JP2599549Y2 - 埋込リングとそのリングを利用した固定用埋込軸 - Google Patents

埋込リングとそのリングを利用した固定用埋込軸

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JP2599549Y2
JP2599549Y2 JP1993061859U JP6185993U JP2599549Y2 JP 2599549 Y2 JP2599549 Y2 JP 2599549Y2 JP 1993061859 U JP1993061859 U JP 1993061859U JP 6185993 U JP6185993 U JP 6185993U JP 2599549 Y2 JP2599549 Y2 JP 2599549Y2
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正博 中澤
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株式会社ピーシープランニング
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は主としてタイル等の表
装材や取付け用パネル部材等の片面に、埋込軸を突設す
るための埋込リングとその埋込リングを利用した固定用
埋込軸に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例えば各種部材の一方の片面に影響
を与えないで、他方の片面に埋込軸を突設する方法とし
ては、部材片面にねじ孔を穿設してIボルト等の埋込ボ
ルトをねじ込む方法が最も一般的である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしこの方法は、金
属や比較的強度のある合成樹脂、厚みのある木質部材等
には適用できるが、表装用の陶磁器製タイル、厚みの限
られたプレキャストコンクリートパネルや石材等のよう
に、引張り強度や曲げ強度、耐衝撃性の乏しい脆い部材
ではボルト埋込用のねじ切り加工に適さない上に、仮に
ねじ切りを施してボルト等を埋込んでもボルトに加わる
引張り方向や曲げ方向の荷重に耐えられないという問題
がある。このためこれらの部材に埋込ボルトを突設する
際は、めねじ用のスリーブを打込んで接着固定する方法
等があるが、スリーブ打ち込み時の部材の破損や接着加
工の必要性等のトラブル発生やコスト面での問題があ
る。さらに上記のような制約があるため建築物や地下構
造物等の壁面、天井の表装材として使われるタイル等で
は接着剤のみによる固定しか採用されないが、この方法
では接着剤の経年変化や壁面の亀裂その他の変形による
タイルの剥離落下の危険を考慮し、例えば450mm径
以上のタイルを用いたタイル張り等は不可能とされてい
た。この考案はこれらの問題点を解消する埋込軸固定用
の埋込リングと該リングを利用した固定用埋込軸を提供
せんものとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記ような問題点を解決
するための本考案の埋込リングは、細径線状のリング
あって、外周を該リングの軸心方向に所定の高さを有す
るように複数の波形又は鋸歯状に湾曲変形させた異形リ
ング(4)とし、該異形リング(4)が軸心方向の押圧
力により外方に拡径変形する構造及び材質を備えてなる
ことを特徴としている。
【0005】また上記リングを利用した固定用埋込軸
は、細径線状のリングであって、外周を該リングの軸心
方向に所定の高さを有するように複数の波形又は鋸歯
に湾曲変形させた異形リング(4)とし、該異形リング
(4)が軸心方向の押圧力により外方に拡径変形する構
造及び材質を備えてなる埋込リングと、先端側が該埋込
リング(4)の内径より大径をなすとともに、下方に向
かって拡大傾斜した円錐形周面を形成した軸ヘッド(3
a)を有し上記埋込リング(4)を外挿する軸部材
(3)と、該軸部材(3)に外挿され上記埋込リング
(4)を軸ヘッド(3a)方向に押圧して埋込リング
(4)のリング径を軸ヘッド(3)に沿って拡大変形さ
せるワッシャ(5)とからなることを第1の特徴として
いる。
【0006】さらに上記埋込軸は軸部材3を外周にねじ
部を有するボルトとし、該ボルトにねじ込んで上記ワッ
シャ5を埋込リング4方向に押圧するナット6を備えて
なること及び軸部材3を外周にねじ部を有するボルトと
し、ワッシャ5を該ボルトにねじ込まれるナットとした
ことをそれぞれ第2、第3の特徴としている。
【0007】
【作用】埋込リング(異形リング)4は軸部材3に外挿
されて軸ヘッド3a方向に押圧することにより、軸ヘッ
