JP6261121B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、トラック、バス等のための重荷重用空気入りタイヤに関する。
タイヤが路面を踏むと、このタイヤには荷重が付与される。これにより、ビードの部分はリムのフランジ側に倒れるように変形する。タイヤが路面から離れると、荷重は除去される。これにより、ビードの部分は復元する。走行状態にあるタイヤでは、ビードの部分において変形及び復元が繰り返される。変形及び復元が繰り返されると、ビードの部分は熱を帯びる。発熱は、タイヤの耐久性に影響する。
タイヤのカーカスは、カーカスプライを備えている。カーカスプライは、ビードのコアの周りにて折り返される。タイヤのビードの部分に、カーカスプライの端が存在することがある。このタイヤがフィラーを備える場合は、このビードの部分にはフィラーの端も存在する。走行状態にあるタイヤでは、カーカスプライの端やフィラーの端に歪みが集中しやすい。歪みの集中は、タイヤの耐久性に影響する。
重荷重用タイヤでは、乗用車用タイヤに比べてタイヤに付与される荷重は大きい。このため、重荷重用タイヤのビードの部分は高温になりやすい。そのうえ、カーカスプライの端やフィラーの端には歪みが集中しやすい。重荷重用タイヤでは、ビードの部分の剛性は重要である。耐久性の観点から、ビードの部分の構成について様々な検討がなされている。この検討の一例が、特開2010−179781公報に開示されている。
特開2010−179781公報
ビードの部分に、補強部材をさらに追加することがある。この場合、ビードの部分は高い剛性を有する。高い剛性は変形を抑制する。変形の抑制は、タイヤの耐久性に寄与する。しかし補強部材の追加は質量に影響する。この補強部材の追加は、生産コストにも影響する。
耐久性の観点から、ビードの部分に大きな厚みを採用することがある。しかし大きな厚みは質量に影響する。大きな厚みは、生産コストにも影響する。
高い内圧を設定し高い荷重を付与して、タイヤを使用することがある。このような使用が予定されているタイヤでは、ビードの部分により高い剛性が要求される。しかし前述のような補強部材の追加や、大きな厚みの採用では、質量及び生産コストに影響する。価格競争の激しい市場に投入されるタイヤにおいては、従来通りのアプローチで耐久性の向上を図るにも限界がある。
本発明の目的は、耐久性の向上が達成された空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールよりも半径方向内側に位置する一対のビードと、一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれがこのビードよりも軸方向外側に位置する一対の第一フィラーと、それぞれがこの第一フィラーよりも軸方向内側に位置する一対の第二フィラーとを備えている。上記ビードは、コアとエイペックスとを備えている。このエイペックスは、このコアから半径方向外向きに延びている。上記カーカスは、カーカスプライを備えている。このカーカスプライは、上記コアの周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、このカーカスプライには主部と折り返し部とが形成されている。この主部は、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って延在している。この折り返し部は、上記エイペックスと上記第一フィラーとの間に位置している。上記第二フィラーは、上記カーカスプライに沿って上記コアの周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この第二フィラーの第一端は、上記主部よりも軸方向内側に位置している。この第二フィラーの第二端は、上記折り返し部と上記第一フィラーとの間に位置している。半径方向において、上記折り返し部の端は上記第二フィラーの第二端よりも外側に位置しており、上記第一フィラーの外側端はこの折り返し部の端よりも外側に位置している。このタイヤが嵌め合わされるリムのフランジの高さを基準高さとしたとき、この基準高さに対する上記折り返し部の高さの比は1.58以上1.75以下である。このタイヤの上記リムとの接触面の端を基準位置としたとき、上記折り返し部の端はこの基準位置と軸方向において一致している、又は、この折り返し部の端はこの基準位置よりも軸方向内側に位置している。上記基準位置から上記折り返し部の端までの軸方向距離DXは、3mm以下である。上記第二フィラーの第一端は上記折り返し部の端と半径方向において一致している、又は、この第二フィラーの第一端はこの折り返し部の端よりも半径方向外側に位置している。上記折り返し部の端から上記第二フィラーの第一端までの半径方向距離DBは、8mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記折り返し部の端から上記第二フィラーの第二端までの領域において、上記折り返し部と上記主部とは略平行にある。上記折り返し部の端における上記エイペックスの厚みtaに対する、上記第二フィラーの第二端におけるこのエイペックスの厚みtbの比は、1.0以上1.1以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記厚みtaは11mm以上15mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記エイペックスはハード部とこのハード部よりも軸方向外側に位置するソフト部とを備えている。上記ハード部は上記ソフト部の硬さよりも大きな硬さを有している。半径方向において、上記ハード部の外端は上記ソフト部の外端よりも内側に位置しており、このハード部の外端は上記第二フィラーの第一端よりも外側に位置している。