JP2004324156A - 耐震補強具 - Google Patents

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JP2004324156A JP2003118331A JP2003118331A JP2004324156A JP 2004324156 A JP2004324156 A JP 2004324156A JP 2003118331 A JP2003118331 A JP 2003118331A JP 2003118331 A JP2003118331 A JP 2003118331A JP 2004324156 A JP2004324156 A JP 2004324156A
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Hideaki Kinoshita
秀明 木下
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Abstract

【課題】土台と柱、柱と梁、土台とコンクリート基礎など、耐震補強具の適用個所に応じて補助金具を選択使用することにより、連結対象を強固に結合し充分な補強効果を発揮できる、汎用性に優れた耐震補強具を提供する。
【解決手段】本体金具1と、本体金具1に組み合せて使用される複数種の補助金具2〜5とからなる。本体金具1は、直交する辺部10を備えたL字状のベース8と、各辺部10の内隅端寄りに設けられて、ベース8の構造強度を増強する連結片9とを備えている。各辺部10には、締結具12を挿通するための複数個の締結穴13を形成する。連結片9には、補助金具3・4を連結固定するための締結穴16を形成する。補助金具は、ベース8を補強する斜めの第1補助金具2と、ベース8と柱B2とを結合する第2補助金具3と、柱B2ないし梁B3を補強する第3補助金具4と、ベース8とコンクリート基礎Cとを結合する第4補助金具5のすくなくともひとつを含む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木造建築物において土台と柱、あるいは梁と柱などの隣接する建材どうしの連結強度を高めて耐震性能を向上するための耐震補強具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の補強具として、例えば土台と柱をL字状の金具で連結して補強することは公知である(特許文献1、特許文献2参照)。図に示すように、特許文献1の耐震補強具は、土台と柱を結合するL字状の本体金具と、本体金具に共締め固定されて、土台とコンクリート基礎とを結合する逆L字状の連結脚金具と、筋交を締結固定するための補助連結金具とで構成してある。補助連結金具は、本体金具の各辺部に突設した接続片にボルトで締結固定される。
【0003】
特許文献2の連結補強用金具は、L字状の第1金具と、第1金具の辺部遊端どうしを斜めに繋ぐ第2金具とで構成してあり、第1金具を締結するボルトを利用して第2金具を共締め固定している。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−107458号公報(段落番号0005、図3)
【特許文献2】
登録実用新案第3029510号公報(段落番号0022、図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の耐震補強具は、例えば土台と柱を本体金具で結合して両者の結合強度を向上でき、また、本体金具に共締め固定した2個の連結脚金具で、土台とコンクリート基礎とを結合して、アンカーボルトと土台の結合強度を向上できる。さらに本体金具に固定した補助連結金具を利用して筋交を固定できるなど、一組の金具で三形態の補強を同時に行える。しかし、その適用個所が土台と、柱およびコンクリート基礎相互間の補強に限られ、汎用性に欠ける。もちろん、本体金具を利用して柱と梁、あるいは梁どうしを補強することはできるが、単にL字状に折り曲げただけの本体金具では、充分な補強効果が得られにくい。
【0006】
