JP2011194945A - 車両側部結合部構造 - Google Patents

車両側部結合部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2011194945A
JP2011194945A JP2010061411A JP2010061411A JP2011194945A JP 2011194945 A JP2011194945 A JP 2011194945A JP 2010061411 A JP2010061411 A JP 2010061411A JP 2010061411 A JP2010061411 A JP 2010061411A JP 2011194945 A JP2011194945 A JP 2011194945A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
pillar
rocker
width direction
wall surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010061411A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Kurokawa
博幸 黒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2010061411A priority Critical patent/JP2011194945A/ja
Publication of JP2011194945A publication Critical patent/JP2011194945A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】車体の軽量化を図りつつ、ピラーの振動や変形を効果的に抑えることのできる車体構造を提供する。
【解決手段】ピラー補強部材50の前側隔壁50Aの端部が、センタピラー16の裾野部48のピラーアウタ44の湾曲した車両前方側壁面44Bの湾曲方向中央部に位置するように車両前方側壁面44Bに接合され、ピラー補強部材50の後側隔壁50Bの端部がピラーの湾曲した車両後方側壁面44Cの湾曲方向中央部に位置するように車両後方側壁面44Cに接合され、ピラー補強部材50の連結隔壁50Cが車両幅方向外側壁44Aとロッカインナパネル26の上フランジ部26aにスポット溶接にて接合される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両側部結合部構造に係り、特に、ピラーとロッカとの結合部に補強が施された車体構造に関する。
ピラーが車体前後及び車体幅方向内外に倒れる変形を抑制するには、特に重要な土台のプラットフォームに繋がるロッカ部に繋がるピラーの根元部分の変形を抑制する必要がある。
ピラーとロッカとの結合部分の補強としては、例えば、特許文献1〜3等に記載されているものが知られている。
実開昭62―132870号公報。 特公平5―49515号公報。 特開2003−252237号公報。
実開昭62―132870号公報に開示の構造では、センターピラーとロッカ結合部にボックス状の補強を施している関係で、質量、コスト共に不利な構造となっている。また、実開昭62―132870号の発明は、ロッカ(サイドシル)が車両前後に通った構造を前提としているため、ロッカとピラーとが一体化、即ちロッカとピラーとが一枚の鋼板から形成されてピラーの下側にロッカの上壁が設けられていない所謂リインフォース一体型、また、ピラーがピラーアウターのみで形成されてピラーインナーが設けられていない開断面形状とされた所謂インナーレス構造には適用できない。
特公平5―49515号公報に開示の構造では、ピラーにロッカ下部まで延びる大きなレインフォースが必要となるため、質量、コスト共に不利な構造となっている。また、ピラーの内部に、シートベルトリトラクターやリレーボックス等の部品を取り付ける場合があるが、シートベルトリトラクターやリレーボックス等が大型化した現在においては、ピラー内の閉断面とインナーとのスポット溶接代の確保が困難となる。
また、特開2003−252237号公報に開示の構造では、ロッカ内に配置された補強部材がロッカのみを補強しており、ピラー自体の補強は行っていないため、ピラーの倒れ変形に対するピラー結合部の補強としては効果が期待できない。
本発明は上記事実を考慮し、車体の軽量化を図りつつ、ピラーやロッカの構成に関わらず、ピラーの振動や変形を効果的に抑えることのできる車両側部結合部構造を提供することを目的とする。
