JP2006322278A - 耐震補強装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基礎と土台と柱とを一体化して垂直方向と水平方向の負荷に対する大きな剛性を有し、作業性の向上やコスト低減を図る。
【解決手段】 互いに直交しそれぞれ取付ボルト8を貫通させる取付孔19,20を形成した第1取付部15及び第2取付部16と、これらの側縁部に沿って折曲形成されて一体化する筋交い部17とからなる補強金具5を用い、第1取付部を基礎2に設置した土台3上に固定しかつ第2取付部を土台に立設した柱4に固定するとともに基礎に設けたアンカボルト6を固定して基礎に対して土台及び柱とを直接一体化して補強するホールダウン構造を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基礎と土台と柱とを一体化するホールダウン構造を構成する耐震補強装置に関する。
木造建物においては、継手及び仕口が、その構造仕様を改正建築基準法で細かく規定されている。木造建物においては、この規定に基づいて例えば図8に示すホールダウン構造の耐震補強装置100が採用されている。耐震補強装置100は、布基礎101上にアンカボルト102とナット103及び受けプレート104等によって枠組みした土台105を固定するとともに、この土台105の所定位置に柱106が立設される箇所において設けられる。
耐震補強装置100は、土台105の柱106を立設する位置の近傍に底面側を丸座金107Aによって抜け止めされた取付ボルト107を貫通して設け、この取付ボルト107の先端部を柱106に固定したホールダウン金具108のホルダ筒部108Aに嵌挿させてナット109によって締め付けて固定する。耐震補強装置100は、布基礎101に対して土台105をアンカボルト102等によって固定するとともに、土台105に対して柱106を取付ボルト107とホールダウン金具108等によって固定することで、所定の耐震特性が得られるようにする。
なお、耐震補強装置としては、取付ボルト107に代えて布基礎101に埋設したアンカボルトを用い、このアンカボルトの土台105を貫通させた先端部をホールダウン金具108のホルダ筒部108Aに嵌挿させてナット109を締め付けて固定する構造も採用されている。ホールダウン金具を用いた耐震補強装置については、例えば特許文献1に開示されている。
特開平7−247599号公報
ところで、木造建物においては、各柱間に補強材として筋交いを組み合わせたり、土台105と柱106との接合部位に火打ちが取り付けられる。従来の耐震補強装置100においては、上述したように柱106に対して土台105との結合部位にホールダウン金具108を取り付ける。したがって、従来の耐震補強装置100においては、ホールダウン金具108と補強材との固定位置が重なり、いずれか一方を最適位置に固定することを困難とさせるために所定の耐震特性が損なわれるといった問題があった。耐震補強装置100においては、特に耐震性の向上を図るリフォーム工事に適用する場合に、土台105と柱106との結合部位に存在する既設の補強材や配線或いは配管を避けての施工が一層困難であった。
また、従来の耐震補強装置100においては、ホールダウン金具108と取付ボルト107或いはアンカボルト102とによって、例えばほぞ継された土台105と柱106とに作用する垂直方向の負荷に対して充分な剛性を奏する。しかしながら、従来の耐震補強装置100においては、土台105の柱106との結合部位の近傍にボルト嵌挿孔を形成するために、例えば度重なる地震等によってボルト嵌挿孔からほぞ溝に向かって亀裂が発生して水平方向の負荷に対する強度が低下するといった問題があった。耐震補強装置100においては、布基礎101に埋設したアンカボルトを直接ホールダウン金具108に固定した構造の場合に、水平方向の負荷が土台105と柱106との結合部位に直接作用することからこの問題がより顕著となる。耐震補強装置100においては、土台105や柱106に強度がやや小さな低コストの木材を用いた場合にも、かかる問題が顕著となる。
さらに、従来の耐震補強装置100においては、特にコンクリート製の布基礎101に埋設されるアンカボルト102の上端部の突出位置や高さ位置のバラツキが大きく、取付孔をプレカットしたホールダウン金具108との位置合わせが極めて困難であり作業性を低下させるといった問題があった。耐震補強装置100においては、このために現場対応でホールダウン金具108に取付孔を形成するといった対応も図られていた。
