JP2007131028A - 車両の前部構造 - Google Patents

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敏憲 富岡
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Abstract

【課題】 サスペンションタワーの上部がエプロンメンバの上端よりも上方に突出するように設けられた車両の前部構造において、サスペンションタワーの内倒れに対する剛性を向上させる。
【解決手段】 車体前部の左右両側部で前後方向に延設した閉断面構造のエプロンメンバ13と、エプロンメンバ13の車幅方向内方に設けて車両懸架装置20の上部を収容保持するサスペンションタワー14とを有し、エプロンメンバ13の車幅方向内方側の面とサスペンションタワー14の車幅方向外方側の面とが結合部Xで結合されていると共に、該結合部Xの近傍において、サスペンションタワー14の上部が前記エプロンメンバ13の上端よりも上方に突出する構造の車両の前部構造であって、エプロンメンバ13の上面に結合され、かつ車幅方向内方側の端部から上方に延びてサスペンションタワー14上部の車幅方向外方側の面に結合された拡大結合部材30を設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車の車両の前部構造、特にサスペンションタワー周辺の構造に関し、車体構造の技術分野に属する。
従来、自動車のエンジンルームの左右の側壁に形成されたサスペンションタワー周辺の剛性を向上させた車体構造が提案されている。
例えば図7に示すように、特許文献1に記載された車両の前部構造100は、エンジンルームのフロントサイドメンバ111にサスペンションタワー112の下端が接合され、該タワー112の上端に車両懸架装置のコイルスプリングを受けるサスペンションプレート113が設けられ、該プレート113の上側、かつ車幅方向外方側の端縁がエプロンメンバ114の下部に結合された構造とされている。さらに、図8に示すように、閉断面のエプロンメンバ114の下面の幅方向中央部に下方へ突出するフランジ114aが形成されている。そして、サスペンションプレート113の端縁を先端が下方に断面L字状に屈曲し、該端縁の垂直面113aを前記フランジ114aの側面に結合すると共に、水平面113bをエプロンメンバの下面に接合する構造とされている。この構造によれば、車両懸架装置からの上下方向の入力をエプロンメンバ114のねじれ剛性よりも大きい曲げ剛性で受けるようになっている。
また、前記エプロンメンバ114には、閉断面を塞ぐ一対のバルクヘッド115,115が設けられている。このバルクヘッド115,115は、エプロンメンバ114とサスペンションプレート113とが結合される前後端に対応する位置に配置され、エプロンメンバ114の曲げ剛性及びねじれ剛性が強化されるようになっている。さらに、エンジンルームの車幅方向に架設されたカウル部116の前壁の端部は、エプロンメンバ114の車幅方向内方の側面に、後方のバルクヘッド115の位置に接合されている。
ここで、前記サスペンションタワー112は、やや内倒れ方向に傾斜して設けられており、これによってサスペンションタワー112からエプロンメンバ114に車幅方向の荷重成分が入力されることがある。そして、この荷重がサスペンションタワー112の内倒れ方向に作用することになるが、前記のようにバルクヘッド115で剛性が向上された部位にカウル部116が接合されているので、サスペンションタワー112の内倒れに対する剛性が向上される。
さらに、エプロンメンバ114の車幅方向内方側の側面とサスペンションプレート113の上面との間に、断面略直角三角形で垂直壁がエプロンメンバ114の側壁に接合され、底壁がサスペンションプレート112の上面に接合された補強部材117が設けられている。このように補強部材117を設けることで、サスペンションタワー117の内倒れに対する剛性が一層向上されるようになっている。
特開平7−285462号公報
ところで、設計如何によってはサスペンションタワーの上部がエプロンメンバの上端よりも上方に突出するように設けられる場合があり、このような構造に対してもサスペンションタワーの内倒れに対する剛性を向上させることが要望される。
