JP2000095148A - 自動車の車体前部構造 - Google Patents

自動車の車体前部構造

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JP2000095148A
JP2000095148A JP10270875A JP27087598A JP2000095148A JP 2000095148 A JP2000095148 A JP 2000095148A JP 10270875 A JP10270875 A JP 10270875A JP 27087598 A JP27087598 A JP 27087598A JP 2000095148 A JP2000095148 A JP 2000095148A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体前部に前方側から過大な衝撃力が加わっ
たときに車体前後方向におけるダッシュサイドパネルの
変形によるダッシュパネル及びカウルボックスの後退
(変形)、並びに、サスペンションアッパーブラケット
のエンジンルーム内側への倒れ込みによるダッシュパネ
ル及びカウルボックスの変形を共に効果的に抑制するこ
とができると共に、リーンフォースメントの溶接作業や
組立作業を簡単に行なうことができ、しかもリーンフォ
ースメントの配設位置における水漏れ等の不具合がない
ような構成の自動車の車体前部構造を提供する。 【解決手段】 車室3の前部を仕切るダッシュパネル4
の側部に配設されかつフロントピラー5に結合されるダ
ッシュサイドパネル6の車室側の面21に、閉断面形状
に構成されたリーンフォースメント20を取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体前部
構造に関し、さらに詳しくは、自動車の車室(キャビ
ン)補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等にあっては、前方から過大な衝
撃力が加わった場合等に車室の変形を抑えることができ
るような補強構造を採用することが要請されている。そ
の理由について簡単に述べると、次の通りである。
【0003】まず、図10は通常状態の自動車の車体前
部を示し、図11は自動車の車体前部に前方から過大な
衝撃力が加わった場合の車体前部の変形状態を示すもの
である。これらの図において、1は自動車の前部に設け
られたエンジンルーム、2はこのエンジンルーム1内に
搭載されたエンジン(トランスミッションを含む)、3
は車室(キャビン)、4はエンジンルーム1と車室3と
の間に配設されて車室3の前部を仕切るダッシュパネ
ル、5a,5bは車体前部の左右一対のフロントピラ
ー、6a,6bはこれらのフロントピラー5a,5bに
取付けられてダッシュパネル4の側部に配設された左右
一対のダッシュサイドパネル、7a,7bはエンジンル
ーム1内の左右両箇所に配設されたサスペンションタワ
ー8a,8bの上端部に取付けられかつ図外のサスペン
ションストラットの上端部が組付けられる左右一対のサ
スペンションアッパーブラケット、9は図外のフロント
ウインドの下部を構成するカウルボックス、10はステ
アリングホイールである。
【0004】自動車の車体前部に前方から過大な衝撃力
が加わった場合には、その前記衝撃力によりエンジンル
ーム1内に搭載されているエンジン2が車体後方に押し
込まれて移動されるのに伴って、左右一対のサスペンシ
ョンアッパーブラケット7a,7b間のダッシュパネル
4及びカウルボックス9が図11に示す如く車体後方側
に向けて湾曲状或いは屈曲状に変形され、これに応じ
て、ダッシュサイドパネル6a,6bのエンジンルーム
1側の部分がエンジンルーム1の内方に向けてそれぞれ
屈曲されると共にサスペンションアッパーブラケット7
a,7bがエンジンルーム1の内方に向けてそれぞれ倒
れ込むおそれがある。このような変形を生じてしまう
と、車室3の室内空間が縮小されると共に、ステアリン
グホイール10が後退する等の不具合を生じることとな
る。従って、上述の如き車体前部の変形すなわち図11
において符号α及びβで示す変形量をそれぞれ減少させ
ることができるような構造にすることが衝撃対策として
要望されている。
