JP6839560B2 - サイドシル部の構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のサイドシル部の構造に関する。
従来から、4ドアタイプの車両では、車体の左右両側面にフロントサイドドアとリヤサイドドアが設けられている。これらフロントサイドドアとリヤサイドドアとは、車体側面の前後に形成されたドア開口部にセンタピラーを挟んで前後にそれぞれ設けられ、前後のドア開口部を開閉するように構成されている。
また、フロントサイドドアとリヤサイドドアとの間を仕切るセンタピラーは、サイドボディアウタパネルとセンタピラーインナパネルとによって閉断面形状に形成されており、センタピラーインナパネルは、上部側がルーフパネルの側部に接合されているとともに、下部側が車体側部のサイドシル部に接合されている。
サイドシル部は、車体内側に配置されるサイドシルインナパネルと、車体外側に配置されるサイドシルストレングスとを互いに接合することによって構成されるサイドシルを備えており、該サイドシルは、車両前方視で閉断面形状に形成されている。しかも、サイドシルのサイドシルインナパネルには、フロアパネルの外側端部が接合されている。
このようなサイドシル部では、車両の側突時に外部から衝撃荷重を受けると、サイドシルストレングスが捩じれながら山折れの状態で屈曲変形することが起こり、このサイドシルストレングスの山折れに伴って、サイドシル及びセンタピラーが車体内側に向かって移動してくるおそれがある。そこで、従来のサイドシル部の構造では、サイドシルストレングスの山折れやサイドシル及びセンタピラーの車体内側への移動を低減させるために、サイドシルの閉断面部内にバルクヘッドなどの補強部材を設けたりする対策が施されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2013−49378号公報 特開2011−240886号公報
しかしながら、上述した従来のサイドシル部の構造においては、サイドシルが単純な閉断面形状に形成されている上に、車両の側突時に起こるサイドシルストレングスの山折れやサイドシルの車体内側への移動などを低減するためのバルクヘッドなどが周辺部品及びサイドシルの形状、大きさ、位置等と関係なくサイドシルの閉断面部内に配置されているので、車両の側突時に受ける衝撃荷重を効率良く吸収し、かつサイドシルの各部分や周辺部品などに効率良く伝達して分散できないおそれがある。したがって、従来のサイドシル部の構造では、車両の側突時の衝撃荷重によるサイドシルの大きな変形や回転、サイドシル及びセンタピラーの車体内側への移動を低減させることができないという問題を有している。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両の側突時に外部から加わる衝撃荷重を効率良く受けて吸収し、サイドシルの各部分やフロアパネル、クロスメンバ等の周辺部品に効率良く伝達して分散でき、衝撃荷重によるサイドシルの局所的な変形もしくは大きな変形や回転、サイドシルやセンタピラーの車体内側への移動を低減させることが可能なサイドシル部の構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、車体側部に設けられ、車体内側のサイドシルインナパネルと車体外側のサイドシルストレングスとから構成される車両前方視で閉断面形状のサイドシルを備え、前記サイドシルインナパネル及び前記サイドシルストレングスのそれぞれは、上面部、側面部及び下面部を有し、前記サイドシルインナパネルと前記サイドシルストレングスとは、前記サイドシルの下部において車両下方へ延びる下部接合フランジによって互いに接合されているとともに、前記サイドシルにはフロアパネルが接合されているサイドシル部の構造において、記サイドシルインナパネルの下面部外側端の高さは、前記サイドシルストレングスの下部接合フランジの上下方向中間部の位置に合わせて配置され、前記サイドシルの内部に位置する前記サイドシルインナパネルの下部には、インナブレースが配置されており、前記サイドシルストレングスの下面部内側端の高さは、前記インナブレースの下面部外側端に合わせて設定されており、前記フロアパネルの外側端部の高さは、前記インナブレースの下面部内側端が配置された位置に合わせて設定されている。
また、本発明において、前記フロアパネルの上面側に設けられる上側クロスメンバは、前記サイドシルインナパネルに隣接して配置され、前記サイドシルインナパネル及び前記インナブレースには、車体内側へ向かって張り出した張出部が前記上側クロスメンバと対応して設けられている。