したがって、本発明は、基礎と土台と柱とを直接一体化するとともに筋交い等の補強材の取り付けも可能として垂直方向と水平方向の負荷に対する大きな剛性を有し、作業性の向上やコスト低減を図る耐震補強装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明にかかる耐震補強装置は、互いに直交し、それぞれ取付ボルトを貫通させる複数個の取付孔が厚み方向に貫通して形成された第1取付部及び第2取付部と、これら第1取付部と第2取付部の側縁部に沿って折曲形成されて第1取付部と第2取付部とを一体化する筋交い部とからなる全体略L字状の補強金具が用いられる。耐震補強装置は、補強金具が、一端側を土台に固定されて取付孔を貫通させた他端側にナットがねじ込まれる取付ボルトによって第1取付部を基礎上に設置された土台上に固定するとともに、一端側を柱に固定されて取付孔に貫通させた他端側にナットがねじ込まれる取付ボルトによって第2取付部を土台に立設された柱に固定することによってこれら土台と柱とを水平方向及び垂直方向の負荷に対して強固に補強する。また、耐震補強装置は、基端部が基礎に埋設され土台を貫通した上端部が第1取付部に形成した取付孔に貫通されたアンカボルトを上端部にねじ込んだナットにより第1取付部に締め付けることによって、基礎に対して土台及び柱とを直接一体化して補強するホールダウン構造を構成する。
また、本発明にかかる耐震補強装置は、補強金具と補強ブラケット部材とが用いられ、基礎に対して土台及び柱とを直接一体化して補強するホールダウン構造を構成する。耐震補強装置は、補強金具が、互いに直交し、それぞれに取付部材を貫通させる複数個の取付孔が厚み方向に貫通して形成された第1取付部及び第2取付部と、これら第1取付部と第2取付部の側縁部に沿って折曲形成されて第1取付部と第2取付部とを一体化する筋交い部とからなる全体略L字状に形成される。耐震補強装置は、補強ブラケット部材が、補強金具の第1取付部に形成した取付孔と対向されるボルト孔が厚み方向に貫通して形成された第1固定部と、この第1固定部の一端部から所定の長さを以って一体に折曲形成され複数個のアンカ嵌挿孔が厚み方向に貫通して形成された第2固定部とからなる全体略L字状に形成される。耐震補強装置は、補強金具が、第1取付部を基礎上に設置された一端側を土台に固定した取付部材の他端にナットをねじ込んで固定するとともに、第2取付部を一端側を土台に立設された柱に固定した取付部材の他端にナットをねじ込んで固定することによってこれら土台と柱とを補強する。耐震補強装置は、補強ブラケット部材が、第1固定部を第1取付部上にあてがって一端側を土台に固定されて取付孔とボルト孔とを貫通する取付部材にナットをねじ込むことによって補強金具を挟んで土台に固定するとともに、土台の側面を経由して基礎の側面と対向された第2固定部を基端部が基礎に埋設されて側面に突出してアンカ嵌挿孔に貫通されたアンカ部材にナットをねじ込んで固定することによって基礎に固定される。
本発明にかかる耐震補強装置によれば、基礎に対して土台と柱とを直接一体化して補強するホールダウン構造を構成することから、水平方向と垂直方向の負荷に対して大きな強度を有し、耐震性の向上が図られるようにする。耐震補強装置によれば、補強金具の筋交い部を介して筋交い等の補強材を固定することで、耐震性が大きな木造建物の建築が行われるようにする。耐震補強装置によれば、補強金具と突出位置や高さ位置のバラツキが大きなアンカボルトとの結合が簡易に行われることで作業性の向上が図られるようにする。
また、本発明にかかる耐震補強装置によれば、既設の木造建物であっても、基礎に側面に突出するようにアンカ部材を埋め込み、このアンカ部材に一端を固定される補強ブラケット部材の他端側を補強金具に固定することによって、これら補強金具と補強ブラケット部材及びアンカボルトとによって基礎に対して土台と柱とを直接一体化して補強するホールダウン構造を構成することから、水平方向と垂直方向の負荷に対して大きな強度を有する耐震補強を可能とする。
以下、本発明の実施の形態として図面に示した耐震補強装置1について、詳細に説明する。耐震補強装置1は、図1及び図2に示すように、基礎2と土台3と柱4とが補強金具5とアンカボルト6及びナット7とによって一体化され、木造建物について改正建築基準法で規定されるホールダウン構造を構成してなる。耐震補強装置1は、土台3及び柱4に対して補強金具5を固定するために、耐震ボルト8及びナット9が用いられる。なお、耐震補強装置1は、耐震ボルト8に代えて一般的な通しボルトとナットとを用いるようにしてもよい。
基礎2は、例えば現場対応で形成され、掘削や基礎砕石の投入或いは転圧等の適宜の基礎形成処理を施した地面上に型枠を組み立て、この型枠内に図示しない鉄筋を組み立てた後にコンクリートを打設して所定の養生期間を経て形成された布基礎及びベタ基礎或いはそれらの複合基礎からなる。基礎2には、鉄筋の組み立て時に多数本のアンカボルト6をそれぞれ所定の位置に組み立てらることにより、各アンカボルト6が基端部6Aを埋設され上端部6Bを設置面2Aから所定の長さを以って突出されるようにする。なお、基礎2は、例えば工場で製造されて現場に搬入されるプレキャスト型の鉄筋コンクリート製ブロックも用いられるが、各ブロックにアンカボルト6が埋設される。
土台3は、基礎2の設置面2A上に枠組みされ、それぞれ水平を保持されて各アンカボルト6によって固定される。土台3には、図2に示すように柱4を立設するためのほぞ溝10が上面3Aに開口して形成される。土台3には、各アンカボルト6に対応してそれぞれの上端部6Bを貫通させるアンカボルト孔11や補強金具5を固定するための耐震ボルト8を貫通させるボルト孔12が厚み方向に貫通して形成されている。なお、土台3は、図1及び図2に示すように少なくともほぞ溝10の近傍に位置してアンカボルト孔11が形成される。