その点、特許文献2の連結補強用金具は、L字状の第1金具の辺部遊端どうしを第2金具で斜めに繋ぐので、連結補強用金具の構造強度を向上し、補強効果を向上できる。しかし、第2金具を第1金具に固定した状態において、その板面が第1金具の内隅部と対向するので、第2金具に板厚方向の曲げ荷重が作用し、あるいは金具長手方向に座屈荷重が作用するような場合に、充分な強度を発揮できない。例えば、第2金具を利用して筋交を固定したとしても、その補強効果は殆ど期待できない。
【0007】
本発明の目的は、土台どうし、土台と柱、柱と梁、梁どうし、土台とコンクリート基礎などを互いに結合して補強できるうえ、必要に応じて筋交を簡単に連結できる、汎用性に優れた耐震補強具を提供することにある。本発明の目的は、耐震補強具の適用個所に応じて補助金具を選択使用することにより、連結対象を強固に結合し充分な補強効果を発揮できる耐震補強具を提供することにある。本発明の目的は、本体金具を仮止め固定でき、しかも締結具を仮組み保持して、本体金具の取り付けを少ない手間で簡単に行える耐震補強具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐震補強具は、本体金具1と、本体金具1に組み合せて使用される複数種の補助金具2〜5とからなる。図3に示すように、本体金具1は、直交する辺部10を備えたL字状のベース8と、各辺部10の内隅端寄りに設けられて、ベース8の構造強度を増強する連結片9とを備えている。ベース8の各辺部10には、それぞれ締結具12を挿通するための複数個の締結穴13が形成してある。連結片9には、補助金具3・4を連結固定するための締結穴16が形成してある。補助金具2〜5が、各辺部10および連結片9を利用して本体金具1に連結固定可能とする(請求項1)。
【0009】
補助金具2〜5は、ベース8の各辺部10の端部に共締め固定されて、ベース8を補強する斜めの第1補助金具2と、連結片9に締結固定されて、ベース8と柱B2とを結合する第2補助金具3と、連結片9に締結固定されて柱B2ないし梁B3を補強する第3補助金具4と、ベース8の各辺部10に共締め固定されて、ベース8とコンクリート基礎Cとを結合する第4補助金具5との、すくなくともひとつを含む(請求項2)。
【0010】
図1に示すように、第1補助金具2は、ベース8の各辺部10に共締め固定される一対の締結座19と、両締結座19と直交する平面に沿って両締結座19どうしを繋ぐ補強腕18とを備えている(請求項3)。
【0011】
図5に示すように、第2補助金具3は、連結片9に締結固定されるブラケット24と、ブラケット24と一体化されて、柱B2の隣接面に接当する締結片25を備えている(請求項4)。
【0012】
図1に示すように、第3補助金具は、本体金具1の連結片9に筋交を連結する筋交金具4からなる(請求項5)。
【0013】
図7に示すように、第4補助金具5は、ベース8の各辺部10に共締め固定されるベース側金具40と、コンクリート基礎Cに締結固定される基礎側金具41と、これら両金具40・41を締結するボルト42を含む(請求項6)。
【0014】
図4に示すように、ベース8の各辺部10にゴム板49が固定され、ゴム板49に粘着層55が形成してある(請求項7)。
【0015】
図4に示すように、ゴム板49と辺部10との間に、締結具12を仮止め装着できるスリーブ48のフランジ51が挟持固定されて、スリーブ48の筒軸部50の先端が各辺部10の外面へ突出してある。筒軸部50の内面に、締結具12を仮止め保持する係止段部52が設けてある。締結具12で本体金具1を締結固定した状態において、筒軸部50の先端が圧潰変形されて圧潰部54を形成しており、この圧潰部54で締結具12を緩み止め固定する(請求項8)。
【0016】
【発明の作用効果】
本発明では、本体金具1と、本体金具1に組み合せて使用される複数種の補助金具2〜5とで耐震補強具を構成し、本体金具1の固定位置に応じた補助金具2〜5を選択し組み合せることにより、耐震補強具の適用個所を拡大するので、汎用性に優れた耐震補強具を提供できる。辺部10を備えたL字状のベース8と、各辺部10の内隅端寄りに設けられて、ベース8の構造強度を増強する連結片9とで本体金具1を構成するので、従来のこの種の金具に比べて、本体金具1自体の構造強度を向上できるうえ、各辺部10および連結片9を利用して補助金具2〜5を本体金具1に連結固定可能とするので、構造に無駄がなく、耐震補強具の全体コストを削減できる(請求項1)。
【0017】