さらに、本発明において、前記サイドシルインナパネルと前記サイドシルストレングスとの間には、サイドシルリーンフォースメントが設けられ、前記インナブレースは、前記サイドシルリーンフォースメントに接合されている。
上述の如く、本発明に係るサイドシル部の構造は、車体側部に設けられ、車体内側のサイドシルインナパネルと車体外側のサイドシルストレングスとから構成される車両前方視で閉断面形状のサイドシルを備え、前記サイドシルインナパネル及び前記サイドシルストレングスのそれぞれは、上面部、側面部及び下面部を有し、前記サイドシルインナパネルと前記サイドシルストレングスとは、前記サイドシルの下部において車両下方へ延びる下部接合フランジによって互いに接合されているとともに、前記サイドシルにはフロアパネルが接合されているサイドシル部の構造において、記サイドシルインナパネルの下面部外側端の高さは、前記サイドシルストレングスの下部接合フランジの上下方向中間部の位置に合わせて配置され、前記サイドシルの内部に位置する前記サイドシルインナパネルの下部には、インナブレースが配置されており、前記サイドシルストレングスの下面部内側端の高さは、前記インナブレースの下面部外側端に合わせて設定されており、前記フロアパネルの外側端部の高さは、前記インナブレースの下面部内側端が配置された位置に合わせて設定されている。
このため、本発明に係るサイドシル部の構造においては、車両の側突時にサイドシルの外部側方から加わる衝撃荷重は、サイドシルストレングスの側面部で受けてから、サイドシルストレングスの上面部及び下面部に分散されることになる。そして、サイドシルストレングスの下面部に分散された荷重は、サイドシルストレングスの下面部がサイドシルインナパネルの下面部の外側端よりも車両上方に位置することで、主にインナブレースに伝達され、サイドシルインナパネルの全体に分散されるとともに、サイドシルインナパネルの側面部を介してフロアパネルに分散されることになる。
したがって、本発明に係るサイドシル部の構造によれば、車両の側突時にサイドシルの外部側方から加わる衝撃荷重を効率良く吸収できるとともに、サイドシルの各部分やインナブレース、フロアパネル等の周辺部品へ円滑かつ効率的に伝達して分散させることができ、衝撃荷重によるサイドシルの局所的な変形もしくは大きな変形や回転を抑え、サイドシルストレングスの上下面部をバランス良く変形させることができるとともに、サイドシルやセンタピラーの車体内側への移動を低減させることができる。
また、本発明に係るサイドシル部の構造によれば、サイドシルの外部側方からの衝撃荷重がサイドシルストレングスの下面部内側端よりインナブレースに直接伝わることになり、荷重分散性能を向上させることができる。
さらに、本発明において、前記フロアパネルの上面側に設けられる上側クロスメンバは、前記サイドシルインナパネルに隣接して配置され、前記サイドシルインナパネル及び前記インナブレースには、車体内側へ向かって張り出した張出部が前記上側クロスメンバと対応して設けられているので、インナブレースからの荷重を車両幅方向で車体内側の真横に位置する上側クロスメンバに円滑に流すことができ、荷重の伝達効率を高めることができる。また、本発明のサイドシル部の構造では、張出部によってサイドシルインナパネルの側面部及びインナブレースの剛性を確保することが可能となる上、当該張出部で上側クロスメンバを車体内側へ向かって押圧することが可能となるため、多くの衝撃荷重を上側クロスメンバに伝えることができるとともに、該上側クロスメンバを介して車体内側の構造物へ効率よく伝達して分散することができる。その理由として、車両の側突時に外部側方からサイドシルに加わる衝撃荷重を上側クロスメンバなどの車体内側の構造物に伝達する場合には、車体内側の構造物を効率良く押圧することが求められているからである。
そして、本発明において、前記サイドシルインナパネルと前記サイドシルストレングスとの間には、サイドシルリーンフォースメントが設けられ、前記インナブレースは、前記サイドシルリーンフォースメントに接合されているので、サイドシルストレングスに加わる外部側方からの衝撃荷重を一度サイドシルリーンフォースメントに伝え、該サイドシルリーンフォースメントを起点にしてサイドシルインナパネルやインナブレースに分散させることができる。したがって、本発明のサイドシル部の構造では、サイドシルの側方からの衝撃荷重を水平方向の面ではなく、垂直方向の面で受けてサイドシルの各部分や周辺部の構造物へ伝達して分散でき、車両の側突時に外部側方からサイドシルに加わる衝撃荷重の分散を広範囲に行うことができる。