柱4には、下端部にほぞ13が形成され、このほぞ13を土台3のほぞ溝10に嵌合することによって土台3の上面3A上に立設される。柱4には、図示しないが側面部の適宜の位置或いは上端部に梁や桁或いは胴差し等の横架材を組み立てるためのほぞ溝が形成されている。柱4には、図1及び図2に示すように少なくとも1個がほぞ13の近傍に位置されて複数個のボルト孔14が厚み方向に貫通して形成されており、これらボルト孔14に土台3と共用される補強金具5を固定するための耐震ボルト8が貫通される。なお、土台3と柱4は、ほぞ溝10とほぞ13とを嵌合させるほぞ継手構造に限定されず、従来木組み構造において一般的に用いられている種々の継手構造を採用して結合するようにしてもよいことは勿論である。
耐震補強装置1は、補強金具5によって土台3と柱4とを補強する。補強金具5は、所定の厚みを有する鋼材等の金属材が用いられ、プレス加工を施して一体に形成するとともに防錆のためのめっき処理が施される。補強金具5は、図3に示すように、互いに直交する第1取付部15と第2取付部16及び、これら第1取付部15と第2取付部16の側縁部に沿って折曲形成されて第1取付部15と第2取付部16とを一体化する筋交い部17とからなる全体略L字状に形成される。
補強金具5は、後述するように第1取付部15を土台3の上面3Aに固定するとともに第2取付部16を上面3Aと直交する柱4の側面4Aに固定する。補強金具5は、例えばこれら第1取付部15と第2取付部16とを同一形状に形成することによって、その向きを適宜変えて第1取付部15を柱4に固定するとともに第2取付部16を土台3に固定して用いることも可能である。
補強金具5は、第1取付部15とが第2取付部16とが所定の長さを有する矩形板状を呈しており、相対する端部15A、16A間に溶接等により肉盛り部18を形成してこれら第1取付部15とが第2取付部16とを一体化することによって機械的強度の向上が図られている。補強金具5は、第1取付部15とが第2取付部16とを肉盛り部18によって一体化することで、土台3と柱4とを強固に固定する。補強金具5には、第1取付部15に、端部15A側に位置して長さ方向に長軸とした長孔からなる第1取付孔19Aを厚み方向に貫通して形成するとともに、この第1取付孔19Aと長さ方向に隣り合う位置にやや短尺の長孔からなる第2取付孔19Bを厚み方向に貫通して形成し、さらにこの第2取付孔19Bと長さ方向に隣り合う位置にさらに短尺の長孔からなる第3取付孔19Cが形成される。
補強金具5には、第2取付部16にも、端部16A側に位置して長さ方向に長軸とした長孔からなる第1取付孔20Aを厚み方向に貫通して形成するとともに、この第1取付孔20Aと長さ方向に隣り合う位置にやや短尺の長孔からなる第2取付孔20Bを厚み方向に貫通して形成し、さらにこの第2取付孔20Bと長さ方向に隣り合う位置にさらに短尺の長孔からなる第3取付孔20Cが形成される。
なお、補強金具5は、第1取付部15とが第2取付部16とに形成する上述した各取付孔19、20がそれぞれ3個に限定されるものではなく、少なくとも2個以上であればよい。また、補強金具5は、各取付孔19、20を全て長孔に形成する必要は無く丸孔に形成してもよいが、後述するようにアンカボルト6を貫通させる第1取付部15側の第1取付孔19A(向きを変えて取り付けることも考慮すれば、第2取付部16側の第1取付孔20Aについても)を長孔とすることが好ましい。
補強金具5には、第1取付部15と第2取付部16との端部15A、16Aから所定の間隔を以った一方側縁部に沿って折曲されて筋交い部17が一体に形成される。筋交い部17は、第1取付部15と第2取付部16の先端側から中央部に向かって次第に幅広とすることによって全体が略扇状に形成されており、互いに直交状態の第1取付部15と第2取付部16との機械的強度の向上が図られている。筋交い部17には、肉盛り部18を形成した第1取付部15と第2取付部16との対向部位が切り欠かれることによって略三角形状のガイド空間部21が構成されている。ガイド空間部21は、土台3と柱4との結合部位を横切って導かれる電気配線や配管を貫通させる空間部を構成する。また、ガイド空間部21は、地震等によって土台3と柱4とを介して加えられる大きな力を吸収して第1取付部15や第2取付部16或いは筋交い部17の変化を抑制する緩衝作用を奏する。
補強金具5には、筋交い部17に、図3に示すように幅広の中央部に位置して接続孔22が厚み方向に貫通して形成されている。補強金具5は、図1及び図2に示すように接続孔22に取付ボルト23を嵌挿し、この取付ボルト23によって筋交い部17にブラケット部材24を取り付ける。補強金具5は、後述するように土台3と柱4との結合部位に固定した状態で、ブラケット部材24を介してこの結合部位との対角位置に設けられる図示しない柱4の上端部と梁等との結合部位との間に架け渡される筋交い部材25の一端を筋交い部17に固定する。なお、補強金具5は、筋交い部17に、筋交い部材25に代えて例えばブレース部材等の適宜の補強部材を固定するようにしてもよい。
