JP6251885B2 - 抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその書き込み方法 - Google Patents

抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその書き込み方法 Download PDF

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Description

本発明は、抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその書き込み方法に関する。より詳しくは、本発明は、ベリファイ書き込み動作を行う抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその書き込み方法に関する。
特許文献1は、NAND型フラッシュメモリに関する技術を開示する。この特許文献1に記載された不揮発性記憶装置は、消去時のしきい値が第1のしきい値分布に含まれ、データ書き込み時のしきい値が第2のしきい値分布に含まれる複数の不揮発性メモリセルをマトリクス状に配置してなるメモリセルアレイを有している。データの消去時は、消去すべき不揮発性メモリセルに消去電圧を印加して、消去時のしきい値を、第1のしきい値分布に含まれるように移動させる。データを消去すべき不揮発性メモリセルのしきい値が第1のしきい値分布内に移動したことを、消去ベリファイレベルを指標として消去ベリファイ動作で確認する。データの書き込み時は、書き込むべき不揮発性メモリセルに書き込み電圧を印加して、書き込み時のしきい値を、第2のしきい値分布に含まれるように移動させる。データを書き込むべき不揮発性メモリセルのしきい値が第2のしきい値分布内に移動したことを、書き込みベリファイレベルを指標として書き込みベリファイ動作で確認する。そして、消去動作の状況及び書き込み動作の状況の少なくとも一方に基づいて、消去ベリファイレベル及び書き込みベリファイレベルを適応的に変化させている。
特許文献2および特許文献3は、抵抗変化層に酸化タンタル(TaO)を用いた抵抗変化型不揮発性記憶素子を開示する。
特開2012−27962号公報 国際公開第2008/149484号 国際公開第2009/050833号
本発明は、ベリファイ書き込み動作を行う抵抗変化型不揮発性記憶装置において、データの記録および読み出しの精度向上とデータの書き込み速度向上とを両立させることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る書き込み方法の一態様(aspect)は、抵抗変化型素子を含むメモリセルを複数有するメモリセルアレイを備える抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、前記抵抗変化型素子は、第1電圧パルスが印加されると、第1情報の記憶に用いられる第1抵抗状態から、第2情報の記憶に用いられる、第1抵抗状態よりも抵抗値の低い第2抵抗状態へと変化し、第2電圧パルスが印加されると、前記第2抵抗状態から前記第1抵抗状態へと変化する特性を有し、抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加したにも関わらず抵抗状態が変化したことを確認するための判定条件を満たさない抵抗変化型素子に対し新たに抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加するベリファイ書き込み動作を行ない、書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれた前記ベリファイ書き込み動作の平均回数が所定回数を超えた場合には、ベリファイ書き込み動作における判定条件を緩和する。
本発明は、上記書き込み方法を実行するパルス印加装置を備えた抵抗変化型不揮発性記憶装置としても実現されうる。
本発明の抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその書き込み方法によれば、データの記録および読み出しの精度向上とデータの書き込み速度向上とを両立させることができる。
図1は、第1実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置が備えるメモリセルの概略構成の一例を示す模式図である。 図3は、第1実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、第1参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。 図5は、第2参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。 図6は、第2実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。 図7は、第3実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。 図8は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の概略構成を示すブロック図である。 図9は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置が備えるセンスアンプの概略構成の一例を示す回路図である。 図10は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法におけるセンスアンプの判定レベルを示す模式図である。 図11Aは、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の高抵抗化時におけるベリファイ書き込み動作を説明するための模式的なフローチャートである。 図11Bは、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の低抵抗化時におけるベリファイ書き込み動作を説明するための模式的なフローチャートである。 図12は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法における各動作の設定電圧を示す表である。 図13Aは、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の低抵抗化動作を示すタイミングチャートである。 図13Bは、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の高抵抗化動作を示すタイミングチャートである。 図13Cは、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の読み出し動作を示すタイミングチャートである。 図14は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法を示すフローチャートである。 図15は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置(1kビット)において、ベリファイ動作を行わずに高抵抗化と低抵抗化とを5万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。 図16は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置(1kビット)において、ベリファイ動作を行いつつ高抵抗化と低抵抗化とを5万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。 図17は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置において、高抵抗化と低抵抗化とを繰り返した場合の、ベリファイ書き込み動作の1ビットあたりの平均回数の推移を示す図である。 図18は、第4実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置が備えるセンスアンプの概略構成の一例を示す回路図である。 図19は、第4実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法におけるセンスアンプの判定レベルを示す模式図である。 図20は、第4実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法を示すフローチャートである。 図21は、第5実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法を示すフローチャートである。 図22は、第5実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置において、高抵抗化と低抵抗化とを繰り返した場合の、ベリファイ書き込み動作の1ビットあたりの平均回数の推移を示す図である。 図23は、第5実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置(1kビット)において、高抵抗化と低抵抗化とを5万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。 図24は、第5実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置(1kビット)において、高抵抗化と低抵抗化とを1万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。
抵抗変化型不揮発性記憶装置においてデータの記録および読み出しの精度向上とデータの書き込み速度向上とを両立させるべく、鋭意検討を行った。その結果、以下の知見が得られた。
不揮発性記憶装置においては近年、最小加工寸法がますます小さくなり、微細化が進行するにつれて、メモリセルの信頼性低下が大きな課題となりうる。
信頼性向上のためには、素子への情報の書き込み動作が行われた後、当該素子が保持する情報を確認し、所望の情報が書き込まれていない場合には再度書き込み動作を実行すること、すなわちベリファイ書き込み動作を導入すること、が考えられる。
NAND型フラッシュメモリでは、抵抗状態が一律に高抵抗側、もしくは低抵抗側にシフトする形で劣化が進行する。このために特許文献1のような方法で、劣化に対応することができる。すなわち、消去(高抵抗化、低抵抗化書き込みの一方に相当)ベリファイレベル、及び書き込み(同じく他方)ベリファイレベルを同一方向に一律、Δvrfyだけ変化させる方法で、劣化に対応することができる。
しかしながら、抵抗変化型不揮発性記憶素子では、高抵抗状態の抵抗値が低下し、かつ、低抵抗状態の抵抗値が上昇する方向へと劣化する。このため、特許文献1のように一律にベリファイレベルを変化させるだけでは、高抵抗化書き込み、および、低抵抗化書き込みのいずれか一方は改善されるものの、他方は改善することができない。
抵抗変化型不揮発性記憶素子は、書き込まれた後に検出される抵抗値がばらつく現象が見られる。例えば、同じ電圧と同じパルス幅とを有する電圧パルスを用いて高抵抗状態に書き込まれた素子であっても、その後に検出される抵抗値は、素子によって大きく変動する。
図15に、高抵抗状態(HR)と低抵抗状態(LR)のそれぞれに書き込まれた素子の抵抗値の頻度分布の一例を示す。高抵抗状態(HR)においても、低抵抗状態(LR)においても、抵抗値が大きくばらついていることが読み取れる。図15は、バイポーラ型の抵抗変化型不揮発性記憶素子に関するデータである。また、ユニポーラ型の抵抗変化型不揮発性記憶素子であっても、フォラメント構造を有し、かつ、抵抗変化に欠陥を利用する抵抗変化型素子であれば、同様に抵抗値のばらつきが生じる(例えば、Lee, S. B. et al., Applied Physics Letters, vol.95, p.122112 (2009)を参照)。
該変動は、素子の劣化と共に増大する。すなわち、抵抗変化型不揮発性記憶素子では、高抵抗状態および低抵抗状態への書き込み動作を繰り返すことにより、メモリセルの性能が劣化し、高抵抗状態の抵抗値が低下したり、低抵抗状態の抵抗値が上昇したりする。書き込み動作の回数が増加するに従い、素子の劣化は顕著となり、ベリファイフェイル回数、すなわちベリファイ書き込み動作において再度の電圧パルス印加が行われる回数が増加し、書き込み速度が低下するという問題が生じる。
図17は、判定条件を一定とした場合の、書込サイクル数とベリファイフェイル回数との関係の一例を示す図である。同図に示すように、書込サイクル数が増加するにつれて、1ビットあたりの平均ベリファイフェイル回数は急激に増大する。
かかる問題に対処するために、ベリファイフェイル回数が一定の閾値に達したら、ベリファイ書き込み動作における判定条件を緩和することに想到した。かかる構成では、素子への書き込みがより迅速に完了することになり、書き込み速度が向上する。一方で、ベリファイ動作を一切実行しない構成と比較すれば、データの記録および読み出しの精度を向上できる。すなわち、データの記録および読み出しの精度向上とデータの書き込み速度向上とを両立させることができる。
劣化が進行すると、高抵抗状態に書き込まれた素子と、低抵抗状態に書き込まれた素子との間で、抵抗値の分布が接近または重複し、その結果、データの記録および読み出しの精度が低下する。かかる精度低下が問題となる場合には、ベリファイフェイル回数が一定の上限に達したら、当該素子に対する判定条件を厳格化したり、当該素子に対する書き込みを禁止したりしてもよい。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
以下で説明する実施形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、あくまで一例であり、本発明を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、実施形態を構成する任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。また、製造方法においては、必要に応じて、各工程の順序等を変更でき、かつ、他の公知の工程を追加できる。
(第1実施形態)
第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、抵抗変化型素子を含むメモリセルを複数有するメモリセルアレイを備える抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗変化型素子は、第1電圧パルスが印加されると、第1情報の記憶に用いられる第1抵抗状態から、第2情報の記憶に用いられる、第1抵抗状態よりも抵抗値の低い第2抵抗状態へと変化し、第2電圧パルスが印加されると、第2抵抗状態から第1抵抗状態へと変化する特性を有し、抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加したにも関わらず抵抗状態が変化したことを確認するための判定条件を満たさない抵抗変化型素子に対し新たに抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加するベリファイ書き込み動作を行ない、書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の平均回数が所定回数を超えた場合には、ベリファイ書き込み動作における判定条件を緩和する。
