JP6197064B1 - 構築用スリーブ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易に設置でき構築用スリーブでありながらも、設置した後においては、コンクリートの打設に際しても、外れたり、脱落したりする事の無いように形成した構築用スリーブを提供する事。【解決手段】 コンクリート型枠内に設置される構築用スリーブであって、型枠側面に取付けるスリーブ部材固定用の受け部材と、この受け部材に取付けられる筒状のスリーブ部材とからなり、該受け部材とスリーブ部材とは、少なくとも何れか一方の部材に設けられた係止爪が、組み付け時に弾性変形した後に復元して他方の部材に咬合して、両者が抜け防止状態で連結される構築用スリーブとする。【選択図】図1

Description

本発明はRC造の梁などに設置される構築用スリーブに関し、特に一旦設置した後では、振動などによって外れる事の無いように工夫した構築用スリーブに関する。
鉄筋コンクリートの建造物には、壁や梁などの部分に、各種配管や配線(ケーブル)類を通すための貫通孔が形成される。このような貫通孔は、通常、所定幅ないし長さの型枠の内面間にスリーブ(鞘管)を取り付け、その後、コンクリートを打設することによって形成される。そしてスリーブの取り付けは、梁部の配筋、型枠組立後、ほぼ梁幅と同じ長さに切断したスリーブを梁筋内の所定の位置に配置して、その両端を梁型枠の内側にそれぞれ釘止め、あるいは、予め、スリーブに取付けておいた固定金物を釘止めして取付けていた。すなわち、スリーブを取付ける際に作業者は足元のスラブ型枠より下側に組み立てられた梁型枠の梁筋の内に手を入れて、スリーブ、あるいはスリーブに取付けた固定具を、梁型枠の両側面の内側にそれぞれ、ハンマー等の工具により釘を打ち付ける作業を行う必要があった。かかる設置方法では、足元より低い梁筋内に手を入れて釘打ちする必要があるため、取付作業が非常に困難であり、そのためにスリーブの取付精度も悪くなるなどの問題があった。
そこで特許文献1(特開平9−291700号公報)では、組み立てた梁型枠内でスリーブを取り付けるための釘打ち作業を省力化して、簡単、確実に、しかも精度良くスリーブを梁型枠内の所定位置に取り付けることができる受け具を提案している。かかる受け具は、スリーブに外嵌する立上がり片を形成した受け具本体の外周に釘孔を設けた突出片を、内周にはスリーブに掛止するアンカー片をそれぞれ設けた構成となっている。
また、特許文献2(特開2007−92488号公報)では、RC造の梁スリーブ取り付け工事を早く、正確に、確実に、簡単に出来るRC造の梁スリーブ工法として、梁スラブ型枠完成後、梁鉄筋組み立て前に梁型枠両側面にスリーブの所定位置にスリーブ部材固定用リング金具を釘にて固定しておき、梁鉄筋組み立て後に二分割式スリーブのツメ突起金具を、前記スリーブ部材固定用リング金具の傾斜型ツメ押え内に入れて回転することにより固定され、前記二分割式スリーブのジョイント部に粘着テープで巻き付けた後にコンクリートを打設して成るRC造の梁スリーブ工法を提案している。
特開平9−291700号公報 特開2007−92488号公報
前述の通り、従前においても、RC造の梁などに設置される構築用スリーブを、釘打ち作業の必要性を無くして、簡易に設置できるようにする技術は幾つか提案されている。しかしながら、当該構築用スリーブの設置を簡易に行う事ができたとしても、設置後におけるコンクリートの打設時において、当該構築用スリーブが外れたり、脱落してしまった場合には、その後の作業に大きく支障を来すことになる。
そこで本発明は、簡易に設置でき構築用スリーブでありながらも、設置した後においては、コンクリートの打設に際しても、外れたり、脱落したりする事の無いように形成した構築用スリーブを提供する事を第1の課題とする。
