JP5817568B2 - 車両側部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両側部構造に関する。
下記特許文献1には、車両上下方向に沿ってセンタピラーが延在されており、センタピラーの一部を構成するセンタピラーインナパネルの下部がロッカインナとロッカアウタとの間を貫通するように配置されてロッカインナ及びロッカアウタの上下フランジに接合された構造が開示されている。また、センタピラーの一部を構成するセンタピラーアウタリインフォースの下端部は、ロッカアウタの縦壁に接合されている。
特開2009−286268号公報
しかしながら、上記特許文献1による場合、センタピラーとロッカとの結合強度が十分ではなく、側面衝突時にセンタピラーが車両幅方向内側に倒れ変形する可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、センタピラーとロッカとの結合強度を上げ、センタピラーの曲げ耐力を向上させることができる車両側部構造を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る車両側部構造は、車両下部に車両前後方向に沿って延在され、車両外側に配置されるロッカアウタと車両内側に配置されるロッカインナとで閉断面構造とされたロッカと、前記ロッカの上方側に車両上下方向に沿って延在されるセンタピラーの車両内側部材を構成し、車両前後方向視にて車両下部側に直線状に形成された壁部を備えると共に、下端部が前記ロッカアウタに第1の接合部にて接合されたセンタピラーインナパネルと、上端部が前記センタピラーインナパネルの前記壁部の上方側に第2の接合部にて接合されると共に、下端部が前記ロッカインナに第3の接合部にて接合され、車両前後方向視にて前記第1の接合部と前記第2の接合部と前記第3の接合部とを結んだときの形が三角形状とされ、かつ前記第2の接合部と前記第3の接合部との間が直線状に形成された補強部材と、を有し、車両前後方向視にて前記センタピラーインナパネルにおける前記壁部が、前記第1の接合部と前記第2の接合部との間に形成され、前記センタピラーインナパネルの下部に車両幅方向外側に屈曲された屈曲部を備え、前記屈曲部の下方側に前記壁部が形成されており、前記壁部の下端が車両下方側に屈曲された前記下端部が前記ロッカアウタに接合されており、前記補強部材は、上端部が前記センタピラーインナパネルに接合されて前記センタピラーインナパネルの前記屈曲部に対向する部分で車両幅方向内側へ屈曲され、また前記ロッカインナに対向する部分で車両下方側に屈曲されて前記ロッカインナに接合されている
請求項1記載の本発明によれば、車両前後方向視にてセンタピラーインナパネルの車両下部側に直線状に形成された壁部を備えると共に、センタピラーインナパネルの下端部がロッカアウタに第1の接合部にて接合されている。また、補強部材の上端部がセンタピラーインナパネルの壁部の上方側に第2の接合部にて接合されると共に、補強部材の下端部がロッカインナに第3の接合部にて接合されている。そして、車両前後方向視にて第1の接合部と第2の接合部と第3の接合部とを結んだときの形が三角形状とされ、補強部材の第2の接合部と第3の接合部との間が直線状に形成されている。これにより、車両の側面衝突時にセンタピラーが車両幅方向内側に変形しようとすると、センタピラーインナパネルの直線状の壁部に上向きの引張り力が作用し、これに伴い補強部材に下向きの引張り力が作用する。すなわち、センタピラーには、ロッカを中心として車両幅方向内側へ回転させるモーメントが発生するが、補強部材が支えとなることで、逆方向へのキャンセルモーメントが発生し、センタピラーが車両幅方向内側に変形しようとする力が抑制される。これにより、センタピラーとロッカとの結合強度を上げ、センタピラーの曲げ耐力を向上させることができる。
また、車両前後方向視にてセンタピラーインナパネルにおける直線状の壁部が、第1の接合部と第2の接合部との間に形成されており、車両の側面衝突時に壁部に上向きの引張り力を作用させることで、より確実に補強部材に下向きの引張り力を作用させることができる。
また、センタピラーインナパネルの下部に車両幅方向外側に屈曲された屈曲部を備え、屈曲部の下方側に直線状の壁部が形成されると共に、壁部の下端を車両下方側に屈曲させた下端部がロッカアウタに接合されている。これにより、車両の側面衝突時にセンタピラーインナパネルが車両幅方向内側に変形しようとしたときに、より効果的に補強部材に下向きの引張り力を作用させ、センタピラーの車両幅方向内側への変形を抑制することができる。
