JP6242110B2 - 水路の改修構造及び改修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばコンクリート製の水路の改修構造及び改修方法に関するものである。
従来より、コンクリート製水路は長期間の使用によって例えば目地部等が老朽化して漏水する場合や水路本体のひび割れ等により漏水する場合がある。そのような老朽化対策としては、例えば特許文献1〜3に開示されている技術が知られている。
特許文献1では、樹脂製シートによって水路の壁面を覆うことによって水路の改修を行うようにしている。すなわち、手順としては、まず、被覆樹脂層付鋼鈑からなる縁部固定板を、釘打ち高圧銃による釘止めや埋め込みアンカー等でコンクリート下地に機械的に固定する。その後、樹脂製シートの両縁を縁部固定板に溶着する。水流方向下流側の樹脂製シートの上面に上流側の樹脂製シートの端部を重ね、これら樹脂製シート同士の接合部を断続的に溶着している。
この特許文献1では、樹脂製シートを接着剤による全面接着工法やFRP、光硬化樹脂等の塗膜を形成する工法に比べて施工作業が容易で低コストになる利点がある。また、樹脂製シートの接合部を断続的に溶着しているので非溶着部ができ、水路の壁面と樹脂製シートとの間に浸入した水やエアーを非溶着部から水路内へ導入させることができる利点もある。
また、特許文献2には、繊維強化合成樹脂パネルと、このパネル周辺部を残して貼り付けられた緩衝材と、緩衝材を取り囲むように貼り付けられた水膨張性ゴムからなる水路補修材が開示されている。複数の水路補修材を水路内において水流方向に並べ、各水路補修材の緩衝材と水膨張性ゴムとを水路の壁面に密着させる。水路補修材は、1mm〜2mm程度の間隔をあけて配置し、アンカーボルトで水路に固定する。水路補修材の間から流入する水は水膨潤性ゴムが吸収するため、漏水が防止される。このものでは、水路の壁面を乾燥させる手間も要らず、工期の短縮化及び作業の簡略化を図ることができる利点がある。
また、特許文献3には、水路の目地止水用の可とう継手が開示されている。この可とう継手は、細長い熱可塑性エラストマー系防水シートと、一対の細長い板状体と、不定形シーリング材と、止め付け部材とを備えている。一対の板状体は防水シートの両縁部に固定され、これら板状体の間の防水シートによって可とう部が形成される。不定形シーリング材は、各板状体における水路壁面側に設けられる。止め付け部材は、防水シート、板状体及び不定形シーリング材を貫通して水路に固定される。
特開2011−99240号公報 特開2009−249967号公報 特開2009−7899号公報
ところが、特許文献1では、縁部固定板に樹脂製シートを温風溶着機で溶着する場合には、樹脂製シートを捲りながら樹脂製シートと縁部固定板との間に温風を送り込んで所定の温度以上となるまで加熱し、その加熱状態を所定時間保持することにより、樹脂製シートと縁部固定板の被覆樹脂層の表面とを溶融しなければならないため、技術的に高度で熟練を要する。また、電磁誘導加熱の場合は、加熱コイルを縁部固定板に押し付けた部分のみ溶融することができるが、縁部固定板の基材の金属板が渦電流によって高温になるため、溶融した樹脂製シート及び被覆樹脂層の樹脂が冷却固化して接着強度が出るまでに接着部分のズレを防ぐ必要がある。ホットメルト接着性樹脂の場合も同様である。また、樹脂製シート同士の接続部は2枚重ね部や3枚重ね部の処理が発生し、防水施工には高度の技術と熟練を要す。
また、樹脂製シートの接合部を断続的に溶着することで水路の壁面と樹脂製シートとの間に浸入した水やエアーを水路内へ導入させることができるようにしているが、水路内の水圧が水路外の水圧よりも高い場合には、水路内の水が水路外へ漏れてしまい、水路の改修目的を達成することができない場合がある。
また、特許文献2、3のように樹脂製シートの溶着を行わないようにする技術があるが、既設水路の場合は、カーブしていたり、目地部に段差が発生していたりする。このような場合、特許文献2の水路補修材を水流方向に並べて設けること自体が困難になる。また、特許文献2の水膨張ゴムは、乾燥時には収縮状態にあり、流入する水を吸い取るには時間がかかり、この間に漏水してしまう恐れがある。また、水路の目地部が地盤沈下や地震等により変位した場合、水路補修板はそのような変位に追従できず、水路補修板間から漏水してしまう恐れがある。
また、特許文献3は、目地部の可とう継手であり、水路の壁面に沿って複数のシートを接続しながら水流方向に長く連続した防水構造とすることができない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水路の壁面を防水シートで被覆することによって水路の改修を行う場合に、防水シート同士の接続に融着または溶着法を用いることなく、かつ、漏水を確実に防止できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、剛性板状体、不定形シーリング材及び固定部材を用いて防水シートを水路に固定するようにした。
第1の発明は、
既設水路の壁面を防水シートで覆うことによって水路の改修を行う水路の改修構造において、
複数枚の長尺状の熱可塑性エラストマー系防水シートと、
剛性板状体と、
不定形シーリング材と、
固定部材とを備え、
上記各防水シートは、水路の一方の側壁の上側から底壁、他方の側壁の上側に亘るように形成されるとともに、水流方向に所定の長さを有した形状とされ、
上記防水シートは水路長手方向に複数枚並べて設置され、