また、上記特許文献2では、梁型枠両側面に釘打ち固定されたスリーブ部材固定用リング金具の傾斜型ツメ押え内に、二分割式スリーブのツメ突起金具を入れて回転することにより固定する事を開示している。しかしながら、スリーブ部材固定用リング金具における傾斜型ツメ押えは、当該リング金具を梁型枠両側面に釘打ち固定する外向きフランジ状の部分に設けられている事から、当該リング金具における梁型枠両側面に固定する為の部分(釘穴部分)の形成箇所が制限されるものとなっていた。その結果、当該梁型枠の構造次第では、本来設けられている釘穴を使用できない場合も考えられ、当該スリーブ部材固定用リング金具の確実な固定が困難になる可能性もある。
そこで本発明は、スリーブ固定具において、当該スリーブ固定具に対してスリーブを固定する部分を、当該スリーブ固定具を梁型枠などに取付ける部分とは別の部分に設けた構築用スリーブを提供する事を第2の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明では、スリーブ部材と、このスリーブ部材を固定する為のリング金具とを、逆止構造を有する爪部などで連結、一体化するようにした構築用スリーブを提供する。
即ち本発明では、コンクリート型枠内に設置される構築用スリーブであって、型枠側面に取付けるスリーブ部材固定用の受け部材と、この受け部材に取付けられる筒状のスリーブ部材とからなり、該受け部材とスリーブ部材とは、少なくとも何れか一方の部材に設けられた係止爪が、組み付け時に弾性変形した後に復元して他方の部材に咬合して、両者が抜け防止状態で連結される構築用スリーブを提供する。
かかる本発明の構築用スリーブは、梁、床などの様々なコンクリート型枠に対して設置する事ができる。特に、配管や電気配線などを通すための梁スラブ型枠に対して設置する場合には、当該構築用スリーブの設置容易性のメリットを得る事ができる。
また、当該スリーブ部材と、これを保持する受け部材とは、金属で形成する他、樹脂や紙などで形成する事もできる。如何なる材料で形成するかは、当該構築用スリーブに要求される強度や製造容易性を考慮の上、適宜選択する事ができる。但し、本発明にかかる構築用スリーブは、当該スリーブ部材と受け部材との少なくとも何れかは、弾性変形する係止爪を備える必要がある。よって、少なくとも当該係止爪を備える部品又は部位は、金属や樹脂などの弾性変改可能な材料で形成される必要がある。
前記受け部材は、各種コンクリート型枠に固定されるものである。したがって、当該受け部材は、少なくともコンクリート型枠に対する固定部を備える必要がある。コンクリート型枠に対する固定は、釘やビス等によって固定する他、接着剤などによって固定する事も可能である。当該受け部材として望ましい形態としては、コンクリート型枠に対する固定部となるフランジを備えた筒状である。この時、筒状部は、前記スリーブ本体を内装又は外装して、これを保持するために機能する事ができる。
前記スリーブ部材は、前記受け部材に固定され、コンクリート躯体に対して貫通孔等を形成する。本発明にかかる構築用スリーブを梁型枠に設置する場合には、対向する型枠パネルにおける対向位置に、それぞれ構築用スリーブを設ける事により、当該スリーブ部材同士を連結すれば、梁を貫通する孔を形成する事ができる。またこのスリーブ部材には更にボイド管を連結する事もでき、これによりコンクリート躯体に応じた長さに調整する事ができる。また、このスリーブ部材は、前記受け部材に対して連結する為の連結部を備える。
そして前記受け部材とスリーブ部材とには、それぞれ両者を連結する為の連結部が形成される。特に本発明にかかる構築用スリーブにおいて、当該連結部は、一旦連結した後には外れないようにした抜け止め構造を備えて形成される。そしてかかる抜け止め構造としては、弾性変形後に復元する係止爪を利用する事ができる。
この係止爪は、前記受け部材とスリーブ部材との少なくとも何れかに設けられていればよく、受け部材又はスリーブ部材の何れかに一方に係止爪を設けた場合には、他方には、当該係止爪を咬合する構造部が形成される。かかる係止爪を咬合する部位は、前記係止爪を咬合するように構成された係止爪である他、当該係止爪が突出する開口として形成する事ができる。
