JP6160278B2 - 車両前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のエンジンルーム内を車両側面付近で前後方向に延びるサイドメンバを備える車両前部構造に関するものである。
車両前部構造としては、例えば、エンジンマウント取付ブラケットが固定されたサイドメンバと、車両前輪のサスペンションを懸垂するストラットタワーとを備えたものが知られている。エンジンマウント取付ブラケットは、車両のエンジンを懸架するエンジンマウントをエンジンルーム内の側部に取付けるための部材である。エンジンマウントは、走行中に生じるエンジンの慣性重量を支え、またエンジンの稼動に伴う振動を吸収する機能を有している。
このため、エンジンマウントおよびエンジンマウント取付ブラケットにかかる荷重は非常に大きくなり、サイドメンバには、走行中に振動が発生する場合がある。さらに、サイドメンバは、車両前後方向に延びた車両側部付近に位置する部材であり、車両の衝突時にも荷重を受けて変形する可能性がある。
ストラットタワーは、例えばサイドメンバの車幅方向外側に立設され、サイドメンバに接合される。また、ストラットタワーは、サスペンションの支持剛性を確保するために、サイドメンバだけでなくエクステンションパネルとも接合し、これらの部材に荷重を逃がすように構成されている。なおエクステンションパネルとストラットタワーは共に前輪のフェンダを形成している。
特許文献1には、サスタワー(ストラットタワー)およびサイドメンバに接合されたエプロンリヤパネル(エクステンションパネル)によって、サイドメンバと、サイドメンバの上方に位置するアッパメンバとを接合した車体前部構造が記載されている。この車体前部構造では、衝撃力吸収部となる凹部を有するアッパメンバリインフォース(補強部材)によって、サイドメンバとアッパメンバとを接合することで、サイドメンバからの衝撃力を効果的に吸収できるとしている。
特許文献2には、サイドメンバの上方に位置するエプロンメンバとサイドメンバとの間に剛性部材を架け渡して結合した車体前部構造が記載されている。この剛性部材は、車両側方から見てエプロンメンバからサイドメンバに向かって略直線状をなすように斜め下方に傾斜し、さらに車両前方から見て平面をなす前壁部を備えている。この車体前部構造では、剛性部材によって、車両衝突時のサイドメンバへの入力がエプロンメンバに分散されて伝達されるとともに、サイドメンバの変形が抑制されるとしている。
特許文献3には、フロントピラーの長手方向の中途部から前方に向かって突出するエプロンメンバと、エプロンメンバの突出端部をサイドメンバに結合させる中空閉断面構造の板金製結合体とを備えた車体前部構造が記載されている。この車体前部構造では、結合体に固着され、これを補強する補強材が設けられ、さらに、補強材の全体が結合体の内部空間に配置されている。
特許文献3では、補強材により結合体が補強されているので、車両衝突時などの衝撃力により、サイドメンバが屈曲せず、その長手方向に塑性変形し、その結果、車体前部に与えられる衝撃力が効果的に緩和されるとしている。
特開平9−207817号公報 特開2005−335619号公報 特開2010−64638号公報
特許文献1〜特許文献3に記載の技術は、新たに補強部材を追加して、サイドメンバの変形などを抑制するとしているものの、補強部材はストラットタワー自体の剛性を高めてはいない。ストラットタワーは、サイドメンバにも結合されているため、上記技術のように例えばエプロンパネルや結合体だけを補強しても、サイドメンバの変形や振動を抑制することは困難である。また、補強部材を新たに追加することで、重量が増加することも懸念される。
本発明は、このような課題に鑑み、部材を追加することなく車両のエンジンルーム内のサイドメンバ周辺の剛性を高め、サイドメンバの変形や振動を抑制できる車両前部構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両前部構造の代表的な構成は、車両のエンジンルーム内を車両側面付近で前後方向に延びるサイドメンバを備える車両前部構造において、サイドメンバの車幅方向外側に立設されサイドメンバに接合される側面、天面および前面を有し天面から車両前輪のサスペンションを懸垂するストラットタワーと、車両のフロントピラーの根本から前方に延びストラットタワーの車幅方向外側を通ってストラットタワーの前面の上部に固定されるカウルサイドメンバとを備え、ストラットタワーは、その前面の車幅方向外側の端部から前方に延長されカウルサイドメンバとサイドメンバとの間で車幅方向外側に凹んだ凹形状を含む延長部をさらに有し、車両前部構造は、ストラットタワーの前面に固定され延長部の凹形状を車内側から覆いサイドメンバに接合されるエクステンションパネルをさらに備え、カウルサイドメンバとサイドメンバとを繋ぐ閉断面を形成していることを特徴とする。