ピラーは、走行中のタイヤからの外力や振動などにより、車体前後および車体幅方向内外に倒れる様に微小弾性変形を生じている。
発明者の種々の実験検討の結果、特に重要なのは、土台となるプラットフォームにつながるロッカ部とピラー骨格との結合部である。この結合部を補強することにより、車体剛性や振動を効果的に改善できることが判明した。
タイヤからの外力や振動などによるピラーの車体前後および車体幅方向内外に倒れる変形は、ピラーがロッカと結合する裾野部の曲率アール部の断面が崩れて変形することにより大きく助長される。つまりは、このピラーがロッカと結合するピラーの根元にある裾野部の曲率アール部の断面崩れ、特に断面変形の大きい根元の裾野部の曲率アール部の中央部の断面崩れを抑制することにより、ピラーが車体前後および車体幅方向内外に倒れる変形を大きく減少できることが判明した。
リンフォース一体構造やインナーレス構造によるオープン断面化構造をピラー及びロッカ部分に採用した場合、ピラー結合部内のロッカ上面壁が無くなり、ピラー外面の拘束力が無くなることにより、ピラー根元部のロッカ前後軸に対する回転変形(車体幅方向内外に倒れる変形)、断面変形や捩じれ変形が生じやすくなるため、合わせて対策が必要となる。
また、側面衝突に関して、リンフォース一体構造やインナーレス構造によるオープン断面化構造を採用した場合、ピラー結合部内のロッカ上面壁が無くなることにより、衝突車からの入力を土台となるプラットフォームに伝達することができず、ピラー変形量が増大し、ピラーの車室側への進入量が増大する。これを対策するには、衝突車からの入力を土台となるプラットフォームに伝達可能なピラー結合部内のロッカ上面壁に相当する部材が必要となる。
請求項1に記載の車両側部結合部構造は上記事実に鑑みて成されたものであって、車体前後方向に延びるロッカと、前記ロッカから車体上方へ延びるように設けられ、少なくとも車両幅方向外側壁面と、前記車両幅方向外側壁面の車両前側端部から車両幅方向内側へ延びる車両前方側壁面と、前記車両幅方向外側壁面の車両後側端部から車両幅方向内側へ延びる車両後方側壁面とを含み、前記ロッカへ向かうにしたがって車体前後方向の寸法が漸増する様に車両前方側壁面及び車両後方側壁面が湾曲した裾野部をロッカ側に有するピラーと、前記裾野部における前記車両前方側壁面の内面から前記車両前方側壁面に対して交差する方向でかつロッカ側に向けて延びる前側隔壁、及び前記裾野部における前記車両後方側壁面の内面から前記車両後方側壁面に対して交差する方向でかつロッカ側に向けて延びる後側隔壁、ロッカ側で前記前側隔壁と前記後側隔壁とを繋ぐと共に、車両幅方向外側端部が前記ピラーの車両幅方向外側壁面に接合され、車両幅方向内側端部が前記ロッカに接合される連結隔壁と、を含んで構成されるピラー補強部材と、を有する。
次に、請求項1に記載の車両側部結合部構造の作用を説明する。
(1) ピラーの根元部分である裾野部の湾曲は、ピラーが車両前後、及び車両幅方向内外方向へ倒れる際に変形し易く断面崩れを起し易い部位であるが、請求項1に記載の車両側部結合部構造では、ピラー補強部材の前側隔壁がピラーの湾曲した前方側壁面に接合され、ピラー補強部材の後側隔壁がピラーの湾曲した後方側壁面に接合され、ピラー補強部材の連結隔壁がピラーの車両幅方向外側壁面とロッカに接合されることで、変形し易い裾野部の剛性を向上させて該裾野部の断面崩れを抑えることができる。これにより、ピラー補強部材の材料使用量を最小限に抑えつつ、ピラーが車両前後、及び車両幅方向内外に倒れる変形、及び振動を効果的に抑えることができる。
(2) ピラー及びロッカに、リンフォース一体構造やインナーレス構造によるオープン断面化を採用した場合、ピラー結合部内のロッカ上面壁が無い構造となるので、側突車からの入力を土台となるプラットフォームに上手く伝達することができず、ピラーの倒れ変形量が増大し、乗員の居る車室内側へのピラー進入量が増大する。また、軽量化のために、ピラーを構成する部材の薄板化を図った場合も、ピラーの倒れ変形量が増大する方向となる。しかしながら、請求項1に記載の車両側部結合部構造では、上記の様にして裾野部の剛性を向上させてピラーの倒れ変形を抑えることができるので、ピラー及びロッカにリンフォース一体構造やインナーレス構造を採用した場合、部材の薄板化を図った場合等であっても、特別な補強を追加する必要性が無い。