ド3aに沿って拡径変形し、軸部材3を突設すべき部材
片面側の底広がりの孔内に軸部材3を抜き取り不可能に
係止固定せしめる。
【0008】ワッシャ5は上記埋込リング4を軸部材3
の軸心まわりにおいて押圧挿入することによって、上記
埋込リング4の拡径変形を行わせる。この際上記軸部材
3をボルトにすれば、ナット6はワッシャ5を軸ヘッド
3a及び埋込リング4方向に押圧移動させ、またワッシ
ャ5自体をナットにすることにより、ワッシャ5自体を
ねじ込むことによって、上記同様埋込リング4の拡径変
形が可能となる。
【0009】以下図示する実施例につき詳述する。図1
〜図3は陶磁器製タイルを表装材とした場合の固定用埋
込軸を示し、タイル1の裏面1bに設けられた固定孔2
に固定用の軸部材であるボルト3のヘッド3aを挿入
し、埋め込み固定用の異形リング4,押入用ワッシャー
5,ナット6の順にボルト3のねじ部3bを挿通して、
ナット6をねじ込んでワッシャ5によりリング4を固定
孔2内で拡径変形させることによりボルト3をタイル1
に固定する。次にナット6から突出したボルト3のねじ
部を固定部材7の取付孔に挿入し、固定部材7の背面側
からナット8で締め付けてタイル1を固定部材7に取付
け固定する。固定部材7はビーム9にボルト10により
取付け固定され該ビーム9は壁面11にボルト止め等に
より設けられた受け部材12にボルトにより固定されて
いるビーム13に溶接若しくはボルト締め等により固定
されており、全体としてタイル1を壁面11に取り付け
る構造である。
【0010】タイル1は、焼物若しくは石等を用いて縦
・横450〜500mm,厚さ10〜17mmの正方形
に形成され、該タイル1には1枚につき裏面1bの4カ
所に固定孔2が設けられており、固定孔2は深さ6mm
で開口部2aに比べ底部2bのほうが拡径されて奥広が
りに形成されている。上記固定孔2は例えばタイル焼成
前の成形時に孔形状と同一形状の可燃物成形材を埋設し
て焼成とともに焼失せしめて成形するか、又はタイル成
形乾燥後又は焼成後に、ドリルと先端径が拡大縮小可能
な回転式硬質カッターで切削穿孔して加工形成せしめる
ことが可能である。固定孔2にはボルト3のヘッド3a
が挿入され、ボルト3はヘッド3aとねじ部3bからな
るステンレス製のものであり、ヘッド3aは逆テーパを
付した皿頭状をなしている。
【0011】埋込用の異形リング4は、ステンレス鋼板
を細径線状のリングに打抜成形すると共に、上記ヘッド
3a高さよりやや長い高さに波形または鋸歯状にプレス
加工し、その外形は固定孔2の開口部2a内に収容され
且つ内径は上記ボルト3に外挿されるサイズに形成され
たものである。また、ワッシャ5は大径のフランジ部5
bと上記固定孔2の開口部に嵌合挿入される小径のボス
部5aとからなる合成樹脂成形品からなり、ヘッド3a
を固定孔2内に挿入し、ボルト3に異形リング4とワッ
シャ5を挿通してワッシャ5のボス部5aを固定孔2に
押圧挿入する。
【0012】上記押圧挿入はボルト3にねじ込まれたナ
ット6によって行うが、このときボス部5aに押されて
異形リング4の挿入端はボルト3のテーパ状ヘッド3a
に沿って奥広がりに拡径変形されながら孔2の底部2b
に押込まれ、固定孔2内にヘッド3aを固定的に係止す
ることにより、ボルト3をタイル1の裏面に突設する。
異形リング4の変形は塑性変形であるが固定を確実なも
のとするため、一定の弾力性を残すことは差し支えな
い。
【0013】また上記実施例ではワッシャ5の押圧挿入
をナット6によって行う構造としたが、ワッシャ5自体
をフランジ部5bを六角頭としたナットとし、ナット6
を省略することも出来る。その他異形リング4を孔2内
で拡径変形させ且つ軸部材の固定状態を保持することが
可能であれば、軸部材の基端部は必ずしもボルトである
必要はない。
【0014】図4は上記表装用タイル1を直接石膏ボー
ド又は合板等のパネル14に取付けるタイル張り工法の
例を示している。前述の方法と同様にタイル1にボルト
3を固定し、パネル14に該ボルト3が挿通され且つワ
ッシャ5やナット6を収容する段差付きのボルト孔15
をボルト3の数及びピッチに合わせて設け、該ボルト孔
15にボルト3を挿入し、パネル14の表面14aをナ
ット6に密接させる。そして、パネル14の裏面14b
から突出したボルト3にワッシャー16を通し、その背
面からナット8で締め付けてパネル14にタイル1を着
脱可能に固定し、タイル1を支持しパネル14の表面を
覆うことにより全体として表装面を形成する。この場
合、パネル14の表面に予めタイル接着用のフィルムシ
ート18を接着介挿させることが出来、目地処理はタイ
ル張り施工時又は施工後でも可能である。