上記第二フィラーの第一端から上記ハード部の外端までの半径方向距離DCは、10mm以上20mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記エイペックスの厚みは上記第二フィラーの第二端から上記コアに向かって漸増している。上記コアからの半径方向高さが10mmである位置における上記エイペックスの厚みtcの、上記厚みtbに対する比は、1.1以上1.5以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記折り返し部の端における上記ハード部の厚みtdの、上記厚みtaに対する比は0.1以上0.4以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記コアからの半径方向高さが10mmである位置における上記ハード部の厚みteの、上記厚みtcに対する比は0.7以上1.0以下である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、第一フィラーがビードよりも軸方向外側に位置している。このタイヤに荷重が付与されたとき、第一フィラーはビードの部分の倒れ込みを抑える。このタイヤでは、第一フィラーは折り返し部の端を覆う。第一フィラーは、折り返し部の端からのクラックの成長を抑える。
このタイヤでは、折り返し部はフランジ高さに対して適正な高さを有している。このタイヤでは、折り返し部は剛性に寄与する。この折り返し部の端には歪みは集中しにくい。さらにこのタイヤでは、折り返し部の端は基準位置に対して適正な位置に配置されている。このタイヤでは、この折り返し部の端への歪みの集中が効果的に抑えられている。そしてこのタイヤでは、第二フィラーの第一端が折り返し部の端に対して適正な位置に配置されている。この配置は、折り返し部の端への歪みの集中をさらに効果的に抑える。この配置は、第二フィラーの第一端におけるルースも抑える。
このタイヤは、耐久性に優れる。このタイヤでは、耐久性向上のために、ビードの部分に対して、補強部材の追加や、大きな厚みの採用は不要である。このタイヤでは、質量及び生産コストへの影響を抑えつつ、耐久性の向上を図ることができる。本発明によれば、十分な耐久性の向上が達成された空気入りタイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、重荷重用の空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
図1において、符号Rで示されているのはリムである。この図1において、タイヤ2はリムRに組み込まれている。このリムRは、正規リムである。このタイヤ2には、空気が充填されている。このタイヤ2の内圧は、正規内圧である。符号Fで示されているのは、リムRのフランジである。
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、特に言及のない限り、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。本明細書において正規荷重とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、チェーファー8、ビード10、カーカス12、ベルト14、インナーサイドウォール16、中間層18、インナーライナー20、インサート22、クッション層24、第一フィラー26及び第二フィラー28を備えている。このタイヤ2は、トラック、バス等に装着される。
図示されていないが、このタイヤ2はチューブをさらに備えている。このタイヤ2の内圧は、チューブに空気を充填することにより調整される。このタイヤ2は、チューブタイプである。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接触するトレッド面30を形成する。トレッド面30には、溝32が刻まれている。この溝32により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側部分は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側部分は、チェーファー8と接合されている。図から明らかなように、サイドウォール6はカーカス12よりも軸方向外側に位置している。このサイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、チェーファー8よりも軟質である。軟質なサイドウォール6は、撓みに寄与する。
チェーファー8は、サイドウォール6から半径方向略内向きに延びている。チェーファー8は、軸方向において、ビード10及びカーカス12よりも外側に位置している。チェーファー8は、リムRのフランジFと当接する。チェーファー8は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。チェーファー8は、サイドウォール6よりも硬質である。硬質なチェーファー8は、ビード10の部分の剛性に寄与する。
ビード10は、サイドウォール6よりも半径方向内側に位置している。ビード10は、チェーファー8よりも軸方向内側に位置している。このタイヤ2では、ビード10は、コア34と、エイペックス36とを備えている。
コア34は、リング状である。コア34は、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。図から明らかなように、このタイヤ2では、コア34の輪郭は六角形である。
エイペックス36は、コア34から半径方向外向きに延びている。このタイヤ2では、エイペックス36はハード部38とソフト部40とを備えている。
