JP6210716B2 - プラスチック光ファイバケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチック光ファイバケーブルに関する。
プラスチック光ファイバ素線は、透明樹脂からなる芯の外周を該透明樹脂より低屈折率の樹脂からなる鞘層で囲んだ構造を有し、芯と鞘層との境界で光を反射させることにより芯内で光信号を伝送する媒体である。通常、プラスチック光ファイバ素線は、物理的損傷あるいは化学的損傷を防止するためにプラスチック光ファイバ素線の外側に被覆層を設けたプラスチック光ファイバケーブルとして使用されている。
例えば、特許文献1には、ポリメチルメタクリレート系樹脂からなる芯と、テトラフロロエチレンを含む含フッ素オレフィン系樹脂からなる鞘層と、ビニリデンフロライド系樹脂からなる被覆層を有する長期耐熱性に優れるプラスチック光ファイバケーブルが開示されている。
特開2007−047258号公報
自動車部品等のように高い耐熱性を長期にわたり要求される用途として使用されるプラスチック光ファイバケーブルには、例えば、110℃を超える高温での長期耐熱性が求められる。しかし、通常、プラスチック光ファイバケーブルの芯として汎用されているポリメチルメタクリレート系樹脂のガラス転移温度は110℃程度であるので、ポリメチルメタクリレート系樹脂の芯を有するプラスチック光ファイバケーブルにおいて、110℃を超える温度条件下にて1000時間程度の長期耐熱性を実用レベルに到達させることは未だ十分とはいえず、改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、ポリメチルメタクリレート系樹脂を含む芯を用いたプラスチック光ファイバケーブルでありながら、110℃を超える温度であっても優れた長期耐熱性を有するプラスチック光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく検討した結果、ポリメチルメタクリレート樹脂を含む芯と、芯の外周に形成された少なくとも1層から構成された鞘層と、を有するプラスチック光ファイバ素線、及びプラスチック光ファイバ素線の外周に形成された被覆層を備えるプラスチック光ファイバケーブルであって、被覆層と隣接する、鞘層の最外層の成分と、被覆層の成分とが特定の成分であるプラスチック光ファイバケーブルが、110℃を超える温度であっても優れた長期耐熱性を発揮できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
芯と、前記芯の外周に形成された2層以上から構成された鞘層と、を有するプラスチック光ファイバ素線、及び
前記プラスチック光ファイバ素線の外周に形成された被覆層
を備えるプラスチック光ファイバケーブルであって、
前記芯は、ポリメチルメタクリレート系樹脂を含み、
前記被覆層と隣接する、前記鞘層の最外層は、テトラフロロエチレン単量体55モル%
を超え70モル%以下、ヘキサフロロプロペン単量体10〜16モル%、及びビニリデン
フロライド単量体20〜35モル%からなる共重合体であり、融点が150〜190℃、
屈折率が1.340〜1.370、ショアD硬度が50〜59、メルトフローレートが1
〜10g/10分である樹脂を含み、
前記鞘層の最内層が、フッ化メタクリレート系樹脂を含み、
前記被覆層は、ビニリデンフロライド単量体及び下記式(1)で表される単量体を含む
共重合体を含み、
CFX=CF2・・・(1)
(式中、Xは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表
す。)
前記式(1)で表される前記単量体は、ヘキサフルオロプロピレン単量体又はクロロト
リフルオロエチレン単量体であり、
前記ビニリデンフロライド単量体及び前記式(1)で表される前記単量体を含む前記共
重合体における、前記ビニリデンフロライド単量体の含有量が、50質量%以上94質量
%未満である、プラスチック光ファイバケーブル。
本発明によれば、ポリメチルメタクリレート系樹脂を含む芯を用いたプラスチック光ファイバケーブルでありながら、110℃を超える温度であっても優れた長期耐熱性を有するプラスチック光ファイバケーブルを提供することができる。
本実施形態の単芯プラスチック光ファイバケーブルの一態様の断面図を示す。 本実施形態の多芯プラスチック光ファイバケーブルの一態様の断面図を示す。 本実施形態の多芯プラスチック光ファイバケーブルの別の態様の断面図を示す。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。なお、図面中、同一要素について重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。またさらに、本明細書において、「略」を付した用語は、当業者の技術常識の範囲内でその「略」を除いた用語の意味を示すものであり、「略」を除いた意味自体をも含むものとする。
図1は、本実施形態の単芯プラスチック光ファイバケーブルの一態様の断面図を示す。プラスチック光ファイバケーブル10は、芯12と、芯12の外周に形成された少なくとも1層から構成された鞘層14と、を有するプラスチック光ファイバ素線16、及びプラスチック光ファイバ素線16の外周に形成された被覆層18を備えるプラスチック光ファイバケーブル10であって、芯12は、ポリメチルメタクリレート系樹脂を含み、被覆層18と隣接する鞘層14の最外層(図1の場合、単層である鞘層14が該当する。)は、テトラフロロエチレン単量体55モル%を超え70モル%以下、ヘキサフロロプロペン単量体10〜16モル%、及びビニリデンフロライド単量体20〜35モル%からなる共重合体であり、融点が150〜190℃、屈折率が1.340〜1.370、ショアD硬度が50〜59、メルトフローレートが1〜10g/10分である樹脂を含み、被覆層18は、ビニリデンフロライド単量体と下記式(1)で表される単量体とを含む共重合体を含む、プラスチック光ファイバケーブル10である。

CFX=CF・・・(1)
(式中、Xは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表す。)
本実施形態のプラスチック光ファイバ10がこのような構成を取ることにより、従来にない優れた長期耐熱性を発揮することができる。特に、110℃を超える温度であっても優れた長期耐熱性を発揮することができる。さらには、プラスチック光ファイバ素線16の熱収縮率が比較的高いものを用いる場合であっても、本実施形態のプラスチック光ファイバ10であれば、プラスチック光ファイバ素線16の鞘層14と、その外周に形成された被覆層18の最外層とが強固に接合されるため、優れた長期耐熱性を発揮できるだけでなく、長期間に亘り高温下に設置された場合であっても収縮を抑制することも期待される。