水流方向最上流に位置する最上流防水シートの上流側の縁部における水路壁面側には、上記剛性板状体が接着され、該剛性板状体と水路壁面との間には上記不定形シーリング材が介在され、上記固定部材によって最上流防水シートの上流側の縁部が上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材と共に水路に固定され、
水流方向最下流に位置する最下流防水シートの下流側の縁部における水路壁面側には、上記剛性板状体が接着され、該剛性板状体と水路壁面との間には上記不定形シーリング材が介在され、上記固定部材によって最下流防水シートの下流側の縁部が上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材と共に水路に固定され、
水路長手方向に隣接する防水シートの端部が互いに厚み方向に重なるように配置されており、上記厚み方向に重なるように配置された防水シートのうち、水路内に臨むように位置する防水シートの端部における水路壁面側には、上記剛性板状体が接着され、水路壁面側に位置する防水シートの端部には、上記剛性板状体に接するように上記不定形シーリング材が設けられ、上記固定部材は、上記厚み方向に重なるように配置された水路内に臨むように位置する防水シートの端部、上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材及び水路壁面側に位置する防水シートの端部を貫通して水路に固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、最上流防水シートの上流側の縁部に接合された剛性板状体と水路壁面との間に不定形シーリング材が介在しており、この不定形シーリング材が介在した状態で固定部材によって最上流防水シートを剛性板状体と共に固定するので、最上流防水シートと水路壁面との間の止水性が確保される。同様に、最下流防水シートの下流側の縁部に接合された剛性板状体と水路壁面との間に不定形シーリング材が介在しているので止水性が確保される。また、水流方向に隣接する防水シートの端部の間にも同様に剛性板状体と不定形シーリング材が介在しているので、止水性が確保される。
例えば地震等による変位が生じた場合には、防水シートがエラストマー系の材料からなるので、変位に追従するように変形して変位を吸収する。
よって、本改修構造によって改修された全域に止水性が確保されることになるので、漏水が確実に防止される。
また、各防水シートは剛性板状体や不定形シーリング材を貫通する固定部材によって水路に固定するので、防水シートの同士の接続に従来のような融着または溶着法が不要になり、施工作業性が良好になる。また、各防水シートの接続位置を調整することにより、水路のカーブや目地の段差に対しても取り付けが可能である。
第2の発明は、第1の発明において、
上記防水シートには貫通孔が形成され、該貫通孔には、上記防水シートと水路壁面との間に浸入した水を水路に排水するための排水装置が接続され、
上記排水装置は、第1シート材及び第2シート材を備え、
上記第1シート材及び上記第2シート材は、上記防水シートの水路内に臨む面に、この順で重なるように設けられ、
上記第1シート材には、上記貫通孔に連通する連通孔が形成され、該第1シート材の連通孔周縁部と上記防水シートの貫通孔周縁部とが全周に亘って接着され、
上記第1シート材と上記第2シート材とは、上記連通孔から離れた周囲が互いに接着され、上記第1シート材と上記第2シート材との周囲の一部には、非接着部からなる排水口が形成されることを特徴とする。
この構成によれば、防水シートと水路壁面との間に水が浸入した場合に、防水シートの貫通孔から排水装置の第1シートの連通孔を通って第1シートと第2シートとの間に流入し、第1シートと第2シート間が水圧により開き、排水口から水路内に排水される。これにより、防水シートの背面側の水圧を低減して防水シートの破損が防止され、また、背面水の水圧によるシート膨れで内空断面が侵され流下性能が阻害されることも防止できる。
一方、水路内の水圧の方が高い場合には、その水圧によって第2シートが第1シートに押し付けられて閉鎖状態となるので、水路内の水が外部に漏れることはない。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記防水シートにおける水路の隅部に対応する部位には、上記剛性板状体が配設され、該剛性板状体は、上記不定形シーリング材を介して上記固定部材により水路に固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、防水シートにおける水路の隅部近傍を水路に確実に固定することが可能になる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記防水シートにおける水路の側壁上側に対応する部位には、上記剛性板状体が配設され、該剛性板状体は、上記不定形シーリング材を介して上記固定部材により水路に固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、防水シートにおける水路の側壁上側近傍を水路に確実に固定することが可能になる。
第5の発明は、第1から4のいずれか1つの発明において、
上記防水シートが軟質の塩化ビニル樹脂製であり、
上記剛性板状体が鋼鈑と該鋼鈑に積層された軟質の塩化ビニル樹脂とを有しており、
上記剛性板状体は、積層された塩化ビニル樹脂を上記防水シートと接着することによって上記防水シートに接合されていることを特徴とする。