(3) 連結隔壁がピラーの車両幅方向外側壁面とロッカに接合されるので、例えば、側突時に、ピラーが車両幅方向内側へ倒れ変形しようとする際に、ピラー車両幅方向外側から内側へ向かう入力を、連結隔壁でもって最短距離で受け止めることができる。また、上記ピラー車両幅方向外側から内側へ向かう入力を、連結隔壁を介してロッカの車両幅方向内側に配置されたプラットフォームへ効率的に伝達することができる。
(4) ピラー補強部材は、前側隔壁、後側隔壁、及び連結隔壁という最小限の壁がピラー内に配置される構成であるため、ボックス形状の補強をピラー内に配置する場合に比較して、部品を配置可能なスペースをピラー内に確保でき、例えば、シートベルトリトラクター等の部品をピラー内に配置し易くなる。
(5) ピラー補強部材は、前側隔壁、後側隔壁、及び連結隔壁という最小限の壁がピラー内に配置される構成であるため、ボックス形状の補強に比較して、ピラー補強部材をピラーにスポット溶接する際に用いるスポット溶接機の電極が干渉し難く、スポット打点が成立し易く、無理の無い打点面を形成することが可能となる。このため、変形の屈曲点を作らないようにスポット溶接の位置を配慮することができる。
(6) ピラーの車両幅方向内外方向へ倒れ変形は、ロッカの上部付近を通る車両前後方向に延びる軸(仮想)を中心として倒れ変形する。
ピラー補強部材は、連結隔壁がロッカ及びピラーの車両幅方向外側壁面に接合され、連結部材の車両前後の前側隔壁、及び後側隔壁が、ロッカの上部付近を通る軸から離れる方向(ピラー側)へ延びており、連結隔壁からピラー側へ延びる前側隔壁及び後側隔壁の上端側がピラーの前方側壁面、及び後方側壁面に接合されているので、ピラーの、前記軸を中心とする回転方向の変形に対する剛性を向上させることができると共に、側突時には、ピラー外側からの側突荷重を前側隔壁及び後側隔壁でも受けることができ、ピラーの回転変形を抑制しながら、車体幅方向内側に効率的に荷重を伝達することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両側部結合部構造において、前記前側隔壁は、湾曲された前記車両前方側壁面の湾曲方向中間部に結合され、前記後側隔壁は、湾曲された前記車両後方側壁面の湾曲方向中間部に結合されている。
次に、請求項2に記載の車両側部結合部構造の作用を説明する。
ピラーが変形する際、前方側壁面の湾曲方向中間部、及び後方側壁面の湾曲方向中間部が他の部分よりも大きく変位する。したがって、裾野部の変形を抑えるには、前側隔壁を、湾曲された車両前方側壁面の湾曲方向中間部に結合し、後側隔壁を、湾曲された車両後方側壁面の湾曲方向中間部に結合して、湾曲部分の変位量を抑えることが好ましい。
なお、ピラー補強部材の前側隔壁は湾曲した前方側壁面の湾曲方向中央部に結合し、ピラー補強部材の後側隔壁は湾曲した後方側壁面の湾曲方向中央部に結合することが更に好ましい。
請求項2に記載の車両側部結合部構造では、ピラー補強部材の前側隔壁をピラーの前方側壁面の湾曲方向中間部に結合し、ピラー補強部材の後側隔壁をピラーの後方側壁面の湾曲方向中間部に結合したので、ピラーの前方側壁面の湾曲方向中間部、及び後方側壁面の湾曲方向中間部の変位を効率的に抑えることができ、これにより、ピラーの倒れ変形を効果的に抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両側部結合部構造において、前記前側隔壁、前記後側隔壁、及び前記連結隔壁の少なくとも車体幅方向外側端部には、前記ピラーと結合されるフランジが形成されている。
次に、請求項3に記載の車両側部結合部構造の作用を説明する。
前側隔壁、後側隔壁、及び連結隔壁の車体幅方向外側端部に、ピラーと結合されるフランジを形成することで、側突時の荷重を、前側隔壁、後側隔壁、及び連結隔壁の各々に形成されたフランジの広い面積で受けることができ、車体内側に効率的に荷重を伝達することができる。
また、前側隔壁、後側隔壁、及び連結隔壁の車体幅方向外側端部に、ピラーと結合されるフランジを形成することで、前側隔壁とピラー、後側隔壁とピラー、及び連結隔壁とピラーとを各々スポット溶接し易くなる。フランジが形成されていない場合に比較して、前側隔壁とピラーとの接合(接触)面積、後側隔壁とピラーとの接合(接触)面積、及び連結隔壁とピラーとの結合(接触)面積を増やすことができるので、結合を強固にできる。
なお、連結隔壁の車体幅方向内側端部にフランジを形成し、該フランジをロッカに接合しても良い。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両側部結合部構造において、前記ロッカの車体幅方向内側面には、前記ピラー補強部材の車体幅方向内側に位置する部分に、車体幅方向に延びるクロスメンバが接合されている。