以上のように構成された補強金具5は、土台3に立設する柱4との結合強度を補強する柱補強機能と、施工後にガイド空間部21に挿通させる電気配線等の配線ガイド機能と、筋交い部材25等の補強部材の接続機能とを奏する。また、補強金具5は、アンカボルト6を第1取付部15に固定することによって、このアンカボルト6を介して基礎2と土台3と柱4とを一体化するホールダウン機能を奏する。
アンカボルト6は、従来一般に用いられているものと同様であり、例えば補強金具5の取付孔19、20の孔径とほぼ同径の丸鋼材が用いられて図4に示すように基端部6AをL字状に折曲して形成されている。アンカボルト6は、後述するように基端部6Aを基礎2に埋設してその設置面2Aから突出されるが、設置面2Aからの高さが土台3と補強金具5との厚みよりも長軸とされる。アンカボルト6には、上端部6Bに所定の高さ範囲で外周ねじ26が形成されている。
アンカボルト6は、土台3が基礎2に対して設置面2A上に設置された状態で、その上端部6Bが土台3のアンカボルト孔11を貫通される。アンカボルト6は、上端部6Bが土台3と柱4とに固定される補強金具5の第1取付部15に形成した第1取付孔19Aを貫通して突出され、外周ねじ26にナット7がねじ込まれる。アンカボルト6は、上述したように鉄筋コンクリート製の基礎2に基端部6Aを埋設されることから、土台3や柱4の寸法精度と比較して位置精度がやや悪い。アンカボルト6は、第1取付孔19Aを長孔としたことによってその長さ範囲で補強金具5の位置合わせ操作が行われて、上端部6Bが第1取付孔19Aから容易に突出させることが可能とされる。なお、アンカボルト6には、外周ねじ26に対して例えば緩み止め作用を奏する周知のスプリングワッシャ等を嵌め合わせた状態でナット7の締め付けを行うようにすることが好ましい。ナット7は、第1取付孔19Aの開口幅よりも大径であり、例えばフランジ付きナットを用いることも効果的である。
補強金具5は、例えば詳細を省略する楔機能を有する複数個の耐震ボルト8とナット9とを用いて土台3と柱4とにそれぞれ固定される。各耐震ボルト8は、土台3に形成したボルト孔12に、基礎2の載置面2Aに固定される底面3B側から打ち込まれて、先端部を上面3Aから突出させて組み付けられる。各耐震ボルト8は、ボルト孔12とほぼ同径の本体部と、この本体部の外周部に一体に突設された楔状凸部からなる複数個の抜止め部と、本体部の一端に周回りに突出形成されたフランジ部と、本体部の他端に同軸に形成され外周ねじが形成されたやや細径のねじ部とから構成される。各耐震ボルト8は、本体部が土台3や柱4の厚みとほぼ等しい軸長に形成されるとともに、ねじ部が補強金具5の第1取付部15や第2取付部16の厚みよりも長軸に形成されている。
各耐震ボルト8は、土台3を基礎2に設置する前工程で、土台3に対して底面3B側からねじ部を先端としてボルト孔12内に打ち込まれる。各耐震ボルト8は、抜止め部がボルト孔12の内壁に食い込むことによってボルト孔12からの脱落が阻止され、ねじ部を上面3Aから突出させて土台3に取り付けられる。なお、各耐震ボルト8は、柱4に対しても同様に、補強金具5との固定面となる側面4Aと対向する側面からボルト孔14に打ち込まれ、ねじ部を側面4Aから突出させて柱4に取り付けられる。
各耐震ボルト8は、後述するように土台3や柱4に取り付けられた状態で、それぞれの互いに直交する上面3Aと側面4Aとに突出するねじ部を取付孔19、20に嵌挿させて補強金具5が組み付けられる。各耐震ボルト8は、ねじ部にそれぞれナット9がねじ込まれることによって、このナット9とフランジ部とによって土台3と第1取付部15或いは柱4と第2取付部16とを締め付けて補強金具5を土台3と柱4とに跨って固定させる。
耐震ボルト8は、上述したように本体部の外周に形成した抜止め部がボルト孔12、14の内壁に食い込むことによって予め土台3や柱4に取り付けても運搬や設置時に抜け落ちることが防止されるとともに、補強金具5を土台3と柱4とに対して強固に固定する。なお、耐震ボルト8は、ねじ部に対して例えば緩み止め作用を奏する周知のスプリングワッシャ等を嵌め合わせた状態でナット9の締め付けを行うようにすることが好ましい。ナット9は、取付孔19、20の開口幅よりも大径であり、例えばフランジ付きナットを用いることも効果的である。耐震ボルト8は、土台3や柱4が比較的高寸法精度でボルト孔12、14を形成するために補強金具5の取付孔19、20との位置合わせが容易に行われるが、上述したように取付孔19、20を長孔としたことによってさらに効率よく位置合わせが行われて取り付けることが可能となる。
なお、耐震補強装置1においては、土台3や柱4に対して補強金具5を上述した耐震ボルト8とナット9とによる結合部材を用いて結合したが、かかる結合部材に限定されるものでは無いことは勿論である。耐震補強装置1においては、例えば土台3や柱4に形成した取付孔に貫通されたボルトにナットをねじ合わせする結合構造や、耐震ボルト8として取付孔に打ち込まれる筒状のボルトと、このボルトの内孔に形成された内周ねじにねじ込まれるビス等による結合構造であってもよい。