さらに、補強部材は、上端部がセンタピラーインナパネルに接合されてセンタピラーインナパネルの屈曲部に対向する部分で車両幅方向内側へ屈曲され、またロッカインナに対向する部分で車両下方側に屈曲されてロッカインナに接合されている。これにより、センタピラーインナパネルの下部と補強部材とロッカとでトラス構造が形成され、センタピラーが車両幅方向内側に変形しようとする力がより効果的に抑制される。
本発明に係る車両側部構造によれば、センタピラーとロッカとの結合強度を上げ、センタピラーの曲げ耐力を向上させることができる。
第1実施形態に係る車両側部構造が適用された車両側部の概略構成を示す側面図である。 第1実施形態に係る車両側部構造が適用されたセンタピラーとロッカとの結合部付近の構成を車両内側から見た状態で示す斜視図である。 (A)は第1実施形態に係る車両側部構造が適用されたセンタピラーとロッカとの結合部付近の構成を示す縦断面図であり、(B)はセンタピラーの支持構造を示す模式図及びセンタピラーに発生するモーメントを示す図である。 第2実施形態に係る車両側部構造が適用されたセンタピラーとロッカとの結合部付近の構成を示す縦断面図である。 (A)は第1比較例に係る車両側部構造が適用されたセンタピラーとロッカとの結合部付近の構成を示す縦断面図であり、(B)はセンタピラーの支持構造を示す模式図及びセンタピラーに発生するモーメントを示す図である。 (A)は第2比較例に係る車両側部構造が適用されたセンタピラーとロッカとの結合部付近の構成を示す縦断面図であり、(B)はセンタピラーの支持構造を示す模式図及びセンタピラーに発生するモーメントを示す図である。 第3比較例に係る車両側部構造が適用されたセンタピラーとロッカとの結合部付近の構成を示す縦断面図である。
以下、図1〜図3を用いて、本発明に係る車両側部構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
図1には、本実施形態の車両側部構造40が適用された車両10の一部が模式的な側面図にて示されている。図2には、車両側部構造40が車両内側から見た斜視図にて示されており、図3(A)には、車両側部構造40が縦断面図にて示されている。
図1に示されるように、車体側部12には、車両前方側から順にフロントピラー14、センタピラー16、及びリアピラー18が配設されている。なお、フロントピラー14、センタピラー16、及びリアピラー18は、車両10の両サイドに左右一対設けられている。センタピラー16は、車体側部12に形成されたフロントドア用開口部20A及びリアドア用開口部20Bとの間に配置され、略車両上下方向を長手方向とする車体骨格部材とされている。
センタピラー16の上端部16Aは、ルーフサイドレール部22における車体前後方向の中間部に結合されている。ルーフサイドレール部22は、車両ルーフの両サイドにおいて略車両前後方向を長手方向として配置された骨格部材とされている。また、センタピラー16の下端部16Bは、ロッカ24における車体前後方向の中間部に結合されている。ロッカ24は、車体下部13の両サイドにおいて略車両前後方向を長手方向として配置された車体骨格部材とされている。すなわち、ロッカ24は、フロントドア用開口部20A及びリアドア用開口部20Bの下縁に沿って略車両前後方向に配置されている。センタピラー16とロッカ24との結合部は略逆T字状に形成されている。
リアピラー18の上端部18Aは、ルーフサイドレール部22における車体前後方向の後端部に結合されている。リアピラー18の下部には、車両前方側に屈曲されて車両下方側に延びた下側部材19が設けられており、下側部材19の下端部は、ロッカ24における車体前後方向の後端部24Aに結合されている。
図2及び図3(A)に示されるように、ロッカ24は、車両幅方向内側に配置されたロッカインナパネル(ロッカインナ)26と、ロッカインナパネル26の車両幅方向外側に配置されたロッカアウタリインフォース(ロッカアウタ)28と、を備えている。また、センタピラー16は、車両幅方向内側に配置されたピラーインナパネル(センタピラーインナパネル)30と、ピラーインナパネル30の車両幅方向外側に配置されたピラーアウタリインフォース32と、を備えている。また、ロッカアウタリインフォース28及びピラーアウタリインフォース32のさらに車両幅方向外側には、サイメンアウタ(サイドアウタパネルともいう。)48が配置されている。
