JP6076237B2 - 農用資材供給装置 - Google Patents

農用資材供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6076237B2
JP6076237B2 JP2013243119A JP2013243119A JP6076237B2 JP 6076237 B2 JP6076237 B2 JP 6076237B2 JP 2013243119 A JP2013243119 A JP 2013243119A JP 2013243119 A JP2013243119 A JP 2013243119A JP 6076237 B2 JP6076237 B2 JP 6076237B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
way clutch
drive unit
drive shaft
drive
arm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013243119A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015100307A (ja
Inventor
奈 中村
奈 中村
中川 善清
善清 中川
孝式 清水
孝式 清水
真 安田
安田  真
達弥 橋爪
達弥 橋爪
藍 柴原
藍 柴原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2013243119A priority Critical patent/JP6076237B2/ja
Priority to CN201410507901.XA priority patent/CN104641772B/zh
Publication of JP2015100307A publication Critical patent/JP2015100307A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6076237B2 publication Critical patent/JP6076237B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fertilizing (AREA)
  • Sowing (AREA)

Description

本発明は、粉粒状の種籾、肥料や薬剤、液状の肥料や薬剤等(以上、農用資材に相当)を繰り出して水田や畑等に供給する農用資材供給装置において、農用資材供給装置の駆動構造に関する。
農用資材供給装置の一例として、特許文献1に開示されているように、粉粒状の肥料を田面に供給する施肥装置があり、特許文献1では乗用型田植機に施肥装置が装備されている。
特許文献1では、繰り出し部を駆動する駆動軸(特許文献1の図7及び図14の21)に、第1ワンウェイクラッチ(特許文献1の図7及び図14の38)、及び第2ワンウェイクラッチ(特許文献1の図14の42)が備えられている。動力が伝達されることにより上下に所定範囲で往復作動する駆動部(特許文献1の図7の40)が備えられて、駆動部が第1ワンウェイクラッチに接続されている。
第1及び第2ワンウェイクラッチとは別に中継部材(特許文献1の図7及び図14の44)が備えられており、第1ワンウェイクラッチと中継部材とに亘ってロッド(特許文献1の図7及び図14の45)が接続され、第2ワンウェイクラッチと中継部材とに亘ってロッド(特許文献1の図7及び図14の46)が接続されている。
これにより、特許文献1の図7において、駆動部が上方に作動すると、第1ワンウェイクラッチが紙面反時計方向に回転駆動されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が紙面反時計方向に回転駆動される。
これと同時に、第1ワンウェイクラッチの作動が2つのロッド及び中継部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが紙面時計方向に回転駆動される。この場合、第2ワンウェイクラッチが空転するだけで、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸は回転駆動されない。
次に駆動部が下方に作動すると、第1ワンウェイクラッチが紙面時計方向に回転駆動される。この場合、第1ワンウェイクラッチが空転するだけで、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸は回転駆動されない。
これと同時に、第1ワンウェイクラッチの作動が2つのロッド及び中継部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが紙面反時計方向に回転駆動され、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が紙面反時計方向に回転駆動される。
以上のように、特許文献1の構造によると、往復作動する駆動部に対して第1及び第2ワンウェイクラッチを駆動軸に備えることにより、駆動部の往路作動が第1ワンウェイクラッチを介して駆動軸に伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が回転駆動され、駆動部の復路作動が第2ワンウェイクラッチを介して駆動軸に伝達されて、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が回転駆動される。
特開2002−95312号公報(図6,7,13,14参照)
特許文献1の構造では、駆動部の往路作動が第1ワンウェイクラッチに対して直接に伝達されるのに対して、駆動部の復路作動が第1ワンウェイクラッチ、ロッド、中継部材及びロッドというように、多くの部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達される。
これにより、駆動部の復路作動を第2ワンウェイクラッチに伝達する伝達系が、伝達効率という面で不利な構造となっている。
本発明は、農用資材供給装置において、駆動部の往復作動を第1及び第2ワンウェイクラッチに伝達して繰り出し部の駆動軸を回転駆動するように構成する場合、駆動部の往復作動が第1及び第2ワンウェイクラッチの両方に対して効率良く伝達されるように構成することを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、農用資材供給装置において次のように構成することにある。
農用資材を貯留する貯留部と、前記貯留部の農用資材を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部を駆動する駆動軸とが備えられ、
動力が伝達されることにより所定範囲で往復作動する単一の駆動部が備えられて、前記駆動軸に第1ワンウェイクラッチ及び第2ワンウェイクラッチが備えられ、前記駆動部と前記第1ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1連係部材が接続されて、前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第2連係部材が接続され、
前記駆動部の往路作動により、前記第1ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動されて、前記第1ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動され、
前記駆動部の復路作動により、前記第1ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向に回転駆動されて、前記第2ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動されるように構成されている。
(作用及び発明の効果)
本発明の第1特徴によると、繰り出し部を駆動する駆動軸に第1及び第2ワンウェイクラッチを備え、往復作動する単一の駆動部を備えた場合、駆動部と第1ワンウェイクラッチのアームとが第1連係部材により直接的に接続され、駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームが第2連係部材により直接的に接続される。
これにより、本発明の第1特徴によれば、駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の往路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第2ワンウェイクラッチは空転する。
逆に駆動部が復路作動すると、駆動部の復路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の復路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第1ワンウェイクラッチは空転する。
以上のように、本発明の第1特徴によると、駆動部の往路作動及び復路作動の両方が第1及び第2ワンウェイクラッチに直接的に伝達されるのであり、駆動部の往路作動及び復路作動の両方が第1及び第2ワンウェイクラッチの両方に対して効率良く伝達されるようになる。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記第1ワンウェイクラッチのアームと前記第2ワンウェイクラッチのアームとが互いに逆向きになるように構成され、
前記駆動部と前記第1ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1連係部材が接続されて、前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第2連係部材が接続されている。
(作用及び発明の効果)
本発明の第2特徴によれば、駆動部が往路作動すると、第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動するのであり、駆動部が復路作動すると、第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動する(駆動部の往路作動(復路作動)において、第1及び第2連係部材が互いに逆向きに作動することはない)。
これにより駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達され、第1ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の往路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第2ワンウェイクラッチは空転する。
