JP5304704B2 - プラスチック光ファイバコード - Google Patents
プラスチック光ファイバコードInfo
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Description
CH2=CX1(CF2)nX2 (1)
(式(1)中、X1はフッ素原子または水素原子、X2はフッ素原子、水素原子または炭化水素基、nは1〜10の整数を表す。)で示されるフルオロビニル化合物0.01〜10重量%を共重合成分として含む共重合体からなり、30mm長さにおける被覆層とプラスチック光ファイバとの密着力が50N以上であるプラスチック光ファイバコードである。
CH2=CX1(CF2)nX2 (1)
(式(1)中、X1はフッ素原子または水素原子、X2はフッ素原子、水素原子または炭化水素基、nは1〜10の整数を表す。)で示されるフルオロビニル化合物0.01〜10重量%を共重合成分として含む共重合体から形成される。なお、最表層のクラッドとは、クラッドを1層有する場合は当該クラッドを指し、クラッドを2層以上有する場合はその中で最も外側に位置するクラッドを指す。
CH2=CF(CF2)3H (2)
で示されるフルオロビニル化合物が好ましく、プラスチック光ファイバの生産性、コスト、環境性および伝送特性において優れている。
理論開口数=((コアの屈折率)2−(クラッドの屈折率)2)1/2 (4)
これまでに実用化されているPMMAをコアとしたプラスチック光ファイバの開口数は0.45〜0.65前後であり、理論開口数を0.51〜0.65とすることにより、同じく実用化されている受発光素子などの周辺部品への互換性を保持することができる。
CH2=C(CH3)−COO(CH2)m(CF2)nR (3)
(式(3)中、Rはフッ素原子または水素原子、mは1または2、nは1〜10の整数を表す。)で示されるパーフルオロアルキルメタクリレート60〜95重量%およびメチルメタクリレート5〜40重量%を共重合成分として含む共重合体を用いることが好ましい。上記式(3)で示されるパーフルオロアルキルメタクリレートを共重合成分とすることにより、得られる共重合体の白濁や黄変を抑制し、プラスチック光ファイバコードの透光性を向上させ、伝送損失を低減することができる。また、機械特性に優れ、長期耐熱性および耐屈曲性をより向上させることができる。
CH2=C(CH3)−COOCH2(CF2)pR (5)
(式(5)中、Rはフッ素原子または水素原子、pは1〜4の整数を表す。)で示されることがより好ましい。
開口数=((コアの屈折率)2−(第1クラッドの屈折率)2)1/2
日本工業規格JIS K7210に準じて、265℃、荷重5.0kg、ノズル径2mm、長さ8mmの条件下で、ノズルから10分間に吐出される量を測定した。
ハロゲン平行光(波長650nm、入射NA=0.25)を使用して30/2mカットバック法により測定した。150dB/km以下であれば合格である。
試長90mmのプラスチック光ファイバコードの被覆層を60mm剥離し、被覆層を30mmだけ残して光ファイバを露出させた。プラスチック光ファイバ径より0.1mm大きな穴をあけた金属板にプラスチック光ファイバを通し、一般市販の引張試験機にて引張速度50mm/分でファイバを引き抜き、引張降伏強度を測定した。n=20の測定を行い、引張降伏強度の最低値を密着力として示した。50N以上であれば合格である。
試長100mmのプラスチック光ファイバコードを引張方向に対して垂直に配置し、U字に曲げた金属製の治具を用いて挟みながら、一般市販の引張試験機にて引張速度5mm/分で1cm引っ張ったときの1mmあたりの引張降伏強度を測定した。n=10の測定を行い、引張降伏強度の最低値を曲げ抵抗として示した。8N/mm以上であれば合格である。
105℃の高温オーブン(タバイエスペック社製PHH−200)内に試長28mのプラスチック光ファイバコード(両末端各1mはオーブン外)を500時間投入し、処理前後の光量を測定した。n=3の測定を行い、処理前後の光量変化量の平均値を長期耐熱性として示した(マイナスは光量減少を示す)。−1.0dB以内であれば合格である。
温度85℃、湿度85%の恒温恒湿槽(ナガノサイエンス社製LH41−12A)内に試料28mのプラスチック光ファイバコート(両末端各1mは高温高湿槽外)を500時間投入し、処理前後の光量を測定した。n=3の測定を行い、処理前後の光量変化量の平均値を耐湿熱性として示した(マイナスは光量減少を示す)。−1.0dB以内であれば合格である。
660nmLEDを使用し、金属製半径10mmの丸棒にプラスチック光ファイバコードを360°巻き付け、捲き付け前後の光量を測定した。n=3の測定を行い、捲き付け前後の光量変化量の平均値を曲げ損失として示した(マイナスは光量減少を示す)。−1.0dB以内であれば合格である。
測定装置としてアッベ屈折率計を使用して、室温25℃雰囲気にて測定した。
プラスチック光ファイバコードの一端に500gの荷重をかけ、直径30mmのマンドレルで支持し、その支持点を中心にプラスチック光ファイバコードの他端を角度90°で連続的に屈曲させて、コードが切断するまでの回数を測定した。n=5の測定を行い、切断回数の平均値を連続屈曲回数とした。50,000回以上であれば合格である。
クラッド材として、表1に示す組成のエチレン(Et)/テトラフルオロエチレン(4F)/ヘキサフルオロプロピレン(6F)/単量体A(CH2=CF(CF2)3H)を共重合成分とする共重合体(屈折率1.387)を、複合紡糸機に供給した。さらに、連続魂状重合によって製造したPMMA(屈折率1.492)をコア材として複合紡糸機に供給して、235℃にてコア、クラッドを芯鞘複合溶融紡糸し、ファイバ径1000μm(コア径980μm、クラッド厚10.0μm)のプラスチック光ファイバを得た。第1クラッドが最表層のクラッドとなる。
