JP4276630B2 - 車両のカウル構造 - Google Patents

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本発明は自動車等の車両に適用される車両のカウル構造に関する。
従来、自動車等の車両に適用される車両のカウル構造においては、車体のエンジンルームと車室とを仕切る縦壁状のダッシュパネルの上縁に沿って車幅方向に延び、車室側からエンジンルーム側へ棚状に延びる底壁部と、該底壁部から立設し且つ上下方向中間位置に上方から作用する荷重によって上下に潰れ変形容易な易変形部を有する縦壁部と、該縦壁部の上縁から棚状に張り出しフロントウインドシールドガラスの前縁(下部)を支持する上壁部とからなる構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−217144号公報
この特許文献1の車両のカウル構造においては、上壁部と底壁部との間に、上壁部と底壁部とを上下方向に架けわたし、カウルに上方から衝突荷重が作用したときに上下に潰れ変形して衝撃を吸収する衝撃吸収部材を車幅方向に所定の間隔をおいて複数設置している。このため、衝撃吸収部材の剛性を低くすると、車両走行中のフロントウインドシールドガラスの振動が大きくなる。一方、衝撃吸収部材の剛性を高くすると、衝突体がフロントウインドシールドガラスの下部に衝突した際に、フロントウインドシールドガラスの前縁を支持する上壁部の変形量が少なくなり、衝突体の障害値を十分に下げることが困難になる。
本発明は上記事実を考慮し、車両走行中のフロントウインドシールドガラスの振動を低減でき、且つ衝突体がフロントウインドシールドガラスの下部に衝突した際にカウルの充分な変形によって衝突体の障害値を十分に下げることができる車両のカウル構造を提供することが目的である。
請求項1記載の本発明の車両のカウル構造は、上方が開口したカウルの後壁部を構成すると共に、上端が略車体後方に向かって屈曲されたカウルインナと、前記カウルの後壁部の上に配置され、前記カウルインナの上端の結合部に結合されると共に、前端部がフロントウインドシールドガラスの下部を支持する支持部となっているカウルアウタと、前記カウルアウタの支持部と前記カウルインナの後壁部とを車幅方向に沿って部分的に互いに連結すると共に、上下方向中間部に車幅方向に沿った折れ部が形成され、且つ、車幅方向両端部の少なくとも一方にフランジが上端から下端まで形成されており、該フランジは前記各折れ部において、他の部位に比べて剛性が低い脆弱部である連結部材と、を有し、前記脆弱部では、前記フランジの幅が他の部位のフランジの幅に比べて狭いことを特徴とする。
車幅方向両端部の少なくとも一方にフランジが上端から下端まで形成された連結部材によって、フロントウインドシールドガラスの下部を支持するカウルアウタの支持部とカウルインナの後壁部とを車幅方向に沿って部分的に互いに連結しているため、フロントウインドシールドガラスの支持剛性が向上し、車両走行中のフロントウインドシールドガラスの振動が低減する。また、フロントウインドシールドガラスの下部に衝突体が衝突し、フロントウインドシールドガラスの下部に車体前方上側から車体後方下側へ向かって荷重が作用した場合には、連結部材が、上下方向中間部に車幅方向に沿って形成した折れ部を中心にして屈曲変形する。この際、連結部材のフランジが、連結部材の折れ部において、他の部位に比べて剛性が低い脆弱部であるので、折れ部においてフランジが容易に変形する。このため、フランジが折れ部の変形の妨げにならない。また、脆弱部ではフランジの幅を他の部位のフランジの幅に比べて狭く加工することで連結部材の剛性を調整できる。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両のカウル構造において、前記脆弱部では、左右のフランジが設けられると共にこれらのフランジが他の部位に比べて互いに離間する方向へ傾斜し凸部となっていることを特徴とする。
請求項1に記載の内容に加えて、脆弱部では、左右のフランジが他の部位に比べて互いに離間する方向へ傾斜し凸部となっているため、フランジの傾斜角度を変えることで連結部材の剛性を調整できる。
請求項3記載の本発明は、上方が開口したカウルの後壁部を構成すると共に、上端が略車体後方に向かって屈曲されたカウルインナと、