上記構成によれば、エクステンションパネルが延長部の凹形状を車内側から覆うことで、ストラットタワーの延長部に、カウルサイドメンバからサイドメンバに至る車両上下方向に延びる上記の閉断面が形成される。このため、カウルサイドメンバとサイドメンバとの間が閉断面によって補強され、車体剛性を向上させることができる。車体剛性が向上することで、例えばサイドメンバの上下方向の変形や、サイドメンバおよび車体の振動が抑えられ、さらにはストラットタワーの剛性も高くなるためストラットタワーの変形も抑制できる。また、ストラットタワーとエクステンションパネルとを用いて閉断面を形成しているので、新規に部材を追加することなく、重量増加も抑えことができる。
上記のエクステンションパネルは、その上縁から車外側に張り出した第1フランジを有し、第1フランジは、カウルサイドメンバの先端から、先端よりも前方に位置するサイドメンバまで繋がっているとよい。これにより、ストラットタワーとエクステンションパネルとで形成された閉断面に加え、エクステンションパネルの第1フランジによってカウルサイドメンバとサイドメンバとの間が補強されるので、サイドメンバの変形をより抑えることができる。また、第1フランジによって、カウルサイドメンバの先端よりも車両前側の位置でサイドメンバを保持できるので、サイドメンバに発生するしなりを抑え、変形を効果的に抑制できる。さらに、第1フランジは、フロントピラーから延びるカウルサイドメンバに繋がっているので、衝突時にサイドメンバが受ける荷重を車体構造に効率的に分散させることができる。
上記のサイドメンバは、その上面から上方に張り出した第2フランジを有し、第2フランジは、エクステンションパネルおよびストラットタワーに接合されているとよい。これにより、エクステンションパネルが閉断面、第1フランジおよび第2フランジによって囲まれた構造となる。つまり、閉断面、第1フランジおよび第2フランジは、互いに連続もしくは近接している。このため、エクステンションパネル自体の変形や振動を抑えることができる。また、サイドメンバは、第2フランジによって剛性が高められ振動の発生が抑制される。さらに、ストラットタワーは、第2フランジが接合されているため、剛性が高められる。したがって、ストラットタワーやエクステンションパネルとサイドメンバとが共鳴することを抑え、異音の発生を抑制できる。なお、異音は、例えばサイドメンバで発生した振動が、剛性の低いストラットタワーやエクステンションパネルで共振し増幅されることにより発生すると考えられる。
上記の車両前部構造は、エクステンションパネルからサイドメンバの上面を通り、サイドメンバの車内側の側面まで延びて固定された第1エンジンマウント取付ブラケットおよび第2エンジンマウント取付ブラケットをさらに備え、第1エンジンマウント取付ブラケットは、エクステンションパネルで覆われた延長部の凹形状と第2フランジとの交点付近に位置し、ストラットタワーの側面を覆い、第2エンジンマウント取付ブラケットは、第1フランジと第2フランジとの交点付近に位置するとよい。これにより、第1エンジンマウント取付ブラケットは、上記の閉断面とサイドメンバとを繋いで、さらにストラットタワーにも固定される。また、第2エンジンマウント取付ブラケットは、第1フランジとサイドメンバとを繋ぐことになる。よって、エクステンションパネルとサイドメンバとの接合をより強固なものとし、エクステンションパネルの変形や振動をより抑制できる。さらに、第1エンジンマウント取付ブラケットおよび第2エンジンマウント取付ブラケットは、いずれも剛性の高い箇所に固定されているので、エンジンマウントの取付剛性も向上させることができる。