ハード部38は、コア34から半径方向外向きに延びている。ハード部38は、半径方向外向きに先細りである。ハード部38は、高硬度な架橋ゴムからなる。
ソフト部40は、ハード部38よりも軸方向外側に位置している。ソフト部40は、ハード部38よりも半径方向外側に位置している。ソフト部40は、半径方向において、内向きに先細りであり外向きにも先細りである。ソフト部40は、ハード部38よりも軟質である。
カーカス12は、カーカスプライ42からなる。カーカスプライ42は、両側のビード10の間に架け渡されている。カーカスプライ42は、コア34の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ42には、主部44と折り返し部46とが形成されている。図から明らかなように、主部44はトレッド4及びサイドウォール6の内側に沿って延在している。折り返し部46は、エイペックス36と第一フィラー26との間に位置している。図1において、符号PFは、フランジFの半径方向外側端である。このタイヤ2では、折り返し部46の端48はこの外側端PFよりも半径方向外側に位置している。
図示されていないが、カーカスプライ42は並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス12はラジアル構造を有する。コードの材質は、スチールである。カーカス12が、2枚以上のカーカスプライ42から形成されてもよい。
ベルト14は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト14は、カーカス12と積層されている。ベルト14は、カーカス12を補強する。このタイヤ2では、ベルト14は、第一層50、第二層52、第三層54及び第四層56からなる。つまりこのベルト14は4つの層で構成されている。このベルト14が3つの層で構成されてもよい。図から明らかなように、4つの層のうち、第二層52が最も大きな軸方向幅を有している。このタイヤ2では、この第二層52の軸方向幅がベルト14の軸方向幅である。ベルト14の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。
図示されていないが、第一層50、第二層52、第三層54及び第四層56のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、スチールからなる。このコードは、赤道面に対して傾斜している。第一層50のコードの赤道面に対する傾斜方向は、第二層52のコードの赤道面に対する傾斜方向とは同じである。第二層52のコードの赤道面に対する傾斜方向は、第三層54のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。第三層54のコードの赤道面に対する傾斜方向は、第四層56のコードの赤道面に対する傾斜方向とは同じである。それぞれの層において、コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、15°から70°である。
インナーサイドウォール16は、軸方向において、チェーファー8とビード10との間に位置している。インナーサイドウォール16は、ビード10のコア34の近くから半径方向外向きにチェーファー8に沿って延在している。インナーサイドウォール16は、架橋ゴムからなる。インナーサイドウォール16は、チェーファー8よりも軟質である。インナーサイドウォール16は、歪みの集中を緩和する。
中間層18は、軸方向において、ビード10とインナーサイドウォール16との間に位置している。図から明らかなように、中間層18は折り返し部46の端48を覆っている。中間層18は、架橋ゴムからなる。中間層18は、インナーサイドウォール16よりも軟質である。軟質な中間層18は、折り返し部46の端48への歪みの集中を緩和する。
インナーライナー20は、カーカス12の内側に位置している。インナーライナー20は、インサート22の内面に接合されている。インナーライナー20は、架橋ゴムからなる。インナーライナー20には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー20の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー20は、タイヤ2の内圧保持に寄与する。
インサート22は、カーカス12とインナーライナー20との間に位置している。インサート22は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。インサート22は、カーカス12と堅固に接合し、インナーライナー20とも堅固に接合する。インサート22は、インナーライナー20の、タイヤ2からの剥離を防止する。
クッション層24は、ベルト14の端の近くに位置している。クッション層24は、ベルト14とカーカス12との間に挟まれている。クッション層24は、軟質な架橋ゴムからなる。クッション層24は、ベルト14の端の応力を吸収する。このクッション層24により、ベルト14のリフティングが抑制される。
第一フィラー26は、ビード10よりも軸方向外側に位置している。第一フィラー26は、チェーファー8よりも軸方向内側に位置している。図から明らかなように、第一フィラー26は、チェーファー8の軸方向内側においてインナーサイドウォール16で覆われている。
このタイヤ2では、第一フィラー26は内側層58及び外側層60からなる。図示されていないが、内側層58及び外側層60のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。好ましい有機繊維は、ナイロン繊維である。各コードは、半径方向に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、40°以上70°以下である。内側層58のコードの半径方向に対する傾斜方向は、外側層60のコードの半径方向に対する傾斜方向とは逆である。