本発明の実施形態に係るサイドシル部の構造が適用される車両を前方側斜め上方から見た斜視図である。 図1におけるサイドシル部及びその周辺部において、サイドシルストレングス及びサイドシルリーンフォースメントを取り除いた状態で車体外側の斜め上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係るインナブレースを配置した箇所のサイドシルを示す断面図である。 図1におけるA−A線断面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4は本発明の実施形態に係るサイドシル部の構造を示すものである。なお、図2〜図4において、矢印I方向は車体内側を示し、矢印O方向は車体外側を示している。
本実施形態の車両は、図1に示すように、4ドアタイプの自動車であり、車体1の左右両側面には、車体上部側のルーフパネル2と車体下部側のサイドシル部3との間にサイドボディ4がそれぞれ設けられている。このサイドボディ4は、車体外側のサイドボディアウタパネル41と、車体内側の各インナパネルとで閉断面構造を構成して組付けられている。また、サイドボディ4には、ドア開口部4A,4Bが車両前後方向に間隔を置いて設けられており、これらドア開口部4A,4Bには、該開口部を開閉する図外のフロントサイドドアとリヤサイドドアが回動自在に設けられている。さらに、サイドボディ4におけるドア開口部4A,4Bの前後間には、車両上下方向へ延びるセンタピラー5が設けられている。このセンタピラー5は、サイドボディアウタパネル41とセンタピラーインナパネル(図示せず)とを備えており、これらサイドボディアウタパネル41及びセンタピラーインナパネルの下端部は、サイドシル部3に接合されている。
本実施形態のサイドシル部3は、図1〜図4に示すように、車体1の左右両側部の下部側に設けられており、車両前後方向に沿って延在するサイドシル31を備えている。このサイドシル31は、車体内側のサイドシルインナパネル32と車体外側のサイドシルストレングス33とから構成されており、車両前方視で閉断面形状を有している。そのため、サイドシルインナパネル32及びサイドシルストレングス33は、図3及び図4に示すように、車両上方から車両下方に渡って配置される上面部32a,33a、側面部32b,33b及び下面部32c,33cをそれぞれ有しており、開口側が横向きで互いに向き合うように配置した断面略コ字状に形成されている。しかも、サイドシルインナパネル32の下面部32c及びサイドシルストレングス33の下面部33cは、図3及び図4に示すように、車両幅方向で略水平に配置されており、車両の側突時に外部側方からサイドシル31に加わる衝撃荷重Fの方向と同じ水平方向に配置することによって、サイドシル31に加わる側方からの衝撃荷重Fの伝達効率が向上するようになっている。
また、サイドシル31の上部には、上面部32a,33aの先端部(外側端部もしくは内側端部)から車両上方へ延びる上部接合フランジ32d,33dが形成され、サイドシル31の下部には、下面部32c,33cの先端部(外側端部もしくは内側端部)から車両下方へ延びる下部接合フランジ32e,33eが形成されている。そして、サイドシルインナパネル32とサイドシルストレングス33とは、サイドシル31の上下部において、対向する上部接合フランジ32d,33dを重ね合わせた状態で溶接し、かつ対向する下部接合フランジ32e,33eを重ね合わせた状態で溶接することにより、それぞれ接合されている。しかも、サイドシル31の車体内側の側面には、フロアパネル6の外側端部6aを上方へ折り曲げて形成したフランジ61が接合されている。
一方、サイドシルインナパネル32とサイドシルストレングス33とは、図3に示すように、車両幅方向の寸法W1,W2がほぼ同じ大きさに形成されている。すなわち、サイドシルインナパネル32及びサイドシルストレングス33の上部接合フランジ32d,33d及び下部接合フランジ32e,33eは、サイドシル31の上部及び下部において、サイドシル31の車両幅方向で略中央の同一位置(C−C線上)に配置されている。このため、サイドシル31の外部側方から加わる衝撃荷重によるサイドシルストレングス33の上下面部33a,33cの変形のバランスが良くなり、衝撃荷重の吸収効率が高められるようになっている。
また、サイドシルインナパネル32の下面部32cの外側端の高さは、図3及び図4に示すように、サイドシルストレングス33の下部接合フランジ33eの上下方向中間部の位置に合わせて配置されている。すなわち、サイドシルストレングス33の下面部33cの高さ位置は、サイドシルインナパネル32の下面部32cの高さ位置よりも上方に配置されている。これにより、サイドシルストレングス33の下面部33cに分散された衝撃荷重は、後述のインナブレースへ円滑に伝達され、該インナブレースを介してサイドシルインナパネル32へ効率良く伝達されて、サイドシルインナパネル32の全体に分散されるようになっている。