この構成によれば、塩化ビニル樹脂製の防水シートを剛性板状体の塩化ビニル樹脂層に接着することで、剛性板状体を防水シートに対して容易に、かつ、強固に接合することが可能になる。防水シートの端部の剛性板状体は予め工場等で溶剤による溶着や、熱風等による融着で防水シートに接合しておく。
第6の発明は、第1から5のいずれか1つの発明において、
上記防水シートの水流方向の端部における水路壁面側には剛性板状体が接合され、上記固定部材によって上記水路壁面側の剛性板状体が上記防水シートの端部と共に水路に固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、防水シートの端部を水路の形状に合わせ確実に固定することができ、防水シートと剛性板状体との接合で防水シート接続部にかかる応力を剛性板状体で分散することができる。
第7の発明は、
既設水路の壁面を防水シートで覆うことによって水路の改修を行う水路の改修方法において、
複数枚の長尺状の防水シートと、
剛性板状体と、
不定形シーリング材と、
固定部材とを用意し、
上記各防水シートは、水路の一方の側壁の上側から底壁、他方の側壁の上側に亘るように形成されるとともに、水流方向に所定の長さを有した形状としておき、
水流方向最上流に位置することになる最上流防水シートの上流側の縁部における水路壁面側には、上記剛性板状体を接着しておき、
水流方向最下流に位置することになる最下流防水シートの下流側の縁部における水路壁面側には、上記剛性板状体を接着しておき、
水路長手方向に隣接する防水シートの端部を互いに厚み方向に重なるように配置したとき、上記厚み方向に重なるように配置された防水シートのうち、水路内に臨むように位置することになる防水シートの端部における水路壁面側には、上記剛性板状体を接着しておき、
その後、上記防水シートを水路長手方向に複数枚並べて設置し、
水流方向最上流に位置する最上流防水シートの上流側の縁部における水路壁面側に接着されている上記剛性板状体と水路壁面との間には上記不定形シーリング材を介在させ、上記固定部材によって最上流防水シートの上流側の縁部を上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材と共に水路に固定し、
水流方向最下流に位置する最下流防水シートの下流側の縁部における水路壁面側に接着されている上記剛性板状体と水路壁面との間には上記不定形シーリング材を介在させ、上記固定部材によって最下流防水シートの下流側の縁部を上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材と共に水路に固定し、
水路長手方向に隣接する防水シートの端部を互いに厚み方向に重なるように配置し、上記厚み方向に重なるように配置された防水シートのうち、水路壁面側に位置する防水シートの端部には、水路内に臨むように位置することになる防水シートの端部における水路壁面側に接着されている上記剛性板状体に接するように上記不定形シーリング材を設け、上記固定部材は、上記厚み方向に重なるように配置された水路内に臨むように位置する防水シートの端部、上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材及び水路壁面側に位置する防水シートの端部を貫通して水路に固定することを特徴とする。
第1、7の発明によれば、複数枚の長尺状の熱可塑性エラストマー系防水シートと剛性板状体と不定形シーリング材とを固定部材で水路に固定するようにしたので、防水シート同士の接続に融着または溶着法を用いることなく、施工作業性が容易になるとともに、漏水を確実に防止できる。また、例えば地震等による変位が生じた場合に変位に追従するように防水シートが変形して変位を吸収するので、漏水を防止できる。
第2の発明によれば、防水シートに排水装置を設けて防水シートと水路壁面との間に浸入した水を水路に排水するようにしたので、背面側の水圧による防水シートの破損を防止でき、また、水圧によるシート膨れで流下性能を阻害することも防止することができる。
第3の発明によれば、防水シートにおける水路の隅部に対応する部位に剛性板状体を配設し、この剛性板状体を水路に固定したので、防水シートを水路に確実に固定することができ、熱可塑性エラストマー系防水シートが経時で収縮しようとしても固定部材により剛性板状体及び不定形シーリング材で水路に固定されているので隅部のシートの浮きを防ぐことができる。
第4の発明によれば、防水シートにおける水路の側壁上側に対応する部位に剛性板状体を配設し、この剛性板状体を水路に固定したので、防水シートを水路に確実に固定することができ、側壁上側からの水や異物の浸入や防水シートの収縮によるシート端部のズレ等を防ぐことができる。
第5の発明によれば、塩化ビニル樹脂製の防水シートを剛性板状体の塩化ビニル樹脂層に溶剤による溶着や熱風等による融着で接着することで、剛性板状体を防水シートに対して容易に、かつ、強固に接合できる。
第6の発明によれば、防水シートの水流方向の端部における水路壁面側に剛性板状体を接合し、その剛性板状体と防水シートの端部とを固定部材によって水路に固定するようにしたので、防水シートの端部の浮きを防ぐことができる。
実施形態に係る水路の改修構造を示す斜視図である。 第5防水シートを取り付ける要領を説明する斜視図である。 第4防水シートを取り付ける要領を説明する斜視図である。 図1におけるIV−IV線に相当する断面図である。 排水装置近傍を拡大して示す斜視図である。 実施形態の変形例1に係る図1相当図である。 図6におけるVII−VII線に相当する断面図である。 実施形態の変形例2に係る図3相当図である。 実施形態の変形例2に係る図1相当図である。 図9におけるX−X線に相当する断面図である。 図9におけるXI−XI線に相当する断面図である。 実施形態の変形例3に係る図1相当図である。 図12におけるXIII−XIII線に相当する断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る水路の改修構造1によって改修された水路100の斜視図である。水路100は、複数のコンクリート製の水路構成部材101、101、…を所定方向に並べて構成されており、例えば農業用水や工業用水を流すことができる。