ベース8を補強する斜めの第1補助金具2と、ベース8と柱B2とを結合する第2補助金具3と、柱B2ないし梁B3を補強する第3補助金具4と、ベース8とコンクリート基礎Cとを結合する第4補助金具5とを備えた耐震補強具によれば、本体金具1の適用個所に応じて適切な補助金具2〜5を選択して使用できるので、建物躯体の構造や、土台B1、柱B2、梁B3の接合構造の違いなどに応じて、必要個所を適切に補強でき、補強構造の構築に要するコストを削減できる(請求項2)。
【0018】
ベース8の各辺部10に共締め固定される一対の締結座19と、両締結座19と直交する平面に沿って両締結座19どうしを繋ぐ補強腕18とで構成した第1補助金具2によれば、従来のこの種の補助金具に比べて、補強腕18の断面係数を格段に大きくでき、従って第1補助金具2によるベース8の補強効果を向上できるうえ、筋交金具4を第1補助金具2に固定する場合の、第1補助金具2の強度を向上できる(請求項3)。
【0019】
連結片9に締結固定されるブラケット24と、ブラケット24と一体化されて、柱B2の隣接面に接当する締結片25を備えた第2補助金具3によれば、土台B1あるいは梁B3に固定した本体金具1と柱B2とを、第2補助金具3を介して結合して、土台B1と柱B3、あるいは梁B3と柱B2の結合強度を向上できる(請求項4)。
【0020】
本体金具1の連結片9に筋交を連結するための筋交金具4からなる第3補助金具によれば、対向する本体金具1どうしを筋交で連結し、あるいは筋交の一端を本体金具1に固定して、建物の躯体構造の強度を向上できる。連結片9、あるいは第1補助金具2を利用して筋交金具4を本体金具1に連結できるので、筋交の組み付け作業を簡単にしかも迅速に行える(請求項5)。
【0021】
ベース8の各辺部10に共締め固定されるベース側金具40と、コンクリート基礎Cに締結固定される基礎側金具41と、これら両金具40・41を締結するボルト42を含んで構成した第4補助金具5によれば、土台B1とコンクリート基礎Cとを第4補助金具5と本体金具1を介して結合し、土台1とコンクリート基礎Cとの結合強度を向上できる(請求項6)。
【0022】
ベース8の各辺部10に固定したゴム板49に粘着層55が形成してあると、粘着層55を土台3や柱4に接着するだけで本体金具1を仮固定できるので、耐震補強具の取付作業をより少ない手間で迅速に行える(請求項7)。
【0023】
ゴム板49と辺部10との間に止め付けたスリーブ48に係止段部52を設けると、締結具12のねじ軸部を係止段部52に係止することにより、締結具12を脱落不能に仮組み保持できるので、仮止めした締結具12を手で支える必要もなく順に電動工具で締結すればよく、耐震補強具を締結するための一連の作業を能率よく行える。また、梁B3に対して逆さまの姿勢でねじ込まれる締結具12をスリーブ48で下向きに吊持して仮組み状態を維持できる点でも有利である。締結具12で本体金具1を締結固定した状態において、締結具12と本体金具1との間にスリーブ48の一部によって圧潰部54が形成されるようにし、この圧潰部54で締結具12を緩み止めした耐震補強具によれば、継続して外部振動が作用するような状況下においても、締結具12緩みを確実に防止でき、従って長期使用時の信頼性を向上できる(請求項8)。
【0024】
【実施例】
図1ないし図7は本発明に係る耐震補強具の実施例を示す。図1ないし図3において耐震補強具は、本体金具1と、本体金具1に組み合せて使用される第1〜第4の4種の補助金具2・3・4・5とで構成する。本体金具1は、土台B1どうし、土台B1と柱B2、柱B2と梁B3、あるいは梁B3どうしを結合固定するために使用する。4種の補助金具2〜5は本体金具1を補強し、あるいは、本体金具1と柱B2を結合し、あるいは本体金具1をコンクリート基礎Cに締結するなど、本体金具1と協同して建物躯体を補強するために使用する。
【0025】
図3に示すように、本体金具1は、ステンレス鋼板やメッキ鋼板などの鋼板を素材とするプレス成形品からなるL字状のベース8と、ベース8の隅部寄りに溶接される扇形の連結片9とで構成する。このように、ベース8の各側縁に連結片9を付加して、ベース8の各辺部10どうしを拘束することにより、ベース8の構造強度を増強できる。
【0026】