上記のストラットタワーは、側面と前面との境界に位置する湾曲部を有し、湾曲部は、側面の上縁と前面の上縁とを繋ぐ円弧状の縁部を底面の一部とし、サイドメンバ付近に位置する角部を頂点とする円錐の一部を成すとよい。これにより、ストラットタワーの下部に形成された角部から上方に向けて円錐形状が形成されているので、サイドメンバからの荷重を分散できる。また、角部を形成することで、サイドメンバの変形時に応力が集中するストラットタワーの下部の剛性を向上させることができる。さらに、湾曲部が円錐の一部を成すので、例えば車両前後方向あるいは車幅方向に凹凸形状が形成されず、サイドメンバから車両上下方向の荷重を受けた際、変形の基点が生じない。
上記のストラットタワーの側面の車幅方向の位置は、エクステンションパネルとサイドメンバとの接合面と実質的に等しいとよい。これにより、サイドメンバからの荷重をストラットタワーで直接受けることができ、また、エクステンションパネルが受けた荷重をストラットタワーに分散できる。よって、エクステンションパネルの変形を効果的に抑えることができる。
本発明によれば、部材を追加することなく車両のエンジンルーム内のサイドメンバ周辺の剛性を高め、サイドメンバの変形や振動を抑制できる車両前部構造を提供することができる。
本実施形態における車両前部構造を示す図である。 図1(a)の車両前部構造の要部を拡大して示す図である。 図2の車両前部構造のA−A断面図である。 図2の車両前部構造を車両前側から見た状態を比較例とともに示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態における車両前部構造を示す図である。図1(a)は、エンジンルーム内から車外側を見た状態を示す斜視図である。図1(b)は、車外側からエンジンルーム内を見た状態を示す図である。なお各図に示す矢印X、Yは車両前側、車外側をそれぞれ示している。図2は、図1(a)の車両前部構造の要部を拡大して示す図である。以下では、車両前部構造のうち車両の右側面付近の構造を説明するが、左側面付近に位置する構造も同様の構成および機能などを有している。
車両前部構造100は、図1(a)に示すように例えば、車室とエンジンルーム102とを隔てるダッシュメンバ104を備える。また車両前部構造100は、ダッシュメンバ104の下部に位置し、車両のエンジンルーム102内を車両側面付近で前後方向に延びるサイドメンバ106を備える。さらに車両前部構造100は、エンジンマウント取付ブラケット(以下、第1ブラケット108A、第2ブラケット108B)と、ストラットタワー110と、カウルサイドメンバ112と、エクステンションパネル114とを備える。サイドメンバ106は、走行中に振動が発生し、あるいは衝突時には大きな荷重を受ける部材でもある。なお、サイドメンバ106に発生する振動に起因して、異音が発生する場合もある。
第1ブラケット108Aおよび第2ブラケット108Bは、車両のエンジンを懸架する不図示のエンジンマウントをエンジンルーム102内の側部に取付ける部材である。エンジンマウントは、走行中に生じるエンジンの慣性重量を支え、またエンジンの稼動に伴う振動を吸収する機能を有している。つまり、第1ブラケット108Aおよび第2ブラケット108Bは、エンジンマウントを介して大きな荷重を受ける。
ストラットタワー110は、図2に示すように、サイドメンバ106の車幅方向外側に立設されていて、側面116、天面118および前面120を有する。ストラットタワー110は、天面118から車両前輪のサスペンションを懸垂する部材であり、その側面116がサイドメンバ106に接合されている。
カウルサイドメンバ112は、車両のフロントピラー122(図1(b)参照)の根本から前方に延びていて、図2に示すように、ストラットタワー110の車幅方向外側を通ってストラットタワー110の前面120の上部に固定されている。なおカウルサイドメンバ112は、ダッシュメンバ104の側部にも固定されている。
エクステンションパネル114は、図2に示すように、ストラットタワー110の前面120、サイドメンバ106に接合され、さらに上縁114aから車外側に張り出した第1フランジ124を有している。第1フランジ124は、図1(a)および図1(b)に示すように、上記カウルサイドメンバ112に連続するように接合されている。