水路100は、一方の側壁100a、他方の側壁100b及び底壁100cを有している。また、水路100の水流方向(長手方向)に隣合う水路構成部材101、101の間には目地部102がある。尚、図1〜図3において上側が水流方向上流側である。
水路の改修構造1は、複数枚の長尺状の熱可塑性エラストマー系防水シート11〜15と、剛性板状体21〜26と、不定形シーリング材31〜36と、固定部材40と、背面水排水装置50とを備えている。この実施形態では、防水シートが5枚用いられる場合について説明するが、防水シートの枚数は、5枚に限られるものではなく、改修規模等に応じて5枚よりも少なくてもよいし、多くてもよく、任意の枚数を使用できる。また、剛性板状体及び不定形シーリング材の数についても、防水シートの数に依存するものであるため、防水シートの数に合わせればよい。
防水シート11〜15は、水流方向最上流に位置する最上流防水シートとしての第1防水シート11と、第1防水シート11の水流方向下流側に隣接する第2防水シート12と、第2防水シート12の水流方向下流側に隣接する第3防水シート13と、第3防水シート13の水流方向下流側に隣接する第4防水シート14と、第4防水シート14の水流方向下流側に隣接する第5防水シート15とである。第5防水シート15が最下流防水シートとなる。
水流方向に隣接する第1防水シート11の下流側の端部と、第2防水シート12の上流側の端部とは、互いに厚み方向に重なるように配置されている。また、第2防水シート12の下流側の端部と、第3防水シート13の上流側の端部とも、互いに厚み方向に重なるように配置されている。また、第3防水シート13の下流側の端部と、第4防水シート14の上流側の端部とも、互いに厚み方向に重なるように配置されている。さらに、第4防水シート14の下流側の端部と、第5防水シート15の上流側の端部とも、互いに厚み方向に重なるように配置されている。
第1〜第5防水シート11〜15は同じものであるので、第5防水シート15について詳細に説明する。図3にも示すように、第5防水シート15は、水路100の一方の側壁100aの上側から底壁100c、他方の側壁100bの上側に亘るように形成されるとともに、水流方向に所定の長さを有した形状とされている。第5防水シート15は、例えば軟質の塩化ビニル樹脂製とすることができるが、材質はこれに限られるものではなく、各種熱可塑性エラストマー製とすることができる。例えば、塩化ビニル樹脂系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、EVA系エラストマー等からなる群より選ぶことができる。
図1に示すように、剛性板状体21〜26は、第1防水シート11の上流側の縁部に接合する第1剛性板状体21と、第1防水シート11の下流側の縁部に接合する第2剛性板状体22と、第2防水シート12の下流側の縁部に接合する第3剛性板状体23と、第3防水シート13の下流側の縁部に接合する第4剛性板状体24と、第4防水シート14の下流側の縁部に接合する第5剛性板状体25と、第5防水シート15の下流側の縁部に接合する第6剛性板状体26とである。
第1剛性板状体21は、第1防水シート11の上流側の縁部において水路壁面側に接合されており、該縁部に沿うように、水路100の一方の側壁100a、底壁100c及び他方の側壁100bで構成される上方に開放するコ字形状に成形される。
第2剛性板状体22は、第1防水シート11の下流側の縁部において水路壁面側に接合されており、第1剛性板状体21と同様な形状に成形される。第3剛性板状体23は、第2防水シート12の下流側の縁部において水路壁面側に接合されており、第1剛性板状体21と同様な形状に成形される。第4剛性板状体24は、第3防水シート13の下流側の縁部において水路壁面側に接合されており、第1剛性板状体21と同様な形状に成形される。第5剛性板状体25は、第4防水シート14の下流側の縁部において水路壁面側に接合されており、第1剛性板状体21と同様な形状に成形される。第6剛性板状体26は、第5防水シート15の下流側の縁部において水路壁面側に接合されており、第1剛性板状体21と同様な形状に成形される。
第1〜第6剛性板状体21〜26は同じものであるので、以下、図4に基づいて第4剛性板状体24について詳細に説明する。第4剛性板状体24は、例えばステンレス鋼、アルミニウム、防錆メッキ鋼、防錆被覆鋼材等の板材からなる基材24aと、基材24aに層状に設けられた樹脂材層24bとを備えている。樹脂材層24bは、第3防水シート13との接着面にのみ設けられていればよいが、基材24aの全面を被覆するように設ければ防錆等が良好になる。樹脂材層24bは省略してもよい。また、基材24aとしては、硬質塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、PET等の硬質プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)等の繊維補強プラスチック等からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いて板状に成形したものなどを用いることもできる。このような材料は腐食しにくいので好ましい。また、第4剛性板状体24は、幅方向両縁部を折り曲げており、こうすることで第4剛性板状体24の剛性を向上させることができる。