逆に駆動部が復路作動すると、駆動部の復路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達され、第2ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動されて、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の復路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第1ワンウェイクラッチは空転する。
従って、本発明の第2特徴によると、駆動部の往路作動(復路作動)において第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動する場合、駆動部と第1連係部材との接続部分と、駆動部と第2連係部材との接続部分とを、互いに接近させることにより、駆動部の往路作動(復路作動)において第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動するように構成することができる。
以上のように、駆動部と第1連係部材との接続部分と、駆動部と第2連係部材との接続部分とを、互いに接近させることによって、駆動部と第1及び第2連係部材との接続部分をコンパクトに構成することができる。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記駆動部が支持軸芯周りに所定範囲で往復作動するように構成され、
前記支持軸芯に対して同じ側の前記駆動部の部分に、前記第1及び第2連係部材が互いに接近して接続されている。
(作用及び発明の効果)
駆動部を支持軸芯周りに所定範囲で往復作動するように構成した場合、本発明の第3特徴によると、支持軸芯に対して同じ側の駆動部の部分に第1及び第2連係部材の一端を互いに接近して接続することにより、前項[II]に記載のように、駆動部の往路作動(復路作動)において第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動する構成を容易に得ることができる。
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第3特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記駆動軸と前記支持軸芯とが平行に設定されている。
(作用及び発明の効果)
本発明の第4特徴のように、駆動軸と駆動部の支持軸芯とを平行に設定することによって、駆動軸が回転する所定方向と駆動部の往路作動(復路作動)とを同じ向きに設定することができて、支持軸芯周りの駆動部の往復作動が無理なく第1及び第2ワンウェイクラッチ(駆動軸)に伝達されるようになる。
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第1〜第4特徴の農用資材供給装置のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することある。
前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除可能に構成されている。
(作用及び発明の効果)
本発明の第5特徴によると、第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除することにより、以下のような状態を得ることができる。
駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動されるのに対して、駆動部が復路作動しても、駆動部の復路作動が第2ワンウェイクラッチに伝達されない。
これにより、本発明の第5特徴によると、第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除することにより、駆動部と第1及び第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1及び第2連係部材が接続されている状態に対して、駆動軸の回転速度を1/2に設定することができる。
[VI]
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第5特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記第2連係部材が前記第2ワンウェイクラッチのアームに接続された状態で前記駆動部から取り外されることにより、前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除されるように構成され、
前記駆動部から取り外された前記第2連係部材が固定部に接続されることにより、前記第2ワンウェイクラッチが前記第2連係部材を介して固定可能に構成されている。
(作用及び発明の効果)
前項[V]に記載のように、第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除する場合、本発明の第6特徴によると、第2連係部材を第2ワンウェイクラッチのアームに接続された状態で駆動部から取り外し、駆動部から取り外された第2接続部材を固定部に接続するように構成している。
これにより、本発明の第6特徴によると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される場合、第2ワンウェイクラッチ及び第2連係部材が固定されており、駆動軸の所定方向への回転に伴って、第2ワンウェイクラッチ及び第2連係部材が連れ回りすることがない。
[VII]
(構成)
本発明の第7特徴は、本発明の第5又は第6特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記駆動部、前記第1及び第2ワンウェイクラッチ、前記第1及び第2連係部材が農用資材供給装置の右又は左端部に備えられ、
前記第1連係部材に対して農用資材供給装置の横外側に位置するように、前記第2連係部材が配置されている。
(作用及び発明の効果)
農用資材供給装置は一般に乗用型田植機等の作業車に搭載されることが多く、農用資材供給装置が作業車に搭載されると、農用資材供給装置の右及び左端部は作業車の右及び左横側部に位置することが多いので、農用資材供給装置の前又は後側に比べて、農用資材供給装置の右及び左端部は横外側に開放された状態になることが多い。
前述のような状態において、本発明の第7特徴によると、駆動部、第1及び第2ワンウェイクラッチ、第1及び第2連係部材が、農用資材供給装置の右又は左端部に備えられているので、農用資材供給装置の右又は左の横外側から、前項[V][VI]に記載のように、作業者は第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除することが容易に行える。
この場合に、本発明の第7特徴によると、第1連係部材に対して農用資材供給装置の横外側に第2連係部材が配置されているので、作業者は第1連係部材の影響を受けることなく、第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除することが容易に行える。
[VIII]
(構成)
本発明の第8特徴は、本発明の第5〜第7特徴の農用資材供給装置のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することある。
前記駆動部の往路作動による前記第1ワンウェイクラッチの回転角度が、前記駆動部の復路作動による前記第2ワンウェイクラッチの回転角度よりも小さくなるように設定されている。
(作用及び発明の効果)
[VIII]−1
第1ワンウェイクラッチの状態と第2ワンウェイクラッチの状態とが同じ状態において前項[V]に記載のように、駆動部と第1及び第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1及び第2連係部材が接続された第1状態、及び、駆動部と第1ワンウェイクラッチとの第1連係部材の接続が維持された状態で第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除された第2状態を設定した場合、第1状態での駆動軸の回転速度と第2状態での駆動軸の回転速度とが、2:1の関係になるはずである。
仮に、第1状態及び第2状態において駆動軸の回転速度を変更して繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成した場合、第1状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)と、第2状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)とが合致するはずである。
しかしながら、実際には第1状態での駆動軸の回転速度と第2状態での駆動軸の回転速度とが、2:1の関係にはならず、例えば2:1.2のような関係になることがある。
これにより、第1状態及び第2状態において駆動軸の回転速度を変更して繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成した場合、第1状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)と、第2状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)とがずれることがある。
これは以下の[VIII]−2,3に示す理由によると考えられる。
[VIII]−2
第2状態では、駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これに対して、駆動部の往路作動は第2ワンウェイクラッチに伝達されない。
これにより、駆動部が往路作動を開始し往路作動の移動範囲の端部に達して停止した場合、第1連係部材により駆動部に接続された第1ワンウェイクラッチは同時に停止するのに対して、第1ワンウェイクラッチが駆動軸の先行回転を許容する機能を備えるものであることにより、駆動軸は同時に停止できずに慣性により所定方向に少し回転してから停止するものと考えられる(以下、駆動軸のオーバーラン現象と称する)。