本発明にかかる構築用スリーブでは、上記の様に弾性変形可能な係止爪を使用し、当該係止爪が弾性変形した後に復元することにより当該係止爪が咬合されて、前記スリーブ部材固定用の受け部材とスリーブ部材とが連結されるように構成している。この為、一旦、両者を連結させた後においては、当該受け部材とスリーブ部材とが外れる事は無くなる。したがって、当該構築用スリーブを型枠内に設置し、コンクリートを打設した後に、バイブレーター等によって振動を与えたとしても、受け部材とスリーブ部材とが外れてしまうおそれが無くなる。
また、上記スリーブ部材固定用の受け部材と、この受け部材に取付けられる筒状のスリーブ部材との連結は、折り返し部を備えた係止爪によって行う事もできる。即ち、前記受け部材とスリーブ部材との少なくとも何れかには折り返し部を備えた係止爪が設けられており、当該係止爪が弾性変形した後に復元することにより、当該係止爪が咬合されて、前記スリーブ部材固定用の受け部材とスリーブ部材とが連結される構築用スリーブとすることができる。
上記受け部材とスリーブ部材との連結部は、それぞれにおいて任意の部位に形成する事ができる。例えば、当該連結部は、受け具を型枠に設置する為のフランジ部に設ける事ができる。即ち前記スリーブ部材固定用の受け部材は、外向きフランジ部を備えた筒状に形成されており、受け部材側係止爪は、当該フランジ部の筒状部側の面から筒状部の周面に沿って傾斜状に延在すると共に折り返し部を備えて形成されており、前記スリーブ部材の先端側には、径方向外側に延在する小片部が設けられると共に、当該小片部を、前記受け部材側係止爪の折り返し部に向けて傾斜させたスリーブ部材側係止爪が形成されており、少なくとも何れかの係止爪が弾性変形して他の係止爪に入り込んだ後に復元することにより両係止爪が咬合して、前記受け部材とスリーブ部材とが連結される構築用スリーブとすることができる。
当該フランジ部に連結部を形成する事により、当該受け部材は、型枠への固定と、スリーブ部材の固定とを同じ部位(フランジ部)で行う事ができ、その結果、当該構築用スリーブ(特に、受け部材)の構成を簡素化し、製造容易性を高める事ができる。
また、上記受け部材とスリーブ部材との連結部は、受け部材を型枠に設置する部分とは異なる部位に形成する事もできる。即ち、前記スリーブ部材を型枠パネルに固定する為の受け部材は、筒状に形成されると共に、前記係止部は、筒状部の外周面に向かって傾斜する受け部材側係止爪と、この係止爪における筒状部の開口側に延在する支持部とを備えており、前記スリーブ部材は、前記支持部が侵入可能な切り欠き部と、当該切り欠き部から延伸して、前記受け部材側係止爪とは逆向きに延出するスリーブ部材側係止爪とを備えており、少なくとも何れかの係止爪が弾性変形して他の係止爪に入り込んだ後に復元することにより両係止爪が咬合して、前記受け部材とスリーブ部材とが連結される構築用スリーブとすることができる。
前記受け部材側係止爪と支持部とは、受け部材の筒状部の所定位置を径方向外側に「Γ」字状に突出させた突出部に形成する事もできる。即ち、受け部材側係止爪は、当該突出部において、受け部材の筒状部に対向する部分を、筒状部の周方向に折り返して形成し、前記スリーブ部材は、前記突出部が侵入可能な切り欠き部と、当該切り欠き部から延伸して、前記突出部における筒状部から延出する面を通す溝部と、当該溝部が形成された部分を筒状部の周方向に折り返したスリーブ部材側係止爪とを備えて構成する事ができる。
当該受け部材の周面に、「Γ」字状の突出部を設け、この部位において受け部材とスリーブ部材とを連結させることにより、前記フランジ部は、専ら型枠に固定する為の部位として使用する事ができる。これにより、当該受け部材の取付部位として、フランジ部全体を使用する事ができ、その結果、当該構築用スリーブの取り付け作業を困難なく行う事ができ、また型枠に対する取付強度を高める事ができる。
そして上記受け部材とスリーブ部材とにおける軸周り方向の移動は、受け部材側係止爪とスリーブ部材側係止爪との咬合によって阻止され、また軸方向への抜け止めは、前記支持部によってスリーブ部材側係止爪が支持されることにより達成する事ができる。
