JP6328017B2 - 水田作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、走行車体の後部に運転座席と後部ステップとを備え、かつ、前記走行車体の後部における前記運転座席の機体後側に農用供給装置を備えた水田作業機に関する。
上記のような水田作業機としては、走行車体の車体フレームから上方に延出して農用供給装置(施肥装置)を下方から支持する第1支持体(繰出し支柱及びタンク支柱など)を備えたものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2003−310008号公報(段落番号0066、図4〜6)
上記の構成では、農用供給装置を下方から支持するだけであることから、農用供給装置が、走行中の機体の振動などにより、走行車体に対して前後方向及び左右方向に揺れ動き易くなっている。そして、農用供給装置は、走行車体の後部における運転座席の機体後側という比較的高い位置に配備することから、その揺れ動きが、機体の安定性を低下させる要因の一つになり易く、機体の安定性の向上を図る上において改善の余地がある。
本発明の目的は、走行車体に対する農用供給装置の揺れ動きを抑制して、機体の安定性の向上を図れるようにすることにある。
本発明の課題解決手段は、水田作業機において、
走行車体の後部に運転座席と後部ステップとを備え、かつ、前記走行車体の後部における前記運転座席の機体後側に農用供給装置を備え、
前記農用供給装置は、圃場への供給物を貯留するホッパと、前記ホッパに連接されて前記ホッパの供給物を繰り出す繰出機構と、前記繰出機構に連結されたフレームとを備えて、
前記走行車体の車体フレームから延出されて前記フレームにおける下面部を有する板状の部材の前記下面部に固定される第1支持体と、
前記車体フレームから後方に延出されて前記フレームの前面部に固定される第2支持体とを備えている。
この手段によると、農用供給装置を、第1支持体及び第2支持体により走行車体に対する左右方向及び前後方向への揺れ動きを抑制した好適な状態で、走行車体の後部に配備することができる。
従って、走行時の機体の安定性を向上させることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記車体フレームは、前記後部ステップを支持する後部フレームと、前記運転座席を支持する座席フレームとを備え、
前記第1支持体を前記後部フレームから延出し、かつ、前記第2支持体を前記座席フレームから後方に延出している。
この手段によると、車体フレームのうち、農用供給装置とともに走行車体の後部に配備する後部ステップを支持することで農用供給装置の近くに位置する後部フレームを利用して、第1支持体をフレームにおける下面部を有する板状の部材の下面部に固定することから、第1支持体の長さを短くすることができる。これにより、第1支持体の構成を簡単にすることができる。
又、車体フレームのうち、農用供給装置の機体前側に位置する配置で農用供給装置とともに走行車体の後部に配備する運転座席を支持することで農用供給装置の前側で農用供給装置の近くに位置する座席フレームを利用して、第2支持体をフレームの前面部に固定することから、第2支持体の長さを短くすることができる。これにより、第2支持体の構成を簡単にすることができる。
従って、第1支持体及び第2支持体の構成の簡素化を図りながら、走行時の機体の安定性を向上させることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記第1支持体の延出端部が、前記第2支持体の延出端部よりも機体後側に位置して、前記フレームにおける下面部を有する板状の部材の前記下面部に固定される支持部として機能し、
前記第2支持体の前記延出端部が、前記後部ステップの後端よりも機体後側に位置して、前記フレームの前面部に固定される支持部として機能している。
この手段によると、農用供給装置を走行車体における後部ステップよりも後方の位置に配備することができる。これにより、走行車体側から行う農用供給装置に対する補給作業時などにおいて踏み台として使用する後部ステップの踏面領域を、例えば、後部ステップを農用供給装置の載置台に兼用する場合に比較して広くすることができる。
従って、走行車体側から行う農用供給装置に対する補給作業を容易にすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記第1支持体の延出端部と前記第2支持体の延出端部とが、前記後部ステップよりも上方に位置して、前記フレームにおける下面部を有する板状の部材の前記下面部及び前記フレームの前面部に固定される連結部として機能している。
この手段によると、第1支持体及び第2支持体の連結部が後部ステップよりも下方に位置する構成において、それらの連結部に農用供給装置を連結する場合に要する、後部ステップの下方に入り込んだ状態での連結作業を不要にすることができる。
従って、走行車体に対する農用供給装置の組み付け性を向上させることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記第1支持体を前記走行車体の左右両側部に配備している。
この手段によると、左右の第1支持体により農用供給装置の左右両端側を下方から安定性良く支持することができる。
従って、走行時の機体の安定性を更に向上させることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記第2支持体を前記運転座席の真後ろに配備している。
この手段によると、後部ステップにおいて、使用頻度の少ない運転座席の後方箇所を利用して、第2支持体による農用供給装置の前方から支持を行うことができる。
従って、後部ステップを利用して行う農用供給装置に対する補給作業などの作業性を損なうことなく、走行時の機体の安定性を向上させることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記走行車体は、前記運転座席の機体前後方向での位置調節を可能にする位置調節機構を備え、
