JP4333909B2 - スライドスタック可能なコンテナ - Google Patents

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本発明は、スライドスタック可能なコンテナ(物品収納容器)に関する。
一般にプラスチック製コンテナは、平面矩形状の底板、その底板の二つの短辺に対応した二つの短辺側側板および前記底板の二つの長辺に対応した二つの長辺側側板を具備し、蓋無しタイプでは上面が開口している。かかるコンテナにはスライドスタック可能なタイプがある。「スライドスタック」とは、下段コンテナの上に上段コンテナを積み上げる際に、上段コンテナに下段コンテナの上端部をその一辺から対向辺に向けて滑らせながら移動させた後、上下コンテナの四隅が垂直方向に一致した状態で積み上げを完了する操作をいう。スライドスタック可能であれば、例えば人の身長を超えるような高さにまでコンテナを多段積みする際の利便性が向上する。スライドスタックの具体的手順は例えば次の通りである。先ず、上段コンテナの底板の一短辺の下面側両端部をそれぞれ、下段コンテナの二つの長辺側側板の各上端部の長手方向中程に接触させると共に、上段コンテナの底板のもう一方の短辺が尻上がり状態となるように当該上段コンテナを傾斜させた状態で下段コンテナの上に仮載せする。その仮載せ状態から、前記上段コンテナの底板の一短辺の下面側両端部に、下段コンテナの二つの長辺側側板の各上端部をその長手方向に沿って滑らせ、上下コンテナの四隅を一致させる。
特許文献1は、各側板が底板に対して折り畳み可能な折り畳みコンテナにおいて、スライドスタック時、下段コンテナの被スライド側板(つまり長辺側側板)を外方向に倒そうとする力が作用して二つの長辺側側板間の距離が広がり、上段折り畳みコンテナが下段折り畳みコンテナ内に落ち込むという事態を防止することを目的の一つとする(特許文献1第0006段落)。そのために特許文献1では、長辺側側板の各上端部にレール突部を突設すると共に、底板の下面側には中央底部と各脚部との間においてレール溝を形成している。そして、スライドスタック時には、上段折り畳みコンテナの底板の各レール溝を下段折り畳みコンテナの各長辺側側板のレール突部に嵌め込んだ状態で上段コンテナをスライドさせることで、下段コンテナの側板の倒れを防止しつつ上段コンテナのスライドスタックを可能ならしめている。
しかしながら、特許文献1のスライド構造にもいくつかの欠点がある。第1に、スライドスタック時には、上段コンテナ底板の幅狭なレール溝を下段コンテナ長辺側側板の肉薄なレール突部に正しく嵌め込むという細かな位置決めが必要であり、作業性が必ずしもよくない。第2に、作業性向上のために各側板上端部のレール突部の突出高を高くすることも考えられるが、そうすると肉薄なレール突部が破損し易くなる。
特開2001−335029号公報
本発明の目的は、スライドスタック時に下段コンテナと上段コンテナとの間で細かな位置決めを必要とせず、比較的良好な作業性を確保しながら円滑且つ確実にスライドスタックを行うことが可能なコンテナを提供することにある。また、スライドスタックのための構造が破損し難いコンテナを提供することにある。
本発明は、平面矩形の底板の四辺から側壁を起立して備えたコンテナであって、
前記底板の下面には、その外縁領域の四隅に配置されたL字形の下端L字コーナー平面と、前記各下端L字コーナー平面の両隣で前記外縁領域に沿って延びかつ下方に向かって突出した複数の脚部と、前記外縁領域より内側の領域から突出して前記脚部と面一の下端面を有した中央突出底部とが設けられ、前記側壁の上面には、四隅に前記下端L字コーナー平面に対応した上端L字突部が突出形成され、コンテナを傾斜させて他のコンテナ上に載置すると、上側のコンテナの前記中央突出底部が、下側のコンテナの前記側壁の内側に嵌合された状態でスライド可能になるコンテナにおいて、前記底板の長辺に配置された前記脚部の端部と前記上端L字突部の端部とには、互いに平行かつ上下方向で重なる位置に端部斜面がそれぞれ形成され、前記各脚部の前記端部斜面は、前記中央突出底部の高さ方向の中央