JP2012057447A - 木造建築物における横架材及び縦構造材と筋交いを金物で接合する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基礎部3と、並列した横架材5と、並列した縦構造材1、4とが接合され、四隅部を有する矩形の木造構造において、横架材5と縦構造材1、4における隅部、基礎部と縦構造材1、4における隅部を接合する筋交い9を固定する手段である金物11、柱脚金物10を筋交い9の取り付け角度にとらわれずに設置するため、金物11、柱脚金物10に1方向以上複数方向に筋交い9を取り付ける耳15を形成し、耳15に筋交い9の端部と、接合固定できる耳15の略中心部に一個の孔部18を形成し、筋交い9と接合具で接合する木造建築物における横架材及び縦構造材と筋交いを金物で接合する方法。
【選択図】図1
Description
また、従来技術の特開2004−44323号公報に開示された技術も同様な課題があった。
この煩雑な作業を省くために、筋交い(以下、ブレースという)の取り付け角度にとらわれない接合部ができないかというのが本発明の着眼点である。まず取り合うブレースの端部が一穴型であれば任意の角度に対応できる。次に最大で四方向に取り付くブレースに対応する必要がある。さらにブレースと柱及び横架材の取り合いを工夫する必要がある。
本発明はこのような課題を解決するもので、柱等の縦構造材及び横架材とブレースとの接合を簡単に行えるようにし、さらにこの発明の効果によりブレースと軸組を分離することができ、そのことにより全ての接合部の規格化が可能になる。
例えば他の構法としては、この作業が煩雑なブレース構法を嫌い、ブレースの排除のために水平抵抗要素として面材耐力壁を採用している。(図10参照)また、ブレース自体を使用せず、柱・梁のみで構成可能なラーメン構造を採用しているものもある(図11参照)。
他のこのような流れの中、本発明はあえてブレース接合部の規格化に挑戦したものである。
基礎部と、並列した縦構造材とが接合され、隅部を有する矩形の木造構造において、基礎部と縦構造材における隅部を接合する筋交いを固定する手段である金物を筋交いの取り付け角度にとらわれずに設置するために、前記金物に1方向以上複数方向に筋交いを取り付ける耳を形成し、該耳に筋交いの端部と、接合固定できる耳の略中心部に一個の孔部を形成し、この孔部と筋交いを接合具で接合する構成であり、ブレースの取り付け角度にとらわれない接合が可能になるものである。
基礎部と、並列した横架材と、並列した縦構造材とが接合され、四隅部を有する矩形の木造構造において、まず横架材と縦構造材における隅部を接合する筋交いを固定する手段である金物を筋交いの取り付け角度にとらわれずに設置し、続いて、基礎部と縦構造材における隅部を接合する筋交いを固定する手段である金物を筋交いの取り付け角度にとらわれずに設置するために、前記金物に1方向以上複数方向に筋交いを取り付ける耳を形成し、該耳に筋交いの端部と、接合固定できる耳の略中心部に一個の孔部を形成し、この孔部と筋交いを接合具で接合する構成であり、ブレースの取り付け角度にとらわれない接合が可能になるものである。
この構成により、まず、図13の金物6はブレース2の取り付け角度により都度金物図面を作図していたが、図1の柱脚金物10の形式にすることにより、ブレース9の取り付け側に任意の大きさで耳を伸ばすことのみで4方向の取り付けに対応する規格化した金物を実現できる。同時に、柱等の縦構造材との接合は図2の接合具(ドリフトピン又はボルト)17で行う。さらに、図13の基礎3と金物6を緊結するアンカーボルト8も図1の柱脚金物10の形式にすることにより図2、図3に示すアンカーボルト16のようにアンカーボルトの本数と配置を規格化することが可能である。当然、壁構面の大きさやブレースサイズ、作用する力により、耳の形状、アンカーボルト16の本数、接合具本数も任意に増やすことが可能である。
また、図13の金物7のように従来一体型で、ブレース2の取り付け角度により都度図面を作図していたものが、図1の金物11の形式にすることにより、ブレースの取り付け角度にとらわれない接合部を実現できる。
