JP3333710B2 - レベル調節式ビームポスト、および床組み施工法 - Google Patents

レベル調節式ビームポスト、および床組み施工法

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JP3333710B2 JP10968897A JP10968897A JP3333710B2 JP 3333710 B2 JP3333710 B2 JP 3333710B2 JP 10968897 A JP10968897 A JP 10968897A JP 10968897 A JP10968897 A JP 10968897A JP 3333710 B2 JP3333710 B2 JP 3333710B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床を支える大引き
や根太等のフロアビームを支承するビームポストの改
良、更に詳しくは、フロアビームの床高レベルを簡易か
つ迅速に調節することができるレベル調節式ビームポス
ト、および同ビームポストを用いて能率的に床組みを構
築することができる床組み施工法に関するものであり、
特に鉄筋コンクリート建造物の床組み工事に適する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、建物の床組みは、複数本
のビームポストをスラブ上に立設し、これらのビームポ
ストにフロアビーム(例えば、大引きや根太)を支持さ
せながら構築してゆくという方法が採られる。
【0003】そして、このような床組みにあっては、通
常、寸切りボルトとナットからなるビームポストP′が
使用される(図10参照)。このビームポストP′を用い
て、例えば大引きを支持・固定する従来の床組み工法
は、次のとおりである。
【0004】まず、コンクリートスラブの型枠として配
設されたデッキプレートの所要箇所に複数本の寸切りボ
ルトを溶接固定してから、そのデッキプレートにコンク
リートを打設してスラブを形成する。つぎに、溶接固定
された各々の寸切りボルトにナットと下座金を挿通し、
前記スラブ面からのレベルを見ながら同一レベルに面揃
えされるように各々の下座金をナットにてボルトに固定
する。そして、大引きにボルト間隔と同一間隔で正確に
孔を穿設し、これらの孔に各ボルトが挿通されて大引き
が下座金にて受け支えられる。その後、大引き下側の各
ナットを回動させて再度レベルを微調節しながら、大引
きの孔に挿通された各ボルトの上方から上座金とナット
を挿通して大引きを締付け固定する。
【0005】ところが、上記の如き従来の床組み工法に
あっては、大引きの下側に位置する小さなナットをスパ
ナ等で回動させて大引きのレベル調節を行わなければな
らないので、その調節作業が遣り難くて面倒である。特
に2階以上の床組み工事を行う場合には、スラブ面と大
引き下面との間隔を大きくすると、建物自体の高さが高
くなったり建物の高さを変えないときには部屋の天井高
が低くなったりする等の不都合を招くことから床レベル
を極力低く抑える必要があり、通常、スラブ面と大引き
下面との間隔は大変狭く20〜50mm程度である。それゆ
え、従来においては、狭い隙間に現場作業者が手を入れ
てスパナ操作でナットを回動させるレベル調節作業は実
に困難で手間が掛かったのである。そのうえ、このよう
なレベル調節作業は、大引きへのボルト挿通前(仮調
節)とボルト挿通後(微調節)の2度にわたって行わな
ければならず、作業能率が悪かった。また、大引きを支
持する複数本の寸切りボルトを所要間隔にてデッキプレ
ートに溶接固定しているので、その溶接作業にも手間が
掛かる。さらに、このように溶接固定された各々のボル
トが挿通される孔を大引きに正確に位置決めして穿設し
なければならないので、高精度の孔明け加工が要求され
るという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の床組
み工法に上記の如き問題があったことに鑑みて為された
