JP6238136B2 - フロントサイドメンバの構造 - Google Patents
フロントサイドメンバの構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6238136B2 JP6238136B2 JP2014081957A JP2014081957A JP6238136B2 JP 6238136 B2 JP6238136 B2 JP 6238136B2 JP 2014081957 A JP2014081957 A JP 2014081957A JP 2014081957 A JP2014081957 A JP 2014081957A JP 6238136 B2 JP6238136 B2 JP 6238136B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle
- front side
- side member
- ridge line
- flange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D25/00—Superstructure or monocoque structure sub-units; Parts or details thereof not otherwise provided for
- B62D25/08—Front or rear portions
- B62D25/082—Engine compartments
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D21/00—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
- B62D21/15—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
- B62D21/152—Front or rear frames
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Body Structure For Vehicles (AREA)
Description
本発明は、車両のフロントサイドメンバの構造に関する。
従来から、車両の前方側に位置するエンジンルーム内の車体前部の左右両側には、車両前後方向へ延在する左右一対のフロントサイドメンバが車両幅方向に間隔を空けて配置されている(例えば、特許文献1参照)。このフロントサイドメンバは、上下に接合フランジを有する内側メンバ及び外側メンバを備えており、これら内側メンバ及び外側メンバの接合フランジを互いに接合することによって閉断面構造に構成されている。
このような構造のフロントサイドメンバを備えた車両においては、車両前方から車体前部に荷重が入力した場合、左右一対のフロントサイドメンバが大きく変形することによって当該荷重を吸収するようになっている。
このような構造のフロントサイドメンバを備えた車両においては、車両前方から車体前部に荷重が入力した場合、左右一対のフロントサイドメンバが大きく変形することによって当該荷重を吸収するようになっている。
しかしながら、従来のフロントサイドメンバの構造は、単純に折り曲げた接合フランジを有する内側メンバ及び外側メンバを互いに接合することによって構成され、閉断面の大きさも変化しない一定の形状に形成されているので、車両前方からの荷重入力時において、フロントサイドメンバの変形過程をコトロールすることは難しく、フロントサイドメンバの変形による荷重吸収を効率良くできないという問題があった。
一方、変形形態については、車両毎に要求される形態が相違しており、特に小型車両の車体前部では、車両前後方向の長さが短いことから、計画的に変形させることが求められている。このため、車両前方からの荷重を吸収する際には、車両前後方向へ延在するフロントサイドメンバの全体を有効に使用して変形させる必要がある。
一方、変形形態については、車両毎に要求される形態が相違しており、特に小型車両の車体前部では、車両前後方向の長さが短いことから、計画的に変形させることが求められている。このため、車両前方からの荷重を吸収する際には、車両前後方向へ延在するフロントサイドメンバの全体を有効に使用して変形させる必要がある。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両前方からの荷重を吸収する際に、フロントサイドメンバが変形する過程をコトロールし、フロントサイドメンバの全体を有効に用いて変形させることにより、車両前方からの荷重を分散させて効率良く吸収し、全体の荷重吸収量を増大させることが可能なフロントサイドメンバの構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、車体前部の左右両側に車両前後方向へ延在して配置され、内側メンバと外側メンバとを互いに接合することによって上面及び下面を有する閉断面構造に構成され、前記下面内側の稜線に前記内側メンバと前記外側メンバとの下側接合フランジが設けられているフロントサイドメンバの構造において、前記下面内側の稜線は車両前後方向に沿って直線状に形成され、前記下面外側の稜線が車両後方から車両前方へ向かって前記下面内側の稜線に近づくことにより、前記下面の幅は車両後方から車両前方へ向かって狭くなるように形成され、前記下面の幅が変化し始める変化始点と前記下面の幅が変化し終える変化終点との間の少なくとも幅変化顕著領域に位置する前記下側接合フランジの下部には、下側延長フランジが設けられている。