前記第2支持体は、機体後側に変位させた前記運転座席の後端部を受け止めて、前記運転座席の後方への傾倒を防止する受止具を備えている。
この手段によると、第2支持体を利用した構成で、機体後側に変位させた運転座席の後端部を受け止めることができる。そして、この受け止めにより、機体後側に変位させることで農用供給装置に近接した運転座席の背凭れに凭れ掛かることに起因して、運転座席が後方に傾倒して運転座席の背凭れが農用供給装置に接触する虞を回避することができる。
従って、運転座席用の受け止め構造の簡素化を図りながら、運転座席が農用供給装置に接触することに起因して、農用供給装置の損傷などの不都合が生じる虞を回避することができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記農用供給装置は、ワンウェイクラッチを介した前記走行車体からの動力により回転する駆動軸と、前記駆動軸の手動による回転駆動を可能にする着脱式の操作具とを備え、
前記第2支持体は、前記操作具の保管を可能にする操作具用の保管部を備えている。
この手段によると、駆動軸に対する伝動を遮断することなく、操作具を使用した手動操作により、駆動軸を回転させることができ、農用供給装置を作動させることができる。これにより、農用供給装置における駆動軸の回転数に対する供給量の確認などを簡単に行うことができる。
そして、操作具を使用しない場合には、第2支持体に備えた操作具用の保管部に操作具を保管することができる。つまり、第2支持体を利用した構成で、駆動軸から取り外した操作具の紛失を招き難くすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記農用供給装置は、複数の供給経路と、所定の供給経路を開放する離脱状態と閉鎖する装着状態とに着脱可能なシャッタとを備え、
前記第2支持体は、前記シャッタの保管を可能にするシャッタ用の保管部を備えている。
この手段によると、シャッタの着脱により、使用する供給経路の数量を簡単に変更することができる。そして、シャッタを使用しない場合には、第2支持体に備えたシャッタ用の保管部にシャッタを保管することができる。つまり、第2支持体を利用した構成で、農用供給装置から取り外したシャッタの紛失を招き難くすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記第2支持体は、電子制御ユニットを支持する電子制御ユニット用の支持部を備えている。
この手段によると、第2支持体を利用した構成で電子制御ユニットを支持することができる。これにより、専用の支持部材を設ける場合に比較して、部品点数の削減による構成の簡素化などを図ることができる。
乗用田植機の左側面図である。 乗用田植機の平面図である。 乗用田植機における後部の縦断左側面図である。 施肥装置の正面図である。 施肥装置の横断平面図である。 施肥装置の背面図である。 施肥装置の支持構造を示す斜視図である。 施肥装置の支持構造を示す縦断左側面図である。 繰出機構の駆動構造及び各条数切替クラッチの操作構造を示す要部の平面図である。 繰出量調節機構などの構成を示す要部の横断平面図である。 繰出量調節機構などの構成を示す要部の正面図である。 繰出用伝動機構及び繰出量調節機構などの構成を示す要部の右側面図である。 繰出用伝動機構及び繰出量調節機構などの構成を示す要部の縦断正面図である。 繰出用伝動機構の構成を示す要部の横断平面図である。 標準施肥状態で連係アームを繰出量最多位置に操作した状態での第2アームの往揺動前(復揺動後)の状態を示す要部の縦断右側面図である。 標準施肥状態で連係アームを繰出量最多位置に操作した状態での第2アームの復揺動前(往揺動後)の状態を示す要部の縦断右側面図である。 標準施肥状態で連係アームを繰出量最少位置に操作した状態での第2アームの往揺動前(復揺動後)の状態を示す繰出用伝動機構の縦断右側面図である。 標準施肥状態で連係アームを繰出量最少位置に操作した状態での第2アームの復揺動前(往揺動後)の状態を示す繰出用伝動機構の縦断右側面図である。 減量施肥状態に切り替えた状態を示す繰出用伝動機構の縦断右側面図である。 第2支持体などの構成を示す要部の縦断左側面図である。 第2支持体などの構成を示す要部の縦断正面図である。 第2支持体などの構成を示す要部の横断平面図である。
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明を、水田作業機の一例である乗用田植機に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態で例示する乗用田植機は、乗用型の4輪駆動形式に構成した走行車体1を備えている。そして、走行車体1の後下部に、平行リンク形式のリンク機構2を上下揺動可能に連結している。又、リンク機構2の後下部に、4条植え用の苗植付装置3をローリング可能に連結している。一方、走行車体1の後上部に、農用供給装置Aの一例として、圃場に対する供給物の一例である粒状肥料を圃場に供給する4条施肥用の施肥装置4を配備している。これにより、最大4条の苗植えと施肥とが可能な4条植え用のミッドマウント施肥仕様に構成している。そして、その後部に、リンク機構2を介して苗植付装置3を昇降駆動する昇降シリンダ5を備えている。昇降シリンダ5には、単動型の油圧シリンダを採用している。
図1〜3に示すように、走行車体1は、車体フレーム6の前部に空冷式のエンジン7などを備えている。又、車体フレーム6の後部側に搭乗運転部8などを備えている。車体フレーム6は、エンジン搭載用の前部フレーム9、前部フレーム9の後端部に連結するトランスミッションケース(以下、T/Mケースと称する)10、T/Mケース10の後端部に連結する後部フレーム11、及び、後部フレーム11の上端部に連結する座席フレーム12、などを備えている。搭乗運転部8は、前輪操舵用のステアリングホイール13、搭乗ステップ14、運転座席15、及び、後部ステップ16、などを備えている。