従って、例えば図22に示すように、第2状態においては、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1が、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3ではなく、回転角度A3よりも少し大きな回転角度AA1になるものと考えられる。
[VIII]−3
第2状態に対して第1状態では、駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の往路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第2ワンウェイクラッチは空転する。
この場合、第2ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されることが、駆動軸に対する抵抗となるので、前項[VIII]−2に記載のような第1ワンウェイクラッチによる駆動軸のオーバーラン現象は発生し難いと考えられる。
駆動部が復路作動する場合も同様に、駆動部の復路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の復路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第1ワンウェイクラッチは空転する。
この場合、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されることが、駆動軸に対する抵抗となるので、前項[VIII]−2に記載のような第2ワンウェイクラッチによる駆動軸のオーバーラン現象は発生し難いと考えられる。
これにより、例えば図22に示すように、第1状態においては、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1が、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3となり、駆動部の復路作動による駆動軸の回転角度AA2が、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度A4となると考えられる。
以上のように、第2状態において第1ワンウェイクラッチによる駆動軸のオーバーラン現象が発生しており(前項[VIII]−2参照)、第1状態において第1及び第2ワンウェイクラッチによる駆動軸のオーバーラン現象が発生していないことにより、第1状態での駆動軸の回転速度と第2状態での駆動軸の回転速度とが、2:1の関係にはならず、例えば2:1.2のような関係になると考えられる(第1状態及び第2状態において駆動軸の回転速度を変更して繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成した場合、第1状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)と、第2状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)とがずれるものと考えられる)。
例えば図22に示すように、第1状態において、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3が「5」であれば、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1も「5」となり、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度A4が「5」であれば、駆動部の復路作動による駆動軸の回転角度AA2も「5」となると考えられる。これにより、回転角度AA1と回転角度AA2との合計は「10」となる。
これに対して例えば図22に示すように、第2状態において、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3が「5」であれば、駆動軸のオーバーラン現象により、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1が「6」となると考えられる。
これにより、第1状態での駆動軸の回転速度(回転角度AA1+回転角度AA2=10)と、第2状態での駆動軸の回転速度(回転角度AA1=6)とが、2:1の関係にはならない。
[VIII]−4
前項[VIII]−1,2,3に記載の状態に対して、本発明の第8特徴では、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度が、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度よりも小さくなるように設定されている。
例えば図23に示すように、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3を「4」とし、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度A4を「6」としたとする。
例えば図23に示すように、第1状態において、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3が「4」であれば、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1も「4」となり、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度A4が「6」であれば、駆動部の復路作動による駆動軸の回転角度AA2も「6」となると考えられる。これにより、回転角度AA1と回転角度AA2との合計は「10」となる。
これに対して例えば図23に示すように、第2状態において、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3が「4」であれば、駆動軸のオーバーラン現象により、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1が「5」となると考えられる。
これにより、第1状態での駆動軸の回転速度(回転角度AA1+回転角度AA2=10)と、第2状態での駆動軸の回転速度(回転角度AA1=5)とを、2:1の関係にすることができる。
仮に、第1状態及び第2状態において駆動軸の回転速度を変更して繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成した場合、第1状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)と、第2状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)とを合致させることができる。
[IX]
(構成)
本発明の第9特徴は、本発明の第1〜第8特徴の農用資材供給装置のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することある。
前記駆動軸の前記所定方向への回転を許容し且つ前記駆動軸の前記所定方向とは逆方向の回転を阻止する第3ワンウェイクラッチが備えられている。
(作用及び発明の効果)
[IX]−1
例えば、駆動部が往路作動の終点に到達し次に逆方向である復路作動を開始する場合、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される状態が、駆動部が往路作動の終点に到達したときに終了し、次に駆動部が復路作動を開始すると、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される状態に切り換わる。駆動部が復路作動を開始すると、第1ワンウェイクラッチは所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第1ワンウェイクラッチは空転する。
前述の状態において、駆動部が復路作動を開始した際に、第2ワンウェイクラッチに内在する機械的な小さなガタ等により、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される状態が少し遅れると、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されることにより、駆動軸が第1ワンウェイクラッチに連れ回りして、駆動軸が所定方向とは逆方向に少し回転駆動されることがある。
前述の状態は、駆動部が復路作動の終点に到達し次に逆方向である往路作動を開始する場合においても同様であり、この場合には駆動軸が第2ワンウェイクラッチに連れ回りして、駆動軸が所定方向とは逆方向に少し回転駆動されることがある。
[IX]−2
本発明の第9特徴によると、第1及び第2ワンウェイクラッチとは別に、駆動軸の所定方向への回転を許容し且つ駆動軸の所定方向とは逆方向の回転を阻止する第3ワンウェイクラッチを備えている。
これにより前項[IX]−1に記載のように、駆動部が往路作動の終点に到達し次に逆方向である復路作動を開始する場合(駆動部が復路作動の終点に到達し次に逆方向である往路作動を開始する場合)、駆動部が復路作動(往路作動)を開始した際に、駆動軸が第1ワンウェイクラッチ(第2ワンウェイクラッチ)に連れ回りして、駆動軸が所定方向とは逆方向に少し回転駆動されようとしても、この状態が第3ワンウェイクラッチによる阻止される。
従って、駆動部が往路作動から復路作動に切り換わるとき、及び駆動部が復路作動から往路作動に切り換わるときに、駆動軸が所定方向とは逆方向に少し回転駆動される状態を防止することができて、駆動軸が所定方向に円滑に回転駆動されるようになる。
[X]
(構成)
本発明の第10特徴は、農用資材供給装置において次のように構成することにある。
農用資材を貯留する貯留部と、前記貯留部の農用資材を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部を駆動する駆動軸とが備えられ、
動力が伝達されることにより前記駆動軸と平行な支持軸芯周りに所定範囲で往復作動する単一の駆動部が備えられて、前記支持軸芯に対して同じ側の前記駆動部の部分に、第1及び第2連係部材の一端が互いに接近して接続され、
前記駆動軸に第1ワンウェイクラッチ及び第2ワンウェイクラッチが備えられて、前記第1ワンウェイクラッチのアームと前記第2ワンウェイクラッチのアームとが互いに逆向きになるように構成され、前記第1ワンウェイクラッチのアームに前記第1連係部材の他端が接続されて、前記第2ワンウェイクラッチのアームに前記第2連係部材の他端が接続され、
前記駆動部の往路作動により、前記第1ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動されて、前記第1ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動され、