【0005】そこで、従来においては、符号αで示す変
形量(ダッシュパネル4及びカウルボックス9の車体前
後方向の変形量)を減少させる目的で、図12に示すよ
うにフロントピラー5a,5bからサスペンションアッ
パーブラケット7a,7bにまで延びるリーンフォース
メント11をダッシュサイドパネル6a,6bの車室外
側の面12に取付けて車体前部の補強を行なうようにし
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の車体前部構造では、符号αで示す車体前後
方向における変形量はリーンフォースメント11の存在
により小さく抑えることができて車体前後方向の変形量
を減少させることができるものの、符号βで示す変形量
(サスペンションアッパーブラケット7a,7bが内側
に倒れ込むようにして変形することによって生じるダッ
シュパネル4の変形量)を減少させるのには有効な構造
ではないという問題点がある。すなわち、リーンフォー
スメント11をダッシュサイドパネル6a,6bの車室
外側の面12に配設するようにしているので、衝撃作用
時にリーンフォースメント11とダッシュサイドパネル
6a,6bとの間に剥離を生じるおそれがあり、またリ
ーンフォースメント11がサスペンションアッパーブラ
ケット7a,7bの受け部材としての機能を果たし得な
い。そのため、サスペンションアッパーブラケット7
a,7bがエンジンルーム1の内側に回転して倒れ込む
ような現象を防ぐ効果はあまり期待できない。従って、
リーンフォースメント11をダッシュサイドパネル6
a,6bの車室外側の面12に配設するのは、符号βで
示す変形量を減少させるための手段としては有効な構造
ではないのが実状である。
【0007】また、上述のリーンフォースメント11は
多くの他部品を跨ぐように配置される構造となるため、
リーンフォースメント11の溶接作業や組立作業が複雑
で面倒となる上に、リーンフォースメント11自体の部
品寸法が必然的に大きくなってしまうという問題点があ
る。
【0008】本発明は、このような実状に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、車体前部に前方側から過
大な衝撃力が加わったときに、車体前後方向におけるダ
ッシュサイドパネルの変形によるダッシュパネル及びカ
ウルボックスの後退(変形)、並びに、サスペンション
アッパーブラケットのエンジンルーム内側への倒れ込み
によるダッシュパネル及びカウルボックスの変形を共に
効果的に抑制することができると共に、リーンフォース
メントの溶接作業や組立作業を簡単に行なうことがで
き、しかもリーンフォースメントの配設位置における水
漏れ等の不具合がないような構成の自動車の車体前部構
造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、車室の前部を仕切るダッシュパネル
の側部に配設されかつフロントピラーに結合されるダッ
シュサイドパネルの車室側の面に、リーンフォースメン
トを取付けるようにしている。また、本発明では、前記
リーンフォースメントを、閉断面形状に成形された部
材、又は、前記ダッシュサイドパネルに取付けられた状
態の下で前記ダッシュサイドパネルと共に閉断面形状を
構成する部材としている。また、本発明では、前記ダッ
シュサイドパネルの側部に配設されるサスペンションア
ッパーブラケットとほぼ同じ高さ位置に前記リーンフォ
ースメントを配置すると共に、前記高さ位置において前
記リーンフォースメントを前記ダッシュサイドパネルを
介して前記フロントピラーに連結するようにしている。
また、本発明では、車室の前部を仕切るダッシュパネル
の車室側の面であってかつカウルボックスよりも下方の
位置に、車幅方向に沿って延びるクロスメンバをリーン
フォースメントとして配設するようにしている。また、
本発明では、前記クロスメンバを左右一対のサスペンシ
ョンアッパーブラケット間に配設して前記クロスメンバ
を介して前記左右一対のサスペンションアッパーブラケ
ットを連結するようにしている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図1〜図9を参照して説明する。なお、図1〜図9にお
いて、図10〜図12と共通の部分には同一の符号を付