第4剛性板状体24の構成は特に限定されるものではないが、例えば、基材24aの一方の面に、予め樹脂材層24bを設け、この樹脂材層24bと第3防水シート13とを同じ熱可塑性エラストマー、例えば軟質塩化ビニル樹脂とし、熱融着、溶着、接着剤等により互いに強固に接合することができる。熱可塑性エラストマーが軟質塩化ビニル樹脂の場合は、テトラヒドロフランによる溶剤溶着でも強固な接着力が得られる。好ましくは、熱融着、溶剤溶着とも、同質又は同等の材料の接着であり、このようにすることで、十分に強固で耐久性に優れたものとすることができる。接着剤を用いる異種材質間の接着は、大抵、低い接着力となり、耐久性にも問題を生じ易くなるので、異種材質の部材を用いる場合には注意を要する。
図1に示すように、不定形シーリング材31〜36は、第1剛性板状体21と水路壁面との間に設けられる第1不定形シーリング材31と、第2剛性板状体22に接するように第2防水シート12の上流側の縁部の水路側に設けられる第2不定形シーリング材32と、第3剛性板状体23に接するように第3防水シート13の上流側の縁部の水路側に設けられる第3不定形シーリング材33と、第4剛性板状体24に接するように第4防水シート14の上流側の縁部の水路側に設けられる第4不定形シーリング材34と、第5剛性板状体25に接するように第5防水シート15の上流側の縁部の水路側に設けられる第5不定形シーリング材35と、第6剛性板状体26と水路壁面との間に設けられる第6不定形シーリング材36とである。
第1〜第6不定形シーリング材31〜36は、それぞれ、第1〜第6剛性板状体21〜26の形状に対応して延びるように設けられ、第1〜第6剛性板状体21〜26の一方の端から他方の端に亘って全体に接するようになっている。
第1〜第6不定形シーリング材31〜36は同じものである。第1〜第6不定形シーリング材31〜36は止水性を得ることができる材質であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、ウレタン系、シリコーン系、変成シリコーン系、エポキシ系、アクリル系、ブチルゴム系、チオコール系等の不定形のコーキング材、シール材等からなる群から選ばれるものを用いることができるが、軟質塩化ビニル樹脂系の熱可塑性エラストマーの場合は、防水シートとの接着性及び耐可塑剤移行性に優れるシリコーン系シーリング材の使用が好ましい。不定形とは、形状が特に定まっておらず、塗布する面の形状等に容易に追従して変形可能なことである。また、塗布後、所定時間が経過すると固化して固化後の形状を維持する。尚、第1〜第6不定形シーリング材31〜36を塗布する前の下地には、周知の専用プライマーを予め塗布しておくことが望ましい。
図1に示すように、背面水排水装置50は、第1〜第5防水シート11〜15と水路壁面との間に浸入した水を水路100に排水するためのものであり、この実施形態では、水路の改修構造1の最下流に位置する第5防水シート15に設けられている。図5に示すように、第5防水シート15における水路100の底壁100cを覆う部分には、円形の貫通孔15aが形成されており、この貫通孔15aに背面水排水装置50が接続されている。
背面水排水装置50は、第5防水シート15と同じ材質の第1シート材51及び第2シート材52を備えている。第1シート材51及び第2シート材52は、第5防水シート15における水路100の底壁100cを覆う部分よりも十分に小さい形状とされている。第1シート材51及び第2シート材52の外形は同じにしてある。
第1シート材51及び第2シート材52は、第5防水シート15の水路100内に臨む面に、この順で重なるように設けられている。第1シート材51には、第5防水シート15の貫通孔15aに連通する連通孔51aが形成されている。連通孔51aと貫通孔15aとは略同じ形状である。第1シート材51の連通孔51a周縁部と第5防水シート15の貫通孔15a周縁部とが全周に亘って接着されている。この接着部分は符号51bで示すハッチング部分である。そして、第1シート材51と第2シート材52とは、連通孔51aから離れた周囲が互いに接着されている。この接着部分は符号50bで示すハッチング部分である。第1シート材51と第2シート材52との周囲の一部には、非接着部からなる排水口50aが形成される。
すなわち、第1〜第5防水シート11〜15と水路壁面との間に水が浸入していなければ、水路100内の水圧によって第2シート材52が第1シート材51に押し付けられて排水口50aが閉じるので、水路100内の水が外部に漏れることはない。一方、第1〜第5防水シート11〜15と水路壁面との間に水が浸入すると第1〜第5防水シート11〜15の接続部と水路壁面との間は通水性のため最下流の第5防水シート15に背面水が集まり、その背面水が貫通孔15aを通って連通孔51aに達し、第1シート材51と第2シート材52との間に流入する。この背面水の水圧によって第2シート材52が水路100内に押されて排水口50aが開き、背面水が水路100に排水される。つまり、背面水排水装置50は、一方向弁の機能を持っている。尚、背面水排水装置50は、背面水排出構造の一例であり、他の構成の排水装置を用いることも可能である。
固定部材40は、例えばスクリューネジ等のネジ類、金属拡張アンカーやケミカルアンカー、プラスチックアンカー等から選ぶことができる。固定部材40として、コンクリート釘を使用することもできる。コンクリート釘を使用する場合は、下孔をあけなくてよいので、作業性が良好である。