前記カウルの後壁部の上に配置され、前記カウルインナの上端の結合部に結合されると共に、前端部がフロントウインドシールドガラスの下部を支持する支持部となっているカウルアウタと、
前記カウルアウタの支持部と前記カウルインナの後壁部とを車幅方向に沿って部分的に互いに連結すると共に、上下方向中間部に車幅方向に沿った折れ部が形成され、且つ、車幅方向両端部の少なくとも一方にフランジが上端から下端まで形成されており、該フランジは前記各折れ部において、他の部位に比べて剛性が低い脆弱部である連結部材と、
を有し、前記脆弱部には、前記各折れ部の車幅方向に沿った両端部と前記フランジとに跨る貫通孔が形成されていることを特徴とする。
車幅方向両端部の少なくとも一方にフランジが上端から下端まで形成された連結部材によって、フロントウインドシールドガラスの下部を支持するカウルアウタの支持部とカウルインナの後壁部とを車幅方向に沿って部分的に互いに連結しているため、フロントウインドシールドガラスの支持剛性が向上し、車両走行中のフロントウインドシールドガラスの振動が低減する。また、フロントウインドシールドガラスの下部に衝突体が衝突し、フロントウインドシールドガラスの下部に車体前方上側から車体後方下側へ向かって荷重が作用した場合には、連結部材が、上下方向中間部に車幅方向に沿って形成した折れ部を中心にして屈曲変形する。この際、連結部材のフランジが、連結部材の折れ部において、他の部位に比べて剛性が低い脆弱部であるので、折れ部においてフランジが容易に変形する。このため、フランジが折れ部の変形の妨げにならない。また、脆弱部には、各折れ部の車幅方向に沿った両端部とフランジとに跨る貫通孔が形成されているため、貫通孔を大きくすることで連結部材の剛性を大幅に下げることができる。
請求項1記載の本発明の車両のカウル構造は、上記の構成とすることで、車両走行中のフロントウインドシールドガラスの振動を低減でき、且つ衝突体がフロントウインドシールドガラスの下部に衝突した際にカウルの充分な変形によって衝突体の障害値を十分に下げることができる。また、簡単な加工で連結部材の剛性を調整できる。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両のカウル構造において、脆弱部では、左右のフランジが設けられると共にこれらのフランジが他の部位に比べて互いに離間する方向へ傾斜し凸部となっているため、請求項1に記載の効果に加えて、連結部材の剛性を容易に調整できる。
請求項3記載の本発明の車両のカウル構造は、上記の構成とすることで、車両走行中のフロントウインドシールドガラスの振動を低減でき、且つ衝突体がフロントウインドシールドガラスの下部に衝突した際にカウルの充分な変形によって衝突体の障害値を十分に下げることができる。また、連結部材の剛性を大幅に下げることができる。
本発明における車両のカウル構造の第1実施形態を図1〜図7に従って説明する。
なお、図中矢印UPは車体上方方向を示し、図中矢印FRは車体前方方向を示し、図中矢印INは車幅内側方向を示している。
図7に示される如く、本実施形態の車体10は、車体10の前部上面にフロントフード12を備えており、フロントフード12の後方上側にフロントウインドシールドガラス14を備えている。
図1に示される如く、フロントウインドシールドガラス14の下端縁部14Aには、板状のカウルルーバ18が取付けられており、カウルルーバ18は、フロントフード12とフロントウインドシールドガラス14との間に、車幅方向に沿って取付けられている。なお、カウルルーバ18は、前端18Aにおいてフロントフード12の後端を車体下方側から支持すると共に、後端18Bがフロントウインドシールドガラス14の下端縁部14Aに取付けられている。
フロントウインドシールドガラス14の下部14Bとカウルルーバ18との下方には、カウル20がその長手方向を車幅方向に沿って配置されており、カウル20の車幅方向から見た断面形状は車体上方が開口した枠状になっている。また、カウル20は板材の組み合わせによって構成され、カウル20の後壁部を構成するカウルインナ24と、カウル20の後壁部より上方の部位を構成する、即ち、カウルの上に配置されるカウルアウタ22と、カウル20の前壁部と底壁部とを構成するカウルフロント26とを備えている。