位置を下端部にして前記中央突出底部の上端部まで延びかつ、その端部斜面の下端部から前記脚部の下端面まで、前記端部斜面より水平に近い傾斜角で延びたスライド斜面が形成され、前記スライド斜面の延長線が、前記底板の長辺方向の先端に位置した前記下端L字コーナー平面の端部で交差するように、前記スライド斜面の傾斜角が設定されたことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のコンテナにおいて、コンテナを他のコンテナの上に長辺の略半分だけずらして載置しかつ傾斜させたときに、上側のコンテナの前記スライド斜面が下側のコンテナの側壁の上面に面当接するように構成したことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のコンテナにおいて、前記底板の長辺に配置された前記脚部には、前記中央突出底部の側面から側方に突出した複数の下端側方突壁と、前記中央突出底部の側面に対して側方から対向し、前記複数の下端側方突壁によって支持された側面対向板壁とが備えられ、前記スライド斜面は、前記端部斜面と同じ幅をなして、前記端部斜面の下端部から前記脚部の下端面に向かう途中位置まで延びたメインスライド斜面と、前記メインスライド斜面のうち前記中央突出底部から離れた外縁部分から延長されかつ前記側面対向板壁の下端面であるサブスライド斜面とからなり、前記サブスライド斜面の両端部に前記1対の下端側方突壁が配置されると共に、それら1対の下端側方突壁の間を、前記下端側方突壁を有しない空洞部としたことを特徴とするものである。
(作用等)
本発明のコンテナをスライドスタックする場合には先ず、下段コンテナの長辺側の側壁の上面における長手方向中程に上段コンテナのスライド斜面を当接させると共に、例えば下段コンテナの上端L字突部に上段コンテナの底板の中央突出底部を載せることで、上段コンテナをスライド時進行方向前側が前下がりとなるような前傾姿勢状態で、上段コンテナを下段コンテナの上に仮載せする(図5参照)。この仮載せ状態では、通常は水平面に対し所定の傾斜角(θ1)だけ傾斜しているスライド斜面が下段コンテナの側壁の上面に面接触するまで、上段コンテナが深い前傾姿勢をとる。それ故、脚部が前記スライド斜面を事実上持たない場合に比べて、上段コンテナの底板の中央突出底部のスライド時進行方向前側は、下段コンテナの底板の1対の側壁間の内側領域に深々と進入できる。つまり、下段コンテナの側壁と、上段コンテナの中央突出底部のスライド時進行方向前側部分との重なり代又は嵌合深さ(図5に示すd1)が大きくなる。従って、仮載せ時及びスライド開始時において、上段コンテナがスライド時進行方向に対し横ズレを起こしたり、下段コンテナから脱落したりすることが確実に防止される。
なお、スライド斜面の傾斜角(θ1)が2°未満になると、傾斜部が限りなく水平に近づく結果となり、仮載せ時に下段コンテナの側壁と上段コンテナの底板中央底部のスライド時進行方向前側部分との重なり代又は嵌合深さを大きく確保すべく、脚部に傾斜部を設けて上段コンテナに深い前傾姿勢をとらせるとの趣旨が没却される。他方、前記所定の傾斜角(θ1)が25°を超えると、一般的なコンテナでは底板の水平下側面と脚部の下端部との高低差設定の自由度が小さいこともあって、脚部の延設方向におけるスライド斜面の長さ又は範囲が短くなり過ぎてしまい、却って仮載せ時に、上段コンテナのスライド斜面が下段コンテナの側壁上面に当接するほど上段コンテナが深い前傾姿勢をとり得なくなる虞れがある(後記比較例を参照されたし)。
(付記)本発明の更に好ましい態様や追加的構成要件を以下に列挙する。
イ.「前記底板の脚部には前記傾斜部以外に水平下端部が形成されており、スライドスタック完了後のコンテナ段積み時には、上段コンテナの底板の脚部が下段コンテナの側壁上面に接触すると共に、上段コンテナの底板の下端L字コーナー平面が下段コンテナの上端L字突部に接触することで、上段コンテナの荷重が下段コンテナによって支持されること」は好ましい。この場合には、上段コンテナの脚部及び下端L字コーナー平面が荷重伝達部として機能すると共に、下段コンテナの側壁上面及び上端L字突部が荷重支持部として機能するため、四つの側板が上段コンテナから下段コンテナへの荷重伝達に等しく貢献できる。