ロッカインナパネル26は、ロッカ24の車両幅方向内側の部位を構成し、車体下部13で車両前後方向を長手方向として配置されており、車両幅方向外向きに開口された断面ハット形状とされている。すなわち、ロッカインナパネル26は、車両幅方向及び車両前後方向に沿って配置される上壁26Aと、上壁26Aの車両幅方向内側端部から車両下方に沿って配置される内側壁26Bと、内側壁26Bの下端部から車両幅方向外側に配置される下壁26Cと、上壁26Aの車両幅方向外側端部に形成される上フランジ部26Dと、下壁26Cの車両幅方向外側端部に形成される下フランジ部26Eと、を備えている。ロッカインナパネル26の上フランジ部26D及び下フランジ部26Eは、車両上下方向および車両前後方向を含む面を面方向として配置されている。
ロッカアウタリインフォース28は、ロッカインナパネル26の車両幅方向外側に配置されて車両前後方向に延びており、車両幅方向内向きに開口された断面ハット形状とされている。ロッカアウタリインフォース28は、車両幅方向に沿って配置される上壁28Aと、上壁28Aの車両幅方向外側端部から車両下方に沿って配置される外側壁28Bと、外側壁28Bの下端部から車両幅方向内側に配置される下壁28Cと、上壁28Aの車両幅方向内側端部に形成される上フランジ部28Dと、下壁28Cの車両幅方向内側端部に形成される下フランジ部28Eと、を含んで構成されている。ロッカアウタリインフォース28の上フランジ部28D及び下フランジ部28Eは、車両上下方向および車両前後方向を含む面を面方向として配置されている。
ロッカアウタリインフォース28は、上フランジ部28Dがロッカインナパネル26の上フランジ部26Dの車両幅方向外側に重ね合わされてスポット溶接により接合され、下フランジ部28Eがロッカインナパネル26の下フランジ部26Eの車両幅方向外側に重ね合わされてスポット溶接により接合されている。これにより、ロッカ24は、ロッカインナパネル26とロッカアウタリインフォース28とで閉断面構造に形成されている。また、サイメンアウタ48の下端部48Aは、ロッカアウタリインフォース28の下フランジ部28Eに重ね合わされてスポット溶接により接合されている。
図2に示されるように、ピラーアウタリインフォース32は、略車両上下方向を長手方向として配置されており、水平断面形状が車両幅方向内向きに開口された略ハット形状とされている。ピラーアウタリインフォース32は、略車両前後方向および上下方向に沿った方向を面方向とした車両幅方向外側の外側壁32Aと、外側壁32Aの車両前後方向の両端部から車両幅方向内側に向けて延びる側壁部32Bと、側壁部32Bの車両内側端部から車両前方側及び車両後方側へ向けて延びる前後一対のフランジ部32Cと、を備えている。
車両側面視にてピラーアウタリインフォース32の下部側は、ロッカアウタリインフォース28に向かうにしたがって車両前後方向両側に徐々に広がる形状とされており、ピラーアウタリインフォース32の下部側の外側壁32Aと側壁部32Bとフランジ部32Cが、それぞれピラーアウタリインフォース32の外側壁28Bと上壁28Aと上フランジ部28Dに接触するように配置されている。
ピラーインナパネル30は、略車両上下方向を長手方向として配置されており、ピラーインナパネル30の車両上下方向の中間部(ピラーインナパネル30の下部34より上方側)は、水平断面形状が車両幅方向外向きに開口された略ハット形状とされている。ピラーインナパネル30は、車両上下方向の中間部に、略車両前後方向および上下方向に沿った方向を面方向とした車両幅方向内側の内側壁30Aと、内側壁30Aの車両前後方向の両端部から車両幅方向外側に向けて延びる側壁部30Bと、側壁部30Bの車両外側端部から車両前方側及び車両後方側へ向けて延びる前後一対のフランジ部30Cと、を備えている。ピラーインナパネル30の前後一対のフランジ部30Cにピラーアウタリインフォース32の前後一対のフランジ部32Cが重ね合わされてスポット溶接等により接合されている。これにより、センタピラー16の車両上下方向の中間部は、ピラーインナパネル30とピラーアウタリインフォース32とで閉断面構造に形成されている。