プラスチック光ファイバケーブル10は、1本の芯12を有する単芯プラスチック光ファイバケーブルである。プラスチック光ファイバケーブル10は、略中央に芯12を有し、芯12の外周に被覆形成された鞘層14と、鞘層14の外周に被覆形成された被覆層18とを備えている。芯12と鞘層14とを含めてプラスチック光ファイバ素線16という。そして、プラスチック光ファイバ素線16を被覆層18により保護したものをプラスチック光ファイバケーブル10という。以下、各部材について説明する。
本実施形態では、被覆層18の外側に外被覆層(図示せず)を更に設けてもよい。これにより、屋外での更なる長期使用が可能となるとともに、接触する化学薬品の影響からプラスチック光ファイバ素線16を一層確実に保護することができる。
芯12は、透明樹脂により構成されることで、光信号を伝播することができる。芯12を構成する樹脂(以下、「芯樹脂」ともいう。)としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)系樹脂を含むものが挙げられる。
ポリメチルメタクリレート系樹脂とは、メチルメタクリレートの単独重合体、あるいはメチルメタクリレート単量体を50質量%以上含む共重合体をいう。すなわち、ポリメチルメタクリレート系樹脂は、メチルメタクリレート単量体と、メチルメタクリレート単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。メチルメタクリレート成分と共重合可能な他の単量体としては、特に限定されないが、好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸エステル類;イソプロピルマレイミド等のマレイミド類;アクリル酸、メタクリル酸、スチレン等が挙げられる。共重合可能な他の単量体としては、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリメチルメタクリレート系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、メルトフロー(成形しやすさ)の観点から、好ましくは8万〜20万であり、より好ましくは10万〜12万である。重量平均分子量は、後述する実施例に記載の方法により測定できる。
鞘層14は、芯12の外側に被覆形成される。鞘層14の屈折率は、芯12の屈折率よりも小さいことが好ましい。これにより、芯12と鞘層14との境界面において光信号が全反射するため、光信号を効率よく伝播させることができる。
図1は、鞘層14が1層である場合を例示しているが、鞘層14は2層以上の多層構造であってもよい。この場合、鞘層の屈折率は、より外側に位置する程小さくなることが、光信号の伝送効率の観点から好ましい。屈折率は後述する実施例に記載の方法により測定することができる。例えば、鞘層14が2層構造である場合、内側に位置する第一の鞘層よりも外側に位置する第二の鞘層の屈折率を低くすれば、臨界角を超えて第一の鞘層を通過した光の少なくとも一部を、第一の鞘層と第二の鞘層との界面反射により回収することが可能になるので好ましい。
鞘層14を構成する樹脂(以下、「鞘樹脂」ともいう。)としては、少なくとも、被覆層18と隣接する層(最外層)において、テトラフロロエチレン単量体55モル%を超え70モル%以下、ヘキサフロロプロペン単量体10〜16モル%、及びビニリデンフロライド単量体20〜35モル%からなる共重合体(テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体)であり、融点が150〜190℃、屈折率が1.340〜1.370、ショアD硬度が50〜59、メルトフローレートが1〜10g/10分である樹脂を含むものであればよい。鞘樹脂として、かかる樹脂を用いることで、後述する被覆層18を構成する樹脂に対して優れた接合性を発揮することができる。これにより、とりわけ、鞘層14と被覆層18を強固に接合することができ、プラスチック光ファイバケーブルとしての耐熱性も大幅に向上させることができる。
テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体におけるテトラフロロエチレン単量体の含有量は、55モル%を越え70モル%以下であればよく、好ましくは55〜68モル%であり、より好ましくは55〜66モル%であり、更に好ましくは55〜65モル%である。
テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体におけるヘキサフロロプロペン単量体の含有量は、10〜16モル%であればよく、好ましくは10〜15モル%であり、より好ましくは10〜14モル%であり、更に好ましくは10〜13モル%である。
テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体におけるビニリデンフロライド単量体の含有量は、20〜35モル%であればよく、好ましくは22〜35モル%であり、より好ましくは24〜35モル%であり、更に好ましくは25〜35モル%である。
テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体として、好適な具体例としては、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%の共重合体が挙げられる。
テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体の融点は、150〜190℃である。融点を上記範囲とすることにより、プラスチック光ファイバ素線16だけでなく、プラスチック光ファイバケーブル10の耐熱性も、向上させることができる。融点の測定は、示差走査熱量測定によって行うことができ、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体の屈折率は、1.340〜1.370である。屈折率を上記範囲とすることにより、優れた耐熱性を有するとともに、伝搬する光量が多いプラスチック光ファイバ10とすることができる。屈折率は、ナトリウムD線を用いて20℃で測定した値であり、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体のメルトフローレート(MFR;230℃、荷重3.8kg、オリフィスの直径2mm、長さ8mm)は、1〜10g/10分である。MFRを上記範囲とすることにより、優れた耐熱性をプラスチック光ファイバケーブル10に付与できるとともに、ポリメチルメタクリレート系樹脂の熱分解が許容できる程度に抑えられる成形温度である、300℃以下の成形温度で成形することができる。MFRは、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体のショアD硬度は、50〜59である。例えば、他の重合体を鞘樹脂として用いた場合、ショアD硬度が高くなりすぎると鞘樹脂として固くなりすぎてしまうため、芯から容易に剥離し易くなったり、芯が鞘層を突き破って飛び出してしまったりするといった問題が発生しやすい。そのため、他の重合体を鞘樹脂として用いた場合には、ショアD硬度の制限を受けやすい。しかし、本実施形態では、ショアD硬度が50〜59であるテトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体を鞘樹脂として用いることで、適度の粘着性と柔らかさがあり、芯12から容易に剥離することがなく、かつ、芯12が鞘から飛び出したりするという問題もより一層防止でき、隣接する層と強固に接合できると考えられる(但し、本実施形態の作用はこれに限定されない。)。