前記特許文献1に記載の車体の前部構造100は、サスペンションタワー112の上端がエプロンメンバ114の下端よりも下方にあり、サスペンションタワー112がエプロンメンバ114の下部において接合された構造であって、前記補強部材117は、エプロンメンバ114に対してサスペンションタワー112を上方から押さえるものであるから、サスペンションタワー112の上部がエプロンメンバ114の上端よりも上方に突出するように設けられる場合には適用することができない。
そこで、本発明は、サスペンションタワーの上部がエプロンメンバの上端よりも上方に突出するように設けられた車両の前部構造において、サスペンションタワーの内倒れに対する剛性を向上させることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車体前部の左右両側部で前後方向に延設された閉断面構造のエプロンメンバと、該エプロンメンバの車幅方向内方に設けられて車両懸架装置の上部を収容保持するサスペンションタワーとを有し、前記エプロンメンバの車幅方向内方側の面とサスペンションタワーの車幅方向外方側の面とが結合されていると共に、該エプロンメンバとサスペンションタワーとの結合部の近傍において、前記サスペンションタワーの上部が前記エプロンメンバの上端よりも上方に突出する構造の車両の前部構造であって、前記エプロンメンバの上面に結合され、かつ車幅方向内方側の端部から上方に延びてサスペンションタワー上部の車幅方向外方側の面に結合された拡大結合部材が設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両の前部構造において、前記サスペンションタワーの車幅方向外方側の面には、上方側が車幅方向内方に傾斜する傾斜部が形成されていると共に、前記サスペンションタワーにおけるエプロンメンバとの結合部と該タワーにおける拡大結合部材との結合部との少なくとも一方は、前記傾斜部に設けられていることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両の前部構造において、前記サスペンションタワーとエプロンメンバとの結合部の面積は、サスペンションタワーと拡大結合部材との結合部の面積よりも大きく構成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両の前部構造において、前記エプロンメンバは、車幅方向外方部を形成するエプロンメンバアウタと、車幅方向内方部を形成すると共に前記サスペンションタワーに結合されるエプロンメンバインナとから構成され、該エプロンメンバインナの車幅方向の寸法は、前記エプロンメンバアウタの車幅方向の寸法よりも短く構成されていることを特徴とする。
そして、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両の前部構造において、前記エプロンメンバが形成する閉断面内には、該閉断面の少なくとも一部を塞ぐ節状補強部材が配設されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、エプロンメンバの車幅方向内方側の面とサスペンションタワーの車幅方向外方側の面とが結合されていると共に、該エプロンメンバとサスペンションタワーとの結合部の近傍において、サスペンションタワー上部がエプロンメンバ上端よりも上方に突出して設けられた構成とされており、サスペンションタワーの突出箇所とエプロンメンバの上面とを結合する拡大結合部材が設けられているので、エプロンメンバとサスペンションタワーとを直接結合する結合部に加えて、エプロンメンバとサスペンションタワーとを拡大結合部材を介して結合することになって、エプロンメンバとサスペンションタワーとの結合面積が実質的に拡大され、より強固な結合構造が実現される。
また、拡大結合部材は、エプロンメンバの上面に結合され、かつ車幅方向内方側の端部から上方に延びてサスペンションタワーの車幅方向外方側の面に結合された構成であるから、サスペンションタワーに作用する荷重が拡大結合部材を介してエプロンメンバに分散され、サスペンションタワーの支持剛性が向上すると共に、エプロンメンバとサスペンションタワーとを直接結合する結合部に対して上部に拡大結合部材とサスペンションタワーとを結合する結合部が形成されるので、サスペンションタワーの内倒れに対する支持剛性が向上することになる。