以上のように構成された各部材を備える耐震補強装置1においては、基礎2に対してその設置面2A上に土台3が設置される。耐震補強装置1においては、土台3が、基礎2に基端部6Aを埋設されて設置面2Aから突出されたアンカボルト6の上端部6Bをアンカボルト孔11に貫通させることにより設置される。なお、土台3には、上述したように予め補強金具5の第1取付部15に形成した第3取付孔19Cに対向して形成されたボルト孔12にそれぞれ耐震ボルト8が打ち込まれてねじ部を上面3Aから突出させて取り付けられている。土台3には、必要に応じて補強金具5の第2取付孔19Bに対向するボルト孔12にも耐震ボルト8を取り付けるようにしてもよい。
耐震補強装置1においては、土台3に対して柱4が、ほぞ溝10にほぞ13を嵌合させて立設される。なお、柱4には、上述したように予め補強金具5の第2取付部16に形成した第1取付孔20Aと第2取付孔20B或いは第3取付孔20Cに対向して形成されたボルト孔14にそれぞれ耐震ボルト8が打ち込まれてねじ部を側面4Aから突出させて取り付けられている。耐震補強装置1においては、この状態で互いに直交する土台3の上面3Aと柱4の側面4Aとに跨って補強金具5が組み付けられる。耐震補強装置1においては、補強金具5が、第1取付部15を土台3の上面3Aにあてがわれるとともに第2取付部16を柱4の側面4Aにあてがわれて組み付けられる。
耐震補強装置1においては、補強金具5が、第1取付部15の第1取付孔19Aに土台3を貫通して露出されたアンカボルト6の上端部6Bを貫通させるとともに第3取付孔19Cに耐震ボルト8のねじ部を貫通させる。耐震補強装置1においては、補強金具5が、第2取付部16を柱4の側面4Aに密着させるように、第1取付孔19の長さ範囲で第1取付部15を土台3の上面3Aに沿って調整移動される。耐震補強装置1においては、補強金具5の第1取付部15側において、第1取付孔19Aから突出するアンカボルト6の外周ねじ26にナット7が嵌め合わされるとともに、第3取付孔19Cから突出する耐震ボルト8の外周ねじにナット9が嵌め合わされる。一方、耐震補強装置1においては、補強金具5の第2取付部16側において、取付孔20から突出する耐震ボルト8の外周ねじにそれぞれナット9が嵌め合わされる。
耐震補強装置1においては、所定の治具を用いてアンカボルト6に嵌め合わせたナット7や耐震ボルト8に嵌め合わせた各ナット9のねじ込み操作が行われる。耐震補強装置1においては、アンカボルト6に対してナット7を締め付けることによって、図1及び図2に示すように補強金具5が第1取付部15を介して土台3を基礎2に押し付けてこれらを一体化する。したがって、耐震補強装置1においては、地震による大きな縦揺れに対して、基礎2からの土台3の浮き上がりを防止し、垂直方向に対する強固な補強が行われるようにする。
また、耐震補強装置1においては、第1取付部15側のナット9を耐震ボルト8に対して締め付けることによって、図1及び図2に示すように上述したアンカボルト6を介しての固定作用と共同して補強金具5が第1取付部15と耐震ボルト8とにより土台3に強固に固定される。耐震補強装置1においては、同様に第2取付部16側のナット9を耐震ボルト8に対して締め付けることによって、同図に示すように補強金具5が第2取付部16と耐震ボルト8とにより土台3に強固に固定される。
耐震補強装置1においては、上述したように補強金具5が第1取付部15と第2取付部16とを筋交い部17を介して一体に形成することから、この補強金具5を介して土台3と柱4とを一体化する。耐震補強装置1においては、略L字状の補強金具5によって土台3と柱4とを一体化することで、地震による大きな横揺れに対しても、土台3に対して柱4がしっかりと保持される水平方向に対する強固な補強が行われるようにする。また、耐震補強装置1においては、上述したように土台3が基礎2に対して垂直方向に補強されることにより、柱4の垂直方向の補強が行われる。
耐震補強装置1においては、土台3に対して柱4が相互に形成したほぞ継ぎ手構造による結合構造によって一体化されるとともにこの結合部位の近傍において補強金具5と耐震ボルト8とアンカボルト6及びナット7とにより基礎2と土台3とを強固に一体化する。したがって、耐震補強装置1においては、補強金具5を介して基礎2と土台3と柱4とを一体化するホールダウン構造を構成し、地震による大きな縦揺れと横揺れに対する耐震性の向上が図られるようにする。
耐震補強装置1においては、補強金具5に形成した取付孔19、20を長孔としたことによってアンカボルト6や耐震ボルト8との位置合わせが現場対応でも容易に行われるようになり、従来のように現場において土台3や柱4にアンカボルト6や耐震ボルト8を貫通させる貫通孔を形成したり金具に取付孔を形成したする作業を不要とする。また、耐震補強装置1においては、例えば強度がやや小さな土台3や柱4が用いられた場合でも、補強金具5等によってこれら土台3や柱4を強固に一体化するとともに基礎2に対しても強固に一体化することから、充分な耐震強度が保持されるようにする。
