JP6685337B2 - 吊足場の防水構造 - Google Patents

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本発明は、吊足場の防水構造に関し、特に合成桁橋床版撤去時の吊足場のチェーン周りを可撓性樹脂で充填しウォータージェットなど吊足場上で水を使う工法において、使用水が吊足場の下に落下しないように、漏水を防止する吊足場の防水構造に関する。
高架橋を多用して展開された高速道路を始めとして、日本中に道路用の高架橋が使用されている。その多くが長い使用年月を経て老朽化が進み、補修や交換が必要となってきている。
橋を交換する場合、既存の橋で交通量を確保しつつ既存の橋に隣接して新たな橋を建設し、完成した段階で切り替える方法も行われるが、高速道路のように長距離に渡って連続する高架橋の道路ではこのような方法は現実的ではない。そこで既存の橋桁は残したままで、床版を交換する方法が採用されている。
しかし、床版は大型の重量構造物であり、撤去するのは容易ではなく、通常は搬送可能な大きさに切断して撤去する方法が行われる。また建設の際に橋桁と床版が一体化するように固定される合成桁橋の場合は、橋桁に強固に固定されており、橋桁との固定部を切断して除去するのも手間がかかる作業となっている。
こうした合成桁橋では、従来橋桁直上の部分を除く床版をブロック状に切断して除去し、残った橋桁直上の部分は、機械的にはつりを行ってコンクリートを除去する方法が行われ、切断する床版のサイズに制約があること、少なくとも橋桁に沿って橋桁の両側を切断する必要があるために床版の撤去に必要な切断距離が長いこと、はつりによる騒音が発生することなど様々な課題があった。
これに対し、床版と橋桁との固定部を橋桁の再利用を考慮して効率よく切り離す技術も提案されている。
特許文献1には、床版の上面から、鋼製の主桁の長さ方向に沿って高圧ウォータージェットによりコンクリートのみを除去して鋼桁の幅よりも狭い幅の切削帯域を形成し、切削帯域に鋼桁上面のジベルおよびコンクリート床版に埋設された鉄筋の一部を露出させて鋼桁とコンクリート床版との縁切りを行い、コンクリート床版を所要大きさのブロック片に切断し上方に引き剥がして撤去する橋梁床版の撤去方法が記載されている。
この撤去方法によれば、橋桁との固定部はウォータージェットによりコンクリートが除去されることで容易に分離できるようになるため、橋桁に沿って橋桁の両側を切断する必要がなくなり、撤去作業の効率向上が期待される。
ウォータージェットによるコンクリート除去の課題として排水処理がある。高架橋の下は様々な形で使用されていることが多く、排水を下に落下させることは回避しなければならない。このためウォータージェットに使用する水は、止水板などを使って落下を防止しつつ、ポンプを使って回収する対策が取られる。ところで高架橋の工事には足場をチェーンで吊るした吊足場が多く用いられる。チェーンは橋桁等に取り付けられるため、排水がチェーンを伝って足場から下に落下することが起こり得る。チェーンは断面形状が単純ではなく、又連携部が固定されていないため止水板などを取り付けにくく、有効な漏水対策ができない状況にある。
以上ニーズが拡大しつつあるウォータージェットに関して記載したが、吊足場で求められる水を使用する作業としては、ウォータージェット以外にも、例えば、塗料をはぐための湿式のサンドブラストや、湿式ワイヤーソーやロードカッターなどもあるが、いずれも漏水の防止という点ではウォータージェットと同様の課題を抱えている。
そこで、チェーンを使った吊足場でもチェーンからの水の落下を防ぐ防水構造が求められる。
特開2012−207388号公報
本発明は、上記従来の吊足場の防水構造における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、合成桁橋床版撤去時の吊足場のチェーン周りを可撓性樹脂で充填し、ウォータージェットなど吊足場上で水を使う工法において、使用水が吊足場の下に落下しないように、漏水を防止する吊足場の防水構造を提供するところにある。
上記目的を達成するためになされた本発明による吊足場の防水構造は、吊足場を吊り下げるチェーンを伝って吊足場の下に水が落下するのを防止する吊足場の防水構造であって、各々のチェーンの吊り下げ方向に沿って所定の長さのチェーンを取り囲む中空管と、チェーンが挿通するようにチェーンを挟んで並置して設けられるか、または吊足場の床板に予め設置されチェーンの下端部を取り付けるチェーン取り付け部を挟んで並置して設けられ、中空管の底部を支持する支持板と、チェーンの周り及びチェーンと支持板との間の空隙、またはチェーン取り付け部の周り及びチェーン取り付け部と支持板との間の空隙を塞ぐように設けられる目張り材と、中空管の内壁に塗布されたプライマーと、プライマーが塗布された中空管の内部に充填された可撓性樹脂と、を有することを特徴とする。
前記プライマーは変性シリコーン樹脂であり、前記可撓性樹脂はシリコーン樹脂であることが好ましい。
前記支持板から貫通して露出するチェーン近傍及び支持板の裏面又は支持板と支持板上に設置された防水層との間、またはチェーン取り付け部近傍及び支持板の裏面又は支持板と支持板上に設置された防水層との間に設けられた漏水検知センサをさらに有することが好ましい。
本発明に係る吊足場の防水構造によれば、チェーン周りを中空管で囲った上で液状のシリコーン樹脂などの可撓性樹脂を中空間内に充填して硬化させるため、複雑なチェーン形状でもチェーン周りを隙間なく覆うことができ、チェーンを伝ってきた水を的確に止めることができる。
また本発明に係る吊足場の防水構造によれば、並置した支持板の間隙を貫通して露出するチェーン近傍及び支持板の裏面又は支持板と支持板上に設置された防水層との間、またはチェーン取り付け部近傍及び支持板の裏面又は支持板と支持板上に設置された防水層との間に漏水検知センサを備えるため、万一チェーンと可撓性樹脂との間に剥離が生じるなどして水が漏れ出しても、すぐに検知するため水を使用する作業を中断して防水構造の修復ができ的確に漏水を防ぐ防水構造が提供できる。
本発明の実施形態による吊足場の防水構造の設置方法を概略的に示す図である。 本発明の実施形態による吊足場の防水構造を概略的に示す図である。 本発明の実施形態による吊足場の防水構造の設置方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の他の実施形態による吊足場の防水構造を概略的に示す図である。
次に、本発明に係る吊足場の防水構造を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態による吊足場の防水構造の設置方法を概略的に示す図であり、吊足場及び吊足場の防水構造の設置段階に合わせて(a)〜(d)の4つの段階を示す。
図1(a)〜(d)はいずれも橋梁の橋軸方向に直交する断面方向から見た図である。
本発明に係る吊足場の防水構造は、吊足場を吊り下げるチェーンを伝って吊足場の下に水が落下するのを防止するものであり、構造的に複雑な形状の空隙を持ち、又風や吊足場上の人の移動による吊足場の揺動などにより、繰り返し変形を受けやすいチェーンの周りを、柔軟な可撓性樹脂で覆うことで、効果的にチェーン周りからの漏水を防止する防水構造である。
図1(a)を参照すると、鋼製橋桁10の上に床版20が設置された橋梁に、吊足場を設置する初期段階として、チェーン40と単管60が設置される。実施形態では、チェーン40は並行する2本の鋼製橋桁10のそれぞれのフランジ部に、チェーン固定冶具30を用いて取り付けられる。またチェーン40は鋼製橋桁10の橋軸方向に沿って所定の間隔で複数が設置される。チェーン40が取り付けられた状態で、チェーン40の周りの防水構造を形成するための中空管50を、チェーン40を挿通させた状態でチェーン40の上部に仮固定する。
中空管50は塩化ビニルなどの樹脂で構成され、最終的には各々のチェーン40の吊り下げ方向に沿って所定の長さのチェーン40を取り囲むように吊足場に固定され、防水の役割を果たす可撓性樹脂を所定量保持する役割を持つものであるが、吊足場を設置した後ではチェーン40を挿通させることができないので、予めチェーン40を挿通させた状態で仮固定しておく。仮固定は針金や紐などで括りつける程度でよい。
チェーン40はリング状に取り付けられ、リング状の底部で支えるようにして橋軸に沿って単管60が設置され、更に単管60の上に単管60に直交して単管61が設置される。単管60及び61は吊足場の骨組みとなる部分であり、金属製の中空管で構成される。単管60と単管61は同一でもよいし、径や長さが異なってもよい。
図1(b)を参照すると単管61の上に、単管61と直交し橋軸方向に沿うように足場板70が設けられ、足場板70の上にさらに支持板80が設置される。チェーン40は単管60を支えるために、いずれもリング状の形状が橋軸方向を向くようになることから、図1に示すように足場板70を設置した段階ではチェーン40を挟んで大きな間隙が生ずる。そこで支持板80は間隙を塞ぐように設置する。
実施形態では長方形の支持板80を足場板70に直交するように、また橋軸方向に隣接するチェーン40の間を埋めるように敷き詰める。この結果リング状のチェーン40は橋軸方向には隣接する2枚の支持板80によって挟まれ、橋軸と直交する方向には隣接する2枚の足場板70によって挟まれる形となる。即ち隣接する2枚の支持板80と隣接する2枚の足場板70によって囲まれる矩形の間隙をリング状のチェーン40が貫通する形となる。
この矩形の間隙は図1(c)のように次の工程で目張り材によって塞ぐが、支持板80のチェーン40に隣接する部分に予めチェーン40が収まるだけの凹みを設けておくことで、チェーン40を挟んで隣接する支持板80はチェーン40の無い部分では隙間なく設置することができる。
また図示していないが、支持板80の下のチェーン40の周りに漏水が発生した場合に備えて漏水検知センサを取り付けてもよい。
図1(c)を参照すると、支持板80の上のチェーン40の周りの空隙を含め、支持板80と足場板70で囲まれる間隙を目張り材90によって塞ぐ。目張り材90は後からチェーン40の周りに充填する可撓性樹脂が漏れないように保持するためのものであり、一実施形態では発泡ウレタンでチェーン40の周りを塞いだ上からさらにガムテープを覆うように貼付けた2重構造としている。目張り材90の材質や構成は可撓性樹脂が漏れなければ、これに限ることはない。
図1(d)を参照すると、仮固定していた中空管50を下ろして支持板80の上に設置する。この時中空管50の底部から可撓性樹脂が漏れないように、中空管50の底部に接着剤を塗布するか、中空管50の底部周囲をガムテープなどで目張りする。また吊足場全体の防水対策として支持板80の上にアスファルトシートを敷き詰める場合は、支持板80と中空管50の底部との間にアスファルトシートを挟んでもよい。
次に中空管50の内部の防水構造について図2を用いて説明する。
図2は、本発明の実施形態による吊足場の防水構造を概略的に示す図である。
図2(a)、(b)は防水構造を形成する途中過程の状況を示し、図2(c)は防水構造の最終形態を示す。
図2(a)を参照すると、図1(d)で中空管50を設置した後の状態を断面で示しており、支持板80の下のチェーン40の周りに漏水検知センサ120が設置されている。漏水検知センサには様々な形態があるが、実施形態では線状の漏水検知センサ120をチェーン40の周りに巻き付けるように設置する。
図2(b)は中空管50の内周にプライマー100を塗布した状態を示す。プライマー100は中空管50の内部に充填する可撓性樹脂の硬化収縮による隙間の発生を防止する役割を果たすものであり、実施形態では変性シリコーンを使用する。プライマー100は中空管50の内周全体に塗布してもよいし、図2(b)に示すように、充填する可撓性樹脂の高さに合わせて塗布してもよい。
プライマー100の塗布後、プライマー100が硬化する前に、中空管50の内部に可撓性樹脂110を流し込み、プライマー100とともに硬化させることで図2(c)に示す防水構造が完成する。可撓性樹脂110はチェーン40の周りの複雑な空隙を埋めチェーン40に柔軟に密着する材質を有していればよく、実施形態ではシリコーン樹脂を使用する。
可撓性樹脂110は硬化する過程で硬化収縮を生じやすい。このため中空管50の内壁との界面で硬化に伴い剥離が生ずるおそれがある。しかしプライマー100は、可撓性樹脂110より硬化時間が長いため、可撓性樹脂110の硬化収縮を補てんし、中空管50の内壁との界面に剥離が生じないように後から硬化する。そこでプライマー100と可撓性樹脂110との組み合わせにより中空管50の中をチェーン40の周りも含め隙間なく塞ぐことができる。
また、吊足場はチェーン40で吊り下げた構造であるため、人の移動や風により揺動する。このためチェーン40の周りを硬い樹脂で固めても、チェーン40の揺動によりチェーン40と樹脂との界面に剥離が生じやすく、繰り返しの揺動により剥離が進行して漏水につながることが起こり得る。しかし可撓性樹脂110はチェーン40が揺動してもチェーン40に追従して柔軟に変形するため界面の剥離を防ぐことができ、良好な防水構造を実現することができる。
また、図2(c)に示すように支持板80の下のチェーン40の周りには漏水検知センサ120が設けられているので、万一漏水が発生してもすぐに検知され、この結果、中空管50の中に新たに可撓性樹脂110を追加するなど、速やかに補修することができる。