カウルアウタ22の基部22Aは車体前側上方から車体後側下方へ向かって傾斜しており、基部22Aの上端部には、車体前方下側へ屈曲された支持部22Bが形成されている。支持部22Bの上面には、接着剤27によってフロントウインドシールドガラス14の下部14Bが固定されており、支持部22Bはフロントウインドシールドガラス14の下部14Bを車体下方側から支持している。また、カウルアウタ22の基部22Aの下端部には、車体後方へ屈曲されたフランジ22Cが形成されており、フランジ22Cがカウルインナ24との結合部となっている。
カウルインナ24の上部24Aは略上下方向に沿って配置されており、上部24Aの上端は、略車体後方に向かって屈曲されフランジ24Bとなっている。カウルインナ24のフランジ24Bは、カウルアウタ22のフランジ22Cの下面に溶着されている。カウルインナ24の下部24Cは、上部24Aの下端から車体斜め後方下側に向かって屈曲された傾斜部となっている。また、カウルインナ24の下部24Cの下方側は、車体斜め前方下側に向かって屈曲され接合部24Dとなっており、この接合部24Dの車室側面(車体後方側面)にダッシュパネル28の上端縁部に形成されたフランジ28Aが溶着されている。カウルインナ24の接合部24Dの下端からは、略車体前方に向かって屈曲された傾斜部部24Eが形成されており、この傾斜部24Eの前端部からは車体斜め前方下側に向かって屈曲された連結部24Fが形成されている。
カウルフロント26の底壁部26Aの後端部からは、車体斜め後方上側に向かって屈曲された連結部26Bが形成されており、この連結部26Bの車体後側面とカウルインナ24の連結部24Fの車体前側面とが溶着されている。また、カウルフロント26の底壁部26Aの前端部からは、車体斜め前方上側に向かって屈曲された前壁部26Cが形成されている。カウルフロント26の前壁部26Cの上端部には、車体前方に向けてフランジ26Dが形成されている。カウルフロント26のフランジ26Dは、カウルルーバ18の前端18A近傍に車体下方側に向かって形成した凹部18Cを車体下方側から支持している。
図2に示される如く、フロントウインドシールドガラス14の下部14Bにおける車両走行時に車体上下方向の振動振幅が大きくなる部位P1、P2の下方には、それぞれ連結部材としてのブレース30が取付けられている。
なお、フロントウインドシールドガラス14の下部14Bにおける車両走行時に車体上下方向の振動振幅が大きくなる部位P1、P2は、各車体の特性によって異なるため、それぞれの車体に応じて決まる車幅方向に沿った部分的な位置となる。例えば、フロントウインドシールドガラス14の下部14Bの車幅方向全長の1/3及び2/3となる2点P1、P2が、車両走行時に車体上下方向の振動振幅が大きくなる部位となる車体においては、点P1、P2の下方にそれぞれ連結部材としてのブレース30を取付ける。
図4に示される如く、ブレース30は帯状の板材で構成されている。また、ブレース30の基部30Aの上端に形成された折れ部29からは略車体前方へ向って上側取付部30Bが形成されており、ブレース30の下端に形成された折れ部31からは略車体後側下方へ屈曲された下側取付部30Cが形成されている。
ブレース30の基部30Aの長手方向中間部となる上下方向略中央には、車幅方向に延びる折れ部32が形成されており、ブレース30の基部30Aは、車体前方へ凸の二つ折り形状となっている。また、ブレース30における上側取付部30Bの車幅方向両端部には、車体下方へ向ってフランジ30Dが形成されており、ブレース30における下側取付部30Cの車幅方向両端部には、車体前方へ向ってフランジ30Eが形成されている。また、ブレース30における基部30Aの車幅方向両端部には車体前方へ向ってフランジ30Fが形成されており、ブレース30のフランジ30D、30E、30Fは互いに連結されている。
なお、ブレース30のフランジ30D、30E、30Fは、それぞれ上側取付部30B、下側取付部30C、基部30Aに対して垂直に形成されており、フランジ30D、30E、30Fの突出高さ(フランジ幅)は一定になっている。
図1に示される如く、ブレース30の上側取付部30Bは、カウルアウタ22の支持部22Bの後面(下面)に溶着されている。また、ブレース30の下側取付部30Cは、カウルインナ24の下部24Cの前面に溶着されている。
従って、車両走行時にフロントウインドシールドガラス14の下部14Bの振動振幅が大きくなる部位P1、P2を取付けるカウルアウタ22の支持部22Bの部位を、それぞれブレース30によって支持することで、フロントウインドシールドガラス14の振動をブレース30の剛性によって抑制できるようになっている。