本発明のスライドスタック可能なコンテナによれば、上述のようにスライドスタック開始時に下段コンテナの上に上段コンテナを前傾姿勢状態で仮載せするだけで、上段コンテナの中央突出底部が下段コンテナの二つの側壁間に確実に挟み込まれ、上段コンテナがスライド時にその進行方向に対して横ズレを起こし難い。このため、下段コンテナと上段コンテナとの間で細かな位置決めを必要とせず、比較的良好な作業性を確保しながら、円滑且つ確実にスライドスタックを行うことができる。また本発明では、肉薄なレール部のような脆弱な構造を採用していないため、スライドスタックのための構造が破損し難いという長所がある。
本発明を折り畳みコンテナに具体化した一実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1〜図4は折り畳みコンテナを組み立てた状態を示す。各図に示すように、折り畳みコンテナは、平面矩形状の底板3と、その底板3の相対向する二つの長辺に対応した二つの長辺側側板1と、底板3の相対向する二つの短辺に対応した二つの短辺側側板2とを備えている。これらのコンテナ構成部材(1〜3)はそれぞれ合成樹脂等のプラスチックで作られている。
長辺側側板1及び短辺側側板2の各々は、それぞれの下端部において底板3に対し回動可能に取り付けられており、各側板1,2を底板3に対して垂直に起立させることでコンテナが組み立てられる。コンテナ組み立て時には、各側板1,2の起立状態を保持するためのロック機構(公知ゆえ詳細説明は省略)が働き、そのロックを解除しない限り各側板1,2の起立状態が保たれる。尚、ロック解除状態で、最初に各短辺側側板2を底板3の上に倒し(図3の手順1)、その後に各長辺側側板1を倒置済みの短辺側側板2の上に重ねるように倒す(図3の手順2)ことにより、コンテナが折り畳まれる。
図1〜図3に示すように、二つの長辺側側板1はそれぞれ底板3の各長辺に沿って延設されている。長辺側側板1の各々の上端部には、その側板の長手方向に延びる水平なガイド面11が設けられている。この水平ガイド面11は、スライドスタック時にはガイドレール面として機能し、段積み時には荷重支持面としての役目を担う。その水平ガイド面11の長手方向両端部にはそれぞれ、水平ガイド面11よりも上方に突出すると共に平面視略L字形状をなす長辺側保持突部12が設けられている。
図1及び図3に示すように、二つの短辺側側板2はそれぞれ底板3の各短辺に沿って延設されている。短辺側側板2の各々の上端部には、その側板の長手方向に延びる水平載置面21が設けられている。この水平載置面21は、段積み時には荷重支持面としての役目を担う。その水平載置面21の長手方向両端部にはそれぞれ、水平載置面21よりも上方に突出した短辺側保持突部22が設けられている。
なお、長辺側側板1の水平ガイド面11と短辺側側板2の水平載置面21とは同じ高さに設定され、長辺側保持突部12と短辺側保持突部22も同じ高さに設定されている。従って、短辺側保持突部22は長辺側側板の水平ガイド面11よりも上方に突出している。コンテナの組み立て時、長辺側保持突部12及び短辺側保持突部22は共同して、長辺側側板1と短辺側側板2との連結境界(隅部)の上端部に一つの平面視略L字状の保持突部(12,22)を構築する(図3参照)。また、本実施形態では、前記平面視略L字状の保持突部(12,22)が、本発明に係る「上端L字突部」に相当し、長辺側側板1及び短辺側側板2が、本発明に係る「側壁」に相当し、水平ガイド面11及び水平載置面21が、側壁の上面に相当する。
図1、図2及び図4に示すように、底板3は平面矩形状をなすと共に、その矩形状の四辺に対応した四つの垂直側面31を有し所定の高さを持つ。隣り合う垂直側壁31の連結部には都合四つの隅部が区画形成される。底板3の下側には少なくとも四つの隅部の各々において、水平な下端L字コーナー平面32が形成されている。また、底板3の下側には、前記水平な下端L字コーナー平面32よりも下方に突出する中央突出底部33が設けられている。この中央突出底部33は、前記各垂直側面31から所定距離(具体的には各側板1,2の板厚以上の距離)だけ内側に奥まった位置に設けられ、コンテナの段積み時には前記四つの側板1,2が取り囲む内側領域に進入配置可能となっている。この中央突出底部33自体も四つの隅部を持つ。