また、本発明により接合部の規格化が可能になる。接合部を規格化することにより構造設計が簡単になり、かつ施工図及び金物製作図・木材加工図の単純化を図ることが可能になる。また、これらの効果により、安価に中規模以上のブレース構造を実現できるものである。
まず、図1〜図6に示す第一実施例について説明すると、基礎3と柱等の縦構造材1とブレース9の接合を柱脚金物10で行っている。詳しくは、図2のブレース9が取り付かない柱脚金物12を基準として、図3の柱脚金物13または図4の柱脚金物14のようにブレース9が取り付く方向に耳15を伸ばすことにより4方向の取り付けを可能とする。
また、アンカーボルト16の配置もブレース9の取り付けにとらわれず全て同じとすることができ、配置の規格化が可能になる。柱脚金物10、金物11、柱脚金物12、13、14と柱等の縦構造材1、4との接合は接合具(ドリフトピン又はボルト)17で行う。理解のために図2と図4の立体図を図8に示す。
柱脚金物10、金物11、柱脚金物12、13、14は柱等の縦構造材1と横架材5の位置関係に従って耳15を縦構造材1が1本に対して、横架材5が1本であれば、略三角形の板状のものになり、横架材5が2本であれば、横架材5の2本目に合わせてその角度で耳15が取り付けられたもののように、その横架材5の本数と方向位置に合わせて耳15を追加して、それぞれの耳15と筋交いの端部とを耳15に形成した1個の孔部18で接合固定するものである。
詳しくは、図5の金物11の形状とすることで、ブレース9の取り付け角度にとらわれない接合部を実現できる。金物11と柱等の縦構造材1及び横架材5との接合は接合具(ラグスクリュー又はボルト)17で行う。理解のために図5の立体図を図9に示す。
また、図1〜図5のTB付きブレース9は端部羽子板ボルト穴が一穴型のものを採用することにより、ブレース9の取り付け角度にとらわれない接合が可能になる。図6には、図1のブレース構面を上と横に並べた場合の実施例を示す。
これは第1実施例の応用の位置付けになる。第1実施例ではブレースをTB付きブレース9を採用したが、この第2実施例では木ブレース19を採用することにより、さらに強度の高い耐力壁を実現することができる。
つまり、本発明は木ブレースにも応用が可能である。
2・・・・ブレース(筋交い)
3・・・・基礎
4・・・・柱等の縦構造材
5・・・・横架材
6・・・・金物
7・・・・金物
8・・・・アンカーボルト
9・・・・ブレース
10・・・・柱脚金物
11・・・・金物
12・・・・柱脚金物
13・・・・柱脚金物
14・・・・柱脚金物
15・・・・耳
16・・・・アンカーボルト
17・・・・接合具
18・・・・孔部
19・・・・木ブレース
20・・・・金物
Claims (2)
- 基礎部と、並列した縦構造材とが接合され、隅部を有する矩形の木造構造において、基礎部と縦構造材における隅部を接合する筋交いを固定する手段である金物を筋交いの取り付け角度にとらわれずに設置するために、前記金物に1方向以上複数方向に筋交いを取り付ける耳を形成し、該耳に筋交いの端部と、接合固定できる耳の略中心部に一個の孔部を形成し、この孔部と筋交いを接合具で接合することを特徴とする木造建築物における横架材及び縦構造材と筋交いを金物で接合する方法。
- 基礎部と、並列した横架材と、並列した縦構造材とが接合され、四隅部を有する矩形の木造構造において、まず横架材と縦構造材における隅部を接合する筋交いを固定する手段である金物を筋交いの取り付け角度にとらわれずに設置し、続いて、基礎部と縦構造材における隅部を接合する筋交いを固定する手段である金物を筋交いの取り付け角度にとらわれずに設置するために、前記金物に1方向以上複数方向に筋交いを取り付ける耳を形成し、該耳に筋交いの端部と、接合固定できる耳の略中心部に一個の孔部を形成し、この孔部と筋交いを接合具で接合することを特徴とする木造建築物における横架材及び縦構造材と筋交いを金物で接合する方法。
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2010
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