して重複する説明を省略する。
【0011】図1〜図4は本発明の実施形態に係る車体
前部構造を示すものであって、本実施形態においては、
図1に示すようにダッシュサイドパネル6に室内側から
閉断面形状のリーンフォースメント20が取付けられて
いる。さらに具体的に詳述すると、図1に示す如く、ダ
ッシュサイドパネル6はフロントピラー5に溶接等にて
結合されると共にこのダッシュサイドパネル6にダッシ
ュパネル4の側端部4aが溶接等にて結合されており、
ダッシュパネル4の側部に配設されたダッシュサイドパ
ネル6の車室側の面21に、リーンフォースメント20
が溶接等にて取付けられている。このリーンフォースメ
ント20は、閉断面形状に成形された部材、又は、ダッ
シュサイドパネル6に取付けられた状態の下でこのダッ
シュサイドパネル6と共に閉断面形状を構成する部材で
ある。そして、前記面21におけるリーンフォースメン
ト20の配設位置は、図2に示すように、サスペンショ
ンタワー8の上端部に配設されるサスペンションアッパ
ーブラケット7の配設高さ位置とほぼ同じ高さ位置であ
って、かつ、カウルボックス9よりも下方の高さ位置と
なされている。かくして、上述のリーンフォースメント
20は、サスペンションアッパーブラケット7とほぼ同
じ高さにおいてダッシュサイドパネル6を介してフロン
トピラー5に溶接結合にて連結されている。
【0012】このような構成によれば、リーンフォース
メント20がダッシュサイドパネル6の車室側の面21
に取付けられかつサスペンションアッパーブラケット7
とほぼ同じ高さ位置に配置されているので、車体前部に
前方側から過大な衝撃力が加わった時に、その衝撃力に
より変形移動されようとするダッシュパネル4及びサス
ペンションアッパーブラケット7をリーンフォースメン
ト20にて充分に受け止めることができる。すなわち、
リーンフォースメント20とダッシュサイドパネル6と
の間に剥離を生じることなく、車室内の側にあるリーン
フォースメント20によりダッシュパネル4及びサスペ
ンションアッパーブラケット7を受け支えることができ
る。その結果、サスペンションアッパーブラケット7が
エンジンルーム1の内側すなわち左右のサスペンション
アッパーブラケット7が互いに近づく方向へ倒れ込むよ
うな変形移動の発生を抑制することができ、図11にお
いて符号βで示す変形量すなわちサスペンションアッパ
ーブラケット7が内側に倒れ込むようにして変形するこ
とによって生じるダッシュパネル4の変形量を減少させ
ることができる。また、前記リーンフォースメント20
の存在によって、車体前部に作用する過大な衝撃力をフ
ロントピラー5に直接的に効率良く伝達することができ
るため、堅牢なフロントピラー5により衝撃エネルギを
受け止めることができて図11において符号αで示す後
退量すなわちダッシュサイドパネル6の変形により生じ
るダッシュパネル4及びサスペンションアッパーブラケ
ット7の後退量を減少させることができる。
【0013】さらに、上述の如くリーンフォースメント
20を車室内の側からダッシュサイドパネル6に取付け
るようにしているので、他の部品を跨ぐことなくリーン
フォースメント20をダッシュサイドパネル6に配設す
ることができることとなる。従って、このような構成を
採用することにより、ダッシュサイドパネル6へのリー
ンフォースメント20の組付作業や溶接作業を簡単に行
なうことができ、しかもリーンフォースメント20の部
品形状を小さくすることが可能となる。その上、リーン
フォースメント20は車室内の側に配設されるので、リ
ーンフォースメント20の接合部からの水漏れの心配は
なく、従って水漏れ対策用のシーラー等を用いる必要が
なくなってコストの低減を図ることができる。
【0014】また、本実施形態においては、図3及び図
4に示すように、ダッシュパネル4の車室側の面(ダッ
シュパネル本体の前面)22には、ダッシュパネル4の
左右のほぼ全長に亘って車幅方向に延びるクロスメンバ
23が配設されている。なお、このクロスメンバ23は
鋼板を屈曲成形して成る部材であり、左右一対のサスペ
ンションアッパーブラケット7の間に配置されて車体前
部の補強のためにこれらを互いに連結する部材である。
ここで、上述のクロスメンバ23の配設構造について述