次に、請求項4に記載の車両側部結合部構造の作用を説明する。
ロッカの車体幅方向内側面にクロスメンバを接合し、その接合位置をピラー補強部材の車体幅方向内側とすることで、例えば、側突時に、側突荷重をピラー、ピラー補強部材、ロッカの順で、プラットフォームへ最短距離でもって効率的に伝達することができる。
以上説明したように請求項1に記載の車両側部結合部構造は上記の構成としたので、車体の軽量化を図りつつ、ピラーやロッカの構成に関わらず、ピラーの振動や変形を効果的に抑えることができる。
請求項2に記載の車両側部結合部構造は上記の構成としたので、ピラーの裾野部の変形をより効果的に抑えることができる。
請求項3に記載の車両側部結合部構造は上記の構成としたので、側突時の荷重をフランジの広い面積で受けて、車体内側に効率的に荷重を伝達することができる。
請求項4に記載の車両側部結合部構造は上記の構成としたので、側突荷重を車両のプラットフォームへ最短距離でもって効率的に伝達することができる。
実施形態に係る車体構造が適用されたピラーとロッカとの結合部付近を車内側から見た示す斜視図である。 ピラーとロッカとの結合部を示す車幅方向に沿った縦断面図である。 車体側部の概略構成を示す側面図である。 ピラー補強部材の斜視図である。 ピラー補強部材の展開図である。 裾野部の水平断面図である。 (A)は他の実施形態に係るピラー補強部材の斜視図であり、(B)は他の実施形態に係るピラーの縦断面図(図7(A)の7B−7B線断面図)である。 他の実施形態に係るピラー補強部材を用いたピラーとロッカとの結合部付近を示す斜視図である。
[第1の実施形態]
以下、図1〜図6を用いて、本発明に係る車体側部結合構造の適用された車両の第1の実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図3には、車両の本実施形態の車体構造30が適用された自動車10(車両)の一部が模式的な側面図にて示されている。図1には、車体構造30が車室内側から見た分解斜視図で示されており、図2には、図3の2−2線に沿った拡大断面図が示されている。
図3に示されるように、車体側部12には、フロント側から順にフロントピラー14(Aピラー)、センタピラー16(Bピラー)、及びリヤピラー18(Cピラー)が配設されている。なお、フロントピラー14、センタピラー16、及びリヤピラー18は、左右一対設けられている。センタピラー16は、車体側部12に形成されたフロントドア用開口部20A及びリヤドア用開口部20Bとの間に配置され、略車両上下方向を長手方向とする車体骨格部材とされている。
センタピラー16の上端部16Aは、ルーフサイドレール部22における車体前後方向の中間部に結合されている。ルーフサイドレール部22は、車両ルーフの両サイドにおいて略車体前後方向を長手方向として配置された骨格部材とされている。
また、センタピラー16の下端部16Bは、ロッカ24(「サイドシル」ともいう。)における車体前後方向の中間部に結合されている。ロッカ24は、車体下部の両サイドにおいて略車体前後方向を長手方向として配置された骨格部材とされている。
図1及び図2に示されるように、ロッカ24は、ロッカインナパネル26を備えている。
ロッカインナパネル26は、ロッカ24の車幅方向内側の部位を構成し、車体側部12の下端部で車体前後方向を長手方向として配置されており、車幅方向外向きに開口された断面ハット形状とされている。ロッカインナパネル26の上端側で車幅方向外端には上フランジ部26aが形成され、ロッカインナパネル26の下端側で車幅方向外端には下フランジ部26bが形成されている。
(アウタパネル)
図2に示すように、ロッカインナパネル26の車幅方向外側には、アウタパネル40(サイメンアウタパネルリインフォース)が配置されている。なお、アウタパネル40のさらに車幅方向外側には、サイメンアウタ52が配置されている。
図1に示すように、アウタパネル40は、ロッカインナパネル26の車幅方向外側に配置されて車両前後方向に延びるロッカアウタ46とロッカアウタ46の車両上方側から車両上方に向けて延びるピラーアウタ44とを含んで1枚の鋼板から一体に形成されている。
ロッカアウタ46は、上壁46A、下壁46B、外側壁46C、上壁46Aの車幅方向内端に形成される上フランジ部46Aa、下壁46Bの車幅方向内端に形成される下フランジ部46Bbとを含んで構成され、ピラーアウタ44との連結部分を除き、車幅方向内向きに開口された断面ハット形状とされている。