第二フィラー28は、第一フィラー26よりも軸方向内側に位置している。第二フィラー28は、カーカス12と積層されている。第二フィラー28は、カーカスプライ42に沿ってビード10のコア34の周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返されている。図から明らかなように、第二フィラー28の第一端62はカーカスプライ42の主部44よりも軸方向内側に位置している。第二フィラー28の第二端64は、このカーカスプライ42の折り返し部46と第一フィラー26との間に位置している。図示されていないが、第二フィラー28は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、スチールからなる。各コードは、半径方向に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、40°以上70°以下である。
前述の通りこのタイヤ2の第一フィラー26は、ビード10よりも軸方向外側に位置している。この第一フィラー26は、ビード10の部分の剛性に寄与する。このタイヤ2に荷重が付与されたとき、この第一フィラー26はビード10の部分の倒れ込みを抑える。しかもこのタイヤ2のビード10の近くには、第二フィラー28が設けられている。この第二フィラー28も、ビード10の部分の剛性に寄与する。このタイヤ2では、ビード10の部分の倒れ込みが効果的に抑えられる。このタイヤ2では、ビード10の部分における変形が抑制される。この変形の抑制は、タイヤ2の耐久性に寄与する。
このタイヤ2では、半径方向において、折り返し部46の端48は第二フィラー28の第二端64よりも外側に位置している。このタイヤ2では、折り返し部46は第二フィラー28の第二端64よりも半径方向外向きに突出している。このタイヤ2では、第一フィラー26の外側端66はこの折り返し部46の端48よりも外側に位置している。このタイヤ2では、第一フィラー26は折り返し部46の端48を覆う。この第一フィラー26は、折り返し部46の端48からのクラックの成長を抑える。このタイヤ2では、この第一フィラー26は第二フィラー28の第二端64も覆う。この第一フィラー26は、第二フィラー28の第二端64からのクラックの成長も抑える。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
後述するようにこのタイヤ2では、フランジFに対する折り返し部46の端48の位置が適正に調節されている。言い換えれば、このタイヤ2では、折り返し部46はフランジの高さに対して適正な高さを有している。このタイヤ2では、折り返し部46は剛性に寄与する。この折り返し部46の端48には歪みは集中しにくい。
図1において、実線BBLはビードベースラインである。ビードベースラインは、タイヤ2が嵌め合わされるリムRのリム径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインは、軸方向に延びる。両矢印Hrは、ビードベースラインからフランジFの外側端PFまでの半径方向高さである。この高さHrは、フランジの高さである。本願においては、このフランジの高さHrは基準高さと称される。両矢印Hcは、ビードベースラインから折り返し部46の端48までの半径方向高さである。
このタイヤ2では、高さHcの基準高さHrに対する比は1.58以上1.75以下である。この比が1.58以上に設定されることにより、折り返し部46が剛性に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ビード10の部分の倒れ込みが防止される。この観点から、この比は1.60以上が好ましい。この比が1.75以下に設定されることにより、折り返し部46の端48への歪みの集中が抑えられる。この観点から、この比は1.71以下が好ましい。
図2には、図1に示されたタイヤ2のビード10の部分が示されている。この図2において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。
図2において、符号Pbはタイヤ2とリムRとの接触面の外側端である。本願においては、この接触面の外側端Pbは基準位置と称される。両矢印DXは、この基準位置Pbから折り返し部46の端48までの軸方向距離を表している。本願においては、折り返し部46の端48が基準位置Pbよりも軸方向外側に位置している場合、この距離DXは負の数で表される。折り返し部46の端48が基準位置Pbよりも軸方向内側に位置している場合、この距離DXは正の数で表される。
このタイヤ2では、折り返し部46の端48は基準位置Pbと軸方向において一致している、又は、この折り返し部46の端48はこの基準位置Pbよりも軸方向内側に位置している。言い換えれば、距離DXは0mm以上である。このタイヤ2では、せん断により、折り返し部46の端48へ、歪みが集中することが抑えられる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。このタイヤ2では、距離DXは3mm以下である。これにより、圧縮により、折り返し部46の端48へ、歪みが集中することが抑えられる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。せん断及び圧縮による歪みの集中が効果的に抑えられるとの観点から、折り返し部46の端48は基準位置Pbと軸方向において一致しているのが好ましい。このタイヤ2は、耐久性に一層優れる。