図4に示される如く、ブレース30の折れ部32の車幅方向に沿った両端部32Aとその近傍においては、左右のフランジ30Fがブレース30の車幅方向外側へ突出し、脆弱部としての凸部34となっており、凸部34は、折れ部32の端部32Aを頂点とした円錐外周曲面形状に膨出されている。即ち、図5に示される如く、これら左右の凸部34は、フランジ30Fが折れ部32の両端部32Aから車幅方向外側へ倒れており、左右の凸部34は、左右のフランジ30Fの他の部位に比べて互いに離間する方向へ傾斜している。
従って、凸部34におけるフランジ30Fの傾斜角θ1は、フランジ30Fにおける他の部位の傾斜角θ2に比べて大きくなっている。
また、本実施形態では、凸部34におけるフランジ30Fのフランジ幅L1が、フランジ30Fにおける他の部位フランジ幅L2に比べて狭くなっている。なお、フランジ幅L1、L2とは、折れ部32の車幅方向両端部32Aからフランジ30Fの先端までの長さである。
図6に示される如く、ブレース30は平板をプレス加工することによって形成されており、プレス加工する前の展開形状のブレース30における凸部34となる部位は、ブレース30の幅方向両端部から半円状の切欠35がそれぞれ形成されている。また、プレス加工する際に、これらの切欠35を形成した部位を車幅方向外側へ突出させることで凸部34が形成されている。
図4に示される如く、ブレース30の折れ部29においては、左右のフランジ30Dと左右のフランジ30Fとの連結部が車幅方向外側へ突出され脆弱部としての凸部36となっている。これらの凸部36は、凸部34と同様に形成されており、凸部36では同様にフランジが折れ部29の車幅方向両端部29Aから車幅方向外側へ倒れていると共に、凸部36のフランジ幅は、フランジ30D、30Fにおける他の部位のフランジ幅に比べて狭くなっている。
また、ブレース30の折れ部31においては、左右のフランジ30Eと左右のフランジ30Fとの連結部が車幅方向外側へ突出され脆弱部としての凸部38となっている。これらの凸部38は、凸部34と同様に形成されており、凸部38ではフランジが同様に折れ部31の車幅方向両端部31Aから車幅方向外側へ倒れていると共に、凸部38のフランジ幅は、フランジ30E、30Fにおける他の部位のフランジ幅に比べて狭くなっている。
従って、図3に示される如く、ブレース30が折れ部32、29、31で折れ曲がる際には、凸部34、36、38において各フランジ30D、30E、30Fが容易に変形し、折れ部32、29、31の変形の妨げにならないため、ブレース30が容易に折れ曲がるようになっている。この結果、フロントウインドシールドガラス14の下部14Bに衝突体Kが衝突し、車体前方上側から車体後方下側へ向かって荷重Fが作用した場合には、ブレース30は折れ部32、29、31を中心にして容易に屈曲変形し、上側取付部30Bが車体下方へ移動するようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態では、図2に示される如く、フロントウインドシールドガラス14の下部14Bにおける車両走行時に振動振幅が大きくなる部位P1、P2の下方に、それぞれブレース30が取付けられている。また、図1に示される如く、ブレース30の上側取付部30Bはカウルアウタ22の支持部22Bの後面に溶着されており、ブレース30の下側取付部30Cは、カウルインナ24の下部24Cの前面に溶着されている。更に、ブレース30のフランジ30D、30E、30Fは互いに連結されている。
従って、連続するフランジ30D、30E、30Fを有することで所定の剛性が確保されたブレース30によって、車両走行時に振動振幅が大きくなるフロントウインドシールドガラス14の下部14Bの部位P1、P2を、支持することができる。このため、車両走行時に発生するフロントウインドシールドガラス14の振動を効果的に抑制できる。
一方、図3に示される如く、フロントウインドシールドガラス14の下部14Bに衝突体Kが衝突し、フロントウインドシールドガラス14の下部14Aに車体前方上側から車体後方下側へ向かって荷重Fが作用した場合には、カウルアウタ22は基部22Aと支持部22Bとの間の屈曲部(図1のN1)と、基部22Aとフランジ22Cとの間の屈曲部(図1のN2)とを中心として屈曲変形することで、図3に示される如く、支持部22Bが下方へ移動する。
