JP6225761B2 - 画像の読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
画像が記録された原稿を読み取る読取部材と、
予め設定された白色を前記読取部材で読み取った結果に基づいて、明るさのムラを補正するシェーディング処理を行う較正処理手段と、
電源が投入されていない状態から電源が投入された場合に、前記読取部材を予め設定された期間、加温する加温制御手段と、
電源投入時に予め設定された基準部材を読み取る前記読取部材と、
前記基準部材を読み取った読取結果に基づいて、前記読取部材を加温する期間を設定する期間の設定手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記読取部材を作動状態にして、前記読取部材を加温する前記加温制御手段、
を備えたことを特徴とする。
黄色の画像を有する前記画像に基づいて、較正処理を行う前記較正処理手段と、
予め設定された色を透過させる透過部材を介して原稿を読み取る読取素子が、色毎に設けられた前記読取部材であって、青色を透過させる透過部材を介して原稿を読み取る読取素子を有する前記読取部材と、
を備えたことを特徴とする。
媒体から画像を読み取る請求項1ないし3のいずれかに記載の画像の読取装置と、
前記画像の読取装置に読み取られた画像に基づいて、媒体に画像を記録する画像の記録部と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、読取部材を作動状態にして加温しない場合に比べて、無理な加温を抑制し、読取部材の寿命の低下を抑制できる。
請求項3に記載の発明によれば、黄色の画像を、青色を透過させる透過部材で読み取る場合のシェーディング補正が不十分になることを低減できる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図2は実施例1の画像形成装置の要部説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例としての複写機Uは、記録部の一例であって、画像記録装置の一例としてのプリンタ部U1を有する。プリンタ部U1の上部には、読取部の一例であって、画像読取装置の一例としてのスキャナ部U2が支持されている。スキャナ部U2の上部には、原稿の搬送装置の一例としてのオートフィーダU3が支持されている。実施例1のスキャナ部U2には、入力部の一例としてのユーザインタフェースUIが支持されている。前記ユーザインタフェースUIは、操作者が入力をして、複写機Uの操作が可能である。
読取り用の光学系Aの左方には、読取部材の一例としての撮像部材CCDが配置されている。撮像部材CCDには、画像処理部IPSが電気的に接続されている。
実施例1のLEDヘッドLHy,LHm,LHc,LHkは、Y,M,C,Kの各色に対応して配置されている。なお、実施例1のLEDヘッドLHy〜LHkは、発光素子の一例としてのLEDが画像の幅方向に沿って線状に配列されたLEDアレイにより構成されている。LEDヘッドLHy〜LHkは、入力された信号に応じて、LEDが発光可能に構成されている。すなわち、LEDヘッドLHy〜LHkは、入力された信号に応じた書込光を出力可能に構成されている。
各感光体PRy,PRm,PRc,PRkの回転方向に対して、LEDヘッドLHy〜LHkの上流側には、帯電器の一例としての帯電ロールCRy,CRm,CRc,CRkが配置されている。実施例1の帯電ロールCRy〜CRkは、感光体PRy〜PRkに接触して従動回転可能に支持されている。
感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、LEDヘッドLHy〜LHkの下流側には、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkが配置されている。各感光体PRy〜PRkと各現像装置Gy〜Gkとが対向する領域により、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kが構成されている。
感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、1次転写ロールT1y〜T1kの下流側には、像保持体の清掃器の一例としての感光体クリーナCLy,CLm,CLc,CLkが配置されている。
実施例1の中間転写ベルトBは、駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRdと、張架部材の一例としてのテンションロールRtと、片寄りを補正する部材の一例としてのウォーキングロールRwと、従動部材の一例としてのアイドラロールRfと、2次転写領域の対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kと、により回転可能に支持されている。