車両前部構造100は、図1(b)に示すように、フロントピラー122の下方に位置し上記ダッシュメンバ104を支持する車両前側に延びるダッシュサイドパネル126と、ダッシュサイドパネル126に隣接する補強材としてのドアヒンジリンフォース128とを備えている。車両前部構造100では、ダッシュサイドパネル126あるいはドアヒンジリンフォース128と、カウルサイドメンバ112およびエクステンショパネル114と、上記サイドメンバ106とによって、例えば図2に示すように、ストラットタワー110の周りが囲まれた配置となっている。
以下、図2および図3を参照して、ストラットタワー110と、ストラットタワー110の周りに配置された各部材について詳細に説明する。図2では、エクステンションパネル114を一部透視した状態で示し、図中点線はエクステンションパネル114によって車内側から覆われている部分に対応している。図3は、図2の車両前部構造100のA−A断面図である。
ストラットタワー110は、その前面120の車幅方向外側の端部120aから車両前側に延長された延長部130をさらに有する。延長部130は、カウルサイドメンバ112とサイドメンバ106との間で車幅方向外側に凹んだ凹部132を含んでいる。エクステンションパネル114は、ストラットタワー110の前面120に固定されつつ、延長部130の凹部132を車内側から覆っている。
このため、ストラットタワー110の延長部130には、図2に示すようにカウルサイドメンバ112からサイドメンバ106に至る車両上下方向に延びる閉断面134が形成される。この閉断面134は、カウルサイドメンバ112とサイドメンバ106とを繋いでいる。よって、カウルサイドメンバ112とサイドメンバ106との間が閉断面134によって補強されることになる。
延長部130の凹部132は、図3に示すように、ストラットタワー110の側面116が角部135を経て前面120の端部120aに至る斜面136aと、前面120の端部120aから車両前側に延長された底面136bと、底面136bの端部136cから車内側に立ち上がりエクステンションパネル114に至る斜面136dとを含む。また、延長部130は、エクステンションパネル114に重なり車両前側に延びる前端部138を有する。
エクステンションパネル114は、車両前後方向に延びて凹部132を覆う平面部140と、平面部140の端部140aから車内側に屈曲しストラットタワー110の前面120と重なる斜面142とを含む。また、エクステンションパネル114の斜面142は、ストラットタワー110の前面120に沿って車両上下方向に延びる後端部144を有する。
エクステンションパネル114の上記第1フランジ124は、カウルサイドメンバ112の先端112aから、この先端112aよりも前方に位置するサイドメンバ106まで繋がっている。また、サイドメンバ106は、その上面106aから上方に張り出した第2フランジ146を有する。第2フランジ146は、エクステンションパネル114およびストラットタワー110に接合されている。つまり、エクステンションパネル114は、上記閉断面134、第1フランジ124および第2フランジ146によって囲まれた構造となっている。つまり、閉断面134、第1フランジ124および第2フランジ146は、互いに連続もしくは近接している。
第1ブラケット108Aおよび第2ブラケット108Bは、エクステンションパネル114からサイドメンバ106の第2フランジ146および上面106aを通り、サイドメンバ106の車内側の内側面106bまで延びて固定されている。第1ブラケット108Aは、エクステンションパネル114で覆われた延長部130の凹部132と第2フランジ146との交点B付近に位置し、ストラットタワー110の側面116を覆っている。第2ブラケット108Bは、エクステンションパネル114の第1フランジ124と、サイドメンバ106の第2フランジ146との交点C付近に位置している。
このように第1ブラケット108Aは、閉断面134とサイドメンバ106とを繋ぐだけでなく、さらにストラットタワー110にも固定されている。第2ブラケット108Bは、エクステンションパネル114とサイドメンバ106とを繋ぐことになる。