また、本発明において、前記下側延長フランジの車両後方に隣接する前記下側接合フランジもしくは前記フロントサイドメンバ下部内側には、脆弱部が設けられている。
さらに、本発明において、車両前方視の断面形状は、内側側面が車両上下方向へ延びる垂直線であり、外側側面が上部車両外側から下部車両内側へ向かって斜めに延びる傾斜線であって、前記上面よりも前記下面の幅が狭い略台形状に形成されており、前記下面の稜線は、車両下方視で、車両前後方向に沿って延びる直線の内側稜線と、車両外側から車両内側へ向かって斜めに延びる傾斜線の外側稜線とによって構成されている。
そして、本発明において、前記下側延長フランジの前端部は、前記フロントサイドメンバに接合されるブラケットの車両前後方向位置の付近に配置されている。
また、本発明において、前記脆弱部は、溶接打点兼用のノッチもしくは窪みによって構成されている。
さらに、本発明において、前記下側延長フランジは、前記内側メンバの前記下側接合フランジの下部を延長して設けられ、車両前方視で屈曲して形成されている。
上述の如く、本発明に係るフロントサイドメンバの構造は、車体前部の左右両側に車両前後方向へ延在して配置され、内側メンバと外側メンバとを互いに接合することによって上面及び下面を有する閉断面構造に構成され、前記下面内側の稜線に前記内側メンバと前記外側メンバとの下側接合フランジが設けられており、前記下面内側の稜線は車両前後方向に沿って直線状に形成され、前記下面外側の稜線が車両後方から車両前方へ向かって前記下面内側の稜線に近づくことにより、前記下面の幅は車両後方から車両前方へ向かって狭くなるように形成され、前記下面の幅が変化し始める変化始点と前記下面の幅が変化し終える変化終点との間の少なくとも幅変化顕著領域に位置する前記下側接合フランジの下部には、下側延長フランジが設けられている。
したがって、本発明の構造においては、車両前方からの荷重がフロントサイドメンバの下面の稜線を伝わる際、下面外側の稜線が車両後方へ向かって車両外側に開いているので、当該荷重の流れが分散し、荷重分散付近で一度荷重を受けることになり、車両後方への荷重伝達が小さくなる。一方、下面内側の稜線は真っすぐ車両後方へ向かっているので、車両前方からの荷重はフロントサイドメンバの下方への屈曲部分の手前まで伝わり易くなる。すなわち、本発明の構造では、下面外側の稜線で荷重が分散している領域に対応して、下側延長フランジがフロントサイドメンバの下面内側の稜線側に配置されており、剛性を有する部分に荷重が伝わってフロントサイドメンバの下面内側の稜線を伝達する荷重量が多くなるので、フロントサイドメンバの車両内側側方(エンジンルーム側)への折れ始めを確実に行うことができる。その結果、本発明の構造によれば、車両前方からの荷重を吸収する際に、フロントサイドメンバの変形過程をコトロールし、フロントサイドメンバの全体を有効に用いて確実に変形させることができ、車両前方からの荷重を分散させて効率良く吸収し、全体の荷重吸収量を増大させることができるとともに、荷重吸収過程での吸収量を平坦化させることができる。
したがって、本発明の構造においては、車両前方からの荷重がフロントサイドメンバの下面の稜線を伝わる際、下面外側の稜線が車両後方へ向かって車両外側に開いているので、当該荷重の流れが分散し、荷重分散付近で一度荷重を受けることになり、車両後方への荷重伝達が小さくなる。一方、下面内側の稜線は真っすぐ車両後方へ向かっているので、車両前方からの荷重はフロントサイドメンバの下方への屈曲部分の手前まで伝わり易くなる。すなわち、本発明の構造では、下面外側の稜線で荷重が分散している領域に対応して、下側延長フランジがフロントサイドメンバの下面内側の稜線側に配置されており、剛性を有する部分に荷重が伝わってフロントサイドメンバの下面内側の稜線を伝達する荷重量が多くなるので、フロントサイドメンバの車両内側側方(エンジンルーム側)への折れ始めを確実に行うことができる。その結果、本発明の構造によれば、車両前方からの荷重を吸収する際に、フロントサイドメンバの変形過程をコトロールし、フロントサイドメンバの全体を有効に用いて確実に変形させることができ、車両前方からの荷重を分散させて効率良く吸収し、全体の荷重吸収量を増大させることができるとともに、荷重吸収過程での吸収量を平坦化させることができる。