中間転写ベルトBの回転方向に対して、2次転写領域Q4の下流側には、中間転写体の清掃器の一例として、ベルトクリーナCLbが配置されている。
前記1次転写ロールT1y〜T1k、中間転写ベルトBおよび2次転写器T2等により、実施例1の転写装置T1+T2+Bが構成されている。また、作像部Uy〜Ukおよび転写装置T1+T2+Bとにより、実施例1の画像の記録部Uy〜Uk+T1+T2+Bが構成されている。
給紙トレイTR1〜TR3の右上方には、取出部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されている。記録シートSの搬送方向に対して、ピックアップロールRpの下流側には、捌き部材の一例としての捌きロールRsが配置されている。記録シートSの搬送方向に対して、捌きロールRsの下流側には、媒体の搬送路の一例として、上方に延びる給紙路SH1が形成されている。給紙路SH1には、搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRaが配置されている。
シートSの搬送方向に対して、2次転写領域Q4の下流側には、定着装置Fが配置されている。定着装置Fは、加熱用の定着部材の一例としての加熱ロールFhと、加圧用の定着部材の一例としての加圧ロールFpと、を有する。加熱ロールFhと加圧ロールFpとの接触領域により定着領域Q5が構成されている。
定着装置Fの上方には、搬送路の一例としての排紙路SH2が配置されている。プリンタ部U1の上面には、媒体の排出部の一例としての排紙トレイTRhが形成されている。排紙路SH2は、排紙トレイTRhに向けて延びる。排紙路SH2の下流端には、媒体の搬送部材の一例としての排紙ロールRhが配置されている。
前記構成を備えた実施例1の複写機Uでは、複写動作が開始されると、原稿トレイTG1に収容された複数の原稿Giは、プラテンガラスPG上の原稿の読み取り位置を順次通過して、原稿排紙トレイTG2に排出される。
前記オートフィーダU3を使用して自動的に原稿を搬送して複写を行う場合は、読取り用の光学系Aは初期位置に停止した状態で、プラテンガラスPG上の読み取り位置を順次通過する各原稿Giが露光される。原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置いて複写を行う場合、読取り用の光学系Aが左右方向に移動して、プラテンガラスPG上の原稿が、露光されながら走査される。
原稿Giからの反射光は、光学系Aを通って、撮像部材CCDに集光される。前記撮像部材CCDは、撮像面に集光された原稿Giの反射光を電気信号に変換する。
書込回路DLは、入力された画像情報に応じた制御信号を、LEDヘッドLHy〜LHkに出力する。LEDヘッドLHy〜LHkは、制御信号に応じた書込光を出力する。
1次転写後の感光体PRy〜PRkの残留物、付着物は、感光体クリーナCLy〜CLkにより清掃される。清掃された感光体PRy〜PRk表面は、帯電ロールCRy〜CRkにより再帯電される。
1次転写領域Q3y〜Q3kで1次転写ロールT1y〜T1kにより中間転写ベルトB上に転写された単色または多色のトナー像は、2次転写領域Q4に搬送される。
レジロールRrは、中間転写ベルトBに形成されたトナー像が2次転写領域Q4に搬送される時期を合わせて、シートSを2次転写領域Q4に搬送する。2次転写ロールT2bには、電源回路Eによりトナーの帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。したがって、中間転写ベルトB上のトナー像は、中間転写ベルトBからシートSに転写される。
前記トナー像が2次転写された記録シートSは、定着領域Q5を通過する際に加熱定着される。
画像が定着された記録シートSは、排紙路SH2を搬送される。排紙路SH2を搬送されたシートSは、排紙ロールRhにより排紙トレイTRhに排出される。
図3は実施例1の読取部材の説明図である。
図3において、実施例1の撮像部材CCDは、原稿Giの画像の赤色の成分を読み取る読取素子1と、原稿Giの画像の緑色の成分を読み取る読取素子2と、原稿Giの画像の青色の成分を読み取る読取素子3とを有する。赤色の読取素子1は、R:赤色の光を透過させる透過部材の一例としての赤フィルタ1aを介して、原稿Giの画像を読み取る。緑色の読取素子2は、G:緑色の光を透過させる透過部材の一例としての緑フィルタ2aを介して、原稿Giの画像を読み取る。青色の読取素子3は、B:青色の光を透過させる透過部材の一例としての青フィルタ3aを介して、原稿Giの画像を読み取る。
なお、実施例1では、原稿の搬送路U3aに、図示しない基準部材の一例としての白基準板が配置されている。白基準板の表面は、予め設定された濃度の白色で構成されている。