第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置は、抵抗変化型素子を含むメモリセルを複数有するメモリセルアレイを備え、抵抗変化型素子は、パルス印加装置が第1電圧パルスを印加すると、第1情報の記憶に用いられる第1抵抗状態から、第2情報の記憶に用いられる、第1抵抗状態よりも抵抗値の低い第2抵抗状態へと変化し、パルス印加装置が第2電圧パルスを印加すると、第2抵抗状態から第1抵抗状態へと変化する特性を有し、さらに、抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加したにも関わらず抵抗状態が変化したことを確認するための判定条件を満たさない抵抗変化型素子に対し新たに抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加するベリファイ書き込み動作を行ない、書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の平均回数が所定回数を超えた場合には、ベリファイ書き込み動作における判定条件を緩和する、パルス印加装置を備える。
かかる構成では、抵抗変化型不揮発性記憶装置においてデータの記録および読み出しの精度向上とデータの書き込み速度向上とを両立させることができる。
「ベリファイ書き込み動作を行ない」とは、抵抗状態が変化したことを確認するための判定条件が満たされるまで、当該抵抗変化型素子に対する書き込み動作を終了しないことを必ずしも意味しない。抵抗状態が変化したことを確認するための判定条件が満たされない場合において、例えば、何らかの条件が満たされると、ベリファイ書き込み動作を中止して、当該抵抗変化型素子に対する書き込み動作を終了してもよい。
「ベリファイ書き込み動作における判定条件を緩和する」とは、例えば、高抵抗状態への書き込みが完了したか否かを判定するための閾値となる抵抗値を低下させること、低抵抗状態への書き込みが完了したか否かを判定するための閾値となる抵抗値を上昇させること、等が含まれる。
ベリファイ書き込み動作に先立って抵抗状態を変化させるために抵抗変化型素子に印加される電圧パルス(初回パルス)と、ベリファイ書き込み動作において抵抗状態を変化させるために抵抗変化型素子に印加される電圧パルスとは、同一でも互いに異なっていてもよい。例えば、ある抵抗変化型素子を低抵抗状態から高抵抗状態へと変化させる場合に、最初に素子に印加される高抵抗化パルスと、当該素子に対するベリファイ書き込み動作において印加される高抵抗化パルスとは、同じでもよいし、電圧およびパルス幅等が異なっていてもよい。
また、各回のベリファイ書き込み動作において抵抗状態を変化させるために抵抗変化型素子に印加される電圧パルスは、同一であってもよいし互いに異なっていてもよい。例えば、ある抵抗変化型素子を低抵抗状態から高抵抗状態へと変化させる場合において、当該素子に対して1回目のベリファイ書き込み動作で印加される高抵抗化パルスと、2回目のベリファイ書き込み動作で印加される高抵抗化パルスとは、互いに同じであってもよいし、電圧およびパルス幅等が互いに異なっていてもよい。
上記書き込み方法において、判定条件を緩和した後に行われるベリファイ書き込み動作の回数に上限値を設定してもよい。
かかる構成では、判定条件を緩和することで、低抵抗状態の最大値と高抵抗状態の最小値とのウィンドウが無制約に縮小する可能性を低減できる。
上記書き込み方法において、書き込み対象となる複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対し、判定条件を緩和した後に行われるベリファイ書き込み動作の平均回数が上限値に達した場合には、その上限値に達した抵抗変化素子については、以後、書き込み対象としなくてもよい。
かかる構成では、劣化の生じた素子の使用継続よりも優先して、動作速度を向上できる。
上記書き込み方法において、書き込み対象となる複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対し、判定条件を緩和した後に行われるベリファイ書き込み動作の平均回数が上限値に達した場合には、以後、書き込み対象となる抵抗変化型素子に対し、判定条件を緩和前の判定条件に戻してもよい。
ベリファイ書き込み動作の判定条件の緩和後に、ベリファイ書き込み動作の平均回数が上限値に達した場合は、緩和したベリファイ書き込みの判定条件ではベリファイしきれないため、元のベリファイ書き込みの判定条件に戻して、強くベリファイすることで、抵抗変化素子の延命を図ることができる。これによって、動作速度よりも優先して、作業ウィンドウをより大きく確保することができる。
[装置構成]
図1は、第1実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す例において、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置140は、メモリセルアレイ120と、パルス印加装置130とを備えている。メモリセルアレイ120は、抵抗変化型素子100を含むメモリセル110を複数有する。
抵抗変化型素子100は、第1電圧パルスが印加されると、第1情報の記憶に用いられる第1抵抗状態から、第2情報の記憶に用いられる、第1抵抗状態よりも抵抗値の低い第2抵抗状態へと変化し、第2電圧パルスが印加されると、第2抵抗状態から第1抵抗状態へと変化する特性を有する。第1電圧パルスの極性と第2電圧パルスの極性とは、異なっていてもよいし、同じでもよい。
図2は、第1実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置が備えるメモリセルの概略構成の一例を示す模式図である。図2に示す例において、第1実施形態のメモリセル110は、抵抗変化型素子100と、NMOSトランジスタ104とを備えている。抵抗変化型素子100は、第1電極100aと、抵抗変化層100bと、第2電極100cとが積層されることで形成されている。
抵抗変化層100bは、第1電極100aと第2電極100cとの間に介在され、第1電極100aと第2電極100cとの間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する層である。抵抗変化層100bは、例えば、第1電極100aと第2電極100cとの間に与えられる電圧の極性に応じて高抵抗状態と低抵抗状態とを可逆的に遷移する層である。図2に示す例において、抵抗変化層100bは、第1電極100aに接続する第1抵抗変化層100b−1と、第2電極に接続する第2抵抗変化層100b−2の少なくとも2層を積層して構成される。なお、抵抗変化層100bは、単一の層から構成されていてもよいし、3以上の層から構成されていてもよい。
第1抵抗変化層100b−1は、酸素不足型の第1金属酸化物で構成され、第2抵抗変化層100b−2は、第1金属酸化物よりも酸素不足度が小さい第2金属酸化物で構成されている。抵抗変化型素子100の第2抵抗変化層100b−2中には、電気パルスの印加に応じて酸素不足度が可逆的に変化する微小な局所領域が形成されている。局所領域は、酸素欠陥サイトから構成されるフィラメントを含むと考えられる。
例えば、第1金属酸化物は、第1のタンタル酸化物(TaO、但し、0<x<2.5)とすることができる。第2金属酸化物は、第2のタンタル酸化物(TaO、但し、x<y)とすることができる。
「酸素不足度」とは、金属酸化物において、その化学量論的組成(複数の化学量論的組成が存在する場合は、そのなかで最も抵抗値が高い化学量論的組成)の酸化物を構成する酸素の量に対し、不足している酸素の割合をいう。化学量論的組成の金属酸化物は、他の組成の金属酸化物と比べて、より安定でありかつより高い抵抗値を有している。
例えば、金属がタンタル(Ta)の場合、上述の定義による化学量論的組成の酸化物はTaであるので、TaO2.5と表現できる。TaO2.5の酸素不足度は0%であり、TaO1.5の酸素不足度は、酸素不足度=(2.5−1.5)/2.5=40%となる。また、酸素過剰の金属酸化物は、酸素不足度が負の値となる。なお、本明細書中では、特に断りのない限り、酸素不足度は正の値、0、負の値も含むものとして説明する。
酸素不足度の小さい酸化物は化学量論的組成の酸化物により近いため抵抗値が高く、酸素不足度の大きい酸化物は酸化物を構成する金属により近いため抵抗値が低い。
「酸素含有率」とは、総原子数に占める酸素原子の比率である。例えば、Taの酸素含有率は、総原子数に占める酸素原子の比率(O/(Ta+O))であり、71.4atm%となる。したがって、酸素不足型のタンタル酸化物は、酸素含有率は0より大きく、71.4atm%より小さいことになる。例えば、第1金属酸化物を構成する金属と、第2金属酸化物を構成する金属とが同種である場合、酸素含有率は酸素不足度と対応関係にある。すなわち、第2金属酸化物の酸素含有率が第1金属酸化物の酸素含有率よりも大きいとき、第2金属酸化物の酸素不足度は第1金属酸化物の酸素不足度より小さい。
抵抗変化層を構成する金属は、タンタル以外の金属を用いてもよい。抵抗変化層を構成する金属としては、遷移金属、またはアルミニウム(Al)を用いることができる。遷移金属としては、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)等を用いることができる。遷移金属は複数の酸化状態をとることができるため、異なる抵抗状態を酸化還元反応により実現することが可能である。
例えば、ハフニウム酸化物を用いる場合、第1金属酸化物の組成をHfOとした場合にxが0.9以上1.6以下であり、かつ、第2金属酸化物の組成をHfOとした場合にyがxの値よりも大である場合に、抵抗変化層の抵抗値を安定して高速に変化させることができる。この場合、第2金属酸化物の膜厚は、3〜4nmとしてもよい。
また、ジルコニウム酸化物を用いる場合、第1金属酸化物の組成をZrOとした場合にxが0.9以上1.4以下であり、かつ、第2金属酸化物の組成をZrOとした場合にyがxの値よりも大である場合に、抵抗変化層の抵抗値を安定して高速に変化させることができる。この場合、第2金属酸化物の膜厚は、1〜5nmとしてもよい。
第1金属酸化物を構成する第1の金属と、第2金属酸化物を構成する第2の金属とは、異なる金属を用いてもよい。この場合、第2金属酸化物は、第1金属酸化物よりも酸素不足度が小さい、つまり抵抗が高くてもよい。このような構成とすることにより、抵抗変化時に第1電極と第2電極との間に印加された電圧は、第2金属酸化物に、より多くの電圧が分配され、第2金属酸化物中で発生する酸化還元反応をより起こしやすくすることができる。
また、第1抵抗変化層となる第1金属酸化物を構成する第1の金属と、第2抵抗変化層となる第2金属酸化物を構成する第2の金属とを、互いに異なる材料を用いる場合、第2の金属の標準電極電位は、第1の金属の標準電極電位より低くてもよい。標準電極電位は、その値が高いほど酸化しにくい特性を表す。これにより、標準電極電位が相対的に低い第2金属酸化物において、酸化還元反応が起こりやすくなる。なお、抵抗変化現象は、抵抗が高い第2金属酸化物中に形成された微小な局所領域中で酸化還元反応が起こってフィラメント(導電パス)が変化することにより、その抵抗値(酸素不足度)が変化すると考えられる。
例えば、第1金属酸化物に酸素不足型のタンタル酸化物(TaO)を用い、第2金属酸化物にチタン酸化物(TiO)を用いることにより、安定した抵抗変化動作が得られる。チタン(標準電極電位=−1.63eV)はタンタル(標準電極電位=−0.6eV)より標準電極電位が低い材料である。このように、第2金属酸化物に第1金属酸化物より標準電極電位が低い金属の酸化物を用いることにより、第2金属酸化物中でより酸化還元反応が発生しやすくなる。その他の組み合わせとして、高抵抗層となる第2金属酸化物にアルミニウム酸化物(Al)を用いることができる。例えば、第1金属酸化物に酸素不足型のタンタル酸化物(TaO)を用い、第2金属酸化物にアルミニウム酸化物(Al)を用いてもよい。
積層構造の抵抗変化層における抵抗変化現象は、いずれも抵抗が高い第2金属酸化物中に形成された微小な局所領域中で酸化還元反応が起こって、局所領域中のフィラメント(導電パス)が変化することにより、その抵抗値が変化すると考えられる。
つまり、第2金属酸化物に接続する第2電極に、第1電極を基準にして正の電圧を印加したとき、抵抗変化層中の酸素イオンが第2金属酸化物側に引き寄せられる。これによって、第2金属酸化物中に形成された微小な局所領域中で酸化反応が発生し、酸素不足度が減少する。その結果、局所領域中のフィラメントが繋がりにくくなり、抵抗値が増大すると考えられる。
逆に、第2金属酸化物に接続する第2電極に、第1電極を基準にして負の電圧を印加したとき、第2金属酸化物中の酸素イオンが第1金属酸化物側に押しやられる。これによって、第2金属酸化物中に形成された微小な局所領域中で還元反応が発生し、酸素不足度が増加する。その結果、局所領域中のフィラメントが繋がりやすくなり、抵抗値が減少すると考えられる。
酸素不足度がより小さい第2金属酸化物に接続されている第2電極は、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)など、第2金属酸化物を構成する金属及び第1電極を構成する材料と比べて標準電極電位が、より高い材料で構成する。また、酸素不足度がより高い第1金属酸化物に接続されている第1電極は、例えば、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)など、第1金属酸化物を構成する金属と比べて標準電極電位が、より低い材料で構成してもよい。標準電極電位は、その値が高いほど酸化しにくい特性を表す。
すなわち、第2電極の標準電極電位V2、第2金属酸化物を構成する金属の標準電極電位Vr2、第1金属酸化物を構成する金属の標準電極電位Vr1、第1電極の標準電極電位V1との間には、Vr2<V2かつV1<V2なる関係を満足してもよい。さらには、V2>Vr2で、Vr1≧V1の関係を満足してもよい。
上記の構成とすることにより、第2電極と第2金属酸化物の界面近傍の第2金属酸化物中において、選択的に酸化還元反応が発生し、安定した抵抗変化現象が得られる。
第1電極100aから第1電極端子105が引き出され、第2電極100cから第2電極端子102が引き出されている。また、選択トランジスタ(スイッチ素子の一例)であるNMOSトランジスタ104は、ゲート端子103を備える。抵抗変化型素子100の第1電極端子105とNMOSトランジスタ104のソースまたはドレイン(N+拡散)領域が直列に接続され、抵抗変化型素子100と接続されていない他方のドレインまたはソース(N+拡散)領域は、第1電極端子101として引き出されている。基板端子は、接地電位に接続されている。ここでは高抵抗な第2抵抗変化層100b−2を、NMOSトランジスタ104と反対側の第2電極端子102側に配置している。
また、図2に示されたメモリセルでは、第2電極端子102を基準として第1電極端子101に所定電圧(例えば、第1の閾値電圧)以上の電圧(低抵抗化電圧パルス)が印加された場合、第2電極100cと第2抵抗変化層100b−2との界面の近傍で還元が起こり、抵抗変化型素子100は低抵抗状態に遷移する。一方、第1電極端子101を基準として第2電極端子102に別の所定電圧(例えば、第2の閾値電圧)以上の電圧(高抵抗化電圧パルス)が印加された場合、第2電極100cと第2抵抗変化層100b−2との界面の近傍で酸化が起こり、抵抗変化型素子100は高抵抗状態に遷移する。ここで、低抵抗化電圧パルスの印加方向を負電圧方向と定義し、高抵抗化電圧パルスの印加方向を正電圧方向と定義する。すなわち、本実施形態の抵抗変化型素子100は、バイポーラ型の抵抗変化型素子とすることができる。なお、抵抗変化型素子100は、ユニポーラ型の抵抗変化型素子であってもよい。
メモリセルアレイ120は、互いに直交するように配置されたビット線とワード線との交点近傍の位置に、MOSトランジスタと抵抗変化型素子を直列に接続した、いわゆる1T1R型と呼ばれるメモリセルをマトリックス状にアレイ配置した構成とすることができる。1T1R型において、2端子の抵抗変化型素子の一端はビット線またはソース線に接続されうる。他の一端はトランジスタのドレインまたはソースに接続されうる。トランジスタのゲートはワード線に接続されうる。トランジスタの他の一端は抵抗変化型素子の一端が接続されていないソース線またはビット線に接続されうる。ソース線は、ビット線またはワード線と平行に配置されうる。