ものであり、大引きや根太等のフロアビームの床高レベ
ルを簡易かつ迅速に調節することができるレベル調節式
ビームポストを提供することを目的としたものである。
【0007】また、本発明は、上記の如きビームポスト
を用いて能率的に床組みを構築することができる床組み
施工法を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者が上記技術的課
題を解決するために採用した手段を、添附図面を参照し
て説明すれば、次のとおりである。
【0009】即ち、本発明は、スラブの上に列立され
て大引きや根太等のフロアビームに開設された差し孔
51に挿通して当該フロアビームを所要レベルに支持する
支承部材であって、スラブ上に定立されるボルト部
と;このボルト部上下調節自在に螺合されている
一方、それ自身の上部外周面には雄ネジ23と縦溝24とが
形成され、かつ、その下部には前記フロアビーム5を受
け支える支承部21を有する雌ネジ筒と;フロアビーム
5の差し孔51から突出する雌ネジ筒2上部の雄ネジ23に
螺合するロックナット3と;リング状の薄板材であっ
て、前記支承部21にフロアビーム5を受け支えて当該フ
ロアビームの差し孔51から突出せる雌ネジ筒3上部の雄
ネジ23を包囲した状態でフロアビーム5上面と前記ロッ
クナット3との間に介装されており、前記雄ネジ23を囲
うリング内面には前記雌ネジ筒2の縦溝24に嵌合せる突
起41aを形成した合成樹脂ワッシャー4とによって、当
該フロアビーム5を前記雌ネジ筒2の正逆回転操作によ
りレベルを調節可能に支承可能にするという手段を採用
することによって、上記課題を解決した点に特徴があ
る。
【0010】また、本発明は、ビームポストPとして、
スラブS上に定立されるボルト部1と;このボルト部1
に上下調節自在に螺合すると共に、それ自身の上部外周
面には雄ネジ23と縦溝24とを有し、かつ、その下部には
対象とするフロアビーム5を受け支える支承部21を有す
る雌ネジ筒2と;この雌ネジ筒2上部の雄ネジ23に螺合
するロックナット3と;リング状の薄板材であって、前
記雄ネジ23を囲うリング内面に前記雌ネジ筒2の縦溝24
に嵌合せる突起41aを形成した合成樹脂ワッシャー4と
から構成されたアジャストボルト機構のものを使用し、
フロアビーム5に所要間隔で開設された差し孔51・51…
には、前記アジャストボルト機構のビームポストPを構
成するところの前記ボルト部1と雌ネジ筒2とを下側か
ら差し通した状態で各々の差し孔51から突出する雌ネジ
筒の雄ネジ23には雄ネジ23外周面の縦溝24に突起41aを
嵌合させた状態でワッシャー4を嵌め、かつ、その上か
らロックナット4を前記雄ネジ23に仮止めし、こうして
ビームポストが仮止めされたフロアビーム5の各ビーム
ポストPをスラブS上の所定位置に起立固定して配設
し、配設したフロアビームのレベルに偏差があるとき
レベル偏差のある部位の前記ビームポストPの雌ネジ筒
正逆に回転操作することによりレベル調節して床組
みを構築するという方法的手段を採用することによって
上記課題を解決した点に特徴がある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添附図面に示す実
施形態に基いて更に詳しく説明する。なお、図1は本発
明の実施形態であるビームポストを適用して構築した床
構造物の概要を示す断面説明図、図2は本実施形態ビー
ムポストの近傍を拡大して示した断面説明図、図3は本
実施形態ビームポストの分解斜視図、図4は図3の線X
−Xに関する断面図、図5は図3の線Y−Yに関する断
面図、図6は図3の線Z−Zに関する断面図、図7は図
3の線W−Wに関する断面図、図8は本実施形態ビーム
ポストの上部にドライバーを掛合して正逆回転させる状
態を示す斜視説明図、図9は本実施形態ビームポストの
上部にレンチを掛合して正逆回転させる状態を示す斜視
説明図、図10は従来の床構造物の概要を示す断面説明図
である。
【0012】まず、本発明の実施形態であるビームポス