また、本発明において、前記下側延長フランジの車両後方に隣接する前記下側接合フランジもしくは前記フロントサイドメンバ下部内側には、脆弱部が設けられているので、車両前方からの荷重入力時に、脆弱部を設けた部分でフロントサイドメンバを確実に折ることができ、フロントサイドメンバの変形による荷重吸収を効果的に行うことができる。
さらに、本発明において、車両前方視の断面形状は、内側側面が車両上下方向へ延びる垂直線であり、外側側面が上部車両外側から下部車両内側へ向かって斜めに延びる傾斜線であって、前記上面よりも前記下面の幅が狭い略台形状に形成されており、前記下面の稜線は、車両下方視で、車両前後方向に沿って延びる直線の内側稜線と、車両外側から車両内側へ向かって斜めに延びる傾斜線の外側稜線とによって構成されているので、フロントサイドメンバの下面の内側稜線を面で支えることが可能となり、車両前方から内側稜線に伝達される荷重をフロントサイドメンバの全体で受けることができ、荷重吸収性能を向上させることができる。
そして、本発明において、前記下側延長フランジの前端部は、前記フロントサイドメンバに接合されるブラケットの車両前後方向位置の付近に配置されているので、フロントサイドメンバの折れを誘発しやすくし、フロントサイドメンバの変形による荷重を効果的に吸収することができる。これは、フロントサイドメンバの変形の最後に当該下側延長フランジの前端部付近の箇所を折って伝達荷重を吸収するので、上下の剛性の変化点を合わせたものである。
また、本発明において、前記脆弱部は、溶接打点兼用のノッチもしくは窪みによって構成されているので、窪みなどの窪み方向をフロントサイドメンバの折れ方向に合わせることが可能となり、フロントサイドメンバを所望の方向へ折ることができる。しかも、ノッチの部分を溶接すれば、溶接の直前部分がフロントサイドメンバの折れの起点となるので、フロントサイドメンバの折れを確実に開始することができる。
さらに、本発明において、前記下側延長フランジは、前記内側メンバの前記下側接合フランジの下部を延長して設けられ、車両前方視で屈曲して形成されているので、車両前方から内側稜線に伝達される荷重をフロントサイドメンバの真っすぐな垂直面及びこの面から延びる下側延長フランジで支えることができ、荷重吸収性能をより一層向上させることができる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図6は本発明の実施形態に係るフロントサイドメンバの構造を示すものである。なお、図1〜図4において矢印Fr方向は車両前方を示し、図4において矢印O方向は車両外側方向を示している。
図1〜図6は本発明の実施形態に係るフロントサイドメンバの構造を示すものである。なお、図1〜図4において矢印Fr方向は車両前方を示し、図4において矢印O方向は車両外側方向を示している。
本発明の実施形態に係るフロントサイドメンバの構造が適用される車両の車体前部は、図1〜図6に示すように、車両中央の車体本体部から車体前方に向かって延在する各種のパネルやメンバによって形成されており、その中間部分は、図示しないエンジンを格納配置するエンジンルームEとなっている。このエンジンルームE内における車体前部の左右両側の下部には、車両前後方向へ延在する左右一対のフロントサイドメンバ1が配置されている。そして、これらフロントサイドメンバ1の周辺には、カウルサイドパネル2、エプロンサイドパネルリンフォースメント31を取付けたエプロンサイドパネル3などが設けられている。
本実施形態のフロントサイドメンバ1は、図1〜図6に示すように、上下方向へ略垂直に延びる内側側面1Aとして、車両内側のエンジンルームE側に配置される内側メンバ4と、上下方向において車両外側から車両内側へ下り傾斜しながら延びる外側側面1Bとして、車両内側のエンジンルームEと反対側の車両外側に配置される外側メンバ5とを互いにスポット溶接などで接合することによって、閉断面構造に構成されている。内側メンバ4の上部には、上端部を車両外側へ向かって略直角に折り曲げたフロントサイドメンバ1の上面1Cが形成されているとともに、該上面1Cの先端部をさらに車両上方へ折り曲げた上側接合フランジ4aが形成されており、内側メンバ4の下部には、車両下方へ延びる下側接合フランジ4bが形成されている。一方、外側メンバ5の上部には、車両上方へ延びる上側接合フランジ5aが形成されており、外側メンバ5の下部には、下端部を車両内側へ向かって略直角に折り曲げたフロントサイドメンバ1の下面1Dが形成されているとともに、該下面1Dの先端部をさらに車両下方へ折り曲げた下側接合フランジ5bが形成されている。そして、内側メンバ4及び外側メンバ5の上下部は、上側接合フランジ4aと上側接合フランジ5aとを重ね合わせて接合し、下側接合フランジ4bと下側接合フランジ5bとを重ね合わせて接合することによって固定されている。