前記駆動部の復路作動により、前記1ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向に回転駆動されて、前記第2ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動されるように構成され、
前記第2連係部材が前記第2ワンウェイクラッチのアームに接続された状態で前記駆動部から取り外されることにより、前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除されるように構成され、
前記駆動部から取り外された前記第2連係部材が固定部に接続されることにより、前記第2ワンウェイクラッチが前記第2連係部材を介して固定可能に構成され、
前記駆動部の往路作動による前記第1ワンウェイクラッチの回転角度が、前記駆動部の復路作動による前記第2ワンウェイクラッチの回転角度よりも小さくなるように設定され、
前記駆動軸の前記所定方向への回転を許容し且つ前記駆動軸の前記所定方向とは逆方向の回転を阻止する第3ワンウェイクラッチが備えられている。
(作用及び発明の効果)
本発明の第10特徴によると、前述の本発明の第1,2,3,4,5,6,8,9特徴と同じ(作用及び発明の効果)を備えている。
乗用型田植機の全体側面図である。 乗用型田植機の全体平面図である。 施肥装置の背面図である。 施肥装置及び供給量変更装置の側面図である。 施肥装置の縦断側面図である。 供給量変更装置の正面図である。 供給量変更装置の縦断正面図である。 カバー部材におけるクランプ部材の付近の縦断正面図である。 カバー部材におけるボス部の付近の縦断正面図である。 施肥装置の繰り出し部及び供給量変更装置の平面図である。 供給量変更装置の横断平面図である。 施肥装置の全体構成を示す概略平面図である。 供給量変更装置(第1状態において、駆動軸の回転速度(繰り出し部の繰り出し量)が高速側(多側)に設定された状態)の側面図である。 供給量変更装置(第1状態において、駆動軸の回転速度(繰り出し部の繰り出し量)が高速側(多側)に設定された状態)の側面図である。 供給量変更装置(第1状態において、駆動軸の回転速度(繰り出し部の繰り出し量)が低速側(少側)に設定された状態)の側面図である。 供給量変更装置(第1状態において、駆動軸の回転速度(繰り出し部の繰り出し量)が低速側(少側)に設定された状態)の側面図である。 目盛板の平面図である。 供給量変更装置(第2状態において、駆動軸の回転速度(繰り出し部の繰り出し量)が高速側(多側)に設定された状態)の側面図である。 発明の実施の第1別形態における供給量変更装置(第1状態において、駆動軸の回転速度(繰り出し部の繰り出し量)が低速側(少側)に設定された状態)の側面図である。 発明の実施の第2別形態における供給量変更装置の概略斜視図である。 発明の実施の第2別形態における供給量変更装置の概略斜視図である。 前項[VIII]−1,2,3に記載の状態を説明する説明図である。 前項[VIII]−4に記載の状態(本発明の請求項8の状態)を説明する説明図である。
[1]
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体の後部に、上下揺動自在なリンク機構3が備えられて、リンク機構3を介して6条植型式の苗植付装置5が昇降自在に支持され、リンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4が備えられて、乗用型田植機が構成されている。
次に、苗植付装置5について説明する。
図1及び図2に示すように、苗植付装置5は、3個の伝動ケース6、伝動ケース6の後部に回転駆動自在に支持された一対の回転ケース7、回転ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、接地フロート9及び苗のせ台10等を備えて構成されている。
図1及び図2に示すように、エンジン17の動力が、ミッションケース18に備えられた走行用の静油圧式無段変速装置(図示せず)、株間変速装置(図示せず)、植付クラッチ(図示せず)からPTO軸19を介して、苗植付装置5に伝達される。これにより、苗のせ台10が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース7が回転駆動されて、苗のせ台10の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
[2]
次に、施肥装置11(農用資材供給装置に相当)について説明する。
図1,2,3,5に示すように、運転座席31の前方下方のフロア32に対して、運転座席31の後側に少し高い後部ステップ33が備えられている。角パイプ状の支持フレーム20が運転座席31の後側で後部ステップ33の上方に位置するように、機体左右方向に沿って支持されており、4個の繰り出し部13が支持フレーム20に連結さている。
この場合、図5及び図10に示すように、繰り出し部13の横幅と略同じ長さを備えた断面L字状の連結部材28が用意されており、連結部材28の右及び左端部にナット28aが連結されている。繰り出し部13の右及び左端部に連結部13dが備えられており、2本のボルト30を繰り出し部13の右及び左の連結部13dから支持フレーム20を貫通させ、連結部材28のナット28aに挿入して締め付けることにより、繰り出し部13を支持フレーム20に連結する。
図1,2,3,5に示すように、粉粒状の肥料(農用資材に相当)を貯留するホッパー12(貯留部に相当)が繰り出し部13の上部に連結されており、施肥装置11の左端部にブロア14が備えられている。接地フロート9に作溝器15が連結されて、8個の作溝器15が備えられており、繰り出し部13と作溝器15とに亘って6本のホース16が接続されている。
以上のように、ホッパー12、繰り出し部13、ブロア14、作溝器15及びホース16等により、施肥装置11が構成されている。
図1及び図2に示すように、逆U字状の手摺り34が後部ステップ33の右及び左端部に位置するように備えられており、右及び左の手摺り34に亘って前フレーム35及び後フレーム36が連結されて、前及び後フレーム35,36の間にホッパー12が位置している。
図5及び図12に示すように、ブロア14は電動モータ25により駆動されるように構成されて、ブロア14に分岐部26が接続されており、ブロア14の送風の切換操作用のシャッタ26aが分岐部26に備えられている。分岐部26と繰り出し部13の前部とに亘って供給ダクト27が接続されており、繰り出し部13の吸入部13aが供給ダクト27に挿入されている。繰り出し部13の前部の上部に排出部13b及び排出部13bを開閉するシャッタ(図示せず)が備えられて、分岐部26から延出された排出ダクト29が繰り出し部13の排出13bに亘って接続されている。
図12に示す状態は、分岐部26のシャッタ26aにより排出ダクト29の入口を塞いだ状態であり、ブロア14の送風が供給ダクト27に供給される作業状態である(繰り出し部13の排出部13bのシャッタを閉位置に操作しておく)。
作業状態において、ブロア14の送風が供給ダクト27を介して繰り出し部13に供給され、ホッパー12から肥料が所定量ずつ繰り出し部13により繰り出されると、ブロア14の送風により肥料がホース16を通って作溝器15に供給され、作溝器15を介して田面に供給される。
植付作業が終了した後、ホッパー12に残る肥料を回収する場合に、図12に示すように、分岐部26のシャッタ26aにより供給ダクト27の入口を塞いで、ブロア14の送風が排出ダクト29に供給される状態とし、繰り出し部13の排出部13bのシャッタを開位置に操作して、排出状態を設定する。
これにより、ホッパー12の肥料が繰り出し部13の排出13bから排出ダクト29に出るのであり、ブロア14の送風が排出ダクト29に供給されて、排出ダクト29に出た肥料が送られて排出ダクト29の排出口29aから排出される。
[3]
次に、施肥装置11への伝動系について説明する。
図1,3,12に示すように、エンジン17の動力が、走行用の静油圧式無段変速装置(図示せず)及び施肥クラッチ(図示せず)から伝動軸21に伝達されている。施肥装置11の右側後部の左右方向に沿って伝動軸22が回転自在に支持されており、伝動軸21の後端部に連結されたアーム21aと、伝動軸22の左端部(中央側の端部)に連結されたアーム22aとに亘って連係ロッド23が接続されている。
これにより、伝動軸21の回転動力が、伝動軸21のアーム21a及び連係ロッド23により上下の往復運動に変換され、所定角度A1(図13及び図14参照)の範囲での往復回転運動として伝動軸22に伝達される。
図1,2,3,12に示すように、施肥装置11の右端部に供給量変更装置24が備えられており、伝動軸22の右端部が供給量変更装置24に接続されている。繰り出し部13の後部の左右方向に沿って、断面六角状の駆動軸37が回転自在に支持されており、駆動軸37の右端部が供給量変更装置24に接続されている。
図3及び図12に示すように、回転に伴って肥料を所定量ずつ繰り出す繰り出しロール(図示せず)が繰り出し部13に内装されており、繰り出しロールに接続された入力ギヤ13cが繰り出し部13の右の横側面に備えられている。
駆動ギヤ37aが駆動軸37に相対回転自在に取り付けられており、駆動ギヤ37aが繰り出し部13の入力ギヤ13cに咬合している。シフト部材37bが駆動軸37に一体回転及びスライド自在に取り付けられて、シフト部材37bが駆動ギヤ37aに咬合する伝動位置及び駆動ギヤ37aから離間した遮断位置にスライド自在に構成されており、駆動ギヤ37aとシフト部材37bとにより、施肥装置11の少数条クラッチが構成されている。
図3,5,10に示すように、駆動軸37のシフト部材37bをスライド操作する3本ワイヤ38が、支持フレーム20の後部に沿って配置されている。クランプ部材39が連結部材28に取り付けられており、ワイヤ38がクランプ部材39に保持されて、連結部材28に載せられて支持されている。
以上の構造により図3及び図12に示すように、伝動軸21の回転動力が伝動軸21のアーム21a及び連係ロッド23により上下の往復運動に変換され、所定角度A1(図13及び図14参照)の範囲での往復回転運動として伝動軸22に伝達されて、供給量変更装置24に伝達される。
供給量変更装置24において駆動軸37の回転速度が変更されるのであり、駆動軸37の動力が駆動ギヤ37aから繰り出し部13の入力ギヤ13cに伝達され、繰り出しロールが回転駆動されて繰り出し部13から肥料が繰り出される。