また、サスペンションタワーの軸心が傾いて構成されているときに、段差走行後における車輪の接地時などの衝撃によりサスペンションタワーに対して車幅方向の荷重、即ち内倒れ方向の荷重が作用することがある。このとき、サスペンションタワーにおけるエプロンメンバとの結合部、及び該タワーにおける拡大結合部材との結合部が垂直方向に形成されている場合に、サスペンションタワーとエプロンメンバ、或いは該タワーと拡大結合部材とを引き剥がす方向の荷重が作用することになり、サスペンションタワーの内倒れの懸念が増大する。
これに対し、請求項2に記載の発明によれば、サスペンションタワーの車幅方向外方側の面に、上方側が車幅方向内方に傾斜する傾斜部が形成されていると共に、サスペンションタワーにおけるエプロンメンバとの結合部と該タワーにおける拡大結合部材との結合部との少なくとも一方は、前記傾斜部に設けられた構成とされているので、サスペンションタワーからエプロンメンバに入力される内倒れ方向の荷重が、前記結合部におけるせん断方向の荷重に変換されるため、サスペンションタワーとエプロンメンバ、或いは該タワーと拡大結合部材とが引き剥がされ難くなり、サスペンションタワーの内倒れに対する剛性が向上することになる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、剛性の高い構成体であるエプロンメンバとサスペンションタワーとを直接結合する結合部が、拡大結合部材を介して両者を結合する結合部よりも面積が大きく構成されているので、サスペンションタワーからの荷重をより効率的にエプロンメンバ側に分散させることができる。また、拡大結合部材はエプロンメンバの上面に結合された構成であるから、サスペンションタワーから入力された上下方向の荷重が拡大結合部材とエプロンメンバとを引き剥がす方向に作用することになるが、この拡大結合部材による結合部が比較的小さく構成されているので、拡大結合部材を引き剥がす方向に過度の荷重が作用することが回避される。
また、請求項4に記載の発明によれば、エプロンメンバは、車幅方向外方部を形成するエプロンメンバアウタと、車幅方向内方部を形成すると共に前記サスペンションタワーに結合されるエプロンメンバインナとから構成されている場合に、これらの2部材の結合部における剛性が高くなる。ここで、エプロンメンバインナの車幅方向の寸法がエプロンメンバアウタの車幅方向の寸法よりも短く構成される結果、エプロンメンバインナが2部材の結合部に近接位置することになるので、サスペンションタワーからの荷重に対するエプロンメンバインナの変位が小さくなり、サスペンションタワーの内倒れを助長するようにエプロンメンバが変形することが抑制される。
そして、請求項5に記載の発明によれば、エプロンメンバが形成する閉断面内に該閉断面の少なくとも一部を塞ぐ節状補強部材が配設されているので、エプロンメンバの断面崩れ対する剛性が向上され、サスペンションタワーからエプロンメンバに入力された荷重に対して、エプロンメンバの形状が車幅方向内方側に拡大された形状、つまりサスペンションタワーの内倒れを助長する形状に変形し難くなる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る自動車の前部構造1を示す。この構造1では、エンジンルームAと車室Bとを隔てるダッシュパネル10からエンジンルームAの側壁に沿って左右のフロントサイドメンバ11,11が前方へ延びている。また、フロントサイドメンバ11,11の上方かつ側方に、フロントピラー12から延びる左右のエプロンメンバ13,13が配設されており、フロントサイドメンバ11とエプロンメンバ13との間には、車両懸架装置を収容するためのサスペンションタワー14が配設されている。さらに、ダッシュパネル10から車幅方向に延び、かつ前方に延出するカウル部15が形成されている。また、左右のサスペンションタワー14,14の間に、サスペンションタワー補強部材16が橋渡しされている。
前記サスペンションタワー補強部材16は、左右のサスペンションタワー14,14の頂面に結合され、車幅方向内方に延びる第1部材16a,16aと、該第1部材16a,16aの車幅方向内方端部同士を連結する第2部材16bとで構成されている。該第2部材16bは、車幅方向に延び、カウル部15に対してボルトにより固定されている。
一方、図2〜4に示すように、前記エプロンメンバ13は、車幅方向外方部を形成する断面略ハット形状のエプロンメンバアウタ13aと、車幅方向内方部を形成する同じく断面略ハット形状のエプロンメンバインナ13bとで構成されている。エプロンメンバインナ13a及びエプロンメンバアウタ13bは、開口側にそれぞれ上側に延びるフランジ13a′,13b′同士が接合されると共に、下側に延びるフランジ13a″,13b″同士が接合され、閉断面構造を形成している。ここで、前記エプロンメンバインナ13bの車幅方向の寸法Lbはエプロンメンバアウタ13aの車幅方向の寸法Laよりも小さく構成されている(図3参照)。