図3において、実施例1の撮像部材CCDは、複写機Uの制御部Cとの間で信号の送受信を行っている。実施例1の制御部Cは、小型情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されており、外部との信号の入出力、および、入出力信号レベルの調節等を行うI/O、必要な処理を実行するためのプログラム、および、データ等が記憶されたROM、必要なデータを一時的に記憶するためのRAMや、HDD、前記ROMや、前記HDDに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU、ならびにクロック発振器等を有する計算機の一例としてのコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
読取部材の駆動制御手段の一例としてのCCDの駆動制御手段C1は、読取時の制御手段C1aと、待機時の制御手段C1bと、を有し、駆動回路6を介して、撮像部材CCDの制御を行う。なお、CCDの駆動制御手段C1は、電源オフ時は当然として、省電力状態でも撮像部材CCDに給電を停止する。
読取時の制御手段C1aは、原稿Giの読み取りが行われる場合に、撮像部材CCDに対して、駆動電圧V1を供給する。
待機時の制御手段C1bは、原稿Giの読み取りが行われていない待機時に、撮像部材CCDに対して、待機電圧V2を供給する。
期間の設定手段の一例としての加温時間の設定手段C2aは、白色基準板を読み取った読取結果に基づいて、撮像部材CCDを作動状態にする加温期間t1を設定する。実施例1の加温時間の設定手段C2aは、電源投入または省電力状態からの復帰時に、撮像部材CCDにより、白色基準板の読取結果に基づいて、加温時間t1を設定する。具体的には、電源投入時等の白色基準板を撮像部材CCDで読み取ったアナログデータの読み値は、A/Dコンバータ:アナログ/デジタル変換器を使用して変換する際に、デジタルデータの一定出力値となるように、ゲインが設定される。図4に示すように、撮像部材CCDに待機電圧V2のみを供給した状態で、撮像部材CCDの温度が徐々に上昇していくことにつれて、このゲイン値が上昇していくことが、実験により確認された。
t1=−100×x+177 …式(1)
加温時間の計時手段C2bは、加温時間t1の計時を行う。加温時間の計時手段、すなわち、タイマTM1は、電源投入時または省電力状態からの復帰時に加温時間t1の計時を開始する。
なお、シェーディング処理やキャリブレーション処理は、従来公知であるため、詳細な説明は省略する。
次に、実施例1の複写機Uにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
図5は実施例1の加温処理の説明図である。
図5のフローチャートの各ステップSTの処理は、複写機Uの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は複写機Uの他の各種処理と並行して実行される。なお、読取処理が開始された場合に、読取部材CCDに駆動電圧V1を供給し、読取処理が終了した場合に待機電圧V2を供給する処理や、何も入力や処理がされない状況で、予め設定された時間が経過した場合に、省電力状態に移行させる処理については、簡単のため、省略する。
図5に示すフローチャートは、複写機Uへの電源投入または省電力状態から復帰した場合に開始される。
図5のST1において、白色基準板を読取部材CCDで読み取る。そして、ST2に進む。
ST2において、A/D変換を行ってゲイン値を演算する。そして、ST3に進む。
ST3において、ゲイン値に基づいて、加温時間t1を設定する。そして、ST4に進む。
ST4において、次の処理(1)、(2)を実行し、ST5に進む。
(1)撮像部材CCDを作動させる。すなわち、撮像部材CCDに駆動電圧V1を供給する。
(2)加温時間t1を計時手段TM1にセットする。
ST6において、撮像部材CCDを待機状態に移行させる。すなわち、撮像部材CCDに、待機電圧V2を供給する。そして、ST7に進む。
ST7において、省電力状態に移行したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST8に進み、ノー(N)の場合はST7を繰り返す。
ST8において、撮像部材CCDの作動を停止させる。すなわち、撮像部材CCDへの電圧供給を停止する。そして、加温処理を終了する。
前記構成を備えた実施例1のスキャナ部U2では、電源投入時や省電力状態からの復帰時に、読取部材CCDが加温時間t1の間、駆動電圧V1が供給される。よって、読取部材CCDが通電された状態で保持されて、温度が上昇する。したがって、電源投入後には、待機電圧V2が供給されていた従来の構成に比べて、読取部材CCDが速やかに昇温する。よって、読取部材CCDの読取結果が安定する。したがって、従来に比べて、較正処理を速やかに開始することが可能となり、較正処理、いわゆるキャリブレーション処理の開始までの時間を短縮することが可能である。