第1クラッドまたは第2被覆層を表1のとおり(ただし、ファイバ径をすべて1000μmに統一)に変更した以外は、実施例1と同様にしてプラスチック光ファイバコードを得た。これらのプラスチック光ファイバコードを使用して実施例1と同じ評価を行い、その結果を表3に示した。実施例2〜8は、伝送損失、密着力、曲げ抵抗、連続屈曲回数、長期耐熱性、耐湿熱性、曲げ損失がいずれも優れていた。
235℃にてコア、クラッドを芯鞘複合溶融紡糸するときにクラッドを2種使用し、第1クラッドの周囲に表2に示す第2クラッドを設けた以外は(ただし、ファイバ径をすべて1000μmに統一)実施例1と同様にしてプラスチック光ファイバコードを得た。第2クラッドが最表層のクラッドとなる。これらのプラスチック光ファイバコードを使用して実施例1と同じ評価を行い、その結果を表3に示した。実施例9〜12は、耐湿熱性、密着力、曲げ抵抗、伝送損失連続屈曲回数、長期耐熱性、曲げ損失がいずれも優れていた。
第1クラッドを表2のとおり(ただし、ファイバ径をすべて1000μmに統一)に変更した以外は、実施例1と同様にしてプラスチック光ファイバコードを得た。密着力および長期耐熱性が不十分であった。
第2クラッドを表2のとおり(ただし、ファイバ径をすべて1000μmに統一)に変更した以外は、実施例9と同様にしてプラスチック光ファイバコードを得た。密着力および長期耐熱性が不十分であった。
第1被覆層を表2のとおりに変更した以外は、実施例2と同様にしてプラスチック光ファイバコードを得た。密着力が不十分であった。
FVE :ヘプタフルオロプロピルビニルエーテル
PMMA :ポリメチルメタクリレート
MMA :メタクリル酸メチル
4FM :2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート
5FM :2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート
2F :フッ化ビニリデン
4F :テトラフルオロエチレン
6F :ヘキサフルオロプロピレン
Claims (11)
- コアと少なくとも1層のクラッドを有するプラスチック光ファイバの外層に少なくとも1層の被覆層を有するプラスチック光ファイバコードであって、前記プラスチック光ファイバの最表層のクラッドが、エチレン10〜35重量%、テトラフルオロエチレン44〜69重量%、ヘキサフルオロプロピレン20〜45重量%および次式(1)
CH2=CX1(CF2)nX2 (1)
(式(1)中、X1はフッ素原子または水素原子、X2はフッ素原子、水素原子または炭化水素基、nは1〜10の整数を表す。)で示されるフルオロビニル化合物0.01〜10重量%を共重合成分として含む共重合体からなり、30mm長さにおける被覆層とプラスチック光ファイバとの密着力が50N以上であるプラスチック光ファイバコード。 - 前記フルオロビニル化合物が、次式(2)
CH 2 =CF(CF 2 ) 3 H (2)
で示される化合物である請求項1記載のプラスチック光ファイバコード。 - 100mm長さにおける曲げ抵抗が8N/mm以上である請求項1または2記載のプラスチック光ファイバコード。
- 前記プラスチック光ファイバが2層以上のクラッドを有し、最内層のクラッドが、フッ化ビニリデンおよびテトラフルオロエチレンを共重合成分として含む共重合体からなる請求項1〜3いずれか記載のプラスチック光ファイバコード。
- 前記最内層のクラッドが、フッ化ビニリデン65〜85重量%およびテトラフルオロエチレン15〜35重量%を共重合成分として含む共重合体からなる請求項4記載のプラスチック光ファイバコード。
- 前記最内層のクラッドが、フッ化ビニリデン35〜60重量%、テトラフルオロエチレン35〜60重量%およびヘキサフルオロプロピレン5〜30重量%を共重合成分として含む共重合体からなる請求項4記載のプラスチック光ファイバコード。
- 前記最内層のクラッドが、フッ化ビニリデン10〜35重量%、テトラフルオロエチレン45〜75重量%、ヘキサフルオロプロピレン10〜30重量%およびパーフルオロアルキルビニルエーテル類1〜10重量%を共重合成分として含む共重合体からなる請求項4記載のプラスチック光ファイバコード。
- 前記プラスチック光ファイバが2層以上のクラッドを有し、最内層のクラッドが、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートを重合成分として含む重合体からなる請求項1〜3いずれか記載のプラスチック光ファイバコード。
- 前記最内層のクラッドが、次式(3)
CH2=C(CH3)−COO(CH2)m(CF2)nR (3)
(式(3)中、Rはフッ素原子または水素原子、mは1または2、nは1〜10の整数を表す。)で示されるパーフルオロアルキルメタクリレート60〜95重量%およびメチルメタクリレ−ト5〜40重量%を共重合成分として含む共重合体からなる請求項8記載のプラスチック光ファイバコード。 - 前記被覆層の最内層が、ポリアミド樹脂を主成分とする請求項1〜9いずれか記載のプラスチック光ファイバコード。
- 前記被覆層を2層以上有し、被覆層の最表層が、ポリアミド樹脂および/またはポリアミドエラストマーを主成分とする請求項1〜10いずれか記載のプラスチック光ファイバコード。
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