図2において、両矢印DBは、折り返し部46の端48から第二フィラー28の第一端62までの半径方向距離を表している。本願においては、第二フィラー28の第一端62が折り返し部46の端48よりも半径方向内側に位置している場合、この距離DBは負の数で表される。この第二フィラー28の第一端62が折り返し部46の端48よりも半径方向外側に位置している場合、この距離DBは正の数で表される。
このタイヤ2では、第二フィラー28の第一端62は折り返し部46の端48と半径方向において一致している、又は、この第二フィラー28の第一端62はこの折り返し部46の端48よりも半径方向外側に位置している。言い換えれば、距離DBは0mm以上である。このタイヤ2では、第二フィラー28の第一端62が折り返し部46の端48にかかる歪みの一部を分担する。このため、このタイヤ2では、折り返し部46の端48への歪みの集中が効果的に抑えられる。この観点から、距離DBは3mm以上が好ましい。このタイヤ2では、距離DBは8mm以下である。このタイヤ2では、折り返し部46の端48が第二フィラー28の第一端62にかかる歪みの一部を分担する。このタイヤ2では、第二フィラー28の第一端62におけるルースが防止される。
このようにこのタイヤ2では、折り返し部46はフランジの高さHrに対して適正な高さを有している。さらにこのタイヤ2では、折り返し部46の端48は基準位置に対して適正な位置に配置されている。そしてこのタイヤ2では、第二フィラー28の第一端62が折り返し部46の端48に対して適正な位置に配置されている。このタイヤ2では、折り返し部46は剛性に寄与する。このタイヤ2では、折り返し部46の端48への歪みの集中が抑えられている。このタイヤ2では、第二フィラー28の第一端62におけるルースが防止されている。このタイヤ2は、耐久性に優れる。このタイヤ2では、耐久性向上のために、ビード10の部分に対して、補強部材の追加や、大きな厚みの採用は不要である。このタイヤ2では、質量及び生産コストへの影響を抑えつつ、耐久性の向上を図ることができる。本発明によれば、十分な耐久性の向上が達成された空気入りタイヤ2が得られる。
前述の通りこのタイヤ2では、折り返し部46は第二フィラー28の第二端64よりも半径方向外向きに突出している。このタイヤ2では、この折り返し部46の突出長さが適正に調整されている。このタイヤ2では、折り返し部46の端48及び第二フィラー28の第二端64は特異でない。このタイヤ2では、折り返し部46の端48及び第二フィラー28の第二端64が歪みをバランス良く分担し合う。このタイヤ2では、折り返し部46の端48及び第二フィラー28の第二端64への、歪みの集中が効果的に抑えられている。
図2において、両矢印DAは折り返し部46の端48から第二フィラー28の第二端64までの半径方向距離である。このタイヤ2では、折り返し部46の端48及び第二フィラー28の第二端64への、歪みの集中が効果的に抑えられるとの観点から、この距離DAは9mm以上が好ましく、20mm以下が好ましい。
前述したようにこのタイヤ2では、ビード10のエイペックス36はハード部38とソフト部40との2層構造を有している。図示されているように、このタイヤ2では、半径方向において、ハード部38の外側端68はソフト部40の外側端70よりも内側に位置している。このタイヤ2では、ハード部38はエイペックス36の半径方向内側部分を構成している。このタイヤ2では、ハード部38はソフト部40の硬さよりも大きな硬さを有している。つまりハード部38は硬質である。このハード部38は、ビード10の部分の剛性に寄与する。ハード部38は、ビード10の部分の倒れ込みを抑える。
このタイヤ2では、ハード部38と折り返し部46の端48との間にソフト部40が設けられている。このタイヤ2では、ソフト部40は軟質である。このソフト部40は、折り返し部46の端48への歪みを緩和する。
このタイヤ2では、ハード部38の硬さHhは85以上90以下が好ましい。この硬さHhが85以上に設定されることにより、ハード部38が剛性に寄与する。ハード部38は、ビード10の部分の倒れ込みを抑える。この硬さHhが90以下に設定されることにより、ハード部38の剛性が適切に維持される。このタイヤ2では、乗り心地が適切に維持される。
本願において、硬さHhは「JIS K6253」の規定に準じ、タイプAのデュロメータによって測定される。図1又は図2に示された断面にこのデュロメータが押し付けられて、硬さHhが測定される。測定は、23℃の温度下でなされる。後述するソフト部40の硬さHsも同様にして測定される。
このタイヤ2では、ソフト部40の硬さHsは55以上65以下が好ましい。この硬さHsが55以上に設定されることにより、ソフト部40が適度な剛性を有する。このタイヤ2では操縦安定性が適切に維持される。この硬さHsが65以下に設定されることにより、ソフト部40が歪みの緩和に効果的に寄与する。
ハード部38及びソフト部40のそれぞれが耐久性に効果的に寄与するとの観点から、ハード部38の硬さHhとソフト部40の硬さHsとの差(Hh−Hs)は5以上が好ましい。ハード部38とソフト部40との境界へ歪みが集中することが抑えられるとの観点から、この差(Hh−Hs)は35以下が好ましい。
このタイヤ2では、ハード部38の外側端68は第二フィラー28の第一端62よりも半径方向外側に位置するのが好ましい。このタイヤ2では、硬質なハード部38により、第二フィラー28の第一端62への歪みの集中が抑えられる。このハード部38は、タイヤ2の耐久性に寄与する。
図2において、両矢印DCは第二フィラー28の第一端62からハード部38の外側端68までの半径方向距離である。このタイヤ2では、ハード部38により第二フィラー28の第一端62への歪みの集中が効果的に抑えられるとの観点から、この距離DCは10mm以上が好ましく、20mm以下が好ましい。