ロッカアウタ46の上フランジ部46Aa及び下フランジ部46Bbは、その一般面が車両上下方向及び車体前後方向を含む面を面方向として配置されている。
そして、ロッカアウタ46は、上フランジ部46Aaがロッカインナパネル26の上フランジ部26aの車幅方向外側に重ね合わせられてスポット溶接により接合され、下フランジ部46Bbがロッカインナパネル26の下フランジ部26bの車幅方向外側に重ね合わせられてスポット溶接により接合されている。
一方、アウタパネル40のピラーアウタ44は、略車両上下方向を長手方向として配置され、略車両前後方向及び上下方向に沿った方向を面方向とした車両幅方向外側壁44A、車両幅方向外側壁44Aの車両前側端から車両幅方向内側へ向けて延びる車両前方側壁面44B、車両幅方向外側壁44Aの車両後側端から車両幅方向内側へ向けて延びる車両後方側壁面44C、車両前方側壁面44Bの車幅方向内端から車両前方向側へ向けて延びる前フランジ部44Bb、車両後方側壁面44Cの車幅方向内端から車両後方向側へ向けて延びる後フランジ部44Ccを備えて、水平断面形状が車幅方向内向きに開口された略ハット形状とされている。
ピラーアウタ44の下端側、即ちロッカアウタ46との接続部分付近の車両側面視形状は、ロッカアウタ46へ向かうにしたがって徐々に広がる形状とされている。以後、ピラーアウタ44の下部のロッカアウタ46へ向かうにしたがって徐々に広がっている部分を裾野部48と呼ぶ。
この裾野部48では、車両前方側壁面44B、及び車両幅方向外側壁44Aは、共に車両上下方向から車両前後方向に向きを変えるように湾曲しており、車両前方側壁面44Bの下端側はピラーアウタ44の車両前側に位置するロッカアウタ46の上壁46Aに一体的に連結され、車両幅方向外側壁44Aの下端側はピラーアウタ44の車両後側に位置するロッカアウタ46の上壁46Aに一体的に連結されている。
なお、車両前方側壁面44B、及び車両幅方向外側壁44Aは、車両側面視で単一の曲率半径からなる円弧曲面であっても良く、曲率半径の異なる複数の円弧曲面を滑らか、かつ連続的に繋げた様な曲面であっても良く、放物線の一部分等であっても良い。
本実施形態のロッカアウタ46は、ピラーアウタ44との接続部分において、その上壁46Aが設けられておらず、ロッカ内部空間とピラー内部空間とが互いに連通している。
また、ピラーアウタ44の前フランジ部44Bbは、ピラーアウタ44の車両前側に位置するロッカアウタ46の上フランジ部46aに一体的に連結され、後フランジ部44Ccはピラーアウタ44の車両後側に位置するロッカアウタ46の上フランジ部46aに一体的に連結されている。
(ピラー補強部材)
センタピラー16の裾野部48の内部には、鋼板のプレス成形品とされたある種のバルクヘッド(隔壁)であるピラー補強部材50が配置されている。
ピラー補強部材50は、ピラー長手方向直角断面で見た時にピラー内を閉塞するような隔壁状に形成されており、裾野部48における湾曲した車両前方側壁面44Bの内面から車両前方側壁面44Bに対して交差する方向、本実施形態では垂直方向で、車両側面視で車両後方側、かつ斜め下方(ロッカ側)へ向けて延び、さらには車両幅方向外側壁44Aに対して垂直とされる前側隔壁50Aと、裾野部48における湾曲した車両後方側壁面44Cの内面から車両後方側壁面44Cに対して交差する方向(本実施形態では垂直方向)で、車両側面視で車両前方側、かつ斜め下方(ロッカ側)へ向けて延び、さらには車両幅方向外側壁44Aに対して交差する方向(本実施形態では垂直方向)とされる後側隔壁50Bと、ロッカ側で前側隔壁50Aの下端と後側隔壁50Bの下端とを連結するように水平に配置される連結隔壁50Cを備えている。
ピラー補強部材50には、前側隔壁50Aの上端側に車両前方側壁面44Bに沿って車両上方向側に延びるフランジ50Aaが、後側隔壁50Bの上端側に車両後方側壁面44Cに沿って車両上方向側に延びるフランジ50Bbが、車両幅方向外側端に車両上方向側に延びるフランジ50dが、車両幅方向内側端に車両上方向側に延びるフランジ50eが各々形成されている。
なお、図5には、ピラー補強部材50の平面展開図が示されており、2点差線で示す部分が折り曲げ部分である。
このピラー補強部材50は、前側隔壁50Aの端部が車両前方側壁面44Bの湾曲方向中央部に位置するように前側隔壁50Aのフランジ50Aaと車両前方側壁面44Bとがスポット溶接により接合され、後側隔壁50Bの端部がピラーアウタ44の車両後方側壁面44Cの湾曲方向中央部に位置するように、後側隔壁50Bのフランジ50Bbとピラーアウタ44の車両後方側壁面44Cとがスポット溶接により接合されている。