図1及び図3に示すように、T/Mケース10は、その前側の左右両側部から横外方に延出する左右の前車軸ケース17、及び、その後側の左右両側部から後下方に延出する左右のスイングケース18、などを備えている。そして、左右の前車軸ケース17の延出端に、左右の前輪19を操舵可能かつ駆動可能に装備している。又、左右のスイングケース18の延出端に、左右の後輪20を駆動可能に装備している。左右のスイングケース18は、T/Mケース10から左右のスイングケース18にわたる左右向きの伝動軸21を支点にして上下揺動する。そして、それらの遊端側を左右のサスペンション機構22を介して車体フレーム6に連結している。
図1〜8に示すように、後部フレーム11は、T/Mケース10の後端部に連結することにより、上方に延出する支持部11AがT/Mケース10の後方に位置するように構成している。そして、その支持部11Aの上面により、走行車体1の後上部に配備した後部ステップ16を下方から支持している。後部ステップ16は、左右の後輪20の車輪間隔よりも長い横幅を有している。そして、その左右の前端から搭乗ステップ14に向けて延出する後輪フェンダ兼用のカバー部16Aを一体形成している。
座席フレーム12は、後部ステップ16とともに後部フレーム11の上端部に連結して、後部ステップ16の上方に配備している。そして、左右のクッションゴム23、及び、運転座席15の機体前後方向での位置調節を可能にする位置調節機構24を介して、走行車体1の後上部に配備した運転座席15を支持している。位置調節機構24は、座席フレーム12の前端部に着脱可能に備えた左右向きの支軸25、及び、運転座席15に備えた左右のブラケット26、などから構成している。そして、左右の各ブラケット26に、支軸挿通用の3つの貫通孔26Aを前後方向に所定間隔をあけて形成することにより、運転座席15の機体前後方向での3段階の位置調節を可能にしている。又、支軸25を支点にした運転座席15の使用位置と前方の倒伏位置とにわたる揺動操作を可能にしている。
図1に示すように、エンジン7からの動力は、ベルトテンション式の主クラッチ27などを介して、主変速装置として備えた静油圧式無段変速装置28に伝達している。そして、静油圧式無段変速装置28による変速後の動力を、T/Mケース10の内部において第1動力と第2動力とに分岐している。第1動力は、T/Mケース10に内蔵したギア式の副変速装置(図示せず)に伝達している。そして、副変速装置による変速後の第1動力を、T/Mケース10の内部において走行用と施肥用とに分岐している。走行用の動力は、T/Mケース10の内部において前輪駆動用と後輪駆動用とに分岐している。そして、前輪駆動用の動力を、前輪伝動系(図示せず)を介して左右の前輪19に伝達している。又、後輪駆動用の動力を、後輪伝動系(図示せず)を介して左右の後輪20に伝達している。施肥用の動力は、T/Mケース10に内蔵した施肥クラッチ(図示せず)などを介して施肥装置4に伝達している。第2動力は、T/Mケース10に内蔵したギア式の株間変速装置(図示せず)及び植付クラッチ(図示せず)などを介して、苗植え用として苗植付装置3に伝達している。植付クラッチは、その断続操作に連動して施肥クラッチが同様に断続操作されるように施肥クラッチに操作連係している。
図1及び図2に示すように、苗植付装置3は、4条用の整地フロート30、4条用の苗載台31、動力分配機構32、横送り機構33、4基のロータリ式植付機構(以下、植付機構と称する)34、及び、4基の縦送り機構35、などを備えている。
整地フロート30は、作業走行時に走行車体1の走行に伴って圃場の泥面を整地しながら滑走する。苗載台31は、最大4条分のマット状苗を載置するように形成している。動力分配機構32は、走行車体1からの動力を、横送り機構33と各植付機構34と各縦送り機構35とに分配供給する。横送り機構33は、動力分配機構32からの動力により、苗載台31を左右方向に一定ストロークで往復移動させる。各植付機構34は、動力分配機構32からの動力により、苗載台31とともに左右方向に往復移動するマット状苗の下端から所定量ずつの植付苗を切り取って整地フロート30による整地後の圃場泥土部に植え付ける。各縦送り機構35は、苗載台31が左右のストローク端に達するごとに、動力分配機構32からの動力により、対応するマット状苗を苗載台31の下端に向けて所定ピッチで縦送りする。そして、これらの作動により、苗植付装置3を最大4条の苗植えが可能な4条用に構成している。
図示は省略するが、苗植付装置3は、苗載台31に載置した各マット状苗の選択的な下方への移動阻止を可能にする苗ストッパを備えている。又、苗載台31に載置した各マット状苗の残量が設定値よりも低下したことを検出する苗切れセンサ(図示せず)を備えている。
図1〜6に示すように、施肥装置4は、施肥フレーム36、肥料貯留用のホッパ37、左右の繰出機構38、4本の施肥ホース39、4つの作溝器40、及び、電動式のブロワ41、などを備えている。そして、走行車体1の後部における運転座席15の機体後側に配備している。
施肥フレーム36は、左右の繰出機構38を後方から支持する左右に長い主部材42に、左右の繰出機構38を前方から支持する左右に長い補助部材43、などをボルト連結して構成している。
ホッパ37は、6条分の粒状肥料を貯留する横長形状に形成している。そして、その左右中心が機体の左右中心と一致する配置で、各繰出機構38及びブロワ41とともに走行車体1の後上部に配備している。又、その下端部に3つの排出部37Aを、それらの2つが下端部の左右中央側において左右に並んで位置し、残りの1つが右側の排出部37Aの右外側に位置する配置で備えている。そして、その内部に、3つの排出部37Aのうちの左右中央の排出部37Aへの粒状肥料の流下を阻止するとともに、左右外側の排出部37Aに粒状肥料を流下案内するガイド部材44を着脱可能に備えている。つまり、6条用のホッパ37にガイド部材44を装着することにより、6条用のホッパ37を4条用に仕様変更している。ホッパ37の内部には、貯留した粒状肥料の残量が設定値よりも低下したことを検出する肥料切れセンサ(図示せず)を備えている。