べると、クロスメンバ23の上下両端部23a,23b
が、ダッシュパネル4の上端縁4bにおいて、カウルボ
ックス9のインナパネル部を構成するダッシュパネル部
分P1 並びにサスペンションアッパーブラケット7に対
応するダッシュパネル部分P2 に当てがわれてスポット
溶接S1 ,S2 ,S3 にて結合されている(図4参
照)。この場合、前記クロスメンバ23の下端部23b
は、ダッシュパネル部分P2 と一緒にサスペンションア
ッパーブラケット7にスポット溶接S3 にて三者一体に
結合されている。そして、クロスメンバ23の左右の中
間部分は複数箇所においてスポット溶接S4 等にてダッ
シュパネル4の上端縁4bに取付けられている(図3参
照)。従って、左右一対のサスペンションアッパーブラ
ケット7がクロスメンバ23にて連結され、左右一対の
サスペンションアッパーブラケット7を互いに連結する
クロスメンバ23がダッシュパネル4の車室内の側にリ
ーンフォースメントの1つとして取付けられるようにな
っている。
【0015】なお、上述のクロスメンバ23は、ダッシ
ュパネル4に従来より取付けられるようになっている既
存の補強部材(リーンフォースメント)24と一緒にダ
ッシュパネル4に結合されるように構成されており、従
って左右のサスペンションアッパーブラケット7は前記
クロスメンバ23のみならず既存の補強部材24をも介
して互いに連結されている。
【0016】このような構成によれば、カウルボックス
9の下部位置においてクロスメンバ23をダッシュパネ
ル4に配設したことに伴い、ダッシュパネル4及びカウ
ルボックス9が前記クロスメンバ23にて補強されるた
め、車体前部に過大な衝撃力が加わった場合でもダッシ
ュパネル4及びカウルボックス9の車室内への侵入量
(変形移動量)を少なく抑えることができる。また、既
述の如く左右のサスペンションアッパーブラケット7を
クロスメンバ23及び既存の補強部材24を介して連結
するようにしているので、クロスメンバ23のみで連結
した場合に比べてより一層良好な補強効果を得ることが
できる。また、左右のサスペンションアッパーブラケッ
ト7をクロスメンバ23により連結するようにしている
ので、エンジンルーム1内へのサスペンションアッパー
ブラケット7の倒れ込みを効果的に防止することができ
る。さらに、既述のリーンフォースメント20の場合と
同様に車室内の側に取付けるので、組付作業や溶接作業
が簡単であり、また水漏れなどの不具合を生じる心配も
ない。
【0017】以上、本発明の一実施形態について述べた
が、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。
【0018】例えば、ダッシュサイドパネル6の車室内
の側の面21に配設する閉断面形状のリーンフォースメ
ント20については、図5に示すようにダッシュサイド
パネル6の車室内の側の面21に溶接結合すると共にダ
ッシュパネル4の面22にも溶接結合するように構成す
ることが可能であり、この場合には、リーンフォースメ
ント20をダッシュパネル4にも溶接結合するようにし
たことに伴いダッシュサイドパネル6及びサスペンショ
ンアッパーブラケット7の変形をより効果的に抑制する
ことができる。また、リーンフォースメント20をダッ
シュパネル4に結合する必要は必ずしもなく、図6に示
すようにリーンフォースメント20をダッシュパネル4
の面22から離して配置するようにしてもよい。なお、
この場合には、ダッシュパネル4に対応するリーンフォ
ースメント部分20a(図6参照)を、ダッシュパネル
4の面22の近傍位置においてその面22をできるだけ
広く受け得るように配置するのが望ましい。
【0019】また、クロスメンバ23の配設位置(高さ
位置)は、カウルボックス9とサスペンションアッパー
ブラケット7との間の位置差(高さ位置の差)に応じて
設定されるが、図4に示す場合よりも前記位置差が若干
大きい場合には、図7に示すように、断面コ字形状の本
体部23cの上下両側に屈曲状フランジ部23d,23
eを有するクロスメンバ23をカウルボックス9の下端
部分からサスペンションアッパーブラケット7に対応す
る部分に亘って配置してダッシュパネル4の車室側の面
22に溶接結合すればよい。また、前記位置差が特に大
きい場合には、図8及び図9に示すように、クロスメン