また、ピラー補強部材50は、フランジ50dがピラーアウタ44の車両幅方向外側壁44Aにスポット溶接により接合されると共に、フランジ50eの下側の一部分がロッカインナパネル26の上フランジ部26aの車幅方向外側に重ね合わせられてスポット溶接により接合されている。
これにより、裾野部48は、ピラー補強部材50が隔壁とって閉塞され、ピラー内空間がピラー補強部材50によって上下に分割されることになる。
図1、及び図2に示すように、ロッカインナパネル26の車両幅方向内側にはフロアパネル54が配置され、フロアパネル54の車両幅方向外側端部に形成されたフランジ54Aがロッカインナパネル26の車両幅方向内側面にスポット溶接にて接合されている。
このフロアパネル54の上部には、車両幅方向に沿って延びる断面略ハット形状とされたクロスメンバ56が配置されている。クロスメンバ56は、下端側に形成されたフランジ56Aがスポット溶接にてフロアパネル54に接合されており、車両幅方向端側に形成されたフランジ56Bがスポット溶接にてロッカインナパネル26の車両幅方向内側面に接合されている。
なお、クロスメンバ56は、センタピラー16の車両幅方向内側に位置している。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態の車両側部結合部構造では、ピラー補強部材50の前側隔壁50Aの端部がピラーアウタ44の湾曲した車両前方側壁面44Bの湾曲方向中央部に位置するように車両前方側壁面44Bに接合され、ピラー補強部材50の後側隔壁50Bの端部がピラーの湾曲した車両後方側壁面44Cの湾曲方向中央部に位置するように車両後方側壁面44Cに接合され、ピラー補強部材50の連結隔壁50Cが車両幅方向外側壁44Aとロッカインナパネル26の上フランジ部26aにスポット溶接にて接合され、1枚の鋼板からなるピラー補強部材50でもって裾野部48の剛性(断面潰れに対する剛性)を向上させているので、部品点数、及び材料使用量を最小限に抑えつつ、センタピラー16の車両前後、及び車両幅方向内外に倒れる変形、及び振動が効果的に抑えられる。なお、裾野部48の剛性が向上することで、センタピラー16の捩じれも抑えられる。
本実施形態の車両は、ピラー部及びロッカ部に、リンフォース一体構造、及びインナーレス構造によるオープン断面化を採用しており、ピラー結合部内で上壁46Aが無い構造となっているが、側突車からの入力を、センタピラー16、ピラー補強部材50、及びロッカ24を介して土台となるプラットフォーム(クロスメンバ56及びフロアパネル54)に最短距離で、かつ効率的に伝達することができ、センタピラー16の車両幅方向への倒れ変形を抑え、車室内側へのピラー進入量を低減することができる。
なお、軽量化のためにセンタピラー16を構成する部材を薄板化するとセンタピラー16の車両前後、及び車両幅方向内外に倒れる変形、及び振動が悪化傾向となるが、裾野部48にピラー補強部材50を設けることで、センタピラー16の車両前後、及び車両幅方向内外に倒れる変形、及び振動は効果的に抑えられる。
本実施形態のピラー補強部材50は、全体的に隔壁形状であるため、例えば、シートベルトリトラクター等の部品をピラー内に配置するスペースを確保し易い。
ピラー補強部材50は、全体形状が隔壁形状であるため、スポット打点が成立し易く、無理の無い打点面を形成することが可能となる。このため、変形の屈曲点を作らないようにスポット溶接の位置を配慮することができる。
ピラー補強部材50は、ロッカ24、及び車両幅方向外側壁44Aに接合された連結隔壁50Cの車両前後端から、前側隔壁50A及び後側隔壁50Bが斜め上方へ延びてピラーアウタ44の補強を行っているため、ロッカ24の上壁付近を車両前後方向に通る軸(仮想)を中心とするセンタピラー16の回転方向の変形に対する剛性が向上している。
このため、側突時には、ピラー外側からの側突荷重を前側隔壁50A及び後側隔壁50Bでも受けることができ、センタピラー16の回転変形を抑制しながら、車体幅方向内側のプラットフォームとしてのフロアパネル54、及びクロスメンバ56に効率的に荷重を伝達することができる。
[その他の実施形態]
上記実施形態のピラー補強部材50では、フランジ50Aa、フランジ50Bb、フランジ50d、及びフランジ50eが上向きに形成されていたが、図7に示すように、下向きに形成しても良く、上向のものと下向きのものとを混在させても良い。