図2に示されるように、本実施形態の車両側部構造40では、ピラーインナパネル30の下部34は、内側壁30Aから連続して下方側に延びた板状材であり、側壁部30B及びフランジ部30Cは設けられていない。図3(A)に示されるように、車両前後方向視(車両正面視)にてピラーインナパネル30の下部34は、内側壁30Aの下端から車両幅方向外側へ斜め下方に向けて屈曲された屈曲部34Aと、屈曲部34Aから車両斜め下方側に略直線状に延びた傾斜部(壁部)34Bと、傾斜部34Bの下端からロッカアウタリインフォース28の外側壁28Bの上端角部付近で屈曲された屈曲部34Cと、屈曲部34Cから外側壁28Bに沿って延びた下端部34Dと、を備えている。ロッカアウタリインフォース28の外側壁28Bにピラーインナパネル30の下端部34Dとピラーアウタリインフォース32の外側壁32Aの下端部32Dとが重ね合わされた状態で、これらが第1の接合部36(本実施形態ではスポット溶接)により接合されている。なお、図2に示されるように、ピラーインナパネル30の傾斜部34Bの中央部には、車両幅方向外側に突出する補強部としての突出部が形成されている。
図2及び図3(A)に示されるように、本実施形態の車両側部構造40では、ピラーインナパネル30の内側壁30Aとロッカインナパネル26の内側壁26Bとを繋ぐ補強部材42が設けられている。図3(A)に示されるように、車両前後方向視(車両正面視)にて補強部材42は、上部から車両幅方向内側に下り勾配となるように斜め方向に配置された中間部42Aと、中間部42Aの上端から屈曲されてピラーインナパネル30の屈曲部34Aより上方側の内側壁30Aに沿って配置された上端部42Bと、中間部42Aの下端から屈曲されてロッカインナパネル26の内側壁26Bに沿って配置された下端部42Cと、を備えている。車両前後方向視(車両正面視)にて補強部材42の中間部42Aは、略直線状に延びている。
図2に示されるように、補強部材42の上端部42Bは、ピラーインナパネル30の内側壁30Aと側壁部30Bとフランジ部30Cの形状に合わせて屈曲されている。補強部材42の前端部と後端部には、車両前後方向に延びた前後一対のフランジ部42Dが形成されている。図2及び図3(A)に示されるように、補強部材42の上端部42Bとフランジ部42Dは、ピラーインナパネル30の内側壁30Aとフランジ部30Cに面接触状態で配置されて第2の接合部50(本実施形態ではスポット溶接)により接合されている。補強部材42の下端部42Cは、ロッカインナパネル26の内側壁26Bと接触する複数の突出面を備えている。補強部材42の下端部42Cの突出面とフランジ部42Dは、ロッカインナパネル26の内側壁26Bに面接触状態で配置されて第3の接合部52(本実施形態ではスポット溶接)により接合されている。
図3(A)に示されるように、車両前後方向視(車両正面視)にて、第1の接合部36と第2の接合部50と第3の接合部52とを結んだときの形(図形)が三角形状とされている。すなわち、車両前後方向視(車両正面視)にて、第1の接合部36と第2の接合部50との間にピラーインナパネル30の傾斜部34Bが配置されている。言い換えると、傾斜部34Bは、上記三角形の車両外側の一辺に沿って配置されている(厳密には傾斜部34Bと上記三角形の車両外側の一辺とは交差している)。また、車両前後方向視(車両正面視)にて、第2の接合部50と第3の接合部52との間に、補強部材42の略直線状に延びた中間部42Aが配置されている。言い換えると、中間部42Aは、上記三角形の車両内側の他の辺に沿って配置されている(厳密には中間部42Aと上記三角形の車両内側の他の辺とは交差している)。
これによって、ピラーインナパネル30の下部34と補強部材42とロッカ24とでトラス構造が形成されている。このトラス構造により、図3(A)に示されるように、車両10の側面衝突時にセンタピラー16に矢印A方向(車両内側方向)の荷重Fが入力されると、ピラーインナパネル30の下部34の傾斜部34Bに矢印Bに示す上向きの引張り力が作用し、これに伴い、補強部材42の中間部42Aに矢印Cに示す下向きの引張り力が作用する。これにより、センタピラー16が車両幅方向内側に倒れ変形しようとする力を抑制するようになっている。
図2に示されるように、補強部材42の中間部42Aには、図示しないシートベルト用のリトラクタが収容される開口部44が形成されている。補強部材42の中間部42Aにおける開口部44の下部には、シートベルト用のリトラクタを取り付けるための取付部46が設けられている。