耐震補強装置1においては、土台3に対して所定箇所にそれぞれ柱4を立設した後に、各柱4間に梁等の架け渡しが行われる。耐震補強装置1においては、上述したように土台3に対して柱4がほぞ結合構造とともに補強金具5等によって機械的剛性が大きな結合構造によって組み立てられている。したがって、耐震補強装置1においては、柱4の揺れを抑制して作業の安全性を向上させるとともに、梁等の組み立てに際してもその位置決めが容易に行われるようにして組立作業の効率化が図られるようにする。
耐震補強装置1においては、各柱4間に梁等を架け渡した後に、筋交い部材25の組み立てが行われるが、上述したように補強金具5が筋交い部材25等の取付部材としても機能することによって、土台3や柱4に機械的強度を低下させる多くの取付孔の形成を不要とさせて耐震性の向上が図られるようにする。耐震補強装置1においては、土台3や柱4に強度がやや小さな低コストの木材を用いた場合でも、補強金具5を用いて充分な耐震強度を以って組立が行われるようにする。
なお、耐震補強装置1においては、補強金具5を土台3に柱4を組み立てた後に取り付けるようにしたが、例えば土台3に補強金具5を取り付けた状態で柱4の組み立てを行うことも可能である。
第2の実施の形態として図5及び図6に示した耐震補強装置30は、例えば基礎2の設置面2A上に土台3が枠組みされて設置されるとともに図示しないアンカボルト等により固定され、土台3にほぞ継ぎ手構造等により結合されて柱4が立設された既存の木造建物に好適に採用される。耐震補強装置30も、上述した耐震補強装置1と同一仕様の補強金具5と詳細を後述する補強ブラケット部材31とが用いられて基礎2に対して土台3と柱4とを一体化する耐震補強を行う。したがって、以下の耐震補強装置30の説明においては、耐震補強装置1に備えられる部材と対応する部材に同一符号を付すことによって、説明を省略する。
耐震補強装置30においては、上述した耐震補強装置1のように土台3や柱4に対して耐震ボルト8を補強金具5の取付面と対向する側から打ち込んで取り付けることがができない構造であることから、耐震ボルト8に代えて土台3や柱4に後付の取付部材32が設けられる。取付部材32には、一端側に外周ねじ33が形成され、土台3や柱4に対してアンカ機能を有して取り付けられる例えば周知のラグスクリューボルトやケミカルアンカ等の部材が用いられる。
耐震補強装置30においては、土台3の上面3Aに、補強金具5の第1取付部15に形成した各取付孔19と対向する位置にドリルによって複数個の下孔が穿孔される。耐震補強装置30においては、土台3に対して上面3A側から上述した取付部材32Aを各下孔に打ち込んで外周ねじ33Aを突出させた状態で立設する。なお、耐震補強装置30においては、必要に応じて下孔内に適宜の接着剤を充填して土台3から取付部材32Aが脱落することを防止するようにしてもよい。
耐震補強装置30においては、柱4にその側面4Aに、補強金具5の第2取付部16に形成した各取付孔20と対向する位置にドリルによって複数個の下孔が穿孔される。耐震補強装置30においては、柱4に対して側面4A側から上述した取付部材32Bを各下孔に打ち込んで外周ねじ33Bを突出させて取り付ける。
耐震補強装置30においては、上述した耐震補強装置1と同様にして、土台3と柱4とに跨って補強金具5が固定される。耐震補強装置30においては、補強金具5が、第1取付部15を土台3の上面3A上に置かれるとともに第1取付部16を柱4の側面4Aにあてがうように位置合わせして組み合わされる。耐震補強装置30においては、補強金具5が、第1取付部15側の第1取付孔19に取付部材32Aの先端部を貫通させるとともに第2取付部16側の第2取付孔20に取付部材32Bの先端部を貫通させ、それぞれの外周ねじ33A、33Bにナット9A、9Bをねじ込むことによって土台3と柱4とに跨って固定される。耐震補強装置30においては、土台3と柱4とが補強金具5によって強固に固定されることによって、地震による縦揺れや横揺れに対して結合部位の緩みや脱落が防止されて機械的剛性の向上が図られる。
耐震補強装置30においては、基礎2にも載置面2Aに土台3が設置されていることから、上述した耐震補強装置1のように上端部を載置面2Aから突出させて予め埋設されたアンカボルト6を設けることができない。したがって、基礎2には、図6に示すように外側に露出された側面2Bから、ドリル等によって複数個のアンカ孔34が穿孔される。各アンカ孔34は、補強金具5の第1取付部15に端部15A側に位置して形成された第1取付孔19Aの側方に位置し、高さ方向に並んで形成される。
耐震補強装置30においては、各アンカ孔34にアンカ部材35がそれぞれの基端部を一体化されて、先端部を側面2Bから水平方向に突出されて埋設される。各アンカ部材35には、それぞれ先端部に外周ねじ36が形成され、基端部に詳細を省略するアンカ部が形成された周知のケミカルアンカやオールアンカ等のアンカ部材が用いられる。なお、基礎2には、アンカ孔34に適宜の接着剤等を充填することによってアンカ部材35がそれぞれ基礎2により強固に固定されるようにしてもよい。
