JP4747190B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
図7は従来の車体前部構造を示す要部側面図、図8は従来の車体前部構造を示す要部平面図である。
図7及び図8において、車体前後方向にフロントサイドフレーム101が延ばされ、フロントピラー102を構成するピラーロア103の上部から前方斜め下方にアッパメンバ104が延ばされ、このアッパメンバ104の前端に下方に延びる垂下部106が取付けられ、フロントサイドフレーム101の外側面に丸パイプ状の連結部材107の一端が取付けられ、連結部材107の他端が接合板108を介して垂下部106に取付けられている。
即ち、フロントサイドフレーム101と垂下部106とが連結部材107で連結されている。
例えば、衝突荷重によってフロントサイドフレームと垂下部とが互いに開く方向に変形しても、ステイがフロントサイドフレームと垂下部とを連結するので、上記変形が急激に進行するのが防止される。
ステイは板材からなるため、バックプレート側及び垂下部側と直接に接合可能なので、従来のような特別な接合部材は不要である。
ステイは、バックプレートと主フレームとの両方に接合されるため、フロントサイドフレームとステイとの結合強度が増すとともに、フロントサイドフレーム内にステイによって隔壁が形成されるため、フロントサイドフレーム自体の剛性が高まる。
例えば、車体前方から車体前部の前面にオフセット衝突されて、垂下部に車体前方から衝突荷重が作用した場合に、その衝突荷重が、ステイを介してフロントサイドフレームに分散され、垂下部の変形が抑えられる。
また更に、ステイは板材からなるので、バックプレート側及び垂下部側と直接に接合することができ、部品数を削減することができる。
図1は本発明に係る車体前部構造を構成するフロントサイドフレームを示す斜視図であり、図中の矢印(FRONT)は車体前方を示している。
フロントサイドフレーム10は、車体前後方向に直線状に延びる前部フレーム11と、この前部フレーム11の後端から後方斜め下方に延びる後部フレーム12とからなり、車体前部に前後方向に延びるように左右一対設けられ、車体前部のフロントホイールハウスの下方に前部フレーム11が位置し、車室とエンジン室とを隔てるダッシュボードロアの下面に後部フレーム12が連結される。
フロントサイドフレーム10の前部の内側、詳しくは、主フレーム15に、フロントバルクヘッド(不図示)の側部を構成する上下に延びるバルクヘッドサイドステイ31の中間部が取付けられ、このバルクヘッドサイドステイ31の下端部に、フロントバルクヘッドの下部を構成する丸パイプ状のバルクヘッドロアクロスメンバ32が取付けられている。
サイドメンバステイ17及び前部ブラケット42は、ステイ43を構成する部品であり、フロントサイドフレーム10と垂下部41とを連結している。
上記のフロントピラーロア及びアッパメンバは、図7、図8に示されたフロントピラーロア103、アッパメンバ104にそれぞれ相当するものである。
サイドメンバステイ17は、バックプレート16から直角又はほぼ直角に曲げられて車体外側方に向かって延び、前部ブラケット42に連結されている。
(a)は図1のa−a線断面図であり、前部バックプレート21の後部に一体に設けられた後部フランジ21aと、後部バックプレート22の前部に一体に設けられた前部フランジ22aとの間に、サイドメンバステイ17の先端部に一体に設けられた先端フランジ17aが挟まれて、3枚の後部フランジ21a、前部フランジ22a及び先端フランジ17aが共に接合された状態を示している。
図5(a)〜(c)は本発明に係るフロントサイドフレームの作用を示す作用図である。
(a)は車体50に衝突物55が衝突する前の状態を示している。
(b)において、衝突物55が、白抜き矢印で示すように、車両50の前方から車両50の前部にオフセット衝突すると、衝突の初期では、圧潰しやすい前部バックプレート構成部47が圧潰し、衝突エネルギーを吸収する。
このような車体前部の衝突エネルギー吸収構造は、短い変位量でエネルギー吸収が可能であるため、車体前部が前後に短い車両に有効である。
フロントサイドフレーム10を構成するサイドメンバステイ57は、前部ブラケット42(図2参照)とでステイ43を構成し、先端部に一体に先端フランジ17aが設けられ、この先端フランジ17aが、前部バックプレート21の後部フランジ21aと後部バックプレート22の前部フランジ22aとの間に挟まれて共に接合されている。
また、図2に示したように、ステイ43を、サイドメンバステイ17及び前部ブラケット42から構成したが、これに限らず、サイドメンバステイ17の端部を外側方に延ばして垂下部41に連結し、サイドメンバステイ17でフロントサイドフレーム10と垂下部41とを連結してもよい。
41a…前面、43…ステイ。
Claims (3)
- フロントサイドフレームが断面コ字状又は断面ハット形状の主フレームと、この主フレームの開口部を塞ぐバックプレートとにより閉断面に構成された車体前部構造において、
前記バックプレートは、圧潰しやすい前部バックプレートと、この前部バックプレートよりも圧潰しにくい後部バックプレートとから構成され、フロントピラーロアから前方へ延ばされたアッパメンバの前端に垂下部が連結され、この垂下部側から内側方に延びる板材からなるステイの先端フランジが、前記前部バックプレートの後部フランジと前記後部バックプレートの前部フランジとの間に車幅方向に重ね合わされて接合されることを特徴とする車体前部構造。 - 前記ステイは、前記先端フランジ側が延長されて前記フロントサイドフレームの閉断面を横切り、前記主フレームと接合されることを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
- 前記ステイの他端は、前記アッパメンバの前記垂下部の前面に接合されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体前部構造。
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