図12及び図13に示すように、供給量変更装置24においては、伝動軸22が所定角度A1の範囲で往復回転駆動されると、伝動軸22の往復回転運動が単一の駆動部46に伝達され、駆動部46が揺動駆動される。駆動部46の往路作動が第1ワンウェイクラッチ41を介して駆動軸37に伝達され、駆動軸37が所定方向B1に回転駆動される。駆動部46の復路作動が第2ワンウェイクラッチ42を介して駆動軸37に伝達されて、駆動軸37が所定方向B1に回転駆動される。
この場合、駆動部46の姿勢を変更して、駆動部46から第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42への往復作動の伝達状態を変更することにより、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を変更する。
[4]
次に、供給量変更装置24の構造について説明する。
図4,6,7,10に示すように、板材を断面コ字状に折り曲げて構成されたカバー部材40が備えられて、カバー部材40が支持フレーム20の右端部に連結されており、カバー部材40の前部分及び後部分が開放されている。カバー部材40の右壁部40aの内面の横軸芯P1周りに支持部材47が姿勢変更自在に支持されており、支持部材47の下部のボス部47aの横軸芯P2(支持軸芯に相当)周りに、側面視で菱形の駆動部46が揺動自在に支持されている。
図4,10,11に示すように、支持フレーム20の右端部にブラケット48(固定部に相当)が連結されて、伝動軸22の右端部がブラケット48に回転自在に支持されている。伝動軸22の右端部にアーム22bが連結されており、伝動軸22のアーム22bのボス部22cと駆動部46のボス部46aとに亘って連係ロッド49が接続されている。
この場合、連係ロッド49にターンバックル構造が備えられており、連係ロッド49の長さを調節することができるのであり、連係ロッド49が施肥装置11の右端部に位置しているので、連係ロッド49の長さ調節の操作が行い易い。
図6,7,11に示すように、駆動軸37の右端部において、第1ワンウェイクラッチ41が取り付けられ、第1ワンウェイクラッチ41の右横側に第2ワンウェイクラッチ42が取り付けられており、第2ワンウェイクラッチ42の右横側に第3ワンウェイクラッチ43が取り付けられている。第3ワンウェイクラッチ43のアーム43aが支持フレーム20に連結されており、第3ワンウェイクラッチ43は回転しない。
この場合、第1,2,3ワンウェイクラッチ41,42,43は、駆動軸37の所定方向B1(図13参照)への回転を許容し、且つ、駆動軸37の所定方向B1とは逆方向の回転を阻止する機能を備えている。
図6,7,11,13に示すように、第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aが斜め前方上方に延出され、第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aが下方に延出されている(第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aと第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aとが互いに逆向きになる状態に相当)。
図6,7,11,13に示すように、駆動部46のボス部46bと第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aのボス部41bとに亘って、平板の長板状の第1連係部材51が接続されている。駆動部46のボス部46cと第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aのボス部42bとに亘って、丸棒状の第2連係部材52が接続されている。
この場合、図11及び図13に示すように、駆動軸37と横軸芯P2(支持部材47のボス部47a)とが平行になるように構成されている。駆動部46の同じ下側の部分においてボス部46b,46cが互いに逆向きの状態で、側面視で互いに接近した状態で駆動部46に備えられている(支持軸芯P2に対して同じ側の駆動部46の部分に、第1及び第2連係部材51,52が互いに接近して接続された状態に相当)。
[5]
次に、供給量変更装置24における伝動軸22から駆動軸37への伝動について説明する。
図13及び図14、前項[3]に記載のように、伝動軸22が所定角度A1の範囲で往復回転駆動されると(伝動軸22のアーム22bが所定角度A1の範囲で揺動駆動されると)、駆動部46が所定角度A1に対応する所定角度A2(所定範囲に相当)の範囲で揺動駆動される。この場合、所定角度A1は一定値である。
図13に示す状態は、駆動部46が所定角度A2の一方の端部A21に位置している状態であり、第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)が往復揺動する回転角度A3の一方の端部A31に位置し、第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)が往復揺動する回転角度A4の一方の端部A41に位置している状態である。
図13から図14に示すように、駆動部46が所定角度A2の一方の端部A21から他方の端部A22に揺動すると(駆動部46が往路作動すると)、駆動部46の往路作動が第1連係部材51を介して第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)に伝達され、第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)が所定方向B1に回転角度A3だけ回転駆動されて、回転角度A3の一方の端部A31から他方の端部A32に達するのであり、第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)により駆動軸37が所定方向B1に回転駆動される。
これと同時に図13から図14に示すように、駆動部46の往路作動が第2連係部材52を介して第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)に伝達されて、第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)が所定方向B1とは逆方向に回転角度A4だけ回転駆動されて、回転角度A4の一方の端部A41から他方の端部A42に達する。
このように第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)は所定方向B1とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸37に対して第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)は空転する。
図14から図13に示すように、駆動部46が所定角度A2の他方の端部A22から一方の端部A21に揺動すると(駆動部46が復路作動すると)、駆動部46の復路作動が第2連係部材52を介して第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)に伝達され、第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)が所定方向B1に回転角度A4だけ回転駆動されて、回転角度A4の他方の端部A42から一方の端部A41に達するのであり、第2ワンウェイクラッチ42(アーム42a)により駆動軸37が所定方向B1に回転駆動される。
これと同時に図14から図13に示すように、駆動部46の復路作動が第1連係部材51を介して第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)に伝達されて、第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)が所定方向B1とは逆方向に回転角度A3だけ回転駆動されて、回転角度A3の他方の端部A32から一方の端部A31に達する。
このように第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)は所定方向B1とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸37に対して第1ワンウェイクラッチ41(アーム41a)は空転する。
以上のように、駆動部46の往路作動及び復路作動の両方が第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42に直接的に伝達されるのであり、駆動部46の往路作動及び復路作動の両方が第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42の両方に対して効率良く伝達されるようになる。
前述のように駆動部46が往復作動する状態において図13及び図14に示すように、駆動部46が所定角度A2の他方の端部A22に到達して逆方向である一方の端部A21への揺動を開始する場合(駆動部46が往路作動の終点に到達し次に逆方向である復路作動を開始する場合)、駆動部46が復路作動を開始した際に、駆動軸37が第1ワンウェイクラッチ41に連れ回りして、駆動軸37が所定方向B1とは逆方向に少し回転駆動されようとしても、この状態が第3ワンウェイクラッチ43によ阻止される。
前述と同様に図13及び図14に示すように、駆動部46が所定角度A2の一方の端部A21に到達して逆方向である他方の端部A22への揺動を開始する場合(駆動部46が復路作動の終点に到達し次に逆方向である往路作動を開始する場合)、駆動部46が往路作動を開始した際に、駆動軸37が第2ワンウェイクラッチ42に連れ回りして、駆動軸37が所定方向B1とは逆方向に少し回転駆動されようとしても、この状態が第3ワンウェイクラッチ43によ阻止される。
図4,6,8に示すように、カバー部材40の右壁部40aの内面に、外方に開口したボス部40gが連結されており、カバー部材40の右壁部40aの外面にクランプ部材55が取り付けられている。正面視でクランク状の手動ハンドル56が備えられており、手動ハンドル56は、正面視で逆L字状の持ち手部56aと、端部に六角孔を備えたボス部56bとを備えて構成されている。
図4,6,8に示すように、手動ハンドル56のボス部56bをカバー部材40のボス部40gに挿入し、手動ハンドル56の持ち手部56aをクランプ部材55に持たせることにより、手動ハンドル56をカバー部材40に取り付けている。