鞘樹脂は、上記したテトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体を含有するものであればよく、その含有量は特に限定されないが、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは85質量%以上であり、更に好ましくは90質量%以上であり、より更に好ましくは95質量%以上であり、特に好ましくは100質量%である。すなわち、含有量が100質量%である場合とは、鞘樹脂が、上記したテトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロペン−ビニリデンフロライド共重合体からなる場合である。
芯12と鞘層14とから構成される単芯のプラスチック光ファイバ素線16の直径は、特に限定されないが、通常、200μm〜3000μmであり、鞘層14の厚さの合計は5μm〜50μmであることが好ましい。鞘層14の厚さが5μm以上であれば、プラスチック光ファイバ素線16やプラスチック光ファイバケーブル10の機械強度及び耐熱性が一層向上させることができる。また、鞘層14の厚さが50μm以下であれば、光ファイバとして機能する芯12の断面積を十分に確保することができ、光信号を十分に伝播させることができる。
本実施形態のプラスチック光ファイバ素線16はそのまま使用することも可能であるが、その外周に被覆層18を被覆形成したプラスチック光ファイバケーブル10とすることで、従来にない優れた長期耐熱性を付与することができる。
被覆層18を構成する樹脂(以下、「被覆樹脂」ともいう。)としては、ビニリデンフロライド単量体及び下記式(1)で表される単量体を含む共重合体を含むものが挙げられる。

CFX=CF・・・(1)
(式中、Xは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表す。)

被覆樹脂として、ビニリデンフロライド単量体と式(1)で表される単量体を含む共重合体を含むことで、被覆層18は、隣接する鞘層14と強固に接合することができる。
式(1)で表される単量体としては、特に限定されず、例えば、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン等が挙げられる。これらの中でも、鞘層14との接合性の観点から、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンが好ましい。
ビニリデンフロライド単量体と式(1)で表される単量体とを含む共重合体の具体例としては、ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンとを含む共重合体、ビニリデンフロライドとクロロトリフルオロエチレンとを含む共重合体、ビニリデンフロライドとテトラフルオロエチレンとを含む共重合体等が好ましく、ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンとからなる共重合体、ビニリデンフロライドとクロロトリフルオロエチレンとからなる共重合体、ビニリデンフロライドとテトラフルオロエチレンとからなる共重合体がより好ましい。これらの中でも、長期耐熱性及び硬度の観点から、ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ビニリデンフロライドとクロロトリフルオロエチレンとの共重合体がより好ましい。
ビニリデンフロライド単量体と式(1)で表される単量体とを含む共重合体における、ビニリデンフロライド単量体の含有量は、特に限定されないが、好ましくは50質量%以上94質量%未満であり、より好ましくは60質量%以上94質量%未満であり、更に好ましくは70質量%以上94質量%以下であり、より更に好ましくは70質量%以上90質量%以下である。ビニリデンフロライド単量体の含有量を上記範囲とすることで、プラスチック光ファイバケーブル10に優れた長期耐熱性を付与できるだけでなく、優れた硬度と適度な引張伸び性を付与することができるので優れた取り扱い性も付与できる。
特に、ビニリデンフロライド単量体とヘキサフルオロプロピレン単量体とからなる共重合体の場合、共重合体におけるビニリデンフロライド単量体の含有量は、特に限定されないが、好ましくは50質量%以上94質量%未満であり、より好ましくは60質量%以上94質量%未満であり、更に好ましくは70質量%以上94質量%未満であり、より更に好ましくは70質量%以上90質量%以下であり、特に好ましくは75質量%以上90質量%以下である。ビニリデンフロライド単量体の含有量を上記範囲とすることで、プラスチック光ファイバケーブル10に優れた長期耐熱性を付与できるだけでなく、優れた硬度と適度な引張伸び性を付与することができるので優れた取り扱い性も付与できる。
特に、ビニリデンフロライド単量体とクロロトリフルオロエチレン単量体とからなる共重合体の場合、共重合体におけるビニリデンフロライド単量体の含有量は、特に限定されないが、好ましくは50質量%以上94質量%未満であり、より好ましくは60質量%以上94質量%未満であり、更に好ましくは70質量%以上94質量%未満である。ビニリデンフロライド単量体の含有量を上記範囲とすることで、プラスチック光ファイバケーブル10に優れた長期耐熱性を付与できるだけでなく、優れた硬度と適度な引張伸び性を付与することができるので優れた取り扱い性も付与できる。
ビニリデンフロライド単量体及び式(1)で表される単量体を含む共重合体の23℃におけるショアD硬度(ASTM D2240)は、特に限定されないが、好ましくは50〜80であり、より好ましくは55〜75であり、更に好ましくは60〜75である。当該共重合体のショアD硬度を上記範囲とすることにより、被覆層18の強度を、高温下でプラスチック光ファイバ素線16が縮もうとする力に耐え得る程度の強度とすることができる。ビニリデンフロライド単量体及び式(1)で表される単量体を含む共重合体の23℃における破断引張伸び(ASTM D638)は、好ましくは200〜600%である。当該共重合体の破断引張伸びを上記範囲とすることにより、プラスチック光ファイバケーブルの引張りや曲げやねじり等に対して十分な強度を付与することができる。