トを図1〜図7に基いて説明する。図面上、符号1で指
示するものは、床下のコンクリートスラブS上に定立さ
れる鋼製のボルト部であり、周面には雄ネジを有する。
このボルト部1の下端には、合成樹脂製の定置プレート
11が形成してある。そして、この定置プレート11の上面
には略三角形のリブ12・12・・・・が形成してあり、これら
リブ12・12・・・・によってボルト部1を補強している。ま
た、図3に示すように、前記定置プレート11には略同心
円状の結鎖孔13・13・・・・が貫通形成してあり、接着剤B
を用いてボルト部1をコンクリートスラブS上に固定す
る際に、接着剤Bが各結鎖孔13から定置プレート11上面
に食み出して定置プレート11が接着剤BにてスラブS面
と鎖の如く結合されることになり、ボルト部1をスラブ
S上に強固に接着することができる。
【0013】符号2で指示するものは、前記ボルト部1
に上下調節自在に螺合される雌ネジ筒であり、合成樹脂
材にて略筒状に成形してある。この雌ネジ筒2の下部に
は、フロアビーム(本実施形態では、大引き5を使用)
を受け支える鍔状の支承部21が形成してある。この鍔状
支承部21の内部には、図2および図5に示すように、金
属製のナット部22がインサート成形により埋設してあ
り、この金属製ナット部22内面の雌ネジ22aにボルト部
1が螺合することになる。また、合成樹脂製の支承部21
内に埋め込まれたナット部22は金属製であるため、合成
樹脂製支承部21の耐荷重性を補強する機能も同時に兼ね
ている。
【0014】そして、図3に示すように、雌ネジ筒2の
外周面の上部近傍には、所定長さの鋸歯ネジからなる雄
ネジ23が刻設してあり、この雄ネジ23に後述のロックナ
ットを螺合して大引き5を固定可能となっている。ま
た、前記雄ネジ23には2本の縦溝24・24が対称に刻設し
てあり、これら各縦溝24に後述のワッシャーの突起をス
ライド嵌合可能となっており、縦溝24・24はロックナッ
ト螺合の際におけるワッシャーの回り止め機能およびワ
ッシャー固定後における雌ネジ筒2の回り止め機能を有
する。
【0015】符号3で指示するものは、前記雌ネジ筒2
の外周面に螺合させて大引き5を固定するためのロック
ナットであり、合成樹脂材にて略筒状に成形してある。
このロックナット3の内周面には、前記雌ネジ筒2の外
周面に刻設された鋸歯状の雄ネジ23に螺合可能な鋸歯状
の雌ネジ31が刻設してある。そして、図6に示すよう
に、前記ロックナット3の下部には鍔状の押え部32が設
けてあり、この鍔状押え部32の内側には段状の沈み孔33
が凹設してあり、この沈み孔33に後述のワッシャーが嵌
合される。
【0016】しかして、上記部品から構成されるビーム
ポストPに大引き5を支持させるにあたっては、大引き
5の差し孔51に雌ネジ筒2を下方から挿通し、大引き5
上面から突出した当該雌ネジ筒2の上部にロックナット
3を上方から挿通・螺合して締め付けることにより、大
引き5がロックナット3の押え部32と雌ネジ筒2の支承
部21とに挟まれて固定されることになる。そして、本実
施形態のロックナット3の押え部32には止め孔34が上下
方向に貫通してあり、この止め孔34に上方から釘などを
打ち込んでロックナット3を大引き5に回り止めするこ
ともできる。
【0017】符号4で指示するものは、前記ロックナッ
ト3と大引き5上面との間に挟着されるワッシャーであ
り、合成樹脂材にて成形してある。このワッシャー4は
リング状の薄い板体から成り、このリング内面には2つ
の突起41a・41aを有する短筒状の嵌合部41が上方に向
けて突設してある。そして、前記ワッシャー4を雌ネジ
筒2に挿通する際には、嵌合部41の各突起41aを雌ネジ
筒2外周面の各縦溝24の位置に合わせてワッシャー4を
上方からスライド嵌合する。これら各突起41aによっ
て、ロックナット3を雌ネジ筒2に締結する際にその雌
ネジ筒2の周りにワッシャー4が回るのを防止可能であ
るのに加えて、ロックナット3の止め孔34に釘を打ち込