すなわち、本実施形態のフロントサイドメンバ1における車両前方視の断面形状は、図5及び図6に示すように、内側側面1Aが車両上下方向へ延びる垂直線であり、外側側面1Bが上部車両外側から下部車両内側へ向かって斜めに延びる傾斜線であって、上面1Cよりも下面1Dの幅が狭い縦長の略台形状に形成されている。フロントサイドメンバ1の下面1Dの稜線は、図4及び図5に示すように、車両下方視で、車両前後方向に沿って延びる直線の内側稜線11と、車両外側から車両内側へ向かって斜めに延びる傾斜線の外側稜線12とによって構成されている。これによって、本実施形態のフロントサイドメンバ1においては、下面1Dの内側稜線11が面で支えられることになり、車両前方から内側稜線11に伝達される荷重がメンバ全体で受けられるような構造となっている。
また、フロントサイドメンバ1の下面1Dの幅は、図4に示すように、内側稜線11が車両前後方向に沿って直線状に形成され、外側稜線12が車両後方から車両前方へ向かって内側稜線11に近づくことによって、車両後方から車両前方へ向かって狭くなるように形成されている。すなわち、車両後方側の下面1Dの幅W1は、車両前方側の下面1Dの幅W2よりも大きく形成されている(W1>W2)。しかも、下面1Dの幅が変化し始める変化始点P1と下面1Dの幅が変化し終える変化終点P2との間の少なくとも幅変化顕著領域Lに位置する内側メンバ4の下側接合フランジ4bの下部には、図1〜図6に示すように、車両前後方向で一定の長さにわたり延在する下側延長フランジ13が設けられている。この下側延長フランジ13は、内側メンバ4の下側接合フランジ4bの下部をさらに下方へ延長して設けられており、車両前方視で車両外側(車両内側でも良い)へ向かって屈曲した形状に形成されている。これによって、フロントサイドメンバ1は、車両前方から内側稜線11に伝達される荷重を真っすぐな垂直面の内側側面1A及びこの内側側面1Aから延びる下側延長フランジ13で支えるように構成されている。
ここで、幅変化顕著領域Lとは、変化始点P1と変化終点P2との間の距離が長い場合において、下面1Dの幅が他の部分と比べて大きく変化する領域をいい、本実施形態では、変化始点P1と変化終点P2との間の領域とほぼ一致しており、変化終点P2よりも車両前方側に位置する下面1Dの幅W2は、ほぼ一定となっている。
ここで、幅変化顕著領域Lとは、変化始点P1と変化終点P2との間の距離が長い場合において、下面1Dの幅が他の部分と比べて大きく変化する領域をいい、本実施形態では、変化始点P1と変化終点P2との間の領域とほぼ一致しており、変化終点P2よりも車両前方側に位置する下面1Dの幅W2は、ほぼ一定となっている。
さらに、下側延長フランジ13の前端部13aは、図1及び図4に示すように、左右一対のフロントサイドメンバ1に接合されるバッテリーブラケット6やエンジンマウントブラケット7の車両前後方向位置の付近に配置されている。車両前方から伝達される荷重は、フロントサイドメンバ1の変形の最後に下側延長フランジ13の前端部13a付近の箇所を折って吸収されることから、下側延長フランジ13の前端部13aをバッテリーブラケット6などの位置と関係を持たせて配置することによって、上下の剛性の変化点を合わせたものである。これにより、フロントサイドメンバ1の折れを誘発しやすくし、フロントサイドメンバ1の変形による荷重吸収を効果的に行えるように構成されている。なお、本実施形態では、左側のフロントサイドメンバ1にバッテリーブラケット6が接合され、右側のフロントサイドメンバ1にエンジンマウントブラケット7が接合されているが、重量物を懸架するためのブラケットであれば、下側延長フランジ13の前端部13aは、どのようなブラットの車両前後方向位置の付近に配置されていても良い。
また、下側延長フランジ13の車両後方に隣接する内側メンバ4の下側接合フランジ4bには、図3に示すように、内側メンバ4の他の部分よりも強度及び剛性の低い脆弱部14が設けられている。このような位置に脆弱部14が設けられていることによって、車両前方からの荷重入力時に、脆弱部14を設けた部分でフロントサイドメンバ1が確実に折れることになり、フロントサイドメンバ1の変形に伴って当該荷重が効率的に吸収されるようになっている。
しかも、脆弱部14は、溶接打点兼用のノッチもしくは窪みによって構成されている。このため、窪みなどの窪み方向をフロントサイドメンバ1の折れ方向に合わせることが可能となり、フロントサイドメンバ1を所望の方向へ折れるようになっている。さらに、脆弱部14であるノッチの部分を溶接することによって、溶接の直前部分がフロントサイドメンバ1の折れの起点となるため、フロントサイドメンバ1が確実に折れ始めるようになっている。
しかも、脆弱部14は、溶接打点兼用のノッチもしくは窪みによって構成されている。このため、窪みなどの窪み方向をフロントサイドメンバ1の折れ方向に合わせることが可能となり、フロントサイドメンバ1を所望の方向へ折れるようになっている。さらに、脆弱部14であるノッチの部分を溶接することによって、溶接の直前部分がフロントサイドメンバ1の折れの起点となるため、フロントサイドメンバ1が確実に折れ始めるようになっている。