メモリセルアレイ120は、互いに直交するように配置されたビット線とワード線との交点の位置に、ダイオードと抵抗変化型素子を直列に接続した、いわゆる1D1R型と呼ばれるクロスポイントメモリセルをマトリックス状にアレイ配置した構成としてもよい。
パルス印加装置130は、ベリファイ書き込み動作を行う。ベリファイ書き込み動作とは、抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加したにも関わらず、抵抗状態が変化したことを確認するための判定条件を満たさない抵抗変化型素子100に対し、抵抗状態を変化させるための電圧パルスを新たに印加する動作である。抵抗状態を変化させるための電圧パルスの印加は、例えば、判定条件を満たすまで繰り返されてもよいし、何らかの条件を満たした場合に中止されてもよい。
パルス印加装置130は、書き込み対象となる所定数の抵抗変化型素子100に対して行なわれたベリファイ書き込み動作の回数が所定回数を超えた場合には、ベリファイ書き込み動作における該判定条件を緩和する。
[書き込み方法(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)]
図3は、第1実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。図3に示す動作は、パルス印加装置130の制御により実行されうる。
抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みが開始されると(スタート)、まず、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に電圧パルスが印加される(ステップS101)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定が行われる(ステップS102)。具体的には例えば、パルス印加装置130により、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子の抵抗値が読み出され、所定の閾値との大小関係がセンスアンプを用いて判定される。判定結果がYESであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS102の判定結果がNOであれば、ベリファイ書き込み動作の回数が所定回数を超えているか否かの判定が行われる(ステップS103)。
ベリファイ書き込み動作の回数は、例えば、同一の抵抗変化型素子に対して、データ書き込み開始後に印加された電圧パルスの個数としてもよいし、ステップS103の判定でNOとなった回数としてもよい。ベリファイ書き込み動作の回数は、書き込み対象となっている複数の抵抗変化型素子に対して、データ書き込み開始後に印加された電圧パルスの合計としてもよい。また、ベリファイ書き込み動作の回数は、ステップS103の判定でNOとなった回数の合計としてもよいし、ステップS103の判定でNOとなった回数の抵抗変化型素子1個あたりの平均値としてもよい。
ベリファイ書き込み動作の回数は、例えば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140が備えるデータラッチなどに記憶されていてもよい。
ステップS103の判定結果がNOであれば、ステップS101に戻って再度、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に電圧パルスが印加される。
ステップS103の判定結果がYESであれば、ステップS102の判定条件が緩和された上で(S104)、ステップS101に戻って再度、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に電圧パルスが印加される。この場合、引き続いて行われるステップS102での判定は、緩和された判定条件を用いて実行される。このため、ベリファイ書き込み動作が、より早期に終了し、書き込み速度が向上される。
判定条件の緩和は、個々の抵抗変化型素子毎に行われてもよいし、複数の抵抗変化型素子毎(書込ブロック単位)で行われてもよい。
(第1参考形態)
以下の第1参考形態は、1個の抵抗変化型素子を低抵抗状態へと変化させる書き込みを行う場合に、ベリファイ書き込み動作の回数に応じて判定条件を緩和するものである。
第1参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗値が第1閾値抵抗値より高い閾値抵抗値を第2閾値抵抗値として、ベリファイ書き込み動作は、第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が第1閾値抵抗値より高くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、第1電圧パルスを印加するものであり、ベリファイ書き込み動作において、書き込み対象となっている1個の抵抗変化型素子に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の回数が第1閾値回数を超えている場合には、第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値が、第2閾値抵抗値より高い時に、新たに第1電圧パルスがその抵抗変化型素子に印加されるものである。
別の言い方をすれば、第1参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗値が第1閾値抵抗値より高い閾値抵抗値を第2閾値抵抗値として、ベリファイ書き込み動作は、第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が第1閾値抵抗値より高くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、第1電圧パルスを印加するものであり、ベリファイ書き込み動作において、書き込み対象となっている1個の抵抗変化型素子に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の回数が第1閾値回数を超えている場合には、第1電圧パルスが印加された後、その抵抗変化型素子の抵抗値が第2閾値抵抗値より高くなっていなければ、第1電圧パルスがその抵抗変化型素子に印加されないものである。
第1参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置であって、パルス印加装置が上記書き込み方法を実行するものである。
[装置構成]
第1参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の構成は、パルス印加装置の動作(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)を除き、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置と同様とすることができる。よって、第1実施形態と第1参考形態とで共通する構成要素については同一の符号および名称を付して、詳細な説明を省略する。
[書き込み方法(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)]
図4は、第1参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。図4に示す動作は、パルス印加装置130の制御により実行されうる。
抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みが開始されると(スタート)、まず、判定条件を緩和すべきか否かを示すLRvフラグの値がチェックされる(ステップS201)。LRvフラグは、初期状態においてゼロとなっている。
LRvフラグの値がゼロの場合(S201でNO)、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に第1電圧パルスが印加される(ステップS202)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定、すなわち、その抵抗変化型素子100の抵抗値が第1閾値抵抗値よりも大きいか否かの判定が行われる(ステップS203)。具体的には例えば、パルス印加装置130により、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100の抵抗値が読み出され、抵抗値が第1閾値抵抗値より高くなっているか否かがセンスアンプを用いて判定される。判定結果がNOであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS203の判定結果がYESであれば、ベリファイ書き込み動作の回数が第1閾値回数を超えているか否かの判定が行われる(ステップS204)。第1閾値回数は、1としてもよいし、2以上の所定の自然数でもよい。
ベリファイ書き込み動作の回数は、例えば、同一の抵抗変化型素子に対して、データ書き込み開始後に印加された電圧パルスの個数としてもよいし、ステップS203の判定でYESとなった回数としてもよい。ベリファイ書き込み動作の回数は、例えば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140が備えるデータラッチなどに記憶されていてもよい。
ステップS204の判定結果がNOであれば、ステップS201に戻る。
ステップS204の判定結果がYESであれば、LRvフラグに1が代入され(ステップS205)、その後ステップS201に戻る。
ステップS201において、LRvフラグの値が1の場合(S201でYES)、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に第1電圧パルスが印加される(ステップS206)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定、すなわち、その抵抗変化型素子100の抵抗値が第2閾値抵抗値よりも大きいか否かの判定が行われる(ステップS207)。第2閾値抵抗値>第1閾値抵抗値である。すなわち、本実施形態のように、抵抗変化型素子100を高抵抗状態から低抵抗化状態へと変化させる場合には、判定に用いる閾値抵抗値が高い方が、判定結果がYESとなりやすい。よって、相対的に高い第2閾値抵抗値を用いる判定条件の方が、相対的に低い第1閾値抵抗値を用いる判定条件よりも、緩和されているということができる。具体的には例えば、パルス印加装置130により、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100の抵抗値が読み出され、第2閾値抵抗値との大小関係がセンスアンプを用いて判定される。判定結果がNOであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS207の判定結果がYESであれば、ステップS201に戻る。すなわち、ステップS207の判定結果がNOとなるまで、その抵抗変化型素子100への第1電圧パルスの印加が繰り返される。
なお、ステップS202で印加される第1電圧パルスと、ステップS206で印加される第1電圧パルスとは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。具体的には例えば、両者の電圧は同一であってもよいし、異なっていてもよい。あるいは例えば、両者のパルス幅は同一であってもよいし、異なっていてもよい。各第1電圧パルスは、単一のパルスであってもよいし、複数のパルスから構成されてもよい。
かかる動作方法において、ベリファイ書き込み動作回数が第1閾値回数を超えた後は、緩和された判定条件である「抵抗値が第2閾値抵抗値より高くなっているか否か」を用いて判定が実行される。このため、ベリファイ書き込み動作が、より早期に終了し、書き込み速度が向上される。
第1参考形態においても、第1実施形態と同様の変形が可能である。
(第2参考形態)
第2参考形態は、1個の抵抗変化型素子を高抵抗状態へと変化させる書き込みを行う場合に、ベリファイ書き込み動作の回数に応じて判定条件を緩和するものである。
第2参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗値が第3閾値抵抗値より低い閾値抵抗値を第4閾値抵抗値として、ベリファイ書き込み動作は、第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が第3閾値抵抗値より低くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、第2電圧パルスを印加するものであり、ベリファイ書き込み動作において、書き込み対象となっている1個の抵抗変化型素子に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の回数が第2閾値回数を超えている場合には、第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値が、第4閾値抵抗値より低い時に、新たに第2電圧パルスがその抵抗変化型素子に印加されるものである。
別の言い方をすれば、第2参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗値が第3閾値抵抗値より低い閾値抵抗値を第4閾値抵抗値として、ベリファイ書き込み動作は、第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が第3閾値抵抗値より低くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、第2電圧パルスを印加するものであり、ベリファイ書き込み動作において、書き込み対象となっている1個の抵抗変化型素子に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の回数が第2閾値回数を超えている場合には、第2電圧パルスが印加された後、その抵抗変化型素子の抵抗値が第4閾値抵抗値より低くなっていなければ、第2電圧パルスがその抵抗変化型素子に印加されないものである。
第2参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置であって、パルス印加装置が上記書き込み方法を実行するものである。
[装置構成]
第2参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の構成は、パルス印加装置の動作(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)を除き、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置と同様とすることができる。よって、第1実施形態と第2参考形態とで共通する構成要素については同一の符号および名称を付して、詳細な説明を省略する。
[書き込み方法(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)]
図5は、第2参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。図5に示す動作は、パルス印加装置130の制御により実行されうる。
抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みが開始されると(スタート)、まず、判定条件を緩和すべきか否かを示すHRvフラグの値がチェックされる(ステップS301)。HRvフラグは、初期状態においてゼロとなっている。