なお上記受け部材とスリーブ部材との連結構造は、上記の様に係止爪同士の咬合だけに制限されるものでなく、その他さまざまな構造であって良い。例えば、受け部材とスリーブ部材の何れか一方の部材に係止爪を形成すると共に、他方の部材には当該係止爪が突出する孔又は凹みを形成し、受け部材とスリーブ部材とを連結する事ができる。本発明においては、受け部材とスリーブ部材とが連結した後において離れないようにすることのできる構造であれば、特に制限なく採用する事ができる。
また、本発明にかかる構築用スリーブにおける受け部材は、これを型枠に固定する為の取付部を備える。この取付部は、筒状に形成された受け部材の先端側に、外向き又は内向きフランジ状に形成する事ができる。特に、この受け部材が釘やネジによって型枠パネルに取付けられる場合、この受け部材を取り付ける釘やネジは、型枠解体後に除去されることが望ましい。そこで本発明では、当該受け部材を取り付ける釘やネジを簡易に除去するために、当該受け部材を型枠パネルに取付ける為の取付部ごと、除去できるようにした構築用スリーブを提供する。
即ち、前記本発明の構築用スリーブにおいて、スリーブ部材固定用の受け部材は筒状であって、型枠パネルに設置される開口端部側に、内側に向かって展開するタブ状部が設けられており、当該タブ状部の基端側には、前記受け部材の開口端部に沿って破壊される脆弱部を形成するものである。
かかる脆弱部は、開口端部に沿って肉厚を薄くした溝を形成する他、所定の間隔で直線状に孔を穿った切り取り線として形成する事ができる。かかる脆弱部を形成する事により、当該受け部材における取付部は、型枠パネルの解体に際して、又は型枠パネルの解体後に当該脆弱部から破断し、当該受け部材を保持する釘やネジごと除去することができる。
以上のように構成した本発明の構築用スリーブによれば、スリーブ部材固定用の受け部材を予め型枠パネルに固定しておけば、型枠組み立て後はスリーブ部材を組み付けるだけで構築用スリーブを設置でき、その取り付け作業を容易に行う事ができる。
特に、前記スリーブ部材は、受け部材に取付けた後においては、コンクリートの打設時、打設後にバイブレーションを与えても外れる事は無い為、より確実に設置可能な構築用スリーブが実現している。
更に、前記スリーブ部材とその受け部材との連結を、受け部材における型枠への設置部分以外で行う事により、当該受け部材の型枠パネルに対する固定を確実に行う事ができる。これにより、コンクリートの打設時において、当該受け部が型枠パネルから脱離する等の問題を無くした構築用スリーブを実現する事ができる。
第1の実施の形態にかかる構築用スリーブを示す分解斜視図 構築用スリーブの連結工程要部拡大図 他の実施の形態にかかる構築用スリーブを示す分解斜視図 更に他の実施の形態にかかる構築用スリーブを示す分解斜視図 他の実施の形態にかかる受け部材を示す斜視図
以下、図面を参照しながら本発明にかかる構築用スリーブ50の幾つかの実施の形態を具体的に説明する。図1は第1の実施の形態にかかる構築用スリーブ50を示す分解斜視図であり、型枠パネルに設置される受け部材10と、この受け部材10に連結されるスリーブ部材20とからなっている。
受け部材10は、短尺の筒状部11と、この筒状部11における型枠パネル設置側に設けられた外向きフランジ部12とを備えている。筒状部11には、周方向に折り曲げられた受け部材側係止爪13と、この受け部材側係止爪13における筒状部側の開口側を塞ぐように延在する支持部14とからなる受け部材側連結部分15を備えている。受け部材側係止爪13は、周方向に沿う向きに展開すると共に、その先端側には折り返し部16が形成されている。かかる受け部材側係止爪13は、少なくとも、当該折り返し部16を備える事が必要であり、当該折り返し部16が存在する事により、後述するスリーブ部材側係止爪23の抜け出しを阻止する事ができる。この受け部材側連結部分15は、本実施の形態では対向位置に2つ形成しているが、その数に制限は無く、3つ又は4つ以上形成する事もできる。