このように、本発明の実施形態に係るフロントサイドメンバ1の構造においては、エンジンルームE内における車体前部の左右両側の下部に車両前後方向へ延在して配置され、内側側面1Aとなる内側メンバ4と外側側面1Bとなる外側メンバ5とを互いに接合することによって上面1C及び下面1Dを有する閉断面構造に構成され、下面1Dの内側稜線11に内側メンバ4と外側メンバ5との下側接合フランジ4b,5bが設けられており、下面1Dの内側稜線11は車両前後方向に沿って直線状に形成され、下面1Dの外側稜線12が車両後方から車両前方へ向かって内側稜線11に近づくことにより、車両後方側の下面1Dの幅W1が車両前方側の下面1Dの幅W2よりも大きくなるように車両後方から車両前方へ向かって狭く形成され、下面1Dの幅が変化し始める変化始点P1と下面1Dの幅が変化し終える変化終点P2との間の幅変化顕著領域Lに位置する下側接合フランジ4bの下部には、下側延長フランジ13が設けられている。すなわち、本実施形態に係るフロントサイドメンバ1の構造では、車両前方からの荷重がフロントサイドメンバ1の下面1Dの稜線11,12を伝わる際、外側稜線12が車両後方へ向かって車両外側に開いていることによって当該荷重の流れを分散させ、荷重分散付近で一度荷重を受けることになるので、車両後方への荷重伝達を小さくすることができる。しかも、内側稜線11は真っすぐ車両後方へ向かっているので、車両前方からの荷重がフロントサイドメンバ1の下方への屈曲部分の手前まで伝わり易くなる。
そのため、本実施形態のフロントサイドメンバ1の構造では、下面1Dの外側稜線12で荷重が分散している領域に対応して、下側延長フランジ13がフロントサイドメンバ1の下面1Dの内側稜線11側に配置されており、剛性を有する部分に荷重が伝わってフロントサイドメンバ1の下面1Dの内側稜線11を伝達する荷重量が多くすることが可能になるので、フロントサイドメンバ1をエンジンルームE側へ確実に折ることができる。したがって、本実施形態のフロントサイドメンバ1の構造によれば、車両前方からの荷重を吸収する際に、フロントサイドメンバ1の変形過程をコトロールすることで、フロントサイドメンバ1の全体を有効に用いて変形させることが可能となり、車両前方からの荷重を分散させて効率良く吸収でき、全体の荷重吸収量を増大でき、荷重吸収性能を向上させることができるとともに、荷重吸収過程での吸収量の平坦化を行うことができる。特に、本実施形態のフロントサイドメンバ1の構造は、フロントサイドメンバ1を計画的に変形させることが求められる小型車両に適用に優れた効果を発揮することができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施の形態における下側延長フランジ13は、内側メンバ4の下側接合フランジ4bの下部をさらに下方へ延長して設けられているが、外側メンバ5の下側接合フランジ5bの下部をさらに下方へ延長して設けられていても、あるいは内側メンバ4及び外側メンバ5の下側接合フランジ4b,5bの下部をさらに下方へ延長して設けられていても良い。また、既述の実施の形態における脆弱部14は、下側接合フランジ4bに設けられているが、フロントサイドメンバ1の下部の内側側面1Aに設けられていても良い。さらに、既述の実施の形態における脆弱部14は、ノッチもしくは窪みによって構成されているが、切欠き、部分的に板厚薄くすることによって構成されていても良い。
1 フロントサイドメンバ
1A 内側側面
1B 外側側面
1C 上面
1D 下面
4 内側メンバ
4a 上側接合フランジ
4b 下側接合フランジ
5 外側メンバ
5a 上側接合フランジ
5b 下側接合フランジ
11 下面の内側稜線
12 下面の外側稜線
13 下側延長フランジ
14 脆弱部
E エンジンルーム
L 幅変化顕著領域
P1 変化始点
P2 変化終点
W 下面の幅
1A 内側側面
1B 外側側面
1C 上面
1D 下面
4 内側メンバ
4a 上側接合フランジ
4b 下側接合フランジ
5 外側メンバ
5a 上側接合フランジ
5b 下側接合フランジ
11 下面の内側稜線
12 下面の外側稜線
13 下側延長フランジ
14 脆弱部
E エンジンルーム
L 幅変化顕著領域
P1 変化始点
P2 変化終点
W 下面の幅
Claims (6)
- 車体前部の左右両側に車両前後方向へ延在して配置され、内側メンバと外側メンバとを互いに接合することによって上面及び下面を有する閉断面構造に構成され、前記下面内側の稜線に前記内側メンバと前記外側メンバとの下側接合フランジが設けられているフロントサイドメンバの構造において、
前記下面内側の稜線は車両前後方向に沿って直線状に形成され、前記下面外側の稜線が車両後方から車両前方へ向かって前記下面内側の稜線に近づくことにより、前記下面の幅は車両後方から車両前方へ向かって狭くなるように形成され、