ベース8は、長さが等しい縦横の辺部10を備えており、直交する各辺部10の中途部と端部寄りとに、ベース8を土台B1、柱B2、梁B3などに締結固定するドリルねじ(締結具)12用の締結穴13(図4参照)が2個ずつ形成されており、これらの締結穴13とは別に、各辺部10の隅寄りに土台B1や柱B2を貫通するボルト14を挿通するための締結穴15(図5参照)が長穴状に形成してある。各連結片9には、それぞれ第2補助金具3、および第3補助金具4を連結固定するための締結穴16が形成してある。
【0027】
第1補助金具2は、帯板状の補強腕18と、補強腕18の端部に折り曲げ形成される一対の締結座19とを一体に備えたプレス金具からなり、各締結座19が補強腕18の側縁と斜めに交差する折り曲げ線に沿って折り曲げてある点が、従来のこの種の金具と異なる。補強腕18の板面には4個のボルト挿通穴20と、10個のビス穴21とが一定間隔おきに形成され、締結座19にはドリルねじ12用の挿通穴22が形成してある。図3に示すように、締結座19を各辺部10の端部に宛って、これら両者をドリルねじ12で土台B1と柱B2に締結した状態では、補強腕18が両締結座19と直交する垂直平面に沿って各辺部10どうしを繋ぐので、従来の金具に比べて補強腕18の断面係数を格段に大きくでき、その分だけ第1補助金具2による補強効果を向上できるうえ、後述する筋交金具4を第1補助金具2に固定する場合の、第1補助金具2の強度を向上できる。
【0028】
図5において、第2補強金具3は、本体金具1に固定されるブラケット24と、ブラケット24の上部外面に溶接される締結片25とからなる。ブラケット24は、上すぼまりアングル状のブラケット本体26と、ブラケット本体26の下端に溶接される扇形の底壁27とからなり、底壁27を連結片9にボルト28、およびナット29で締結固定することにより、本体金具1と一体化される。締結片25は横長長方形の鋼板を直交状に折り曲げて形成してあり、直交する各壁面のそれぞれが3個のビス30で柱B2の隣接面に締結固定される。第2補強金具3は、隣接する梁B3どうしを結合する本体金具1と柱B2とを締結する場合にも使用できる。ブラケット本体26の各壁面には、後述する筋交を連結するための締結穴31が形成してある。この実施例におけるベース8の各辺部10と、第2補助金具2の締結座19とには、それぞれビス穴32・21が形成してあり、これらのビス穴21・32を利用して締結座19、および各辺部10を補強対象に締結することができる。
【0029】
図1および図2に示す第3補強金具は一対の羽子板ボルト(筋交金具)4からなり、両ボルト4を長尺のナット33で連結して柱B2、および梁B3を補強する。羽子板ボルト4の一方には右ねじが、他方には左ねじがそれぞれ形成してあり、ナット33一端には右ねじが他端には左ねじが形成してある。各羽子板ボルト4の端部を連結片9にボルト34で締結したのち、ナット33を締めこむことにより、対向する本体金具1どうしをブレース(筋交)で連結して柱B2、および梁B3を補強できる。ブレースは、先のブラケット本体26に設けた締結穴26に連結することができる。
【0030】
筋交として木材を使用する場合には、図6に示す第3補助金具4を使用する。この場合の第3補助金具4は羽子板状の鋼板からなり、その板面をビス35で筋交に固定し、さらに第3補助金具4の突端を連結片9にボルト36で固定する。ビス35に代えてボルトで第3補助金具4を筋交に固定することができる。符号37はそのためのボルト穴である。
【0031】
図7および図8に示すように第4補助金具5は、ベース8の各辺部10に共締め固定されるベース側金具40と、コンクリート基礎Cに締結固定される基礎側金具41と、これら両金具40・41を締結するボルト42、およびナット43とで構成する。ベース側金具40は側面からみてL字状のプレス金具からなり、直交する壁面のそれぞれにボルト挿通穴が形成してある。基礎側金具41は、コンクリート基礎Cに締結固定される支持金具44と、支持金具44の上端に溶接される断面長円状の連結筒45とで構成してある。ベース側金具40の縦壁をドリルねじ12でベース8の辺部10と共締め固定し、さらに支持金具44をボルト46でコンクリート基礎Cに締結したうえで、ベース側金具40の横壁と連結筒45をボルト42およびナット43で締結することにより、本体金具1をコンクリート基礎Cに締結して、土台B1とコンクリート基礎Cの結合強度を向上できる。ベース側金具40と連結筒45とは、連結筒45の長穴の範囲内で締結位置を変更調整できる。図7において符号47はコンクリート基礎に埋め込んだ雌ねじ体である。