被覆層18の厚さは、特に限定されないが、好ましくは50μm〜700μmであり、より好ましくは100μm〜300μmである。被覆層18の厚さが50μm以上であることで、機械強度を一層向上させることができる。また、厚さが700μm以下であることで、プラスチック光ファイバケーブル10に一層適度な柔軟性を付与できる。
図示はしないが、プラスチック光ファイバケーブル10は、被覆層18の外周に、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂からなる外被覆層(「外ジャケット」ともいう。)を被覆形成してもよい。外ジャケットを設けることで、より補強されたプラスチック光ファイバケーブルとして用いることもできる。
また、上記した鞘層14及び被覆層18等の各層には、本実施形態の効果を損なわない範囲で、使用目的に応じて、各種添加剤を含ませてもよい。添加剤としては、例えば、抗酸化剤、紫外線吸収剤、光安定剤、金属不活性剤、滑剤、難燃(助)剤、充填剤等が挙げられる。
以上、単芯のプラスチック光ファイバケーブル10を一例として説明したが、本実施形態では、多芯のプラスチック光ファイバケーブルであってもよい。
図2は、本実施形態の多芯プラスチック光ファイバケーブルの一態様の断面図を示す。プラスチック光ファイバケーブル20は、複数の芯22と、芯22の外周に形成された少なくとも1層から構成された鞘層24と、を有するプラスチック光ファイバ素線26、及びプラスチック光ファイバ素線26の外周に形成された被覆層28を備えるプラスチック光ファイバケーブルである。プラスチック光ファイバケーブル20は、7つの芯22を有する7芯タイプの多芯プラスチック光ファイバケーブル20である点で、プラスチック光ファイバケーブル10(図1参照)と相違する。以下、図2と図1との相違点を中心に説明する。
多芯プラスチック光ファイバケーブル20の断面における芯数は、特に限定されないが、好ましくは7芯以上であり、より好ましくは19芯以上である。7芯以上であることで、より均一な円形配置が可能となる。芯数の上限としては、特に限定されないが、製造容易性の観点から、好ましくは10000芯以下であり、より好ましくは1000芯以下である。
多芯プラスチック光ファイバケーブル20の芯22の直径は、特に限定されないが、好ましくは5μm〜500μmであり、より好ましくは60μm〜200μmである。芯の直径が5μm以上であることで、通過する光量を一層増加させることができる。芯の直径が500μm以下であることで、曲げによる透過光量の低下を一層抑制できる。
多芯プラスチック光ファイバケーブル20では、鞘層24によって7つの芯22をまとめて被覆することで多芯化し、プラスチック光ファイバ素線26を構成する。7芯タイプのプラスチック光ファイバ素線26の外周に被覆層28が形成され、プラスチック光ファイバケーブル20を構成する。図示はしないが、必要に応じて、被覆層28の外周に外被覆層(外ジャケット)を更に設けてもよい。これにより、屋外での長期使用が可能となるとともに、接触する化学薬品等の影響からプラスチック光ファイバ素線26をより確実に保護することができる。
また、通常、単芯プラスチック光ファイバケーブルの場合、劣化が起こり始めると、その劣化速度が加速されていく傾向にあるが、多芯プラスチック光ファイバ20の場合、内在する芯22の周辺から劣化が進むため、その劣化速度は緩やかである傾向にある。よって、単芯プラスチック光ファイバに比して劣化しにくいという観点から、多芯プラスチック光ファイバであることが好ましい(但し、本実施形態の作用効果はこれに限定されない。)。
図3は、本実施形態の多芯プラスチック光ファイバケーブルの別の態様の断面図を示す。プラスチック光ファイバケーブル30は、複数の芯32と、各芯32の外周を個別に被覆する少なくとも1層から構成された第一の鞘層34と、第一の鞘層34をまとめて被覆する第二の鞘層36と、を有するプラスチック光ファイバ素線38、及びプラスチック光ファイバ素線38の外周に形成された被覆層40を備えるプラスチック光ファイバケーブルである。プラスチック光ファイバケーブル30は、7つの芯32の夫々が第一の鞘層34に被覆され、それらを第二の鞘層36でまとめて被覆することで多芯化されており、プラスチック光ファイバ素線38を構成する。7芯タイプのプラスチック光ファイバ素線38の外周に被覆層40が形成され、プラスチック光ファイバケーブル30を構成する。以下、図3と、図1及び図2との相違点を中心に説明する。
第二の鞘層36は、被覆層40と隣接する最外層であり、上述したテトラフロロエチレン成分が55モル%を超え70モル%以下、ヘキサフロロプロペン成分が10〜16モル%、ビニリデンフロライド成分が20〜35モル%からなる共重合体を含むものである。これにより、隣接する層、特に被覆層40との接合性を向上させることができ、長期耐熱性を向上させることができる。
第一の鞘層34は、芯32を被覆する最内層であり、第一の鞘層34で用いられる鞘樹脂としては、第二の鞘層36で用いられる鞘樹脂の屈折率よりも大きい屈折率を有する樹脂であることが好ましい。これにより、第一の鞘層34と第二の鞘層36の境界面において光信号を全反射させることができるため、光信号を一層効率よく伝播させることができる。
第一の鞘層34で用いられる鞘樹脂としては、フッ化メタクリレート系樹脂であることが好ましい。すなわち、鞘層が2層以上で構成されるプラスチック光ファイバケーブル30において、鞘層の最内層(第一の鞘層34)が、フッ化メタクリレート系樹脂を含むことが好ましい。フッ化メタクリレート系樹脂としては、特に限定されないが、透過率が高く耐熱性や成形性に優れるという観点から、フッ素を含有するアクリレート単量体、フッ素を含有するメタクリレート単量体が好ましい。フッ素を含有するアクリレート単量体としては、例えば、フルオロアルキルアクリレート、α位がフッ素に置換されたα−フルオロ−フルオロアルキルアクリレートが挙げられる。フッ素を含有するメタクリレート単量体としては、例えば、フルオロアルキルメタクリレートが挙げられる。
また、フッ化メタクリレート系樹脂は、フッ素を含有する(メタ)アクリレート単量体と、これらと共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。他の単量体としては、エチレン、スチレン、メチルメタクリレート等の炭化水素系単量体が好ましい。フッ素を含有する(メタ)アクリレート単量体と、これと共重合可能な炭化水素系単量体との共重合体とすることで、鞘樹脂の屈折率をコントロールすることができるため好ましい。これらの単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