HRvフラグの値がゼロの場合(S301でNO)、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に第2電圧パルスが印加される(ステップS302)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定、すなわち、その抵抗変化型素子100の抵抗値が第3閾値抵抗値よりも小さいか否かの判定が行われる(ステップS303)。具体的には例えば、パルス印加装置130により、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100の抵抗値が読み出され、抵抗値が第3閾値抵抗値より低くなっているか否かがセンスアンプを用いて判定される。判定結果がNOであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS303の判定結果がYESであれば、ベリファイ書き込み動作の回数が第2閾値回数を超えているか否かの判定が行われる(ステップS304)。第2閾値回数は、1としてもよいし、2以上の所定の自然数でもよい。
ベリファイ書き込み動作の回数は、例えば、同一の抵抗変化型素子に対して、データ書き込み開始後に印加された電圧パルスの個数としてもよいし、ステップS303の判定でYESとなった回数としてもよい。ベリファイ書き込み動作の回数は、例えば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140が備えるデータラッチなどに記憶されていてもよい。
ステップS304の判定結果がNOであれば、ステップS301に戻る。
ステップS304の判定結果がYESであれば、HRvフラグに1が代入され(ステップS305)、その後ステップS301に戻る。
ステップS301において、HRvフラグの値が1の場合(S301でYES)、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に第2電圧パルスが印加される(ステップS306)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定、すなわち、その抵抗変化型素子100の抵抗値が第4閾値抵抗値よりも小さいか否かの判定が行われる(ステップS307)。第4閾値抵抗値<第3閾値抵抗値である。すなわち、本実施形態のように、抵抗変化型素子100を低抵抗状態から高抵抗化状態へと変化させる場合には、判定に用いる閾値抵抗値が低い方が、判定結果がYESとなりやすい。よって、相対的に低い第4閾値抵抗値を用いる判定条件の方が、相対的に高い第3閾値抵抗値を用いる判定条件よりも、緩和されているということができる。具体的には例えば、パルス印加装置130により、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100の抵抗値が読み出され、第4閾値抵抗値との大小関係がセンスアンプを用いて判定される。判定結果がNOであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS307の判定結果がYESであれば、ステップS301に戻る。すなわち、ステップS307の判定結果がNOとなるまで、その抵抗変化型素子100への第1電圧パルスの印加が繰り返される。
なお、ステップS302で印加される第2電圧パルスと、ステップS306で印加される第2電圧パルスとは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。具体的には例えば、両者の電圧は同一であってもよいし、異なっていてもよい。あるいは例えば、両者のパルス幅は同一であってもよいし、異なっていてもよい。各第2電圧パルスは、単一のパルスであってもよいし、複数のパルスから構成されてもよい。
かかる動作方法において、ベリファイ書き込み動作回数が第2閾値回数を超えた後は、緩和された判定条件である「抵抗値が第4閾値抵抗値より低くなっているか否か」を用いて判定が実行される。このため、ベリファイ書き込み動作が、より早期に終了し、書き込み速度が向上される。
第2参考形態においても、第1実施形態と同様の変形が可能である。
第2参考形態と第1参考形態とを組み合わせてもよい。この場合において、第1閾値回数と第2閾値回数とは、等しくてもよいし、等しくなくてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態は、複数の抵抗変化型素子を低抵抗状態へと変化させる書き込みを行う場合に、ベリファイ書き込み動作の平均回数に応じて判定条件を緩和するものである。
第2実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗値が第1閾値抵抗値より高い閾値抵抗値を第2閾値抵抗値として、ベリファイ書き込み動作は、第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が第1閾値抵抗値より高くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、第1電圧パルスを印加するものであり、ベリファイ書き込み動作において、書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の平均回数が第1閾値回数を超えている場合には、第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値が、第2閾値抵抗値より高い時に、新たに第1電圧パルスがその抵抗変化型素子に印加されるものである。
別の言い方をすれば、第2実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗値が第1閾値抵抗値より高い閾値抵抗値を第2閾値抵抗値として、ベリファイ書き込み動作は、第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が第1閾値抵抗値より高くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、第1電圧パルスを印加するものであり、ベリファイ書き込み動作において、書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の平均回数が第1閾値回数を超えた場合には、第1電圧パルスが印加された後、その抵抗変化型素子の抵抗値が第2閾値抵抗値より高くなっていなければ、第1電圧パルスがその抵抗変化型素子に印加されないものである。
第2実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置であって、パルス印加装置が上記書き込み方法を実行するものである。
[装置構成]
第2実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の構成は、パルス印加装置の動作(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)を除き、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置と同様とすることができる。よって、第1実施形態と第2実施形態とで共通する構成要素については同一の符号および名称を付して、詳細な説明を省略する。
[書き込み方法(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)]
図6は、第2実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。図6に示す動作は、パルス印加装置130の制御により実行されうる。
抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みが開始されると(スタート)、まず、判定条件を緩和すべきか否かを示すLRvフラグの値がチェックされる(ステップS401)。LRvフラグは、初期状態においてゼロとなっている。
LRvフラグの値がゼロの場合(S401でNO)、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に第1電圧パルスが印加される(ステップS402)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定、すなわち、その抵抗変化型素子100の抵抗値が第1閾値抵抗値よりも大きいか否かの判定が行われる(ステップS403)。具体的には例えば、パルス印加装置130により、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100の抵抗値が読み出され、抵抗値が第1閾値抵抗値より高くなっているか否かがセンスアンプを用いて判定される。判定結果がNOであれば、低抵抗化(LR化)対象の全素子への書き込みが終了したか否かの判定が行われる(ステップ408)。判定結果がNOであれば、次のLR化対象の素子について、ステップ401に進む。判定結果がYESであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS403の判定結果がYESであれば、ベリファイ書き込み動作の平均回数が第1閾値回数を超えているか否かの判定が行われる(ステップS404)。第1閾値回数は、例えば、0.1等とすることができる。
ベリファイ書き込み動作の平均回数は、例えば、データ書き込み開始後に印加された電圧パルスの合計を、書き込みが終了している抵抗変化型素子の個数で割った数としてもよいし、ステップS403の判定でYESとなった回数の合計を、書き込みが終了している抵抗変化型素子の個数で割った数としてもよい。データ書き込み開始後に印加された電圧パルスの合計、ステップS403の判定でYESとなった回数の合計、および、書き込みが終了している抵抗変化型素子の個数等は、例えば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140が備えるデータラッチなどに記憶されていてもよい。
ステップS404の判定結果がNOであれば、ステップS401に戻る。
ステップS404の判定結果がYESであれば、LRvフラグに1が代入され(ステップS405)、その後ステップS401に戻る。
ステップS401において、LRvフラグの値が1の場合(S401でYES)、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に第1電圧パルスが印加される(ステップS406)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定、すなわち、その抵抗変化型素子100の抵抗値が第2閾値抵抗値よりも大きいか否かの判定が行われる(ステップS407)。第2閾値抵抗値については第1参考形態と同様とすることができるので、詳細な説明を省略する。判定結果がNOであれば、低抵抗化(LR化)対象の全素子への書き込みが終了したか否かの判定が行われる(ステップ408)。判定結果がNOであれば、次のLR化対象の素子について、ステップ401に進む。判定結果がYESであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS407の判定結果がYESであれば、ステップS401に戻る。すなわち、ステップS407の判定結果がNOとなるまで、その抵抗変化型素子100への第1電圧パルスの印加が繰り返される。
なお、ステップS402で印加される第1電圧パルスと、ステップS406で印加される第1電圧パルスとは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。具体的には例えば、両者の電圧は同一であってもよいし、異なっていてもよい。あるいは例えば、両者のパルス幅は同一であってもよいし、異なっていてもよい。各第1電圧パルスは、単一のパルスであってもよいし、複数のパルスから構成されてもよい。
かかる動作方法において、ベリファイ書き込み動作回数が第1閾値回数を超えた後は、緩和された判定条件である「抵抗値が第2閾値抵抗値より高くなっているか否か」を用いて判定が実行される。このため、ベリファイ書き込み動作が、より早期に終了し、書き込み速度が向上される。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の変形が可能である。
また、第2実施形態を、第1参考形態および第2参考形態のいずれか一方ないし両方と組み合わせてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態は、複数の抵抗変化型素子を高抵抗状態へと変化させる書き込みを行う場合に、ベリファイ書き込み動作の平均回数に応じて判定条件を緩和するものである。
第3実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗値が第3閾値抵抗値より低い閾値抵抗値を第4閾値抵抗値として、ベリファイ書き込み動作は、第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が第3閾値抵抗値より低くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、第2電圧パルスを印加するものであり、ベリファイ書き込み動作において、書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の平均回数が第2閾値回数を超えている場合には、第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値が、第4閾値抵抗値より低い時に、新たに第2電圧パルスがその抵抗変化型素子に印加されるものである。
別の言い方をすれば、第3実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、抵抗値が第3閾値抵抗値より低い閾値抵抗値を第4閾値抵抗値として、ベリファイ書き込み動作は、第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が第3閾値抵抗値より低くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、第2電圧パルスを印加するものであり、ベリファイ書き込み動作において、書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれたベリファイ書き込み動作の平均回数が第2閾値回数を超えた場合には、第2電圧パルスが印加された後、その抵抗変化型素子の抵抗値が第4閾値抵抗値より低くなっていなければ、第2電圧パルスがその抵抗変化型素子に印加されないものである。
第3実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置は、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置であって、パルス印加装置が上記書き込み方法を実行するものである。
[装置構成]
第3実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置の構成は、パルス印加装置の動作(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)を除き、第1実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置と同様とすることができる。よって、第1実施形態と第3実施形態とで共通する構成要素については同一の符号および名称を付して、詳細な説明を省略する。
[書き込み方法(抵抗変化型不揮発性記憶装置の動作方法)]
図7は、第3実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法の一例を示すフローチャートである。図7に示す動作は、パルス印加装置130の制御により実行されうる。
抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みが開始されると(スタート)、まず、判定条件を緩和すべきか否かを示すHRvフラグの値がチェックされる(ステップS501)。HRvフラグは、初期状態においてゼロとなっている。
HRvフラグの値がゼロの場合(S501でNO)、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に第2電圧パルスが印加される(ステップS502)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定、すなわち、その抵抗変化型素子100の抵抗値が第3閾値抵抗値よりも小さいか否かの判定が行われる(ステップS503)。具体的には例えば、パルス印加装置130により、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100の抵抗値が読み出され、抵抗値が第3閾値抵抗値より低くなっているか否かがセンスアンプを用いて判定される。判定結果がNOであれば、高抵抗化(HR化)対象の全素子への書き込みが終了したか否かの判定が行われる(ステップ508)。判定結果がNOであれば、次のHR化対象の素子について、ステップ501に進む。判定結果がYESであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS503の判定結果がYESであれば、ベリファイ書き込み動作の平均回数が第2閾値回数を超えているか否かの判定が行われる(ステップS504)。第2閾値回数は、例えば、0.1等とすることができる。
ベリファイ書き込み動作の平均回数は、例えば、データ書き込み開始後に印加された電圧パルスの合計を、書き込みが終了している抵抗変化型素子の個数で割った数としてもよい。また、ベリファイ書き込み動作の平均回数は、ステップS503の判定でYESとなった回数の合計を、書き込みが終了している抵抗変化型素子の個数で割った数としてもよい。データ書き込み開始後に印加された電圧パルスの合計、ステップS503の判定でYESとなった回数の合計、および、書き込みが終了している抵抗変化型素子の個数等は、例えば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140が備えるデータラッチなどに記憶されていてもよい。
ステップS504の判定結果がNOであれば、ステップS501に戻る。
ステップS504の判定結果がYESであれば、HRvフラグに1が代入され(ステップS505)、その後ステップS501に戻る。
ステップS501において、HRvフラグの値が1の場合(S501でYES)、書き込み対象となる抵抗変化型素子100に第2電圧パルスが印加される(ステップS506)。
次に、電圧パルスが印加された抵抗変化型素子100について、判定条件を満たすか否かの判定、すなわち、その抵抗変化型素子100の抵抗値が第4閾値抵抗値よりも小さいか否かの判定が行われる(ステップS507)。第4閾値抵抗値については第2参考形態と同様とすることができるので、詳細な説明を省略する。判定結果がNOであれば、高抵抗化(HR化)対象の全素子への書き込みが終了したか否かの判定が行われる(ステップ508)。判定結果がNOであれば、次のHR化対象の素子について、ステップ501に進む。判定結果がYESであれば、抵抗変化型不揮発性記憶装置140へのデータ書き込みは終了する(エンド)。
ステップS507の判定結果がYESであれば、ステップS501に戻る。すなわち、ステップS507の判定結果がNOとなるまで、その抵抗変化型素子100への第1電圧パルスの印加が繰り返される。
なお、ステップS502で印加される第2電圧パルスと、ステップS506で印加される第2電圧パルスとは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。具体的には例えば、両者の電圧は同一であってもよいし、異なっていてもよい。あるいは例えば、両者のパルス幅は同一であってもよいし、異なっていてもよい。各第2電圧パルスは、単一のパルスであってもよいし、複数のパルスから構成されてもよい。
かかる動作方法において、ベリファイ書き込み動作回数が第2閾値回数を超えた後は、緩和された判定条件である「抵抗値が第4閾値抵抗値より低くなっているか否か」を用いて判定が実行される。このため、ベリファイ書き込み動作が、より早期に終了し、書き込み速度が向上される。
第3実施形態においても、第1実施形態と同様の変形が可能である。
また、第3実施形態を、第1参考形態、第2参考形態、第2実施形態と任意に組み合わせてもよい。
(第3参考形態)
図8は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の概略構成を示すブロック図である。
(1)装置構成
図8に示すように、第3参考形態に係る抵抗変化型不揮発性記憶装置200は、半導体基板上に、メモリ本体部201を備えており、メモリ本体部201は、図2と同様の構成を有する1T1R型メモリセルで構成されたメモリセルアレイ202を備える。さらに、行選択回路208と、ワード線ドライバWLDおよびソース線ドライバSLDを備える行ドライバ207と、列選択回路203と、データの書き込みを行うための書き込み回路206とを備える。さらに、選択ビット線に流れる電流量を検出し、高抵抗状態をデータ「0」と判定し、また低抵抗状態をデータ「1」と判定するセンスアンプ204と、端子DQを介して入出力データの入出力処理を行うデータ入出力回路205と、書き込み用電源211と、を備える。
抵抗変化型不揮発性記憶装置200は、さらに、外部から入力されるアドレス信号を受け取るアドレス入力回路209と、外部から入力されるコントロール信号に基づいて、メモリ本体部201の動作を制御する制御回路210とを備えている。
メモリセルアレイ202は、半導体基板の上に形成された、互いに交差するように配列された複数のワード線WL0、WL1、WL2、WL3、・・・および複数のビット線BL0、BL1、BL2、・・・とを備える。これらのワード線WL0、WL1、WL2、WL3、・・・、およびビット線BL0、BL1、BL2、・・・の交点に対応してそれぞれ設けられた複数のNMOSのトランジスタN11、N12、N13、N14、・・・、N21、N22、N23、N24、・・・、N31、N32、N33、N34、・・・(以下、「トランジスタN11、N12、・・・」と表す)と、トランジスタN11、N12、・・・と1対1に直列接続された複数の抵抗変化型素子R11、R12、R13、R14、・・・、R21、R22、R23、R24、・・・、R31、R32、R33、R34、・・・(以下、「抵抗変化型素子R11、R12、・・・」と表す)とを備える。複数のビット線と複数のワード線との交点に対応して設けられた、個々のNMOSのトランジスタと個々の抵抗変化型素子との直列接続された構造が、メモリセルM11、M12、M13、M14、・・・、M21、M22、M23、M24、・・・M31、M32、M33、M34、・・・(以下、「メモリセルM11、M12、・・・」と表す)を構成している。
図8に示すように、トランジスタN11、N21、N31、・・・のゲートはワード線WL0に接続され、トランジスタN12、N22、N32、・・・のゲートはワード線WL1に接続される。さらに、トランジスタN13、N23、N33、・・・のゲートはワード線WL2に接続され、トランジスタN14、N24、N34、・・・のゲートはワード線WL3に接続されている。
トランジスタN11、N21、N31、・・・およびトランジスタN12、N22、N32、・・・はソース線SL0に共通に接続され、トランジスタN13、N23、N33、・・・およびトランジスタN14、N24、N34、・・・はソース線SL2に共通に接続されている。すなわち、ソース線SL0、SL2、・・・は、ワード線WL0、WL1、WL2、WL3、・・・に対して平行となり、ビット線BL0、BL1、BL2、・・・に対して交差(本実施形態では、垂直方向)するように配置されている。
なお、上記の構成例では、ソース線はワード線と平行に配置されているが、ビット線と平行に配置してもよい。また、ソース線は、プレート線として接続されるトランジスタに共通の電位を与える構成としているが、行選択回路208と同様の構成のソース線選択回路を有し、選択されたソース線と非選択のソース線を異なる電圧(極性も含む)で駆動する構成としてもよい。
抵抗変化型素子R11、R12、R13、R14、・・・はビット線BL0に接続され、抵抗変化型素子R21、R22、R23、R24、・・・はビット線BL1に接続されている。さらに、抵抗変化型素子R31、R32、R33、R34、・・・はビット線BL2に接続されている。このように、実施形態におけるメモリセルアレイ202は、抵抗変化型素子R11、R21、R31、・・・がNMOSトランジスタN11、N21、N31・・・を介さずに、対応するビット線BL0、BL1、BL2、・・・に直接接続される構成である。
制御回路210は、データの書き込みサイクルにおいては、データ入出力回路205に入力された入力データDinに応じて、書き込み用電圧の印加を指示する書き込み信号を書き込み回路206へ出力する。他方、データの読み出しサイクルにおいて、制御回路210は、読み出し動作を指示する読み出し信号をセンスアンプ204へ出力する。
行選択回路208は、アドレス入力回路209から出力された行アドレス信号を受け取り、この行アドレス信号に応じて、行ドライバ207を介して、複数のワード線WL0、WL1、WL2、WL3、・・・のうちの何れかを選択する。そして、選択されたワード線に対応するワード線ドライバ回路WLDから、その選択されたワード線に対して、所定の電圧を印加する。
同様に、行選択回路208は、アドレス入力回路209から出力された行アドレス信号を受け取り、この行アドレス信号に応じて、複数のソース線SL0、SL2、・・・のうちの何れかを選択する。そして、選択されたソース線に対応するソース線ドライバ回路SLDから、その選択されたソース線に対して、所定の電圧を印加する。
書き込み回路206は、制御回路210から出力された書き込み信号(図示せず)を受け取った場合、列選択回路203により選択されたビット線に対して書き込み用電圧を印加する。
書き込み用電源211は、ワード線用電圧Vw及びソース線用電圧Vsを行ドライバ207に供給し、また、ビット線用電圧Vbを書き込み回路206に供給する。
図9は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置が備えるセンスアンプの概略構成の一例を示す回路図である。
センスアンプ204は、一例として、ミラー比が1対1のカレントミラー回路218と、サイズが等しいクランプトランジスタ219、220と、基準回路221、および差動アンプ224から構成される。基準回路221は、読み出し用基準電流生成回路702と、LR化用基準電流生成回路703と、HR化用基準電流生成回路704から構成される。
読み出し用基準電流生成回路702では、選択トランジスタ222と読み出し用基準抵抗Rrefとが直列に接続されたブランチの一端が接地電位に接続され、他方の端子がクランプトランジスタ219のソース端子と接続される。また、選択トランジスタ222のゲート端子には、読み出しイネーブル信号C1が入力され、読み出しイネーブル信号C1により、選択トランジスタ222は、導通/非導通状態を切り換えられる。
同様に、LR化用基準電流生成回路703では、選択トランジスタ223とLRベリファイ用の基準抵抗RL(RL<Rref)とが直列に接続されたブランチの一端が接地電位に接続され、他方の端子がクランプトランジスタ219のソース端子と接続される。また、選択トランジスタ223のゲート端子には、LRベリファイイネーブル信号C2が入力され、LRベリファイイネーブル信号C2により、選択トランジスタ223は、導通/非導通状態を切り換えられる。
同様に、HR化用基準電流生成回路704では、選択トランジスタ227とHRベリファイ用の基準抵抗RH(RH>Rref)とが直列に接続されたブランチの一端が接地電位に接続され、他方の端子がクランプトランジスタ219のソース端子と接続される。また、選択トランジスタ227のゲート端子には、HRベリファイイネーブル信号C3が入力され、HRベリファイイネーブル信号C3により、選択トランジスタ227は、導通/非導通状態を切り換えられる。
クランプトランジスタ219、220は、ゲート端子にクランプ電圧VCLP(VCLP<VDD)が入力され、クランプトランジスタ220のソース端子は、列選択回路203とビット線を介して、メモリセルと接続される。クランプトランジスタ(ここではN型MOSトランジスタ)219、220のドレイン端子は、それぞれカレントミラー回路218を構成するトランジスタ(ここではP型MOSトランジスタ)225、226のドレイン端子と接続される。クランプトランジスタ220のドレイン端子電位は、差動アンプ224により、基準電圧VREF(一例として1.1V)と比較され、基準電圧VREFより高いか低いかが判定され、その判定結果がセンスアンプ出力SAOとしてデータ入出力回路205に伝達される。
図10は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法におけるセンスアンプの判定レベルを示す模式図で、あるメモリセル領域に対して書き込みを行った時の、抵抗値(縦軸)とビット数(横軸)との関係を示している。
センスアンプ204は、図10に示すように、HR状態にあるメモリセルの抵抗値とLR状態にあるメモリセルの抵抗値との間に、読み出し用基準抵抗Rrefの判定レベルを有する。さらに、センスアンプ204は、読み出し用基準抵抗Rrefより小さいLRベリファイ用基準抵抗RL(RL<Rref)と、読み出し用基準抵抗Rrefより大きいHRベリファイ用基準抵抗RH(Rref<RH)の判定レベルを有する。
LRベリファイ用基準抵抗RLは、抵抗変化型素子のLR書き込みが完了したか否かを判定するために用いられる。HRベリファイ用基準抵抗RHは、抵抗変化型素子のHR書き込みが完了したか否かを判定するために用いられる。読み出し用基準抵抗Rrefは、抵抗変化型素子が高抵抗状態にあるか低抵抗状態にあるかを判定するために用いられる。
(2)動作
以上のように構成された抵抗変化型不揮発性記憶装置について、以下、主要な回路ブロックの動作を説明し、その後、抵抗変化型不揮発性記憶装置の読み出し動作、および書き込み動作を説明する。
まず、図9に示されるセンスアンプ204の動作を説明する。センスアンプ204は、抵抗変化型素子をLR化するLR書き込み工程では、書き込み回路206より低抵抗化電圧パルスセット14(図11Bを参照)を印加後、列選択回路203とビット線を介して、対象メモリセルと接続される。この時、メモリセルには、クランプ電圧VCLPからクランプトランジスタ219、220のしきい値電圧(Vth)分低下した電圧(VCLP−Vth)より大きな電圧が印加されない構成となっている。
一方、基準回路221では、LRベリファイイネーブル信号C2により、選択トランジスタ223が活性化され、導通状態になり、LR化用基準抵抗RLが選択される。その他の選択トランジスタ222、227は、読み出しイネーブル信号C1及び、HRベリファイイネーブル信号C3により非活性化され、非導通状態にされ、基準電流Iref(≒(VCLP−Vth)/RL)が流れる。
従って、基準電流Irefがカレントミラー回路218により転写され、負荷電流ILとしては、Irefとほぼ同じ電流が流れ(IL=Iref)、この負荷電流ILとメモリセル電流Icの大小関係がクランプトランジスタ220で比較される。その比較結果に依存して、クランプトランジスタ220のドレイン端子電圧が基準電圧VREF(一例として1.1V)より高くなるか低くなるかが差動アンプ224により検知され、差動アンプ224は、センスアンプ出力SAOを出力する。