図2において、実線L1は折り返し部46の端48を通る直線である。この直線L1は、カーカスプライ42(主部44)の軸方向外側面に対して直交している。この直線L1は、折り返し部46の端48を通るカーカスプライ42の第一法線である。本願においては、この第一法線は第一基準線と称される。実線L2は、第二フィラー28の第二端64を通る直線である。この直線L2は、カーカスプライ42の軸方向外側面に対して直交している。この直線L2は、第二フィラー28の第二端64を通るカーカスプライ42の第二法線である。本願においては、この第二法線は第二基準線と称される。図から明らかなように、ビード10のコア34の輪郭は、半径方向外側に位置し略軸方向に延びる辺72を有している。この図2において、符号Pmはこの辺72の中点である。実線Lmは、この中点Pmを通り軸方向に延びる直線である。実線L3は、直線Lmよりも半径方向外側に位置し、この直線Lmに平行な直線である。本願においては、この直線L3は第三基準線と称される。両矢印Hmは、直線Lmから第三基準線L3までの半径方向高さである。本願においては、この高さHmは10mmである。この第三基準線L3は、コア34からの半径方向高さが10mmである位置を規定する。
図2においては、第一基準線L1から第二基準線L2までの領域が、符号RAで表されている。本願においては、この符号RAで表される領域が折り返し部46の端48から第二フィラー28の第二端64までのゾーンである。
ゾーンRAにおいては、折り返し部46と主部44とは略平行であるのが好ましい。言い換えれば、このゾーンRAでは、折り返し部46と主部44との間にあるゴム、つまりエイペックス36が略一様の厚みを有しているのが好ましい。このタイヤ2では、エイペックス36の厚みは特異でない。このエイペックス36は、折り返し部46への歪みの集中を抑える。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
第二基準線L2からコア34までの領域では、折り返し部46と主部44との間隔は漸増しているのが好ましい。言い換えれば、このタイヤ2では、第二フィラー28の第二端64からコア34に向かってエイペックス36の厚みは漸増しているのが好ましい。このタイヤ2では、エイペックス36の厚みは特異でない。このエイペックス36は、折り返し部46への歪みの集中を抑える。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
図2において、両矢印taは第一基準線L1に沿って計測される折り返し部46から主部44までの長さである。本願においては、この長さtaが折り返し部46の端48におけるエイペックス36の厚みである。両矢印tbは、第二基準線L2に沿って計測される折り返し部46から主部44までの長さである。本願においては、この長さtbが第二フィラー28の第二端64におけるエイペックス36の厚みである。
このタイヤ2では、厚みtaに対する厚みtbの比は1.0以上1.1以下が好ましい。言い換えれば、ゾーンRAでは、エイペックス36が一様の厚みを有しているか、半径方向内向きにエイペックス36の厚みが漸増しているのが好ましい。このタイヤ2では、エイペックス36は折り返し部46への歪みの集中を効果的に抑える。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
図2において、両矢印tcは第三基準線L3に沿って計測される折り返し部46から主部44までの長さである。本願においては、この長さtcがコア34からの半径方向高さが10mmである位置におけるエイペックス36の厚みである。
このタイヤ2では、厚みtbに対する厚みtcの比は1.1以上1.5以下が好ましい。これにより、第二フィラー28の第二端64からコア34に向かって厚みが漸増するように構成されたエイペックス36が得られる。このタイヤ2では、エイペックス36の厚みは特異でない。このエイペックス36は、折り返し部46への歪みの集中を抑える。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、この比は1.2以上がより好ましく、1.4以下がより好ましい。
このタイヤ2では、厚みtaに対する厚みtbの比が1.0以上1.1以下であり、厚みtbに対する厚みtcの比が1.1以上1.5以下であるのが好ましい。このタイヤ2では、折り返し部46の端48からコア34までの領域において、エイペックス36の厚みは特異でない。特にこのタイヤ2では、第二フィラー28の第二端64において、エイペックス36は適正な厚みを有する。このエイペックス36は、折り返し部46への歪みの集中を効果的に抑える。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
このタイヤ2では、厚みtaは11mm以上15mm以下が好ましい。この厚みtaが11mm以上に設定されることにより、エイペックス36が適度な剛性を有する。このタイヤ2に荷重が付与されたとき、このエイペックス36はビード10の部分の倒れ込みを抑える。この厚みtaが15mm以下に設定されることにより、折り返し部46の端48からコア34に向かって適正な厚みを有するエイペックス36が得られる。このエイペックス36は、折り返し部46への歪みの集中を効果的に抑える。このように厚みtaが11mm以上15mm以下に設定されたエイペックス36は、タイヤ2の耐久性に寄与する。
図2に示されているように、このタイヤ2では、第一基準線に沿って計測される厚みtaには、ハード部38の厚みが含まれている。この図2において、このハード部38の厚みが両矢印tdで表されている。この厚みtdは、折り返し部46の端48におけるハード部38の厚みである。