図3は、本発明の実施形態による吊足場の防水構造の設置方法を説明するためのフローチャートである。
図3を参照すると、段階S310にて鋼製橋桁10にチェーン40を取り付ける。実施形態では、チェーン固定冶具30を鋼製橋桁10のフランジ部に、フランジ部を挟み込むように取り付け、チェーン固定冶具30にリング状にしたチェーン40をかけるようにして取り付けるが、取り付け方法はこれに限らない。
チェーン40は、吊足場の骨組みの一部となる単管60を保持するように単管60の長さに対応して所定の間隔で橋軸方向に沿って複数設置する。また単管60を並行して配置できるように、並行して設置された少なくとも2つの鋼製橋桁10にチェーン40を取り付ける。
複数のチェーン40を取り付けた後、段階S320にて複数のチェーン40の各々に中空管50を仮固定してから、橋軸方向に隣接するチェーン40の間を橋渡しするように単管60を設置し、更に単管60の上に単管60と直交するように単管61を設置する。単管60はリング状のチェーン40の中を挿通するように設置するが、単管61は単管60に対しクランプ冶具などを用いて固定する。また、中空管50はチェーン40を挿通させた形で針金や紐などで仮固定する。
組み上げた単管60、61の上に、足場板70及び支持板80を設置する(段階S330)。足場板70は、吊足場上で作業する人や作業に使用する装置などを支持するために厚みと強度のある板などを使用し単管61に直交するように、即ち橋軸方向に沿って単管61の上に並べて設置する。
支持板80は、並べて設置した足場板70の間、特にチェーン40を挟んで隣接する足場板70の間の間隙を塞ぐように使用する板で、ベニア板などでもよい。
実施形態では足場板70及び支持板80を設置する段階又は支持板80の設置後に支持板80から下方に貫通するチェーン40の近傍に漏水検知センサ120を設置する。漏水検知センサ120は線状の形態のものをチェーン40に巻き付けるように取り付けることで、チェーン40を伝ってくる漏水を感度良く検出することができる。漏水検知センサ120はさらに支持板80の裏面に取り付けてもよい。また支持板80の上にアスファルトシートなどの防水層を設ける場合は防水層と支持板80との間に漏水検知センサ120を取り付けてもよい。
段階S340にてチェーン40の周り及びチェーン40と足場板70、支持板80との間の空隙を塞ぐように目張り材90を設置する。目張り材90は後から充填する可撓性樹脂が注入から硬化するまでの間漏れ出さなければ材質や形状はどのようなものであっても構わないが、発砲ウレタンを使用することでチェーン40の周りの複雑な形状の空隙を容易に埋めることができる。目張り材90は中空管50の内径より小さくなるように設置する。
目張り材90を設置後、段階S350で仮固定していた中空管50を下に下ろし、支持板80の上に設置する。中空管50の底部と支持板80の上面との隙間から可撓性樹脂が漏れ出さないように接着剤やガムテープなどで中空管50の底部又はその周囲を目張りする。
段階S360で中空管50の内壁にプライマー100を塗布した後、段階S370で中空管50内に可撓性樹脂110を充填して硬化させる。この時可撓性樹脂110が目張り材90の上を完全に覆い、且つ目張り材90の上でチェーン40の周りの漏水を防止するのに有効な所定の厚さとなるように、中空管50の高さ及び可撓性樹脂110の注入量を調節する。
可撓性樹脂110の硬化後は、可撓性樹脂110の特性によりチェーン40との密着が保たれるため、チェーン40を伝ってきた漏水を下に垂らさないように止めることができる。ウォータージェットなどの大量の処理水を使う場合でも、チェーン40から流れ落ちてくる処理水は中空管50内の可撓性樹脂110の上に溜まるか、中空管50からあふれ出るが、中空管50の周囲に通常行われる防水シートなどの吊足場の防水構造と排水手段により回収することができる。
中空管50の周囲の防水構造としては様々な構成があり得るが、実施形態ではアスファルトシートを使用し、中空管50の外形寸法でくり抜いたアスファルトシートを、中空管50を挿通して中空管50の周囲に設置するとともに、中空管50の外周側壁も下辺側が短冊状に広がるように複数の切り込みを入れたアスファルトシートを巻き付け、中空管50の周囲に設置したアスファルトシートと、短冊状に広がったアスファルトシートとが溶着するように熱を加え、中空管50の周囲はアスファルトシートで完全に覆われるようにする。中空管50の無い支持板上の平坦部もアスファルトシートで被うことにより中空管50を含む防水構造を形成することができる。