また、カウルインナ24は、上部24Aとフランジ24Bとの間の屈曲部(図1のN3)を中心として屈曲変形すると共に、カウルインナ24の上部24Aと下部24Cとの間の屈曲部(図1のN4)を中心として、二つ折れ方向(図3の矢印A方向)へ屈曲変形する。更に、ブレース30は車幅方向に延びる折れ部32、29、31を中心にして屈曲変形する。
この際、ブレース30の各折れ部32、29、31においては、左右のフランジ30F、30D、30Eが車幅方向外側へ突出され凸部34、36、38となっており、これらの凸部34、36、38は、フランジ30F、30D、30Eの他の部位に比べて互いに離間する方向へ傾斜し、車幅方向両端部から車幅方向外側へ倒れている。更に、凸部34、36、38のフランジ幅L1が、フランジ30F、30D、30Eにおける他の部位のフランジ幅L2に比べてそれぞれ狭くなっている。
従って、ブレース30が折れ部32、29、31で折れ曲がる際には、凸部34、36、38の各フランジ30D、30E、30Fが容易に変形し、折れ部32、29、31の変形の妨げにならない。この結果、ブレース30が折れ部32、29、31で容易に折れ曲がる。このため、フロントウインドシールドガラス14の下部14Bに衝突体Kが衝突し、車体前方上側から車体後方下側へ向かって荷重Fが作用した場合に、ブレース30は折れ部32、29、31を中心にして容易に屈曲変形し、上側取付部30Bが車体下方へ移動し、衝突体Kの障害値を十分に下げることができる。
また、各フランジ30D、30E、30Fの傾斜角を変えることで、ブレース30の剛性を容易に調整できる。
更に、図6に示される如く、ブレース30の展開形状における凸部34となる部位に、ブレース30の幅方向両端部から半円状の切欠35をそれぞれ形成することで、凸部34におけるフランジ30Fのフランジ幅L1が、フランジ30Fにおける他の部位フランジ幅L2に比べて狭くしている。このため、フランジ幅L1をく加工するという簡単な加工でブレース30の剛性を調整できる。
次に、本発明における車両のカウル構造の第2実施形態を図8に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
図8に示される如く、第1実施形態と異なり、本実施形態では、ブレース30の折れ部32、29、31の車幅方向両端部と左右のフランジ30D、30E、30Fの根元部とに跨り貫通孔40、42、44が穿設されており、これらの貫通孔40、42、44によって、左右のフランジ30D、30E、30Fに脆弱部を形成している。また、これらの貫通孔40、42、44は、各フランジ30D、30E、30Fの根元部に形成される稜線Sを所定長さ切断しており、ブレース30が折れ部32、29、31で折れ曲がる際に、貫通孔40、42、44を形成したことによって折れ部32、29、31が容易に変形するようになっている。
この実施形態の作用は前記第1実施形態と同様に、フロントウインドシールドガラス14の振動はブレース30で支持され、衝突体Kの衝突時には、ブレース30が車幅方向に延びる折れ部32、29、31を中心にして屈曲変形する。この際、貫通孔40、42、44を形成したことによって折れ部32、29、31が容易に変形する。
また、貫通孔40、42、44を大きくすることでブレース30の剛性を大幅に下げることができる。
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記各実施形態では、図1に示される如く、ブレース30の下側取付部30Cをカウルインナ24の下部24Cに溶着したが、これに代えて、ブレース30の下側取付部30Cをカウルインナ24の接合部24D等の他の位置に溶着した構成としても良い。
また、上記各実施形態では、ブレース30の車幅方向両端部に左右のフランジ30D、30E、30Fを設けたが、これに代えて、ブレース30の車幅方向両端部の一方のみにフランジ30D、30E、30Fを設けた構成としても良い。
また、上記第1実施形態ではフランジ30F、30D、30Eを他の部位に比べて互いに離間する方向へ傾斜させず、フランジ幅を他の部位のフランジ幅に比べてそれぞれ狭くした構成としても良い。