んでロックナット3とワッシャー4共々大引き5に固定
した後に雌ネジ筒2が回るのを防止可能である。また、
ロックナット3締結時には、ワッシャー4がロックナッ
ト3の段状沈み孔33に嵌合された状態でロックナット3
と大引き5上面との間に挟着される。
【0018】そこで、上記の如きボルト部1、雌ネジ筒
2、ロックナット3およびワッシャー4から成るビーム
ポストPを用いて、鉄筋コンクリート建造物の床組みを
構築する施工法を図1〜図3に基いて説明する。なお、
本実施形態においては、ビームポストPにて支承される
フロアビームとして大引き5を使用し、この上に根太
6、床板7を順次配設するものとする。
【0019】まず、床下に波形のデッキプレートDを敷
設し、このデッキプレートD上にコンクリートを打設し
てスラブSを形成する一方、木製の大引き5に所要間隔
(本実施形態では、約90cm)をもって差し孔51・51
・・・・を上下方向に開設しておく。つぎに、図3に示すよ
うに、ボルト部1が挿通・螺合された雌ネジ筒2を大引
き5の各差し孔51に下方から挿通すると、雌ネジ筒2下
部の鍔状支承部21が大引き5下面に当接してこの支承部
21に大引き5が支承可能となる。この挿通状態では、雌
ネジ筒2の長さが大引き5の厚さよりも長く設計してあ
るので、その雌ネジ筒2の上部が大引き5の差し孔51か
ら突出しており、突出した雌ネジ筒2に上方からロック
ナット3とワッシャー4を装着して雌ネジ筒2を仮止め
する。そして、大引き5の各差し孔51に仮止めされた雌
ネジ筒2・2・・・・のボルト部1・1・・・・下端の定置プレ
ート11・11・・・・をコンクリートスラブS上に列立すべき
箇所に予めエポキシ樹脂系などの接着剤Bを塗布してお
き、この接着剤Bが塗布されたスラブS上にボルト部1
・1・・・・を定置すると、各定置プレート11裏面とスラブ
Sとが接着剤Bによって接着固定されてボルト部1・1
・・・・がスラブS上に所定の間隔にて列設され、これらボ
ルト部1・1・・・・に螺合された雌ネジ筒2・2・・・・の各
支承部21に大引き5が受け支えられることになる。この
ような大引き5の支持作業を必要な本数だけ行うことに
より、複数本の大引き5・5・・・・を平行状態に配設す
る。
【0020】次いで、配設された前記大引き5・5・・・・
のレベルに偏差があるときには、図2に示すように、各
大引き5の差し孔51から突出している雌ネジ筒2・2・・
・・のうちレベル偏差のある部位の各雌ネジ筒2の上端部
をそれぞれ摘んで正逆に回転させてネジ操作すると、そ
の回転量に応じた距離だけ雌ネジ筒2がボルト部1の軸
に沿って上下動し、各大引き5の下面とスラブS面との
間隔が調節されることになる。これにより、レベルの偏
差が解消されて大引き5・5・・・・の床高レベルを同一高
さに面揃えすることができる。なお、このレベル調節に
おける回転操作を行う手段としては、図8に示すように
雌ネジ筒2の上端部にドライバー用の溝状掛合部25・25
・・・・を設けてこれら掛合部25・25・・・・に回転器具Tであ
るドライバーを差し込んで正逆回転させるドライバー手
段を採用したり、図9に示すように雌ネジ筒2の上端部
にレンチ用の六角形の凸状掛合部25を設けてこの掛合部
25に回転器具Tであるレンチを嵌合して正逆回転させる
レンチ手段を採用したりすることも可能である。また、
掛合部25として、雌ネジ筒2の内周面に縦溝を刻設した
り雌ネジ筒2の上端部に多角形の凹部を設けたりするこ
とも可能である。
【0021】その後、各雌ネジ筒2に仮止めされている
ロックナット3およびワッシャー4を各々緊結すると、
大引き5・5・・・・がロックナット3の押え部32と雌ネジ
筒2の支承部21とに挟まれて固定されることになる。こ
の大引き固定の際に、ロックナット3の止め孔34に上方
から釘などを打ち込んでロックナット3およびワッシャ
ー4を回り止めしてもよい。最後に、こうして固定され
た大引き5・5・・・・の上に架け渡すようにして各大引き
5の上に根太6・6・・・・を配設し、これら根太6・6・・