フッ化メタクリレート系樹脂の好ましい具体例としては、下記式(2)で表されるフルオロアルキルメタクリレート単量体60〜95%質量%と、メチルメタクリレート単量体5〜40質量%とを含む共重合体が挙げられる。この共重合体は、式(2)で表されるフルオロアルキルメタクリレート単量体及びメチルメタクリレート単量体以外の、他の単量体を更に含んでもよいが、式(2)で表されるフルオロアルキルメタクリレート単量体及びメチルメタクリレート単量体のみから構成されることが好ましい。

CH=C(CH)−COO(CH(CFY ・・・(2)
(式(2)中、Yは水素原子又はフッ素原子を表し、mは1又は2、nは1〜10の整数である。)
式(2)で表されるフルオロアルキルメタクリレート単量体としては、特に限定されないが、トリフロオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ペンタフルオロプロピルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、オクタフルオロプロペンチルメタクリレート等が挙げられる。
式(2)で表されるフルオロアルキルメタクリレート単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。フルオロアルキルメタクリレートを併用する場合の組み合わせの一例としては、式(2)のnが1〜4であるフルオロアルキルメタクリレート同士の組み合わせ、nが1〜4であるフルオロアルキルメタクリレートとnが5〜10であるフルオロアルキルメタクリレートの組み合わせ等が挙げられる。
プラスチック光ファイバケーブル30のように、鞘層が2層からなる場合は、芯32と接する第一の鞘層34はフッ化メタクリレート系樹脂を含むものであり、被覆層40と接する最外層である第二の鞘層36はテトラフロロエチレン単量体55モル%を超え70モル%以下、ヘキサフロロプロペン単量体10〜16モル%、及びビニリデンフロライド単量体20〜35モル%からなる共重合体を含むものであることが好ましい。このような特定の樹脂の組み合わせの層構造とすることにより、低伝送損失を維持しながら、115℃で1000時間程度といった長期耐熱性にも優れる。また、本実施形態のプラスチック光ファイバケーブルでは、使用するプラスチック光ファイバ素線105℃で24時間放置した場合の収縮率が2〜10%程度のプラスチック光ファイバ素線等であっても、プラスチック光ファイバ素線と被覆層の接合が優れるため、115℃で1000時間以上経過後のプラスチック光ファイバケーブルの収縮率を抑制することが期待される。
図3が示すように、断面視した状態にて、第一の鞘層34が各芯32の外周を略リング状に配置され、第二の鞘層36は第一の鞘層34の外周をそれぞれ取り囲み一体化するように配置されることが好ましい。かかる構造を有することにより、第二の鞘層36は、プラスチック光ファイバケーブル30の使用時における側圧等の外力から芯32を保護することができるだけなく、外部からの衝撃を緩和することもできる。
プラスチック光ファイバ素線38のように、多芯タイプであり、2層構造の鞘層を有する構造の場合、プラスチック光ファイバ素線38の断面における芯32の断面積の総和の比率は、特に限定されないが、好ましくは60〜90%であり、より好ましくは75〜90%である。芯32の総断面積の比率の下限値を上記数値とすることにより、十分な光量を確保できる。芯32の総断面積の比率の上限値を上記数値とすることにより、芯32の形状の変形を一層抑制でき、伝送損失を一層抑制できる。
プラスチック光ファイバケーブル30の断面における第一の鞘層34の断面積の総和の比率は、特に限定されないが、好ましくは2〜20%であり、より好ましくは2〜10%である。第一の鞘層34の総断面積の比率の下限値を上記数値とすることにより、プラスチック光ファイバケーブル30として確実に機能するような鞘層の厚さを確保できる。また、第一の鞘層34の総断面積の比率の上限値を上記数値とすることにより、光の伝搬効率と光の反射効率とのバランスが良好な面積効率とすることができる。
プラスチック光ファイバケーブル30の断面における第二の鞘層36の断面積の総和の比率は、特に限定されないが、好ましくは8〜20%であり、より好ましくは10〜20%である。第二の鞘層36の総断面積の比率の下限値を上記数値とすることにより、機械的強度を向上させることができる。第二の鞘層36の総断面積の比率の上限値を上記数値とすることで、良好な面積効率とすることができる。
多芯であるプラスチック光ファイバケーブル30の場合、そのプラスチック光ファイバ素線38の直径は、特に限定されないが、好ましくは0.2mm〜3.0mmであり、より好ましくは0.5mm〜2.0mmである。プラスチック光ファイバ素線38の直径を上記範囲とすることで、一層安定した伝送が可能な多芯プラスチック光ファイバ30とすることができる。
第一の鞘層34の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1μm〜30μmであり、より好ましくは1μm〜20μmである。第一の鞘層34の厚さを上記範囲とすることで、一層安定した伝送が可能な多芯プラスチック光ファイバ30とすることができる。
第二の鞘層36の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1μm〜50μmであり、より好ましくは1μm〜30μmである。第二の鞘層36の厚さを上記数値範囲とすることで、一層安定した伝送が可能な多芯プラスチック光ファイバ30とすることができる。
続いて、本実施形態のプラスチック光ファイバケーブルの製造方法の一例を説明する。本実施形態のプラスチック光ファイバケーブルの製造にあたっては、特に限定されず、その層構造や材料等を考慮して、適宜に、好適な方法を採用することができる。
例えば、図1に示す単芯のプラスチック光ファイバケーブル10を作製する場合、まず、溶融した芯樹脂と鞘樹脂を複合紡糸ダイに同時に導入して、単芯構造のストランド(プラスチック光ファイバ素線16に相当)を準備する。このようなストランドを作製する方法としては、例えば、複合紡糸法が挙げられる。このようにして得られたプラスチック光ファイバ素線16の外周を、クロスヘッドダイにより、熱溶融させた被覆樹脂で被覆することにより、被覆層18を形成させ、プラスチック光ファイバケーブル10を得ることができる。
図2に示す多芯のプラスチック光ファイバケーブル20を作製する場合、溶融した芯樹脂と鞘樹脂を、多芯構造を有する複合紡糸ダイに同時に導入して、多芯構造のストランド(プラスチック光ファイバ素線26に相当)を準備する。このようなストランドを作製する方法としては、例えば、複合紡糸法が挙げられる。このようにして得られたプラスチック光ファイバ素線26の外周を、クロスヘッドダイにより、熱溶融させた被覆樹脂で被覆することにより、被覆層28を形成させ、プラスチック光ファイバケーブル20を得ることができる。