一方、図3に示すように、サスペンションタワー14の内部には、車両懸架装置20が収容されている。この懸架装置20は、サスペンションタワー14の頂部の下面に固設されたインシュレータ21と、該インシュレータ21の下部に回転自在に支持されたスプリングシート22と、これらの部材に対して相対移動可能とされたストラット23と、ストラット23に固設されたバネ受け部23aと前記スプリングシート22との間に装着されたコイルスプリング24とを有する構造とされている。さらに、前記スプリングシート22の下部にはバウンドバンパ25が配設され、ストラット23の周囲にはスプリングシート22とバネ受け部23aとの間に亘って蛇腹26が設けられている。
また、前記ストラット23は軸心が内倒れ方向に傾斜して設けられていると共に、サスペンションタワー14はストラット23の傾斜に沿って同様に軸心を傾斜して形成され、サスペンションタワー14の車幅方向外方側の面は上方ほど車幅方向内方側に傾斜する傾斜部14aが形成されている。
そして、エプロンメンバインナ13bの車幅方向内方側の面とサスペンションタワー14の傾斜部14aとが対接し、対接部分において両者は複数箇所で溶接により結合されている(以下、この結合箇所を「結合部X」という)。結合部Xは、サスペンションタワー14とエプロンメンバインナ13bの傾斜に応じて、上方ほど車幅方向内方に延びるように形成されることになる。
一方、前記サスペンションタワー補強部材16の第1部材16aには2つの孔部16a′,16a′が設けられていると共に、サスペンションタワー14の頂面には前記孔部16a′,16a′に対応して2つの切り起し部14b,14bが設けられ、前記孔部16a′と切り起し部14bとが係合することにより、第1部材16aとサスペンションタワー14とが位置決めされている。また、第1部材16aは、サスペンションタワー14の頂面に3つのボルト16a″…16a″で締結されている。
ところで、図5、6に示すように、前記結合部Xの上方には、エプロンメンバインナ13bの上面とサスペンションタワー14の車幅方向外方側の側面とを結合する拡大結合部材30が配設されている。
この拡大結合部材30は、エプロンメンバインナ13bの上面に沿う底面部31とサスペンションタワー14の傾斜部14aに沿う背面部32とを形成するように屈曲して形成されると共に、前後端縁に垂直方向に折り曲げられた折曲部33,33が形成されたものである。そして、拡大結合部材30の背面部32とサスペンションタワー14の傾斜部14aとが複数箇所で溶接により接合され(以下、この接合箇所を「拡大結合部Y」という)、拡大結合部材30の底面部31とエプロンメンバインナ13bの上面とが複数箇所で溶接により接合されている(以下、この接合箇所を「平面結合部Z」という)。ここで、前記拡大結合部Yは、サスペンションタワー14の傾斜部14aと拡大結合部材30の背面部32との傾斜に応じて、前記結合部Xと同様に、上方ほど車幅方向内方に傾斜して形成されることになる。また、拡大結合部Yにおける結合面積は、前記結合部Xにおける結合面積よりも小さくされている。
また、前記エプロンメンバ13内には、節状補強部材40が配設されている。該節状補強部材40は、エプロンメンバインナ13b内の側面に沿って延びる背面部41と、該背面部41の前後端部を車幅方向外方にそれぞれ折曲させてなる折曲部42,43とを有する形状とされている。また、前側の折曲部42の下端は折り曲げられてフランジ42aが形成され、後側の折曲部43の上下端はそれぞれ折り曲げられてフランジ43a、43bが形成されている。そして、前記背面部41はエプロンメンバインナ13b内の側面に複数箇所で溶接により接合されていると共に、前記フランジ42a,43aは上面に溶接により接合され、前記フランジ43bは下面に溶接により接合されている。さらに、それぞれの折曲部分の中間部には、リブ44,44が車幅方向外方に突出するように設けられている。