図2及び図3(A)に示されるように、ロッカインナパネル26の内側壁26Bの車両幅方向内側にはフロアパネル56が配置され、フロアパネル56の車両幅方向外側端部に形成されたフランジ部56Aがロッカインナパネル26の内側壁26Bにスポット溶接等により接合されている。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図3(A)に示されるように、車両側部構造40では、ピラーインナパネル30の下部34は、屈曲部34Aから車両幅方向外側の斜め下方側に略直線状に延びた傾斜部34Bを備えており、傾斜部34Bの下方の下端部34Dが第1の接合部36によりロッカアウタリインフォース28の外側壁28Bに接合されている。また、補強部材42は、上端部42Bがピラーインナパネル30の内側壁30Aに第2の接合部50により接合され、中間部42Aが車両幅方向内側の斜め下方側に略直線状に延びており、下端部42Cが第3の接合部52によりロッカインナパネル26の内側壁26Bに接合されている。すなわち、車両前後方向視(車両正面視)にて、第1の接合部36と第2の接合部50と第3の接合部52とを結んだときの形が三角形状とされており、これによって、ピラーインナパネル30の下部34と補強部材42とロッカ24とでトラス構造が形成されている。
図3(A)に示されるように、車両10の側面衝突時にセンタピラー16に矢印A方向(車両内側方向)への荷重Fが入力されると、ピラーインナパネル30の下部34の傾斜部34Bに矢印Bに示す上向きの引張り力が作用し、これに伴い、補強部材42の中間部42Aに矢印Cに示すような下向きの引張り力が作用する。図3(B)には、センタピラー16の支持構造を示す模式図、及びセンタピラー16に発生するモーメントが示されている。図3(B)等に示されるように、車両10の側面衝突時にセンタピラー16に矢印A方向の力が入力されると、センタピラー16には、ロッカ24を中心に車両幅方向内側に回転させるモーメント60が発生するが、センタピラー16は第1の接合部36と第3の接合部50によりロッカ24に接合されており、補強部材42が支えとなるため、センタピラー16の下部にキャンセルモーメント62が発生する。これにより、センタピラー16とロッカ24との結合強度を上げることができ(センタピラー16とロッカ24とは剛結合となり)、センタピラー16に発生する曲げモーメントを低減させ、センタピラー16の曲げ耐力を向上させることができる。
図5(A)には、第1比較例に係る車両側部構造100が縦断面図にて示されている。図5(A)に示されるように、車両側部構造100では、センタピラー102を構成するピラーインナパネル104の下部がロッカインナパネル26とロッカアウタリインフォース28との間を貫通するように配置されている。ピラーインナパネル104の縦壁104Aは、ロッカアウタリインフォース28の上フランジ部28Dとロッカインナパネル26の上フランジ部26Dとの間に挟持された状態で、上フランジ部28Dと縦壁104Aと上フランジ部26Dとがスポット溶接により接合されている。ピラーインナパネル104の下端部104Bは、ロッカアウタリインフォース28の下フランジ部28Eとロッカインナパネル26の下フランジ部26Eとの間に挟持された状態で、下フランジ部28Eと下端部104Bと下フランジ部26Eとがスポット溶接により接合されている。また、ピラーアウタリインフォース32の下端部32Dは、ロッカアウタリインフォース28の外側壁28Bにスポット溶接110により接合されている。
このような車両側部構造100では、図5(B)に示されるように、センタピラー102の下端部102Aとロッカ24とは、ピン支持に近い結合とされている。このため、車両の側面衝突時にセンタピラー102に矢印A方向(車両内側方向)への荷重Fが入力されると、ロッカ24を中心にセンタピラー102を車両幅方向内側に回転させるモーメント112が大きくなる。
図6(A)には、第2比較例に係る車両側部構造120が縦断面図にて示されている。図6(A)に示されるように、車両側部構造120では、車両前後方向視(車両正面視)にてセンタピラー122を構成するピラーインナパネル124の下部126が屈曲部126Aで屈曲されて車両幅方向内側の斜め下方側に延びた傾斜部126Bを備えている。ピラーインナパネル124は、傾斜部126Bの下端を車両下方側に屈曲させた下端部126Cを備えており、下端部126Cがロッカインナパネル26の内側壁26Bにスポット溶接130により接合されている。