このため、第1ブラケット108Aおよび第2ブラケット108Bによって、エクステンションパネル114とサイドメンバ106との接合がより強固なものとなり、エクステンションパネル114の変形や振動をより抑制できる。また、第1ブラケット108Aおよび第2ブラケット108Bは、いずれも剛性の高い箇所に固定されることになり、エンジンマウントの取付剛性も高めることができる。
ストラットタワー110は、側面116と前面120との境界に位置する湾曲部148を有する。なお境界は、図中鎖線で示している。湾曲部148は、側面116の上縁150aと前面120の上縁150bとを繋ぐ円弧状の縁部152を含む。湾曲部148は、円弧状の縁部152を底面の一部とし、ストラットタワー110の側面116と前面120との間に形成された上記角部135を頂点とする円錐の一部を成している。なお角部135は、ストラットタワー110の下部に形成されているが、サイドメンバ106付近など下方に位置してもよい。
このように、ストラットタワー110は、角部135から上方に向けて円錐形状が形成されているので、サイドメンバ106からの荷重を分散できる。また、角部135を形成することで、サイドメンバ106の変形時に応力が集中するストラットタワー110の下部の剛性を向上させることができる。さらに、湾曲部148が円錐の一部を成すので、例えば車両前後方向あるいは車幅方向に凹凸形状が形成されず、サイドメンバ106から車両上下方向の荷重を受けた際、変形の基点が生じない。
図4は、図2の車両前部構造100を車両前側から見た状態を比較例とともに示す図である。図4(a)は、図2の車両前部構造100を車両前側から見た図である。図4(b)は、比較例の車両前部構造200を示す図である。
車両前部構造100では、図4(a)に示すように、ストラットタワー110の側面116の車幅方向の位置が、エクステンションパネル114とサイドメンバ106との接合面154と実質的に等しくなっている。ここで接合面154は、エクステンションパネル114の下端156aとサイドメンバ106の車外側側面156bとが接する面となる。また、エクステンションパネル114は、車両前側から見てサイドメンバ106に向かってほぼ直線形状となっている。
比較例の車両前部構造200は、図4(b)に示すように、ストラットタワー202の側面204の車幅方向の位置が、接合面206に対して寸法Lだけ車外側にオフセットしている。このため、車両前部構造200では、例えばエクステンションパネル208が車両前側から見てストラットタワー202と重ならない脆弱部210が形成されてしまい、変形や振動が発生しやすくなってしまう。
これに対して、本実施形態における車両前部構造100では、ストラットタワー110の側面116の位置が接合面154に対してオフセットされていない。よって、車両前部構造100では、サイドメンバ106からの荷重をストラットタワー110で直接受けることができ、また、エクステンションパネル114が受けた荷重をストラットタワー110に分散できる。その結果、エクステンションパネル114の変形を効果的に抑えることができる。
また、車両前部構造100では、上記のようにストラットタワー110の延長部130とエクステンションパネル114とで、カウルサイドメンバ112からサイドメンバ106に至る車両上下方向に延びる閉断面134が形成され、車体剛性を向上させることができる。車体剛性が向上することで、例えばサイドメンバ106の上下方向の変形や、サイドメンバ106および車体の振動が抑えられ、さらにはストラットタワー110の剛性も高くなり、ストラットタワー110の変形も抑制できる。
また、ストラットタワー110とエクステンションパネル114とを用いて閉断面134を形成しているので、新規に部材を追加することなく、重量増加も抑えことができる。
また、第1フランジ124は、カウルサイドメンバ112の先端112aから、先端112aよりも前方に位置するサイドメンバ106まで繋がっている。これにより、カウルサイドメンバ112とサイドメンバ106との間が閉断面134に加え、エクステンションパネル114の第1フランジ124によっても補強される。よって、サイドメンバ106の変形をより抑えることができる。
また、カウルサイドメンバ112の先端112aよりも車両前側の位置でサイドメンバ106を保持できるので、サイドメンバ106に発生するしなりを抑え、変形を効果的に抑制できる。第1フランジ124は、フロントピラー122から延びるカウルサイドメンバ112に繋がっているので、衝突時にサイドメンバ106が受ける荷重を車体構造に効率的に分散させることができる。