【0032】
上記のように構成した本体金具1の取付作業を簡便化するために、ベース8の各辺部10の締結穴13にスリーブ48を外面側から挿通し、さらに、各辺部10の外面に短冊状のゴム板49を貼付固定する。スリーブ48は、筒軸部50と、その基端周面に張り出し形成されたフランジ51と、筒軸部50の突端寄り内面に設けた係止段部52とを一体に備えた射出成形品からなり、ポリプロピレン、ABS樹脂、あるいはポリアミド樹脂などの弾性と靭性を有し、さらに耐候性に優れたプラスチック素材で形成する。スリーブ49の筒軸部50にドリルねじ12のねじ軸を差し込み、そのねじ山を係止段部52に係止することにより、ドリルねじ12を仮組み状態のままで保持でき、とくに、梁B3の下面や柱B2にドリルねじ12をねじ込む際に、ドリルねじ12を手で支える必要がないので、締結作業を簡便に行える。
【0033】
スリーブ48はドリルねじ12の緩止具としても機能する。図4に示すように、ドリルねじ12を締結した状態では、筒軸部50の先端がドリルねじ12の締結力で押し潰し変形されて、ドリルねじ12の操作頭部と座金53との間に圧潰部54が形成され、この圧潰部54の塑性変形部の摩擦力と、圧潰部54の弾性力によって生じる摩擦力とでドリルねじ12を緩み止めできる。従って、継続して外部振動が作用するような状況下においても、ドリルねじ12の緩みを確実に防止し、長期使用時の信頼性を向上できる。
【0034】
ゴム板49は、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)やスチレンブタジエンゴム(SBR)などの合成ゴム、あるいは天然ゴムなどを素材にして、辺部10と同幅に形成してある。ゴム板49を介して本体金具1を締結固定することにより、地震や台風による揺れエネルギーをゴム板49で吸収できる。加えて本体金具1を締結したときのゴム板49の弾性力によってドリルねじ12の緩みを防止できる。ゴム板49の板面には剥離紙で覆われた粘着層55(図4参照)が設けてあるので、本体金具1を土台3や柱4に接着するだけで仮固定できる。
【0035】
第1補助金具2は、図9(a)〜(c)に示すように単独で使用することができる。図9(a)では、柱B2と梁B3の内隅に第1補助金具2を宛って、締結座19をドリルねじ12で柱B2および梁B3に締結固定した。図9(b)では、柱B2の外側面と梁B3の下面とに宛った締結座19をドリルねじ12で締結し、さらにビス穴21を利用して補強腕18の一部をビス57で柱B2に締結した。図9(c)では、柱B2の外側面と梁B3の上面とに宛った締結座19をドリルねじ12で締結し、さらにビス穴21を利用して補強腕18をビス57で柱B2および梁B3に締結した。
【0036】
上記以外に、本体金具1は建材3・4の交差角度に応じて非直角に形成してあってもよい。締結具12としては、タッピンねじやセルフドリルねじなどを適用できる。本体金具1はステンレス製のダイキャスト成形品で形成することができ、その場合には、第1補助金具2をベース8と一体に形成することができる。連結辺9は扇形である必要はなく、第1補助金具2と平行な台形状の金具で形成することができる。各金具に設けられる締結穴は、必要に応じて長穴で形成することができる。なお、第1〜第4の各補助金具2〜5は、必要な金具を必要個数選択して使用できる。本体金具1と第1補助金具2とは必ずしも併用する必要はない。ベース8の各辺部10の長さは異なっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】震補強具の取り付け状態を示す正面図である。
【図2】耐震補強具どうしを筋交で連結した正面図である。
【図3】耐震補強具の斜視図である。
【図4】耐震補強具の締結構造示す縦断正面図である。
【図5】第2補助金具の使用状態を示す斜視図である。
【図6】第3補助金具の使用例を示す正面図である。
【図7】第4補助金具の取り付け構造を示す断面図である。
【図8】図7におけるA−A線断面図である。