次に、上記のように構成された水路の改修構造1を既設水路100に設ける方法について説明する。第1〜第5防水シート11〜15と、第1〜第6剛性板状体21〜26と、コーキングガンAに収容された不定形シーリング材と、固定部材40とを用意する。
水路100には、第5防水シート15から取り付ける。まず、図2に示すように、水路100の壁面に第6不定形シーリング材36をコーキングガンAによって打設する。尚、第6不定形シーリング材36を打設する下地にはプライマーを下塗りしておく。また、下孔の形成が必要な固定部材40を用いる場合には下孔を形成しておく。
第5防水シート15の下流側の端部には、第6剛性板状体26を接合しておく。第6剛性板状体26は水路100の断面形状に一致するように折り曲げる。これにより、第5防水シート15の端部も水路100の断面形状に略一致する形状になる。そして、第5防水シート15を水路100内に配置して第6剛性板状体26を第6不定形シーリング材36に押し付け、その後、固定部材40を水路100内方から第5防水シート15、第6剛性板状体26及び第6不定形シーリング材36に貫通させて水路100の側壁100a、100bや底壁100cに固定する。
尚、背面水排水装置50は第5防水シート15を水路100に取り付ける前に、第5防水シート15に固定しておいてもよいし、第5防水シート15を水路100に取り付けた後に第5防水シート15に固定してもよい。
その後、図3に示すように第5防水シート15の水流方向上流側の端部の水路側に第5不定形シーリング材35をコーキングガンAによって打設する。第4防水シート14の下流側の端部には、第5剛性板状体25を接合しておく。第5剛性板状体25は第6剛性板状体26と同様に水路内面形状に合わせ折り曲げる。しかる後、第4防水シート14を水路100内に配置して第5剛性板状体25を第5不定形シーリング材35に押し付け、その後、固定部材40を水路100内方から第4防水シート14、第5剛性板状体25及び第5不定形シーリング材35に貫通させて水路100の側壁100a、100bや底壁100cに固定する。
以上のようにして第3防水シート13、第2防水シート12及び第1防水シート11を順に取り付けていく。
第1〜第5防水シート11〜15の固定部材40によって固定される部位は、水路100の目地部102以外に位置するように、第1〜第5防水シート11〜15の長さを調整しておくのが好ましい。
この実施形態に係る水路の改修構造1によれば、最上流に位置する第1防水シート11の上流側の縁部に接合された第1剛性板状体21と水路壁面との間に第1不定形シーリング材31が介在しており、この第1不定形シーリング材31が介在した状態で固定部材40によって第1防水シート11を第1剛性板状体21と共に固定するので、第1防水シート11と水路壁面との間の止水性が確保される。同様に、最下流に位置する第5防水シート15の下流側の縁部に接合された第6剛性板状体26と水路壁面との間に第6不定形シーリング材36が介在しているので下流側の止水性も確保される。また、水流方向に隣接する第1〜第5防水シート11〜15の端部の間にも同様に第2〜第5剛性板状体22〜25と第2〜第5不定形シーリング材32〜35が介在しているので、止水性が確保される。従って、改修構造1によって改修された全域に止水性が確保されることになるので、漏水が確実に防止される。
例えば地震等による変位が生じた場合には、第1〜第5防水シート11〜15がエラストマー系の材料からなるので、変位に追従するように変形して変位を吸収する。よって、固定部材40による固定部位に無理な力がかかりにくくなり、固定部材40の抜けや、第1〜第5防水シート11〜15の破損を防止できる。
以上説明したように、第1〜第5防水シート11〜15を、第1〜第6剛性板状体21〜26と第1〜第6不定形シーリング材31〜36と固定部材40とで水路100に固定するようにしたので、防水シート同士の接続に融着または溶着法を用いることなく、施工作業性が容易になるとともに、漏水を確実に防止できる。また、例えば地震等による変位が生じた場合に変位に追従するように第1〜第5防水シート11〜15が変形して変位を吸収するので、漏水を防止できる。
また、第5防水シート15に背面水排水装置50を設けて背面水を水路100に排水するようにしたので、背面側の水圧によって第1〜第5防水シート11〜15が破損するのを防止できる。
尚、図6及び図7に示す変形例1のように、第1〜第5防水シート11〜15の上縁部と水路100の一方の側壁100aとの間に不定形シーリング材37を設け、また、第1〜第5防水シート11〜15の上縁部と水路100の他方の側壁100bとの間に不定形シーリング材38を設けてもよい。これにより、第1〜第5防水シート11〜15の上縁部と、一方の側壁100a及び他方の側壁100bとの間のシール性を向上できるので、水やゴミ等の異物が、第1〜第5防水シート11〜15の上縁部から第1〜第5防水シート11〜15と水路壁面との間に入るのを防止できる。また、この変形例1では、図7に拡大して示すように、第4不定形シーリング材34の形状を変更しており、水流方向上流側から下流側へ向けて水路壁面に接近するように傾斜した形状となっている。第2、第3、第5、第6不定形シーリング材32、33、35、36も同様な形状となっている。第1不定形シーリング材31は、水流方向下流側から上流側へ向けて水路壁面に接近するように傾斜した形状となっている。第1〜第6不定形シーリング材31〜36を上記したように傾斜形状とすることで、水路100内での水の流れがスムーズになり、第1〜第5防水シート11〜15の接続部分近傍にゴミ等が堆積するのを抑制することができる。