エンジン17を停止した状態で駆動軸37を回転駆動する場合、手動ハンドル56をカバー部材40から取り外し、駆動軸37の右端部に手動ハンドル56のボス部56bの六角孔を挿入することにより、手動ハンドル56を駆動軸37に取り付けるのであり、手動ハンドル56により駆動軸37を所定方向B1に回転駆動することができる。
[6]
次に供給量変更装置24において駆動部46の姿勢を変更して、駆動部46から第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42への往復作動の伝達状態を変更することにより、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を変更する構造について説明する。
図9及び図13に示すように、カバー部材40の右壁部40aの内面にボス部40dが連結されて、カバー部材40の左壁部40bに開口部40eが形成されており、カバー部材40の上壁部40cに縦長のガイド孔40fが形成されている。
図17に示すように、カバー部材40の上壁部40cに、合成樹脂製の目盛板58がビス59により連結されている。カバー部材40のガイド孔40fと同じ位置に位置するように、縦長のガイド孔58cが目盛板58に形成されており、支持部材47の上端部の指標部47cが、目盛板58のカイド孔58c(カバー部材40のガイド孔40f)に入り込んでいる
図4,9,13に示すように、ボス部材44が備えられて、ボス部材44に横向きの支持軸44a及びリング状のバネ受け44bが備えられている。ボス部材44の支持軸44aがカバー部材40のボス部40dに挿入され、抜け止めリング45がボス部材44の支持軸44aの端部に取り付けられて、ボス部材44の支持軸44aがカバー部材40のボス部40dに回転自在に支持されている。
この場合、図9及び図13に示すように、ボス部材44をカバー部材40の開口部40eからカバー部材40の内部に挿入し、ボス部材44の支持軸44aをカバー部材40のボス部40dに挿入する。
図9及び図13に示すように、外周部にネジ部50aを備えた操作軸50が、自身の横軸芯P3周りにボス部材44に回転自在に支持されており、操作軸50の後端部に備えられたリング部材50bとボス部材44のバネ受け44bとの間に、圧縮された状態のバネ53が取り付けられている。操作軸50のリング部材50bとバネ53との間の摩擦によって、操作軸50が自由に回転しないように軽く保持されており、操作軸50の前端部に備えられた手動操作用のハンドル54により、バネ53の摩擦力に抗して操作軸50を回転操作することができる。
図7及び図13に示すように、支持部材47の上部にボス部47bが連結されて、ネジ部材57がボス部47bに回転自在に支持されている。内面にネジ部が形成されたネジ孔がネジ部材57に開口されて、ネジ部材57のネジ孔に操作軸50のネジ部50aが挿入されており、操作軸50及びネジ部材57により支持部材47の姿勢が決められている。
図13及び図15に示すように、操作軸50を回転操作して、操作軸50におけるネジ部材57の位置を操作軸50に沿って変更することにより、支持部材47の姿勢を変更するのであり、駆動部46の姿勢(支持部材47の横軸芯P2の位置)を変更して、駆動部46から第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42への往復作動の伝達状態を変更することにより、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を変更する。
図4,6,13に示すように、ハンドル54は、操作軸50の前端部に連結された円板状の基部54aと、基部54aから半径方向の外方に延出されたアーム部54bと、アーム部54bの横軸芯P4周りに回転自在に支持された持ち手部54cとを備えて構成されている。
図4,6,13に示すように、ハンドル54の持ち手部54cを持つことにより、操作軸50を素早く回転操作して、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を大きく変更することができる。ハンドル54の基部54aを持つことにより、操作軸50を少しだけ回転操作することが容易に行えるのであり、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)の微調整が容易に行える。
[7]
次に、前項[6]に記載の構造により駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が変更される状態について説明する。
図13及び図14に示す状態は、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が高速側(多側)に設定された状態であり、支持部材47の横軸芯P2が紙面左方に位置して、伝動軸22、第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42に接近している。
この場合、以下に示す3つの要素[7]−1,2,3により、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が高速側(多側)となる。
[7]−1
「図13及び図14に示すように、連係ロッド49に対して駆動部46が横に傾斜した姿勢(連係ロッド49が駆動部46に接続される点と横軸芯P2を結ぶ直線と、連係ロッド49との間の角度が小さい状態)となるので、伝動軸22のアーム22bの所定角度A1(一定値)に対して、駆動部46の所定角度A2が大きなものとなる。」
[7]−2
「図13及び図14に示すように、第1連係部材51が駆動部46に接続される点と横軸芯P2とを結ぶ直線と、第1連係部材51とが略直交する状態となり、且つ、第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aと第1連係部材51とが略直交する状態となるので、駆動部46の所定角度A2に対して、第1ワンウェイクラッチ41の回転角度A3が大きなものとなる。」
[7]−3
「図13及び図14に示すように、第2連係部材52が駆動部46に接続される点と横軸芯P2とを結ぶ直線と、第2連係部材52とが略直交する状態となり、且つ、第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aと第2連係部材52とが略直交する状態となるので、駆動部46の所定角度A2に対して、第2ワンウェイクラッチ42の回転角度A4が大きなものとなる。」
図15及び図16に示す状態は、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が低速側(少側)に設定された状態であり、支持部材47の横軸芯P2が紙面右方に位置して、伝動軸22、第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42から離れている。
この場合、以下に示す3つの要素[7]−4,5,6により、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が低速側(少側)となる。
[7]−4
「図15及び図16に示すように、連係ロッド49に対して駆動部46が起立した姿勢(連係ロッド49が駆動部46に接続される点と横軸芯P2を結ぶ直線と、連係ロッド49との間の角度が大きい状態)となるので、伝動軸22のアーム22bの所定角度A1(一定値)に対して、駆動部46の所定角度A2が小さなものとなる。」
[7]−5
「図15及び図16に示すように、第1連係部材51が駆動部46に接続される点と横軸芯P2とを結ぶ直線と、第1連係部材51との間の角度が直角よりも大きなものとなり、且つ、第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aと第1連係部材51との間の角度が直角よりも大きなものとなるので、駆動部46の所定角度A2に対して、第1ワンウェイクラッチ41の回転角度A3が小さなものとなる。」
[7]−6
「図15及び図16に示すように、第2連係部材52が駆動部46に接続される点と横軸芯P2とを結ぶ直線と、第2連係部材52との間の角度が、直角よりも大きなものとなるので、駆動部46の所定角度A2に対して、第2ワンウェイクラッチ42の回転角度A4が小さなものとなる。」
[8]
次に、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を、全体的に高速の状態(多い状態)で変更したり、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を、全体的に低速の状態(少ない状態)で変更したりする状態について説明する。
図17に示すように、目盛板58のガイド孔58cの一方の横側に第1目盛部58aが備えられ、目盛板58のガイド孔58cの他方の横側に第2目盛部58bが備えられている。
目盛板58の第1目盛部58aの最小位置C11と、目盛板58の第2目盛部58bの最小位置C21とが同じ位置に配置されている。目盛板58の第1目盛部58aの最小位置C11と、目盛板58の第2目盛部58bの最小位置C21とにおいて、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)の比は、2:1となっている。
図17に示すように、目盛板58の第1目盛部58aの最大位置C12と、目盛板58の第2目盛部58bの最大位置C22とが同じ位置に配置されている。目盛板58の第1目盛部58aの最大位置C12と、目盛板58の第2目盛部58bの最大位置C22とにおいて、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)の比は、2:1となっている。
前項[6][7]に記載の状態は、駆動部46と第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42のアーム41a,42aとに亘って第1及び第2連係部材51,52が接続された第1状態であり、目盛板58の第1目盛部58aに対応する。
図18に示すように、第2連係部材52が駆動部46から取り外し自在に構成されている(第2連係部材52による駆動部46と第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aとの接続が解除された状態に相当)。これにより、第2連係部材52を第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aに接続された状態で駆動部46から取り外し、第2連係部材52の端部をブラケット48の開口部48aに接続して、第2ワンウェイクラッチ42を第2連係部材52を介して固定状態とする。この場合、第2連係部材52をカバー部材40の右壁部40aに接続して固定するとうに構成してもよい。