ここで、低抵抗化電圧パルスセット14印加後の抵抗変化型素子の抵抗値をRLtとした場合に、メモリセル電流Ic(=(VCLP−Vth)/RLt)が流れる。この時、負荷電流IL>メモリセル電流Icならば、クランプトランジスタ220のドレイン端子電圧が、所定時間後に基準電圧VREFより高くなり、センスアンプ出力SAOは、Lレベルを出力する。つまり、選択メモリセルが、LR化用基準抵抗RLより高い抵抗状態の場合には、センスアンプ204は、“0”、このとき、フェイル(Fail)と判定する(ベリファイフェイル)。
一方、負荷電流IL≦メモリセル電流Icならば、クランプトランジスタ220のドレイン端子電圧が、所定時間後に基準電圧VREF以下になり、センスアンプ出力SAOは、Hレベルを出力する。つまり、選択メモリセルが、LRベリファイ用基準抵抗RLと同じか、LRベリファイ用基準抵抗RLより低い抵抗状態の場合には、センスアンプ204は、“1”、このとき、パス(Pass)と判定し、対象メモリセルのLR書き込みが完了していることを示す。
同様に、HR書き込み工程では、書き込み回路206より高抵抗化電圧パルスセット13(図11Aを参照)を印加後、列選択回路203とビット線を介して、対象メモリセルと接続される。この時、メモリセルには、クランプ電圧VCLPからクランプトランジスタ219、220のしきい値電圧(Vth)分低下した電圧(VCLP−Vth)より大きな電圧が印加されない構成となっている。
一方、基準回路221は、HRベリファイイネーブル信号C3により、選択トランジスタ227が活性化され、導通状態になり、HR化用基準抵抗RHが選択される。その他の選択トランジスタ222、223は、読み出しイネーブル信号C1及び、LRベリファイイネーブル信号C2により非活性化され、非導通状態にされ、基準電流Iref(≒(VCLP−Vth)/RH)が流れる。
従って、基準電流Irefがカレントミラー回路218により転写され、負荷電流ILとしては、Irefとほぼ同じ電流が流れ(IL=Iref)、この負荷電流ILとメモリセル電流Icの大小関係がクランプトランジスタ220で比較される。
ここで、高抵抗化電圧パルスセット13印加後の抵抗変化型素子の抵抗値をRHtとした場合に、メモリセル電流Ic(=(VCLP−Vth)/RHt)が流れる。この時、負荷電流IL≦メモリセル電流Icならば、クランプトランジスタ220のドレイン端子電圧が、所定時間後に基準電圧VREF以下になり、センスアンプ出力SAOは、Hレベルを出力する。つまり、選択メモリセルが、HR化用基準抵抗RHと同じか、LRベリファイ用基準抵抗RLより低い抵抗状態の場合には、センスアンプ204は、“1”、このとき、フェイル(Fail)と判定する(ベリファイフェイル)。
一方、負荷電流IL>メモリセル電流Icならば、クランプトランジスタ220のドレイン端子電圧が、所定時間後に基準電圧VREFより高くなり、センスアンプ出力SAOは、Lレベルを出力する。つまり、選択メモリセルが、HRベリファイ用基準抵抗RHより高い抵抗状態の場合には、センスアンプ204は、“0”、このとき、パス(Pass)と判定し、対象メモリセルのHR書き込みが完了していることを示す。
読み出し時には、基準回路221は、読み出しイネーブル信号C1により、選択トランジスタ222が活性化され、導通状態になり、読み出し用基準抵抗Rrefが選択される。その他の選択トランジスタ223、227は、LR化イネーブル信号C2、HR化イネーブル信号C3により非活性化され、非導通状態にされ、基準電流Iref(=(VCLP−Vth)/Rref)が流れる。
従って、基準電流Irefがカレントミラー回路218により転写され、負荷電流ILとしては、Irefとほぼ同じ電流が流れ(IL=Iref)、この負荷電流ILとメモリセル電流Icの大小関係を比較される。その比較結果に依存して、クランプトランジスタ220のドレイン端子電圧が基準電圧VREFより高くなるか低くなるかが検知され、差動アンプ224は、センスアンプ出力SAOを出力する。
ここで、高抵抗状態のメモリセルの抵抗値をRhr、低抵抗状態のメモリセルの抵抗値をRlr(Rhr>Rref>Rlr)とした場合に、選択メモリセルが高抵抗状態である時には、メモリセル電流Ic(=(VCLP−Vth)/Rhr)が流れる。この時、負荷電流IL>メモリセル電流Icとなり、クランプトランジスタ220のドレイン端子電圧が、基準電圧VREFより高くなり、センスアンプ出力SAOは、Lレベルを出力する。つまり、選択メモリセルが読み出し用基準抵抗Rrefより高い高抵抗状態(Rhr)の場合には、センスアンプ204は、“0”データと判定する。
一方、選択メモリセルが低抵抗状態である時には、メモリセル電流Ic(=(VCLP−Vth)/Rlr)が流れる。この時、負荷電流IL≦メモリセル電流Icとなり、クランプトランジスタ220のドレイン端子電圧が、基準電圧VREF以下になり、センスアンプ出力SAOは、Hレベルを出力する。つまり、選択メモリセルが読み出し用基準抵抗Rrefと同じか、読み出し用基準抵抗Rrefより低い低抵抗状態(Rlr)の場合には、センスアンプ204は、“1”データと判定する。
図11Aは、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の高抵抗化時におけるベリファイ書き込み動作を説明するための模式的なフローチャートである。
図2に示した1T1R型メモリセルにおいて、高抵抗化電圧パルスセット13を印加し(S601)、その後、書き込み対象セルのセル電流が所定のHRセル電流レベルよりも少なくなっているか否か、すなわち、HR書き込みが完了(HRベリファイをPass)したかどうかを判定する(S602)。
ここで、もし、HRベリファイの判定(S602)がNOの場合(ベリファイフェイル)、再度、高抵抗化電圧パルスセット13が書き込み対象セルに印加され(S601)、HRベリファイの判定が行われる(S602)。この動作は、以降、HRベリファイの判定(S602)でYESとなるまで繰り返される。
ここで一例として、高抵抗化電圧パルスセット13は、負電圧のプレ電圧パルス15(プレ電圧Vph=−1.0V、パルス幅50ns)と、正電圧の高抵抗化電圧パルス16(HR化電圧VH、パルス幅50ns)の2パルスから構成されている。負電圧のプレ電圧パルス15では、図2に示すメモリセルのゲート端子103にゲート電圧VG=2.8Vを印加し、第1電極端子101に+1.0Vの電圧を印加し、第2電極端子102に接地電位を印加する。正電圧の高抵抗化電圧パルス16では、ゲート端子103にゲート電圧VG=2.8Vを印加し、第2電極端子102にHR化電圧VH(例えば、+1.8V〜+2.8V)の電圧を印加し、第1電極端子101には接地電位を印加する。
図11Bは、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の低抵抗化時におけるベリファイ書き込み動作を説明するための模式的なフローチャートである。
図2に示した1T1R型メモリセルにおいて、低抵抗化電圧パルスセット14を印加し(S603)、その後、書き込み対象セルのセル電流が所定のLRセル電流レベルよりも多くなっているか否か、すなわち、LR書き込みが完了(LRベリファイをPass)したかどうかを判定する(S604)。
ここで、もし、LRベリファイの判定(S604)がNOの場合(ベリファイフェイル)、再度、低抵抗化電圧パルスセット14が書き込み対象セルに印加され(S603)、LRベリファイの判定が行われる(S604)。この動作は、以降、LRベリファイの判定(S604)でYESとなるまで繰り返される。
ここで一例として、低抵抗化電圧パルスセット14は、正電圧のプレ電圧パルス17(プレ電圧Vpl=+1.1V、パルス幅50ns)と、負電圧の低抵抗化電圧パルス18(LR化電圧VL=−2.8V,パルス幅50ns)の2パルスから構成されている。正電圧のプレ電圧パルス17では、図2に示すメモリセルのゲート端子103にゲート電圧VG=2.8Vを印加し、第2電極端子102に+1.1Vの電圧を印加し、第1電極端子101に接地電位を印加する。負電圧の低抵抗化電圧パルス18では、ゲート端子103にゲート電圧VG=2.8Vを印加し、第1電極端子101に+2.8Vの電圧を印加し、第2電極端子102には接地電位を印加する。
図12は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法における各動作の設定電圧を示す表である。以下、図12を参照しつつ、低抵抗化書き込み、高抵抗化書き込み、読み出し動作の際にメモリセルに印加される電圧パルスと、メモリセルに当該電圧パルスを印加するためにワード線(WL)、ソース線(SL)、およびビット線(BL)に印加される電圧について説明する。
ワード線(WL)、ソース線(SL)、およびビット線(BL)に印加される電圧は、書き込み用電源211にて生成される。ワード線用電圧Vwは、ワード線ドライバ回路WLDからワード線に印加され、ソース線用電圧Vsは、ソース線ドライバ回路SLDからソース線に印加され、ビット線用電圧Vbは、書き込み回路206及び列選択回路203を介してビット線に印加される。
図12において、低抵抗化書き込み(LR化書き込み)では、正パルス(図11Bにおける、正電圧のプレ電圧パルス17)印加に続き、負パルス(同、低抵抗化電圧パルス18)印加を行う。正電圧のプレ電圧パルス17印加時のビット線電圧は、振幅1.1Vの電圧パルスである。低抵抗化電圧パルス18の印加時のビット線電圧は、振幅2.8Vの電圧パルスである。
図12において、高抵抗化書き込み(HR化書き込み)では、負パルス(図11Aにおける、負電圧のプレ電圧パルス15)印加に続き、正パルス(同、高抵抗化電圧パルス16)印加を行う。負電圧のプレ電圧パルス15印加時のビット線電圧は、振幅1.0Vの電圧パルスである。高抵抗化電圧パルス16の印加時のビット線電圧は、振幅2.2Vの電圧パルスである。
読み出し時、LR化書き込みのベリファイ判定読み出し時、およびHR化書き込みのベリファイ読み出し時におけるビット線BL電圧Vreadは、読み出しディスターブが発生しない(つまり、抵抗変化型素子の抵抗状態が変化しない)ように調整された電圧値とする。またVDDは、抵抗変化型不揮発性記憶装置200に供給される電源電圧である。
以上の様に構成された抵抗変化型不揮発性記憶装置の、データ書き込み、読み出しサイクルの一例について、図13A〜図13C、図8を参照しつつ説明する。
図13A、図13B、図13Cは、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置について、それぞれ、LR化書き込み動作、HR化書き込み動作、読み出し動作を示すタイミングチャートである。以下の説明は、1つのメモリセル(例えば、メモリセルM11)に対してデータの書き込みおよび読み出しをする場合についてなされている。
図13Aは、メモリセルM11に対する、LR書き込みにおける低抵抗化電圧パルスセット14(図11Bを参照)の印加のタイミングチャートを示している。低抵抗化電圧パルスセット14の印加においては、メモリセルM11に正電圧のプレ電圧パルス17と低抵抗化電圧パルス18が印加される。
正電圧のプレ電圧パルス17の印加サイクルにおいては、最初に選択ビット線BL0、ソース線SL0をそれぞれ電圧0Vに設定する。次に、選択するワード線WL0を電圧Vw(2.8V)に設定し、図8の選択メモリセルM11のNMOSトランジスタN11をオンする。
次に、選択ビット線BL0を時間thwの間、電圧Vb(1.1V)に設定し、その後、再度電圧0Vとなるパルス波形を印加する。この段階で、図8のメモリセルM11には弱HR化電圧Vpl(+1.1V)の正電圧パルスが印加されるが、抵抗値はほとんど変化せず、HR状態のままである。
引き続き実施される低抵抗化電圧パルス18の印加サイクルにおいては、最初に選択ビット線BL0、ソース線SL0を、それぞれ電圧0Vに設定する。次に選択ビット線BL0、ソース線SL0を、それぞれ電圧Vs(2.8V)および電圧Vb(2.8V)に設定する。次に、選択するワード線WL0を電圧Vw(2.8V)に設定するが、この時は、図8の選択メモリセルM11のNMOSトランジスタN11は、まだオフ状態である。この段階では、図8のNMOSトランジスタN11のドレイン端子と、ソース端子はともに同電位となり、トランジスタのオン・オフに関係なく電流は流れない。
次に、選択ビット線BL0を時間tlwの間、電圧0Vに設定し、その後、再度、電圧Vb(2.8V)となるパルス波形を印加する。この段階で、図8のメモリセルM11には、LR化電圧VL(−2.8V)の負電圧パルスが印加され、メモリセルM11の抵抗値が高抵抗値から低抵抗値に遷移する。その後、ワード線WL0を電圧0Vに設定し、低抵抗化電圧パルス印加が完了する。ただし、この方法に限定されるわけではない。
図13Bは、メモリセルM11に対する、HR書き込みにおける高抵抗化電圧パルスセット13(図11Aを参照)の印加のタイミングチャートを示している。高抵抗化電圧パルスセット13の印加においては、メモリセルM11に負電圧のプレ電圧パルス15と高抵抗化電圧パルス16が印加される。
負電圧のプレ電圧パルス15の印加サイクルは、最初に選択ビット線BL0、ソース線SL0を、それぞれ電圧0Vに設定する。次に、選択ビット線BL0を電圧Vb(1.0V)、ソース線SL0をVs(1.0V)に設定する。次に、選択するワード線WL0を電圧Vw(2.8V)に設定し、図8の選択メモリセルM11のNMOSトランジスタN11をオンする。
次に、選択ビット線BL0を時間tlwの間、電圧0Vに設定し、その後、再度電圧Vb(1.0V)となるパルス波形を印加する。この段階で、図8のメモリセルM11には弱LR化電圧Vph(−1.0V)の負電圧パルスが印加されるが、抵抗値はほとんど変化せず、LR状態のままである。
引き続き実施される高抵抗化電圧パルス16の印加サイクルにおいては、最初に選択ビット線BL0、ソース線SL0を、それぞれ電圧0Vに設定する。次に、選択するワード線WL0を電圧Vw(2.8V)に設定するが、この時は、図8の選択メモリセルM11のNMOSトランジスタN11は、まだオフ状態である。この段階では、図8のNMOSトランジスタN11のドレイン端子と、ソース端子はともに同電位となり、トランジスタのオン・オフに関係なく電流は流れない。
次に選択ビット線BL0を時間thwの間、電圧Vb(2.2V)に設定すし、その後、再度、電圧0Vとなるパルス波形を印加する。この段階で、図8のメモリセルM11には、HR化電圧VH(+2.2V)の正電圧パルスが印加され、メモリセルM11の抵抗値が低抵抗値から高抵抗値に遷移する。その後、ワード線WL0を電圧0Vに設定し、高抵抗化電圧パルス印加が完了する。ただし、この方法に限定されるわけではない。低抵抗化電圧パルス18の印加サイクルとビット線に印加される電圧Vbが異なるのみで、同じ回路動作をする。よって、ここでは、詳しい説明は省略するが、図8のメモリセルM11には、LR状態に対して、HR化電圧VH(+2.2V)の正電圧パルスが印加されることにより、メモリセルM11の抵抗値が所定の高抵抗値に遷移する。
図13Cは、メモリセルM11に対するデータの読み出しサイクルのタイミングチャートを示している。この読み出しサイクルにおいては、最初に選択ビット線BL0、ソース線SL0を電圧0Vに設定する。次に、選択するビット線BL0を読み出し電圧Vreadにプリチャージする。
次に、選択するワード線WL0を電圧VDD(VDD>Vread)に設定し、選択メモリセルM11のNMOSトランジスタN11をオンすると共に、選択ビット線BL0をディスチャージする。その後、所定期間後にセンスアンプ204により、選択メモリセルM11に流れる電流値を検出することで、記憶されているデータをデータ「0」またはデータ「1」と判定する。その後、ワード線WL0を電圧0Vに設定し、データの読み出し動作を完了する。
読み出し動作については、センスアンプ204において、読み出し用基準抵抗Rrefが用いられる。LRベリファイ読み出し時には、LRベリファイ用基準抵抗RLが用いられ、HRベリファイ読み出し時には、HRベリファイ用基準抵抗RHが用いられる点を除けば、図13Cに示される読み出し方法は、LRベリファイ読み出し時とHRベリファイ読み出し時で同様である。