また、上記第1実施形態では、図6に示される如く、ブレース30の展開形状における凸部34となる部位に、ブレース30の幅方向両端部から半円状の切欠35をそれぞれ形成し、これらの切欠35を形成した部位を車幅方向外側へ突出させることで凸部34を形成したが、これに代えて、ブレース30の幅方向両端部からV字状等の他の形状の切欠をそれぞれ形成し、これらの切欠を形成した部位を車幅方向外側へ突出させることで凸部34を形成しても良い。
また、連結部材はブレース30に限定されず、カウルアウタの支持部とカウルインナの後壁部とを車幅方向に沿って部分的に互いに連結し、フロントウインドシールドガラスの振動を抑制する剛性を有し、フロントウインドシールドガラスの下部に衝突体が衝突し、フロントウインドシールドガラスの下部に車体前方上側から車体後方下側へ向かって荷重が作用した場合には、容易に変形する連結部材であれば、他の部材でも良い。
図7の1−1線に沿った拡大断面である。 本発明の第1実施形態に係る車両のカウル構造を示す車体斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両のカウル構造の変形状態を示す図1に対応する断面図である。 本発明の第1実施形態に係る車両のカウル構造のブレースを示す車体斜め前方から見た斜視図である。 図1の5−5線に沿った拡大断面である。 本発明の第1実施形態に係る車両のカウル構造のブレースの一部を示す展開図である。 本発明の第1実施形態に係る車両のカウル構造が適用された車体前部を示す車体斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る車両のカウル構造のブレースを示す車体斜め前方から見た斜視図である。
符号の説明
14 フロントウインドシールドガラス
20 カウル
22 カウルアウタ
22B カウルアウタの支持部
24 カウルインナ(カウルの後壁部)
26 カウルフロント
29 ブレースの折れ部
30 ブレース(連結部材)
30A ブレースの基部
30B ブレースの上側取付部
30C ブレースの下側取付部
30D ブレースのフランジ
30E ブレースのフランジ
30F ブレースのフランジ
31 ブレースの折れ部
32 ブレースの折れ部
34 ブレースの凸部(脆弱部)
36 ブレースの凸部(脆弱部)
38 ブレースの凸部(脆弱部)
40 ブレースの貫通孔
42 ブレースの貫通孔
44 ブレースの貫通孔

Claims (3)

  1. 上方が開口したカウルの後壁部を構成すると共に、上端が略車体後方に向かって屈曲されたカウルインナと、
    前記カウルの後壁部の上に配置され、前記カウルインナの上端の結合部に結合されると共に、前端部がフロントウインドシールドガラスの下部を支持する支持部となっているカウルアウタと、
    前記カウルアウタの支持部と前記カウルインナの後壁部とを車幅方向に沿って部分的に互いに連結すると共に、上下方向中間部に車幅方向に沿った折れ部が形成され、且つ、車幅方向両端部の少なくとも一方にフランジが上端から下端まで形成されており、該フランジは前記各折れ部において、他の部位に比べて剛性が低い脆弱部である連結部材と、
    を有し、前記脆弱部では、前記フランジの幅が他の部位のフランジの幅に比べて狭いことを特徴とする車両のカウル構造。
  2. 前記脆弱部では、左右のフランジが設けられると共にこれらのフランジが他の部位に比べて互いに離間する方向へ傾斜し凸部となっていることを特徴とする請求項1に記載の車両のカウル構造。
  3. 上方が開口したカウルの後壁部を構成すると共に、上端が略車体後方に向かって屈曲されたカウルインナと、
    前記カウルの後壁部の上に配置され、前記カウルインナの上端の結合部に結合されると共に、前端部がフロントウインドシールドガラスの下部を支持する支持部となっているカウルアウタと、
    前記カウルアウタの支持部と前記カウルインナの後壁部とを車幅方向に沿って部分的に互いに連結すると共に、上下方向中間部に車幅方向に沿った折れ部が形成され、且つ、車幅方向両端部の少なくとも一方にフランジが上端から下端まで形成されており、該フランジは前記各折れ部において、他の部位に比べて剛性が低い脆弱部である連結部材と、
    を有し、前記脆弱部には、前記各折れ部の車幅方向に沿った両端部と前記フランジとに跨る貫通孔が形成されていることを特徴とする記載の車両のカウル構造。
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