更に、底板3の下側には、前記中央突出底部33の周辺であってその中央突出底部33の各辺と前記各垂直側面31との間の位置において、前記水平な下端L字コーナー平面32よりも下方に突出した脚部が複数設けられている。脚部は短辺側脚部34と長辺側脚部35とに分かれる。短辺側脚部34は、各短辺側側板2のほぼ真下位置に設けられ、短辺側側板2の延設方向と同じ短辺方向に延びている。底板3の下面側の各短辺にはそれぞれ二つの短辺側脚部が存在する。同様に、長辺側脚部35は、各長辺側側板1のほぼ真下位置に設けられ、長辺側側板1の延設方向と同じ長辺方向に延びている。底板3の下面側の各長辺にはそれぞれ二つの長辺側脚部が存在する。
図2、図4及び図5(A)に示すように、長辺側脚部35の各々は、その脚部の底板隅部寄り先端域に形成されたスライド斜面40と、そのスライド斜面40よりも底板中心部寄り領域に形成された水平下端部43とを備えている。水平下端部43は、例えば水平リブ及びその水平リブに連なる補強リブその他の肉部からなる。スライド斜面40は、底板隅部寄り位置に設けられたメインスライド斜面41と、そのメインスライド斜面41から後方に連続する傾斜リブ42の下面であるサブスライド斜面とから構成されている。そして、このスライド斜面40は、水平面(例えば、水平下端部43、水平下端L字コーナー平面32あるいは側板の水平ガイド面11等)に対して所定の傾斜角θ1だけ傾斜している。傾斜角θ1は2°〜25°の範囲に設定されることが好ましく、図1〜図5のコンテナでは傾斜角θ1は5°に設定されている。尚、後述するように、スライド斜面40は、スライド操作時に当該コンテナを載せる下段コンテナの長辺側側板1の水平ガイド面11に当接可能な部位である。
底板3にあっては、中央突出底部33の底面33a、短辺側脚部34の底面34aおよび長辺側脚部35の水平下端部43はすべて、前記水平下端L字コーナー平面32から同じ高さ(つまり面一の関係)にあり、当該底板3における最底面(即ち地面に直置きする場合の接地面)を提供する。
さて、本実施形態の折り畳みコンテナによれば、全ての側板1,2を起立固定した組み立て状態において、下段コンテナ上に上段コンテナをスライドスタックによって段積みすることができる。その概略手順を図5(B)を参照して説明する。先ず最初に、下段コンテナの右側(スライド時進行方向後側)の短辺側側板2の保持突部22の上に、上段コンテナの底板3の中央突出底部33の左端(スライド時進行方向前側)を引っ掛けるようにして載せ、右から左に向けて上段コンテナをほぼ水平に押し出す。すると、上段コンテナの中央突出底部33の中程が下段コンテナの右側の短辺側側板2の保持突部22をほぼ通過したところで、上段コンテナの重心が保持突部22よりも前方(左方)に移動し、上段コンテナの中央突出底部33と下段コンテナの短辺側保持突部22との接点を回動支点として、上段コンテナが前のめりに傾く。
すると、図5(B)に示すように、下段コンテナの右側の短辺側側板2の保持突部22上に上段コンテナ底板3の中央突出底部33が載った状態のまま、上段コンテナ底板の長辺側脚部35のスライド斜面40が下段コンテナの長辺側側板1の水平ガイド面11の長手方向中程に当接する。その結果、上段コンテナの右側(後側)が尻上がりとなり左側(即ちスライド時進行方向前側)が前下がりとなるような前傾姿勢状態で、上段コンテナが下段コンテナ上に仮載せされる。この仮載せ状態では、通常は水平面に対し傾斜角θ1だけ傾斜している脚部スライド斜面40が下段コンテナの長辺側側板1の水平ガイド面11に接触するまで、上段コンテナが深い前傾姿勢をとるため、上段コンテナ底板の中央突出底部33の左端(スライド時進行方向前側)は、二つの長辺側側板1間の内側領域にその水平ガイド面11よりも下に深々と進入する。その際の下段コンテナの長辺側側板1と、上段コンテナの底板中央突出底部33のスライド時進行方向前側部分との重なり代d1は非常に大きくなる。ちなみに図1〜図5に示す形態のコンテナ試作品(組み立て時の寸法が長辺長600mm×短辺長400mm×高さ200mm)では、前記重なり代d1は約8mmであった。