なお、図6では、横軸に電源投入からの時間を取り、縦軸に値の大きさ、すなわち明るさを取っている。なお、図6は、B色の撮像素子3に、待機電圧V2を供給し続け、徐々に昇温していった状態で、5分ごとに測定を行った結果である。なお、測定を行うときだけは駆動電圧V1を供給した。
図7はB色の撮像素子の反射率特性の実験結果の説明図であり、横軸に波長を取り縦軸に反射率を取ったグラフである。
なお、図7は、CCDの感度に関しては電源投入時(経過時間0分)に測定を行った結果である。
図8は図6の実験結果をまとめた表であり、電源投入時と60分経過後でのB色の撮像素子の読み値の変化率の説明図である。
よって、従来の技術では、電源投入後にすぐにキャリブレーション補正ができず、30分程度待たないと、高精度のキャリブレーション補正を行うことができず、時間がかかる問題があった。
図10は図9の個体1の実施例の構成における温度変化と、従来の構成における温度変化の説明図である。
なお、図9A、図10の測定では、加温時間t1は、便宜的に5分に固定した。
さらに、実施例1のスキャナ部U2では、撮像素子3を加温する方法として、駆動電圧V1を供給している。よって、撮像素子3を加熱する方法として、熱源、ヒーターを設置したりする構成に比べて、追加の構成が必要ない。したがって、追加の費用増加が抑制されている。また、撮像素子3の動作時の駆動電圧V1の供給であり、撮像素子3にとって、無理な加熱は行われない。したがって、撮像素子3の寿命が短くなることが低減される。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H03)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例として複写機Uを例示したが、これに限定されず、プリンタ、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、Y,M,C,Kの4色の画像が形成可能な構成を提示したが、これに限定されない。3色以下や単色、5色以上の画像形成装置に適用可能である。さらに、媒体の一例として、中間転写媒体である中間転写ベルトBを使用する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、媒体の一例としてのシートSに、各感光体PRy〜PRkから直接転写する構成にも適用可能である。
(H03)前記実施例において、撮像部材CCDを加温する方法として、駆動電圧V1を供給する方法が望ましいが、これに限定されない。例えば、クロック信号等の制御信号を多く入力する構成としたり、外的な熱源を使用して加温する構成とすることも可能である。
1a,2a,3a…透過部材、
C2…加温制御手段、
C2a…期間の設定手段、
C3…較正処理手段、
CCD…読取部材、
Gi…原稿、
S…媒体、
t1…加温する期間、
U…画像形成装置、
U2…画像の読取装置、
Uy〜Uk+T1+T2+B…画像の記録部。
Claims (4)
- 画像が記録された原稿を読み取る読取部材と、
予め設定された白色を前記読取部材で読み取った結果に基づいて、明るさのムラを補正するシェーディング処理を行う較正処理手段と、
電源が投入されていない状態から電源が投入された場合に、前記読取部材を予め設定された期間、加温する加温制御手段と、
電源投入時に予め設定された基準部材を読み取る前記読取部材と、
前記基準部材を読み取った読取結果に基づいて、前記読取部材を加温する期間を設定する期間の設定手段と、
を備えたことを特徴とする画像の読取装置。 - 前記読取部材を作動状態にして、前記読取部材を加温する前記加温制御手段、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像の読取装置。 - 黄色の画像を有する前記画像に基づいて、較正処理を行う前記較正処理手段と、
予め設定された色を透過させる透過部材を介して原稿を読み取る読取素子が、色毎に設けられた前記読取部材であって、青色を透過させる透過部材を介して原稿を読み取る読取素子を有する前記読取部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像の読取装置。 - 媒体から画像を読み取る請求項1ないし3のいずれかに記載の画像の読取装置と、
前記画像の読取装置に読み取られた画像に基づいて、媒体に画像を記録する画像の記録部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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