本実施形態のサイドシル部3の構造において、サイドシル31の内部に位置するサイドシルインナパネル32の下部には、図2〜図4に示すように、隔壁を構成するバルク状のインナブレース7が配置されており、サイドシルストレングス33からの荷重を当該インナブレース7に伝達するような構造となっている。しかも、インナブレース7を配置することによって、従来の構造でフロアパネル6の下面側に設けられている下側クロスメンバを廃止することが可能となり、下側クロスメンバの重量よりも小さなインナブレース7の使用により軽量化が図れるように構成されている。
そのため、インナブレース7は、対向側壁7aと基部側壁7bを有する平面視で略U字形状に屈曲されており、対向側壁7aの形状と大きさ(上下長さ及び幅の寸法)は、車両前方視でサイドシルインナパネル32の断面形状とほぼ同一に形成されている。そして、対向側壁7aの上下端部及び先端部には、上側フランジ71、下側フランジ72及び内側フランジ73が車両前後方向へ向かってほぼ直角に折り曲げられて形成されている。また、インナブレース7の基部側壁7bの下端部には、車両下方へ延びる外側フランジ74が形成されており、該外側フランジ74は、サイドシルインナパネル32の下部接合フランジ32eとサイドシルストレングス33の下部接合フランジ33eとの間に挟まれた状態で接合されるようになっている。
また、本実施形態のサイドシル部3の構造において、サイドシルストレングス33の下面部33cの内側端の高さ及びフロアパネル6の外側端部6aの高さは、図3及び図4に示すように、インナブレース7が配置された位置に合わせて設定されている。このような位置関係に設定したのは、インナブレース7がサイドシルストレングス33の下面部33cとフロアパネル6との間に介在し、サイドシル31の外部側方からの衝撃荷重がサイドシルストレングス33の下面部33cの内側端よりインナブレース7に直接伝わり、サイドシルインナパネル32及びフロアパネル6に効率良く分散することが可能となり、荷重分散効果が高められるからである。
さらに、フロアパネル6の上面側には、図示しないシートを固定するための上側クロスメンバ8が車両幅方向に沿って設けられており、該上側クロスメンバ9は、図2〜図4に示すように、サイドシルインナパネル32に隣接して配置されている。本実施形態の構造では、上側クロスメンバ9が車両側方視で開口部が下向きのハット型断面形状を有し、上側クロスメンバ8の外側端部8aがサイドシル31の内側側部に取付けられている。そのため、上側クロスメンバ8の外側端部8aの前後端には、サイドシルインナパネル32の側面部32bと接合する外側フランジ(図示せず)が車両前後方向へ向かってほぼ直角に折り曲げられて形成されている。また、上側クロスメンバ8の外側端部8aの上端には、車両斜め上方へ延びる上側フランジ81が折り曲げられて形成されている。さらに、上側クロスメンバ8の下部前後端には、フロアパネル6の上面と接合する下側フランジ82が車両前後方向へ向かってほぼ直角に折り曲げられて形成されている。これにより、車両の側突時に外部側方からサイドシル31に加わる衝撃荷重Fが上側クロスメンバ8を介して車体内側に分散されるようになっている。
さらに、本実施形態の構造において、サイドシルインナパネル32の側面部32bの下部側、及びインナブレース7の対向側壁7aの先端下部側には、図2〜図4に示すように、車両前方視でほぼ同一の断面形状を有し、車体内側へ向かって突出すべく張り出した張出部34,75が上側クロスメンバ8と対応して設けられており、当該サイドシルインナパネル32の張出部34に上側クロスメンバ8の外側端部8aの外側フランジ(図示せず)及び上側フランジ81が接合されている。このため、インナブレース7からの衝撃荷重Fは、サイドシルインナパネル32の側面部32bを介して車両幅方向で車体内側の真横に位置する上側クロスメンバ8に直接的に伝えられ、荷重の伝達効率が高められるように構成されている。また、張出部34,75の存在によって、サイドシルインナパネル32の側面部32b及びインナブレース7の剛性が高められ、上側クロスメンバ8が車体内側へ向かって押圧され、サイドシル31の側方からの多くの衝撃荷重Fが上側クロスメンバ8及びフロアパネル6や車体内側の構造物に伝達されて分散されるように構成されている。