このように本実施形態によれば、底板3の各長辺側脚部35の底板隅部寄り先端域にスライド斜面40を設けたことで、スライドスタック開始時の仮載せ状態において、下段コンテナの長辺側側板1と上段コンテナの底板中央突出底部33のスライド時進行方向前側部分との重なり代d1を非常に大きく確保できる。このため、下段コンテナの二つの長辺側側板1間における上段コンテナの底板中央突出底部33前側の挟み込みが確実となり、仮載せ時及びスライド開始時において、上段コンテナがスライド時進行方向に対し横ズレを起こしたり、下段コンテナの長辺側側板1上から脱落したりすることがない。従って、下段コンテナの各長辺側側板1の水平ガイド面11上を滑らせながら上段コンテナを下段コンテナの上に円滑、確実且つ容易にスライドスタックすることができる。
また、本実施形態によれば、下段コンテナの上に上段コンテナを前傾姿勢状態で仮載せするだけで、上段コンテナの底板中央突出底部33前側が下段コンテナの二つの長辺側側板1間にごく自然に挟み込まれるため、従来のコンテナと異なり、下段コンテナと上段コンテナとの間で細かな位置決めを必要とせず、比較的良好な作業性を確保できる。更には、スライドスタックのための構造として肉薄なレール部のような脆弱な構造を採用していないため、コンテナが破損し難いという特長がある。
なお、スライドスタック完了後のコンテナ段積み状態では、上段コンテナの底板の各長辺側脚部35の水平下端部43が下段コンテナの長辺側側板1の水平ガイド面11に接触し、上段コンテナの底板の各短辺側脚部34が下段コンテナの短辺側側板2の水平載置面21に接触し、更に上段コンテナの底板の各隅部の水平下端L字コーナー平面32が各側板1,2の連結境界(隅部)の上端部に位置する保持突部(12,22)の上面に接触することにより、上下コンテナ間における荷重の伝達支持が行われる。また、コンテナ段積み状態では、上段コンテナの底板の中央突出底部33の四隅が、それぞれ対応する下段コンテナの四隅の保持突部(12,22)によって前後左右への動きを規制されることで、下段コンテナに対する上段コンテナの位置合せ(又は横ズレ防止)が達成される。
(比較例)
図6は本発明と対比されるべき比較例たるコンテナを示す。この比較例のコンテナは、底板3の各長辺側脚部35の形状を除いて、図1〜図5に示す上記実施形態のコンテナと基本的に同じ構造及び寸法を持つ。比較例のコンテナの長辺側脚部35には、実施形態のコンテナと同じく水平下端部43が存在するが、実施形態のコンテナにおけるスライド斜面40に相当する部分は形成されていない。
図6(B)は、比較例のコンテナをスライドスタックで段積みするために下段コンテナの上に上段コンテナを仮載せした状態を示す。仮載せ時、上段コンテナの長辺側脚部35の水平下端部43の先端部(つまり水平下端部43と面取り部50との境界部分)が下段コンテナの長辺側側板1の水平ガイド面11に当接した状態で上段コンテナが前傾姿勢をとるが、面取り部50は水平ガイド面11に当接しない。即ち、面取り部50が水平ガイド面11に当接するほど上段コンテナは前傾せず、上段コンテナの前傾量は上記実施形態の場合よりもはるかに少ない。このため、比較例のコンテナでは、下段コンテナの長辺側側板1と、上段コンテナの底板中央突出底部33のスライド時進行方向前側部分との重なり代d2は非常に小さく、実測によれば前記重なり代d2は約3mmに過ぎなかった。