図14は、第3参考形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法を示すフローチャートである。以下、第3参考形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置における書き込み動作の一例について、図14を参照しつつ説明する。
図14において、フローチャートがスタート(S0)すると、データを書き込むアドレス空間の初期アドレスのメモリセル(例えば、図8のM11)を選択する(S1)。そして、“0”データ(HR)書き込みでは(S2でYes)、高抵抗化電圧パルスセット13を印加するHR書き込み処理を実行し(S3)、“1”データ(LR)書き込みでは(S2でNo)、低抵抗化電圧パルスセット14を印加するLR書き込み処理を実行する(S6)。
次に、選択メモリセルはセンスアンプ204に接続され、HRベリファイ読み出し処理、又はLRベリファイ読み出し処理がなされる(S4又はS7)。HR書き込みの場合には、メモリセルの抵抗値がHRベリファイ用基準抵抗RHよりも高くなり、ベリファイ判定結果がパスするまで(S5でNoと判定される間は)、HR書き込み処理(S3)を繰り返す。LR書き込みの場合には、メモリセルの抵抗値がLRベリファイ用基準抵抗RLよりも低くなり、ベリファイ判定結果がパスするまで(S8でNoと判定される間は)、LR書き込み処理(S6)を繰り返す。S5またはS8でNoと判定されることが、「ベリファイフェイル」である。
ベリファイ判定でパスした場合(S5またはS8でYes)、次のアドレスがあれば(S9でNo)、次のアドレスの書き込み処理に移り(S10)、無ければ(S9でYes)、終了する(S11)。
このようなフローによって、HR書き込みでは、HRベリファイ用基準抵抗RHより高抵抗状態に、LR書き込みでは、LRベリファイ用基準抵抗RLより低抵抗状態に書き込め、所定の動作ウィンドウを確保した書き込みが可能となる。
ここで、ステップS4、S7は、図13Cのタイミングチャートに対応し、ステップS3は、図13Bのタイミングチャートに対応し、ステップS6は、図13Aのタイミングチャートに対応している。
(3)結果
次に、以上で説明した第3参考形態の回路構成、回路動作を用いた場合の、回路動作結果とその課題について説明する。
ここでは一例として、図14の書き込みフローにおいて、HRベリファイ(S5)のベリファイ判定値(=図10におけるHRベリファイ用基準抵抗RH)を40kΩ、LRベリファイ(S8)のベリファイ判定値(=LRベリファイ用基準抵抗RL)を7.5kΩとした場合について考える。
図15、図16は、抵抗変化型不揮発性記憶装置(1kビット)において、高抵抗化と低抵抗化とを5万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。より詳細には、1kビットのメモリセルアレイに対し、全面HR書き込み後に全面LR書き込みを行う動作を5万回繰り返した時の、HRベリファイ(S5)、およびLRベリファイ(S8)直前および直後の、セル抵抗の頻度分布(1kビット×5万回)を示す。図15は、ベリファイ動作を行わずに高抵抗化と低抵抗化とを5万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。図16は、ベリファイ動作を行いつつ高抵抗化と低抵抗化とを5万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。
図中の丸印は測定限界であり、LR書き込み後の分布では17kΩ以上のセルは17kΩとして、HR書き込み後の分布では43kΩ以上のセルは43kΩとして、それぞれ縮退して出力されている。
図15から分かるように、ベリファイ動作を行う前は、LR書き込み後のセル電流分布の上限は17kΩ以上、HR書き込み後のセル電流分布の下限は10.6kΩまで広がっている。すなわち、低抵抗化電圧パルスを印加された素子の抵抗値分布と高抵抗化電圧パルスを印加された素子の抵抗値分布との隙間(動作ウィンドウ)を確保できていないことが確認できる。
図16は、ベリファイ動作が行われ、HRベリファイ(S5)がパスした直後、およびLRベリファイ(S8)がパスした直後の、セル抵抗の頻度分布(1kビット×5万回)を示したものである。図16から、ベリファイ動作を行うことにより、LR側の抵抗値が10kΩ以下に収束していることが確認できる。HR側でも、ベリファイ動作がパスした後に抵抗値が揺らぐため、40kΩを超えて抵抗値の分布が広がってはいるものの、最も低い抵抗値のビット(tailビット)でも14kΩである。よって、ベリファイ動作を行うことにより、動作ウィンドウを確保できていることがわかる。
図17は、上記と同じ動作を行った場合の、LRベリファイ動作の、1ビットあたりの平均フェイル回数の推移を示している。ベリファイフェイル回数は、書き込み初期は0.05回程度であるが、5万回付近では、0.4回程度まで増大している。すなわち、5万回後は書き込み1回あたり、ベリファイフェイルが平均0.4回発生するため、合わせて1.4回の書き込み動作が必要となり、書き込み速度が設計上の速度より40%低下するという課題があることが分かった。
[第4実施形態]
本願発明者らは、回路構成、および回路動作の工夫により、上記課題を解決できることを見出だした。以下、第4実施形態に関わる回路構成、および動作について説明を行う。
(1)装置構成
第4実施形態の抵抗変化型不揮発性記憶装置は、センスアンプの構成と制御回路による制御動作を除き、図8に示した第3参考形態と同様に構成した。よって、本第4実施形態と図8に示した第3参考形態とで共通する構成については、同一の符号および名称を付して、詳細な説明を省略する。
図18は、第4実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置が備えるセンスアンプ204の概略構成の一例を示す回路図である。
センスアンプ204は、一例として、ミラー比が1対1のカレントミラー回路218と、サイズが等しいクランプトランジスタ219、220と、基準回路221、および差動アンプ224から構成される。基準回路221は、読み出し用基準電流生成回路702と、第1LR化用基準電流生成回路703Aと、第2LR化用基準電流生成回路703Bと、第1HR化用基準電流生成回路704Aと、第2HR化用基準電流生成回路704Bとから構成される。
読み出し用基準電流生成回路702では、選択トランジスタ222と読み出し用基準抵抗Rrefとが直列に接続されたブランチの一端が接地電位に接続され、他方の端子がクランプトランジスタ219のソース端子と接続される。また、選択トランジスタ222のゲート端子には、読み出しイネーブル信号C1が入力され、読み出しイネーブル信号C1により、選択トランジスタ222は、導通/非導通状態を切り換えられる。
第1LR化用基準電流生成回路703Aでは、選択トランジスタ223と第1LRベリファイ用の基準抵抗RL1(RL1<Rref)とが直列に接続されたブランチの一端が接地電位に接続され、他方の端子がクランプトランジスタ219のソース端子と接続される。選択トランジスタ223のゲート端子には、第1LRベリファイイネーブル信号C21が入力され、第1LRベリファイイネーブル信号C21により、選択トランジスタ223は、導通/非導通状態を切り換えられる。
第2LR化用基準電流生成回路703Bでは、選択トランジスタ228と第2LRベリファイ用の基準抵抗RL2(RL1<RL2<Rref)とが直列に接続されたブランチの一端が接地電位に接続され、他方の端子がクランプトランジスタ219のソース端子と接続される。選択トランジスタ228のゲート端子には、第2LRベリファイイネーブル信号C22が入力され、第2LRベリファイイネーブル信号C22により、選択トランジスタ228は、導通/非導通状態を切り換えられる。
同様に、第1HR化用基準電流生成回路704Aでは、選択トランジスタ227と第1HRベリファイ用の基準抵抗RH1(RH1>Rref)とが直列に接続されたブランチの一端が接地電位に接続され、他方の端子がクランプトランジスタ219のソース端子と接続される。選択トランジスタ227のゲート端子には、第1HRベリファイイネーブル信号C31が入力され、第1HRベリファイイネーブル信号C31により、選択トランジスタ227は、導通/非導通状態を切り換えられる。
第2HR化用基準電流生成回路704Bでは、選択トランジスタ229と第2HRベリファイ用の基準抵抗RH2(RH1>RH2>Rref)とが直列に接続されたブランチの一端が接地電位に接続され、他方の端子がクランプトランジスタ219のソース端子と接続される。選択トランジスタ229のゲート端子には、第2HRベリファイイネーブル信号C32が入力され、第2HRベリファイイネーブル信号C32により、選択トランジスタ229は、導通/非導通状態を切り換えられる。
クランプトランジスタ219、220の動作は、第3参考形態と同様であるので、詳細な説明を省略する。
図19は、第4実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法におけるセンスアンプの判定レベルを示す模式図である。センスアンプ204は、図19に示すように、HR状態にあるメモリセルの抵抗値とLR状態にあるメモリセルの抵抗値との間に、読み出し用基準抵抗Rrefの判定レベルを有する。さらに、読み出し用基準抵抗Rrefより小さい第1LRベリファイ用基準抵抗RL1と、第2LRベリファイ用基準抵抗RL2(RL1<RL2<Rref)の判定レベルを有する。さらに、読み出し用基準抵抗Rrefより大きい第1HRベリファイ用基準抵抗RH1と、第2HRベリファイ用基準抵抗RH2(Rref<RH2<RH1)の判定レベルを有する。
なお以上では、LR化基準電流生成回路、HR化基準電流生成回路を各々2個持つ構成を一例として示したが、LR化基準電流生成回路を1個でHR化基準電流生成回路を2個以上、もしくはLR化基準電流生成回路を2個以上でHR化基準電流生成回路を1個、もしくはLR化基準電流生成回路、HR化基準電流生成回路を各々2個以上としても良い。また、第1LR化用基準電流生成回路703A、第1HR化用基準電流生成回路704Aのみとし、基準抵抗の代わりにトランジスタを設け、そのトランジスタのゲートに与える電圧値により、抵抗成分を制御するという方法等を用いることも可能である。
(2)動作
図20は、第4実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法を示すフローチャートである。以下、図19および図20を参照しつつ、第4実施形態の抵抗変化型記憶装置の動作方法とその効果を説明する。
図20において、所定のアドレス空間に対して最初に書き込みを行う際に、LRベリファイフラグ(以下、LRvフラグ)を0に設定しておく。このLRvフラグ用のレジスタは、抵抗変化型不揮発性記憶装置200の内部に設けても良いし、抵抗変化型不揮発性記憶装置200にアドレス信号、コントロール信号等を供給するメモリコントローラもしくは演算装置内に設けても良い。
フローチャートがスタート(S0)すると、データを書き込むアドレス空間の初期アドレスのメモリセル(例えば、M11)を選択する(S1)。そして、書き込み回路206では、“0”データ(HR)書き込みを行う場合は(S2でYes)、高抵抗化電圧パルスセット13(図11Aを参照)を印加するHR書き込み処理を実行する(S3)。次に選択メモリセルはセンスアンプ204に接続され、第1HRベリファイ読み出し処理がなされる(S4)。メモリセルの抵抗値が第1HRベリファイ用基準抵抗RH1よりも高くなり、ベリファイ判定結果がパスするまでHR書き込み処理(S3)を繰り返す(S5でNo)。ベリファイ判定でパスした場合(S5でYes)、次のアドレスがあれば(S9でNo)、次のアドレスの書き込み処理に移り(S10)、無ければ(S9でYes)、終了する(S11)。
S2において、“1”データ(LR)書き込みを行う場合(S2でNo)、まずLRvフラグの判定を行い(S12)、LRvフラグが0の場合は低抵抗化電圧パルスセット14(図11Bを参照)を印加するLR書き込み処理を実行する(S6)。LRvフラグが1の場合は、後述する。次に選択メモリセルはセンスアンプ204に接続され、第1LRベリファイ読み出し処理がなされる(S7)。メモリセルの抵抗値が第1LRベリファイ用基準抵抗RL1よりも高い場合(S8でNo:ベリファイフェイル)は、ベリファイ判定結果がパスするまでLR書き込み処理(S6)を繰り返す。
上記において、ベリファイ結果のフェイル回数が規定回数(N回)を超えた場合(S13でYes)は、LRvフラグを1に設定(S14)した後、LR書き込み処理を実行する(S15)。次に選択メモリセルはセンスアンプ204に接続され、第2LRベリファイ読み出し処理がなされる(S16)。メモリセルの抵抗値が第2LRベリファイ用基準抵抗RL2よりも高い場合(S17でNo)は、ベリファイ判定結果がパスするまでLR書き込み処理(S15)を繰り返す。
なお、ベリファイのフェイル回数は、抵抗変化型不揮発性記憶装置200の内部に設けたレジスタ等で記憶させておいても良い。また、ベリファイのフェイル回数は、抵抗変化型不揮発性記憶装置200にアドレス信号、コントロール信号等を供給するメモリコントローラもしくは演算装置内に記憶させておいても良い。これらのことは、上述したLRvフラグの場合と同様である。
LRvフラグの判定(S12)において、LRvフラグが1の場合は、低抵抗化電圧パルスセット14を印加するLR書き込み処理を実行する(S15)。その後、選択メモリセルはセンスアンプ204に接続され、第2LRベリファイ読み出し処理がなされる(S16)。メモリセルの抵抗値が第2LRベリファイ用基準抵抗RL2よりも高い場合(S17でNo)は、ベリファイ判定結果がパスするまでLR書き込み処理(S15)を繰り返す。
第1LRベリファイ判定、もしくは第2LRベリファイ判定でパスした場合(S8、S17でYes)、次のアドレスがあれば(S9でNo)、次のアドレスの書き込み処理に移り(S10)、無ければ(S9でYes)、終了する(S11)。
LRvフラグは、一旦1に設定された後は、1を保持し続ける。すなわち、所定のアドレス空間に対するLR書き込み時において、第1LRベリファイがN回以上フェイルしたメモリセルが発生した場合、以降、前記アドレス空間に対するLR書き込みでは、第1LRベリファイ用基準抵抗RL1よりも高い(緩和された条件で)、第2LRベリファイ用基準抵抗RL2を用いてLRベリファイ判定を行う。
以上では、LR書き込みについて、LRベリファイフェイル回数が規定回数を超えた時に、ベリファイ判定を緩和する方法を説明したが、HR書き込みについても同様であり、また、LR書き込み、HR書き込みの双方について、上記方法を適用しても良い。
[第5実施形態]
第5実施形態は、第4実施形態と同様の装置構成で動作方法のみが異なっている。
(1)装置構成
第4実施形態と同様であるので、詳細な説明を省略する。
(2)動作
図21は、第5実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法を示すフローチャートである。図21においても、所定のアドレス空間に対して最初に書き込みを行う際に、図20の場合と同様、LRvフラグを0に設定しておく。