各繰出機構38は、施肥フレーム36により、ホッパ37に備えた3つの排出部37Aのうちの左右外側の排出部37Aに対応する配置で連結している。そして、それらの上端部を左右外側の排出部37Aに連接している。又、それらの内部に、走行車体1からの施肥用の動力によって回転する繰出ロール45を備えている。そして、各繰出ロール45の左半部に備えた複数の凹部45Aと右半部に備えた複数の凹部45Aとから、各繰出ロール45の回転により、ホッパ37の内部から2条分の粒状肥料を所定量ずつ下方に繰り出す2条用に構成している。これにより、最大4条分の粒状肥料を繰り出すように構成にしている。
各施肥ホース39は、それらの一端部を対応する繰出機構38に接続している。又、それらの他端部に作溝器40を接続している。そして、各繰出機構38が繰り出した粒状肥料を対応する作溝器40に案内する。
各作溝器40は、対応する植付機構34と機体横方向で隣接する位置に配置設定して整地フロート30に取り付けている。そして、作業走行時に走行車体1の走行に伴って圃場の泥土部に施肥用の溝を形成し、その溝内に粒状肥料を埋没させる。各作溝器40の内面には、作溝器内での肥料の詰まりを検出する肥料詰まりセンサ(図示せず)を備えている。
ブロワ41は、施肥フレーム36の左端部にボルト連結している。そして、走行車体1からの電力で作動することにより、各繰出機構38から各施肥ホース39の内部を通って各作溝器40に向かう搬送風を生起する。これにより、各繰出機構38が繰り出した粒状肥料の各施肥ホース39内での流動を円滑にすることができる。
施肥装置4は、左右の繰出機構38と4本の施肥ホース39と4つの作溝器40とから4系統の供給経路46を形成している。又、所定の供給経路46を開放する離脱状態と閉鎖する装着状態とに着脱可能な2つのシャッタ47を備えている。各シャッタ47は、各繰出機構38に備えた左右のシャッタ装着部38Aに各繰出機構38の正面側から選択的に装着することができる。そして、その装着状態では、装着箇所に対応する繰出ロール45の左半部又は右半部への粒状肥料の流下を遮断する。これにより、装着箇所に対応する供給経路46を閉鎖する。
図1〜6及び図9に示すように、施肥装置4は、左右の繰出機構38にわたる左右向きの駆動軸48、走行車体1からの施肥用の動力を駆動軸48に伝達する繰出用伝動機構49、及び、各繰出機構38による肥料繰り出し量の一括した調節を可能にする繰出量調節機構50、などを備えている。
駆動軸48は、各繰出機構38に備えた入力ギア51と噛み合い連動する2つの出力ギア52を相対回転可能に外嵌装備している。又、駆動軸48から対応する出力ギア52への伝動を断続する2つの施肥条数切替クラッチ53を外嵌装備している。各施肥条数切替クラッチ53は、搭乗運転部8に備えた2本の条数切替レバー54に2系統の施肥条数切替操作系55を介して操作連係している。これにより、対応する条数切替レバー54による断続操作を可能にしている。
一方、苗植付装置3は、動力分配機構32から対応する2つの植付機構34への伝動を断続する2つの植付条数切替クラッチ56、及び、動力分配機構32から対応する2つの縦送り機構35への伝動を断続する2つの縦送り条数切替クラッチ57、を備えている。
各植付条数切替クラッチ56は、対応する条数切替レバー54に2系統の植付条数切替操作系58を介して操作連係している。これにより、対応する条数切替レバー54による断続操作を可能にしている。各縦送り条数切替クラッチ57は、対応する条数切替レバー54に2系統の縦送り条数切替操作系59を介して操作連係している。これにより、対応する条数切替レバー54による断続操作を可能にしている。
上記の構成から、各条数切替レバー54の操作により、この乗用田植機の作業状態を、苗植付装置3における全ての植付機構34と縦送り機構35とを作動させ、かつ、施肥装置4における全ての繰出機構38を作動させる全条作業状態、苗植付装置3における左側2条分の植付機構34と縦送り機構35とを作動させ、かつ、施肥装置4における左側の繰出機構38を作動させる左側2条作業状態、苗植付装置3における右側2条分の植付機構34と縦送り機構35とを作動させ、かつ、施肥装置4における右側の繰出機構38を作動させる右側2条作業状態、又は、苗植付装置3における全ての植付機構34と縦送り機構35とを停止させ、かつ、施肥装置4における全ての繰出機構38を停止させる全条停止状態に、択一的に切り替えることができる。
そして、前述した苗ストッパとシャッタ47とを使用することにより、この乗用田植機の作業状態を、全条作業状態において右端のマット状苗の下方への移動を阻止し、かつ、施肥装置4における右端の供給経路46を閉鎖する左側3条作業状態、左側2条作業状態において左側2つ目のマット状苗の下方への移動を阻止し、かつ、施肥装置4における左側2つ目の供給経路46を閉鎖する左側1条作業状態、全条作業状態において左端のマット状苗の下方への移動を阻止し、かつ、施肥装置4における左端の供給経路46を閉鎖する右側3条作業状態、又は、右側2条作業状態において右側2つ目のマット状苗の下方への移動を阻止し、かつ、施肥装置4における右側2つ目の供給経路46を閉鎖する右側1条作業状態に切り替えることができる。
図5、図6、図9及び図10に示すように、施肥装置4は、各繰出機構38を停止状態に一括して切り替える施肥停止用の切替レバー60を備えている。切替レバー60は、施肥フレーム36の右端部に、停止位置と停止解除位置とに揺動切り替え可能に配備している。そして、左右向きの連係部材61などを備える施肥状態切替操作系62を介して各施肥条数切替クラッチ53に操作連係している。これにより、切替レバー60の停止解除位置から停止位置への揺動操作に伴って、各繰出機構38が、各条数切替レバー54の操作位置にかかわらず停止状態に切り替わるように構成している。又、切替レバー60の停止位置から停止解除位置への揺動操作に伴って、各繰出機構38が、対応する条数切替レバー54の操作位置に応じた作動状態に切り替わるように構成している。
つまり、施肥停止用の切替レバー60を揺動操作することにより、この乗用田植機の作業状態を、苗植付装置3による苗植えと施肥装置4による施肥とを行う植え付け施肥状態と、施肥装置4による施肥を行わずに苗植付装置3による苗植えのみを行う植え付け状態とに切り替えることができる。