またスリーブ部材20は、前記受け部材10の筒状部11を内挿可能な大きさの筒状に形成されており、その先端側には、前記受け部材側連結部分15における支持部14が通る大きさの切り欠き部21が形成されている。そしてこの切り欠き部21の縁部分には、前受け部材側係止爪13の折り返し部16分に向かって延出するスリーブ部材側係止爪23が設けられている。また、このスリーブ部材20に設けられた切り欠き部21には、前記受け部材10の支持部14が通る切り込み溝22が設けられている。即ち、この実施の形態において、スリーブ部材側連結部分25は、前記切り欠き部21と、前記スリーブ部材側係止爪23と、前記切り込み溝22とで構成されており、当該スリーブ部材側連結部分25は、前記受け部材側連結部分15と対向し、嵌り合う様に設けられている。
特に本実施の形態では、前記切り込み溝22をスリーブ部材20側に形成しているが、これに代え、又はこれと共に、前記支持部14に切り込み溝22を形成しても良い。即ち、当該切り込み溝22は、受け部材側の係止爪13と、スリーブ部材側の係止爪23とが咬合し得るように、何れかの部材を軸周りに回転させる為に構成されることから、どちらか一方の部材に形成されていれば良い。
以上のように構成された構築用スリーブ50では、受け部材10を型枠パネルに釘やネジなどによって固定する。この固定に際しては、受け部材10における型枠パネル設置側に設けられた外向きフランジ部12を使用し、当該フランジ部12を釘やネジなどによって型枠パネルに固定する事ができる。その後、スリーブ部材内に、受け部材10の筒状部11を差し入れる。この時、前記支持部14が、切り欠き部21を通る様に差し入れ位置が調整される必要がある。そして何れかの部材を回転させることにより、前記支持部14が切り込み溝22内を通って案内され、この回転と同時にスリーブ部材側係止爪23又は受け部材側係止爪13が弾性変形される。そして当該係止爪の弾性変形が解除された段階で、スリーブ部材側係止爪23は、受け部材側係止爪13の折り返し部16に咬合し、これによって差し入れ時の回転方向とは逆向きの回転を阻止する事ができる。一方、咬合したスリーブ部材側係止爪23は、支持部14に押さえられることから、軸方向への抜け出しも阻止する事ができる。
図2は、前記図1の実施の形態に関連する他の実施の形態にかかる構築用スリーブ50の連結工程要部拡大図である。特に本実施の形態にかかる構築用スリーブ50では、受け部材側係止爪13が、受け部材10における筒状部11の開口側を「Γ」字状に折り返すことにより形成されている。即ち、当該受け部材側連結部分15は、筒状部11の開口側をΓ字状に折り曲げて、筒状部11に対向する面を係止爪13とし、当該面の側縁部を筒状部11に向けることにより折り返し部16を形成している。そして、「Γ」字状に折り曲げて、前記係止爪13と筒状部11との間に存在する面(筒状部11から折れ曲がっている面)は、前記図1における支持部14として機能する事ができる。よって、このように形成した受け部材側連結部分15と係合するスリーブ部材側連結部分25は、前記切り欠き部21は、当該係止爪13と筒状部11との間に存在する面(支持部14)を通す大きさに形成される必要がある。
以上のように形成した構築用スリーブ50では、図2(A)に示す様に、スリーブ部材20内に、受け部材10の筒状部11を差し入れる。この時、支持部14は切り欠き部内に入り込むことで、両係止爪が対向状になる。その後、図2(B)に示す様に、受け部材10とスリーブ部材20とを相対的に軸周りに回転させ、何れかの係止爪を弾性変形させ、その後復元させることにより、両係止爪13,23を咬合させる。弾性変形させた係止爪を復元させる為に、折り返し部の長さL2は、スリーブ部材側係止爪23を超えて延伸する切り込み溝22の長さL1よりも短く形成される。その結果、図2(C)に示す様に、スリーブ部材側係止爪23は、支持部14材側係止爪の折り返し部16分に咬合し、これによって差し入れ時の回転方向とは逆向きの回転を阻止する事ができる。一方、咬合したスリーブ部材側係止爪23は支持部14に押さえられることから、軸方向への抜け出しも阻止する事ができる。
図3は他の実施の形態にかかる構築用スリーブ51を示す分解斜視図である。この図に示す構築用スリーブ51は、受け部材側係止爪33が、当該構築用スリーブ51を型枠パネルに固定する為のフランジ部32に形成されている。本実施の形態において、このフランジ部32は、受け部材30における筒状部31の型枠パネル設置側に非連続状態で設けられており、半径方向外側に拡がる各フランジ部32には、それぞれが受け部材側係止爪33が設けられている。かかる受け部材側係止爪33は、当該各フランジ部32から傾斜しながら延伸すると共に、その先端側に折り返し部36を備えて形成されている。