【図9】第1補助金具の別の使用例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 本体金具
2 第1補助金具
3 第2補助金具
4 第3補助金具
5 第4補助金具
8 ベース
9 連結片
10 辺部
12 ドリルねじ
13 締結穴
16 締結穴
B1 土台
B2 柱
B3 梁
C コンクリート基礎

Claims (8)

  1. 本体金具1と、本体金具1に組み合せて使用される複数種の補助金具2〜5とからなり、
    本体金具1は、直交する辺部10を備えたL字状のベース8と、各辺部10の内隅端寄りに設けられて、ベース8の構造強度を増強する連結片9とを備えており、
    ベース8の各辺部10には、それぞれ締結具12を挿通するための複数個の締結穴13が形成されており、
    連結片9には、補助金具3・4を連結固定するための締結穴16が形成されており、
    補助金具2〜5が、各辺部10および連結片9を利用して本体金具1に連結固定可能である耐震補強具。
  2. 補助金具2〜5が、ベース8の各辺部10の端部に共締め固定されて、ベース8を補強する斜めの第1補助金具2と、
    連結片9に締結固定されて、ベース8と柱B2とを結合する第2補助金具3と、
    連結片9に締結固定されて柱B2ないし梁B3を補強する第3補助金具4と、
    ベース8の各辺部10に共締め固定されて、ベース8とコンクリート基礎Cとを結合する第4補助金具5との、すくなくともひとつを含む請求項1記載の耐震補強具。
  3. 第1補助金具2が、ベース8の各辺部10に共締め固定される一対の締結座19と、両締結座19と直交する平面に沿って両締結座19どうしを繋ぐ補強腕18とを備えている請求項2記載の耐震補強具。
  4. 第2補助金具3が、連結片9に締結固定されるブラケット24と、ブラケット24と一体化されて、柱B2の隣接面に接当する締結片25を備えている請求項2記載の耐震補強具。
  5. 第3補助金具が、本体金具1の連結片9に筋交を連結する筋交金具4からなる請求項2記載の耐震補強具。
  6. 第4補助金具5が、ベース8の各辺部10に共締め固定されるベース側金具40と、コンクリート基礎Cに締結固定される基礎側金具41と、これら両金具40・41を締結するボルト42を含む請求項2記載の耐震補強具。
  7. ベース8の各辺部10にゴム板49が固定され、ゴム板49に粘着層55が形成してある請求項1から6のいずれかに記載の耐震補強具。
  8. ゴム板49と辺部10との間に、締結具12を仮止め装着できるスリーブ48のフランジ51が挟持固定されて、スリーブ48の筒軸部50の先端が各辺部10の外面へ突出しており、
    筒軸部50の内面に、締結具12を仮止め保持する係止段部52が設けられており、
    締結具12で本体金具1を締結固定した状態において、筒軸部50の先端が圧潰変形されて圧潰部54を形成しており、この圧潰部54で締結具12を緩み止め固定していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の耐震補強具。
JP2003118331A 2003-04-23 2003-04-23 耐震補強具 Pending JP2004324156A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006336260A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Bando Chem Ind Ltd 制振金物および木造住宅の接合部の構造
JP2012057447A (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 Saito Mokuzai Kogyo Kk 木造建築物における横架材及び縦構造材と筋交いを金物で接合する方法
JP5819016B1 (ja) * 2015-04-08 2015-11-18 泰照 佐伯 三面連結金具
CN107386446A (zh) * 2017-09-01 2017-11-24 江苏科技大学 一种用于组合墙‑柱式冷成型钢结构的梁柱连接节点及连接方法

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