また、図8〜図11に示す変形例2のように、第5防水シート15の水流方向上流側の端部の水路側に剛性板状体27aを接合してもよい。同様に、第4防水シート14の水流方向上流側の端部の水路側に剛性板状体27bを接合し、第3防水シート13の水流方向上流側の端部の水路側に剛性板状体27cを接合し、第2防水シート12の水流方向上流側の端部の水路側に剛性板状体27dを接合することができる。図10は、第4防水シート14に剛性板状体27bを接合した状態を拡大して示している。剛性板状体27a〜27dは、上記第1剛性板状体21と基本構成は同じであるが平板状の事例を示しており、上記第1剛性板状体21と同様に水路内面形状に合わせ折り曲げし、その形状を維持することができるため施工が容易になる。また、剛性板状体27a〜27dと防水シート11〜15を接合することで固定部材40で水路壁面に取り付けられた防水シート11〜15に水路構成部材101の相対変位等で引っ張り力がかかった場合でも、防水シート11〜15に接合している剛性板状体27a〜27dで応力が分散されるため、防水シート11〜15の接続部を保護することができる。
また、変形例2では、図9に示すように隅部剛性板状体28a〜28eを設けている。隅部剛性板状体28a〜28eは、第1〜第5防水シート11〜15における水路100の隅部に対応する部位に配設されている。図11に示すように、隅部剛性板状体28a〜28eは、隅部不定形シーリング材39aを介して固定部材40により水路100に固定されている。この変形例2によれば、第1〜第5防水シート11〜15における水路100の隅部近傍を水路100に確実に固定することができる。
図9に示すように、目地部102に対応する部分に配設される隅部剛性板状体28b、28dは目地部102にかからないように2つに分割する。これにより、隣合う水路構成部材101、101の相対変位を許容することができる。
また、図12及び図13に示す変形例3では、防水シートが第1〜第3防水シート11〜13となっている。第2防水シート12及び第3防水シート13は、長手方向の中間部において2枚のシート材が予め接続されてなるものである。第1〜第3防水シート11〜13における水路100の側壁100a、100bの上側に対応する部位には、上側剛性板状体29a〜29eが配設されている。図13に示すように、上側剛性板状体29aは、上側不定形シーリング材39bを介して固定部材40により水路100に固定されている。この変形例3によれば、第1〜第3防水シート11〜13における水路100の側壁100a、100bの上側近傍を水路100に確実に固定することができるとともに、水や異物等が第1〜第3防水シート11〜13の上部から第1〜第3防水シート11〜13と水路壁面との間に入るのを防止できる。
図12に示すように、目地部102に対応する部位に配設される上側剛性板状体29dは目地部102にかからないように2つに分割する。これにより、隣合う水路構成部材101、101の相対変位を許容することができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る水路の改修構造及び改修方法は、例えばコンクリート製の水路を改修する場合に使用することができる。また、防水シートを筒状に加工することにより、円形水路や矩型水路を改修する場合にも使用することができる。
1 水路の改修構造
11〜15 第1〜第5防水シート
15a 貫通孔
21〜26 第1〜第6剛性板状体
28a〜28e 隅部剛性板状体
29a〜29e 上側剛性板状体
31〜36 第1〜第6不定形シーリング材
39a 隅部不定形シーリング材
39b 上側不定形シーリング材
40 固定部材
50 排水装置
50a 排水口
51 第1シート材
51a 連通孔
52 第2シート材
100 水路
100a 一方の側壁
100b 他方の側壁
100c 底壁

Claims (7)

  1. 既設水路の壁面を防水シートで覆うことによって水路の改修を行う水路の改修構造において、
    複数枚の長尺状の熱可塑性エラストマー系防水シートと、
    剛性板状体と、
    不定形シーリング材と、
    固定部材とを備え、
    上記各防水シートは、水路の一方の側壁の上側から底壁、他方の側壁の上側に亘るように形成されるとともに、水流方向に所定の長さを有した形状とされ、
    上記防水シートは水路長手方向に複数枚並べて設置され、
    水流方向最上流に位置する最上流防水シートの上流側の縁部における水路壁面側には、上記剛性板状体が接着され、該剛性板状体と水路壁面との間には上記不定形シーリング材が介在され、上記固定部材によって最上流防水シートの上流側の縁部が上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材と共に水路に固定され、
    水流方向最下流に位置する最下流防水シートの下流側の縁部における水路壁面側には、上記剛性板状体が接着され、該剛性板状体と水路壁面との間には上記不定形シーリング材が介在され、上記固定部材によって最下流防水シートの下流側の縁部が上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材と共に水路に固定され、