一方で、筒状に形成されているスリーブ部材40は、その先端側に、径方向外側に延在する小片部42が設けられている。そしてこの小片部42の端部側には、受け部材30に装着した状態において、当該受け部材側係止爪33の折り返し部36に向かうように傾斜させたスリーブ部材側係止爪43が形成されている。即ち、このスリーブ部材側係止爪43は、小片部42の片縁部を折り返すことにより形成している。
このように形成した構築用スリーブ51を設置する際には、型枠パネルに対して、受け部材30のフランジ部32をネジや釘などによって固定する。この時、当該フランジ部32に形成された受け部材側係止爪33の先端側(折り返し部36が形成されている側)は、当該型枠パネルから離れて、浮いた状態で存在する。そして前記スリーブ部材40を、前記受け部材30の筒状部31を内装する様に差し入れ、そして当該スリーブ部材40を軸周りに回転させることで、前記スリーブ部材側係止爪43が、前記受け部材側係止爪33と型枠パネルとの間に弾性変形しながら入り込み、そして復元することによりスリーブ部材側係止爪43は、前記受け部材側係止爪33の折り返し部36に入り込む。その結果、差し入れ時の回転方向とは逆向きの回転が阻止されることから、一度連結させた受け部材30とスリーブ部材40とは、振動などによっても離れないようにする事ができる。
図4は、更に他の実施の形態にかかる構築用スリーブ52を示す分解斜視図である。この図に示す構築用スリーブ52では、スリーブ部材80の先端寄りに外側に向かって突出する折り返し片を形成し、これをスリーブ部材側係止爪83としている。一方、受け部材70における筒状部71には、このスリーブ部材側係止爪83が突出する開口73を形成している。
特に本実施の形態では、スリーブ部材側係止爪83は、スリーブ部材80の先端側に切れ目を入れて、これを外側に折り返すことによって形成しているが、「V」字状に折り曲げた小片部材をスリーブ部材80の外周に貼付乃至は溶接することによって形成しても良い。
このように形成した構築用スリーブ52では、受け部材70に形成されている外向きフランジ部72を型枠パネルに釘などによって固定し、当該受け部材70の筒状部内にスリーブ部材20を挿入することにより、スリーブ部材側係止爪83が弾性変形しながら侵入し、これが開口73から突出する事で、両者を連結する事ができる。両者を連結した状態においては、スリーブ部材側係止爪83が、受け部材70側の開口73から突出し、これにより振動などによっても両部材が離れない構築用スリーブ50とする事ができる。
なお、前記スリーブ部材側係止爪83を外側に突出させて形成しているのは、当該構築用スリーブ52の内部に係止爪83が突出する事態を無くすためであり、即ち、当該構築用スリーブ内を通る配管や配線の引っ掛かりなどを阻止する為である。
図5は、他の実施の形態にかかる受け部材90を示す斜視図である。この実施の形態にかかる受け部材90は、これを型枠パネルPに固定する為のフランジ部92を、筒状部91の内側に突出するように形成している。即ち、前記した何れの実施の形態においても、受け部材を型枠パネルPに固定する為の部位(フランジ部)は、筒状部から外向きに突出するものとなっていた。このように形成した場合、型枠パネルPを解体した後には、当該受け部材を固定する釘やネジが、成型したコンクリートから突出することになる。通常、当該突出するネジや釘は切断されることになるが、この作業を簡素化する事ができれば望ましい。
そこで図5では、当該受け部材90を型枠に固定する為の釘やネジの切断の手間を無くすことのできる受け部材10を示している。この実施の形態にかかる受け部材10は、小片状の内向きフランジ部92を備えており、この筒状部の内側に存在する内向きフランジ部92に釘やネジを打ち付ける事により、当該受け部材90を型枠パネルPに固定する事ができる。また、当該内向きフランジ部92における筒状部91の内面側には、当該内向きフランジ部92が破壊しやすいように脆弱部97を形成している。その結果、型枠解体時には、当該内向きフランジ部92は脆弱部97から破断して、型枠と共に、突出片を打ち付けている釘やネジを取り外すことができる。