フローチャートがスタート(S0)すると、データを書き込むアドレス空間の初期アドレスのメモリセル(例えば、M11)を図2に示すように選択する(S1)。そして、書き込み回路206では、“0”データ(HR)書き込みを行う場合は(S2でYes)、高抵抗化電圧パルスセット13(図11Aを参照)を印加するHR書き込み処理を実行する(S3)。次に選択メモリセルはセンスアンプ204に接続され、第1HRベリファイ読み出し処理がなされ(S4)、メモリセルの抵抗値が第1HRベリファイ用基準抵抗RH1よりも高くなり、ベリファイ判定結果がパスするまでHR書き込み処理(S3)を繰り返す(S5でNo)。ベリファイ判定でパスした場合(S5でYes)、次のアドレスがあれば(S9でNo)、次のアドレスの書き込み処理に移る(S10)。次のアドレスが無ければ(S9でYes)、)LRvフラグが0の場合は、この書き込み動作における、データを書き込むアドレス空間の全メモリセル、もしくは一部のメモリセルの第1LRベリファイの平均フェイル回数を判定する(S18)。第1LRベリファイの平均フェイル回数が規定回数(N回)を超えている場合は、LRvフラグを1に設定(S19)した後、書き込み動作を終了する(S11)。第1LRベリファイの平均フェイル回数が規定回数(N回)を超えていない場合は、書き込みを終了する(S11)。
S2において、“1”データ(LR)書き込みを行う場合(S2でNo)、まずLRvフラグの判定を行い、LRvフラグが0の場合は低抵抗化電圧パルスセット14(図11Bを参照)を印加するLR書き込み処理を実行する(S6)。次に選択メモリセルはセンスアンプ204に接続され、第1LRベリファイ読み出し処理がなされる(S7)。メモリセルの抵抗値が第1LRベリファイ用基準抵抗RL1よりも高い場合(S8でNo)は、ベリファイ判定結果がパスするまでLR書き込み処理(S6)を繰り返す。
LRvフラグの判定(S12)において、LRvフラグが1の場合は、低抵抗化電圧パルスセット14を印加するLR書き込み処理を実行する(S15)。その後、選択メモリセルはセンスアンプ204に接続され、第2LRベリファイ読み出し処理がなされる(S16)。メモリセルの抵抗値が第2LRベリファイ用基準抵抗RL2よりも高い場合(S17でNo)は、ベリファイ判定結果がパスするまでLR書き込み処理(S15)を繰り返す。
第1LRベリファイ判定、もしくは第2LRベリファイ判定でパスした場合(S8、S17でYes)、次のアドレスがあれば(S9でNo)、次のアドレスの書き込み処理に移り(S10)、次のアドレスのメモリセルに対して上記と同様の動作を行う。
次のアドレスがなく(S9でYes)、かつLRvフラグが0の場合は、この書き込み動作における、データを書き込むアドレス空間の全メモリセル、もしくは一部のメモリセルの第1LRベリファイの平均フェイル回数を判定する(S18)。第1LRベリファイの平均フェイル回数が規定回数(N回)を超えている場合は、LRvフラグを1に設定(S19)した後、書き込み動作を終了する(S11)。
LRvフラグは、一旦1に設定された後は、1を保持し続ける。すなわち、LR書き込み時において、データを書き込むアドレス空間の全メモリセル、もしくは一部のメモリセルの第1LRベリファイの平均フェイル回数がN回以上となった場合、以降、前記アドレス空間に対するLR書き込みでは、第1LRベリファイ用基準抵抗RL1よりも高い(緩和された条件で)、第2LRベリファイ用基準抵抗RL2を用いてLRベリファイ判定を行うことを特徴とする。
以上では、LR書き込みについて、LRベリファイフェイル回数が規定回数を超えた時に、ベリファイ判定を緩和する方法を説明したが、HR書き込みについても同様であり、また、LR書き込み、HR書き込みの双方について、上記方法を適用しても良い。
(3)結果
次に、以上で説明した第5実施形態の回路構成、回路動作を用いた場合の、回路動作結果とその課題について説明する。
以上のように、第1LRベリファイが平均N回以上フェイルした場合、以降所定のアドレス空間に対してLR書き込みを行う場合は、第1LRベリファイ用基準抵抗RL1よりも高い(緩和された条件で)、第2LRベリファイ用基準抵抗RL2を用いてLRベリファイ判定を行うことにより、LRベリファイ回数の増大を抑制することができる。
図22は、第5実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置において、高抵抗化と低抵抗化とを繰り返した場合の、ベリファイ書き込み動作の1ビットあたりの平均回数の推移を示す図である。すなわち、図22は、図21の動作方法を用いた場合について、LRvフラグが1に設定された後の、LRベリファイ動作における1ビットあたり平均フェイル回数の推移を示している。ここで、LRvフラグを1に設定する平均ベリファイ回数の閾値、すなわち図21中のS18のNを0.1とし、第2LRベリファイ用基準抵抗RL2を9.4kΩに設定した。なお、LRvフラグが1に設定される前の、LRベリファイ動作の1ビットあたり平均フェイル回数の推移は、図17における7600回までの推移と同様である。
図22より、LRベリファイ動作の1ビットあたり平均フェイル回数が0.1回を超えた場合に、LRベリファイ用基準抵抗をRL1より高いRL2に変更することにより、すなわちLRベリファイ判定を緩和することにより、5万回付近での平均フェイル回数が、0.1回以下まで抑えられていることを確認できた。
しかしながら、LRベリファイ用基準抵抗をRL1(7.5kΩ)からRL2(9.4kΩ)に緩和することにより、LR書き込み後のセル電流の収束性は悪化する。
図23は、第5実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置(1kビット)において、高抵抗化と低抵抗化とを5万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。図23は、上記動作において、LRvフラグが1に設定された後の、HRベリファイ(S5)がパスした直後、およびLRベリファイ(S8)がパスした直後の、セル電流の累計分布を、1kビットのメモリアレイで5万回まで測定した結果を示している。図23は、LR側の収束性が悪化することにより、ウィンドウが消滅していることを示している。
図24は、第5実施形態にかかる抵抗変化型不揮発性記憶装置(1kビット)において、高抵抗化と低抵抗化とを1万回繰り返した場合の抵抗値の頻度分布を示す図である。図24は、上記動作において、LRvフラグが1に設定された後の、HRベリファイ(S5)がパスした直後、およびLRベリファイ(S8)がパスした直後の、セル電流の累計分布を、1万回まで(1kビット×1万回)示す。
図24に示すように、1万回までは、ウィンドウは十分に確保できていることが確認できた。すなわち、図23、図24より、LRベリファイ用基準抵抗をRL1からRL2に緩和した後は、5万回は動作させられないが、1万回であれば動作させ得ることがわかる。
よって、LRベリファイ動作のフェイル回数が規定値を超え、LRvフラグが1に設定されたメモリ領域は、それ以降の書き込み回数に上限値を設ければ良い(例えば前記の場合、1万回)。書き込み回数が上限値に達したメモリ領域は、以降は使用禁止としても良いし、LRベリファイ用基準抵抗をRL2からRL1に戻すことにより、再度ウィンドウを確保できるようにしても良い。これによって、抵抗変化素子の延命化を図ることが可能となる。但し、後者の場合は、ベリファイ回数は増大し、書き込み速度は低下するため、低速用途に限定する必要がある。
なお、図8に示した記憶装置の構成では、スイッチ素子であるNMOSトランジスタに1つの抵抗変化型素子を接続した、所謂1T1R型メモリセルであったが、本発明は、この1T1R型メモリセルに限定されるものではない。例えば、スイッチ素子として、双方向ダイオードを用いた1D1R型メモリセルに適用しても良い。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の一態様は、データの記録および読み出しの精度向上とデータの書き込み速度向上とを両立させることができる抵抗変化型不揮発性記憶装置およびその書き込み方法として有用である。
13 高抵抗化電圧パルスセット
14 低抵抗化電圧パルスセット
15 プレ電圧パルス
16 高抵抗化電圧パルス
17 プレ電圧パルス
18 低抵抗化電圧パルス
100 抵抗変化型素子
100a 第1電極
100b 抵抗変化層
100b−1 第1抵抗変化層
100b−2 第2抵抗変化層
100c 第2電極
101 第1電極端子
102 第2電極端子
103 ゲート端子
104 NMOSトランジスタ
105 第1電極端子
110 メモリセル
120 メモリセルアレイ
130 パルス印加装置
140 抵抗変化型不揮発性記憶装置
200 抵抗変化型不揮発性記憶装置
201 メモリ本体部
202 メモリセルアレイ
203 列選択回路
204 センスアンプ
205 データ入出力回路
206 書き込み回路
207 行ドライバ
208 行選択回路
209 アドレス入力回路
210 制御回路
211 書き込み用電源
218 カレントミラー回路
219 クランプトランジスタ
220 クランプトランジスタ
221 基準回路
222 選択トランジスタ
223 選択トランジスタ
224 差動アンプ
225 トランジスタ
226 トランジスタ
227 選択トランジスタ
228 選択トランジスタ
229 選択トランジスタ
702 読み出し用基準電流生成回路
703 LR化用基準電流生成回路
703A 第1LR化用基準電流生成回路
703B 第2LR化用基準電流生成回路
704 HR化用基準電流生成回路
704A 第1HR化用基準電流生成回路
704B 第2HR化用基準電流生成回路

Claims (9)

  1. 抵抗変化型素子を含むメモリセルを複数有するメモリセルアレイを備える抵抗変化型不揮発性記憶装置の書き込み方法であって、
    前記抵抗変化型素子は、第1電圧パルスが印加されると、第1情報の記憶に用いられる第1抵抗状態から、第2情報の記憶に用いられる、第1抵抗状態よりも抵抗値の低い第2抵抗状態へと変化し、第2電圧パルスが印加されると、前記第2抵抗状態から前記第1抵抗状態へと変化する特性を有し、
    抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加したにも関わらず抵抗状態が変化したことを確認するための判定条件を満たさない抵抗変化型素子に対し抵抗状態を変化させるための電圧パルスを新たに印加するベリファイ書き込み動作を行ない、
    書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれた前記ベリファイ書き込み動作の平均回数が所定回数を超えた場合には、前記ベリファイ書き込み動作における前記判定条件を緩和する、
    書き込み方法。
  2. 抵抗値が第1閾値抵抗値より高い閾値抵抗値を第2閾値抵抗値として、
    前記ベリファイ書き込み動作は、前記第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が前記第1閾値抵抗値より高くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、前記第1電圧パルスを印加するものであり、
    前記ベリファイ書き込み動作において、前記平均回数が第1閾値回数を超えている場合には、前記第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値が、前記第2閾値抵抗値より高い時に、新たに前記第1電圧パルスが前記抵抗変化型素子に印加される、
    請求項1に記載の書き込み方法。
  3. 抵抗値が第3閾値抵抗値より低い閾値抵抗値を第4閾値抵抗値として、
    前記ベリファイ書き込み動作は、前記第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が前記第3閾値抵抗値より低くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、前記第2電圧パルスを印加するものであり、
    前記ベリファイ書き込み動作において、前記平均回数が第2閾値回数を超えている場合には、前記第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値が、前記第4閾値抵抗値より低い時に、新たに前記第2電圧パルスが前記抵抗変化型素子に印加される、
    請求項1に記載の書き込み方法。
  4. 前記判定条件を緩和した後に行われるベリファイ書き込み動作の回数に上限値を設定する、
    請求項1〜3のいずれかに記載の書き込み方法。
  5. 書き込み対象となる抵抗変化型素子に対し、前記判定条件を緩和した後に行われるベリファイ書き込み動作の回数が前記上限値に達した場合には、以後、前記書き込み対象となる抵抗変化型素子を書き込み対象としない、
    請求項4に記載の書き込み方法。
  6. 書き込み対象となる抵抗変化型素子に対し、前記判定条件を緩和した後に行われるベリファイ書き込み動作の回数が前記上限値に達した場合には、以後、前記書き込み対象となる抵抗変化型素子に対し、前記判定条件を緩和前の判定条件に戻す、
    請求項4に記載の書き込み方法。
  7. 抵抗変化型素子を含むメモリセルを複数有するメモリセルアレイと、
    前記抵抗変化型素子に抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加するパルス印加装置とを備え、
    前記抵抗変化型素子は、前記パルス印加装置が第1電圧パルスを印加すると、第1情報の記憶に用いられる第1抵抗状態から、第2情報の記憶に用いられる、第1抵抗状態よりも抵抗値の低い第2抵抗状態へと変化し、前記パルス印加装置が第2電圧パルスを印加すると、前記第2抵抗状態から前記第1抵抗状態へと変化する特性を有し、
    前記パルス印加装置は、抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加したにも関わらず抵抗状態が変化したことを確認するための判定条件を満たさない抵抗変化型素子に対して新たに抵抗状態を変化させるための電圧パルスを印加するベリファイ書き込み動作を行ない、書き込み対象となっている複数個の抵抗変化型素子の全部または一部に対してそれまでに行なわれた前記ベリファイ書き込み動作の平均回数が所定回数を超えた場合には、前記ベリファイ書き込み動作における前記判定条件を緩和する、
    抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  8. 抵抗値が第1閾値抵抗値より高い閾値抵抗値を第2閾値抵抗値として、
    前記パルス印加装置は、前記ベリファイ書き込み動作として、前記第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が前記第1閾値抵抗値より高くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、前記第1電圧パルスを印加するものであり、
    前記ベリファイ書き込み動作において、前記平均回数が第1閾値回数を超えている場合には、前記第1電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値が、前記第2閾値抵抗値より高い時に、新たに前記第1電圧パルスを前記抵抗変化型素子に印加する、
    請求項7に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
  9. 抵抗値が第3閾値抵抗値より低い閾値抵抗値を第4閾値抵抗値として、
    前記パルス印加装置は、前記ベリファイ書き込み動作として、前記第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値を読み取り、読み取られた抵抗値が前記第3閾値抵抗値より低くなっていると判定された抵抗変化型素子に対し、再度、前記第2電圧パルスを印加するものであり、
    前記ベリファイ書き込み動作において、前記平均回数が第2閾値回数を超えている場合には、前記第2電圧パルスが印加された後の抵抗変化型素子の抵抗値が、前記第4閾値抵抗値より低い時に、新たに前記第2電圧パルスを前記抵抗変化型素子に印加する、
    請求項7に記載の抵抗変化型不揮発性記憶装置。
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