【0015】図5はタイル張り施工をコンクリート壁築
造時に同時に行う方法を示しており、この例では型枠合
板等によりなる型枠17a,17bの表面側型枠17b
の裏面に接着剤又は仮止用の両面テープ等によりタイル
1の表面1aを仮接着し、取り外し可能に型枠17bに
仮固定する。そして、該型枠17a,17b間にコンク
リート19を流し込み、凝固後型枠17a,17bを脱
型する。タイル1は、裏面1bに設けられたボルト3が
コンクリート19の内部に埋入固定されることにより、
コンクリート19に固定されコンクリート19の側面を
覆うことにより、全体として表装面を形成する。この例
ではタイル1の裏面にコンクリートと親和性のある接着
剤を塗布しておくことにより、タイル亀裂時の落下防止
を図ることが可能である。
【0016】
【考案の効果】以上の如く構成される本考案の埋め込み
リングによれば、これを固定孔内に挿入せしめながら押
圧変形させることにより、軸部材を衝撃や過度な内部応
力を与えないで孔内に固定することが可能となり、しか
も埋込リングの拡径変化により、固定孔まわりに広範囲
に固定力を分散して固定されるので、タイル等の脆弱な
部材でも軸部材が強固に固定される。また上記埋め込み
リングの固定孔内えの押圧挿入をワッシャによって行う
ことにより簡単に埋込リングの拡径変形が可能となり、
該ワッシャの他に締込用のナットを設けまたはワッシャ
自体をワッシャ自体をナットとすることで上記埋め込み
リングの拡径変化が緩やかな速度で程よい固定力を得る
ように行われる利点がある。
【0017】また上記のような埋込軸を利用すること
で、従来不可能であったビルの外壁や構造物の壁面等に
比較的大型サイズのタイル等を表装材として張り付ける
ことが安全面からも可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】埋込軸の固定構造を示す分解斜視図。
【図2】埋込軸の固定前の状態を表す側面図。
【図3】埋込軸の固定状態を表す側面図。
【図4】表装材取付け構造の第2実施例を示す拡大図。
【図5】表装材取付け構造を示す第3実施例を示す拡大
図。
【符号の説明】
3 ボルト(軸部材) 3a 軸ヘッド 4 異形リング(埋込リング) 5 ワッシャ 6 ナット

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細径線状のリングであって、外周を該
    リングの軸心方向に所定の高さを有するように複数の波
    形又は鋸歯状に湾曲変形させた異形リング(4)とし
    該異形リング(4)が軸心方向の押圧力により外方に拡
    径変形する構造及び材質を備えてなる埋込リング。
  2. 【請求項2】 細径線状のリングであって、外周を該
    リングの軸心方向に所定の高さを有するように複数の波
    形又は鋸歯状に湾曲変形させた異形リング(4)とし
    該異形リング(4)が軸心方向の押圧力により外方に拡
    径変形する構造及び材質を備えてなる埋込リングと、先
    端側が該埋込リング(4)の内径より大径をなすととも
    に、下方に向かって拡大傾斜した円錐形周面を形成した
    軸ヘッド(3a)を有し上記埋込リング(4)を外挿す
    る軸部材(3)と、該軸部材(3)に外挿され上記埋込
    リング(4)を軸ヘッド(3a)方向に押圧して埋め込
    みリング(4)のリング径を軸ヘッド(3)に沿って拡
    大変形させるワッシャ(5)とからなる固定用埋込軸。
  3. 【請求項3】 軸部材(3)を外周にねじ部を有する
    ボルトとし、該ボルトにねじ込んで上記ワッシャ(5)
    を埋込リング(4)方向に押圧するナット(6)を備え
    てなる請求項2に記載の固定用埋込軸。
  4. 【請求項4】 軸部材(3)を外周にねじ部を有する
    ボルトとし、ワッシャ(5)を該ボルトにねじ込まれる
    ナットとした請求項2に記載の固定用埋込軸。
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JPH0643702Y2 (ja) * 1988-06-21 1994-11-14 株式会社ジーイー企画センター カラーセレクタ
JPH0761013B2 (ja) * 1988-07-19 1995-06-28 富士通株式会社 セシウム原子発振器
JPH0750482Y2 (ja) * 1988-12-28 1995-11-15 旭硝子株式会社 軽量気泡コンクリート用アンカ及び軽量気泡コンクリート

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