図1、図3〜5及び図10〜19に示すように、繰出用伝動機構49は、T/Mケース10の左側部に備えた左右向きの施肥動力取出軸63が施肥用の動力として出力する回転動力を往復揺動運動に変換する第1変換部64、及び、その往復揺動運動を駆動軸48の正回転運動に変換する第2変換部65、などを備えている。そして、前述した繰出量調節機構50に連係する第2変換部65を、繰出量調節機構50とともに機体の右端部に配備している。
第1変換部64は、施肥動力取出軸63と一体回転する回転アーム66に一端部をピン連結した連係ロッド67、連係ロッド67の他端部にピン連結した第1アーム68、第1アーム68を左端部に固着した左右向きの連係軸69、及び、第1アーム68と連係軸69を介して一体揺動するように連係軸69の右端部に固着した第2アーム70、などを備えている。そして、これらにより、施肥動力取出軸63からの回転動力を第1アーム68及び第2アーム70の往復揺動運動に変換している。
駆動軸48は、その最右端部に駆動軸48の逆回転を防止する逆転防止用のワンウェイクラッチ71を外嵌装備している。逆転防止用のワンウェイクラッチ71は、そのアウタレース71Aを施肥フレーム36の主部材42にボルト連結して固定している。
第2変換部65は、駆動軸48の正回転操作を可能にする正回転操作用の第1ワンウェイクラッチ72と第2ワンウェイクラッチ73、第1変換部64における第2アーム70の往方向(機体後方向き)の揺動運動を左側の第1ワンウェイクラッチ72を介して駆動軸48の正回転動力として駆動軸48に伝える第1リンク機構74、及び、第1変換部64における第2アーム70の復方向(機体前方向き)の揺動運動を右側の第2ワンウェイクラッチ73を介して駆動軸48の正回転動力として駆動軸48に伝える第2リンク機構75、などを備えている。
第1ワンウェイクラッチ72及び第2ワンウェイクラッチ73は、駆動軸48の右端部における逆転防止用のワンウェイクラッチ71よりも機体内側の位置に、左右に並べた状態で外嵌装備している。
第1リンク機構74は、第2アーム70に一端部をピン連結したターンバックル式の連係ロッド76、連係ロッド76の他端部にピン連結した揺動部材77、揺動部材77に一端部をピン連結した第1連係部材78、及び、第1連係部材78の他端部にピン連結した第1揺動リンク79、などにより構成している。
第2リンク機構75は、第1リンク機構74と共用する連係ロッド76と揺動部材77、揺動部材77に一端部をピン連結した第2連係部材80、及び、第2連係部材80の他端部にピン連結した第2揺動リンク81、などにより構成している。
第1揺動リンク79は、その基端部を第1ワンウェイクラッチ72のアウタレース72Aに固着している。第2揺動リンク81は、その基端部を第2ワンウェイクラッチ73のアウタレース73Aに固着している。これにより、第2リンク機構75の第2連係部材80及び第2揺動リンク81が、第1リンク機構74の第1連係部材78及び第1揺動リンク79よりも機体の右外側に位置するように構成している。
第2リンク機構75は、駆動軸48に伝動する伝動状態と伝動を停止する伝動停止状態とに切り替え可能に構成している。この構成により、第2リンク機構75を伝動状態に切り替えると、第1変換部64における第2アーム70の往方向の揺動運動と復方向の揺動運動とを第2変換部65を介して駆動軸48の正回転動力として伝えることができる。これにより、第2アーム70の往復揺動から得られる各繰出機構38における繰出ロール45の回動角を大きくすることができ、第2アーム70の1往復揺動当たりでの各繰出機構38による肥料繰出量を多くすることができる。逆に、第2リンク機構75を伝動停止状態に切り替えると、第1変換部64における第2アーム70の往方向の揺動運動のみを第2変換部65を介して駆動軸48の正回転動力として伝えることができる。これにより、第2アーム70の往復揺動から得られる各繰出機構38における繰出ロール45の回動角を小さくすることができ、第2アーム70の1往復揺動当たりでの各繰出機構38による肥料繰出量を少なくすることができる。
つまり、第2リンク機構75を伝動状態と伝動停止状態とに切り替えることにより、各繰出機構38の肥料繰り出し状態を、第2アーム70の1往復揺動当たりの肥料繰り出し量を標準量とする第1繰り出し状態と、第2アーム70の1往復揺動当たりの肥料繰り出し量を標準量よりも少なくする第2繰り出し状態とに切り替えることができ、施肥装置4の作動状態を、標準量の施肥を行う標準施肥状態と、標準量よりも施肥量の少ない施肥を行う減量施肥状態とに切り替えることができる。
図2、図4〜6及び図10〜19に示すように、繰出量調節機構50は、上下揺動可能な前後向きのネジ軸82、ネジ軸82の前端に固定した人為操作用のハンドル83、及び、ネジ軸82を第2変換部65の揺動部材77に連係する連係アーム84、などを備えている。
そして、ハンドル83を減量方向に回転させると、ネジ軸82によるネジ送り作用により、連係アーム84が減量方向に揺動変位し、この揺動変位に伴って、第2変換部65の揺動部材77が減量方向に揺動変位する。これにより、揺動部材77と正回転操作用の第1及び第2ワンウェイクラッチ72,73とを連係する第1及び第2連係部材78,80と第1及び第2揺動リンク79,81との屈曲が浅くなり、揺動部材77の揺動角に対する第1及び第2揺動リンク79,81の揺動角が小さくなる。その結果、施肥装置4の各繰出機構38による肥料繰り出し量を一括して減少させることができる。
逆に、ハンドル83を増量方向に回転させると、ネジ軸82によるネジ送り作用により、連係アーム84が増量方向に揺動変位し、この揺動変位に伴って、第2変換部65の揺動部材77が増量方向に揺動変位する。これにより、揺動部材77と正回転操作用の第1及び第2ワンウェイクラッチ72,73とを連係する第1及び第2連係部材78,80と第1及び第2揺動リンク79,81との屈曲が深くなり、揺動部材77の揺動角に対する第1及び第2揺動リンク79,81の揺動角が大きくなる。その結果、施肥装置4の各繰出機構38による肥料繰り出し量を一括して増加させることができる。
つまり、繰出量調節機構50は、ネジ軸82のネジ送り作用により、各繰出機構38による肥料繰り出し量を一括して無段階に調節するネジ送り調節式に構成している。
