JP2606067Y2 - 板状建材の固定具の取付構造 - Google Patents

板状建材の固定具の取付構造

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JP2606067Y2
JP2606067Y2 JP1993042662U JP4266293U JP2606067Y2 JP 2606067 Y2 JP2606067 Y2 JP 2606067Y2 JP 1993042662 U JP1993042662 U JP 1993042662U JP 4266293 U JP4266293 U JP 4266293U JP 2606067 Y2 JP2606067 Y2 JP 2606067Y2
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敬介 片山
喜得 鈴木
岩夫 西野
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株式会社イナックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は陶磁器板,石板等の板
状建材をその支持体に固定するための固定具の取付構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】これら陶磁器板,石板等の板状建材(以
下単に建材とする)をコンクリート壁体等その支持体に
固定する工法として、建材裏面にボルト等固定金具を立
て、この固定金具を利用して乾式工法により又は湿式工
法により建材を支持体に固定する方法が用いられてい
る。
【0003】図6(A)は乾式工法の例を示したもの
で、この例では建材100裏面に立てたボルト102に
て建材100の下端部と上端部とに別種の取付金具10
4,106を取り付けてこれらを互いに係合させる一
方、建材100上端部の取付金具106をアンカーボル
ト108にて支持体110に固定の連結金具112に連
結することで、建材100を支持体110に張付施工す
るようにしている。
【0004】一方図6(B)は湿式工法の例を示したも
ので、この例では型枠114の上に建材100を並べた
状態でその裏面側に流動状態のコンクリートを流し込み
且つ固化させることによって、建材100裏面に突き立
てたボルト115をコンクリート支持体116の内部に
埋設し、そのアンカー作用で建材100を支持体116
に強固に固定するようにしている。この工法は建材先付
けPC板工法として広く用いられている工法である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記ボルト102,1
15は建材100裏面に真直に、即ち裏面と直角方向に
形成された取付穴118の内部に挿入されて固定されて
いるが、上記何れの工法においてもこれらボルト10
2,115が建材100から抜けてしまうと建材100
が支持体110,116表面から脱落する恐れがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案はこのような課題
を解決するためになされたものである。而して本願の考
案は、板状建材の裏面に該裏面と直角な方向に対して所
定角度で傾斜する取付穴を設けて該取付穴に、(A)該取
付穴の内部に挿入される先細りテーパ形状の拡開部と、
軸直角方向に突出して該板状建材の裏面に直接又は間接
に当接し該拡開部の該取付穴への挿入量を規定する当接
部と、該当接部に続いて該板状建材裏面から突出し方向
に且つ前記取付穴の軸心と同方向に延びる本体部と、該
当接部から離れた位置において該本体部に軸直角方向に
突出する形態で形成された突出部とを有する外筒部材
と、(B)該外筒部材内部に打ち込まれて該拡開部を該取
付穴内部で拡開変形させて該取付穴内面に押圧する打込
部材とを有する、前記板状建材をその支持体に固定する
ための固定具を挿入し、固定して成ることを特徴とする
(請求項1)。
【0007】本願の別の考案は、前記傾斜形状の取付穴
を前記板状建材の裏面に複数設けるとともに少なくとも
2つの傾斜形状の取付穴の間で傾斜方向を異ならせたこ
とを特徴とする(請求項2)。
【0008】
【作用及び考案の効果】上記のように請求項1の考案
は、建材裏面の取付穴を傾斜穴としてそこに固定具を挿
入・固定するようにしたものである。一般に建材に作用
する支持体からの剥離力は建材裏面と直角方向に働く
が、上記のように建材裏面の取付穴を傾斜穴としておけ
ば固定具の引抜強度が大きくなり、かかる固定具の建材
からの抜けを防止することができる。
【0009】本考案はまた、固定具として、テーパ形状
の拡開部を有する外筒部材と、その内部に打ち込まれる
打込部材とを有するものを用い、その打込部材の打込み
により拡開部を取付穴内部で拡開変形させて取付穴内面
に押圧し、固定具をその取付穴に固定する点を特徴とす
るもので、このようにすることにより固定具を容易に取
付穴に取付固定することができる。
【0010】而してこのように簡単に固定具を取付穴に
固定できるにも拘らず、拡開部の拡開変形力と取付穴の
傾斜作用とが相俟って、固定具の引抜強度を効果的に高
めることができ、建材裏面からの固定具の脱落の恐れを
なくすことができる。