また、上記実施形態のピラー補強部材50では、側面視形状が逆台形状(図1参照)であったが、図8に示すように略V字形状(連結隔壁50Cが殆ど無い)とすることもでき、図示は省略するが下方へ凸となる円弧形状(曲率中心がピラー上方側。この場合、前側隔壁50A、後側隔壁50B、及び連結隔壁50Cの明確な境界は無くなる。)とすることもできる。
上記実施形態のセンタピラー16は、車両幅方向内側が開口された開断面形状であったが、ピラーアウタ44の車両幅方向内側にピラーインナーを設けて閉断面構造としても良い。
上記実施形態では、ピラーアウタ44とロッカアウタ46とが1枚の鋼板で一体形成されていたが、互いに別部品として形成されたピラーアウタ44とロッカアウタ46とを互いに溶接等で接合した構造のものであっても良い。
10 自動車(車両)
16 センタピラー(ピラー)
24 ロッカ
30 車体構造
40 アウタパネル
44 ピラーアウタ
44A 車両幅方向外側壁
44B 車両前方側壁面
44C 車両後方側壁面
48 裾野部
50 ピラー補強部材
50A 前側隔壁
50Aa フランジ
50B 後側隔壁
50Bb フランジ
50C 連結隔壁
50d フランジ
56 クロスメンバ

Claims (4)

  1. 車体前後方向に延びるロッカと、
    前記ロッカから車体上方へ延びるように設けられ、少なくとも車両幅方向外側壁面と、前記車両幅方向外側壁面の車両前側端部から車両幅方向内側へ延びる車両前方側壁面と、前記車両幅方向外側壁面の車両後側端部から車両幅方向内側へ延びる車両後方側壁面とを含み、前記ロッカへ向かうにしたがって車体前後方向の寸法が漸増する様に車両前方側壁面及び車両後方側壁面が湾曲した裾野部をロッカ側に有するピラーと、
    前記裾野部における前記車両前方側壁面の内面から前記車両前方側壁面に対して交差する方向でかつロッカ側に向けて延びる前側隔壁、及び前記裾野部における前記車両後方側壁面の内面から前記車両後方側壁面に対して交差する方向でかつロッカ側に向けて延びる後側隔壁、ロッカ側で前記前側隔壁と前記後側隔壁とを繋ぐと共に、車両幅方向外側端部が前記ピラーの車両幅方向外側壁面に接合され、車両幅方向内側端部が前記ロッカに接合される連結隔壁と、を含んで構成されるピラー補強部材と、
    を有する車両側部結合部構造。
  2. 前記前側隔壁は、湾曲された前記車両前方側壁面の湾曲方向中間部に結合され、
    前記後側隔壁は、湾曲された前記車両後方側壁面の湾曲方向中間部に結合されている、請求項1に記載の車両側部結合部構造。
  3. 前記前側隔壁、前記後側隔壁、及び前記連結隔壁の少なくとも車体幅方向外側端部には、前記ピラーと結合されるフランジが形成されている、請求項1または請求項2に記載の車両側部結合部構造。
  4. 前記ロッカには、前記ピラーの車体幅方向内側に、車体幅方向に延びるクロスメンバが接合されている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両側部結合部構造。
JP2010061411A 2010-03-17 2010-03-17 車両側部結合部構造 Pending JP2011194945A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010061411A JP2011194945A (ja) 2010-03-17 2010-03-17 車両側部結合部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010061411A JP2011194945A (ja) 2010-03-17 2010-03-17 車両側部結合部構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011194945A true JP2011194945A (ja) 2011-10-06

Family

ID=44873689

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010061411A Pending JP2011194945A (ja) 2010-03-17 2010-03-17 車両側部結合部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011194945A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012004501A1 (de) * 2012-03-05 2013-09-05 Audi Ag Säulenstruktur für eine Fahrzeugkarosserie