このような車両側部構造120では、図6(B)に示されるように、センタピラー122の下端部122Aとロッカ24とは、埋め込み型の剛結合となる。このため、車両の側面衝突時にセンタピラー122に矢印A方向(車両内側方向)への荷重Fが入力されると、センタピラー122の下部が撓んで車両外側方向への反力が働き、キャンセルモーメント136によりセンタピラー122に発生するモーメント134が小さくなる。
一方、本実施形態の車両側部構造40では、図3(A)、(B)に示されるように、センタピラー16に矢印A方向の荷重Fが入力されると、補強部材42が支えとなるため、センタピラー16の下部にキャンセルモーメント62が発生する。このため、センタピラー16に発生するモーメント60をより効果的に低減させることができる。
また、図7には、例えば実開平3−24975号公報に記載される第3比較例に係る車両側部構造200が示されている。図7に示されるように、車両側部構造200では、車両前後方向視(車両正面視)にてセンタピラー202を構成するピラーインナパネル204は、縦壁部204Aの下端から車両幅方向外側に斜め方向に屈曲された突出部204Bと、突出部204Bの下部側を車両幅方向内側に屈曲させて形成した下フランジ部204Cと、を備えている。
ピラーインナパネル204の車両幅方向内側には、所定の間隔をおいてロッカ206が配置されている。ロッカ206は、ロッカリインフォース208の上フランジ部208Aとロッカインナ210の内側壁210Aとが面接触状態で配置されて接合されると共に、ロッカリインフォース208の下フランジ部208Bとロッカインナ210の下フランジ部210Bが面接触状態で配置されて接合されている。ピラーインナパネル204の下フランジ部204Cは、ロッカリインフォース208の下フランジ部208Bとロッカインナ210の下フランジ部210Bに重ね合わされて接合されている。ロッカインナ210の内側壁210Aは、ロッカリインフォース208の上フランジ部208Aの上端から車両幅方向外側に斜め上方に延びた傾斜部210Cを備えており、ロッカインナ210の上端部210Dがピラーインナパネル204の縦壁部204Aに接合されている。
この車両側部構造200では、車両の側面衝突時にセンタピラー202に車両幅方向内側への荷重が入力されると、ピラーインナパネル204の下フランジ部204Cがロッカリインフォース208の下フランジ部210B及びロッカインナ210の下フランジ部210Bに接合されており、ピラーインナパネル204の突出部204Bの下部とロッカリインフォース208の壁面との間に空走距離があるため、ピラーインナパネル204が車両幅方向内側に倒れ変形しやすい。
これに対して、図3等に示されるように、本実施形態の車両側部構造40では、ピラーインナパネル30の下端部34Dがロッカアウタリインフォース28の外側壁28Bに接合されると共に、ピラーインナパネル30の内側壁30Aとロッカインナパネル26の内側壁26Bとを繋ぐ補強部材42が設けられている。これにより、ピラーインナパネル30の下部34と補強部材42とロッカ24とでトラス構造が形成され、ピラーインナパネル30の車両幅方向内側への変形を効果的に抑制することができる。
次に、図4を用いて、本発明に係る車両側部構造の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図4に示されるように、車両側部構造80では、車両前後方向視(車両正面視)にてピラーインナパネル82の内側壁30Aがロッカインナパネル26の内側壁26Bの車両上方側に配置されており、ピラーインナパネル82の内側壁30Aとロッカインナパネル26の内側壁26Bとを繋ぐ略直線状の補強部材86が設けられている。すなわち、車両前後方向視(車両正面視)にてピラーインナパネル82の下部84は、内側壁26Bの下端の屈曲部84Aから車両幅方向外側の斜め下方側に略直線状に延びた傾斜部(壁部)84Bを備えており、傾斜部84Bの下端から屈曲された下端部34Dがロッカアウタリインフォース28の外側壁28Bに第1の接合部36(スポット溶接)により接合されている。