第2変換部65は、施肥装置4の標準施肥状態での各繰出機構38の肥料繰り出し量を繰出量調節機構50にて最少に設定した場合と、施肥装置4の減量施肥状態での各繰出機構38の肥料繰り出し量を繰出量調節機構50にて最多に設定した場合とで、第1変換部64における第2アーム70の1回の往復揺動に対する駆動軸48の正回転方向での回転角が同じになって各繰出機構38の肥料繰り出し量が同じになるように、第1リンク機構74及び第2リンク機構75のリンク比を設定している。
これにより、施肥装置4の標準施肥状態での繰出量調節機構50による肥料繰り出し量の調節領域と、施肥装置4の減量施肥状態での繰出量調節機構50による肥料繰り出し量の調節領域とに、肥料繰り出し量が重複する無駄な調節領域が存在することを阻止することができる。その結果、施肥装置4の標準施肥状態と減量施肥状態との切り替えを利用した繰出量調節機構50による肥料繰り出し量の調節を、無駄なく連続する広範囲の調節領域によって良好に行うことができる。
図3〜8、図10及び図20〜22に示すように、走行車体1は、後部フレーム11から延出して施肥装置4を下方から支持する左右の第1支持体B1と、座席フレーム12から後方に延出して施肥装置4を前方から支持する第2支持体B2とを備えている。
左右の第1支持体B1は、丸パイプ鋼材からなる支持アーム85、後部フレーム11に連結する第1連結部材86、及び、施肥フレーム36に連結する第2連結部材87、などを備えている。各支持アーム85は、前後向きの第1アーム部85Aと、後上がり傾斜する第2アーム部85Bと、横向きU字状の第3アーム部85Cとを、その順に有するように曲げ形成している。そして、第1アーム部85A側の端部に第1連結部材86を溶接している。又、第3アーム部85C側の端部に第2連結部材87を溶接している。第1連結部材86は、第1アーム部85Aに外嵌するU字状に曲げ形成している。第2連結部材87は、U字状の縦断面を有するように曲げ形成している。そして、その底面を第3アーム部85Cに溶接している。
第2支持体B2は、座席フレーム12に連結する第1部材88と、施肥フレーム36に連結する第2部材89とをボルト連結して構成している。これにより、第1部材88と第2部材89との間に、ボルト径と穴径との差による位置調節用の融通を備えることができる。その結果、例えば、第1部材88と第2部材89とを溶接による一体構造とする場合に比較して、施肥装置4を走行車体1に組み付ける際の各連結箇所の位置合わせが行い易くなり、施肥装置4の組み付け性を向上させることができる。
第1部材88は、座席フレーム12にボルト連結する前側連結部88A、第2部材89にボルト連結する後側連結部88B、前側及び後側連結部88A,88Bの間に位置する補強用の縦壁88C、補強用の左側壁88D、補強用の右側壁88E、及び、運転座席受け止め用の台座部88F、などを有する形状に曲げ形成した板金材により構成している。前側連結部88Aは、座席フレーム12に対する前後方向での位置ずれを吸収する長孔88aを備えている。
第2部材89は、左右向きの角パイプ鋼材に複数の板金材などを溶接して、第1部材88にボルト連結する前側連結部89A、施肥フレーム36にボルト連結する左右の後側連結部89B、操作具保管用の載置部89C、及び、シャッタ保管用の挿通部89D、などを有する形状に構成している。
後部フレーム11は、その上部の左右両端側箇所に、第1支持体B1の第1連結部材86とのボルト連結を可能にする連結部11Bを備えている。各連結部11Bは、前後方向視の形状を、第1連結部材86の挿通を許容する略矩形状に形成している。
座席フレーム12は、後部フレーム11の支持部11Aにボルト連結する左右の脚部12Aを備えている。そして、左側の脚部12Aに、第2支持体B2の第1部材88を載置する載置面を有して第1部材88とのボルト連結を可能にする連結部12Bを備えている。連結部12Bに対する第1部材88のボルト連結には、ハンドル付きのボルト90を使用して、それらの連結及び連結解除を簡単に行えるようにしている。
施肥フレーム36は、その後部側を構成する主部材42に、第1支持体B1の第2連結部材87とのピン連結を可能にする左右の第1連結部36Aを備えている。又、その前部側を構成する補助部材43に、第2支持体B2の後側連結部89Bとのボルト連結を可能にする左右の第2連結部36Bを備えている。
各第1支持体B1及び第2支持体B2は、各第1支持体B1を後部フレーム11に連結し、かつ、第2支持体B2を座席フレーム12に連結した状態では、各第1支持体B1が、後部ステップ16の下方において走行車体1の左右両側部に分散して位置する。又、第2支持体B2が、後部ステップ16の上方において、走行車体1の左右中央に位置する運転座席15の真後ろに位置する。そして、第2支持体B2の延出端部B2aとなる第2部材89の各後側連結部89Bが、後部ステップ16よりも上方に位置し、かつ、後部ステップ16の後端よりも機体後側に位置して、施肥装置4の前部を支持する支持部として機能する。又、各第1支持体B1の延出端部B1aとなる第2連結部材87が、第2部材89の各後側連結部89Bよりも機体後側に位置して、施肥装置4の後部を支持する支持部として機能する。そして、各第1支持体B1及び第2支持体B2に施肥装置4を連結した状態では、左側の第1支持体B1が、施肥装置4の搬送風供給ダクト91と駆動軸48とを迂回し、又、右側の第1支持体B1が、施肥装置4の搬送風供給ダクト91と駆動軸48と連係軸69とを迂回して、施肥装置4における後部の左右両端側を下方から支持する。又、第2支持体B2が、座席フレーム12から後方に延出して、施肥装置4における前部の左右中央箇所を前方から支持する。尚、搬送風供給ダクト91は、ブロワ41からの搬送風を各繰出機構38に供給するために、ブロワ41から各繰出機構38に向けて右方向に延出している。