US9045165B2 (en) 2010-04-09 2015-06-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle side portion joining portion structure
JP2020163948A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 本田技研工業株式会社 車体側部構造及び仕切部材
CN112918576A (zh) * 2019-12-05 2021-06-08 现代自动车株式会社 车辆的车体
CN114132385A (zh) * 2020-09-04 2022-03-04 丰田自动车株式会社 车辆用车身

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9045165B2 (en) 2010-04-09 2015-06-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle side portion joining portion structure
DE102012004501A1 (de) * 2012-03-05 2013-09-05 Audi Ag Säulenstruktur für eine Fahrzeugkarosserie
DE102012004501B4 (de) * 2012-03-05 2015-07-30 Audi Ag Säulenstruktur für eine Fahrzeugkarosserie
JP2020163948A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 本田技研工業株式会社 車体側部構造及び仕切部材
CN112918576A (zh) * 2019-12-05 2021-06-08 现代自动车株式会社 车辆的车体
CN114132385A (zh) * 2020-09-04 2022-03-04 丰田自动车株式会社 车辆用车身

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5126411B2 (ja) 車両側部結合部構造
JP4400548B2 (ja) 車体下部構造
WO2012121142A1 (ja) 車体後部構造
JP5963060B2 (ja) 車体後部のフロア構造
JP2006199132A (ja) 車体下側部構造
JP5703388B2 (ja) 車体上部構造
WO2012157079A1 (ja) 車体骨格構造
JP2019202747A (ja) 車体下部構造体
JP6501002B2 (ja) 車両骨格構造
US11292525B2 (en) Front vehicle-body structure of vehicle
JP7396449B2 (ja) 車体下部構造
JP5053406B2 (ja) 自動車の車体構造
JP7264846B2 (ja) 自動車ボデー
JP2011194945A (ja) 車両側部結合部構造
JP2010111169A (ja) 車体前部構造
JP2010083393A (ja) 車両前部構造
EP3789274B1 (en) Front vehicle-body structure of vehicle and vehicle comprising the front vehicle-body structure
JP6196081B2 (ja) 車両の車体下部構造
US11142251B2 (en) Upper vehicle-body structure
JP2012035646A (ja) 車体下部構造
JP2007168700A (ja) 車体側部構造
KR20120045894A (ko) 차량용 서브 프레임
EP3789275B1 (en) Front vehicle-body structure of vehicle and vehicle comprising the front vehicle-body structure
JP2022097816A (ja) 車両用バッテリパックの構造
JP4529569B2 (ja) 車体後部構造