前記下面の幅が変化し始める変化始点と前記下面の幅が変化し終える変化終点との間の少なくとも幅変化顕著領域に位置する前記下側接合フランジの下部には、下側延長フランジが設けられていることを特徴とするフロントサイドメンバの構造。 - 前記下側延長フランジの車両後方に隣接する前記下側接合フランジもしくは前記フロントサイドメンバ下部内側には、脆弱部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフロントサイドメンバの構造。
- 車両前方視の断面形状は、内側側面が車両上下方向へ延びる垂直線であり、外側側面が上部車両外側から下部車両内側へ向かって斜めに延びる傾斜線であって、前記上面よりも前記下面の幅が狭い略台形状に形成されており、前記下面の稜線は、車両下方視で、車両前後方向に沿って延びる直線の内側稜線と、車両外側から車両内側へ向かって斜めに延びる傾斜線の外側稜線とによって構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフロントサイドメンバの構造。
- 前記下側延長フランジの前端部は、前記フロントサイドメンバに接合されるブラケットの車両前後方向位置の付近に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフロントサイドメンバの構造。
- 前記脆弱部は、溶接打点兼用のノッチもしくは窪みによって構成されていることを特徴とする請求項2に記載のフロントサイドメンバの構造。
- 前記下側延長フランジは、前記内側メンバの前記下側接合フランジの下部を延長して設けられ、車両前方視で屈曲して形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフロントサイドメンバの構造。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014081957A JP6238136B2 (ja) | 2014-04-11 | 2014-04-11 | フロントサイドメンバの構造 |
PCT/JP2015/060703 WO2015156238A1 (ja) | 2014-04-11 | 2015-04-06 | フロントサイドメンバの構造 |
CN201580000725.3A CN105189264B (zh) | 2014-04-11 | 2015-04-06 | 前纵梁的结构 |
DE112015000044.5T DE112015000044B4 (de) | 2014-04-11 | 2015-04-06 | Struktur eines Front-Längsträgers |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014081957A JP6238136B2 (ja) | 2014-04-11 | 2014-04-11 | フロントサイドメンバの構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015202730A JP2015202730A (ja) | 2015-11-16 |
JP6238136B2 true JP6238136B2 (ja) | 2017-11-29 |
Family
ID=54287814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014081957A Active JP6238136B2 (ja) | 2014-04-11 | 2014-04-11 | フロントサイドメンバの構造 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6238136B2 (ja) |
CN (1) | CN105189264B (ja) |
DE (1) | DE112015000044B4 (ja) |
WO (1) | WO2015156238A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105383564A (zh) * | 2015-12-16 | 2016-03-09 | 上汽通用五菱汽车股份有限公司 | 一种中央贯穿凹陷加强的前纵梁 |
JP7085517B2 (ja) * | 2019-06-11 | 2022-06-16 | 本田技研工業株式会社 | 車体前部構造 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5431445A (en) * | 1994-11-28 | 1995-07-11 | Ford Motor Company | Asymmetrical beam structure for a vehicle |
JP3358421B2 (ja) * | 1996-02-09 | 2002-12-16 | トヨタ自動車株式会社 | 車体前部構造 |
JP5246139B2 (ja) * | 2009-02-26 | 2013-07-24 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の前部構造 |