以上のような構成により、エプロンメンバ13の車幅方向内方側の面とサスペンションタワー14の車幅方向外方側の面とが結合されていると共に、該エプロンメンバ13とサスペンションタワー14との結合部Xの近傍において、サスペンションタワー14の上部がエプロンメンバ13の上端よりも上方に突出して設けられた構成とされており、サスペンションタワー14の突出箇所とエプロンメンバ13の上面とを結合する拡大結合部材30が設けられているので、エプロンメンバ13とサスペンションタワー14とを直接結合する結合部Xに加えて、エプロンメンバ13とサスペンションタワー14とを拡大結合部材30を介して結合する拡大結合部Yが形成されることになって、エプロンメンバ13とサスペンションタワー14との結合面積が実質的に拡大され、より強固な結合構造が実現される。
また、拡大結合部材30は、エプロンメンバ13の上面に結合され、車幅方向内方側の端部から上方に延びてサスペンションタワー30上部の車幅方向外方側の面に結合された構成であるから、サスペンションタワー30に作用する荷重が拡大結合部材30を介してエプロンメンバ13に分散され、サスペンションタワー30の支持剛性の向上が図られると共に、エプロンメンバ13とサスペンションタワー14とを直接結合する結合部Xに対して上部に拡大結合部材30とサスペンションタワー14とを結合する拡大結合部Yが形成されるので、特にサスペンションタワー14のエプロンメンバ13に対する回転方向の剛性、つまり内倒れに対する支持剛性が向上することになる。
なお、本実施の形態では、結合部Xと拡大結合部Yとが上下に隣接して配置されているが、これらは離れて存在していてもよく、例えば拡大結合部Yがサスペンションタワー14の側壁の上端部近傍に形成されたものでもよい。つまり、エプロンメンバ13とサスペンションタワー14とを結合する結合部Xに対して、拡大結合部材30を介して両者を結合する拡大結合部Yが形成されることによって、両者のトータルの結合面積が拡大されるものであればよい。
また、サスペンションタワー14の軸心が傾いて構成されているときに、段差走行後における車輪の接地時などの衝撃によりサスペンションタワー14に対して車幅方向の荷重、即ち内倒れ方向の荷重が作用することがある。このとき、サスペンションタワー14におけるエプロンメンバ13との結合部X、及び該タワー14における拡大結合部材30との拡大結合部Yが垂直方向に形成されている場合に、サスペンションタワー14とエプロンメンバ13、或いは該タワー14と拡大結合部材30とを引き剥がす方向の荷重が作用することになり、サスペンションタワー14の内倒れの懸念が増大する。
これに対し、サスペンションタワー14の車幅方向外方側の面に、上方側が車幅方向内方に傾斜する傾斜部14aが形成されていると共に、サスペンションタワー14におけるエプロンメンバ13との結合部Xと該タワー14における拡大結合部材30との拡大結合部Yとは、前記傾斜部14aに設けられた構成とされているので、前記のようにサスペンションタワー14に対して内倒れ方向の荷重が、前記結合部X及び拡大結合部Yにおけるせん断方向の荷重に変換されるため、サスペンションタワー14とエプロンメンバ13、或いは該タワー14と拡大結合部材30とが引き剥がされ難くなり、サスペンションタワー14の内倒れに対する剛性が向上することになる。なお、この実施の形態においては結合部Xと拡大結合部Yとの両方が傾斜部14aに設けられた構造となっているが、前記結合部Xと拡大結合部Yとのいずれか一方が傾斜して設けられた構造であっても、サスペンションタワー14からの荷重をせん断方向に作用させる効果が得られる。
さらに、剛性の高い構成体であるエプロンメンバ13とサスペンションタワー14とを直接結合する結合部Xが、拡大結合部材30を介して両者を結合する拡大結合部Yよりも結合面積が大きく構成されているので、サスペンションタワー14からの荷重をより効率的にエプロンメンバ13側に分散させることができる。また、拡大結合部材30は平面結合部Zにおいてエプロンメンバ13の上面に結合された構成であるから、サスペンションタワー14から入力された上下方向の荷重が拡大結合部材30とエプロンメンバ13とを引き剥がす方向に作用することになるが、拡大結合部Yが比較的小さく構成されているので、平面結合部Zの負荷を軽減させることができ、拡大結合部材30を剥がす方向に過度の荷重が作用することが回避される。