図3に示す多芯のプラスチック光ファイバケーブル30を作製する場合、溶融した芯樹脂と第一の鞘樹脂と第二の鞘樹脂を、多芯構造を有する複合紡糸ダイに同時に導入して、多芯構造のストランド(プラスチック光ファイバ素線38に相当)を準備する。このようなストランドを作製する方法としては、例えば、複合紡糸法が挙げられる。このようにして得られたプラスチック光ファイバ素線38の外周を、クロスヘッドダイにより、熱溶融させた被覆樹脂で被覆することにより、被覆層40を形成させ、プラスチック光ファイバケーブル30を得ることができる。
なお、上述したストランドは、通常、1.2〜3倍に延伸し、熱処理を施すことにより、その直径を適宜制御することができる。延伸条件としては、通常、1.5〜2.5倍である。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)屈折率
ナトリウムD線を使用し、20℃で測定した値を採用した。
(2)メルトフローレート測定(MFR;230℃、荷重3.8kg)
ASTM D1238に準拠して測定した。
(3)融点
融点は、示差走査熱量測定によって求めた。融点は、セイコーインスツルメンツ社製の示差走査熱量計(「EXSTAR DSC6200」)を用いて、サンプルを昇温速度20℃/分の条件で昇温させることで測定した。
(4)ショアD硬度
ASTM D2240に準拠して測定した。
(5)伝送損失
波長650nm、入射開口数(入射NA)0.15で、40〜52m−2mのカットバック法によって23℃で測定した。
(6)加熱収縮率
長さ1mのプラスチック光ファイバ素線を、105℃、24時間放置し、その収縮率を算出した。
(7)重量平均分子量
重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC測定は以下の条件に基づき行った。溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を用い、測定前に24.8mmol/Lの臭化リチウム一水和物(和光純薬工業社製、純度99.5%)及び63.2mmol/Lのリン酸(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を加えたものを使用した。
カラム:「Shodex KD−806M」(昭和電工社製)
流速:1.0mL/分
カラム温度:40℃
ポンプ:「PU−2080Plus」(JASCO社製)
検出器:「RI−2031Plus」(RI:示差屈折計、JASCO社製)、「UV―2075Plus」(UV−VIS:紫外可視吸光計、JASCO社製) また、重量平均分子量を算出するための検量線は、スタンダードポリスチレン(東ソー社製)を用いて作成した。
参考例1
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が
57モル%、ヘキサフロロプロペン成分が13モル%、ビニリデンフロライド成分が30
モル%からなる共重合体で、融点が154℃、屈折率が1.359、ショアD硬度が54
、メルトフローレートが6g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイ(芯樹脂のストランドを、鞘樹脂で包み込み、芯
と鞘の同心構造を形成させる2層複合ダイ)に導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した
。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚
さ10μm、直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファ
イバ素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は132dB/km、加熱収縮率は7.3
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
25℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とか
らなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85
質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光
ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるよう被覆し、直径が1500μmであるプ
ラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は135dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は131dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.8%であ
った。
参考例2
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が
12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173
℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分であ
る樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダ
イから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ1
0μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ
素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
25℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とか
らなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85
質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光
ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmである
プラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は134dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.7%であ
った。
参考例3