・・の上に床板7・7・・・・を敷設すると、図1に示すよう
な床構造物が完成する。
【0022】上記の如き施工法においては、ボルト部1
を雌ネジ筒2に螺合させた2重軸構造のビームポストP
を採用したことにより、大引き5の差し孔51の上部から
雌ネジ筒2を正逆に回転操作するだけで、大引き5下面
とスラブS面との間隔を調節して大引き5の床高レベル
を簡単かつ迅速に調節することができ、従来の施工法の
ように大引き5下面とスラブS面との狭い隙間に現場作
業者が手作業で調節ナットを回転させる面倒はない。そ
のうえ、このようなレベル調節作業を雌ネジ筒2挿通後
に1度だけ行えばよく、従来の施工法のように大引き5
へのボルト挿通前(仮調節)とボルト挿通後(微調節)
の2度にわたってレベル調節を行う必要はない。よっ
て、床組み工事における作業能率が大幅に向上する。
【0023】本発明の実施形態は概ね上記のとおりであ
るが、本発明は前述の実施形態に限定されるものでは決
してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の
変更が可能であって、例えば、本実施形態においては、
ビームポストPに支承されるフロアビームとして木製の
大引き5を使用しているが、木材以外に形綱材やパイプ
材にて構成したフロアビームに本発明ビームポストを適
用することも可能であり、また、本実施形態の雌ネジ筒
2においては、雌ネジ筒2の下部にナット部22を埋設し
たものを使用しているが、雌ネジ22aを有するナット部
22を埋設せずに雌ネジ筒2の内周面に雌ネジ22aを刻設
することも可能である。
【0024】また、本実施形態においては、ボルト部1
や雌ネジ筒2のナット部22の素材として金属材を使用し
ているが、合成樹脂材(例えば、ガラス繊維入りナイロ
ン材などのエンジニアリングプラスチック)にてボルト
部1やナット部22を成形することも可能である。
【0025】さらに、本実施形態の床組み施工法におい
ては、ビームポストP・P・・・・を大引き5の各差し孔51
に予め装着してから、各ビームポストPをスラブS上に
起立固定して大引き5を配設しているけれども、最初に
ビームポストP・P・・・・をスラブS上に所定の間隔にて
固定立設してから、各ビームポストPに大引き5の各差
し孔51を通して大引き5を各ビームポストPの支承部21
に支承せしめるという施工法を採用することも可能であ
り、これら何れの変更態様も本発明の技術的範囲に属す
ることは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上実施形態を挙げて説明したとおり、
本発明にあっては、ボルトを雌ネジ筒に螺合させた2重
軸構造のビームポストを用いて大引きや根太等のフロア
ビームを支持固定するという構造を採用したので、フロ
アビームの差し孔に挿通されたビームポストの雌ネジ筒
を正逆に回転操作することにより、また雌ネジ筒の上部
にドライバー溝等の掛合部を設けた場合にはフロアビー
ムの上方からドライバー等を差し込んで雌ネジ筒を正逆
に回転操作することにより、フロアビーム下面とスラブ
面との間隔を調節してフロアビームの床高レベルを簡単
かつ迅速に調節することができる。
【0027】しかも、本発明にあっては、フロアビーム
の上記差し孔から突出する雌ネジ筒の上部には縦溝付き
の雄ネジが形成してあり、この雄ネジにロックナット螺
合させて締結する構成を採ってあるが、本発明において
は更にロックナットとフロアビームの差し孔周りとの間
にワッシャーを介装せしめる。そして、このワッシャ
のリング状内面には突起が形成してあって、ワッシャー
を雌ネジ筒に挿通するときは、ワッシャー内面の突起を
雌ネジ筒外周面の縦溝の位置に合わせてワッシャーを上
方からスライド嵌合して行うので、これら各突起によ
り、ロックナットを雌ネジ筒に締結する場合に雌ネジ筒
の周りにワッシャーが回るのを防止可能であるうえ、こ
のようなレベル調節作業を雌ネジ筒挿通後に1度だけ行
えばよい。
【0028】よって、床組み工事の作業能率を大幅に向