    水流方向に隣接する防水シートの端部が互いに厚み方向に重なるように配置されており、上記厚み方向に重なるように配置された防水シートのうち、水路内に臨むように位置する防水シートの端部における水路壁面側には、上記剛性板状体が接着され、水路壁面側に位置する防水シートの端部には、上記剛性板状体に接するように上記不定形シーリング材が設けられ、上記固定部材は、上記厚み方向に重なるように配置された水路内に臨むように位置する防水シートの端部、上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材及び水路壁面側に位置する防水シートの端部を貫通して水路に固定されていることを特徴とする水路の改修構造。
  2. 請求項1に記載の水路の改修構造において、
    上記防水シートには貫通孔が形成され、該貫通孔には、上記防水シートと水路壁面との間に浸入した水を水路に排水するための排水装置が接続され、
    上記排水装置は、第1シート材及び第2シート材を備え、
    上記第1シート材及び上記第2シート材は、上記防水シートの水路内に臨む面に、この順で重なるように設けられ、
    上記第1シート材には、上記貫通孔に連通する連通孔が形成され、該第1シート材の連通孔周縁部と上記防水シートの貫通孔周縁部とが全周に亘って接着され、
    上記第1シート材と上記第2シート材とは、上記連通孔から離れた周囲が互いに接着され、上記第1シート材と上記第2シート材との周囲の一部には、非接着部からなる排水口が形成されることを特徴とする水路の改修構造。
  3. 請求項1または2に記載の水路の改修構造において、
    上記防水シートにおける水路の隅部に対応する部位には、上記剛性板状体が配設され、該剛性板状体は、上記不定形シーリング材を介して上記固定部材により水路に固定されていることを特徴とする水路の改修構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の水路の改修構造において、
    上記防水シートにおける水路の側壁上側に対応する部位には、上記剛性板状体が配設され、該剛性板状体は、上記不定形シーリング材を介して上記固定部材により水路に固定されていることを特徴とする水路の改修構造。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の水路の改修構造において、
    上記防水シートが軟質の塩化ビニル樹脂製であり、
    上記剛性板状体が鋼鈑と該鋼鈑に積層された軟質の塩化ビニル樹脂とを有しており、
    上記剛性板状体は、積層された塩化ビニル樹脂を上記防水シートと接着することによって上記防水シートに接合されていることを特徴とする水路の改修構造。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の水路の改修構造において、
    上記防水シートの水流方向の端部における水路壁面側には剛性板状体が接合され、上記固定部材によって上記水路壁面側の剛性板状体が上記防水シートの端部と共に水路に固定されていることを特徴とする水路の改修構造。
  7. 既設水路の壁面を防水シートで覆うことによって水路の改修を行う水路の改修方法において、
    複数枚の長尺状の熱可塑性エラストマー系防水シートと、
    剛性板状体と、
    不定形シーリング材と、
    固定部材とを用意し、
    上記各防水シートは、水路の一方の側壁の上側から底壁、他方の側壁の上側に亘るように形成されるとともに、水流方向に所定の長さを有した形状としておき、
    水流方向最上流に位置することになる最上流防水シートの上流側の縁部における水路壁面側には、上記剛性板状体を接着しておき、
    水流方向最下流に位置することになる最下流防水シートの下流側の縁部における水路壁面側には、上記剛性板状体を接着しておき、
    水路長手方向に隣接する防水シートの端部を互いに厚み方向に重なるように配置したとき、上記厚み方向に重なるように配置された防水シートのうち、水路内に臨むように位置することになる防水シートの端部における水路壁面側には、上記剛性板状体を接着しておき、
    その後、上記防水シートを水路長手方向に複数枚並べて設置し、
    水流方向最上流に位置する最上流防水シートの上流側の縁部における水路壁面側に接着されている上記剛性板状体と水路壁面との間には上記不定形シーリング材を介在させ、上記固定部材によって最上流防水シートの上流側の縁部を上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材と共に水路に固定し、
    水流方向最下流に位置する最下流防水シートの下流側の縁部における水路壁面側に接着されている上記剛性板状体と水路壁面との間には上記不定形シーリング材を介在させ、上記固定部材によって最下流防水シートの下流側の縁部を上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材と共に水路に固定し、
    水路長手方向に隣接する防水シートの端部を互いに厚み方向に重なるように配置し、上記厚み方向に重なるように配置された防水シートのうち、水路壁面側に位置する防水シートの端部には、水路内に臨むように位置することになる防水シートの端部における水路壁面側に接着されている上記剛性板状体に接するように上記不定形シーリング材を設け、上記固定部材は、上記厚み方向に重なるように配置された水路内に臨むように位置する防水シートの端部、上記剛性板状体及び上記不定形シーリング材及び水路壁面側に位置する防水シートの端部を貫通して水路に固定することを特徴とする水路の改修方法。
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