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が63モル%、ヘキサフロロプロペン成分が
11モル%、ビニリデンフロライド成分が26モル%からなる共重合体で、融点が186
℃、屈折率が1.355、ショアD硬度が58、メルトフローレートが3g/10分であ
る樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダ
イから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ1
0μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ
素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.2
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
25℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とか
らなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85
質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光
ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmである
プラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は139dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は134dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.6%であ
った。
参考例4
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が
12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173
℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分であ
る樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダ
イから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ1
0μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ
素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
30℃で、ビニリデンフロライド90質量%とクロロトリフルオロエチレン10質量%と
からなる共重合体(ショアD硬度62、破断引張伸び500%、ビニリデンフロライド9
0質量%とクロロトリフルオロエチレン10質量%とからなる共重合体)を、プラスチッ
ク光ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmで
あるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は134dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.6%であ
った。
<比較例1>
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ10μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ素線を得た(図1参照)。このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、プラスチック光ファイバ素線の外周に、210℃で、ポリアミド樹脂を250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmであるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであったが、115℃、1000時間後に伝送損失は870dB/kmであり、大幅に悪化した。また、加熱収縮率は2.8%であった。
<実施例5>
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。
芯と接する第一の鞘樹脂として、テトラフルオロプロピルメタクリレート(4FM)20質量%、ペンタフルオロプロピルメタクリレート(5FM)60質量%、及びメチルメタクリレート20質量%をキャスト重合させて得られたフッ化メタクリレート系樹脂を用いた。フッ化メタクリレート系樹脂の屈折率は1.42であった。
被覆層と接する第二の鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ10μmの直径1000μmの単芯であり、鞘層が2層であるプラスチック光ファイバ素線を得た(図2参照)。このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は128dB/km、加熱収縮率は7.4%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、225℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるよう被覆し、直径が1500μmであるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図2参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は131dB/kmであり、115℃、1000時間後の伝送損失は126dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.7%であった。
<実施例6>
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。
芯と接する第一の鞘樹脂として、トリフルオロエチルメタクリレート(3FM)20質量%、テトラフルオロプロピルメタクリレート(4FM)30質量%、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート(17FM)40質量%、及びメチルメタクリレート10質量%をキャスト重合させて得られたフッ化メタクリレート系樹脂を用いた。フッ化メタクリレート系樹脂の屈折率は1.41であった。