耐震補強装置30においては、上述したように土台3と柱4とを一体化する補強金具5と基礎2とを補強ブラケット部材31によって一体化する。補強ブラケット部材31も、所定の厚みを有する鋼材等の金属材が用いられ、プレス加工を施して一体に形成するとともに防錆のためのめっき処理が施される。補強ブラケット部材31は、図5及び図6に示すように第1固定部37と、この第1固定部37の一端側からほぼ直角に折曲された第2固定部38とからなる略L字状を呈している。
補強ブラケット部材31は、第1固定部37が、補強金具5の第1取付部15の幅とほぼ等しい長さを有しており、ボルト孔39が厚み方向に貫通して形成されている。補強ブラケット部材31は、後述するように第1固定部37を第1取付部15上にあてがって補強金具5に組み合わせた状態で、ボルト孔39が第1取付孔19Aと連通される。ボルト孔39は、上述した土台3に対して補強金具5を固定する取付部材32を貫通させる孔径に形成されている。
補強ブラケット部材31は、第2固定部38が、土台3の厚みよりも充分大きな長さを有しており、複数個のアンカ嵌挿孔40が厚み方向に貫通して形成されている。補強ブラケット部材31は、後述するように第1固定部37を第1取付部15上にあてがって補強金具5に組み合わせた状態で、図5及び図6に示すように第2固定部38が土台3の側面を介して基礎2の側面2Bに沿って延在する。補強ブラケット部材31は、各アンカ嵌挿孔40が上述したように、先端部を側面2Bから突出させて基端部を基礎2に埋設されて設けられた各アンカ部材35と対応位置される。各アンカ嵌挿孔40は、相対するアンカ部材35を貫通させる孔径に形成されている。
なお、各アンカ部材35は、上述したようにコンクリート製の基礎2に対してドリルにより穿孔されたアンカ孔34に埋設されることから、先端部を側面2Bから高精度に位置決めすることが困難である。したがって、補強ブラケット部材31は、各アンカ嵌挿孔40を高さ方向の長孔に形成することによって、相対するアンカ部材35が多少の位置のバラツキがあっても貫通させることを可能とする。
耐震補強装置30においては、上述したように補強金具5によって土台3と柱4とを強固に固定するが、補強ブラケット部材31を用いて土台3と補強金具5とを基礎2に対して強固に固定する。すなわち、耐震補強装置30においては、補強金具5の第1取付部15が、各取付孔19に土台3の上面3Aから突出された取付部材32を貫通させる。耐震補強装置30においては、端部15A側の第1取付孔19Aを貫通した取付部材32A−1を除く他の取付部材32Aにそれぞれナット9をねじ込んで補強金具5と土台3とを固定する。
耐震補強装置30においては、補強ブラケット部材31が、第1固定部37を補強金具5の第1取付部15上にあてがわれてボルト孔39に第1取付孔19Aを貫通した取付部材32A−1の先端部を貫通させる。補強ブラケット部材31は、この状態で第2固定部38が土台3の側面に沿って基礎2の側面2Bに対向して延在される。補強ブラケット部材31には、第2固定部38に形成した各アンカ嵌挿孔40に、側面2Bから突出されたアンカ部材35の先端部がそれぞれ貫通される。なお、補強ブラケット部材31には、第1固定部37上に取付部材32A−1に嵌合させて座金41が組み合わされる。
耐震補強装置30においては、取付部材32A−1の外周ねじ33A−1にナット9A−1をねじ込むことによって、補強金具5の第1取付部15上に補強ブラケット部材31の第1固定部37が固定される。耐震補強装置30においては、各アンカ部材35の外周ねじ36にそれぞれナット42をねじ込むことによって、基礎2の側面2Bに補強ブラケット部材31の第2固定部38が固定される。耐震補強装置30においては、これによって補強ブラケット部材31が補強金具5を介して土台3を基礎2に押し付けてこれらを一体化する。したがって、耐震補強装置30においては、地震による大きな縦揺れに対して、基礎2からの土台3の浮き上がりを防止し、垂直方向に対する強固な補強が行われるようにする。
耐震補強装置30においては、土台3に対して柱4が相互に形成したほぞ継ぎ手構造による結合構造によって一体化されるとともにこの結合部位の近傍において補強金具5とともに補強ブラケット部材31等によって基礎2と土台3とを強固に一体化する。したがって、耐震補強装置1においては、既存の木造建物に対しても、補強金具5と補強ブラケット部材31等を介して基礎2と土台3と柱4とを一体化するホールダウン構造を構成し、地震による大きな縦揺れと横揺れに対する耐震性の向上が図られるようにする。
なお、耐震補強装置30においては、上述した構造に限定されないことは勿論である。耐震補強装置30においては、例えば補強ブラケット部材31が第1固定部37を補強金具5の各取付孔19に跨るに足る幅広に形成し、複数個の取付部材32をナット9によって固定するとともに、基礎2に高さ方向ばかりでなく横方向にも並んで埋設された複数個のアンカ部材35を第2固定部38に固定することによってより機械的強度の向上が図られるようになる。
上述した耐震補強装置1、30においては、筋交い部材25を取り付けるブラケット部材24を取付ボルト23によって固定するための接続孔22を筋交い部17に形成した補強金具5を用いたが、かかる構造の補強金具5に限定されるものでは無い。耐震補強装置1、30においては、図7に鎖線で示すように土台3と柱4とに突き当てるように相対する端部を削った木製の筋交い部材50が組み合わされることがある。筋交い部材50は、補強金具51によって土台3と柱4とに固定される。