図18に示す状態において、第1ワンウェイクラッチ41が使用されて、第2ワンウェイクラッチ42が使用されない状態となるので、第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42を使用した状態(前項[6][7]参照)に対して、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)は1/2となる。
この状態は、駆動部46と第1ワンウェイクラッチ41との第1連係部材51の接続が維持された状態で第2連係部材52による駆動部46と第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aとの接続が解除された第2状態であり、図17に示す目盛板58の第2目盛部58bに対応する。
以上のように、第2連係部材52を駆動部46に接続及び解除することにより(第1及び第2状態を設定することにより)、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を、全体的に高速の状態(多い状態)で変更したり、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)を、全体的に低速の状態(少ない状態)で変更したりすることができる。
この場合、図3,4,12に示すように、駆動部46、第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42、第1及び第2連係部材51,52が施肥装置11の右端部に備えられ、且つ、第1連係部材51に対して施肥装置11の横外側に第2連係部材52が配置されている。これにより、作業者は、施肥装置11の右の横外側から第1連係部材51の影響を受けることなく、第2連係部材52を駆動部46から容易に取り外すことができる。
[9]
前項[8]に記載のように、第2連係部材52を駆動部46に接続及び解除自在に構成すると(第1及び第2状態を設定するように構成すると)、前項[VIII]−1,2,3に記載の状態が生じる。
これに対して、図13に示すように、駆動部46において、第1連係部材51が駆動部46に接続される点と横軸芯P2との間の距離L1が、第2連係部材52が駆動部46に接続される点と横軸芯P2との間の距離L2よりも短いものに設定されている。
これにより、駆動部46の往路作動による第1ワンウェイクラッチ41の回転角度A3が、駆動部46の復路作動による第2ワンウェイクラッチ42の回転角度A4よりも小さくなるように設定されている(第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aの長さと、第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aの長さとは、同じものに設定されている)。
従って、前項[VIII]−4に記載のように、第1状態での駆動軸37の回転速度と第2状態での駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)とを、2:1の関係にすることができる。
図17に示すように、目盛板58において、目盛板58の第1目盛部58aの最小位置C11と、目盛板58の第2目盛部58bの最小位置C21とを同じ位置に配置することができるのであり、目盛板58の第1目盛部58aの最小位置C11と、目盛板58の第2目盛部58bの最小位置C21とにおいて、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)の比を、2:1とすることができる。
図17に示すように、目盛板58において、目盛板58の第1目盛部58aの最大位置C12と、目盛板58の第2目盛部58bの最大位置C22とを同じ位置に配置することができるのであり、目盛板58の第1目盛部58aの最大位置C12と、目盛板58の第2目盛部58bの最大位置C22とにおいて、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)の比を、2:1とすることができる。
図17に示すように、目盛板58に長孔58dが備えられて、目盛板58の長孔58dを介してビス59により目盛板58がカバー部材40の上壁部40cに連結されている。
これにより、肥料の種類等に応じて、支持部材47の指部47cと目盛58とが合致するように、目盛板58の位置をカバー部材40のガイド孔40fに沿って微調節することができる。
[発明の実施の第1別形態]
前項[7]において、図15及び図16に示す状態は、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が低速側(少側)に設定された状態である。
図16に示す状態において、第1連係部材51がデッドポイントDP1(横軸芯P2、第1連係部材51が駆動部46に接続される点、第1連係部材51が第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aに接続される点の3点が、一直線上に並ぶ位置)に接近する状態となる。
同様に、図16に示す状態において、第2連係部材52がデッドポイントDP2(横軸芯P2、第2連係部材52が駆動部46に接続される点、第2連係部材52が第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aに接続される点の3点が、一直線上に並ぶ位置)に接近する状態となる。
前述の状態に対して、図19(a)(b)に示すように、駆動部46においてボス部46aとは別に、第2連係部材52が接続されるボス部46cに近い位置にボス部46dを備えてもよい。
図19(a)(b)に示すように、駆動部46のボス部46dに連係ロッド49を接続すると、図16に示す駆動部46の所定角度A2が全体的に紙面右側に移動することになる。これにより、駆動軸37の回転速度(繰り出し部13の繰り出し量)が低速側(少側)に設定された状態において、第1及び第2連係部材51,52がデッドポイントDP1,DP2に接近する状態とはならない。
[発明の実施の第2別形態]
図13〜16,18,21に示す構成に代えて、図20及び図21に示すように構成してもよい。
図20に示すように、第1及び第2ワンウェイクラッチ41,42のアーム41a,42aを同じ下方(又は同じ上方)に延出する。天秤アーム状で上下向きの駆動部46を横軸芯P2周りに揺動駆動するように構成して、駆動部46の一方の端部と第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aとに亘って第1連係部材51を接続し、駆動部46の他方の端部と第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aとに亘って第2連係部材52を接続する。
図20に示すように、駆動部46において、第1連係部材51が駆動部46に接続される点と横軸芯P2との間の距離L1を、第2連係部材52が駆動部46に接続される点と横軸芯P2との間の距離L2よりも短いものに設定する。
図20に示す構成において、図21に示すように、駆動部46を上下方向の縦軸芯P5周りに揺動駆動するように構成してもよい。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、第1連係部材51が駆動部46に接続される点と横軸芯P2(縦軸芯P5)との間の距離L1を、第2連係部材52が駆動部46に接続される点と横軸芯P2(縦軸芯P5)との間の距離L2よりも短いものに設定するのではなく、この距離L1,L2を同じ長さに設定し、第1ワンウェイクラッチ41のアーム41aの長さを、第2ワンウェイクラッチ42のアーム42aの長さよりも長いものに構成して、駆動部46の往路作動による第1ワンウェイクラッチ41の回転角度A3が、駆動部46の復路作動による第2ワンウェイクラッチ42の回転角度A4よりも小さくなるように構成してもよい。
本発明は、施肥装置の右端部に供給量変更装置を備えたものばかりではなく、施肥装置の左端部に供給量変更装置を備えたものにも適用できる。
本発明は、粒状の肥料を田面に供給する施肥装置ばかりではなく、液状の肥料を田面に供給する施肥装置(農用資材供給装置に相当)、種籾(農用資材に相当)を田面に供給する直播装置(農用資材供給装置に相当)、粒状や液状の薬剤を田面に供給する施薬装置(農用資材供給装置に相当)にも適用できる。
12 貯留部
13 繰り出し部
37 駆動軸
41 第1ワンウェイクラッチ
42 第2ワンウェイクラッチ
41a 第1ワンウェイクラッチのアーム
42a 第2ワンウェイクラッチのアーム
43 第3ワンウェイクラッチ
46 駆動部
48 固定部
51 第1連係部材
52 第2連係部材
A2 所定範囲
A3 第1ワンウェイクラッチの回転角度
A4 第2ワンウェイクラッチの回転角度
B1 所定方向
P2 支持軸芯

Claims (10)

  1. 農用資材を貯留する貯留部と、前記貯留部の農用資材を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部を駆動する駆動軸とが備えられ、
    動力が伝達されることにより所定範囲で往復作動する単一の駆動部が備えられて、前記駆動軸に第1ワンウェイクラッチ及び第2ワンウェイクラッチが備えられ、前記駆動部と前記第1ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1連係部材が接続されて、前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第2連係部材が接続され、
    前記駆動部の往路作動により、前記第1ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動されて、前記第1ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動され、
    前記駆動部の復路作動により、前記第1ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向に回転駆動されて、前記第2ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動されるように構成されている農用資材供給装置。
  2. 前記第1ワンウェイクラッチのアームと前記第2ワンウェイクラッチのアームとが互いに逆向きになるように構成され、