また、補強部材86は、車両上下方向に配置されており、中間部86Aと上端部86Bと下端部86Cは屈曲変形されていない。補強部材86の上端部86Bは、ピラーインナパネル82の内側壁30Aに第2の接合部50(スポット溶接)により接合され、補強部材86の下端部86Cは、ロッカインナパネル26の内側壁26Bに第3の接合部52(スポット溶接)により接合されている。
車両前後方向視(車両正面視)にて第1の接合部36と第2の接合部50と第3の接合部52とを結んだときの形(図形)が三角形状とされている。これによって、ピラーインナパネル30の下部34と補強部材42とロッカ24とでトラス構造が形成されている。
このような車両側部構造80では、車両10の側面衝突時にセンタピラー16に矢印A方向(車両内側方向)への荷重Fが入力されると、ピラーインナパネル82の下部84の傾斜部84Bに矢印Bに示す上向きの引張り力が作用し、これに伴い、補強部材86の中間部86Aに矢印Cに示すような下向きの引張り力が作用する。これにより、センタピラー16とロッカ24との結合強度を上げることができ、センタピラー16に発生する曲げモーメントを低減させ、センタピラー16の曲げ耐力を向上させることができる。
なお、第1及び第2実施形態の車両側部構造に代えて、車両前後方向視(車両正面視)にてピラーインナパネルの下部を車両上下方向に略直線状に配置する構造でもよい。この構造では、補強部材の中間部を車両幅方向内側の斜め下方側に傾斜させて配置し、補強部材の上端部をピラーインナパネルの内側壁に接合し、補強部材の下端部をロッカインナパネル26の内側壁26Bに接合する。この構造でも、センタピラー16とロッカ24との結合強度を上げることができ、センタピラー16に発生する曲げモーメントを低減させ、センタピラー16の曲げ耐力を向上させることができる。
また、第1実施形態の車両側部構造において、ピラーインナパネルの下部の傾斜部の傾斜角度、補強部材の中間部の傾斜角度は適宜変更が可能である。
10 車両
16 センタピラー
24 ロッカ
26 ロッカインナパネル(ロッカインナ)
28 ロッカアウタリインフォース(ロッカアウタ)
30 ピラーインナパネル(センタピラーインナパネル)
32 ピラーアウタリインフォース
34 ピラーインナパネルの下部
34A 屈曲部
34B 傾斜部(壁部)
34D 下端部
36 第1の接合部
40 車両側部構造
42 補強部材
42B 上端部
42C 下端部
50 第2の接合部
52 第3の接合部
80 車両側部構造
82 ピラーインナパネル(センタピラーインナパネル)
84 ピラーインナパネルの下部
84A 屈曲部
84B 傾斜部(壁部)
86 補強部材
86B 上端部
86C 下端部

Claims (1)

  1. 車両下部に車両前後方向に沿って延在され、車両外側に配置されるロッカアウタと車両内側に配置されるロッカインナとで閉断面構造とされたロッカと、
    前記ロッカの上方側に車両上下方向に沿って延在されるセンタピラーの車両内側部材を構成し、車両前後方向視にて車両下部側に直線状に形成された壁部を備えると共に、下端部が前記ロッカアウタに第1の接合部にて接合されたセンタピラーインナパネルと、
    上端部が前記センタピラーインナパネルの前記壁部の上方側に第2の接合部にて接合されると共に、下端部が前記ロッカインナに第3の接合部にて接合され、車両前後方向視にて前記第1の接合部と前記第2の接合部と前記第3の接合部とを結んだときの形が三角形状とされ、かつ前記第2の接合部と前記第3の接合部との間が直線状に形成された補強部材と、
    を有し、
    車両前後方向視にて前記センタピラーインナパネルにおける前記壁部が、前記第1の接合部と前記第2の接合部との間に形成され、
    前記センタピラーインナパネルの下部に車両幅方向外側に屈曲された屈曲部を備え、前記屈曲部の下方側に前記壁部が形成されており、
    前記壁部の下端が車両下方側に屈曲された前記下端部が前記ロッカアウタに接合されており、
    前記補強部材は、上端部が前記センタピラーインナパネルに接合されて前記センタピラーインナパネルの前記屈曲部に対向する部分で車両幅方向内側へ屈曲され、また前記ロッカインナに対向する部分で車両下方側に屈曲されて前記ロッカインナに接合されている車両側部構造。
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