補強金具51は、基本的な構成を上述した補強金具5と同様とすることから、対応する部位に同一符号を付すことによって説明を省略する。補強金具51には、図7に示すように筋交い部17に接続孔22に代えて或いは接続孔22とともに多数個のビス孔52が形成される。補強金具51は、筋交い部材50がその端部を土台3と柱4とに跨って突き合わされた状態で、各ビス孔52に図示しないビスが打ち込まれることによって、土台3と柱4に対して筋交い部材50が強固に固定されるようにする。
なお、補強金具51は、土台3と柱4とに跨って角度を異にして組み合わされる筋交い部材50に対応するために、各ビス孔52が適宜の位置に配列して形成される。勿論、補強金具51は、接続孔22や多数個のビス孔52を形成することによって筋交い部17の機械的強度が多少低下するが、充分大きな耐震特性が保持される。補強金具51は、木製の筋交い部材50を直接組み付けた場合に、ガイド空間部21が塞がれて配管等を導通させることができずにもっぱら緩衝作用を奏する部位として機能する。
実施の形態として示す耐震補強装置の要部斜視図である。 耐震補強装置の要部断面図である。 耐震補強装置に用いられる補強金具の斜視図である。 耐震補強装置に用いられるアンカボルトの要部側面図である。 第2の実施の形態として示す耐震補強装置の要部斜視図である。 同耐震補強装置の要部断面図である。 耐震補強装置に用いられる他の補強金具の斜視図である。 従来の耐震補強装置の要部斜視図である。
符号の説明
1 耐震補強装置、2 基礎、3 土台、4 柱、5 補強金具、6 アンカボルト、7 ナット、8 耐震ボルト、9 ナット、10 ほぞ溝、11 アンカボルト孔、12 ボルト孔、13 ほぞ、14 ボルト孔、15 第1取付部、16 第2取付部、17 筋交い部、18 肉盛り部、19 取付孔、20 取付孔、21 ガイド空間部、22 接続孔、23 取付ボルト、24 ブラケット部材、25 筋交い部材、26 外周ねじ、30 耐震補強装置、31 補強ブラケット部材、32 取付部材、33 外周ねじ、34 アンカ孔、35 アンカ部材、36 外周ねじ、37 第1固定部、38 第2固定部、39 ボルト孔、40 アンカ嵌挿孔、50 筋交い部材、51 補強金具、52 ビス孔

Claims (2)

  1. 互いに直交し、それぞれに取付ボルトを貫通させる複数個の取付孔が厚み方向に貫通して形成された第1取付部及び第2取付部と、これら第1取付部と第2取付部の側縁部に沿って折曲形成されて上記第1取付部と上記第2取付部とを一体化する筋交い部とからなる全体略L字状の補強金具が用いられ、
    上記補強金具が、上記第1取付部を基礎上に設置された一端側を土台に固定した上記取付ボルトにナットをねじ込んで固定するとともに、上記第2取付部を一端側を上記土台に立設された柱に固定した上記取付ボルトにナットをねじ込んで固定することによってこれら土台と柱とを補強し、基端部が上記基礎に埋設され上記土台を貫通した上端部が上記第1取付部に形成した上記取付孔に貫通されたアンカボルトの上端部からナットをねじ込んで上記第1取付部に締め付けることによって上記基礎と上記土台と上記柱とを一体化して補強するホールダウン構造を構成することを特徴とする耐震補強装置。
  2. 互いに直交し、それぞれに取付部材を貫通させる複数個の取付孔が厚み方向に貫通して形成された第1取付部及び第2取付部と、これら第1取付部と第2取付部の側縁部に沿って折曲形成されて上記第1取付部と上記第2取付部とを一体化する筋交い部とからなる全体略L字状の補強金具と、
    上記補強金具の上記第1取付部に形成した上記取付孔と対向されるボルト孔が厚み方向に貫通して形成された第1固定部と、この第1固定部の一端部から所定の長さを以って一体に折曲形成され複数個のアンカ嵌挿孔が厚み方向に貫通して形成された第2固定部とからなる全体略L字状の補強ブラケット部材とが用いられ、
    上記補強金具が、上記第1取付部を基礎上に設置された一端側を土台に固定した上記取付部材にナットをねじ込んで固定するとともに、上記第2取付部を一端側を上記土台に立設された柱に固定した上記取付部材にナットをねじ込んで固定することによってこれら土台と柱とを補強し、
    上記補強ブラケット部材が、上記第1固定部を上記第1取付部上にあてがって一端側を上記土台に固定されて上記取付孔と上記ボルト孔とを貫通する上記取付部材にナットをねじ込むことによって上記補強金具を挟んで上記土台に固定するとともに、上記土台の側面を経由して上記基礎の側面と対向された上記第2固定部を基端部が上記基礎に埋設されて側面に突出して上記アンカ嵌挿孔に貫通されたアンカ部材にナットをねじ込んで固定することによって上記基礎に固定されることで、
    上記補強金具と上記補強ブラケット部材とによって、上記基礎と上記土台と上記柱とを一体化して補強するホールダウン構造を構成することを特徴とする耐震補強装置。
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