被覆層と接する第二の鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ10μmの直径1000μmの単芯であり、鞘層が2層であるプラスチック光ファイバ素線を得た(図2参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は128dB/km、加熱収縮率は7.5%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、225℃で、ビニリデンフロライド90質量%とヘキサフルオロプロピレン10質量%とからなる共重合体(ショアD硬度73、破断引張伸び400%、ビニリデンフロライド90質量%とヘキサフルオロプロピレン10質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるよう被覆し、直径が1500μmであるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図2参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は131dB/kmであり、115℃、1000時間後の伝送損失は126dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.7%であった。
参考例7
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が
12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173
℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分であ
る樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダ
イから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ1
0μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ
素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
30℃で、ビニリデンフロライド85質量%とテトラフルオロエチレン15質量%とから
なる共重合体(ショアD硬度67、破断引張伸び450%、ビニリデンフロライド85質
量%とテトラフルオロエチレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光ファ
イバ素線の外周に250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmであるプラ
スチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は134dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.6%であ
った。
<比較例2>
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が73モル%、ヘキサフロロプロペン成分が9モル%、ビニリデンフロライド成分が18モル%からなる共重合体で、融点が230℃、屈折率が1.350、ショアD硬度が59、メルトフローレート0g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を260℃まで上昇させたがプラスチック光ファイバを紡糸できなかった。
<比較例3>
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が32モル%、ヘキサフロロプロペン成分が11モル%、ビニリデンフロライド成分が57モル%からなる共重合体で、融点が120℃、屈折率が1.364、ショアD硬度が41、メルトフローレートが8g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイ(芯樹脂のストランドを、鞘樹脂で包み込み、芯と鞘の同心構造を形成させる2層複合ダイ)に導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ10μm、直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、225℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるよう被覆し、直径が1500μmであるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであり、115℃、12時間で伝送損失は1000dB/kmを超えた。また、加熱収縮率は1.9%であった。
本発明に係るプラスチック光ファイバケーブルは、自動車部品等のように長期耐熱性を要求される用途として好適に使用できる。
10,20,30…プラスチック光ファイバケーブル、12,22,32…芯、14,24,34,36…鞘層、16,26,38…プラスチック光ファイバ素線、18,28,40…被覆層

Claims (1)

  1. 芯と、前記芯の外周に形成された2層以上から構成された鞘層と、を有するプラスチック光ファイバ素線、及び
    前記プラスチック光ファイバ素線の外周に形成された被覆層
    を備えるプラスチック光ファイバケーブルであって、
    前記芯は、ポリメチルメタクリレート系樹脂を含み、
    前記被覆層と隣接する、前記鞘層の最外層は、テトラフロロエチレン単量体55モル%
    を超え70モル%以下、ヘキサフロロプロペン単量体10〜16モル%、及びビニリデン
    フロライド単量体20〜35モル%からなる共重合体であり、融点が150〜190℃、
    屈折率が1.340〜1.370、ショアD硬度が50〜59、メルトフローレートが1
    〜10g/10分である樹脂を含み、
    前記鞘層の最内層が、フッ化メタクリレート系樹脂を含み、
    前記被覆層は、ビニリデンフロライド単量体及び下記式(1)で表される単量体を含む
    共重合体を含み、
    CFX=CF2・・・(1)
    (式中、Xは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表
    す。)
    前記式(1)で表される前記単量体は、ヘキサフルオロプロピレン単量体又はクロロト
    リフルオロエチレン単量体であり、
    前記ビニリデンフロライド単量体及び前記式(1)で表される前記単量体を含む前記共
    重合体における、前記ビニリデンフロライド単量体の含有量が、50質量%以上94質量
    %未満である、プラスチック光ファイバケーブル。
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