このタイヤ2では、厚みtdの厚みtaに対する比は0.1以上0.4以下が好ましい。この比が0.1以上に設定されることにより、ハード部38が第二フィラー28の第一端62への歪みの集中を効果的に抑える。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、この比は0.2以上がより好ましい。この比が0.4以下に設定されることにより、エイペックス36におけるハード部38の厚みとソフト部40の厚みとのバランスに、特異な部分が形成されることが防止される。このエイペックス36は、折り返し部46への歪みの集中を効果的に抑える。この場合においても、このタイヤ2は耐久性に優れる。この観点から、この比は0.3以下がより好ましい。
図2に示されているように、このタイヤ2では、第三基準線に沿って計測される厚みtcには、ハード部38の厚みが含まれている。この図2において、このハード部38の厚みが両矢印teで表されている。この厚みteは、コア34からの半径方向高さが10mmである位置におけるハード部38の厚みである。
このタイヤ2では、厚みteの厚みtcに対する比は0.7以上が好ましい。この比が0.7以上に設定されることにより、エイペックス36におけるハード部38の厚みとソフト部40の厚みとのバランスに、特異な部分が形成されることが防止される。このエイペックス36は、折り返し部46への歪みの集中を効果的に抑える。このタイヤ2は、耐久性に優れる。このタイヤ2では、コア34からの半径方向高さが10mmである位置においては、エイペックス36全体がハード部38で構成されてもよい。したがって、この比の上限は1.0である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた、実施例1の重荷重用の空気入りタイヤを得た。タイヤのサイズは、12.00R20とされた。このタイヤは、第一フィラーを備えている。このことが、表の第一フィラーの欄に「Y」で表されている。第一フィラーに含まれるコードには、ナイロン繊維からなるコードが用いられた。ビードベースラインから第一フィラーの外側端までの半径方向高さは95mmとされた。ビードベースラインからハード部の外側端までの半径方向高さは90mmとされた。ビードベースラインから折り返し部の端までの半径方向高さHcは75mmとされた。このタイヤが組み込まれるリムのサイズは8.8×20であり、このリムのフランジの高さHrは45mmである。
[比較例1]
第一フィラーを設けなかった他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。このタイヤが第一フィラーを備えていないことが、表の第一フィラーの欄に「N」で表されている。
[実施例2−5及び比較例2−3]
高さHcを調整して比(Hc/Hr)を下記の表1及び2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−5及び比較例2−3のタイヤを得た。
[実施例6及び比較例4−5]
距離DBを下記の表2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例6及び比較例4−5のタイヤを得た。
[実施例7及び比較例6−7]
距離DXを下記の表3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例7及び比較例6−7のタイヤを得た。
[実施例8−10]
比(tb/ta)を下記の表3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例8−10のタイヤを得た。
[実施例11−14]
厚みtaを下記の表4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例11−14のタイヤを得た。
[実施例15−18]
距離DCを下記の表5の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例15−18のタイヤを得た。
[実施例19−22]
比(tc/tb)を下記の表6の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例19−22のタイヤを得た。
[実施例23−26]
比(td/ta)を下記の表7の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例23−26のタイヤを得た。
[実施例27−29]
比(te/tc)を下記の表8の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例27−29のタイヤを得た。
[耐久性]
タイヤを正規リム(8.8×20)に組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を1650kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、110.58kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、20km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行させた。ビードの部分に膨れが発生するまでの時間を、測定した。この結果が、比較例1を100とした指数で、下記の表1から8に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
Figure 0006261121
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Figure 0006261121