さらに、エクステンションパネル114は、上記したように閉断面134、第1フランジ124および第2フランジ146によって囲まれた構造となるので、エクステンションパネル114自体の変形や振動を抑えることができる。また、サイドメンバ106は、第2フランジ146によって剛性が高められ振動の発生が抑制される。さらに、ストラットタワー110は、第2フランジ146が接合されているため、剛性が高められる。したがって、ストラットタワー110やエクステンションパネル114とサイドメンバ106とが共鳴することを抑え、異音の発生も抑制できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両のエンジンルーム内を車両側面付近で前後方向に延びるサイドメンバを備える車両前部構造に利用することができる。
100…車両前部構造、102…エンジンルーム、104…ダッシュメンバ、106…サイドメンバ、108A…第1ブラケット、108B…第2ブラケット、110…ストラットタワー、112…カウルサイドメンバ、114…エクステンションパネル、116…側面、118…天面、120…前面、122…フロントピラー、124…第1フランジ、130…延長部、132…凹部、134…閉断面、146…第2フランジ、148…湾曲部、154…接合面

Claims (4)

  1. 車両のエンジンルーム内を車両側面付近で前後方向に延びるサイドメンバを備える車両前部構造において、
    前記サイドメンバの車幅方向外側に立設され前記サイドメンバに接合される側面、天面および前面を有し該天面から車両前輪のサスペンションを懸垂するストラットタワーと、
    車両のフロントピラーの根本から前方に延び前記ストラットタワーの車幅方向外側を通って該ストラットタワーの前面の上部に固定されるカウルサイドメンバとをさらに備え、
    前記ストラットタワーは、その前面の車幅方向外側の端部から前方に延長され前記カウルサイドメンバと前記サイドメンバとの間で車幅方向外側に凹んだ凹形状を含む延長部をさらに有し、
    当該車両前部構造は、前記ストラットタワーの前面に固定され前記延長部の凹形状を車内側から覆い前記サイドメンバに接合されるエクステンションパネルをさらに備え、前記カウルサイドメンバと前記サイドメンバとを繋ぐ閉断面を形成していて、
    前記エクステンションパネルは、その上縁から車外側に張り出した第1フランジであり、前記カウルサイドメンバの先端から、該先端よりも前方に位置する前記サイドメンバまで繋がっている第1フランジを有し、
    前記サイドメンバは、その上面から上方に張り出した第2フランジであり、前記エクステンションパネルおよび前記ストラットタワーに接合されている第2フランジを有することを特徴とする車両前部構造。
  2. 当該車両前部構造は、前記エクステンションパネルから前記サイドメンバの上面を通り、該サイドメンバの車内側の側面まで延びて固定された第1エンジンマウント取付ブラケットおよび第2エンジンマウント取付ブラケットをさらに備え、
    前記第1エンジンマウント取付ブラケットは、前記エクステンションパネルで覆われた前記延長部の凹形状と前記第2フランジとの交点付近に位置し、前記ストラットタワーの側面を覆い、
    前記第2エンジンマウント取付ブラケットは、前記第1フランジと前記第2フランジとの交点付近に位置することを特徴とする請求項に記載の車両前部構造。
  3. 前記ストラットタワーは、前記側面と前記前面との境界に位置する湾曲部を有し、
    前記湾曲部は、前記側面の上縁と前記前面の上縁とを繋ぐ円弧状の縁部を底面の一部とし、前記サイドメンバ付近に位置する角部を頂点とする円錐の一部を成すことを特徴とする請求項1または2に記載の車両前部構造。
  4. 前記ストラットタワーの側面の車幅方向の位置は、前記エクステンションパネルと前記サイドメンバとの接合面と実質的に等しいことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両前部構造。
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