長側壁2の上端フランジ2eの平坦な上面及び短側壁3の上端フランジ3bの平坦な上面に当接することになり、従って、安定した状態で、上述した実施例の折り畳みコンテナーの上に、既存の折り畳みコンテナーを段積みすることができる。
【0028】
箱型に組み立てられた既存の折り畳みコンテナーの上に、上述した実施例の折り畳みコンテナーを段積みする場合においても、上述した実施例の折り畳みコンテナーの底部1の長辺土手部4の裏面及び短辺土手部5の裏面には、突出部等が形成されていないので、下に位置する既存の折り畳みコンテナーの長側壁の上端フランジの平坦な上面及び短側壁の上端フランジの平坦な上面に、上に位置する上述した実施例の折り畳みコンテナーの長辺土手部4の裏面及び短辺土手部5の裏面が、共に当接することになり、従って、安定した状態で、既存の折り畳みコンテナーの上に、上述した実施例の折り畳みコンテナーを段積みすることができる。
【0029】
次に、図10〜図13を用いて、本発明の折り畳みコンテナーの別の実施例について説明する。
【0030】
この実施例においては、底部1には、上述したスライドスタッキング用欠き凹部H1は形成されておらず、スライドスタッキング用欠き凹部H1に代えて、底部1の長辺土手部4を構成する外壁部4cを下方に延在することにより、外壁部4cの下部に、横長の帯状のスライドスタッキング用スカート部H2が形成されている。スライドスタッキング用スカート部H2は、底部1の裏面に形成された嵌合ブロック部6を越えて、下方に延在しないように構成されている。
【0031】
スライドスタッキング作業中においては、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1の嵌合ブロック部6の周壁6aとスライドスタッキング用スカート部H2との間に、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の上端部に形成されたスライドスタッキング用凸条部材G1が嵌合されるように構成されており、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2が外側へ湾曲変形しようとした際には、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の上端部に形成されたスライドスタッキング用凸条部材G1が、底部1の長辺土手部4を構成する外壁部4cを下方に延在されたスライドスタッキング用スカート部H2に当接し、それ以上の湾曲変形が阻止されることになる。従って、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1が、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2のスライドスタッキング用凸条部材G1から外れて、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1のスライド方向前方部分が、下に位置する折り畳みコンテナーCb内に落ち込むようなことを防止することができる。よって、スライドスタッキング作業中に、上に位置する折り畳みコンテナーCaが、下に位置する折り畳みコンテナーCb内に落ち込み、スライドスタッキングが不可能になるようなことを、確実に、防止することができる。
【0032】
この実施例においても、上述した実施例と同様に、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の内側への湾曲変形は、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2が、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1の裏面に突設された嵌合ブロック部6の周壁6aに当接することにより阻止されるので、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2が、内側へ大きく湾曲変形し、スライドスタッキング作業が阻害されるようなことを防止することができる。
【0033】
次に、図14〜図17を用いて、本発明の折り畳みコンテナーの更に別の実施例について説明する。
【0034】
この実施例においては、上述した実施例のような、上端フランジ2eと長側壁2の仮想外壁面Foとにより形成される角部を切り欠くことにより形成されたスライドスタッキング用凸条部材G1は設けられておらず、上端フランジ2eの幅は、長側壁2の仮想外壁面Foを構成する下端リブ2f等の幅より狭く形成されておらず、下端リブ2f等の幅と略同じ幅に形成されている。そして、長側壁2の上端フランジ2eの上面2e1には、上端フランジ2eの長さ方向に沿って、スライドスタッキング用凸条レールG2が、上端フランジ2eの略全長に亘たって突設されている。
【0035】
一方、底部1の短辺側長辺土手部4’の外壁部4cの裏面、及び、長辺土手部4の天部4aと内壁部4bと外壁部4cとの空間部4eを間仕切るように形成された補強仕切りリブ7の裏面には、上述したスライドスタッキング用凸条レールG2が嵌合可能なスライドスタッキング用欠き凹部H3が形成されている。
【0036】
スライドスタッキング作業中においては、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1の裏面に形成されたスライドスタッキング用欠き凹部H3に、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の上端フランジ2eに突設されたスライドスタッキング用凸条レールG2が嵌合されるように構成されており、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の外側への湾曲変形を阻止することができる。従って、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1のスライド方向前方部分が、下に位置する折り畳みコンテナーCb内に落ち込むようなことを防止することができ、スライドスタッキング作業中に、上に位置する折り畳みコンテナーCaが、下に位置する折り畳みコンテナーCb内に落ち込み、スライドスタッキングが不可能になるようなことを、確実に、防止することができる。
【0037】
また、上に位置する折り畳みコンテナーCaの底部1の裏面に形成されたスライドスタッキング用欠き凹部H3に、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の上端フランジ2eに突設されたスライドスタッキング用凸条レールG2が嵌合されているので、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2の内側への湾曲変形が阻止されるので、下に位置する折り畳みコンテナーCbの長側壁2が、内側へ大きく湾曲変形し、スライドスタッキング作業が阻害されるようなことを防止することができる。
【0038】
上述したように、上に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーCaの底部1と下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーCbの長側壁2とには.スライドスタッキング作業中に、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーCbの長側壁2の外側への湾曲変形を阻止する湾曲変形阻止部材が配設されており、この湾曲変形阻止部材は、上に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーCaの底部1に形成されたスライドスタッキング用欠き凹部H1、H3やスライドスタッキング用スカート部H2、及び、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーCbの長側壁2に形成されたスライドスタッキング用凸条部材G1やスライドスタッキング用凸条レールG2として構成されている。