【0011】請求項2の考案は、上記傾斜形状の取付穴
を複数設けるとともに、少なくとも2つの傾斜形状の取
付穴の間で傾斜方向を異ならせたもので、本考案によれ
ばたとえ一方の取付穴の傾斜方向に引抜力が働いたとし
ても、他方の取付穴の傾斜方向が異なっていることによ
り、固定具の抜けを確実に防止することができる。
【0012】
【実施例】次に本考案の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1において10は陶磁器板,石板等の板状
建材であって裏面に取付金具12,14が固定金具16
によって固定されている。ここで取付金具12は建材1
0裏面の下端部に固定され、また取付金具14は建材1
0裏面の上端部に固定されている。
【0013】取付金具12は建材10裏面との間に被係
合溝18を形成しており、ここに取付金具14の上向き
の係合片20が入り込んで係合している。
【0014】下側の取付金具14はこの係合片20と、
垂直下向きに延びる固定片22と、水平な連結片24と
から成っており、固定片22において固定金具16によ
り建材10裏面に固定されている。
【0015】一方連結片24はボルト28,ナット29
により板状の連結金具26に連結され、この連結金具2
6及びアンカーボルト28を介して支持体30に取り付
けられている。
【0016】上記固定金具16は、図2に示しているよ
うに外筒部材32とその内部に打ち込まれる打込部材3
4とから成っている。外筒部材32は、建材10裏面の
取付穴35の内部に挿入される、拡開変形可能な拡開部
36と、建材10裏面より突出させられる本体部38と
を有している。
【0017】この外筒部材32には、一端から他端にか
けて軸方向に延びるすり割溝40が形成されており、こ
のすり割溝40に基づく弾性を有している。
【0018】拡開部36には、更に別途のすり割溝42
が周方向適数個所に設けられており、これらすり割溝4
0,42によって拡開部36が拡開方向に変形可能とさ
れている。この拡開部36は内周面及び外周面がそれぞ
れ一端側に進むにつれて径が漸次小となるようなテーパ
形状とされている。
【0019】一方本体部38には、拡開部36側の一端
に半径方向外側に突出するリブ状の当接部44が設けら
れており、更に軸方向中間の2個所において同様の形状
の突出部46が設けられている。ここで当接部44は、
図1に示しているように取付金具12,14を介して建
材10裏面に当接する部分、つまり取付金具12,14
に対する押え部となるものである。
【0020】また軸方向中間位置の突出部46は、補強
リブとして機能する他、後述する打込部材34の突出部
50を弾性係合させて、これら突出部50とともに打込
部材34の抜止作用を成す部分である。但しこれら突出
部46,50は必ずしも必要なものではない。
【0021】打込部材34は、この例では突出部50を
除いて略一様の太さを有する筒状の部材であって、一端
から他端にかけて軸方向に延びるすり割溝48が形成さ
れ、このすり割溝48に基づいて全体的にある程度弾性
変形可能になっている。この打込部材34の外径は、外
筒部材32の内周面に密に弾性嵌合するような径とされ
ている。
【0022】建材10の裏面には、その4隅において傾
斜形状の前記取付穴35が設けられ、夫々の取付穴35
に前記固定金具16が挿入固定されている。これら取付
穴35は、図4に示しているようにその中心線が建材1
0裏面と直角な線に対して所定角度θで傾いた穴とされ
ている。
【0023】而して建材10の下端側の2つの取付穴3
5と上端側の2つの取付穴35とでは傾斜方向が異なっ
ており、且つ下側の2つの取付穴35は同じ方向、また
上端側の2つの取付穴35は同じ方向に夫々傾斜してい
る。
【0024】尚図1ではこれら取付穴35及びここに挿
入固定された固定金具16の傾斜方向が夫々建材10の
中心側を向く方向とされているが、図3に示しているよ
うにこれらを建材10の外側を向くように、或いはまた
建材10中心を中心とする放射方向外方を向くようにす
ることも可能である。
【0025】更には各取付穴35の傾斜方向を夫々でま
ったく異なった方向とすることも可能である。ここで各
取付穴35の傾斜角度θは5°以上とすることが望まし
く、より望ましいのは15°〜25°の範囲である。
【0026】次に本例において固定金具16及び取付金
具12,14の固定手順、建材10の支持体30への取
付手順を説明する。本例においては外筒部材32の拡開
部36を、取付金具12,14の貫通穴(この貫通穴は
通常は外筒部材32における当接部44の外径よりも小
さい内径の円穴又は短手方向の内径が当接部44の外径
よりも小さい内径の長穴である。)を貫通して建材10
裏面の取付穴35の内部に挿入する。
【0027】そして外筒部材32の当接部44を取付金
具12,14の裏面に当接させた状態で、外筒部材32
の内部に打込部材34を叩き込んでこれを軸方向に摺動
させつつ打ち込む。
【0028】このとき打込部材34は外筒部材32の内
周面に所定摩擦力の下で弾性嵌合し、この状態でその内
周面を軸方向に摺動しつつ外筒部材32の内部に深く挿
入される。そしてその先端部が拡開部36の内部を突き
進む過程で同拡開部36が内周テーパ面のカム作用で拡