また、本実施形態の構造において、サイドシルインナパネル32とサイドシルストレングス33との間には、図4に示すように、サイドシルリーンフォースメント9が設けられている。このため、サイドシルリーンフォースメント9は、サイドシルインナパネル32及びサイドシルストレングス33と対応して車両前後方向へ延在する板状体を用いて形成され、車両上下方向の垂直方向に沿って配置されている。サイドシルリーンフォースメント9の上端部9aは、サイドシルインナパネル32及びサイドシルストレングス33の上部接合フランジ32d,33dの間に挟まれた状態で接合され、サイドシルリーンフォースメント9の下端部9bは、サイドシルインナパネル32及びサイドシルストレングス33の下部接合フランジ32e,33eの間に挟まれた状態で接合されている。しかも、インナブレース7の基部側壁7bは、サイドシルリーンフォースメント9に接合されている。なお、インナブレース7の外側フランジ74と対応する箇所のサイドシルリーンフォースメント9は、切り欠かれており、3枚重ね合わせた状態で接合されるようになっている。
このようなサイドシルリーンフォースメント9が設けられているため、サイドシルストレングス33に加わる外部側方からの衝撃荷重Fは、一度サイドシルリーンフォースメント9に伝えられ、このサイドシルリーンフォースメント9を起点にしてサイドシルインナパネル32及びインナブレース7に分散されることになる。すなわち、サイドシル31の外部側方からの衝撃荷重Fは、水平方向の面であるサイドシルインナパネル32及びサイドシルストレングス33の下面部32c,33cのみならず、垂直方向の面であるサイドシルリーンフォースメント9が受けて、サイドシル31の各部分や周辺部の構造物に伝達されて分散され、車両の側突時に外部側方からサイドシル31に加わる衝撃荷重Fが広範囲に分散されるように構成されている。
本発明の実施形態に係るサイドシル部3の構造において、図4の矢印で示すように、車両の側突時にサイドシル31の外部側方から衝撃荷重Fが加わると、この衝撃荷重Fは、まず、サイドシルストレングス33の側面部33bが受けることになり、その後、サイドシルストレングス33の上面部33a及び下面部33cに分散される。そして、サイドシルストレングス33の下面部33cに分散された荷重F1は、主にインナブレース7に伝達される一方、サイドシルインナパネル32の下面部32cに伝達されて、分散されることになる。
次いで、インナブレース7及びサイドシルインナパネル32の下面部32cに分散された荷重F2,F3は、サイドシルインナパネル32の側面部32b及びフロアパネル6の外側端部6aに分散される。そして、インナブレース7の張出部75及びサイドシルインナパネル32の張出部34を有する側面部32bから上側クロスメンバ9に分散された荷重F4と、サイドシルインナパネル32の下面部32cからフロアパネル6に分散された荷重F5は、フロアパネル6の中央部側へ分散されることになる。また、サイドシルストレングス33の下面部33cからサイドシルリーンフォースメント9に分散された荷重F6は、車両上下方向に沿って流れ、サイドシル31の各部分や周辺部の構造物に伝達されて分散されることになる。
このように、本発明の実施形態に係るサイドシル部3の構造では、車両前方視で閉断面形状のサイドシル31を構成するサイドシルインナパネル32及びサイドシルストレングス33の車両幅方向の寸法W1,W2がほぼ同じ大きさに形成され、サイドシルインナパネル32の下面部32cの外側端の高さがサイドシルストレングス33の下部接合フランジ33eの上下方向中間部の位置に合わせて配置され、サイドシル31の内部に位置するサイドシルインナパネル32の下部に、バルク状のインナブレース7が配置されているため、車両の側突時にサイドシル31の外部側方から加わる衝撃荷重Fをインナブレース7に伝達するとともに、サイドシルインナパネル32及びサイドシルストレングス33の側面部32b,33b、下面部32c,33c、下部接合フランジ32e,33eなどの各部分やフロアパネル6、上側クロスメンバ8等の周辺部品へ円滑に伝達して効率良く分散させることが可能となる。特に、サイドシルストレングス33の下面部33cがサイドシルインナパネル32の下面部32cの外側端よりも車両上方に位置することで、サイドシルストレングス33の下面部33cからの衝撃荷重F1の多くがインナブレース7に分散され、この分散された衝撃荷重F2は、サイドシルストレングス33の側面部33cを介して上側クロスメンバ8及びフロアパネル6に分散されるようにしているため、衝撃荷重Fをより一層効率的に分散させることが可能となる。