JP6210716B2 - プラスチック光ファイバケーブル - Google Patents
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Description
〔1〕
芯と、前記芯の外周に形成された2層以上から構成された鞘層と、を有するプラスチック光ファイバ素線、及び
前記プラスチック光ファイバ素線の外周に形成された被覆層
を備えるプラスチック光ファイバケーブルであって、
前記芯は、ポリメチルメタクリレート系樹脂を含み、
前記被覆層と隣接する、前記鞘層の最外層は、テトラフロロエチレン単量体55モル%
を超え70モル%以下、ヘキサフロロプロペン単量体10〜16モル%、及びビニリデン
フロライド単量体20〜35モル%からなる共重合体であり、融点が150〜190℃、
屈折率が1.340〜1.370、ショアD硬度が50〜59、メルトフローレートが1
〜10g/10分である樹脂を含み、
前記鞘層の最内層が、フッ化メタクリレート系樹脂を含み、
前記被覆層は、ビニリデンフロライド単量体及び下記式(1)で表される単量体を含む
共重合体を含み、
CFX=CF2・・・(1)
(式中、Xは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表
す。)
前記式(1)で表される前記単量体は、ヘキサフルオロプロピレン単量体又はクロロト
リフルオロエチレン単量体であり、
前記ビニリデンフロライド単量体及び前記式(1)で表される前記単量体を含む前記共
重合体における、前記ビニリデンフロライド単量体の含有量が、50質量%以上94質量
%未満である、プラスチック光ファイバケーブル。
CFX=CF2・・・(1)
(式中、Xは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表す。)
CFX=CF2・・・(1)
(式中、Xは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表す。)
被覆樹脂として、ビニリデンフロライド単量体と式(1)で表される単量体を含む共重合体を含むことで、被覆層18は、隣接する鞘層14と強固に接合することができる。
CH2=C(CH3)−COO(CH2)m(CF2)nY ・・・(2)
(式(2)中、Yは水素原子又はフッ素原子を表し、mは1又は2、nは1〜10の整数である。)
ナトリウムD線を使用し、20℃で測定した値を採用した。
ASTM D1238に準拠して測定した。
融点は、示差走査熱量測定によって求めた。融点は、セイコーインスツルメンツ社製の示差走査熱量計(「EXSTAR DSC6200」)を用いて、サンプルを昇温速度20℃/分の条件で昇温させることで測定した。
ASTM D2240に準拠して測定した。
波長650nm、入射開口数(入射NA)0.15で、40〜52m−2mのカットバック法によって23℃で測定した。
長さ1mのプラスチック光ファイバ素線を、105℃、24時間放置し、その収縮率を算出した。
重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC測定は以下の条件に基づき行った。溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を用い、測定前に24.8mmol/Lの臭化リチウム一水和物(和光純薬工業社製、純度99.5%)及び63.2mmol/Lのリン酸(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を加えたものを使用した。
カラム:「Shodex KD−806M」(昭和電工社製)
流速:1.0mL/分
カラム温度:40℃
ポンプ:「PU−2080Plus」(JASCO社製)
検出器:「RI−2031Plus」(RI:示差屈折計、JASCO社製)、「UV―2075Plus」(UV−VIS:紫外可視吸光計、JASCO社製) また、重量平均分子量を算出するための検量線は、スタンダードポリスチレン(東ソー社製)を用いて作成した。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が
57モル%、ヘキサフロロプロペン成分が13モル%、ビニリデンフロライド成分が30
モル%からなる共重合体で、融点が154℃、屈折率が1.359、ショアD硬度が54
、メルトフローレートが6g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイ(芯樹脂のストランドを、鞘樹脂で包み込み、芯
と鞘の同心構造を形成させる2層複合ダイ)に導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した
。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚
さ10μm、直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファ
イバ素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は132dB/km、加熱収縮率は7.3
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
25℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とか
らなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85
質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光
ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるよう被覆し、直径が1500μmであるプ
ラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は135dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は131dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.8%であ
った。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が
12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173
℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分であ
る樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダ
イから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ1
0μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ
素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
25℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とか
らなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85
質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光
ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmである
プラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は134dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.7%であ
った。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が63モル%、ヘキサフロロプロペン成分が
11モル%、ビニリデンフロライド成分が26モル%からなる共重合体で、融点が186
℃、屈折率が1.355、ショアD硬度が58、メルトフローレートが3g/10分であ
る樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダ
イから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ1
0μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ
素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.2
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
25℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とか
らなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85
質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光
ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmである
プラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は139dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は134dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.6%であ
った。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が
12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173
℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分であ
る樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダ
イから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ1
0μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ
素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
30℃で、ビニリデンフロライド90質量%とクロロトリフルオロエチレン10質量%と
からなる共重合体(ショアD硬度62、破断引張伸び500%、ビニリデンフロライド9
0質量%とクロロトリフルオロエチレン10質量%とからなる共重合体)を、プラスチッ
ク光ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmで
あるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は134dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.6%であ
った。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ10μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ素線を得た(図1参照)。このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、プラスチック光ファイバ素線の外周に、210℃で、ポリアミド樹脂を250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmであるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであったが、115℃、1000時間後に伝送損失は870dB/kmであり、大幅に悪化した。また、加熱収縮率は2.8%であった。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。
芯と接する第一の鞘樹脂として、テトラフルオロプロピルメタクリレート(4FM)20質量%、ペンタフルオロプロピルメタクリレート(5FM)60質量%、及びメチルメタクリレート20質量%をキャスト重合させて得られたフッ化メタクリレート系樹脂を用いた。フッ化メタクリレート系樹脂の屈折率は1.42であった。
被覆層と接する第二の鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ10μmの直径1000μmの単芯であり、鞘層が2層であるプラスチック光ファイバ素線を得た(図2参照)。このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は128dB/km、加熱収縮率は7.4%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、225℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるよう被覆し、直径が1500μmであるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図2参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は131dB/kmであり、115℃、1000時間後の伝送損失は126dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.7%であった。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。
芯と接する第一の鞘樹脂として、トリフルオロエチルメタクリレート(3FM)20質量%、テトラフルオロプロピルメタクリレート(4FM)30質量%、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート(17FM)40質量%、及びメチルメタクリレート10質量%をキャスト重合させて得られたフッ化メタクリレート系樹脂を用いた。フッ化メタクリレート系樹脂の屈折率は1.41であった。
被覆層と接する第二の鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ10μmの直径1000μmの単芯であり、鞘層が2層であるプラスチック光ファイバ素線を得た(図2参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は128dB/km、加熱収縮率は7.5%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、225℃で、ビニリデンフロライド90質量%とヘキサフルオロプロピレン10質量%とからなる共重合体(ショアD硬度73、破断引張伸び400%、ビニリデンフロライド90質量%とヘキサフルオロプロピレン10質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるよう被覆し、直径が1500μmであるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図2参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は131dB/kmであり、115℃、1000時間後の伝送損失は126dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.7%であった。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが
1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメ
チルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作
製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からな
るポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が60モル%、ヘキサフロロプロペン成分が
12モル%、ビニリデンフロライド成分が28モル%からなる共重合体で、融点が173
℃、屈折率が1.358、ショアD硬度が56、メルトフローレートが4g/10分であ
る樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダ
イから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ1
0μmの直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ
素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3
%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、2
30℃で、ビニリデンフロライド85質量%とテトラフルオロエチレン15質量%とから
なる共重合体(ショアD硬度67、破断引張伸び450%、ビニリデンフロライド85質
量%とテトラフルオロエチレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光ファ
イバ素線の外周に250μmの厚さとなるように被覆し、直径が1500μmであるプラ
スチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであり、115℃、1
000時間後の伝送損失は134dB/kmであった。また、加熱収縮率は1.6%であ
った。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。
鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が73モル%、ヘキサフロロプロペン成分が9モル%、ビニリデンフロライド成分が18モル%からなる共重合体で、融点が230℃、屈折率が1.350、ショアD硬度が59、メルトフローレート0g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイに導入し、ダイの温度を260℃まで上昇させたがプラスチック光ファイバを紡糸できなかった。
芯樹脂として、屈折率が1.492、重量平均分子量が10万、メルトフローレートが1.5g/10分である、ポリメチルメタクリレート系樹脂を用いた。なお、このポリメチルメタクリレート系樹脂は、特開昭60−220303号公報に記載の方法に準じて作製した、メチルメタクリレート99.5質量%とメチルアクリレート0.5質量%からなるポリメチルメタクリレート系樹脂である。鞘樹脂として、テトラフロロエチレン成分が32モル%、ヘキサフロロプロペン成分が11モル%、ビニリデンフロライド成分が57モル%からなる共重合体で、融点が120℃、屈折率が1.364、ショアD硬度が41、メルトフローレートが8g/10分である樹脂を用いた。
上記芯樹脂及び鞘樹脂を2層複合ダイ(芯樹脂のストランドを、鞘樹脂で包み込み、芯と鞘の同心構造を形成させる2層複合ダイ)に導入し、ダイの温度を240℃で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘層の厚さ10μm、直径1000μmである単芯であり、鞘層が1層であるプラスチック光ファイバ素線を得た(図1参照)。
このプラスチック光ファイバ素線の伝送損失は136dB/km、加熱収縮率は7.3%であった。
次に、このプラスチック光ファイバ素線を電線被覆用のクロスヘッドダイに導入し、225℃で、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体(ショアD硬度55、破断引張伸び550%、ビニリデンフロライド85質量%とヘキサフルオロプロピレン15質量%とからなる共重合体)を、プラスチック光ファイバ素線の外周に250μmの厚さとなるよう被覆し、直径が1500μmであるプラスチック光ファイバケーブルを得た(図1参照)。
プラスチック光ファイバケーブルの伝送損失は138dB/kmであり、115℃、12時間で伝送損失は1000dB/kmを超えた。また、加熱収縮率は1.9%であった。
Claims (1)
- 芯と、前記芯の外周に形成された2層以上から構成された鞘層と、を有するプラスチック光ファイバ素線、及び
前記プラスチック光ファイバ素線の外周に形成された被覆層
を備えるプラスチック光ファイバケーブルであって、
前記芯は、ポリメチルメタクリレート系樹脂を含み、
前記被覆層と隣接する、前記鞘層の最外層は、テトラフロロエチレン単量体55モル%
を超え70モル%以下、ヘキサフロロプロペン単量体10〜16モル%、及びビニリデン
フロライド単量体20〜35モル%からなる共重合体であり、融点が150〜190℃、
屈折率が1.340〜1.370、ショアD硬度が50〜59、メルトフローレートが1
〜10g/10分である樹脂を含み、
前記鞘層の最内層が、フッ化メタクリレート系樹脂を含み、
前記被覆層は、ビニリデンフロライド単量体及び下記式(1)で表される単量体を含む
共重合体を含み、
CFX=CF2・・・(1)
(式中、Xは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表
す。)
前記式(1)で表される前記単量体は、ヘキサフルオロプロピレン単量体又はクロロト
リフルオロエチレン単量体であり、
前記ビニリデンフロライド単量体及び前記式(1)で表される前記単量体を含む前記共
重合体における、前記ビニリデンフロライド単量体の含有量が、50質量%以上94質量
%未満である、プラスチック光ファイバケーブル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2013095163A JP6210716B2 (ja) | 2013-04-30 | 2013-04-30 | プラスチック光ファイバケーブル |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013095163A JP6210716B2 (ja) | 2013-04-30 | 2013-04-30 | プラスチック光ファイバケーブル |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014215579A JP2014215579A (ja) | 2014-11-17 |
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