JP5821340B2 (ja) * | 2011-07-06 | 2015-11-24 | マツダ株式会社 | 車両の前部車体構造 |
JP5470340B2 (ja) * | 2011-07-30 | 2014-04-16 | 本田技研工業株式会社 | 車両の前部車体 |
ITBO20120271A1 (it) * | 2012-05-16 | 2013-11-17 | Ferrari Spa | Puntone collassabile a deformazione controllata per il telaio di un veicolo stradale |
WO2014042211A1 (ja) * | 2012-09-13 | 2014-03-20 | 本田技研工業株式会社 | 自動車の車体前部構造 |
CN203332217U (zh) * | 2013-06-28 | 2013-12-11 | 广州汽车集团股份有限公司 | 一种汽车前纵梁结构 |
-
2014
- 2014-04-11 JP JP2014081957A patent/JP6238136B2/ja active Active
-
2015
- 2015-04-06 WO PCT/JP2015/060703 patent/WO2015156238A1/ja active Application Filing
- 2015-04-06 CN CN201580000725.3A patent/CN105189264B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2015-04-06 DE DE112015000044.5T patent/DE112015000044B4/de active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2015156238A1 (ja) | 2015-10-15 |
DE112015000044B4 (de) | 2021-01-14 |
CN105189264B (zh) | 2017-03-15 |
CN105189264A (zh) | 2015-12-23 |
DE112015000044T5 (de) | 2015-12-03 |
JP2015202730A (ja) | 2015-11-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4917958B2 (ja) | 車体後部構造 | |
WO2015001973A1 (ja) | 車体前部構造 | |
JP6449562B2 (ja) | 車両用骨格構造 | |
JPWO2014155538A1 (ja) | 自動車のフロントピラー下部構造 | |
WO2014156065A1 (ja) | バンパ結合構造体及びクラッシュボックス | |
JP6160278B2 (ja) | 車両前部構造 | |
JP6574947B2 (ja) | 車体下部構造 | |
JP6252572B2 (ja) | 車体前部構造 | |
JP6059696B2 (ja) | 車体前部構造 | |
JP6238136B2 (ja) | フロントサイドメンバの構造 | |
JP6194915B2 (ja) | 車両の側部車体構造 | |
JP6272931B2 (ja) | 車体構造 | |
JP6264349B2 (ja) | 車両前部構造 | |
JP2017047866A (ja) | 車両用カウル構造 | |
JP5846108B2 (ja) | 車両下部構造 | |
JP5515956B2 (ja) | 車両の上部車体構造 | |
JP5702161B2 (ja) | 自動車の前部車体構造 | |
KR101251751B1 (ko) | 차체의 전방 연결구조 | |
WO2018061654A1 (ja) | 車両用構造体 | |
JP6603578B2 (ja) | サスペンションメンバの補強構造 | |
JP6166789B2 (ja) | 車体後部構造 | |
JP7067254B2 (ja) | 車体前部構造 | |
JP4747190B2 (ja) | 車体前部構造 | |
KR102186133B1 (ko) | 카울의 연결구조 | |
JP5799900B2 (ja) | 車両前部構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171006 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171019 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6238136 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |