JP5345504B2 - 水路のシート施工方法及び水路の補修構造 - Google Patents
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本発明の請求項1記載の水路のシート施工方法は、断面略U字状のコンクリート製水路11の両縦壁部15上縁21に沿って帯状の被覆樹脂層付鋼板からなる縁部固定板23を固定する工程と、
前記水路に所定長の樹脂シート27で、前記両縦壁部15及び底部13を覆って該樹脂シート27の両縁27aを前記縁部固定板23に溶着する工程と、
下流側の前記樹脂シート27の端部27bの上に上流側の前記樹脂シート27Aの端部27cを重ねたシート接続部43を断続的に溶着する工程と、
を有することを特徴とする。
下流側の前記樹脂シート27の端部27bの上に、上流側の前記樹脂シート27Aの端部27cを重ねたシート接続部43となる位置における前記両縦壁部15及び前記底部13に、帯状及び/又は円板状の被覆樹脂層付鋼板からなる接続部固定板39を固定する工程と、
該接続部固定板39の被覆樹脂層付鋼板、下流側の前記樹脂シート27の端部27b及び上流側の前記樹脂シート27Aの端部27cを溶着するとともに、少なくとも下流側の前記樹脂シート27の端部27bと上流側の前記樹脂シート27Aの端部27cは断続的に溶着する工程と、
を具備することを特徴とする。
前記両縦壁部15及び前記底部13の必要箇所に、帯状及び/又は円板状の被覆樹脂層付鋼板からなる固定板35を固定する工程と、
前記樹脂シート27を前記固定板35に溶着する工程と、
を具備することを特徴とする。
前記各固定板23,35,39を構成する被覆樹脂層付鋼板の表面には前記樹脂シート27と同一材料の樹脂又はホットメルト接着性樹脂が被覆されていることを特徴とする。
前記樹脂シート27の前記各固定板23,35,39を構成する被覆樹脂層付鋼板への溶着は、前記樹脂シート27の表面から電磁誘導加熱にて行うことを特徴とする水路のシート施工方法。
前記水路11に所定長で、前記両縦壁部15及び底部13を覆って両縁27aを前記縁部固定板23に溶着する多数の樹脂シート27と、
を具備し、
下流側の前記樹脂シート27の端部27bの上に上流側の前記樹脂シート27Aの端部27cを重ねシート接続部43を形成し、該シート接続部43は断続的に溶着されることを特徴とする。
前記両縦壁部15及び前記底部13に、帯状及び/又は円板状の被覆樹脂層付鋼板からなる固定板35を固定し、
該固定板35の被覆樹脂層付鋼板、下流側の前記樹脂シート27の端部27b及び上流側の前記樹脂シート27Aの端部27cを溶着するとともに、少なくとも下流側の前記樹脂シート27の端部27bと上流側の前記樹脂シート27Aの端部27cは断続的に溶着してなることを特徴とする。
図1は本発明に係る施工方法の手順を表した作業工程流れ図、図2は樹脂シート上縁の斜視図、図3は固定板を取り付けた水路の断面図である。
本実施の形態に係る水路のシート施工方法は、例えば農業用水路等に代表される図3に示す三面水路(トラフ型水路)11に好適に用いることができる。水路11は、底部13とこの底部13の両端に立設された立ち上がり部である両縦壁部15,15とを備える例えばプレキャストコンクリート製の複数のU字枠17を目地部19にて止水連結して構築されている。本発明に係るシート施工方法は、既設の水路11、或いは新設の水路11のいずれを施工対象としてもよい。本実施の形態では、水路11が既設である場合、すなわち、改修時におけるシート施工方法を例に説明する。
対向配置となる縁部固定板23の間には、図4に示すように、後述する上流側の樹脂シートと下流側の樹脂シートとの接続部分の位置となるシート接続部43の位置で、底部13を横断するように帯状の樹脂被覆板からなる接続部固定板39が配置される。この帯状の接続部固定板39は、縁部固定板23と同等の構成とされている。この帯状の接続部固定板39には樹脂シート27が断続的に溶着される。これにより、樹脂シート27は、水路横断方向bにも固定となる。なお、接続部固定板39は、図8(b)に示すように、縁部固定板23とで一体に連続形成し、四角枠状に構成してもよく、或いは、縁部固定板23の対向位置となる上流側端部同士や対向位置となる下流側端部同士の間などで接続されるような形状としてもよい。さらには、この位置に、上記した円板形状の固定板35を配置して接続部固定板としてもよく、また図8(a)に示すように、短尺な帯状に形成してその長手方向を水路の長手方向に沿わせて複数配置することとしてもよい。この短尺帯状の接続固定板39Aとした場合には、樹脂シート27との溶着箇所を水路方向に溶着長さを得られ、また、底部13の横断方向では断続配置となる。
目地コーキング37の養生がなされた後、樹脂シート27が縦壁部15の縁部固定板23に仮溶着される(S7)。樹脂シート27は、遮水性の良好な軟質樹脂シートよりなり、例えば厚さ2mmの塩ビ系樹脂、オレフィン系樹脂、熱可塑性樹脂等のものが使用される。樹脂シート27は、水路に沿う長さ、例えば5mや10mなどの所定の長さで形成され、その長さごとに接続部固定板39が配置されることとなる(図6参照)。固定板35は縦壁部15の高さ(深さ)、底部13の幅に応じて必要な箇所に複数配置されることになる。なお、実施例では、各種の固定板23,35,39は、塩化ビニル樹脂を被覆したステンレス鋼板を用い、樹脂シート27は、軟質塩化ビニル樹脂製遮水シートよりなり、黒色本体層に白色表層を積層形成したシグナルレイヤーと呼ばれる樹脂シートが好ましく、このシグナルレイヤーの樹脂シートによれば、施工中におけるシートへの損傷の早期発見が可能となる。
縁部固定板23に一枚の樹脂シート27を溶着した後、この樹脂シート27の上流側の端部27bを接続部固定板39に溶着する。次に、上流側の樹脂シート27Aを同様に溶着する。樹脂シート27の上流側端部27bの上には、上流側の樹脂シート27Aの下流側端部27cを所定幅長を重ね代としとて重ねる。上流側の樹脂シート27Aは、上流側の両縦壁部15及び底部13を覆う。上流側の樹脂シート27Aの上縁27aを上流側の縁部固定板23Aに溶着する。
浮かし張りによって内面を樹脂シート27で覆った水路11には仮通水45を行う(S9)。仮通水45がなされることによって、水圧により樹脂シート27,27Aが水路内面に押圧され、樹脂シート27,27Aが水路内面に均一に展張される。
すなわち、コンクリート壁面に、樹脂シート27を同材質の表層を持つ縁部固定板23、固定35及び接続部固定板39を予め固定して、これら縁部固定板23、固定板35、接続部固定板39に溶着で固定するので、縦壁部15や底部13を覆う樹脂シート27には穴が開かず、加熱のみで取り付けできる。
従来の遮水シート施工方法では、コンクリート打設特に使用されるセパレーターによる穴が空くと展張シートのすべてにバキューム負圧チェックが必要となったが、本シート施工方法ではその必要がない。従来の全面突起アンカー付シート(図示せず)のように型枠内に事前に設置しなくて済むため、施工が格段に容易となる。また、全面突起アンカー付シートを設置しなくてよいため、シート施工にとって一番重要な溶着接合が容易にでき、信頼性の高い遮水構造が得られる。
13…底部
15…縦壁部
21…縦壁部上縁
23…縁部固定板
27…樹脂シート
27A…上流側の樹脂シート
27a…上縁
27b…端部(上流側端部)
27c…端部(下流側端部)
29…被覆樹脂層
35…固定板
39…接続部固定板
43…シート接続部
a…水流方向
Claims (7)
- 断面略U字状のコンクリート製水路の両縦壁部上縁に沿って帯状の被覆樹脂層付鋼板からなる縁部固定板を固定する工程と、
前記水路に所定長の樹脂シートで、前記両縦壁部及び底部を覆って該樹脂シートの両縁を前記縁部固定板に溶着する工程と、
下流側の前記樹脂シートの端部の上に上流側の前記樹脂シートの端部を重ねたシート接続部を断続的に溶着する工程と、
を有することを特徴とする水路のシート施工方法。 - 請求項1記載の水路のシート施工方法であって、
下流側の前記樹脂シートの端部の上に、上流側の前記樹脂シートの端部を重ねたシート接続部となる位置における前記両縦壁部及び前記底部に、帯状及び/又は円板状の被覆樹脂層付鋼板からなる接続部固定板を固定する工程と、
該接続部固定板の被覆樹脂層付鋼板、下流側の前記樹脂シートの端部及び上流側の前記樹脂シートの端部を溶着するとともに、少なくとも下流側の前記樹脂シートの端部と上流側の前記樹脂シートの端部は断続的に溶着する工程と、
を具備することを特徴とする水路のシート施工方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の水路のシート施工方法であって、
前記両縦壁部及び前記底部の必要箇所に、帯状及び/又は円板状の被覆樹脂層付鋼板からなる固定板を固定する工程と、
前記樹脂シートを前記固定板に溶着する工程と、
を具備することを特徴とする水路のシート施工方法。 - 請求項3記載の水路のシート施工方法であって、
前記各固定板を構成する被覆樹脂層付鋼板の表面には前記樹脂シートと同一材料の樹脂又はホットメルト接着性樹脂が被覆されていることを特徴とする水路のシート施工方法。 - 請求項3又は請求項4記載の水路のシート施工方法であって、
前記樹脂シートの前記各固定板を構成する被覆樹脂層付鋼板への溶着は、前記樹脂シートの表面から電磁誘導加熱にて行うことを特徴とする水路のシート施工方法。 - 断面略U字状のコンクリート製水路の両縦壁部上縁に沿って固定される帯状の被覆樹脂層付鋼板からなる縁部固定板と、
前記水路に所定長で、前記両縦壁部及び底部を覆って両縁を前記縁部固定板に溶着する多数の樹脂シートと、
を具備し、
下流側の前記樹脂シートの端部の上に上流側の前記樹脂シートの端部を重ねシート接続部を形成し、該シート接続部は断続的に溶着されることを特徴とする水路の補修構造。 - 請求項6記載の水路の補修構造であって、
前記両縦壁部及び前記底部に、帯状及び/又は円板状の被覆樹脂層付鋼板からなる固定板を固定し、
該固定板の被覆樹脂層付鋼板、下流側の前記樹脂シートの端部及び上流側の前記樹脂シートの端部を溶着するとともに、少なくとも下流側の前記樹脂シートの端部と上流側の前記樹脂シートの端部は断続的に溶着してなることを特徴とする水路の補修構造。
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