    前記駆動部と前記第1ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1連係部材が接続されて、前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第2連係部材が接続されている請求項1に記載の農用資材供給装置。
  3. 前記駆動部が支持軸芯周りに所定範囲で往復作動するように構成され、
    前記支持軸芯に対して同じ側の前記駆動部の部分に、前記第1及び第2連係部材が互いに接近して接続されている請求項2に記載の農用資材供給装置。
  4. 前記駆動軸と前記支持軸芯とが平行に設定されている請求項3に記載の農用資材供給装置。
  5. 前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除可能に構成されている請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載の農用資材供給装置。
  6. 前記第2連係部材が前記第2ワンウェイクラッチのアームに接続された状態で前記駆動部から取り外されることにより、前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除されるように構成され、
    前記駆動部から取り外された前記第2連係部材が固定部に接続されることにより、前記第2ワンウェイクラッチが前記第2連係部材を介して固定可能に構成されている請求項5に記載の農用資材供給装置。
  7. 前記駆動部、前記第1及び第2ワンウェイクラッチ、前記第1及び第2連係部材が農用資材供給装置の右又は左端部に備えられ、
    前記第1連係部材に対して農用資材供給装置の横外側に位置するように、前記第2連係部材が配置されている請求項5又は6に記載の農用資材供給装置。
  8. 前記駆動部の往路作動による前記第1ワンウェイクラッチの回転角度が、前記駆動部の復路作動による前記第2ワンウェイクラッチの回転角度よりも小さくなるように設定されている請求項5〜7のうちのいずれか一つに記載の農用資材供給装置。
  9. 前記駆動軸の前記所定方向への回転を許容し且つ前記駆動軸の前記所定方向とは逆方向の回転を阻止する第3ワンウェイクラッチが備えられている請求項1〜8のうちのいずれか一つに記載の農用資材供給装置。
  10. 農用資材を貯留する貯留部と、前記貯留部の農用資材を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部を駆動する駆動軸とが備えられ、
    動力が伝達されることにより前記駆動軸と平行な支持軸芯周りに所定範囲で往復作動する単一の駆動部が備えられて、前記支持軸芯に対して同じ側の前記駆動部の部分に、第1及び第2連係部材の一端が互いに接近して接続され、
    前記駆動軸に第1ワンウェイクラッチ及び第2ワンウェイクラッチが備えられて、前記第1ワンウェイクラッチのアームと前記第2ワンウェイクラッチのアームとが互いに逆向きになるように構成され、前記第1ワンウェイクラッチのアームに前記第1連係部材の他端が接続されて、前記第2ワンウェイクラッチのアームに前記第2連係部材の他端が接続され、
    前記駆動部の往路作動により、前記第1ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動されて、前記第1ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動され、
    前記駆動部の復路作動により、前記1ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向に回転駆動されて、前記第2ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動されるように構成され、
    前記第2連係部材が前記第2ワンウェイクラッチのアームに接続された状態で前記駆動部から取り外されることにより、前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除されるように構成され、
    前記駆動部から取り外された前記第2連係部材が固定部に接続されることにより、前記第2ワンウェイクラッチが前記第2連係部材を介して固定可能に構成され、
    前記駆動部の往路作動による前記第1ワンウェイクラッチの回転角度が、前記駆動部の復路作動による前記第2ワンウェイクラッチの回転角度よりも小さくなるように設定され、
    前記駆動軸の前記所定方向への回転を許容し且つ前記駆動軸の前記所定方向とは逆方向の回転を阻止する第3ワンウェイクラッチが備えられている農用資材供給装置。
JP2013243119A 2013-11-25 2013-11-25 農用資材供給装置 Active JP6076237B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013243119A JP6076237B2 (ja) 2013-11-25 2013-11-25 農用資材供給装置
CN201410507901.XA CN104641772B (zh) 2013-11-25 2014-09-28 肥料供给装置或农用物资供给装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013243119A JP6076237B2 (ja) 2013-11-25 2013-11-25 農用資材供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015100307A JP2015100307A (ja) 2015-06-04
JP6076237B2 true JP6076237B2 (ja) 2017-02-08

Family

ID=53233840

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013243119A Active JP6076237B2 (ja) 2013-11-25 2013-11-25 農用資材供給装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6076237B2 (ja)
CN (1) CN104641772B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017060418A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 株式会社クボタ 水田作業機
JP6650842B2 (ja) 2016-06-29 2020-02-19 株式会社クボタ 水田作業車
CN109121615B (zh) * 2018-08-24 2021-08-17 陶国树 一种农作物施肥机
CN111886978B (zh) * 2020-07-13 2021-08-24 华南农业大学 一种用于水稻插秧机的同步转盘式侧深施肥机

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3641102B2 (ja) * 1997-06-18 2005-04-20 ヤンマー農機株式会社 側条施肥機の施肥部駆動機構
JP3519980B2 (ja) * 1999-03-24 2004-04-19 株式会社クボタ 施肥装置付き水田作業機
JP3516911B2 (ja) * 2000-09-21 2004-04-05 株式会社クボタ 田植機の粉粒体供給装置
JP3585448B2 (ja) * 2001-03-22 2004-11-04 株式会社クボタ 農用粉粒体散布装置
JP4082311B2 (ja) * 2003-08-27 2008-04-30 井関農機株式会社 施肥機
CN201029264Y (zh) * 2007-04-02 2008-03-05 侯家贵 稻田搅浆平地机施肥装置
KR101165501B1 (ko) * 2009-01-20 2012-07-13 가부시끼 가이샤 구보다 농업용 자재 공급 장치 및 분립체 공급 장치

Also Published As

Publication number Publication date
CN104641772B (zh) 2018-09-28
JP2015100307A (ja) 2015-06-04
CN104641772A (zh) 2015-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6076237B2 (ja) 農用資材供給装置
JP5847107B2 (ja) 水田作業機
WO2013180619A1 (en) Agricultural implement and method for feeding granular material
JP5249811B2 (ja) 作業機
JP6238879B2 (ja) 水田作業機
KR102472826B1 (ko) 수전 작업차
JP5854949B2 (ja) 農用資材供給装置
JP5763482B2 (ja) 水田作業機
JP5822714B2 (ja) 作業機
KR20180002500A (ko) 수전 작업차
JP5975959B2 (ja) 水田作業車
CN104620739B (zh) 乘坐式插秧机或水田作业机
JP5255195B2 (ja) 粉粒体供給装置およびその粉粒体供給装置を用いた農作業機
JP6061827B2 (ja) 水田作業機
JP6532365B2 (ja) 水田作業機
JP7433151B2 (ja) 水田作業機
JP6246059B2 (ja) 繰出装置ユニット
JP2020039322A (ja) 粉粒体供給装置
JP3587784B2 (ja) 乗用型田植機
JP3891951B2 (ja) 田植機用施肥装置
JP7012542B2 (ja) 苗植付装置
JP6328017B2 (ja) 水田作業機
JP2017060418A (ja) 水田作業機
JP2009028016A (ja) 粒状物散布装置を搭載する乗用管理機
JP6967919B2 (ja) 苗植付装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160920

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6076237

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150