一方、本実施の形態のように、エプロンメンバ13が車幅方向外方部を形成するエプロンメンバアウタ13aと、車幅方向内方部を形成すると共に前記サスペンションタワー14が結合されるエプロンメンバインナ13bとから構成されている場合に、これらの2部材13a,13bの結合部、つまりフランジ13a′,13b′同士の結合部及びフランジ13a″,13b″同士の結合部における剛性が高くなる。そして、エプロンメンバインナ13bの車幅方向の寸法Lbがエプロンメンバアウタ13aの車幅方向の寸法Laよりも小さく構成される結果、エプロンメンバインナ13bが2部材13a,13bの結合部に近接位置することになるので、サスペンションタワー14からの荷重に対するエプロンメンバインナ13bの変位が小さくなり、サスペンションタワー14の内倒れを助長するようにエプロンメンバ13が変形することが防止される。
そして、エプロンメンバ13が形成する閉断面内に該閉断面の一部(エプロンメンバインナ13bにより形成された閉断面)を塞ぐ節状補強部材40が配設されているので、エプロンメンバ13の断面崩れ対する剛性が向上され、サスペンションタワー14からエプロンメンバ13に入力された荷重に対して、エプロンメンバ13の形状が車幅方向内方側に拡大された形状、つまりサスペンションタワー14の内倒れを助長する形状に変形し難くなる。なお、ここでは、前記補強部材40は、エプロンメンバインナ13bにより形成された閉断面を塞ぐ形状とされているが、この形状に限らず、例えばエプロンメンバアウタ13aにより形成された閉断面をも塞ぐ形状であってもよい。
本発明は、自動車の車両の前部構造、特にサスペンションタワー周辺の構造に関し、自動車産業に広く好適である。
本発明の実施の形態に係る車両の前部構造の斜視図である。 図1の矢印A−A線による矢視図である。 図2の矢印B−B線による矢視図である。 同矢印C−C線による矢視図である。 図3の要部拡大断面図である。 図5の矢印D−D線による矢視図である。 従来技術の説明図である。 同要部拡大断面図である。
符号の説明
1 前部構造
13 エプロンメンバ
13a エプロンメンバアウタ
13b エプロンメンバインナ
14 サスペンションタワー
14a 傾斜部
20 車両懸架装置
30 拡大結合部材
40 節状補強部材

Claims (5)

  1. 車体前部の左右両側部で前後方向に延設された閉断面構造のエプロンメンバと、該エプロンメンバの車幅方向内方に設けられて車両懸架装置の上部を収容保持するサスペンションタワーとを有し、前記エプロンメンバの車幅方向内方側の面とサスペンションタワーの車幅方向外方側の面とが結合されていると共に、該エプロンメンバとサスペンションタワーとの結合部の近傍において、前記サスペンションタワーの上部が前記エプロンメンバの上端よりも上方に突出する構造の車両の前部構造であって、
    前記エプロンメンバの上面に結合され、かつ車幅方向内方側の端部から上方に延びてサスペンションタワー上部の車幅方向外方側の面に結合された拡大結合部材が設けられていることを特徴とする車両の前部構造。
  2. 前記請求項1に記載の車両の前部構造において、
    前記サスペンションタワーの車幅方向外方側の面には、上方側が車幅方向内方に傾斜する傾斜部が形成されていると共に、
    前記サスペンションタワーにおけるエプロンメンバとの結合部と該タワーにおける拡大結合部材との結合部との少なくとも一方は、前記傾斜部に設けられていることを特徴とする車両の前部構造。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の車両の前部構造において、
    前記サスペンションタワーとエプロンメンバとの結合部の面積は、サスペンションタワーと拡大結合部材との結合部の面積よりも大きく構成されていることを特徴とする車両の前部構造。
  4. 前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両の前部構造において、
    前記エプロンメンバは、車幅方向外方部を形成するエプロンメンバアウタと、車幅方向内方部を形成すると共に前記サスペンションタワーに結合されるエプロンメンバインナとから構成され、該エプロンメンバインナの車幅方向の寸法は、前記エプロンメンバアウタの車幅方向の寸法よりも短く構成されていることを特徴とする車両の前部構造。
  5. 前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両の前部構造において、
    前記エプロンメンバが形成する閉断面内には、該閉断面の少なくとも一部を塞ぐ節状補強部材が配設されていることを特徴とする車両の前部構造。
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