上させることができ、建築分野における実用価値は頗る
大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるビームポストを適用し
て構築した床構造物の概要を示す断面説明図である。
【図2】本実施形態ビームポストの近傍を拡大して示し
た断面説明図である。
【図3】本実施形態ビームポストの分解斜視図である。
【図4】図3の線X−Xに関する断面図である。
【図5】図3の線Y−Yに関する断面図である。
【図6】図3の線Z−Zに関する断面図である。
【図7】図3の線W−Wに関する断面図である。
【図8】本実施形態ビームポストの上部にドライバーを
掛合して正逆回転させる状態を示す斜視説明図である。
【図9】本実施形態ビームポストの上部にレンチを掛合
して正逆回転させる状態を示す斜視説明図である。
【図10】従来の床構造物の概要を示す断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ボルト部 11 定置プレート 12 リブ 13 結鎖孔 2 雌ネジ筒 21 支承部 22 ナット部 22a 雌ネジ 23 雄ネジ 24 縦溝 25 掛合部 3 ロックナット 31 雌ネジ 32 押え部 33 沈み孔 34 止め孔 4 ワッシャー 41 嵌合部 41a 突起 5 大引き 51 差し孔 6 根太 7 床板 P ビームポスト P′ (従来の)ビームポスト S スラブ D デッキプレート B 接着剤 T 回転器具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 晴司 福井県坂井郡坂井町定旨1字柳指48番地 の2 株式会社八木熊福井工場内 審査官 井上 博之 (56)参考文献 特開 平8−27999(JP,A) 実開 昭62−159112(JP,U) 実開 平3−34439(JP,U) 特許3145741(JP,B2) 実公 昭53−29388(JP,Y1) 実公 昭56−31640(JP,Y1) 実公 平7−43343(JP,Y2) 実公 平2−37936(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 15/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラブの上に列立されて大引きや根太
    等のフロアビームに開設された差し孔51に挿通して当
    該フロアビームを所要レベルに支持する支承部材であっ
    て、 スラブ上に定立されるボルト部と;このボルト部
    上下調節自在に螺合されている一方、それ自身の上
    部外周面には雄ネジ23と縦溝24とが形成され、かつ、そ
    下部には前記フロアビーム5を受け支える支承部21
    有する雌ネジ筒と;フロアビーム5の差し孔51から突
    出する雌ネジ筒2上部の雄ネジ23に螺合するロックナッ
    ト3と;リング状の薄板材であって、前記支承部21にフ
    ロアビーム5を受け支えて当該フロアビームの差し孔51
    から突出せる雌ネジ筒3上部の雄ネジ23を包囲した状態
    でフロアビーム5上面と前記ロックナット3との間に介
    装されており、前記雄ネジ23を囲うリング内面には前記
    雌ネジ筒2の縦溝24に嵌合せる突起41aを形成した合成
    樹脂ワッシャー4とによって、当該フロアビーム5を前
    記雌ネジ筒2の正逆回転操作によりレベルを調節可能に
    支承できるように構成したことを特徴とするレベル調節
    式ビームポスト。
  2. 【請求項2】 雌ネジ筒がフロアビームの差し孔51
    の上部から回転操作可能に構成されている請求項1記載
    のレベル調節式ビームポスト。
  3. 【請求項3】 雌ネジ筒の上部に掛合部25が設けられ
    ており、フロアビームの差し孔51の上部からドライバ
    ー、レンチなどの回転器具にて正逆回転させることに
    よりフロアビームのレベルを調節できるようにした請