したがって、本実施形態のサイドシル部3の構造では、衝撃荷重Fによるサイドシル31の局所的な変形もしくは大きな変形や回転を抑制でき、サイドシルストレングス33の上下面部33a,33cの変形のバランスが良くなり、衝撃荷重Fの吸収効率を向上させことができるとともに、サイドシル31やセンタピラー5の車体内側への移動を低減させることができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施の形態では、上側クロスメンバ8の外側端部8aがサイドシルインナパネル32の張出部34に接合されているが、上側クロスメンバ8の外側端部8aは、サイドシルインナパネル32に接合されることなく、サイドシルインナパネル32に隣接して配置されているだけでも良い。外部側方からの衝撃荷重Fがサイドシル31に加わると、インナブレース7を有するサイドシル31が車体内側へ向かって変形し、サイドシルインナパネル32が上側クロスメンバ8の外側端部8aに当接することになるからである。
1 車体
3 サイドシル部
4 サイドボディ
5 センタピラー
6 フロアパネル
6a 外側端部
7 インナブレース
7a 対向側壁
7b 基部側壁
8 上側クロスメンバ
8a 外側端部
31 サイドシル
32 サイドシルインナパネル
32a 上面部
32b 側面部
32c 下面部
32d 上部接合フランジ
32e 下部接合フランジ
33 サイドシルストレングス
33a 上面部
33b 側面部
33c 下面部
33d 上部接合フランジ
33e 下部接合フランジ
34 張出部
41 サイドボディアウタパネル
61 フランジ
71 インナブレースの上側フランジ
72 インナブレースの下側フランジ
73 インナブレースの内側フランジ
74 インナブレースの外側フランジ
75 張出部
81 上側クロスメンバの上側フランジ
82 上側クロスメンバの下側フランジ
F 衝撃荷重
W1 サイドシルインナパネルの車両幅方向の寸法
W2 サイドシルストレングスの車両幅方向の寸法

Claims (3)

  1. 車体側部に設けられ、車体内側のサイドシルインナパネルと車体外側のサイドシルストレングスとから構成される車両前方視で閉断面形状のサイドシルを備え、前記サイドシルインナパネル及び前記サイドシルストレングスのそれぞれは、上面部、側面部及び下面部を有し、前記サイドシルインナパネルと前記サイドシルストレングスとは、前記サイドシルの下部において車両下方へ延びる下部接合フランジによって互いに接合されているとともに、前記サイドシルにはフロアパネルが接合されているサイドシル部の構造において、
    記サイドシルインナパネルの下面部外側端の高さは、前記サイドシルストレングスの下部接合フランジの上下方向中間部の位置に合わせて配置され、
    前記サイドシルの内部に位置する前記サイドシルインナパネルの下部には、インナブレースが配置されており、
    前記サイドシルストレングスの下面部内側端の高さは、前記インナブレースの下面部外側端に合わせて設定されており、
    前記フロアパネルの外側端部の高さは、前記インナブレースの下面部内側端が配置された位置に合わせて設定されていることを特徴とするサイドシル部の構造。
  2. 前記フロアパネルの上面側に設けられる上側クロスメンバは、前記サイドシルインナパネルに隣接して配置され、前記サイドシルインナパネル及び前記インナブレースには、車体内側へ向かって張り出した張出部が前記上側クロスメンバと対応して設けられていることを特徴とする請求項1に記載のサイドシル部の構造。
  3. 車体側部に設けられ、車体内側のサイドシルインナパネルと車体外側のサイドシルストレングスとから構成される車両前方視で閉断面形状のサイドシルを備え、前記サイドシルインナパネル及び前記サイドシルストレングスのそれぞれは、上面部、側面部及び下面部を有し、前記サイドシルインナパネルと前記サイドシルストレングスとは、前記サイドシルの下部において車両下方へ延びる下部接合フランジによって互いに接合されているとともに、前記サイドシルにはフロアパネルが接合されているサイドシル部の構造において、
    前記サイドシルインナパネルの下面部外側端の高さは、前記サイドシルストレングスの下部接合フランジの上下方向中間部の位置に合わせて配置され、
    前記サイドシルの内部に位置する前記サイドシルインナパネルの下部には、インナブレースが配置されており、
    前記サイドシルインナパネルと前記サイドシルストレングスとの間には、サイドシルリーンフォースメントが設けられ、前記インナブレースの車両幅方向外側面は、前記サイドシルリーンフォースメントに接合されていることを特徴とするイドシル部の構造。
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