以上のように形成した受け部材90は、内向きフランジ部92を釘やネジなどによって型枠パネルに固定し、これに前記図1や2に示したスリーブ部材を連結する。その際、当該型枠内には、鉄筋などを設置する事ができる。その後、コンクリートを打設して、バイブレーションをかけることによって気泡などを除去する。そしてコンクリートが硬化した後には、型枠を解体する事により、前記受け部材90は脆弱部97から内向きフランジ部92が破断し、これにより、当該受け部材90を固定していたネジや釘ごと、型枠を除去する事ができる。これにより、当該構築用スリーブを型枠に固定する為のネジや釘を簡易に除去する事ができ、しかも当該構築用スリーブによって形成された貫通孔内に突出物が存在しない構築用スリーブを実現する事ができる。
本発明にかかる構築用スリーブは、建築等の分野において、コンクリート打設に際して、梁、壁、或いは床などに開口乃至は貫通孔を成型する為に利用することができる。その他にも、コンクリートに限らず、成型物に対して貫通孔や開口を形成する際に利用する事もできる。
10,30,70,90 受け部材
11,31,71,91 筒状部
12,32,72,92 フランジ部
13,33 受け部材側係止爪
14 支持部
15 受け部材側連結部分
16 折り返し部
20,40,80 スリーブ部材
21 切り欠き部
22 切り込み溝
23,43,83 スリーブ部材側係止爪
25 スリーブ部材側連結部分
42 小片部
50,51,52 構築用スリーブ
51 構築用スリーブ
73 開口
97 脆弱部
P 型枠パネル

Claims (4)

  1. コンクリート型枠内に設置される構築用スリーブであって、
    型枠側面に取付けるスリーブ部材固定用の受け部材と、この受け部材に取付けられる筒状のスリーブ部材とからなり、
    該受け部材とスリーブ部材とは、少なくとも何れか一方の部材に設けられた係止爪が、組み付け時に弾性変形した後に復元して他方の部材に形成された、前記係止爪を咬合するように構成された係止爪と咬合して、両者が抜け防止状態で連結される構築用スリーブ。
  2. 前記スリーブ部材固定用の受け部材は、外向きフランジ部を備えた筒状に形成されており、受け部材側係止爪は、当該フランジ部の筒状部側の面から筒状部の周面に沿って傾斜状に延在すると共に折り返し部を備えて形成されており、
    前記スリーブ部材の先端側には、径方向外側に延在する小片部が設けられると共に、当該小片部を、前記受け部材側係止爪の折り返し部に向けて傾斜させたスリーブ部材側係止爪が形成されており、
    少なくとも何れかの係止爪が弾性変形して他の係止爪に入り込んだ後に復元することにより両係止爪が咬合して、前記受け部材とスリーブ部材とが連結される、請求項1に記載の構築用スリーブ。
  3. 前記スリーブ部材固定用の受け部材は筒状に形成されると共に、前記スリーブ部材と連結する係止部は、筒状部の外周面に向かって傾斜する受け部材側係止爪と、この係止爪における筒状部の開口側に延在する支持部とを備えており、
    前記スリーブ部材は、前記支持部が侵入可能な切り欠き部と、当該切り欠き部から延伸して、前記受け部材側係止爪とは逆向きに延出するスリーブ部材側係止爪とを備えており、
    少なくとも何れかの係止爪が弾性変形して他の係止爪に入り込んだ後に復元することにより両係止爪が咬合して、前記受け部材とスリーブ部材とが連結される、請求項1に記載の構築用スリーブ。
  4. 前記スリーブ部材固定用の受け部材は筒状であって、型枠パネルに設置される開口端部側に、内側に向かって展開するタブ状部が設けられており、当該タブ状部の基端側には、前記受け部材の開口端部に沿って破壊される脆弱部が形成されている、請求項1〜3の何れか一項に記載の構築用スリーブ。
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