表1から8に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤは、種々の重荷重用の車輌にも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
10・・・ビード
12・・・カーカス
26・・・第一フィラー
28・・・第二フィラー
30・・・トレッド面
34・・・コア
36・・・エイペックス
38・・・ハード部
40・・・ソフト部
42・・・カーカスプライ
44・・・主部
46・・・折り返し部
48・・・折り返し部46の端
62・・・第二フィラー28の第一端
64・・・第二フィラー28の第二端
66・・・第一フィラー26の外側端
68・・・ハード部38の外側端
70・・・ソフト部40の外側端

Claims (8)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールよりも半径方向内側に位置する一対のビードと、一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれがこのビードよりも軸方向外側に位置する一対の第一フィラーと、それぞれがこの第一フィラーよりも軸方向内側に位置する一対の第二フィラーとを備えており、
    上記ビードがコアとエイペックスとを備えており、このエイペックスがこのコアから半径方向外向きに延びており、
    上記カーカスがカーカスプライを備えており、このカーカスプライが上記コアの周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返されており、この折り返しによりこのカーカスプライには主部と折り返し部とが形成されており、この主部が上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って延在しており、この折り返し部が上記エイペックスと上記第一フィラーとの間に位置しており、
    上記第二フィラーが上記カーカスプライに沿って上記コアの周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返されており、この第二フィラーの第一端が上記主部よりも軸方向内側に位置しており、この第二フィラーの第二端が上記折り返し部と上記第一フィラーとの間に位置しており、
    半径方向において、上記折り返し部の端が上記第二フィラーの第二端よりも外側に位置しており、上記第一フィラーの外側端がこの折り返し部の端よりも外側に位置しており、
    このタイヤが嵌め合わされるリムのフランジの高さを基準高さとしたとき、この基準高さに対する上記折り返し部の高さの比が1.58以上1.75以下であり、
    このタイヤの上記リムとの接触面の端を基準位置としたとき、上記折り返し部の端がこの基準位置と軸方向において一致している、又は、この折り返し部の端がこの基準位置よりも軸方向内側に位置しており、
    上記基準位置から上記折り返し部の端までの軸方向距離DXが3mm以下であり、
    上記第二フィラーの第一端が上記折り返し部の端と半径方向において一致している、又は、この第二フィラーの第一端がこの折り返し部の端よりも半径方向外側に位置しており、
    上記折り返し部の端から上記第二フィラーの第一端までの半径方向距離DBが8mm以下である、空気入りタイヤ。
  2. 上記折り返し部の端から上記第二フィラーの第二端までの領域において、上記折り返し部と上記主部とが略平行にあり、
    上記折り返し部の端における上記エイペックスの厚みtaに対する、上記第二フィラーの第二端におけるこのエイペックスの厚みtbの比が、1.0以上1.1以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記厚みtaが11mm以上15mm以下である、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記エイペックスがハード部とこのハード部よりも軸方向外側に位置するソフト部とを備えており、
    上記ハード部が上記ソフト部の硬さよりも大きな硬さを有しており
    半径方向において、上記ハード部の外端が上記ソフト部の外端よりも内側に位置しており、このハード部の外端が上記第二フィラーの第一端よりも外側に位置している、請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記第二フィラーの第一端から上記ハード部の外端までの半径方向距離DCが10mm以上21mm以下である、請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記エイペックスの厚みが上記第二フィラーの第二端から上記コアに向かって漸増しており、
    上記コアからの半径方向高さが10mmである位置における上記エイペックスの厚みtcの、上記厚みtbに対する比が、1.1以上1.5以下である、請求項1から5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 上記折り返し部の端における上記ハード部の厚みtdの、上記厚みtaに対する比が0.1以上0.4以下である、請求項4から6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 上記コアからの半径方向高さが10mmである位置における上記ハード部の厚みteの、上記厚みtcに対する比が0.7以上1.0以下である、請求項6又は7に記載の空気入りタイヤ。
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