バ23をダッシュパネル4の中間高さ位置においてこの
ダッシュパネル4の車室側の面22に溶接結合すればよ
い。なお、図8はクロスメンバ23による左右一対のサ
スペンションアッパーブラケット7の連結強度ひいては
補強効果をより一層増大させるために、ブースタ取付部
材を兼用する既存の補強部材(リーンフォースメント)
30にクロスメンバ23をスポット溶接S5 にて取付け
るようにした例である。
【0020】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明は、車室の前部
を仕切るダッシュパネルの側部に配設されかつフロント
ピラーに結合されるダッシュサイドパネルの車室側の面
に、リーンフォースメントを取付けるようにしたもので
あるから、車体前部に前方側から過大な衝撃力が加わっ
た時にリーンフォースメントとダッシュサイドパネルと
の間に剥離を生じることなく、車室内の側にあるリーン
フォースメントによりダッシュパネル及びサスペンショ
ンアッパーブラケットを受け支えることができ、ひいて
はサスペンションアッパーブラケットがエンジンルーム
の内側すなわち左右のサスペンションアッパーブラケッ
トが互いに近づく方向へ倒れ込むような変形移動の発生
を効果的に抑制することができる。また、リーンフォー
スメントをダッシュサイドパネルの車室側の面に取付け
るようにしたことに伴い、他の部品を跨ぐことなくリー
ンフォースメントをダッシュサイドパネルに配設するこ
とができることとなり、従って、ダッシュサイドパネル
へのリーンフォースメントの組付作業及び溶接作業を簡
単に行なうことができる。しかも、リーンフォースメン
トを他の部品を跨ぐような形状にするとリーンフォース
メントが大型になってしまうが、そのような形状にする
必要がないため、リーンフォースメントを小型のもので
済ませることができる。さらに、リーンフォースメント
は車室内の側に配設されるので、リーンフォースメント
の接合部からの水漏れの心配がなく、従って水漏れ対策
用のシーラー等を用いる必要がなくコストの低減を図る
ことができる。
【0021】また、請求項2に記載の本発明は、リーン
フォースメントを、閉断面形状に成形された部材、又
は、前記ダッシュサイドパネルに取付けられた状態の下
でダッシュサイドパネルと共に閉断面形状を構成する部
材としたものであるから、リーンフォースメント配設箇
所に閉断面形状が存在することにより、リーンフォース
メント配設箇所の強度を充分に大きく確保することがで
き、ひいては充分な補強構造を具備せしめることができ
る。
【0022】また、請求項3に記載の本発明は、ダッシ
ュサイドパネルの側部に配設されるサスペンションアッ
パーブラケットとほぼ同じ高さ位置にリーンフォースメ
ントを配置すると共に、その高さ位置においてリーンフ
ォースメントをダッシュサイドパネルを介してフロント
ピラーに連結するようにしたものであるから、車体前部
に前方側から過大な衝撃力が加わった時にサスペンショ
ンアッパブラケットがエンジンルームの内側すなわち左
右のサスペンションアッパブラケットが互いに近づく方
向へ倒れ込むような変形移動の発生を抑制することがで
きる。また、サスペンションアッパーブラケットとほぼ
同じ高さ位置に配置されたリーンフォースメントの存在
によって、車体前部に作用する過大な衝撃力をフロント
ピラーに直接的に効率良く伝達することができるため、
堅牢なフロントピラーにより衝撃エネルギを充分に受け
止めることができてカウルボックス及びダッシュパネル
の変形量を減少させることができる。
【0023】また、請求項4に記載の本発明は、車室の
前部を仕切るダッシュパネルの車室側の面であってかつ
カウルボックスよりも下方の位置に、車幅方向に沿って
延びるクロスメンバをリーンフォースメントとして配設
したものであるから、カウルボックスの下部位置におい
てクロスメンバをダッシュパネルに配設したことに伴い
ダッシュパネル及びカウルボックスがクロスメンバにて
補強されるため、車体前部に過大な衝撃力が加わった場
合でもダッシュパネル及びカウルボックスの車室内への
侵入量(変形移動量)を少なく抑えることができる。ま
た、クロスメンバをダッシュパネルの室内側から取付け
るようにしているので、組付作業や溶接作業が簡単であ
り、また水漏れなどの不具合を生じる心配もない。
【0024】また、請求項5に記載の本発明は、クロス
メンバを左右一対のサスペンションアッパーブラケット
間に配設してクロスメンバを介して左右一対のサスペン
ションアッパーブラケットを連結したものであるから、
エンジンルーム内へのサスペンションアッパーブラケッ
トの倒れ込みすなわち左右一対のサスペンションアッパ
ーブラケットが互いに近づく方向への倒れ込みを効果的
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車体前部構造を示す水
平断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る車体前部構造を示す縦
断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車体前部構造における
ダッシュパネルを示す正面図である。
【図4】図3におけるA−A線拡大断面図である。
【図5】ダッシュサイドパネルに取付けられるリーンフ
ォースメントの別例を示す水平断面図である。
【図6】ダッシュサイドパネルに取付けられるリーンフ
ォースメントの他の別例を示す水平断面図である。
【図7】ダッシュパネルに取付けられるクロスメンバの
別例を示す縦断面図である。
【図8】ダッシュパネルに取付けられるクロスメンバの
他の別例を示す正面図である。
【図9】図8に示す実施形態の場合のクロスメンバの配
設位置を概念的に示す縦断面図である。
【図10】一般的な自動車の前部車体構造を示す水平断
面図である。
【図11】図10に示す自動車に車体前方から過大な衝
撃力が加わった時の変形状態を示す水平断面図である。
【図12】自動車の前部車体を補強するようにした従来
の車体前部構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 エンジンルーム 2 エンジン 3 車室 4 ダッシュパネル 5 フロントピラー 6 ダッシュサイドパネル 7 サスペンションアッパーブラケット 9 カウルボックス 20 リーンフォースメント 21 ダッシュサイドパネルの車室側の面 22 ダッシュパネルの車室側の面 23 クロスメンバ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室の前部を仕切るダッシュパネルの側
    部に配設されかつフロントピラーに結合されるダッシュ
    サイドパネルの車室側の面に、リーンフォースメントを
    取付けたことを特徴とする自動車の車体前部構造。
  2. 【請求項2】 前記リーンフォースメントを、閉断面形
    状に成形された部材、又は、前記ダッシュサイドパネル
    に取付けられた状態の下で前記ダッシュサイドパネルと
    共に閉断面形状を構成する部材としたことを特徴とする
    請求項1に記載の自動車の車体前部構造。
  3. 【請求項3】 前記ダッシュサイドパネルの側部に配設
    されるサスペンションアッパーブラケットとほぼ同じ高
    さ位置に前記リーンフォースメントを配置すると共に、
    前記高さ位置において前記リーンフォースメントを前記
    ダッシュサイドパネルを介して前記フロントピラーに連
    結するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の自動車の車体前部構造。
  4. 【請求項4】 車室の前部を仕切るダッシュパネルの車
    室側の面であってかつカウルボックスよりも下方の位置
    に、車幅方向に沿って延びるクロスメンバをリーンフォ
    ースメントとして配設したことを特徴とする自動車の車
    体前部構造。
  5. 【請求項5】 前記クロスメンバを左右一対のサスペン
    ションアッパーブラケット間に配設して前記クロスメン
    バを介して前記左右一対のサスペンションアッパーブラ
    ケットを連結したことを特徴とする請求項4に記載の自
    動車の車体前部構造。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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