JP6272931B2 - 車体構造 - Google Patents
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Description
(2)継手部58でルーフサイドスチフナ55とセンターピラースチフナ56とが重なる構造では、インナ部材とアウタ部材との間に2枚のスチフナが配置されることとなるので、4枚スポット溶接を回避する複雑な板組み構造が必要になる。
また、継手部においても、インナ部材とアウタ部材との間にフロントピラースチフナのみが配置されるので、4枚スポット溶接の回避構造を要せずに簡単に同一の板組みで3枚スポット溶接を行える。
本発明によれば、継手部において、ルーフサイドインナとセンターピラインナーとの間の荷重伝達の効率を高めることができる。
本発明によれば、中空断面部にフランジ部を横切るように配置させてフロントピラースチフナを結合させることができ、継手部の強度を一層高めることができる。
フロントピラー2は、フロントピラーインナ6と、フロントピラーアウタ(図示せず)と、フロントピラーインナ6とフロントピラーアウタとの間に配置されるフロントピラースチフナ7と、を備えて構成されている。
ルーフサイドレール4は、ルーフサイドインナ8と、ルーフサイドアウタ(図示せず)と、ルーフサイドインナ8とルーフサイドアウタとの間に配置されるフロントピラースチフナ7の一部およびルーフサイドスチフナ(図示せず)と、を備えて構成されている。ルーフサイドスチフナはフロントピラースチフナ7の後方に配置されている。ルーフサイドインナ8は、図4、図5に示すように、概ね、略鉛直状に延設される側壁部8Aと、側壁部8Aの上端から車内側に延設される上板部8Bと、側壁部8Aの下端から下方に向かうにしたがい車外側に変位するように延設される下板部8Cと、下板部8Cの下端に形成されるフランジ部8Dとを有した縦断面形状を呈している。
図1ないし図3において、センターピラー5は、センターピラーインナ9と、センターピラーアウタ(図示せず)と、センターピラーインナ9とセンターピラーアウタとの間に配置されるセンターピラースチフナ10と、を備えて構成されている。センターピラーインナ9は、その上縁がルーフサイドインナ8の下縁に溶接等により取り付けられている。
以上の構造において、フロントピラースチフナ7は、ルーフサイドレール4に沿ってセンターピラー5まで延設されてセンターピラーインナ9に結合されている。本実施形態のフロントピラースチフナ7は、その後端が、継手部31の若干後方寄りに位置する程度までルーフサイドレール4に沿って延設されている。そして、継手部31においてルーフサイドレール4から下方に延びてセンターピラーインナ9に結合するセンターピラー結合部11が一体に形成されている。
センターピラー結合部11は、外向き面部7Aから若干屈曲してセンターピラースチフナ10と連なるように下方に延びる結合外向き面部7Eと、結合外向き面部7Eの前縁および後縁からそれぞれ車内側に延び、上部が前コーナー部14,後コーナー部15を介して下向き面部7Cと連なる前向き面部7F、後向き面部7Gと、前向き面部7F、後向き面部7Gからそれぞれ前方、後方に延びてフランジ面部7Dと連なる前コーナーフランジ面部7H、後コーナーフランジ面部7Iと、を備えた形状からなる。前コーナーフランジ面部7Hおよび後コーナーフランジ面部7Iは、センターピラーインナ9およびセンターピラーアウタと複数のスポット溶接部16で結合される。センターピラー結合部11の下方にはセンターピラースチフナ10が配置される。
図2、図3および図4において、フロントピラーインナ6とフロントピラースチフナ7との間には、屈曲部3をまたいで前後方向に延び、かつ略上下方向に沿う側板部17Aを有するフロントピラー補強部材17が設けられている。フロントピラー補強部材17は、フロントピラーインナ6およびフロントピラースチフナ7の内でフロントピラースチフナ7のみに結合されている。図4に示すように、フロントピラー補強部材11は、フロントピラースチフナ7の外向き面部7Aの内面にスポット溶接部18で結合されて略上下方向に沿う側板部17Aと、側板部17Aの上端から車内側に延設されて上向き面部7Bの下面にスポット溶接部19で結合される上板部17Bと、側板部17Aの下端から下方に延設されて下向き面部7Cの内面にスポット溶接部20で結合される下板部17Cとを備えた形状からなる。
図2、図3および図5において、ルーフサイドインナ8とフロントピラースチフナ7とで形成された中空断面部21(図5)には、センターピラーインナ9およびルーフサイドインナ8に結合されるセンターピラー補強部材22が設けられている。センターピラー補強部材22は、センターピラーインナ9の上下延設方向に略平行であって左右方向視で略矩形状を呈し、下部の2つのコーナー部に下側接合部22Bが形成されたベース板部22Aと、ベース板部22Aの上縁から車内側に延設される上側接合部22Cと、ベース板部22Aの前縁および後縁から左右方向車外側に延設されるフランジ部22Dと、を有した形状からなる。
フロントピラースチフナ7をルーフサイドレール4に沿ってセンターピラー5まで延設してセンターピラーインナ9に結合する構造としたことにより、次のような効果が奏される。
(1)正面衝突時等、前後方向荷重の応力が集中する屈曲部3において、従来ではフロントピラースチフナとルーフサイドスチフナとの結合部が位置していたので、結合部の補強対策を要したのに対し、本発明ではフロントピラースチフナ7が単体で屈曲部3に位置するためスチフナ同士の結合部は存在せず、屈曲部3での応力の集中を抑制でき、センターピラー5に荷重を効果的に伝達できる。
2 フロントピラー
3 屈曲部
4 ルーフサイドレール
5 センターピラー
6 フロントピラーインナ
7 フロントピラースチフナ
8 ルーフサイドインナ
9 センターピラーインナ
10 センターピラースチフナ
11 センターピラー結合部
17 フロントピラー補強部材
21 中空断面部
22 センターピラー補強部材
31 継手部
Claims (4)
- フロントピラーから屈曲部を介してルーフサイドレールが形成され、前記フロントピラーがフロントピラーインナとフロントピラースチフナとを備えて構成された車体構造において、
前記フロントピラースチフナは、前記ルーフサイドレールに沿ってセンターピラーまで延設されてセンターピラーインナに結合され、
前記ルーフサイドレールのインナと前記フロントピラースチフナとで形成された中空断面部に配置され、前記センターピラーインナおよび前記ルーフサイドレールのインナに結合されるセンターピラー補強部材を設け、
前記センターピラー補強部材は、左右方向に延設され前記フロントピラースチフナに結合されるフランジ部を有していることを特徴とする車体構造。 - 前記フロントピラースチフナは、前記ルーフサイドレールから下方に延びて前記センターピラーインナに結合するセンターピラー結合部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
- 前記フロントピラーインナと前記フロントピラースチフナとの間に、前記屈曲部をまたいで前後方向に延び、かつ略上下方向に沿う側板部を有するフロントピラー補強部材を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車体構造。
- 前記フロントピラー補強部材は、前記フロントピラーインナおよび前記フロントピラースチフナの内で前記フロントピラースチフナのみに結合されていることを特徴とする請求項3に記載の車体構造。
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