JP6238879B2 - 水田作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1では、繰り出し部を駆動する駆動軸(特許文献1の図7及び図14の21)が備えられており、駆動軸に第1ワンウェイクラッチ(特許文献1の図7及び図14の38)、及び第2ワンウェイクラッチ(特許文献1の図14の42)が備えられている。動力が伝達されることにより上下に所定範囲で往復揺動する駆動部(特許文献1の図7の40)が備えられて、駆動部が第1ワンウェイクラッチに接続されている。
これと同時に、第1ワンウェイクラッチの回転が2つのロッド及び中継部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが紙面時計方向に回転駆動される。この場合、第2ワンウェイクラッチが空転するだけで、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸は回転駆動されない。
これと同時に、第1ワンウェイクラッチの回転が2つのロッド及び中継部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが紙面反時計方向に回転駆動され、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が紙面反時計方向に回転駆動される。
これにより、駆動部の復路揺動を第2ワンウェイクラッチに伝達する伝達系が、伝達効率という面で不利な構造となっている。
(構成)
本発明の第1特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
エンジンの動力により所定角度の範囲で往復回転駆動される伝動軸を備え、前記伝動軸に揺動部材を連結し、揺動自在に支持された駆動部と前記揺動部材とに亘って連係部材を接続して、
前記伝動軸により前記揺動部材が前記所定角度の範囲で往復揺動駆動されることによって、前記連係部材を介して前記駆動部が往復揺動駆動されるように構成し、
前記伝動軸に対する前記揺動部材の連結位置を前記伝動軸の回転方向に沿って変更自在な連結位置変更手段を備え、
農用資材を貯留する貯留部と、前記貯留部の農用資材を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部を駆動する駆動軸とを備えて、
前記駆動軸に第1ワンウェイクラッチ及び第2ワンウェイクラッチを備え、前記駆動部と前記第1ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1連係部材を接続し、前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第2連係部材を接続して、
前記駆動部の往路揺動により、前記第1ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動されて、前記第1ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動され、
前記駆動部の復路揺動により、前記第1ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向に回転駆動されて、前記第2ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動されるように構成している。
[I]−1
本発明の第1特徴によると、繰り出し部を駆動する駆動軸に第1及び第2ワンウェイクラッチを備え、往復揺動駆動される駆動部を備えた場合、駆動部と第1ワンウェイクラッチのアームとが第1連係部材により直接的に接続され、駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとが第2連係部材により直接的に接続される。
以上のように、本発明の第1特徴によると、駆動部の往路揺動及び復路揺動の両方が第1及び第2ワンウェイクラッチに直接的に伝達されるのであり、駆動部の往路揺動及び復路揺動の両方が第1及び第2ワンウェイクラッチの両方に対して効率良く伝達されるようになる。
本発明の第1特徴によると、エンジンの動力により所定角度の範囲で往復回転駆動される伝動軸が備えられ、伝動軸に揺動部材が連結されて、駆動部と揺動部材とに亘って連係部材が接続されており、伝動軸により揺動部材が所定角度の範囲で往復揺動駆動されることによって、連係部材を介して駆動部が往復揺動駆動される。
これにより、例えば組み立て誤差が各部に生じても、伝動軸に対する揺動部材の連結位置を伝動軸の回転方向に沿って変更することによって、揺動部材の往復揺動の範囲(軌跡)を適正位置に設定することができるのであり、駆動部の往復揺動の範囲(軌跡)を第1及び第2ワンウェイクラッチに対して適正位置に設定することができる。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記繰り出し部を左右方向に配置して、前記駆動部を前記繰り出し部の右又は左端部に備え、