    求項2記載のレベル調節式ビームポスト。
  4. 【請求項4】 ボルト部下端に定置プレート11を有
    し、接着剤によってスラブ上に固定する請求項1〜
    3の何れか一つに記載のレベル調節式ビームポスト。
  5. 【請求項5】 雌ネジ筒に緊結されるロックナット
    によってフロアビームのレベルを固定可能である請求
    項1〜4の何れか一つに記載のレベル調節式ビームポス
    ト。
  6. 【請求項6】 ビームポストPとして、スラブS上に定
    立されるボルト部1と;このボルト部1に上下調節自在
    に螺合すると共に、それ自身の上部外周面には雄ネジ23
    と縦溝24とを有し、かつ、その下部には対象とするフロ
    アビーム5を受け支える支承部21を有する雌ネジ筒2
    と;この雌ネジ筒2上部の雄ネジ23に螺合するロックナ
    ット3と;リング状の薄板材であって、前記雄ネジ23を
    囲うリング内面に前記雌ネジ筒2の縦溝24に嵌合せる突
    起41aを形成した合成樹脂ワッシャー4とから構成され
    たアジャストボルト機構のものを使用し、 フロアビーム5に所要間隔で開設された差し孔51・51…
    には、前記アジャストボルト機構のビームポストPを構
    成するところの前記ボルト部1と雌ネジ筒2とを下側か
    ら差し通した状態で各々の差し孔51から突出する雌ネジ
    筒の雄ネジ23には雄ネジ23外周面の縦溝24に突起41aを
    嵌合させた状態でワッシャー4を嵌め、かつ、その上か
    らロックナット4を前記雄ネジ23に仮止めし、こうして
    ビームポストが仮止めされたフロアビーム5の各ビーム
    ポストPをスラブS上の所定位置に起立固定して配設
    し、配設したフロアビームのレベルに偏差があるとき
    レベル偏差のある部位の前記ビームポストPの雌ネジ筒
    正逆に回転操作することによりレベル調節して床組
    みを構築することを特徴とした床組み施工法。
  7. 【請求項7】 ビームポストPとして、スラブS上に定
    立されるボルト部1と;このボルト部1に上下調節自在
    に螺合すると共に、それ自身の上部外周面には雄ネジ23
    と縦溝24とを有し、かつ、その下部には対象とするフロ
    アビーム5を受け支える支承部21を有する雌ネジ筒2
    と;この雌ネジ筒2上部の雄ネジ23に螺合するロックナ
    ット3と;リング状の薄板材であって、前記雄ネジ23を
    囲うリング内面に前記雌ネジ筒2の縦溝24に嵌合せる突
    起41aを形成した合成樹脂ワッシャー4とから構成され
    たアジャストボルト機構のものを使用し、 床組みをすべきスラブ上に、ビームポストPを構成す
    るボルト部1に雌ネジ筒2を螺合させて所定の間隔にて
    固定立設する一方、フロアビームには前記ボルト部1
    および雌ネジ筒2の間隔に合せて差し孔51・51…を形成
    し、この差し孔51を通して当該フロアビームを前記
    ネジ筒2のビーム支承部21に支承せしめ、支承されたフ
    ロアビームのレベルに偏差があるときにはレベル偏差
    のある部位に位置するボルト部1の雌ネジ筒2正逆
    転操作することによってレベル調節をした後、フロアビ
    ーム5の各差し孔51から突出する雌ネジ筒2の雄ネジ23
    には雄ネジ23外周面の縦溝24に突起41aを嵌合させた状
    態でワッシャー4を嵌め、かつ、その上からロックナッ
    ト4を前記雄ネジ23に緊結固定して床組みを構築するこ
    とを特徴とした床組み施工法。
  8. 【請求項8】 ビームポストPを構成するボルト部1の
    下端に定置プレート11を有し、この定置プレート11を接
    着剤BによってスラブS上に定置固着する請求項6また
    は7記載の、床組み施工法。
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