【0039】
なお、上述した実施例には、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの折り畳みの際には、短側壁3を先に倒し、その後、長側壁2を倒し、また、組立の際には、先に長側壁2を立て、その後、短側壁3を立てるように構成されているが、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの折り畳みの際には、長側壁2を先に倒し、その後、短側壁3を倒し、また、組立の際には、先に短側壁3を立て、その後、長側壁2を立てるように構成することもできる。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0041】
スライドスタッキング作業中に、上に位置する折り畳みコンテナーが、下に位置する折り畳みコンテナー内に落ち込み、スライドスタッキングが不可能になるようなことを、確実に、防止することができる。
【0042】
また、スライドスタッキング作業中に、下に位置する折り畳みコンテナーの長側壁の内側への湾曲変形が阻止されるので、下に位置する折り畳みコンテナーの長側壁が、内側へ大きく湾曲変形し、スライドスタッキング作業が阻害されるようなことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の折り畳みコンテナーの組み立て途中或いは折り畳み途中の斜視図である。
【図3】図3は、本発明の折り畳みコンテナーの折り畳まれた状態の斜視図である。
【図4】図4は、本発明の折り畳みコンテナーの底部の裏面斜視図である。
【図5】図5は、図4の底部の部分拡大裏面斜視図である。
【図6】図6は、本発明の折り畳みコンテナーの長側壁の部分拡大斜視図である。
【図7】図7は、本発明の箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの短側壁に沿った部分垂直断面図である。
【図8】図8は、本発明の箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーのスライドスタッキングを説明するための斜視図である。
【図9】図9は、図8の部分拡大斜視図である。
【図10】図10は、本発明の別の実施例の折り畳みコンテナーの底部の裏面斜視図である。
【図11】図11は、図10の底部の部分拡大裏面斜視図である。
【図12】図12は、本発明の別の実施例の箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーのスライドスタッキングを説明するための斜視図である。
【図13】図13は、図12のスライドスタッキング中の折り畳みコンテナーの短側壁に沿った部分垂直断面図である。
【図14】図14は、本発明の更に別の実施例の箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの斜視図である。
【図15】図15は、図14に示されている折り畳みコンテナーの底部の部分拡大裏面斜視図である。
【図16】図16は、本発明の更に別の実施例の箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーのスライドスタッキングを説明するための斜視図である。
【図17】図17は、図16に示されているスライドスタッキング中の折り畳みコンテナーの短側壁に沿った部分垂直断面図である。
【符号の説明】
Ca、Cb・・・・・・・・・折り畳みコンテナー
G1・・・・・・・・・・・・スライドスタッキング用凸条部材
G2・・・・・・・・・・・・スライドスタッキング用凸条レール
H1、H3・・・・・・・・・スライドスタッキング用欠き凹部
H2・・・・・・・・・・・・スライドスタッキング用スカート部
1・・・・・・・・・・・・・底部
2・・・・・・・・・・・・・長側壁
3・・・・・・・・・・・・・短側壁
4・・・・・・・・・・・・・長辺土手部
5・・・・・・・・・・・・・短辺土手部
6・・・・・・・・・・・・・嵌合ブロック部
Claims (2)
- 裏面に嵌合ブロック部が突設されている底部と、底部にヒンジ連結された相対する長側壁と、同じく底部にヒンジ連結された相対する短側壁とを有するとともに、長側壁及び短側壁を、底部に重なるように倒すことにより折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーにおいて、長側壁には、平坦な上端フランジと仮想外壁面とにより形成される角部を切り欠くことにより、スライドスタッキング用凸条部材が形成されているとともに、底部を構成する長辺土手部と短辺側長辺土手部とにより形成される角部に位置する外壁部には、スライドスタッキング用欠き凹部が形成されており、スライドスタッキング作業の際には、上に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの底部に突設された嵌合ブロック部が、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの一方の短側壁の上端フランジに載置されるように構成されており、且つ、上に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの底部に形成された前記スライドスタッキング用欠き凹部に、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの長側壁に形成された前記スライドスタッキング用凸条部材が嵌合するように構成されていることを特徴とする折り畳みコンテナー。
- 裏面に嵌合ブロック部が突設されている底部と、底部にヒンジ連結された相対する長側壁と、同じく底部にヒンジ連結された相対する短側壁とを有するとともに、長側壁及び短側壁を、底部に重なるように倒すことにより折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーにおいて、長側壁には、平坦な上端フランジと仮想外壁面とにより形成される角部を切り欠くことにより、スライドスタッキング用凸条部材が形成されているとともに、底部を構成する長辺土手部の外壁部を下方に延在することにより、外壁部の下部に、横長の帯状のスライドスタッキング用スカート部が形成されており、スライドスタッキング作業の際には、上に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの底部に突設された嵌合ブロック部が、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの一方の短側壁の上端フランジに載置されるように構成されており、且つ、上に位置する折り畳みコンテナーの底部を構成する嵌合ブロック部の周壁と前記スライドスタッキング用スカート部との間に、下に位置する箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの長側壁に形成された前記スライドスタッキング用凸条部材が嵌合するように構成されていることを特徴とする折り畳みコンテナー。
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