このように従来の防水構造に従来工法では困難であった本発明によるチェーン周りの防水構造を組み合わせることで、効果的に漏水を防止する吊足場の防水構造を実現することができる。
以上吊足場の構造として、一般的に使用される単管吊足場を例に吊足場の防水構造を説明したが、吊足場は単管吊足場の他にも、床板パネルをチェーンで直接吊り下げて繋いで組み立てていくパネル式吊足場や、予め地上で組み立てたデッキ状の足場を複数のチェーンで吊り上げて設置するデッキ方式の吊足場も使用される。いずれの場合も足場をチェーンで吊り下げる方式に変わりはなく、チェーン周りの防水構造は従来共通の課題であった。本発明による吊足場の防水構造はこれらの吊足場にも適用可能である。
図4は本発明の他の実施形態による吊足場の防水構造を概略的に示す図であり、パネル式吊足場の場合のチェーン周りの防水構造を示す。
図4を参照すると、図2(c)の防水構造の単管60及び単管61と足場板70の代わりに床板パネル75が使用されている。床板パネル75は2本または4本のチェーン40で吊り下げられ、床板パネル同士はジョイントで連結できるように構成される。床板パネル75はチェーン40を取り付ける部分に予めリング形状のチェーン取り付け部130が備えられており、吊り下げ用のチェーン40は下端部をチェーン取り付け部130に取り付けるようにして床板パネル75を吊り下げる。
パネル式吊足場の場合、支持板80はチェーン取り付け部130を挟むように並置して敷き詰められる。この場合も支持板80にはチェーン取り付け部130が収まるような凹部を形成することで、チェーン取り付け部130の周囲以外は隙間なく敷き詰めることができる。漏水検知センサ120を取り付ける場合は、チェーン取り付け部130の近傍及び支持板40の裏面又は支持板40と支持板40上に設置された防水層との間に設置する。
目張り材90はチェーン取り付け部130の周り及びチェーン取り付け部130と支持板80との間の空隙を塞ぐように設置する。この時チェーン40の下端部分の周囲も併せて目張り材90で覆うようにしてもよい。
目張り材90の設置後は図2の単管吊足場の場合と同様の方法で、中空管50を設置し、中空管50内に可撓性樹脂110を充填して硬化させる。
デッキ方式の吊足場も、チェーン40の取り付け方法の違いにより、図2(c)または図4の防水構造を応用して同じようにチェーン周りの防水構造を形成することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更することが可能である。
10 鋼製橋桁
20 床版
30 チェーン固定冶具
40 チェーン
50 中空管
60、61 単管
70 足場板
75 床板パネル
80 支持板
90 目張り材
100 プライマー
110 可撓性樹脂
120 漏水検知センサ
130 チェーン取り付け部


Claims (3)

  1. 吊足場を吊り下げるチェーンを伝って吊足場の下に水が落下するのを防止する吊足場の防水構造であって、
    各々のチェーンの吊り下げ方向に沿って所定の長さのチェーンを取り囲む中空管と、
    チェーンが挿通するようにチェーンを挟んで並置して設けられるか、または吊足場の床板に予め設置されチェーンの下端部を取り付けるチェーン取り付け部を挟んで並置して設けられ、中空管の底部を支持する支持板と、
    チェーンの周り及びチェーンと支持板との間の空隙、またはチェーン取り付け部の周り及びチェーン取り付け部と支持板との間の空隙を塞ぐように設けられる目張り材と、
    中空管の内壁に塗布されたプライマーと、
    プライマーが塗布された中空管の内部に充填された可撓性樹脂と、を有することを特徴とする吊足場の防水構造。
  2. 前記プライマーは変性シリコーン樹脂であり、前記可撓性樹脂はシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の吊足場の防水構造。
  3. 前記支持板から貫通して露出するチェーン近傍及び支持板の裏面又は支持板と支持板上に設置された防水層との間、またはチェーン取り付け部近傍及び支持板の裏面又は支持板と支持板上に設置された防水層との間に設けられた漏水検知センサをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の吊足場の防水構造。

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