開変形し、その外周面が建材10裏面の取付穴35の内
周面に強く押圧される。
【0029】これにより外筒部材32及び打込部材34
から成る固定金具16自身が建材10裏面に固定される
と同時に、板状の取付金具12,14が建材10裏面に
強固に固定される。
【0030】このようにして取付金具12,14が予め
建材10裏面に固定され、そして建材10の施工に際し
てこれら取付金具12,14の係合及び連結金具26と
の連結、連結金具26の支持体30への固定により、建
材10が支持体30に張付施工される。
【0031】以上は建材10を乾式施工する場合の例で
あるが、本考案は建材10を湿式施工する場合にも適用
可能である。図5はその例を示したもので、この例では
固定金具16がコンクリートから成る支持体52の内部
に埋まり込んで、アンカー効果により建材10を固定す
る作用を成している。
【0032】この例においては、外筒部材32を建材1
0裏面の取付穴35の内部に挿入して当接部44を直接
建材10裏面に当接させ、その状態で打込部材34を外
筒部材32の内部に打ち込むことにより固定金具16を
建材10に固定する。そして建材10を並べておいてそ
の裏面側に流動状態のコンクリートを流し込んで固化さ
せることにより、コンクリートから成る支持体52の表
面に建材10を張付施工することができる。本例はPC
板への建材10の張付施工に適用して好適である。
【0033】尚このとき、取付穴35及び固定金具16
が斜めに傾いた状態にあると、建材10の支持体52か
らの引剥し強度が大となって、建材10の剥がれが確実
に防止される利点が得られる。
【0034】以上本考案の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば上記固定金具16は一例を
示したに過ぎないものであるし、また上記固定金具16
と取付穴35内面との間に接着剤を注入してそれらを接
着固定するようにしても良い。
【0035】更に上例では建材10裏面に設けられた取
付穴35の何れもが傾斜穴とされているが、1つだけ又
は2つだけを傾斜穴として他を建材裏面と直角方向の真
っ直な穴と成すことも場合により可能である。
【0036】また本考案は上例とは異なった工法で建材
10を張付施工するに際しても適用可能なものである
し、更に陶磁器板,石板以外の材質から成る板状建材の
施工に際して適用することも可能であるなど、本考案は
その主旨を逸脱しない範囲において、当業者の知識に基
づき様々な変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である固定金具の取付構造を
含む建材の施工状態の図である。
【図2】図1における固定金具を外筒部材と打込部材と
に分離して示す図である。
【図3】固定金具が建材裏面に斜めに突き立った状態を
示す図である。
【図4】建材裏面の取付穴の形態を示す図である。
【図5】板状建材を湿式施工した場合の施工状態を示す
図である。
【図6】従来の固定金具の取付構造を含む建材の施工状
態の図である。
【符号の説明】
10 板状建材 12,14 取付金具 16 固定金具 30,52 支持体 32 外筒部材 34 打込部材 35 取付穴 36 拡開部 44 当接部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−65755(JP,A) 実開 昭49−91659(JP,U) 実開 平3−89826(JP,U) 実公 昭49−38099(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/14 - 13/14 103

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状建材の裏面に該裏面と直角な方向に
    対して所定角度で傾斜する取付穴を設けて該取付穴に、
    (A)該取付穴の内部に挿入される先細りテーパ形状の拡
    開部と、軸直角方向に突出して該板状建材の裏面に直接
    又は間接に当接し該拡開部の該取付穴への挿入量を規定
    する当接部と、該当接部に続いて該板状建材裏面から突
    出し方向に且つ前記取付穴の軸心と同方向に延びる本体
    部と、該当接部から離れた位置において該本体部に軸直
    角方向に突出する形態で形成された突出部とを有する外
    筒部材と、(B)該外筒部材内部に打ち込まれて該拡開部
    を該取付穴内部で拡開変形させて該取付穴内面に押圧す
    る打込部材とを有する、前記板状建材をその支持体に固
    定するための固定具を挿入し、固定して成る板状建材の
    固定具の取付構造。
  2. 【請求項2】 前記傾斜形状の取付穴を前記板状建材の
    裏面に複数設けるとともに少なくとも2つの傾斜形状の
    取付穴の間で傾斜方向を異ならせたことを特徴とする請
    求項1に記載の板状建材の固定具の取付構造。
JP1993042662U 1993-07-06 1993-07-06 板状建材の固定具の取付構造 Expired - Lifetime JP2606067Y2 (ja)

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