図6に示す比較例のコンテナでは、仮載せ時における前記重なり代d2が約3mmに過ぎないため、上段コンテナに下段コンテナの水平ガイド面11上をスライドさせるにしても、そのスライド操作に慎重を期さないと、上段コンテナが横ズレを起こして下段コンテナから滑り落ちる危険がある。これに対し、図1〜図5に示す上記実施形態のコンテナでは、仮載せ時における前記重なり代d1が約8mmと大きいため、下段コンテナの水平ガイド面11上を上段コンテナにスライドさせる際の操作が少々乱暴であっても、上段コンテナが横ズレを起こして下段コンテナ上から滑り落ちる心配がない。このため、スライドスタック時の扱い易さや確実な段積みが可能という点で、上記実施形態のコンテナは比較例のコンテナよりも格段に優れている。
この明細書に開示されたスライドスタック構造は、折り畳みコンテナのみならず、蓋無し状態での段積みを想定したあらゆるタイプのコンテナに適用することができる。
右半分はコンテナの平面図、左半分はコンテナの底面図。 長辺側から見たコンテナの正面図。 コンテナの一隅の上端部付近を示す斜視図。 コンテナの一隅の下端部付近を示す斜視図。 実施例のコンテナを示し、(A)は底板の要部拡大図、(B)はスライドスタックに際して下段コンテナに上段コンテナを仮載せした状態を示す正面図。 比較例のコンテナを示し、(A)は底板の要部拡大図、(B)はスライドスタックに際して下段コンテナに上段コンテナを仮載せした状態を示す正面図。
1…長辺側側板、2…短辺側側板、3…底板、11…長辺側側板の水平ガイド面、22…短辺側側板の保持突部、32…下端L字コーナー平面、33…中央突出底部、34…短辺側脚部、35…長辺側脚部、40…スライド斜面、41…メインスライド斜面、43…水平下端部。

Claims (3)

  1. 平面矩形の底板の四辺から側壁を起立して備えたコンテナであって、
    前記底板の下面には、その外縁領域の四隅に配置されたL字形の下端L字コーナー平面と、前記各下端L字コーナー平面の両隣で前記外縁領域に沿って延びかつ下方に向かって突出した複数の脚部と、前記外縁領域より内側の領域から突出して前記脚部と面一の下端面を有した中央突出底部とが設けられ、
    前記側壁の上面には、四隅に前記下端L字コーナー平面に対応した上端L字突部が突出形成され、
    コンテナを傾斜させて他のコンテナ上に載置すると、上側のコンテナの前記中央突出底部が、下側のコンテナの前記側壁の内側に嵌合された状態でスライド可能になるコンテナにおいて、
    前記底板の長辺に配置された前記脚部の端部と前記上端L字突部の端部とには、互いに平行かつ上下方向で重なる位置に端部斜面がそれぞれ形成され、
    前記各脚部の前記端部斜面は、前記中央突出底部の高さ方向の中央位置を下端部にして前記中央突出底部の上端部まで延びかつ、その端部斜面の下端部から前記脚部の下端面まで、前記端部斜面より水平に近い傾斜角で延びたスライド斜面が形成され、前記スライド斜面の延長線が、前記底板の長辺方向の先端に位置した前記下端L字コーナー平面の端部で交差するように、前記スライド斜面の傾斜角が設定されたことを特徴とするコンテナ。
  2. コンテナを他のコンテナの上に長辺の略半分だけずらして載置しかつ傾斜させたときに、上側のコンテナの前記スライド斜面が下側のコンテナの側壁の上面に面当接するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のコンテナ。
  3. 前記底板の長辺に配置された前記脚部には、前記中央突出底部の側面から側方に突出した複数の下端側方突壁と、前記中央突出底部の側面に対して側方から対向し、前記複数の下端側方突壁によって支持された側面対向板壁とが備えられ、
    前記スライド斜面は、前記端部斜面と同じ幅をなして、前記端部斜面の下端部から前記脚部の下端面に向かう途中位置まで延びたメインスライド斜面と、前記メインスライド斜面のうち前記中央突出底部から離れた外縁部分から延長されかつ前記側面対向板壁の下端面であるサブスライド斜面とからなり、
    前記サブスライド斜面の両端部に前記1対の下端側方突壁が配置されると共に、それら1対の下端側方突壁の間を、前記下端側方突壁を有しない空洞部としたことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテナ。
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