前記繰り出し部の左右中央側の部分と、前記繰り出し部における前記駆動部の側の右又は左端部とに亘って、前記伝動軸を左右方向に配置し、
前記伝動軸における前記駆動部の側の端部に、前記揺動部材及び前記連結位置変更手段を備えて、前記駆動部と前記揺動部材とに亘って前記連係部材を接続している。
本発明の第2特徴によると、繰り出し部を左右方向に配置した場合、駆動部を繰り出し部の右端部(又は左端部)に備え、繰り出し部の左右中央側の部分と繰り出し部の右端部(又は左端部)とに亘って、伝動軸を左右方向に配置している。
以上の構造において、本発明の第2特徴によると、伝動軸における駆動部の側の端部に揺動部材及び連結位置変更手段が備えられており、揺動部材及び連結位置変更手段が繰り出し部の右端部(又は左端部)に備えられている。
これにより、作業者が揺動部材及び連結位置変更手段に対して作業を行う場合、揺動部材及び連結位置変更手段が繰り出し部の右端部(又は左端部)に備えられていることにより、作業が行い易くなる。
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記伝動軸における前記駆動部とは反対側の端部に入力部材を連結し、
前記エンジンの動力により往復上下駆動される駆動部材を、前記繰り出し部の下側に備えて前記入力部材に接続して、
前記駆動部材により前記入力部材を介して前記伝動軸が前記所定角度の範囲で往復回転駆動されるように構成し、
側面視で前記入力部材の揺動範囲の上端部と下端部との間の高さに、前記伝動軸を備えている。
本発明の第3特徴によると、前項[II]に記載のように、繰り出し部を左右方向に配置して、繰り出し部の左右中央側の部分と繰り出し部の右端部(左端部)とに亘って、伝動軸を左右方向に配置した場合、伝動軸における駆動部とは反対側の端部に入力部材を連結し、エンジンの動力により往復上下駆動される駆動部材を、繰り出し部の下側に備えて入力部材に接続している。これによって、駆動部材により入力部材を介して伝動軸が所定角度の範囲で往復回転駆動される。
これにより、例えば組み立て誤差が各部に生じて伝動軸の位置が上下にバラ付いても、エンジンの動力が駆動部材及び入力部材を介して伝動軸に伝達されて、伝動軸が所定角度の範囲で適切に往復回転駆動される。
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第2又は第3特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
上下向きの右及び左の支柱を機体に備え、支持フレームを前記支柱の上部に連結して左右方向に配置し、前記支持フレームに前記繰り出し部を連結することにより、前記繰り出し部を左右方向に配置して、
側面視で前記支持フレームの下側に前記伝動軸を備え、背面視で前記支持フレームに沿って前記伝動軸を備えている。
本発明の第4特徴によると、前項[II]に記載のように、繰り出し部を左右方向に配置する場合、上下向きの右及び左の支柱を機体に備えて、支持フレームを支柱の上部に連結して左右方向に配置し、支持フレームに繰り出し部を連結することにより、繰り出し部を左右方向に配置している。
以上の構造において、本発明の第4特徴によると、側面視で支持フレームの下側に伝動軸を備え、背面視で支持フレームに沿って伝動軸を備えているので、支持フレームに対して伝動軸をコンパクトに配置することができる。
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第4特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記右及び左の支柱に亘って補強部材を連結している。
本発明の第5特徴によると、前項[IV]に記載のように、上下向きの右及び左の支柱を機体に備えて繰り出し部を支持するように構成した場合、右及び左の支柱に亘って補強部材を連結することにより、繰り出し部を充分な強度で支持することができる。
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第5特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記伝動軸における前記駆動部とは反対側の部分に入力部材を連結し、前記入力部材を前記伝動軸から後側に延出し、
前記エンジンの動力により往復上下駆動される駆動部材を、前記繰り出し部の下側に備えて前記入力部材に接続して、
前記駆動部材により前記入力部材を介して前記伝動軸が前記所定角度の範囲で往復回転駆動されるように構成し、
前記補強部材を前記右及び左の支柱の前側部分に亘って連結している。
前項[V]に記載のように、上下向きの右及び左の支柱を機体に備えて繰り出し部を支持し、右及び左の支柱に亘って補強部材を連結した場合、前項[III]に記載の駆動部材が補強部材の近傍に位置する状態となる。
本発明の第6特徴によると、駆動部材が接続される入力部材を伝動軸から後側に延出するのに対して、補強部材を右及び左の支柱の前側部分に亘って連結することにより、駆動部材と補強部材とを前後方向に離すように構成しているので、駆動部材が補強部材に干渉する状態を避けることができる。
(構成)
本発明の第7特徴は、本発明の第1〜第6特徴の水田作業機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することある。
前記駆動部 を揺動自在に支持する支持部材を備えて、前記支持部材の姿勢を変更して前記支持部材における前記駆動部の揺動支点の位置を変更することにより、
前記駆動部の往路揺動による前記第1ワンウェイクラッチの前記所定方向の回転角度を変更し、前記駆動部の復路揺動による前記第2ワンウェイクラッチの前記所定方向の回転角度を変更して、前記繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成し、
前記支持部材の姿勢変更の方向に沿って表示部を備えて、前記支持部材と前記表示部とを照合することにより、前記繰り出し部の繰り出し量を読み取ることができるように構成し、
前記表示部の位置を前記支持部材の姿勢変更の方向に沿って変更自在に構成している。
前項[I]に記載のように構成した場合、本発明の第7特徴によると、駆動部を揺動自在に支持する支持部材を備えて、支持部材の姿勢を変更して支持部材における駆動部の揺動支点の位置を変更することにより、繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成しており、作業地の状態等に応じて繰り出し部の繰り出し量を所望の値に設定することができる。
この場合、本発明の第7特徴によると、表示部の位置を支持部材の姿勢変更の方向に沿って変更自在に構成しているので、例えば組み立て誤差が各部に生じて支持部材と表示部との位置関係が少しずれても、表示部の位置を支持部材の姿勢変更の方向に沿って変更することにより、支持部材と表示部との位置関係のずれを修正することができる。
(構成)
本発明の第8特徴は、本発明の第7特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記支持部材を支持点周りに揺動自在に支持して、前記支持点から離れた前記支持部材の部分に前記駆動部の揺動支点を備え、
前記支持点から前記駆動部の揺動支点とは反対側の前記支持部材の部分に、前記支持部材の姿勢を決める姿勢設定部材を接続して、前記姿勢設定部材により前記支持部材の姿勢を前記支持点周りに変更自在に構成し、
前記支持点と前記姿勢設定部材の接続部分との間の長さを、前記支持点と前記駆動部の揺動支点との間の長さの1.0倍から2.0倍の間に設定している。
本発明の第8特徴によると、前項[VII]に記載のように、駆動部を揺動自在に支持する支持部材を備えて、支持部材の姿勢を変更して支持部材における駆動部の揺動支点の位置を変更するように構成した場合、支持部材を支持点周りに揺動自在に支持して、支持点から離れた支持部材の部分に駆動部の揺動支点を備えており、支持点から駆動部の揺動支点とは反対側の支持部材の部分に、支持部材の姿勢を決める姿勢設定部材を接続して、姿勢設定部材により支持部材の姿勢を支持点周りに変更するように構成している。
前述のように支持部材がコンパクトに構成されることにより、支持部材の姿勢変更の方向に沿って備えられる表示部も、コンパクトに構成することができる。
(構成)
本発明の第9特徴は、本発明の第1〜第8特徴の水田作業機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することある。
前記駆動部と前記連係部材との接続部分を前記駆動部の往復揺動の半径方向に沿って変更自在に構成している。
前項[I]−1,2に記載のように、駆動部と揺動部材とに亘って連係部材が接続されて、伝動軸により揺動部材が所定角度の範囲で往復揺動駆動されることによって、連係部材を介して駆動部が往復揺動駆動されるように構成した場合に、本発明の第9特徴によると、駆動部と連係部材との接続部分を、駆動部の往復揺動の半径方向に沿って変更自在に構成している。
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体の後部に、上下揺動自在なリンク機構3が備えられて、リンク機構3を介して6条植型式の苗植付装置5が昇降自在に支持され、リンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4が備えられて、水田作業機の一例である乗用型田植機が構成されている。
図1及び図2に示すように、苗植付装置5は、3個の伝動ケース6、伝動ケース6の後部に回転駆動自在に支持された一対の回転ケース7、回転ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、接地フロート9及び苗のせ台10等を備えて構成されている。
次に、施肥装置11について説明する。
図1及び図2に示すように、運転座席31の前方下方のフロア32に対して、運転座席31の後側に少し高い後部ステップ33が備えられている。図1,2,4,5に示すように、右及び左の機体フレーム28の後部に右及び左の支持部材30が連結されており、運転座席31及び後部ステップ33が右及び左の支持部材30に支持されている。
図1及び図2に示すように、逆U字状の手摺り34が後部ステップ33の右及び左端部に位置するように備えられており、右及び左の手摺り34に亘って前フレーム35及び後フレーム36が連結されて、前及び後フレーム35,36の間にホッパー12が位置している。
作業状態において、ブロア14の送風が供給ダクト27を介して繰り出し部13に供給され、ホッパー12から肥料が所定量ずつ繰り出し部13により繰り出されると、ブロア14の送風により肥料がホース16を通って作溝器15に供給され、作溝器15を介して田面に供給される。
これにより、ホッパー12の肥料が繰り出し部13の排出口13bから排出ダクト29に出るのであり、ブロア14の送風が排出ダクト29に供給され、排出ダクト29に出た肥料が送られて排出ダクト29の排出口29aから排出される。
次に、施肥装置11の伝動系において、PTO軸21から伝動軸22までの構造について説明する。
図1に示すように、PTO軸21がミッションケース18から機体フレーム28に沿って後側に延出されており、エンジン17の動力が走行用の静油圧式無段変速装置(図示せず)及び施肥クラッチ(図示せず)からPTO軸21に伝達されている。図3,4,5,7に示すように、支持フレーム20の左右中央側部分及び右端部にブラケット48が下向きに連結されており、ブラケット48に亘って伝動軸22が回転自在に支持されている。
4及び図5参照)、背面視で支持フレーム20に沿って伝動軸22が備えられた状態となっている(図3及び図7参照)。
この場合、伝動軸22のアーム22aの揺動範囲の上端部Q1(伝動軸22のアーム22aの先端部の上限位置)と、伝動軸22のアーム22aの揺動範囲の下端部Q2(伝動軸22のアーム22aの先端部の下限位置)との間の高さに、伝動軸22が備えられている(位置している)。
この場合、図3,4,5,7に示すように、駆動ロッド23にターンバックル部23aが備えられており、駆動ロッド23がターンバックル部23aにより長さ調節自在に構成されている。従って、伝動軸22が上端部Q1から上側に外れたり、下端部Q2から下側に外れたりしても、駆動ロッド23の長さを調節することにより、伝動軸22を上端部Q1と下端部Q2との間の高さに位置する状態に戻すことができる。
次に、施肥装置11の伝動系において、伝動軸22から供給量変更装置24及び駆動軸37までの構造について説明する。
図1,2,3に示すように、施肥装置11の右端部(右端の繰り出し部13の右端部)に供給量変更装置24が備えられており、伝動軸22の右端部が供給量変更装置24に接続されている。図3,5,6に示すように、支持フレーム20の複数個所にブラケット60が下向きに連結されて、支持フレーム20の下側及び繰り出し部13の後部の左右方向に沿って、断面六角状の駆動軸37が回転自在に支持されており、駆動軸37の右端部が供給量変更装置24に接続されている。
駆動ギヤ37aが駆動軸37に相対回転自在に取り付けられており、駆動ギヤ37aが繰り出し部13の入力ギヤ13cに咬合している。シフト部材37bが駆動軸37に一体回転及びスライド自在に取り付けられて、シフト部材37bが駆動ギヤ37aに咬合する伝動位置及び駆動ギヤ37aから離間した遮断位置にスライド自在に構成されており、駆動ギヤ37aとシフト部材37bとにより、施肥装置11の少数条クラッチが構成されている。
この場合、駆動部46の姿勢を変更して、駆動部46から第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42への往復揺動の伝達状態を変更することにより、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を変更する。
次に、供給量変更装置24の構造について説明する。
図3,7,8,9,10,12に示すように、板材を断面コ字状に折り曲げて構成されたカバー部材40が備えられて、カバー部材40が支持フレーム20の右端部に連結されており、カバー部材40の前部分及び後部分が開放されている。図4,8,9,10,12に示すように、カバー部材40の右壁部40aの内面の横軸芯P1(支持点に相当)周りに、支持部材47が姿勢変更自在に支持されており、支持部材47の下部のボス部47aの横軸芯P2(揺動支点に相当)周りに、側面視で菱形の駆動部46が揺動自在に支持されている。
図9,10,11,12,15に示すように、駆動部46にボス部46aが備えられており、揺動部材61と駆動部46のボス部46aとに亘って、連係部材49がピン63により接続されている。
この場合、第1,2,3ワンウェイクラッチ41,42,43は、駆動軸37の所定方向B1(図15参照)への回転を許容し、且つ、駆動軸37の所定方向B1とは逆方向の回転を阻止する機能を備えている。
次に、供給量変更装置24における伝動軸22から駆動軸37への伝動について説明する。
図12及び図15、前項[3]に記載のように、伝動軸22が所定角度A1の範囲で往復回転駆動されると(伝動軸22のアーム22b及び揺動部材61が所定角度A1の範囲で揺動駆動されると)、駆動部46が所定角度A1に対応する所定角度A2の範囲で揺動揺動駆動される。この場合、所定角度A1は一定値である。
このように第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)は所定方向B1とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸37に対して第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)は空転する。
このように第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)は所定方向B1とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸37に対して第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)は空転する。
エンジン17を停止した状態で駆動軸37を回転駆動する場合、手動ハンドル56をカバー部材40から取り外し、駆動軸37の右端部に手動ハンドル56のボス部56bの六角孔を挿入することにより、手動ハンドル56を駆動軸37に取り付けるのであり、手動ハンドル56により駆動軸37を所定方向B1に回転駆動することができる。
次に供給量変更装置24において駆動部46の姿勢を変更して、駆動部46から第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42への往復揺動の伝達状態を変更することにより、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を変更する構造について説明する。
この場合、図12及び図15に示すように、ボス部材44をカバー部材40の開口部40eからカバー部材40の内部に挿入し、ボス部材44の支持軸44aをカバー部材40のボス部40dに挿入する。
次に、前項[7]に記載の構造により駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が変更される状態について説明する。
図15及び図16に示す状態は、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が高速側(多側)に設定された状態であり、支持部材47の横軸芯P2が紙面左方に位置して、伝動軸22、第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42に接近している。
この場合、以下に示す3つの要素[8]−1,2,3により、第1ワンウェイクラッチ41の回転角度A3及び第2ワンウェイクラッチ42の回転角度A4が大きくなって、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が高速側(多側)となる。
「図15及び図16に示すように、連係部材49に対して駆動部46が横に傾斜した姿勢(連係部材49が駆動部46に接続される点と横軸芯P2を結ぶ直線と、連係部材49との間の角度が小さい状態)となるので、揺動部材61の所定角度A1(一定値)に対して駆動部46の所定角度A2が大きなものとなる。」
「図15及び図16に示すように、第1連係部材51が駆動部46に接続される点と横軸芯P2とを結ぶ直線と、第1連係部材51とが略直交する状態となり、且つ、第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aと第1連係部材51とが略直交する状態となるので、駆動部46の所定角度A2に対して、第1ワンウェイクラッチ41の回転角度A3が大きなものとなる。」
「図15及び図16に示すように、第2連係部材52が駆動部46に接続される点と横軸芯P2とを結ぶ直線と、第2連係部材52とが略直交する状態となり、且つ、第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aと第2連係部材52とが略直交する状態となるので、駆動部46の所定角度A2に対して、第2ワンウェイクラッチ42の回転角度A4が大きなものとなる。」
この場合、以下に示す3つの要素[8]−4,5,6により、第1ワンウェイクラッチ41の回転角度A3及び第2ワンウェイクラッチ42の回転角度A4が小さくなって、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が低速側(少側)となる。
「図17及び図18に示すように、連係部材49に対して駆動部46が起立した姿勢(連係部材49が駆動部46に接続される点と横軸芯P2を結ぶ直線と、連係部材49との間の角度が大きい状態)となるので、揺動部材61の所定角度A1(一定値)に対して、駆動部46の所定角度A2が小さなものとなる。」
「図17及び図18に示すように、第1連係部材51が駆動部46に接続される点と横軸芯P2とを結ぶ直線と、第1連係部材51との間の角度が直角よりも大きなものとなり、且つ、第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aと第1連係部材51との間の角度が直角よりも大きなものとなるので、駆動部46の所定角度A2に対して、第1ワンウェイクラッチ41の回転角度A3が小さなものとなる。」
「図17及び図18に示すように、第2連係部材52が駆動部46に接続される点と横軸芯P2とを結ぶ直線と、第2連係部材52との間の角度が、直角よりも大きなものとなるので、駆動部46の所定角度A2に対して、第2ワンウェイクラッチ42の回転角度A4が小さなものとなる。」
次に、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を、全体的に高速の状態(多い状態)としたり、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を、全体的に低速の状態(少ない状態)としたりする状態について説明する。
これにより、前項[7][8]に記載のように、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を変更することによって、支持部材47の指標部47cが目盛板58のガイド孔58c(カバー部材40のガイド孔40f)に沿って移動する(支持部材の姿勢変更の方向に沿って表示部を備えた状態に相当)。
この状態は、駆動部46と第1ワンウェイクラッチ41との第1連係部材51の接続が維持された状態で、第2連係部材52による駆動部46と第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aとの接続が解除された第2状態であり、図21に示す目盛板58の第2目盛部58bに対応する。これにより、支持部材47の指標部47cと目盛板58の第2目盛部58bとを照合することによって、繰り出し部13の繰り出し量を読み取ることができる。
図22及び図23に示すように、駆動部46において横軸芯P2とボス部46aとの間にボス部46eを備えて、連係部材49を駆動部46のボス部46aに接続する状態(図22参照)と、駆動部46のボス部46eに接続する状態(図23参照)とに切り換えることができるように構成してもよい。この場合、駆動部46において、ボス部46eに加えて1個又は2個のボス部(図示せず)を備えるように構成してもよい(駆動部と連係部材との接続部分を駆動部の往復揺動の半径方向に沿って変更自在に構成している状態に相当)。
本発明は、粒状の肥料を田面に供給する施肥装置ばかりではなく、液状の肥料(農用資材に相当)を田面に供給する施肥装置(農用資材供給装置に相当)、種籾(農用資材に相当)を田面に供給する直播装置(農用資材供給装置に相当)、粒状や液状の薬剤(農用資材に相当)を田面に供給する施薬装置(農用資材供給装置に相当)にも適用できる。
13 繰り出し部
17 エンジン
20 支持フレーム
22 伝動軸
22a 伝動軸の入力部材
23 駆動部材
37 駆動軸
38 支柱
39 補強部材
41 第1ワンウェイクラッチ
41a 第1ワンウェイクラッチのアーム
42 第2ワンウェイクラッチ
42a 第2ワンウェイクラッチのアーム
46 駆動部
47 支持部材
49 連係部材
50 姿勢設定部材
51 第1連係部材
52 第2連係部材
58 表示部
61 揺動部材
61a,62 連結位置変更手段
A1 所定角度
A3 第1ワンウェイクラッチの所定方向の回転角度
A4 第2ワンウィクラッチの所定方向の回転角度
B1 所定方向
M1 支持点と姿勢設定部材の接続部分との間の長さ
M2 支持点と駆動部の揺動支点との間の長さ
P1 支持部材の支持点
P2 駆動部の揺動支点
Q1 伝動軸の入力部材の揺動範囲の上端部
Q2 伝動軸の入力部材の揺動範囲の下端部
Claims (9)
- エンジンの動力により所定角度の範囲で往復回転駆動される伝動軸を備え、前記伝動軸に揺動部材を連結し、揺動自在に支持された駆動部と前記揺動部材とに亘って連係部材を接続して、
前記伝動軸により前記揺動部材が前記所定角度の範囲で往復揺動駆動されることによって、前記連係部材を介して前記駆動部が往復揺動駆動されるように構成し、
前記伝動軸に対する前記揺動部材の連結位置を前記伝動軸の回転方向に沿って変更自在な連結位置変更手段を備え、
農用資材を貯留する貯留部と、前記貯留部の農用資材を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部を駆動する駆動軸とを備えて、
前記駆動軸に第1ワンウェイクラッチ及び第2ワンウェイクラッチを備え、前記駆動部と前記第1ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1連係部材を接続し、前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第2連係部材を接続して、
前記駆動部の往路揺動により、前記第1ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動されて、前記第1ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動され、
前記駆動部の復路揺動により、前記第1ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向に回転駆動されて、前記第2ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動されるように構成している水田作業機。 - 前記繰り出し部を左右方向に配置して、前記駆動部を前記繰り出し部の右又は左端部に備え、
前記繰り出し部の左右中央側の部分と、前記繰り出し部における前記駆動部の側の右又は左端部とに亘って、前記伝動軸を左右方向に配置し、
前記伝動軸における前記駆動部の側の端部に、前記揺動部材及び前記連結位置変更手段を備えて、前記駆動部と前記揺動部材とに亘って前記連係部材を接続している請求項1に記載の水田作業機。 - 前記伝動軸における前記駆動部とは反対側の端部に入力部材を連結し、
前記エンジンの動力により往復上下駆動される駆動部材を、前記繰り出し部の下側に備えて前記入力部材に接続して、
前記駆動部材により前記入力部材を介して前記伝動軸が前記所定角度の範囲で往復回転駆動されるように構成し、
側面視で前記入力部材の揺動範囲の上端部と下端部との間の高さに、前記伝動軸を備えている請求項2に記載の水田作業機。 - 上下向きの右及び左の支柱を機体に備え、支持フレームを前記支柱の上部に連結して左右方向に配置し、前記支持フレームに前記繰り出し部を連結することにより、前記繰り出し部を左右方向に配置して、
側面視で前記支持フレームの下側に前記伝動軸を備え、背面視で前記支持フレームに沿って前記伝動軸を備えている請求項2又は3に記載の水田作業機。 - 前記右及び左の支柱に亘って補強部材を連結している請求項4に記載の水田作業機。
- 前記伝動軸における前記駆動部とは反対側の部分に入力部材を連結し、前記入力部材を前記伝動軸から後側に延出し、
前記エンジンの動力により往復上下駆動される駆動部材を、前記繰り出し部の下側に備えて前記入力部材に接続して、
前記駆動部材により前記入力部材を介して前記伝動軸が前記所定角度の範囲で往復回転駆動されるように構成し、
前記補強部材を前記右及び左の支柱の前側部分に亘って連結している請求項5に記載の水田作業機。 - 前記駆動部を揺動自在に支持する支持部材を備えて、前記支持部材の姿勢を変更して前記支持部材における前記駆動部の揺動支点の位置を変更することにより、
前記駆動部の往路揺動による前記第1ワンウェイクラッチの前記所定方向の回転角度を変更し、前記駆動部の復路揺動による前記第2ワンウェイクラッチの前記所定方向の回転角度を変更して、前記繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成し、
前記支持部材の姿勢変更の方向に沿って表示部を備えて、前記支持部材と前記表示部とを照合することにより、前記繰り出し部の繰り出し量を読み取ることができるように構成し、
前記表示部の位置を前記支持部材の姿勢変更の方向に沿って変更自在に構成している請求項1〜6のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。 - 前記支持部材を支持点周りに揺動自在に支持して、前記支持点から離れた前記支持部材の部分に前記駆動部の揺動支点を備え、
前記支持点から前記駆動部の揺動支点とは反対側の前記支持部材の部分に、前記支持部材の姿勢を決める姿勢設定部材を接続して、前記姿勢設定部材により前記支持部材の姿勢を前記支持点周りに変更自在に構成し、
前記支持点と前記姿勢設定部材の接続部分との間の長さを、前記支持点と前記駆動部の揺動支点との間の長さの1.0倍から2.0倍の間に設定している請求項7に記載の水田作業機。 - 前記駆動部と前記連係部材との接続部分を前記駆動部の往復揺動の半径方向に沿って変更自在に構成している請求項1〜8のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
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