上記の構成により、施肥装置4を、その左右両端側を左右の第1支持体B1により下方から支持する安定状態で、かつ、その左右中央箇所を第2支持体B2により前方から支持することによって走行車体1に対する左右方向及び前後方向への揺れ動きを抑制した好適な状態で、走行車体1における後部ステップ16よりも後方の位置に配備することができる。又、これにより、走行車体側から行う苗載台31への苗補給時やホッパ37への肥料補給時などにおいて踏み台として使用する後部ステップ16の踏面領域を、例えば、後部ステップ16を施肥装置4の載置台に兼用する場合に比較して広くすることができる。その結果、走行車体側から行う苗載台31への苗補給やホッパ37への肥料補給が行い易くなる。
又、ハンドル付きのボルト90を操作して、座席フレーム12と第2支持体B2との連結を解除することにより、施肥装置4を、施肥フレーム36と左右の第1支持体B1とを連結する左右向きの連結ピン92を支点にして、後方のメンテナンス位置に揺動変位させることができる。これにより、施肥装置4に備えた各繰出機構38などに対する清掃などのメンテナンス作業を容易に行うことができる。
尚、各繰出機構38は、施肥フレーム36に固定する上部ケース93と、上部ケース93に対して後部支点回りに揺動する下部ケース94とを備えている。そして、下部ケース94は、施肥装置4を後方のメンテナンス位置に揺動変位させることにより、上部ケース93に連接する連接位置から、上部ケース93との間を開放するメンテナンス位置への揺動変位が可能になるように構成している。
つまり、施肥装置4をメンテナンス位置に揺動変位させて、各繰出機構38の下部ケース94をメンテナンス位置に揺動変位させることにより、各繰出機構38に内蔵した繰出ロール45などに対する清掃や交換などのメンテナンス作業を容易に行うことができる。
図3〜5、図7、図8及び図20〜22に示すように、第2支持体B2は、第1部材88の台座部88Fに、位置調節機構24により後端位置に変位させた運転座席15の後端部を受け止めて、運転座席15の後方への傾倒を防止するゴム製の受止具95を備えている。これにより、後端位置に変位させることで施肥装置4のホッパ37に近接した運転座席15の背凭れに凭れ掛かることに起因して、運転座席15が後方に傾倒して運転座席15の背凭れが樹脂製のホッパ37に接触する虞を回避している。
図4、図5、図7、図11、図14及び図20〜22に示すように、施肥装置4は、その駆動軸48の右端部に外嵌することにより、駆動軸48の手動による回転駆動を可能にする着脱式の操作具96を備えている。これにより、駆動軸48に対する伝動を遮断することなく、操作具96を使用した手動操作により、駆動軸48を回転させることができ、施肥装置4を作動させることができる。その結果、施肥装置4における駆動軸48の回転数に対する施肥量の確認などを簡単に行うことができる。
第2支持体B2は、第2部材89の載置部89Cに操作具保持用のクリップ97を取り付けることにより、駆動軸48から取り外した操作具96の保管を可能にする操作具用の保管部98を構成している。これにより、駆動軸48から取り外した操作具96の紛失を招き難くすることができる。
図3〜5、図7、図8及び図20〜22に示すように、第2支持体B2は、第2部材89の挿通部89Dにシャッタ保持用のホルダ99を連結することにより、施肥装置4から取り外した2つのシャッタ47の保管を可能にするシャッタ用の保管部100を構成している。これにより、施肥装置4から取り外したシャッタ47の紛失を招き難くすることができる。
又、この乗用田植機は、苗植付装置3の苗切れセンサ、及び、施肥装置4の肥料切れセンサや肥料詰まりセンサ、などからの検出に基づいて、作業用の報知装置(図示せず)を作動させる制御作動などを行う作業用の電子制御ユニット101を備えている。第2支持体B2は、第2部材89における左右の後側連結部89Bに、電子制御ユニット支持用のボルト連結部分89Baを備えている。そして、左右のボルト連結部分89Baにより、作業用の電子制御ユニット101を支持する電子制御ユニット101用の支持部102を構成している。これにより、電子制御ユニット用の支持部102を構成する専用の支持部材を設ける場合に比較して、部品点数の削減による構成の簡素化などを図ることができる。
第2支持体B2の第2部材89は、左右の後側連結部89Bと一体形成した左右の縦壁部89Eを備えている。そして、左右の縦壁部89Eの間に、電子制御ユニット用の支持部102に支持された作業用の電子制御ユニット101が位置するように構成している。
これにより、作業用の電子制御ユニット101に対する他物の接触を抑制することができる。
図7、図10及び図12〜14に示すように、逆転防止用のワンウェイクラッチ71は、そのアウタレース71Aに施肥フレーム36の主部材42に対する連結部71Bを備えている。施肥フレーム36の主部材42は、ワンウェイクラッチ71の連結部71Bとのボルト連結を可能にする連結部42Aを備えている。主部材42の連結部42Aとワンウェイクラッチ71の連結部71Bとの連結には、2本の段付きボルト103と2つの座金104と2つのバネ座金105とを使用している。そして、ワンウェイクラッチ71の連結部71Bにおける穴径を、段付きボルト103の大径部103Aよりも大きして、ワンウェイクラッチ71の連結部71Bを、主部材42の連結部42Aと段付きボルト103の頭部103Bとの間に、座金104とバネ座金105とを介して挟持保持するように構成している。
この構成により、施肥装置4での組み付け誤差に起因して主部材42の連結部42Aとワンウェイクラッチ71の連結部71Bとの間に生じる組み付け誤差を、それらのボルト連結箇所において吸収することができる。これにより、逆転防止用のワンウェイクラッチ71を、駆動軸48に対する適正な姿勢で、かつ、主部材42の連結部42Aに対して安定した状態で、主部材42の連結部42Aに簡単かつ確実に組み付けることができる。そして、この組み付けにより、主部材42に対する逆転防止用のワンウェイクラッチ71の組み付けが、それらの連結部42A,71Bの間に生じる組み付け誤差により不安定になって、駆動軸48に対する逆転防止用のワンウェイクラッチ71の組み付け姿勢が変動する不都合の発生を防止することができる。その結果、その変動により、駆動軸48の駆動トルクが変化して、各繰出機構38による肥料繰り出し量が安定しなくなる不都合の発生を防止することができる。
つまり、上記の構成により、施肥装置4での組み付け誤差に関係なく、各繰出機構38による肥料繰り出し量を安定させることができ、施肥装置4による施肥を良好に行うことができる。
〔別実施形態〕
〔1〕水田作業機は、施肥装置4、薬剤散布装置、及び、直播装置などの農用供給装置Aのうちの少なくともいずれか一つを備えた田植機又は直播機などであってもよい。
〔2〕農用供給装置Aは、ブロワ41を備えない構成であってもよい。
〔3〕農用供給装置Aの作業条数は種々の変更が可能であり、例えば、農用供給装置Aを、5条用、6条用、又は、8条用などに構成してもよい。
〔4〕第1支持体B1を、車体フレーム6におけるT/Mケース10などから延出するように構成してもよい。又、第2支持体B2を、車体フレーム6における後部フレーム11などから延出するように構成してもよい。
〔5〕第1支持体B1の構成及び数量などは種々の変更が可能である。例えば、第1支持体B1は、支持アーム85が横向きU字状の第3アーム部85Cを備えていない構成であってもよい。又、支持アーム85が垂直姿勢の第3アーム部85Cを備える構成であってもよい。そして、第1支持体B1の数量としては、1つ又は3つ以上であってもよい。
〔6〕第2支持体B2の構成及び数量などは種々の変更が可能である。例えば、第2支持体B2は、座席フレーム12に連結する第1部材88と施肥フレーム36に連結する第2部材89とを溶接して構成してもよい。又、少なくとも操作具96用の保管部98とシャッタ47用の保管部100と電子制御ユニット101用の支持部102とのいずれか一つを備えていない構成であってもよい。更に、第2支持体B2を運転座席15の真後ろから外れた位置に配備してもよい。そして、第2支持体B2の数量としては2つ以上であってもよい。
〔7〕第2支持体B2の延出端部B2a、又は、第2支持体B2の延出端部B2aと第1支持体B1の延出端部B1aとの双方が、後部ステップ16の後端よりも機体後側に位置するように構成してもよい。又、第2支持体B2の延出端部B2aのみが後部ステップ16よりも上方に位置し、第1支持体B1の延出端部B1aが後部ステップ16よりも下方に位置するように構成してもよい。
本発明は、走行車体の後部における運転座席の機体後側に、施肥装置、薬剤散布装置、及び、直播装置などの農用供給装置のうちの少なくともいずれか一つを備えた水田作業機に適用することができる。
1 走行車体
6 車体フレーム
11 後部フレーム
12 座席フレーム
15 運転座席
16 後部ステップ
24 位置調節機構
36 フレーム
37 ホッパ
38 繰出機構
42 部材
46 供給経路
47 シャッタ
48 駆動軸
71 ワンウェイクラッチ
72 ワンウェイクラッチ
73 ワンウェイクラッチ
87 連結部
89B 連結部
95 受止具
96 操作具
98 操作具用の保管部
100 シャッタ用の保管部
101 電子制御ユニット
102 電子制御ユニット用の支持部
A 農用供給装置
B1 第1支持体
B2 第2支持体
B1a 延出端部(支持部)
B2a 延出端部(支持部)

Claims (10)

  1. 走行車体の後部に運転座席と後部ステップとを備え、かつ、前記走行車体の後部における前記運転座席の機体後側に農用供給装置を備え、
    前記農用供給装置は、圃場への供給物を貯留するホッパと、前記ホッパに連接されて前記ホッパの供給物を繰り出す繰出機構と、前記繰出機構に連結されたフレームとを備えて、
    前記走行車体の車体フレームから延出されて前記フレームにおける下面部を有する板状の部材の前記下面部に固定される第1支持体と、
    前記車体フレームから後方に延出されて前記フレームの前面部に固定される第2支持体とを備えている水田作業機。
  2. 前記車体フレームは、前記後部ステップを支持する後部フレームと、前記運転座席を支持する座席フレームとを備え、
    前記第1支持体を前記後部フレームから延出し、かつ、前記第2支持体を前記座席フレームから後方に延出している請求項1に記載の水田作業機。
  3. 前記第1支持体の延出端部が、前記第2支持体の延出端部よりも機体後側に位置して、前記フレームにおける下面部を有する板状の部材の前記下面部に固定される支持部として機能し、
    前記第2支持体の前記延出端部が、前記後部ステップの後端よりも機体後側に位置して、前記フレームの前面部に固定される支持部として機能している請求項1又は2に記載の水田作業機。
  4. 前記第1支持体の延出端部と前記第2支持体の延出端部とが、前記後部ステップよりも上方に位置して、前記フレームにおける下面部を有する板状の部材の前記下面部及び前記フレームの前面部に固定される連結部として機能している請求項1〜3のいずれか一つに記載の水田作業機。
  5. 前記第1支持体を前記走行車体の左右両側部に配備している請求項1〜4のいずれか一つに記載の水田作業機。
  6. 前記第2支持体を前記運転座席の真後ろに配備している請求項1〜5のいずれか一つに記載の水田作業機。
  7. 前記走行車体は、前記運転座席の機体前後方向での位置調節を可能にする位置調節機構を備え、
    前記第2支持体は、機体後側に変位させた前記運転座席の後端部を受け止めて、前記運転座席の後方への傾倒を防止する受止具を備えている請求項1〜6のいずれか一つに記載の水田作業機。
  8. 前記農用供給装置は、ワンウェイクラッチを介した前記走行車体からの動力により回転する駆動軸と、前記駆動軸の手動による回転駆動を可能にする着脱式の操作具とを備え、
    前記第2支持体は、前記操作具の保管を可能にする操作具用の保管部を備えている請求項1〜7のいずれか一つに記載の水田作業機。
  9. 前記農用供給装置は、複数の供給経路と、所定の供給経路を開放する離脱状態と閉鎖する装着状態とに着脱可能なシャッタとを備え、
    前記第2支持体は、前記シャッタの保管を可能にするシャッタ用の保管部を備えている請求項1〜8のいずれか一つに記載の水田作業機。
  10. 前記第2支持体は、電子制御ユニットを支持する電子制御ユニット用の支持部を備えている請求項1〜9のいずれか一つに記載の水田作業機。
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